JP3606216B2 - 無段変速機の変速比制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速比制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3606216B2
JP3606216B2 JP2001087525A JP2001087525A JP3606216B2 JP 3606216 B2 JP3606216 B2 JP 3606216B2 JP 2001087525 A JP2001087525 A JP 2001087525A JP 2001087525 A JP2001087525 A JP 2001087525A JP 3606216 B2 JP3606216 B2 JP 3606216B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compensation output
continuously variable
disturbance
transmission
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001087525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002286124A (ja
Inventor
金子  豊
和孝 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2001087525A priority Critical patent/JP3606216B2/ja
Publication of JP2002286124A publication Critical patent/JP2002286124A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3606216B2 publication Critical patent/JP3606216B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、無段変速機の変速比を制御する変速比制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジン側に連結された入力プーリと駆動車輪に連結された出力プーリとの間をベルトで連結し、各々のプーリの溝幅を変更して無段階に変速比を設定できるVベルト式無段変速機が知られている。
【0003】
このようなVベルト式無段変速機の変速比制御装置として、例えば、特開平8−296708号に開示されたものがある。この変速比制御装置は、運転状態に応じて設定した到達変速比に所定の動特性で応答するように制御定数を決定する動特性補償器を備え、動特性補償器から出力される信号に応じてステップモータ等を用いて変速制御弁を駆動することでプーリの溝幅を変更し、設計者が希望する動特性で変速比が目標とする変速比に追従するように変速比制御を行う。そして予め設定されたローパスフィルタに動特性補償器の出力である変速比指令値を入力し第1の外乱補償出力を演算する第1外乱補償出力演算器と、上記ローパスフィルタと同様の特性を有するローパスフィルタに無段変速機の推定モデルの逆系を掛け合わせた構成のフィルタを有し、このフィルタに実変速比信号を入力し第2の外乱補償出力を演算する第2外乱補償出力演算器とから構成され、第2の外乱補償出力から第2の外乱補償出力を差し引いて外乱補償出力を算出している。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、このような従来の変速比制御システムの如く外乱補償器を構成すると、上記ローパスフィルタカットオフ周波数近傍のノイズが外乱として外乱補償器に現れ、変速比がハンチングするという問題が生じることがわかった。これは変速機機構の共振がノイズとして第2外乱補償出力演算器に入力され、上記ローパスフィルタのカットオフ周波数は制御系の安定性の観点のみから決定されている為、ノイズの影響が外乱補償器に現れるためだと考えられる。特に無段変速機のVベルトは、ベルトの線密度、プーリ間の距離、ベルトを引く力即ち張力で決まる共振周波数を持ち、この共振周波数と同じ周波数を有する信号がベルト付近に存在し、ベルトが共振した場合、実変速比を検出する入力軸回転センサおよび出力軸回転センサに共振に起因するノイズが入力されると考えられる。
【0005】
又、上記ノイズを取り除く為、ローパスフィルタのカットオフ周波数を下げた場合、外乱補償器の応答性が悪くなり変速比制御に使用する周波数帯のゲインが悪化するので、無段変速機の変速比制御性能が悪化するという問題が生じる。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、外乱補償器のフィルタを変速比制御に使用する周波数帯のゲインを落とさず、無段変速機の共振周波数に起因するノイズを除去できるように設計した速比制御システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、運転状態に応じて設定した変速比に実変速比が一致するように無段階に変速比を設定可能な無段変速機を制御する無段変速機の変速比制御装置において、無段変速比を所定の変速比へ可変駆動する駆動手段と、無段変速機の変速比を検出する変速比検出手段と、運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態に応じた到達変速比を演算する到達変速比演算手段と、実変速比が該到達変速比に向けて所定の動特性で追従するよう変化させた動特性補償出力値を演算する動特性補償手段と、該動特性補償出力値に基づいて駆動手段を駆動する指令値を出力する駆動指令値出力部と、前記動特性補償出力値と前記駆動指令値出力部からの指令値により変化する実変速比との差異を外乱として算出し、算出した外乱を低減するように前記動特性補償出力値を補償する外乱補償部と、を備え、該外乱補償部は、前記動特性補償出力値を2次系の伝達関数からなるフィルタを通して第1の外乱補償出力を演算する第1の外乱補償出力演算部と、該第1の外乱補償出力演算部のフィルタと同様の特性を有する2次系の伝達関数に、無段変速機の動特性を表わす伝達関数の逆系の関数を掛け合わせたフィルタを有し、このフィルタに前記実変速比を通して第2の外乱補償出力を演算する第2の外乱補償出力演算部と、前記第1の外乱補償出力と第2の外乱補償出力との偏差を算出し、偏差を低減するように前記動特性補償出力値から加算もしくは減算する加減算手段と、を備え、前記無段変速機は、溝幅を変更可能な一対の可変プーリがVベルトを介して連結されており、前記第1の外乱補償出力部及び第2の外乱補償出力部の2次系の伝達関数の動特性を、前記Vベルトの共振周波数近傍のゲインが変速比制御の安定性が満足されるように小さく設定する。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、2次系の伝達関数の減衰係数及び固有角周波数を、Vベルトの変速制御に使用する周波数近傍のゲインを低下させず、前記Vベルトの共振周波数近傍のゲインが変速比制御の安定性が満足されるように小さく設定したことを特徴とする。
【0009】
【作用及び効果】
したがって、第1の発明によると、到達変速比演算手段によって運転状態によって到達変速比が演算され、実変速比が所定の動特性で追従するよう動特性補償出力がなされるが、この動特性補償出力値を2次系の伝達関数からなるフィルタを通した第1の外乱補償出力と、実変速比を第1の外乱補償出力演算部のフィルタと同様の特性を有する2次系の伝達関数に、無段変速機の動特性を表わす伝達関数の逆系の関数を掛け合わせたフィルタを通した第2の外乱補償出力との偏差を算出して、動特性補償出力値への補償出力値を演算するようにしているので、検出手段による実変速比の検出値にVベルトの共振に起因するノイズが載っても、外乱補償演算部を2次系の伝達関数からなるフィルタを通すので、変速比制御に使用する周波数帯のゲインを落とさず、Vベルトが持つ共振周波数帯のノイズを除去できるようにフィルタを設計できる。
【0010】
そして、第1の外乱補償出力部及び第2の外乱補償出力部の2次系の伝達関数の動特性を、前記Vベルトの共振周波数近傍のゲインが変速比制御の安定性が満足されるように小さく設定したため、外乱補償部の応答性を低下させることなく、ノイズを除去することができる。
【0011】
又、第2の発明の様に、2次系の伝達関数の減衰係数及び固有角周波数を、Vベルトの変速制御に使用する周波数近傍のゲインを低下させず、前記Vベルトの共振周波数近傍のゲインが変速比制御の安定性が満足されるように小さく設定したため、Vベルトの変速制御性能を悪化させることなくノイズを除去することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は本発明に係る無段変速機の変速比制御システムの概略構成を示し、変速比制御システムは、無段変速機4と、その変速比を制御するCVTコントロールユニット1とから構成される。
【0014】
無段変速機4は、前後進切替機構10及びトルクコンバータ11を介して図示しないエンジンに接続される変速機構部17と、変速機構部17への油圧供給を制御する油圧コントロールユニット3と、油圧コントロールユニット3内の図示しない変速制御弁を駆動するステップモータ2とを備える。
【0015】
変速機構部17は、プーリ溝幅を変更可能な一対の可変プーリ5、6と、それらに掛け回されるVベルト7とを備えたVベルト式無段変速機構であり、可変プーリ5、6のプーリ溝幅を変更することで変速比を無段階に変更することができる。
【0016】
油圧コントロールユニット3内の変速制御弁はステップモータ2の角位置に応じて駆動され、可変プーリ5、6の可動円錐板の背面に設けられた油圧シリンダ8、9に供給される油圧が調整される。この結果、可変プーリ5、6のプーリ溝幅が相反的に変更され、変速機構部17の変速比が変更される。
【0017】
CVTコントロールユニット1にはスロットル開度センサ12からのスロットル開度信号TVO、インヒビタースイッチ13からのシフトレバー位置信号、油温センサ14からの油温信号の他、変速機構部17の入力回転速度センサ15からの入力回転速度信号Npri、出力回転速度センサ16からの出力回転速度信号Nsec等が入力される。CVTコントロールユニット1は、これら各種入力信号に基づき最終的な目標変速比である到達変速比iPTを演算し、変速機構部17の実変速比iPRが所定の動特性で到達変速比iPTに近づくよう変速比指令値iPCFを演算する。変速比指令値iPCFはCVTコントロールユニット1で角位置指令値θCに変換された後ステップモータ2に出力される。
【0018】
CVTコントロールユニット1の内部構成を図2に示す。
【0019】
この図に示すように、CVTコントロールユニット1は、到達変速比演算部B1と、実変速比演算部B2と、変速比指令値演算部B3と、変速比指令値変換部B4とから構成される。
【0020】
到達変速比演算部B1は、図3に例示する予め定めておいた目標入力回転数マップを用いて、車速VSPおよびスロットル開度TVOの組み合わせから、現在の運転状態に適した目標入力回転数Npri * を検索する。そして、車速VSPに定数を掛けて出力プーリの回転数(出力回転数)Nsec を算出し、目標入力回転数Npri * を出力回転数Nsec で除算することにより最終目標変速比iP0を算出する。
【0021】
実変速比演算部B2は、変速機構部17の入力回転速度Npriと出力回転速度Nsecから次式(1)、
【0022】
【数1】
Figure 0003606216
【0023】
により、変速機構部17の実変速比iPRを演算し、それを変速比指令値演算部B3に出力する。
【0024】
変速比指令値演算部B3は、到達変速比iPTと実変速比iPRに基づき設計者が希望する変速比応答を実現するための変速比指令値iPCFを演算し、それを変速比指令値変換部B4に出力する。
【0025】
変速比指令値変換部B4は、変速比指令値iPCFをステップモータ2の角位置と変速機構部17の変速比との関係を規定するマップを参照して角位置指令値θCに変換し、それをステップモータ2に出力する。
【0026】
図4に、本実施例における変速比制御システムのブロック線図を示す。変速比制御システムは大きく分けて動特性補償部B31と、外乱補償部B32と、変速比指令値変換部B4と、無段変速機4(ステップモータ2、油圧コントロールユニット3、変速機構部17)とから構成される。
【0027】
ここで無段変速機4の動特性は次式(2)に示すような一時遅れとむだ時間で表すことができる。
【0028】
【数2】
Figure 0003606216
【0029】
ただし、
L:むだ時間
s:微分演算子
Kp:無段変速機4のゲイン
Tp:無段変速機4の動特性を表す時定数
iP:変速比
sD:変速方向
pL:ライン圧力(プーリ5、6のプーリ溝幅を変更する油圧源の圧力)
ステップモータ2の角位置に対する変速機構部17の変速比は図5に示すように比例関係にないので、無段変速機4のゲインKpは変速機構部17の実変速比iPRに応じて算出される。
【0030】
また、無段変速機4の動特性を表す時定数Tpは、実変速比iPR、変速方向sD(アップシフト方向またはダウンシフト方向)に応じて変化するので、実変速比iPR、変速方向sDから同定実験に基づき作成した図6に示すマップを参照して算出される。なお、時定数TPはプーリ5、6のプーリ溝幅を変更する油圧源の圧力の影響も受けるので、油圧源の圧力も考慮に入れて時定数Tpを算出するようにしても良い。また、変速方向sDは実変速比iPRや変速比サーボ系の変数を用いて判定され、その具体的な判定方法は、特開平8−338515号に変速制御弁の変位量に基づき変速制御弁の開口方向を演算する方法として開示されている。
動特性補償部B31では、設計者が希望する変速比応答が次式(3)
【0031】
【数3】
Figure 0003606216
【0032】
ただし、
TT:設計者が希望する変速比応答を得るための時定数
で与えられると、運転状態により目標変速比ipTを演算した後、実変速比iPRが動特性GT(s)で追従するようにC1、C2を次式(4)、(5)のように設定する。即ち、
【0033】
【数4】
Figure 0003606216
【0034】
【数5】
Figure 0003606216
【0035】
で与えられ、次式(6)に基づき動特性補償出力iPFBを演算する。
【0036】
【数6】
Figure 0003606216
【0037】
但し、C1、C2は、
外乱補償部B32は(2)式で記述される無段変速機の動特性を基準モデルとし、この基準モデルが量産バラツキ(パラメータ変動)やステップモータの脱調等の外乱により乱されることを除去するように設計を行う。外乱補償部B32は後述する最終変速比指令値iPCFと実変速比iPRとを入力し下記式(7)より外乱補償出力iPDを算出する。
【0038】
【数7】
Figure 0003606216
【0039】
ただし、
ωn:外乱補償器フィルタの固有角周波数
ζ:外乱補償器フィルタの減衰係数
ここで、ωnとζの設定方法について説明する。Vベルトは、ベルトの線密度をσ、可変プーリ間(無段変速機の入力軸と出力軸との間)の距離を1、ベルトを引く力即ち張力をTとすると、次式(8)
【0040】
【数8】
Figure 0003606216
【0041】
で表わされる共振周波数を持つ。この共振により各プーリの回転速度を検出しているセンサにノイズが発生すると考えられ、このノイズが外乱として制御系に入力されると変速比にも同様なノイズを発生すると考えられる。そこで、図7に示すように外乱補償器のローパスフィルタのカットオフ周波数は共振周波数のゲインを小さくし、無段変速機の動特性(時定数、無駄時間)と制御系の安定性(ゲイン余有12dB硫黄、位相余有45°以上)が満足される値に設定する。そしてこの外乱補償器のローパスフィルタは2次系の伝達関数からなるフィルタで構成しているので、変速比制御に使用する0.1HZ付近のゲインを落さず、ノイズ振動の0.5HZ付近のゲインを−20dB以下に抑えることができる。
【0042】
一方、従来の如く外乱補償器が1次のローパスフィルタで形成されていると、図8に示すように、ノイズ振動の0.5HZ付近のゲインを−20dB以下に抑えようとすると、変速比制御に使用する0.1HZ付近のゲインも下がることになる。
【0043】
そして減算器B33で動特性補償出力iPFBから外乱補償出力iPDを減算することにより最終的な変速比指令値iPCFが演算される。
【0044】
次に、上記変速比制御システムの動作をCVTコントロールユニット1の制御処理を示す図9のフローチャートを伴って説明する。この制御フローは、所定時間例えば10msec毎のタイマ割込処理として実行される。
【0045】
まず、ステップS11で変速機構部17の入力回転速度Npriと出力回転速度Nsec、スロットル開度TVO、シフトレバー位置等が読み込まれる。
【0046】
次に、ステップS12では読み込まれた各種信号に基づき最終的な目標変速比である到達変速比iPTが演算され、S13では油圧コントロールユニット3の変速制御弁の変速方向sDが演算される。ステップ14では、実変速比iPR、変速方向sDに基づき図6に示したマップを参照して無段変速機4の動特性を表す時定数TPが演算される。
【0047】
そして、ステップS15では、式(6)に基づき、動特性補償出力iPFBが演算され、ステップS16では、式(7)に基づき、外乱補償出力iPDが演算され、ステップS17では動特性補償出力iPFBから外乱補償出力iPDを減算して最終的な変速比指令値iPCFが演算される。
【0048】
そして、ステップS18では図5のマップを参照して変速比指令値iPCFがステップモータ角位置指令値θCに変換される。そして、ステップS19では、このステップモータ角位置指令値θCがステップモータ2に出力される。
【0049】
したがって、このフローチャートを処理することにより、変速機構部17の実変速比iPRが所定の動特性で到達変速比iPTに近づくようステップモータ2の角位置が制御されるが、外乱等により実変速比iPRに入力されるとこれが外乱補償出力iPDとして出力される。この外乱補償出力iPD分が動特性補償出力iPFBから減算されることにより外乱による影響を除去できる。
【0050】
次に、従来の変速比制御システムと本発明の変速比制御システムについて変速比応答性に関する比較を行う。
【0051】
図10乃至図12に本発明の変速制御システムと従来の変速比制御システムについて到達変速比1.47に保持しているときに外乱が入力された時のシミュレーションの結果を示す。なお、ここでは本発明及び従来の変速比制御システムの動特性補償器を時定数TTを0.5[sec]として設計している。
【0052】
図10では、従来の制御システムで外乱補償器がVベルトの共振によるノイズの影響を考慮していない場合を示しており、実変速比信号に観測ノイズが現れる。このため、この観測ノイズにより変速比応答がハンチングする。
【0053】
図11では、従来の制御システムで1次のローパスフィルタで形成された外乱補償器のカットオフ周波数を観測ノイズを除去するレベルまで設定した場合を示しており、観測ノイズを除去することが出来るものの、制御に使用する周波数近傍のゲインまで低下するため、外乱の収束性が悪化する。
【0054】
図12は本発明の変速比制御システムを用いて観測ノイズに対する変速比応答のシミュレーション実験を行った結果である。実変速比を検出する際ベルトの共振により実変速比信号に観測ノイズが現れても外部補償部のフィルタによりノイズが除去され、ハンチングすることなく目標変速比に追従することが分かる。また、外乱に対する十分な収束性能を得られている。
【0055】
以上、本発明をVベルト式無段変速機の変速比制御システムに適用した実施形態について説明したが、本発明の適用可能な範囲はこれに限定されるものでは無く、ステップモータ等を用いて変速比制御を行う変速比制御システムに広く適用できるものである。また、変速比制御システムのブロック線図もここで示したものに限定されるものではなく、これらと等価なものであればよい。
例えば動特性補償部を図13に示されるような補償器で形成してもよく、この場合、補償器C1、C2は、
【0056】
【数9】
Figure 0003606216
【0057】
【数10】
Figure 0003606216
【0058】
で与えられ、次式に基づき動特性補償出力iPFBを演算する。
【0059】
【数11】
Figure 0003606216

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速比制御システムの概略構成図である。
【図2】CVTコントロールユニットの内部構成を示すブロック線図である。
【図3】ステップモータの角位置と無段変速機の変速比の関係を規定するマップである。
【図4】変速比制御システムのブロック線図である。
【図5】ステップモータの角位置と無段変速機の変速比の関係を規定するマップである。
【図6】実変速比と開口方向とライン圧と無段変速機の動特性を表わす時定数との関係を規定するマップである。
【図7】本発明の外乱補償器のボード線図である。
【図8】従来の外乱補償器のボード線図である。
【図9】本発明に係る制御システムの処理内容を説明するフローチャートである。
【図10】従来の制御システムで観測ノイズが発生している状態でのステップ外乱に対する変速シミュレーション結果である。
【図11】従来の制御システムで観測ノイズが発生している状態でのカットオフ周波数を下げた場合のステップ外乱に対する変速シミュレーション結果である。
【図12】本発明の制御システムで観測ノイズが発生している状態でのステップ外乱に対する変速シミュレーション結果である。
【図13】他の実施例における変速比制御システムのブロック線図である。
【符号の説明】
1 CVTコントロールユニット
2 ステップモータ
3 油圧コントロールユニット
4 無段変速機
12 スロットル開度センサ
13 インヒビタースイッチ
14 油温センサ
15 入力回転速度センサ
16 出力回転速度センサ
17 変速機構部

Claims (2)

  1. 運転状態に応じて設定した変速比に実変速比が一致するように無段階に変速比を設定可能な無段変速機を制御する無段変速機の変速比制御装置において、
    無段変速比を所定の変速比へ可変駆動する駆動手段と、
    無段変速機の変速比を検出する変速比検出手段と、
    運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    運転状態に応じた到達変速比を演算する到達変速比演算手段と、
    実変速比が該到達変速比に向けて所定の動特性で追従するよう変化させた動特性補償出力値を演算する動特性補償手段と、
    該動特性補償出力値に基づいて駆動手段を駆動する指令値を出力する駆動指令値出力部と、
    前記動特性補償出力値と前記駆動指令値出力部からの指令値により変化する実変速比との差異を外乱として算出し、
    算出した外乱を低減するように前記動特性補償出力値を補償する外乱補償部と、を備え、
    該外乱補償部は、
    前記動特性補償出力値を2次系の伝達関数からなるフィルタを通して第1の外乱補償出力を演算する第1の外乱補償出力演算部と、
    該第1の外乱補償出力演算部のフィルタと同様の特性を有する2次系の伝達関数に、無段変速機の動特性を表わす伝達関数の逆系の関数を掛け合わせたフィルタを有し、このフィルタに前記実変速比を通して第2の外乱補償出力を演算する第2の外乱補償出力演算部と、
    前記第1の外乱補償出力と第2の外乱補償出力との偏差を算出し、偏差を低減するように前記動特性補償出力値から加算もしくは減算する加減算手段と、を備え、
    前記無段変速機は、溝幅を変更可能な一対の可変プーリがVベルトを介して連結されており、前記第1の外乱補償出力部及び第2の外乱補償出力部の2次系の伝達関数の動特性を、前記Vベルトの共振周波数近傍のゲインが変速比制御の安定性が満足されるように小さく設定したことを特徴とする無段変速機の変速比制御装置。
  2. 2次系の伝達関数の減衰係数及び固有角周波数を、Vベルトの変速制御に使用する周波数近傍のゲインを低下させず、前記Vベルトの共振周波数近傍のゲインが変速比制御の安定性が満足されるように小さく設定したことを特徴とする請求項1記載の無段変速機の変速比制御装置。
JP2001087525A 2001-03-26 2001-03-26 無段変速機の変速比制御装置 Expired - Lifetime JP3606216B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001087525A JP3606216B2 (ja) 2001-03-26 2001-03-26 無段変速機の変速比制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001087525A JP3606216B2 (ja) 2001-03-26 2001-03-26 無段変速機の変速比制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002286124A JP2002286124A (ja) 2002-10-03
JP3606216B2 true JP3606216B2 (ja) 2005-01-05

Family

ID=18942761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001087525A Expired - Lifetime JP3606216B2 (ja) 2001-03-26 2001-03-26 無段変速機の変速比制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3606216B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3358381B2 (ja) * 1995-04-24 2002-12-16 日産自動車株式会社 無段自動変速機の制御装置
JP3975537B2 (ja) * 1997-12-19 2007-09-12 ソニー株式会社 制御装置と制御方法
JP2000002322A (ja) * 1998-06-16 2000-01-07 Nissan Motor Co Ltd 無段変速機の変速制御装置
JP3458329B2 (ja) * 1999-06-04 2003-10-20 住友重機械工業株式会社 マスクステージ駆動機構及びその制御方法
JP3448733B2 (ja) * 1999-06-04 2003-09-22 住友重機械工業株式会社 真空内リニアアクチュエータ機構
JP2002005274A (ja) * 2000-06-20 2002-01-09 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 連続可変比変速機構の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002286124A (ja) 2002-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5993338A (en) Apparatus for controlling dynamic system in sliding mode and feedforward control
KR100768370B1 (ko) 벨트식 무단 변속기의 변속 제어 장치
US5669847A (en) Control apparatus for vehicle
KR100512223B1 (ko) 벨트식 무단 변속기
JPH11303758A (ja) 電動ポンプの制御装置
JP3211714B2 (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JPS62122836A (ja) 無段変速機の制御装置
JPH0554588B2 (ja)
JPH0674017B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP3606142B2 (ja) 無段変速機の変速比制御システム
JP2001173770A (ja) 無段変速機の制御装置
JP3301388B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3606216B2 (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JP3223768B2 (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JP3164011B2 (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JPH0564260B2 (ja)
JP3319355B2 (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JP2004360725A (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JP3351957B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JPH07117146B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JPS62122837A (ja) 無段変速機の制御装置
JP3334553B2 (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JP3559897B2 (ja) 無段変速機の変速比制御システム
JP2005003071A (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JP2741032B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040518

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040914

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3606216

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101015

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111015

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121015

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121015

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term