JP2011248064A - 画像形成装置 - Google Patents

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Hidetoshi Miyamoto
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Abstract

【課題】接触式の帯電手段表面に付着した異物を十分に除去可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、感光体ドラム2、帯電ローラ3、現像ユニット5、転写ローラ17及びクリーニング装置9を備えており、現像ユニット5を現像位置から離間位置、帯電ローラ3を帯電位置から近接位置に移動させて、現像ローラ5aから帯電ローラ3表面への清掃用トナー付着工程を行った後、帯電ローラ3を帯電位置に移動させて、帯電ローラ3表面の摺擦を行うエージング工程を行い、該エージング工程後、帯電ローラ3表面からクリーニング装置9への清掃用トナー回収工程を行うことによって、帯電ローラ3表面の清掃を行う。
【選択図】図10

Description

本発明は電子写真法を用いた画像形成装置に関するものであり、特に感光体の帯電を行う帯電器の清掃に関するものである。
従来、電子写真プロセスを用いた画像形成装置には、像担持体(感光体)表面を帯電させるために帯電器(帯電手段)が用いられている。帯電器としては、感光体と非接触に配置し、コロナ放電により感光体の表面を帯電させるコロトロン(若しくはスコロトロン)帯電器と、感光体に接触して若しくは非接触に配置されて感光体を帯電する帯電ローラ等の接触式の帯電器と、が知られている。しかし、近年、人体に有害なオゾンの排出量を減らすため、オゾン排出量がより少ない帯電ローラが採用されることが多くなっている。
このような接触式の帯電器を用いる場合、像担持体である感光体表面がトナーの成分や転写紙の紙粉等の異物で汚染されていると、これら異物が、例えば帯電ローラの表面に移動し(白化現象)、帯電不良を起こす原因となり、帯電不良による画像品質の低下が生じていた。かかる帯電ローラの汚染(異物の付着)を防止するため、従来、帯電ローラに対して、回転式若しくは固定式のブラシやスポンジ等のクリーニング部材を接触させることにより、帯電ローラの清掃(リフレッシュ)が行われていた。
特にブラシローラ等を帯電ローラに回転接触させてリフレッシュを行う場合、帯電ローラ表面へのダメージが少なく効果的にリフレッシュ可能である。ブラシによる清掃においては、ブラシにバイアスを印加して電気的に異物を除去する方法や、バイアスを印加せずに帯電ローラ表面に付着した外添剤をブラシで撹乱させて感光体ドラムに再付着させることにより、異物を除去する方法が用いられている。
しかし、このようなクリーニング部材で単に物理的に擦り取るだけでは、長期間にわたり帯電ローラの白化現象を効果的に抑制することは難しく、クリーニング部材の劣化によって経時的に帯電ローラの白化現象が生じる。
そこで、例えば、特許文献1には、潜像担持体(像担持体)に静電的に付着させたトナーを接触帯電部材に接触通過させて接触帯電部材を清掃することにより、新たな構成部品を増設することなく、接触帯電部材に付着するトナーや外添剤を簡便に低減することを可能とする方法が開示されている。また、かかる特許文献1には、像担持体上のトナーが接触帯電部材に接触通過する間、接触帯電部材に交流を重畳した直流の電圧を印加することが開示されている。
特開2002−196569号公報
特許文献1の方法は、帯電部材に交流を重畳した直流バイアスを印加することにより、像担持体上のトナーがバイアスの交流成分で、像担持体と帯電部材との微少ギャップを往復運動し、静電的に、または物理的に帯電部材に付着した外添剤等の汚れを像担持体側に引きつけるという原理で帯電部材の清掃を行うものである。
しかしながら、このような除去方法では、単に帯電部材上に乗っている汚れはトナーと共に像担持体側に静電的に引きつけて除去可能であるが、ある程度以上の力で固着した汚れは除去できない。従って、上述したような帯電部材の白化現象を長期間に亘って効果的に抑制することは困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑み、接触式の帯電手段表面に付着した異物を十分に除去可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、回転可能であり静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体を回転させる駆動手段と、帯電位置で前記像担持体に対して接触回転しながら帯電する接触式の帯電手段と、該帯電手段に帯電バイアスを印加可能な第1のバイアス印加手段と、現像位置で前記像担持体表面にトナーを供給し前記像担持体表面に形成された静電潜像をトナー像とする現像手段と、該現像手段に現像バイアスを印加可能な第2のバイアス印加手段と、前記現像手段により現像されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、該転写手段にトナーとは逆極性の転写バイアスを印加可能な第3のバイアス印加手段と、前記像担持体の回転方向に対し前記帯電手段の上流側且つ前記転写手段の下流側に配置され前記像担持体表面に残留したトナーを回収可能なクリーニング手段と、を備えた画像形成装置において、前記帯電手段は、前記帯電位置と前記現像手段と近接する近接位置との間で移動可能であり、前記帯電手段表面を摺擦可能な摺擦手段と、前記清掃用トナーを回収可能な回収手段と、が設けられ、非画像形成時、前記帯電手段を前記帯電位置から前記近接位置まで移動させ、前記現像手段から前記帯電手段表面に略均一に清掃用トナーの付着を行った後、前記摺擦手段と前記帯電手段との間で前記清掃用トナーにより前記帯電手段表面の摺擦を行い、該帯電手段表面の摺擦後、前記帯電手段表面から前記回収手段への前記清掃用トナーの回収を行うことにより、前記帯電手段表面を清掃することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記現像手段は前記現像位置と前記像担持体から離れる離間位置との間で移動可能であり、前記近接位置は、前記像担持体と前記離間位置に配置された前記現像手段との間に配置されており、前記清掃用トナーの付着を行うとき、前記現像手段を前記現像位置から前記離間位置に移動させると共に前記帯電手段を前記帯電位置から前記近接位置に移動させることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記回収手段は、前記クリーニング手段であり、前記清掃用トナーの付着後、前記帯電手段を前記近接位置から前記帯電位置に移動させて前記帯電手段の摺擦を行い、前記帯電手段の摺擦後、前記帯電手段表面から前記像担持体表面に前記清掃用トナーを移動させ前記像担持体表面から前記クリーニング手段への前記清掃用トナーの回収を行うことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記清掃用トナーの回収を行うとき、前記第1のバイアス印加手段が前記帯電手段に前記帯電バイアスを印加することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記回収手段は、前記現像手段であり、前記清掃用トナーの付着後、前記近接位置に配置された前記帯電手段の摺擦を行い、前記帯電手段の摺擦後、前記帯電手段表面から前記現像手段への前記清掃用トナーの回収を行うことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記清掃用トナーの回収を行うとき、前記第1のバイアス印加手段が前記帯電手段に前記帯電バイアスを印加し、前記第2のバイアス印加手段が前記現像手段に前記現像バイアスを印加することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記摺擦手段は、前記像担持体であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記帯電手段の摺擦を行うとき、前記第1のバイアス印加手段が前記帯電手段に前記帯電バイアスとは逆極性の第1の逆バイアスを印加することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記帯電手段表面の清掃を行うとき、前記第3のバイアス印加手段が前記転写手段に前記転写バイアスとは逆極性の第2の逆バイアスを印加することを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、帯電手段を、帯電位置と現像手段と近接する近接位置との間で移動可能とし、帯電手段表面を摺擦可能な摺擦手段と、清掃用トナーを回収可能な回収手段と、を設け、非画像形成時、帯電手段を帯電位置から近接位置まで移動させ、現像手段から帯電手段表面に略均一に清掃用トナーの付着を行った後、摺擦手段と帯電手段との間で清掃用トナーにより帯電手段表面の摺擦を行い、該帯電手段表面の摺擦後、帯電手段表面から回収手段への清掃用トナーの回収を行うことにより、帯電手段表面を清掃することによって、現像手段から帯電手段表面に清掃用トナーを確実に付着させることができるため、接触式の帯電手段表面に付着した異物を十分に除去することが可能となる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の画像形成装置において、現像手段を現像位置と像担持体から離れる離間位置との間で移動可能とし、近接位置を、像担持体と離間位置に配置された現像手段との間に配置し、清掃用トナーの付着を行うとき、現像手段を現像位置から離間位置に移動させると共に帯電手段を帯電位置から近接位置に移動させることによって、より確実に現像手段から帯電手段に清掃用トナーを付着させることが可能となる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1または第2の構成の画像形成装置において、回収手段を、クリーニング手段とし、清掃用トナーの付着後、帯電手段を近接位置から帯電位置に移動させて帯電手段の摺擦を行い、帯電手段の摺擦後、帯電手段表面から像担持体表面に清掃用トナーを移動させ像担持体表面からクリーニング手段への清掃用トナーの回収を行うことによって、不要となった清掃用トナーを確実に回収することができる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第3の構成の画像形成装置において、清掃用トナーの回収を行うとき、第1のバイアス印加手段が帯電手段に帯電バイアスを印加することによって、帯電手段表面からの清掃用トナーの回収を、より効率的且つ確実に行うことができる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1または第2の構成の画像形成装置において、回収手段を、現像手段とし、清掃用トナーの付着後、近接位置に配置された帯電手段の摺擦を行い、帯電手段の摺擦後、帯電手段表面から現像手段への清掃用トナーの回収を行うことによって、帯電手段の清掃に要する待機時間を短縮することができる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第5の構成の画像形成装置において、清掃用トナーの回収を行うとき、第1のバイアス印加手段が帯電手段に帯電バイアスを印加し、第2のバイアス印加手段が現像手段に現像バイアスを印加することによって、帯電手段表面からの清掃用トナーの回収を、より効率的且つ確実に行うことができる。
また、本発明の第7の構成によれば、上記第1〜第6のいずれかの構成の画像形成装置において、摺擦手段を、像担持体とすることによって、より簡単な構成で複雑な部材を追加することなく、帯電手段に付着した異物を除去することができる。
また、本発明の第8の構成によれば、上記第1〜第7のいずれかの構成の画像形成装置において、帯電手段の摺擦を行うとき、第1のバイアス印加手段が帯電手段に、帯電バイアスとは逆極正の第1の逆バイアスを印加することによって、清掃用トナーがより確実に帯電手段に付着した状態で、帯電手段に付着した異物を擦り取ることができる。
また、本発明の第9の構成によれば、上記第1〜第8のいずれかの構成の画像形成装置において、帯電手段表面の清掃を行うとき、第3のバイアス印加手段が転写手段に転写バイアスとは逆極性の第2の逆バイアスを印加することによって、清掃用トナーが転写手段に付着することを防止できるため、清掃用トナーが像担持体と転写手段との間を通過する場合に、清掃用トナーの転写手段への付着を防止することができる。これにより、より確実に清掃用トナーの回収を行うことができると共に、トナー像の記録媒体への転写時に不具合が発生することを回避できる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図 本実施形態の画像形成装置に用いられる帯電ローラ周辺の概略拡大断面図 現像ユニットが現像位置、帯電装置が帯電位置に移動した状態を示す図 現像ユニットが離間位置、帯電装置が近接位置に移動した状態を示す図 トナー付着工程(清掃用トナー付着工程)における清掃用トナーの移動状態を示す図であって、図5(a)は、帯電ローラが近接位置に移動した状態を示す図であり、図5(b)は、トナーが現像ローラから帯電ローラ表面に付着する状態を示す図であり、図5(c)は、トナーが現像ローラから帯電ローラに付着した状態を示す図 エージング工程における清掃用トナーの状態を示す図 トナー回収工程(清掃用トナー回収工程)における清掃用トナーの移動状態を示す図であって、図7(a)は、清掃用トナーが帯電ローラから感光体ドラム表面に移動する前の状態を示す図であり、図7(b)は、清掃用トナーが感光体ドラム表面に移動した状態を示す図であり、図7(c)は、清掃用トナーがクリーニング装置に回収される状態を示す図 本実施形態に係る画像形成装置の制御機構の一例を示すブロック図 本実施形態に係る画像形成装置の制御手順の一例を示すフローチャート 図9の制御手順のタイミングチャート 本発明の第2実施形態の画像形成装置において、エージング工程における清掃用トナーの状態を示す図 トナー回収工程(清掃用トナー回収工程)における清掃用トナーの移動状態を示す図であって、図12(a)は、清掃用トナーが帯電ローラから現像ローラに移動する状態を示す図であり、図12(b)は、清掃用トナーが帯電ローラから現像ローラに移動した状態を示す図であり、図12(c)は、帯電ローラが近接位置から帯電位置へと移動した状態を示す図 本実施形態に係る画像形成装置の制御手順の一例を示すフローチャート 図13の制御手順のタイミングチャート 現像ユニットの開閉扉が閉じ、帯電装置が帯電位置に移動した状態を示す図 現像ユニットの開閉扉が開き、帯電装置が近接位置に移動した状態を示す図
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置1内には画像形成部Pが配設されている。この画像形成部Pは、帯電、露光、現像及び転写の各工程により所定の画像を形成する。
この画像形成部Pには、可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム(像担持体)2が配設されており、感光体ドラム2上に形成されたトナー像が、シート(記録媒体)6上に転写され、さらに、定着ユニット7においてシート6上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。第1駆動モータ21(駆動手段、図2参照)により感光体ドラム2を図1において時計回り(所定の回転方向)に回転させながら、感光体ドラム2に対する画像形成プロセスが実行される。
次に、画像形成部Pについて詳細に説明する。回転自在に配設された感光体ドラム2の周囲及び上方には、感光体ドラム2を帯電させる帯電ローラ(帯電手段)3と、感光体ドラム2に画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム2上にトナー像を形成する現像ユニット(現像手段)5と、感光体ドラム2上に残留した現像剤(トナー)を回収するクリーニング装置(クリーニング手段)9と、静電潜像を除去する除電器10と、が設けられている。
先ず、帯電ローラ3によって感光体ドラム2の表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、感光体ドラム2上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像ユニット5は、感光体ドラム2と対向して配置された現像ローラ5aを有し、現像ユニット5には、磁性一成分の正帯電トナーがトナーコンテナ11によって所定量充填されている。このトナーは、後述する第2電源26(図2参照)により現像バイアスが印加された現像ローラ5aにより感光体ドラム2表面に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
トナー像が転写されるシート6は、シート6を収納する複数の給紙カセット12a、12b、12cと、その上方に設けられるスタックバイパス(手差しトレイ)12dに収容されており、給紙ローラ13、レジストローラ14を介して、トナー像が形成された感光体ドラム2に向けて搬送される。
このとき画像書き出し信号がONとなり、シート6の所定位置にトナー像が転写されるように感光体ドラム2上に画像形成を行う。そして、感光体ドラム2の下部において、所定の転写バイアスが印加された転写ローラ(転写手段)17で電界付与することにより、感光体ドラム2上のトナー像がシート6上に転写される。
トナー像が転写されたシート6は、定着ユニット7へと搬送される。また、トナー像が転写された後の感光体ドラム2は、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、その表面に残留したトナーがクリーニング装置9により回収される。定着ユニット7に搬送されたシート6は、定着ローラ7aにより加熱及び加圧されてトナー像がシート6の表面に定着され、所定の画像が形成される。画像が形成されたシート6は、その後排出ローラ18によって排出トレイ19に排出される。
図2は、本実施形態の画像形成装置に用いられる帯電ローラ周辺の概略拡大断面図である。なお、図2において、直線矢印方向は、シート6の搬送方向を示す。図1と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。感光体ドラム2としては、例えばアモルファスシリコン(a−Si)ドラムを用いることができる。また、感光体ドラム2は、不図示の駆動ギアを介して第1駆動モータ21と連結されており、第1駆動モータ21からの回転駆動が伝達されることにより、上記した通り、画像形成時には図中時計回りに回転(正回転)するようになっている。
感光体ドラム2の上方には、ドラム表面と回転自在に当接し、該ドラム表面を帯電する帯電ローラ3が配置されている。帯電ローラ3は、例えば、金属製のシャフト(芯金)3aの周面に抵抗値105〜106Ω、表面粗さRZ=10μmのエピクロルヒドリンゴム等から成るゴム層(弾性層)を形成した導電性ゴムローラ等のソリッドタイプを好適に用いることができるが、特にこれに限定されるものではない。その他、例えば、発泡ゴムローラにチューブを被せたスポンジタイプ等を用いることもできる。
帯電ローラ3は、後述するように、装置本体に回転可能に支持されている。また、帯電ローラ3は、感光体ドラム2に所定のニップ圧で圧接されており、感光体ドラム2に従動して回転するようになっている。また、画像形成時、帯電ローラ3には正極性の帯電バイアスが印加されるようになっている。
具体的には、帯電ローラ3の芯金3aは、第1電源(第1のバイアス印加装置)25と電気的に接続され、第1電源25から帯電ローラ3に対して交流電圧を重畳した直流電圧から成る帯電バイアスが印加される。かかる帯電バイアスの印加によって帯電ローラ3のゴム層の抵抗に応じて流れる電流により、感光体ドラム2表面を帯電することができる。なお、第1電源25から帯電ローラ3に対して、直流電圧を印加することもできる。
ここでは、帯電バイアスを、直流電圧Vdc=650V、該直流電圧に重畳する交流電圧のVpp=1.2kV、周波数Vf=1.5kHzとした。かかる帯電バイアスにより、感光体ドラム2表面は300Vに一様に帯電される。なお、帯電ローラ3の清掃時における帯電ローラ3の動作については後述する。
また、現像ローラ5aの芯金5aaは、第2電源(第2のバイアス印加装置)26と電気的に接続され、第2電源26から現像ローラ5aに対して交流電圧を重畳した直流電圧から成る現像バイアスが印加されるようになっている。かかる現像バイアスの印加によって生じた現像ローラ5aと感光体ドラム2との間の電位差によって、現像ローラ5aから感光体ドラム2表面にトナーが移動する。
また、転写ローラ17の芯金17aは、第3電源(第3のバイアス印加装置)27と電気的に接続され、画像形成時、第3電源27から転写ローラ17に対してトナーとは逆極性である負極性の転写バイアスが印加されるようになっている。また、後述する帯電ローラ3の清掃時には、転写ローラ17に対して、転写バイアスとは逆極性である正極性のバイアス(逆バイアス)が印加されるようになっている。
クリーニング装置9には、感光体ドラム2表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレード22と、感光体ドラム2表面の残留トナーを除去するとともに感光体ドラム2表面を摺擦して研磨するクリーニングローラ23と、トナー排出手段としての回収スクリュー24と、が設けられている。クリーニングブレード22は、感光体ドラム2の表面に、該ドラムの回転方向(図2の時計回り)に対しカウンターとなるよう当接している。クリーニングブレード22の厚みは、装置構成等に応じて例えば1.2mmとすることができる。
感光体ドラム2表面の残留トナーや外添剤は、クリーニングブレード22により除去され、クリーニングローラ23及び回収スクリュー24によってトナー排出口(図示せず)からクリーニング装置9の外部に排出される。なお、図示しないが、クリーニング装置9には、クリーニングローラ23表面のトナーを所定の層厚とするためのスクレーパや、クリーニング装置9内の廃トナーを外部に漏らさないためのウレタンシール等も設けられている。
かかるクリーニング装置9を設けることによって、上記の通り残留トナーや外添剤のほとんどは、クリーニングブレード22により除去されるが、除去されずにクリーニングブレード22を摺り抜けるトナーや外添剤等の異物も存在する。クリーニングブレード22を摺り抜け、感光体ドラム2表面に付着したまま回転方向下流側に移動する異物のうち、トナーと逆極性を帯びているものは、帯電バイアスにより帯電ローラ3表面に付着する。
かかる異物が帯電ローラ3に付着すると、付着した部分は帯電ローラ3表面の電位が他の部分とは異なるため帯電不良が生じるおそれがある。その結果、形成される画像上に黒点等となって出現し、画像不良が発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、かかる帯電不良及び画像不良の原因となる異物を除去するために、非画像形成時、帯電ローラ3を、帯電位置と現像ローラ5aと近接する近接位置との間で移動可能とし、非画像形成時、帯電ローラ3を帯電位置から近接位置まで移動させ、現像ローラ5aから帯電ローラ3表面に略均一に清掃用トナーの付着を行った後、感光体ドラム2と帯電ローラ3との間で清掃用トナーにより帯電ローラ3表面の摺擦を行い、該帯電ローラ3表面の摺擦後、帯電ローラ3表面からクリーニング装置(本実施形態での回収手段)9への清掃用トナーの回収を行うことにより、帯電ローラ3表面を清掃することとした。
また、清掃用トナーの付着後、帯電ローラ3を近接位置から帯電位置に移動させて帯電ローラ3表面の摺擦を行い、帯電ローラ3の摺擦後、帯電ローラ3表面から感光体ドラム2表面に清掃用トナーを移動させ感光体ドラム2表面からクリーニング装置9への清掃用トナーの回収を行うこととした。なお、清掃用トナーは、帯電ローラ3表面に付着され、異物が付着可能であれば特に限定されないが、画像形成に用いるトナーを用いればよい。
図3は、現像ユニットが現像位置、帯電装置が帯電位置に移動した状態を示す図であり、図4は、現像ユニットが離間位置、帯電装置が近接位置に移動した状態を示す図である。図1及び図2と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。
現像ユニット5は、スライド機構41により、図3に示すように、感光体ドラム2と近接し、現像ローラ5aが現像ローラ5aから感光体ドラム2にトナーを供給可能な現像位置と、図4に示すように、感光体ドラム2から離間し、感光体ドラム2と現像ローラ5aとの間に帯電ローラ3を挿入可能な離間位置との間で移動可能となっている。
スライド機構41には、離間方向(図の左右方向)に沿って移動可能に配置され下方にラックギア部が形成された支持板43と、支持板43のラックギア部と噛み合わされたピニオンギア45と、かかるピニオンギア45を回転させる正逆回転可能な第2駆動モータ47と、が設けられおり、現像ユニット5は、支持板43に載置されている。
図3に示すように、第2駆動モータ47の回転によってピニオンギア45が反時計回りに回転すると、支持板43と共に現像ユニット5が現像位置に移動し、図4に示すように、ピニオンギア45が時計回りに回転すると、支持板43と共に現像ユニット5が離間位置に移動する。なお、現像ユニット5の移動方法は、現像ユニット5を現像位置と離間位置とに移動可能であれば、特に限定されるものではない。
帯電ローラ3のシャフト3aの両端部は、感光体ドラム2の回転軸2aの両端部から突設された第1アーム部材51に支持されており、帯電ローラ3は感光体ドラム2と共に、可動機構53によって、図3に示すように、現像ユニット5から離間して感光体ドラム2を帯電する帯電位置と、図4に示すように、現像ユニット5と近接して現像ローラ5aから清掃用トナーが供給される近接位置と、の間で移動可能となっている。
可動機構53には、回転可能に配置された支軸55aと、支軸55aから突設された第2アーム部材55bと、支軸55aを回転させる正逆回転可能な第3駆動モータ57と、が設けられており、感光体ドラム2の回転軸2aは、第2アーム部材55bの突出端部に支持されている。
図3に示すように、第2駆動モータ57の回転によって支軸55aが反時計回りに回転すると、第2アーム部材55bと共に感光体ドラム2及び帯電ローラ3が帯電位置に移動し、図4に示すように、支軸55aが時計回りに回転すると、第2アーム部材55bと共に感光体ドラム2及び帯電ローラ3が近接位置に移動する。なお、帯電ローラ3の移動方法は、帯電ローラ3を帯電位置と近接位置とに移動可能であれば、特に限定されるものではない。
図5は、トナー付着工程(清掃用トナー付着工程)における清掃用トナーの移動状態を示す図であって、図5(a)は、帯電ローラが近接位置に移動した状態を示す図であり、図5(b)は、トナーが現像ローラから帯電ローラ表面に付着する状態を示す図であり、図5(c)は、トナーが現像ローラから帯電ローラに付着した状態を示す図である。また、図6は、エージング工程における清掃用トナーの状態を示す図である。
また、図7は、トナー回収工程(清掃用トナー回収工程)における清掃用トナーの移動状態を示す図であって、図7(a)は、清掃用トナーが帯電ローラから感光体ドラム表面に移動する前の状態を示す図であり、図7(b)は、清掃用トナーが感光体ドラム表面に移動した状態を示す図であり、図7(c)は、清掃用トナーがクリーニング装置に回収される状態を示す図である。図1〜図4と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。なお、図5〜図7では清掃用トナーを黒丸で示す。
画像形成時には、前述の図2に示すように、感光体ドラム2の回転(図の時計回り)により、現像ローラ5aから供給された現像用のトナーは、転写ローラ17に向かう。なお、ここでは感光体ドラム2を、外径30mmのa−Si感光体ドラムから構成し、その画像形成時の線速を300mm/secとし、帯電ローラ3の外径を12mmとした。また、帯電ローラ3の清掃を画像形成時に行うと画像形成の妨げとなるため、非画像形成時に行うこととした。
まず、帯電ローラ3表面への清掃用トナーの付着について説明する。非画像形成時において、現像ユニット5から帯電ローラ3表面に清掃用のトナーを供給して、帯電ローラ3表面に清掃用トナーを付着させることとした。非画像形成時には、帯電ローラ3に対する帯電バイアスの印加、現像ローラ5aに対する現像バイアスの印加、転写ローラ17に対する転写バイアスの印加及び感光体ドラム2の回転は停止している。
この状態から、図5(a)に示すように、スライド機構41(図3及び図4参照)によって現像ユニット5を現像位置から離間位置に移動させた後、可動機構41(図3及び図4参照)によって帯電ローラ3を帯電位置から近接位置に移動させた。
次に、感光体ドラム2を回転させて帯電ローラ3を従動回転させ、かかる回転と略同時に、現像ローラ5aに現像バイアスを印加することとした。現像バイアスを印加することにより、図5(b)に示すように、現像ローラ5aと帯電ローラ3との間の電位差によって、帯電ローラ3表面に清掃用トナーを付着させることができる。
また、清掃用トナー付着工程での感光体ドラム2の線速を、略100mm/secとした。これにより、より確実に清掃用トナーを帯電ローラ3に付着させることができる。また、現像バイアスとして、交流電圧が重畳された直流電圧を印加し、直流電圧を150V、交流電圧のVppを1kV、周波数を3kHzとした。
また、図5(c)に示すように、帯電ローラ3表面の軸方向全域及び周方向に1周分の範囲に、清掃用トナーを付着させることとした。
現像ローラ5aから帯電ローラ3への清掃用トナーの供給時間は、帯電ローラ3表面略全体に清掃用トナーを略均一に付着させることが可能であれば特に限定されるものではなく、少なくとも帯電ローラ3の1周分の清掃用トナーを帯電ローラ3に供給するのに要する時間とすればよい。
付着時間が短いと、帯電ローラ3表面に清掃用トナーを十分に、また均一に付着できないおそれがある。また、供給時間が長すぎると、帯電ローラ3に付着する清掃用トナーが過剰となり、清掃用トナーが帯電ローラ3表面に強固に付着して、後述する清掃用トナーの回収の際、帯電ローラ3表面から感光体ドラム2表面に清掃用トナーを移動させ難くなるおそれがある。また、帯電ローラ3に付着されずに感光体ドラム2に付着する清掃用トナーが増加したり、待機時間の延長に繋がるおそれがある。従って、例えばかかる観点を考慮して供給時間を適宜設定することができる。
また、ここでは清掃用トナー付着工程において帯電ローラ3にバイアスを印加しないこととしたが、帯電ローラ3に帯電バイアスとは逆極性(ここでは負極性)である第1逆バイアス(第1の逆バイアス)を印加することもできる。かかる第1逆バイアス(例えば−500V)の印加及びその印加量は、現像ローラ5aの現像バイアスに応じて現像ローラ5aから帯電ローラ3への清掃用トナーの付着状況等に応じて適宜設定することができる。
また、ここでは転写ローラ17(図2参照)に転写バイアスとは逆極性(ここでは正極性)である第2逆バイアス(第2の逆バイアス)を印加することとした。かかる第2逆バイアス(例えば500V)を印加することにより、転写ローラ17に清掃用トナーを付着させることなく、清掃用トナーを帯電ローラ3に付着させることができる。また、第2逆バイアスを、清掃用トナー付着工程の開始から、清掃用トナー回収工程の終了まで、転写ローラ17に印加することとした。
これにより、清掃用トナーの付着から回収までの間、清掃用トナーが転写ローラ17に付着することを防止できる。なお、現像ローラ5aから帯電ローラ3への清掃用トナーの付着時に、現像ローラ5aから感光体ドラム2に清掃用トナーが付着するおそれがある。従って、転写ローラ17に第2逆バイアスを印加することにより、感光体ドラム2に付着した清掃用トナーが転写ローラ17に付着することを防止することができる。
そして、帯電ローラ3への清掃用トナーの付着が終了したとき、現像ローラ5aに対する現像バイアスの印加を停止することとした。一方、転写ローラ17への第2逆バイアスの印加は継続することとした。
また、ここでは清掃用トナー付着工程時、感光体ドラム2の線速を、画像形成時の略1/3である略100mm/secとしたため、現像ローラ5aから帯電ローラ3表面へと清掃用トナーをより確実に付着させることができる。しかし、かかる線速は、現像ローラ5aから帯電ローラ3表面に清掃用トナーを略均一に付着させることが可能であれば、特に限定されるものではなく、帯電ローラ3表面への清掃用トナーの付着状況等に応じて適宜設定することができる。
次に、帯電ローラ3表面の摺擦(エージング)工程について説明する。清掃用トナー付着工程で帯電ローラ3表面に清掃用トナーが付着すると、帯電ローラ3表面において帯電ローラ3に付着した異物と清掃用トナーとの接触により、異物が清掃用トナーに付着する。そこで、図6に示すように、帯電ローラ3表面に清掃用トナーが付着した状態で、帯電ローラ3を感光体ドラム2と従動回転させることにより、エージングを行うこととした。かかるエージングにより、帯電ローラ3表面において異物が清掃用トナーに擦り取られる。
また、ここでは、可動機構41によって帯電ローラ3を帯電位置に移動させた後、エージングを行うこととした。また、エージング工程において、感光体ドラム2の線速を、略300mm/secに戻した。これにより、帯電ローラ3の各表面が感光体ドラム2との接触する回数が多くなるため、清掃用トナーによる異物の摺り取り性能が向上する。また、帯電ローラ3には、第1逆バイアスを印加することとした。これにより、帯電ローラ3表面に付着した清掃用トナーが、帯電ローラ3から感光体ドラム2へと移動することを防止することができる。
なお、かかるエージング時の感光体ドラム2の線速は、帯電ローラ3表面において清掃用トナーが異物を擦り取り可能であれば、特に限定されるものではなく、清掃用トナーの移動状況や回収状況等に応じて適宜設定することができる。
かかるエージング時間は、例えば帯電ローラ3を帯電位置に移動させ、感光体ドラム2の回転開始から10秒間とすることができる。かかる10秒間の間に、外径30mmの感光体ドラム2は約32周、外径12mmの帯電ローラ3は約80周回転するため、帯電ローラ3表面において清掃用トナーにより異物の擦り取を十分に行うことができる。
なお、かかるエージング時間は、帯電ローラ3表面における清掃用トナーによる異物の擦り取り状況に応じて適宜設定することができ、特に限定されるものではない。ただし、エージング時間が短くなれば異物を十分に掻き取ることができないおそれがあり、長くなれば、無駄に待機時間が長期化するおそれがある。従って、例えばかかる観点を考慮して、エージング時間を適宜設定することができる。
また、清掃用トナー付着工程終了後、帯電ローラ3が帯電位置に移動するまでの間、感光体ドラム2を停止することが好ましい。これにより、清掃用トナーの無用な飛散等を防止することができる。
また、感光体ドラム2が停止しているときに、帯電ローラ3にバイアス(帯電バイアス及び第1逆バイアス共に)が印加されていると、感光体ドラム2に対するリークが発生し、感光体ドラム2の一箇所に集中的に電流が流れることにより、感光体ドラム2表面にピンホールが発生するおそれがある。また、現像バイアスによっても、感光体ドラム2表面にピンホールが発生するおそれがある。従って、帯電ローラ3や現像ローラ5aに対するバイアス印加を、感光体ドラム2の回転の開始まで停止し、回転が停止する前に停止することが好ましい。
また、ここでは帯電ローラ3を感光体ドラム2に従動回転させたが、感光体ドラム2との間で線速差を設けることもできる。例えば、帯電ローラ3を感光体ドラム2に対してスラスト移動させることによって軸方向に線速差を設けたり、帯電ローラ3を不図示の駆動モータで駆動回転させることにより、周方向に線速差を設けることもできる。これにより、清掃用トナーによる異物の擦り取り性能を向上させることができる。また、ここでは、帯電ローラ3と感光体ドラム2との間で摺擦を行ったが、その他、帯電ローラ3表面を摺擦可能なブラシローラやブラシ板等の摺擦部材を、別途設けて、かかる摺擦部材と帯電ローラ3との間で摺擦を行うこともできる。
なお、現像ユニット5は、帯電ローラ3が帯電位置に移動した後、エージング工程の開始前に離間位置から現像位置に戻すことも、次に画像形成が行われるまでの間に離間位置から現像位置に戻すこともでき、そのタイミングは特に限定されない。
次に、清掃用トナーの回収工程について説明する。エージング工程を行った後、図7(a)に示すように、引き続き感光体ドラム2を回転させると同時に、帯電ローラ3に帯電バイアスを印加することとした。また、感光体ドラム2の線速は300mm/secとし、転写ローラ17への第2逆バイアスの印加を継続することとした。
これにより、図7(b)に示すように、帯電ローラ3と感光体ドラム2との間の電位差によって、帯電ローラ3表面に付着した清掃用トナーが感光体ドラム2へと移動する。また、かかる清掃用トナーの移動と共に、清掃用トナーに付着した異物も感光体ドラム2に移動する。
さらに感光体ドラム2が回転を続けると、感光体ドラム2表面に移動した清掃用トナーは、現像ユニット5を通過し、図7(c)に示すように転写ローラ17を通過する。このとき、転写ローラ17に第2逆バイアスが印加されているため、現像ユニット5を通過した清掃用トナーは、転写ローラ17に付着することなくこれを通過してクリーニング装置9(図2参照)に到達し、クリーニング装置9によって回収される。なお、回収時間は、例えば清掃用トナー回収工程開始から5秒間とすることができる。
かかる5秒間の間に、外径30mmの感光体ドラム2は約16周、外径12mmの帯電ローラ3は約40周回転するため、帯電ローラ3から感光体ドラム2表面に清掃用トナーを十分に移動させることができ、更に、クリーニング装置9によって感光体ドラム2表面に移動した清掃用トナーを十分に回収することができる。
なお、かかる回収時間は、感光体ドラム2表面からの清掃用トナーの回収状況に応じて適宜設定することができ、特に限定されるものではない。ただし、回収時間が短くなれば清掃用トナーを十分に回収できないおそれがあり、長くなれば十分に回収した後にも感光体ドラム2を回転させることになって、無駄に待機時間が長期化するおそれがある。従って、例えばかかる観点を考慮して、回収時間を適宜設定することができる。
また、清掃用トナーの回収における感光体ドラム2の回転時には、感光体ドラム2の線速を、画像形成時と同じ300mm/secとしたため、効率的に清掃用トナーの回収を行うことができる。しかし、かかる回収時の感光体ドラム2の線速は、帯電ローラ3表面から感光体ドラム2表面へと清掃用トナーを移動させ、クリーニング装置9によって清掃用トナーを回収可能であれば、特に限定されるものではなく、清掃用トナーの移動状況や回収状況等に応じて適宜設定することができる。
そして、清掃用トナー回収工程終了後、帯電ローラ3への帯電バイアスの印加、転写ローラ17への第2逆バイアスの印加、及び感光体ドラム2の回転を停止することとした。
次に、帯電ローラ3表面の清掃の制御方法について説明する。図8は、本実施形態に係る画像形成装置の制御機構の一例を示すブロック図である。図1〜図7と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。画像形成装置1は、画像形成部P、定着ユニット7、クリーニング装置9、第1駆動モータ21、第1電源25、第2電源26、第3電源27、画像入力部32、AD変換部33、記憶部34、制御部35、操作パネル36、スライド機構41、可動機構53を含む構成である。
画像入力部32は、画像形成装置1が複写機である場合、複写時に原稿を照明するスキャナランプや原稿からの反射光の光路を変更するミラーが搭載された走査光学系、原稿からの反射光を集光して結像する集光レンズ、及び結像された画像光を電気信号に変換するCCD等から構成される画像読取部(図示せず)であり、画像形成装置1がプリンタである場合、パーソナルコンピュータ等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部32より入力された画像信号は制御部35に送出され、階調処理等の画像処理を適宜行い、AD変換部33においてデジタル信号に変換された後、後述する記憶部34内の画像メモリ40に送出される。
画像形成部Pは、感光体ドラム2、帯電ローラ3、露光ユニット4、現像ユニット5、転写ローラ17等から構成され、AD変換部33において変換され画像メモリ40に記憶された画像データをもとに感光体ドラム2上に静電潜像を形成する。感光体ドラム2の他、転写ローラ17、クリーニング装置9内のクリーニングローラ23及び搬送スクリュー24(図2参照)等も、第1駆動モータ21により不図示のギアやクラッチ等を介して回転駆動され、制御部35は第1駆動モータ21に制御信号を送信して感光体ドラム2や転写ローラ17、クリーニングローラ23、回収スクリュー24の回転及び停止を制御する。
記憶部34は、画像メモリ40、RAM41、及びROM42を備えており、画像メモリ40は、画像入力部32において入力され、AD変換部33においてデジタル変換された画像信号(データ)を記憶し、制御部35に送出する。RAM41及びROM42は、制御部35の画像処理プログラムや処理内容等を記憶する。また、感光体ドラム2の回転のタイミングや線速を制御するためのプログラムや、現像ユニット5を現像位置と離間位置との間で移動させるタイミングや、帯電ローラ3を帯電位置と近接位置との間で移動させるタイミングや、清掃用トナーを現像ユニット5から帯電ローラ3表面に供給するための現像バイアスやその印加及び印加停止タイミング、帯電ローラ3に印加する帯電バイアス、第1逆バイアスやそれらの印加及び印加停止タイミング、転写ローラ17に印加する第2逆バイアスやその印加及び印加停止タイミング等も記憶される。
制御部35は、例えば中央処理装置(CPU)であり、設定されたプログラムに従って画像入力部32、画像形成部P、クリーニング装置9等を全般的に制御するとともに、画像入力部32から入力された画像信号を、必要に応じて変倍処理或いは階調処理して画像データ(印字データ)に変換する。露光ユニット4は、処理後の画像データに基づいてレーザ光を照射し、感光体ドラム2表面に静電潜像を形成する。さらに制御部35は、設定されたプログラムに従って画像入力部32、帯電ローラ3、露光ユニット4、現像ユニット5等の画像形成装置各部の制御も行う。
また制御部35は、非画像形成時に帯電ローラ3表面の清掃モードが設定されると、現像ユニット5を現像位置から離間位置に移動させると共に帯電ローラ3を帯電位置から近接位置に移動させ、感光体ドラム2を回転させると共に現像ローラ5aに現像バイアスを印加して、現像ユニット5から帯電ローラ3表面に清掃用トナーを付着させる(清掃用トナー付着工程を行う)機能や、清掃用トナー付着工程後、帯電ローラ3を近接位置から帯電位置、現像ユニット5を現像位置から離間位置に移動させ、感光体ドラム2を回転させると共に帯電ローラ3に第1逆バイアスを印加してエージング工程を行う機能や、エージング工程後、感光体ドラム2を回転させると共に帯電ローラ3に帯電バイアスを印加して帯電ローラ3表面から感光体ドラム2表面に清掃用トナーを移動させると共にクリーニング装置9によって回収させる(清掃用トナー回収工程を行う)機能や、清掃用トナー付着工程から回収工程までの間、転写ローラ17に第2逆バイアスを印加する機能も有している。
操作パネル36は、画像形成装置1が複写機の場合には、複数の操作キーから成る操作部と、設定条件や装置の状態等を表示する表示部(いずれも図示せず)とから構成されており、ユーザが印刷サイズ等、印刷条件等の設定を行う他、例えば画像形成装置1がファクシミリ機能を有する場合は、記憶部34にファクシミリ送信先を登録し、さらに登録された送信先の読み出しや書き換えを行う等の種々の設定にも使用される。また、操作パネル36は、画像形成装置1がプリンタである場合には、不図示のパーソナルコンピュータに表示される表示部から構成される。
なお、清掃モードは、ユーザが操作パネル36で設定する他、所定枚数の印字終了後や、一の印字ジョブの終了後等に自動的に行うこともできる。また、そのタイミングは特に限定されるものではなく、帯電ローラ3表面の汚染状況等に応じて適宜設定することができる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の制御の一例について説明する。図9は、本実施形態に係る画像形成装置の制御手順の一例を示すフローチャートであり、図10は、図9の制御手順のタイミングチャートである。図8及び図10を参照しながら、図9のステップに従い本制御例について説明する。
まず、画像形成(印字)終了後、帯電ローラ3に対する帯電バイアスの印加、現像ローラ5aに対する現像バイアスの印加、転写ローラ17に対するバイアスの印加、感光体ドラム2の回転は、停止している(OFF)。
かかる非画像形成時に、清掃モードが設定されると(スタート)、制御部35は、スライド機構41によって現像ユニット5を現像位置から離間位置に移動させると共に、帯電ローラ3を帯電位置から近接位置に移動させる(ステップS1)。次に、制御部35は、第1駆動モータ21を回転させることにより感光体ドラム2を回転させて帯電ローラ3を感光体ドラム2と従動回転させ、転写ローラ17に第2逆バイアスを印加させると共に、現像ローラ5aに現像バイアスを例えば2秒間印加させて、現像ローラ5aから帯電ローラ3に清掃用トナーを付着させる(ステップS2)。
次に、帯電ローラ3の1周分の清掃用トナーが帯電ローラ3表面に付着されると、制御部35は、現像ローラ5aへの現像バイアスに印加を停止して清掃用トナーの付着を停止する(ステップS3)。次に、制御部35は、帯電ローラ3を近接位置から帯電位置に移動させると共に現像ユニット5を現像位置に移動させて(ステップS4)、感光体ドラム2を回転させると共に帯電ローラ3に第1逆バイアスを印加させて、エージング工程を行う(ステップS5)。これにより、帯電ローラ3表面において、異物が清掃用トナーに擦り取られながら、該清掃用トナーに付着する。
なお、ここでは、ステップS3での清掃用トナー付着工程終了後、現像ローラ5aへの現像バイアスの印加を停止すると共に転写ローラ17に対する第2逆バイアスの印加を停止した後、一旦、感光体ドラム2の回転を停止させた。そして、かかる停止後、帯電ローラ3を帯電位置へと移動させた。また、ここでは帯電ローラ3の帯電位置への移動と共に現像ユニット5を現像位置に移動させたが、現像ユニット5の現像位置への移動タイミングは特に限定されるものではない。
次に、エージング工程開始から例えば10秒経過後、制御部35は、感光体ドラム2を引き続き回転させると共に、帯電ローラ3に印加するバイアスを切り換えて、帯電バイアスを印加する(ステップS6)。これにより、異物が付着した清掃用トナーが、帯電ローラ3表面から、回転する感光体ドラム2表面に移動する。また、感光体ドラム2表面に移動した清掃用トナーは、第2逆バイアスが印加された転写ローラ17に付着することなくこれを通過して、クリーニング装置9により回収される。
なお、ここでは、ステップS5でのエージング工程後、ステップS6での清掃用トナー回収前に、帯電ローラ3に対する第1逆バイアスの印加及び転写ローラ17に対する第2逆バイアスの印加を停止した後、一旦、感光体ドラム2の回転を停止させた。
そして、清掃用トナー回収工程開始から例えば5秒経過後、制御部35は、帯電ローラ3に対する帯電バイアスの印加、転写ローラ17に対する第2逆バイアスの印加、及び、感光体ドラム2の回転を停止させた後(ステップS7)、終了する。なお、ここでは、帯電ローラ3に対する帯電バイアスの印加、及び転写ローラ17に対する第2逆バイアスの印加を停止した後、感光体ドラム2の回転を停止した。
上記の通り、非画像形成時、帯電ローラ3を、帯電位置と現像ユニット5(現像ローラ5a)と近接する近接位置との間で移動可能とし、非画像形成時、帯電ローラ3を帯電位置から近接位置まで移動させ、現像ユニット5から帯電ローラ3表面に略均一に清掃用トナーの付着を行った後、感光体ドラム2と帯電ローラ3との間で清掃用トナーにより帯電ローラ3表面の摺擦を行い、該帯電ローラ3表面の摺擦後、帯電ローラ3表面から感光体ドラム2表面に清掃用トナーを移動させ感光体ドラム2表面からクリーニング装置9への清掃用トナーの回収を行うことにより、帯電ローラ3表面を清掃した。
これにより、現像ユニット5から帯電ローラ3表面に清掃用トナーを確実に付着させることができるため、接触式の帯電ローラ3表面に付着した異物を十分に除去することが可能となる。さらに、長期間にわたって安定した画像品質を得ることが可能となる。
また、本実施形態では、清掃用トナーの付着を行うとき、感光体ドラム2の線速を画像形成時よりも小さくしたため、感光体ドラム2表面から帯電ローラ3表面への清掃用トナーの付着をより確実に行うことができる。特に、本実施形態では、このときの線速を画像形成時の略1/3としたため、帯電ローラ3表面への清掃用トナーの付着を一層確実に行うことができる。
また、本実施形態では、エージング工程時に、帯電ローラ3に第1逆バイアスを印加したため、感光体ドラム2に供給されたトナーを、より確実に帯電ローラ3に付着させると共に清掃用トナーにより異物を掻き取ることができる。
また、本実施形態では、現像ユニット5を現像位置と離間位置との間で移動可能とし、近接位置を、感光体ドラム2と離間位置に配置された現像ユニット5との間に配置し、清掃用トナーを付着するとき、現像ユニット5を現像位置から離間位置に移動させると共に帯電ローラ3を帯電位置から近接位置に移動させ、清掃用トナーの付着を行ったため、より確実に現像ユニット5から帯電ローラ3に清掃用トナーを付着させることが可能となる。しかし、帯電ローラ3の帯電位置から近接位置への移動方法は、後述するように、本実施形態に特に限定されるものではない。
また、本実施形態では、クリーニング装置9を用い、清掃用トナーの付着後、帯電ローラ3を近接位置から帯電位置に移動させて帯電ローラ3の摺擦(エージング)を行い、帯電ローラ3の摺擦後、帯電ローラ3表面から感光体ドラム2表面に清掃用トナーを移動させ感光体ドラム2表面からクリーニング装置9への清掃用トナーの回収を行ったため、不要となった清掃用トナーを確実に回収することができる。
また、清掃用トナーの回収を行うとき、第1電源25が帯電ローラ3に帯電バイアスを印加したため、帯電ローラ3表面からの清掃用トナーの回収を、より効率的且つ確実に行うことができる。しかし、清掃用トナーの回収方法は、後述するように、本実施形態に特に限定されるものではない。
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について説明する。図11は、本発明の第2実施形態の画像形成装置において、エージング工程における清掃用トナーの状態を示す図である。また、図12は、トナー回収工程(清掃用トナー回収工程)における清掃用トナーの移動状態を示す図であって、図12(a)は、清掃用トナーが帯電ローラから現像ローラに移動する状態を示す図であり、図12(b)は、清掃用トナーが帯電ローラから現像ローラに移動した状態を示す図であり、図12(c)は、帯電ローラが近接位置から帯電位置へと移動した状態を示す図である。なお、図11及び図12では清掃用トナーを黒丸で示す。また、図1〜図10と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、帯電ローラ3を近接位置に移動させた状態でエージング工程を行い、エージング工程終了後、帯電ローラ3から現像ユニット5(本実施形態での回収手段)へと清掃用トナーを回収することとした。
また、制御部35は、清掃用トナーの付着工程後、感光体ドラム2を回転させると共に帯電ローラ3に第1逆バイアスを印加させてエージング工程を行う機能や、エージング工程後、感光体ドラム2を回転させると共に帯電ローラ3に帯電バイアス、現像ローラ5aに現像バイアスを印加させ、帯電ローラ3から現像ユニット5に清掃用トナーを移動させることにより清掃用トナー回収工程を行う機能や、清掃用トナー回収工程後、帯電ローラ3を帯電位置、現像ユニット5を現像位置に移動させる機能を有している。かかるエージング工程及び清掃用トナー回収工程以外は第1実施形態と同様であるため、以下、主として第1実施形態と異なる点について説明する。
まず、本実施形態では、図11に示すように、清掃用トナー付着工程終了後、帯電ローラ3を近接位置に配置した状態で、感光体ドラム2を第1実施形態と同様に線速300mm/secで回転させると共に、帯電ローラ3に第1実施形態と同様の第1逆バイアスを印加して約10間のエージングを行った。
次に、エージング工程終了後、図12(a)に示すように、感光体ドラム2を回転させ、帯電ローラ3に帯電バイアスを印加すると共に現像ローラ5aに現像バイアスを印加すると、帯電ローラ3と現像ローラ5aとの電位差によって、帯電ローラ3表面に付着した清掃用トナーが現像ローラ5aに移動する。これにより、図12(b)に示すように、帯電ローラ3に付着した清掃用トナーが現像ローラ5aに移動して現像ユニット5内に回収される。このときの帯電バイアスを例えば500Vとすることができる。また、現像バイアスを、例えば交流電圧が重畳された直流電圧とし、直流電圧を200V、交流電圧のVppを1.5kV、周波数を3.1kHzとすることができる。
帯電ローラ3表面の清掃用トナーが現像ユニット5に回収された後、図12(c)に示すように、第1実施形態で示した可動機構41により、帯電ローラ3を近接位置から帯電位置に移動させ、現像ユニット5を離間位置から現像位置に移動させる。なお、現像ユニット5内に回収された清掃用トナーは、現像ユニット5内に収容されているトナーと攪拌混合された後、画像形成や帯電ローラ3の清掃に用いられる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の制御の一例について説明する。図13は、本実施形態に係る画像形成装置の制御手順の一例を示すフローチャートであり、図14は、図13の制御手順のタイミングチャートである。前述の図8及び図14を参照しながら、図13のステップに従い本制御例について説明する。
まず、現像ユニット5を現像位置から離間位置、帯電ローラ3を帯電位置から近接位置に移動させた後、上記第1実施形態のステップS1、S2、S3と同様に、ステップS11、S12、S13を実行して、清掃用トナー付着工程を例えば2秒間行う。
次に、制御部35は、帯電ローラ3を近接位置に配置した状態で、感光体ドラム2を回転させると共に帯電ローラ3に第1逆バイアスを印加させて、エージング工程を行う(ステップS14)。これにより、帯電ローラ3表面において、異物が清掃用トナーに擦り取られながら、該清掃用トナーに付着する。
次に、エージング工程開始から例えば10秒間経過後、制御部35は、感光体ドラム2を引き続き回転させると共に、帯電ローラ3に印加するバイアスを切り換えて帯電バイアスを印加させ、現像ローラ5aに現像バイアスを印加させて、清掃用トナー回収工程を行う(ステップS15)。これにより、異物が付着した清掃用トナーが、帯電ローラ3表面から現像ローラ5a表面に移動し、現像ユニット5a内に回収される。
そして、清掃用トナー回収工程開始から例えば5秒経過後、制御部35は、帯電ローラ3に対する帯電バイアスの印加、現像ローラ5aに対する現像バイアスの印加、転写ローラ17に対する第2逆バイアスの印加、及び、感光体ドラム2の回転を停止させ(ステップS16)、帯電ローラ3を近接位置から離間位置、現像ユニット5を離間位置から現像位置に移動させた後(ステップS17)、終了する。
なお、本実施形態においても、ステップS13の清掃用トナー付着工程とステップS14のエージング工程との間、及び、エージング工程とステップS15の清掃用トナー回収工程との間、において感光体ドラム2の回転を一旦停止させた。
本実施形態により、現像ユニット5によって清掃用トナーを回収することとし、清掃用トナーの付着後、近接位置に配置された帯電ローラ3の摺擦を行い、帯電ローラ3の摺擦後、帯電ローラ3表面から現像ユニット5への清掃用トナーの回収を行ったため、帯電ローラ3の清掃に要する待機時間を短縮することができる。
なお、エージング工程後、帯電ローラ3を近接位置に配置してエージング工程を行った後、上記第1実施形態と同様にして、清掃用トナーを帯電ローラ3表面から感光体ドラム2に移動させ、クリーニング装置9へと回収することもできる。
また、本実施形態では、清掃用トナーの回収工程時、第1電源25が帯電ローラ3に帯電バイアスを印加し、第2電源26が現像ローラ5aに現像バイアスを印加したため、帯電ローラ3と現像ローラ5aとの間の電位差を設定し易くすることができる。これにより、帯電ローラ3表面からの清掃用トナーの回収を、より効率的且つ確実に行うことができる。しかし、回収時の帯電バイアスは、特に限定されるものではなく、帯電ローラ3表面から現像ローラ5aへの清掃用トナーの移動状況等に応じて適宜設定することができる。
また、回収時の現像バイアスも、特に限定されるものではなく、帯電ローラ3表面から現像ローラ5aへの清掃用トナーの移動状況等に応じて適宜設定することができ、その他、現像ローラ5aに清掃用トナーとは逆極性(ここでは負極性)のバイアスを印加することもできる。また、清掃用トナーの移動状況によっては、回収時に帯電バイアスまたは現像バイアスのいずれかのみを印加することもできる。
その他、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記した感光体ドラム2や帯電ローラ3の材質や外径、線速等は、特に限定されるものではなく、装置構成等に応じて適宜設定することができる。また、上記実施形態では、本発明を正帯電トナーに適用したが、その他、負帯電トナーに適用することもでき、トナーの極性に応じて帯電バイアス、現像バイアスや転写バイアスを正極性または負極性のバイアスに設定すればよい。
また、上記各実施形態では、現像ユニット5を現像位置と離間位置との間で移動させたが、現像ユニット5を移動させない構成とすることもできる。かかる構成の一例を図15及び図16に示す。図15は、現像ユニットの開閉扉が閉じ、帯電装置が帯電位置に移動した状態を示す図であり、図16は、現像ユニットの開閉扉が開き、帯電装置が近接位置に移動した状態を示す図である。
図15に示すように、現像ユニット5は、上記した第1実施形態とは上下反対向きに配置されている。すなわち、現像ローラ5aは、図15の時計回り方向に回転するようになっている。また、現像ユニット5の上壁における感光体ドラム2側端部には、現像ローラ5aの軸方向に沿って配置され、且つ軸方向を支点として開閉可能な開閉扉5bが設けられている。開閉扉5bは、不図示の開閉機構によって開閉されるようになっている。そして、開閉扉5bが開くと、図16に示すように現像ローラ5aに帯電ローラ3が上方から近接できる。
これにより、現像ユニット5を移動させることなく、可動機構41のみによって帯電ローラ3を近接位置に移動させることができる。なお、開閉機構としては、例えば押圧式のソレノイドを用いることができ、例えば、ソレノイドのプランジャを開閉扉5bの軸方向両端部と連結し、ソレノイドが作動すると、プランジャがソレノイドから突出して開閉扉5bが開き、ソレノイドが作動停止すると、プランジャがソレノイドに没入して、開閉扉5bが閉じるように構成することができる。
また、上記実施形態では、一成分現像剤を用いたが、その他、二成分現像剤を用いることもできる。また、二成分現像剤を用い、現像ユニット5に現像剤チェーンが形成される磁気ローラ(トナー供給部材)と、磁気ローラからトナーのみが供給される現像ローラ(トナー担持体)とを設け、現像ローラから感光体ドラム2にトナーのみを飛翔させる画像形成装置においても、上記した帯電ローラ3の清掃を行うことができる。
また、上記実施形態では、感光体ドラム2としてa−Si感光体ドラムを用いたため、清掃用トナーの回収時、交流電圧が重畳された直流電圧を帯電ローラ3に印加することにより、清掃用トナーが帯電ローラ3から感光体ドラム2や現像ローラ5aに移動し易くなる。しかし、その他、有機感光体(OPC)ドラムを用いることもできる。かかる場合には、画像形成時に帯電ローラ3に帯電バイアスとして直流電圧を印加し、清掃用トナー回収工程時においても、帯電ローラ3に直流電圧を印加すること等ができる。
また、本発明は、デジタル複合機やタンデム式のカラー複写機、アナログ方式のモノクロ複写機等の複写機、或いはファクシミリやレーザプリンタ等、種々の画像形成装置に適用可能である。
以下、本発明について実施例により更に具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
図1〜図4及び図8に示すように、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1を用い、印字1000枚ごとに図5〜図7に示すように帯電ローラ3の清掃を行いながら、印字率5%の画像を10万枚印字した後、画像品質を評価した。画像形成時の感光体ドラム2の線速を300mm/secとした。また、帯電ローラ3の清掃において、清掃用トナー付着工程時の感光体ドラム2の線速を100mmsecとし、それ以外は、線速を300mm/secとした。
画像品質の評価は、600dpi 1×1ドットの25%ハーフ画像を印字して、画像の濃度ムラを測定した。なお、画像ムラの測定には、X−rite社製の透過濃度測定装置(Model310T)を用い、画像濃度(透過濃度)ムラΔTD値が0.1以下の場
合を画像品質が良好(○印)、0.1超の場合を画像品質が不良(×印)とした。結果を表1に示す。
比較例
図1に示すような画像形成装置1において、ファーブラシから成るブラシローラを帯電ローラ3と当接させながら、印字率5%の画像を10万枚印字した後、画像品質を評価した。ファーブラシとして、6−ナイロン製、ブラシ径12mm、フィラメント太さ2デニール、フィラメント密度4万フィラメント/cm2、ブラシ抵抗値0.7×107Ωのものを用い、感光体ドラム2の線速を300mm/secとした。それ以外は実施例1と同様にして、画像の濃度ムラを測定し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2011248064
表1に示すように、実施例では、画像品質が良好であったのに対し、比較例では、画像品質が低下していた。この結果、本発明に係る帯電ローラ3の清掃を行うことにより、帯電ローラ3表面に付着した異物が除去され、帯電不良による画像品質の低下を防止できることがわかった。なお、帯電ローラ3の清掃間隔は、上記実施例に特に限定されるものではなく、装置構成等に応じて適宜設定することができる。
本発明は、帯電手段が、帯電位置と現像手段と近接する近接位置との間で移動可能であり、帯電手段表面を摺擦可能な摺擦手段と、清掃用トナーを回収可能な回収手段と、が設けられ、非画像形成時、帯電手段を帯電位置から近接位置まで移動させ、現像手段から帯電手段表面に略均一に清掃用トナーの付着を行った後、摺擦手段と帯電手段との間で清掃用トナーにより帯電手段表面の摺擦を行い、該帯電手段表面の摺擦後、帯電手段表面から回収手段への清掃用トナーの回収を行うものである。
これにより、接触式の帯電手段表面に付着した異物を十分に除去することが可能となるため、長期間にわたって安定した画像品質を得ることが可能となる。
1 画像形成装置
2 感光体ドラム(像担持体、摺擦手段)
3 帯電ローラ(帯電手段)
3a シャフト
5 現像ユニット(現像手段、回収手段)
9 クリーニング装置(クリーニング手段、回収手段)
17 転写ローラ(転写手段)
21 第1駆動モータ(駆動手段)
25 第1電源(第1のバイアス印加装置)
26 第2電源(第2のバイアス印加装置)
27 第3電源(第3のバイアス印加装置)
34 記憶部
35 制御部
41 スライド機構
43 支持板
45 ピニオンギア
47 第2駆動モータ
51 第1アーム部材
53 可動機構
55a 支軸
55b 第2アーム部材
57 第3駆動モータ

Claims (9)

  1. 回転可能であり静電潜像が形成される像担持体と、
    該像担持体を回転させる駆動手段と、
    帯電位置で前記像担持体に対して接触回転しながら帯電する接触式の帯電手段と、
    該帯電手段に帯電バイアスを印加可能な第1のバイアス印加手段と、
    現像位置で前記像担持体表面にトナーを供給し前記像担持体表面に形成された静電潜像をトナー像とする現像手段と、
    該現像手段に現像バイアスを印加可能な第2のバイアス印加手段と、
    前記現像手段により現像されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    該転写手段にトナーとは逆極性の転写バイアスを印加可能な第3のバイアス印加手段と、
    前記像担持体の回転方向に対し前記帯電手段の上流側且つ前記転写手段の下流側に配置され前記像担持体表面に残留したトナーを回収可能なクリーニング手段と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記帯電手段は、前記帯電位置と前記現像手段と近接する近接位置との間で移動可能であり、
    前記帯電手段表面を摺擦可能な摺擦手段と、
    前記清掃用トナーを回収可能な回収手段と、が設けられ、
    非画像形成時、前記帯電手段を前記帯電位置から前記近接位置まで移動させ、前記現像手段から前記帯電手段表面に略均一に清掃用トナーの付着を行った後、前記摺擦手段と前記帯電手段との間で前記清掃用トナーにより前記帯電手段表面の摺擦を行い、該帯電手段表面の摺擦後、前記帯電手段表面から前記回収手段への前記清掃用トナーの回収を行うことにより、前記帯電手段表面を清掃することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像手段は前記現像位置と前記像担持体から離れる離間位置との間で移動可能であり、
    前記近接位置は、前記像担持体と前記離間位置に配置された前記現像手段との間に配置されており、
    前記清掃用トナーの付着を行うとき、前記現像手段を前記現像位置から前記離間位置に移動させると共に前記帯電手段を前記帯電位置から前記近接位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記回収手段は、前記クリーニング手段であり、
    前記清掃用トナーの付着後、前記帯電手段を前記近接位置から前記帯電位置に移動させて前記帯電手段の摺擦を行い、前記帯電手段の摺擦後、前記帯電手段表面から前記像担持体表面に前記清掃用トナーを移動させ前記像担持体表面から前記クリーニング手段への前記清掃用トナーの回収を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記清掃用トナーの回収を行うとき、前記第1のバイアス印加手段が前記帯電手段に前記帯電バイアスを印加することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記回収手段は、前記現像手段であり、
    前記清掃用トナーの付着後、前記近接位置に配置された前記帯電手段の摺擦を行い、前記帯電手段の摺擦後、前記帯電手段表面から前記現像手段への前記清掃用トナーの回収を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  6. 前記清掃用トナーの回収を行うとき、前記第1のバイアス印加手段が前記帯電手段に前記帯電バイアスを印加し、前記第2のバイアス印加手段が前記現像手段に前記現像バイアスを印加することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記摺擦手段は、前記像担持体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記帯電手段の摺擦を行うとき、前記第1のバイアス印加手段が前記帯電手段に前記帯電バイアスとは逆極性の第1の逆バイアスを印加することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記帯電手段表面の清掃を行うとき、前記第3のバイアス印加手段が前記転写手段に前記転写バイアスとは逆極性の第2の逆バイアスを印加することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
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