JP3334553B2 - 無段変速機の変速比制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速比制御装置

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JP3334553B2
JP3334553B2 JP9063297A JP9063297A JP3334553B2 JP 3334553 B2 JP3334553 B2 JP 3334553B2 JP 9063297 A JP9063297 A JP 9063297A JP 9063297 A JP9063297 A JP 9063297A JP 3334553 B2 JP3334553 B2 JP 3334553B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機の変速
比制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載される無段変速機の変速比制
御装置としては、Vベルト式のものが従来から知られて
おり、例えば、本願出願人が提案した特開昭61−10
5353号公報等がある。
【0003】これは、図10、図11に示すように、無
段変速機のVベルト24との接触プーリ幅が、油圧に基
づいて可変制御されるプライマリ側とセカンダリ側の一
対の可変プーリ16、26を備え、プライマリプーリ1
6のシリンダ室20へ供給する油圧を変化させることで
固定円錐板18に対向する可動円錐板22を軸方向へ駆
動して、無段変速機の変速比を連続的に変更するもので
ある。
【0004】プライマリプーリ16の可動円錐板22を
駆動するシリンダ室20は、変速リンク67を介してス
テップモータ64に駆動される変速制御弁63のプライ
マリポート63Pと連通しており、変速リンク67は基
端をステップモータ64に連結する一方、他端はプライ
マリプーリ16の可動円錐板22と軸方向で係合し、こ
の両端の途中を変速制御弁63のスプール63aに連結
する。
【0005】ステップモータ64は、CVTコントロー
ルユニットが演算した目標変速比に応じた指令値に基づ
いて変速リンク67を駆動する一方、変速リンク67の
他端は可動円錐板22の位置、すなわち、実変速比に応
じて変位するため、スプール63aは実変速比と目標変
速比の差に応じて駆動され、変速リンク67を主体にフ
ィードバック手段が構成される。
【0006】変速制御弁63には、上記プライマリポー
ト63Pに加えて、ライン圧供給回路と連通したライン
圧ポート63Lとタンクに連通したタンクポート63T
が所定の位置に形成されて、スプール63aに形成され
たランド63bの位置に応じてプライマリポート63P
への作動油の給排が制御され、図11に示す中立位置で
は、ランド63bがプライマリポート63Pを封止して
シリンダ室20の油圧保持する。
【0007】このような、変速リンク67を介した変速
比制御では、図12に示すように、ステップモータ64
の駆動量(ステップ数)の増大に応じて変速比が最Lo
から最Hiまで連続的に変化するもので、ステップモー
タ64の最大制御量Xmaxで変速比は最Hiとなる一
方、最小制御量Xminから原点(駆動量=0)の間で変
速比は機構的に設定可能な最大の変速比=最Lo変速比
となるように設定されている。
【0008】変速制御弁63は、図12のように、プラ
イマリポート63Pがランド63bで封止される中立位
置Nを境に、プライマリポート63Pがライン圧ポート
63Lと連通する区間VLと、プライマリポート63P
がタンクポート63Tと連通する区間VTの間で駆動さ
れ、ステップモータ64の駆動量が最小制御量Xmin
超えると区間VLでプライマリポート63Pがライン圧
ポート63Lと連通して、変速比がHi側へ向けて変更
され、目標変速比であるステップモータ64の駆動量
と、実変速比であるプライマリプーリ16の可動円錐板
22の変位が一致した位置で、変速制御弁63は中立位
置Nとなり、ステップモータ64の制御量がXminから
Xmaxの範囲が変速比の制御範囲最Lo〜最Hiとな
る。
【0009】ところで、上記のような変速比制御では、
停車状態から発進加速を行う場合、ステップモータ64
を原点XLoから機構的に設定可能な最Lo変速比とな
る最小制御量Xminまで駆動した後でないと、迅速にH
i側への変速比制御を行うことができず、ステップモー
タ64を原点XLoから最小制御量Xminまで駆動する
ための応答遅れ(無駄時間)が発生する。
【0010】そこで、上記無駄時間を低減するため、車
両の停車中には、図12に示した機構的な初期位置XL
oよりも、変速比指令値の最Lo値を最小制御量Xmin
より若干Hi側へ設定し、予めHi側へシフトしておく
初期化を行うことにより、図13、図14に示すように
実変速比が最Loから最Hiへ変化する前に予め変速が
行われるようになり、変速機構が最Loから最Hi側へ
変速する場合に、上記無駄時間の影響を低減することが
でき、停止から発進加速する際の変速を迅速かつ円滑に
行って、実エンジン回転数(実入力軸回転数)の上昇が
過大になるのを抑制して、目標エンジン回転数(目標入
力軸回転数)に近づけることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変速比制御装置においては、車両の停車中にステッ
プモータ64を最小制御量Xminより若干Hi側へ変速
しておくため、本来、無段変速機で設定可能な最Lo変
速比で発進すべきところを、最Loから若干Hi側の変
速比で発進を行うことになり、設計値である最Loから
の発進加速性能を満足することができないという問題が
あった。
【0012】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、発進加速時の応答遅れを抑制しながらも、
無段変速機で設定可能な最Lo変速比から走行を行っ
て、発進加速性能を向上可能な無段変速機の変速比制御
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図15に
示すように、変速比が油圧に基づいて無段階に可変制御
される無段変速機17と、前記油圧を可変制御する変速
制御弁63と、車両の運転状態または運転者からの指令
に応じて前記無段変速機17の目標変速比を設定する目
標変速比設定手段610と、実際の変速比を検出する実
変速比検出手段630と、無段変速機17の変速比毎に
所定の動特性を推定する動特性演算手段690と、予め
設定されたローパスフィルタに変速比指令値出力手段7
20からの第2の変速比指令値を入力して第1の外乱補
償出力を演算する第1の外乱補償演算手段651と、前
記第1の外乱補償演算手段651と同様の特性を有する
ローパスフィルタに、前記動特性推定値を用いたローパ
スフィルタの逆系を掛け合わせた構成のフィルタを有
し、このフィルタに前記実変速比を入力して第2の外乱
補償出力を演算する第2の外乱補償演算手段652と、
前記第2の外乱補償出力から第1の外乱補償出力を差し
引いて外乱補償出力を演算する外乱補償出力手段700
と、前記動特性推定値に基づいて目標とする動特性を得
るための変速比制御定数を演算する変速比制御定数演算
手段645と、前記実変速比検出手段からの実変速比を
入力し、前記目標変速比が無段変速機で設定可能な最L
o変速比に設定されているとき、この最Lo変速比より
もさらにLo側の制限値を設け、前記実変速比が制限値
よりも大きいときに当該制限値を実変速比として出力
し、前記実変速比が制限値よりも小さいときに前記実変
速比検出手段からの実変速比を出力する変速比制限手段
670と、前記実変速比と変速比制御定数に基づいて第
1の変速比指令値を演算する変速比指令値演算手段71
0と、前記第1の変速比指令値から前記外乱補償出力を
差し引いたものを第2の変速比指令値として出力する変
速指令値出力手段720と、この第2の変速比指令値に
基づいて前記変速制御弁63を駆動する変速制御弁駆動
手段730とを備える。
【0014】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記変速比制限手段は、前記制限値を無段変速機
が機構的に設定可能な最Lo変速比よりもさらにLo
側、かつ、前記実変速比検出手段が検出可能な最Lo側
の値よりもHi側の変速比に設定される。
【0015】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記無段変速機が、Vベルトを介してプライマリ
プーリとセカンダリプーリを連結するVベルト式で構成
されるとともに、前記実変速比検出手段がプライマリプ
ーリとセカンダリプーリの速度の比から実変速比を検出
する。
【0016】また、第4の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記変速比制限手段は、前記制限値を所定の一定
値に固定する。
【0017】また、第5の発明は、変速比が油圧に基づ
いて無段階に可変制御される無段変速機と、前記油圧を
可変制御する変速制御弁と、車両の運転状態または運転
者からの指令に応じて前記無段変速機の目標変速比を設
定する目標変速比設定手段と、実際の変速比を検出する
実変速比検出手段と、前記実変速比検出手段からの実変
速比を入力し、前記目標変速比が無段変速機で設定可能
な最Lo変速比に設定されているとき、この最Lo変速
比よりもさらにLo側の制限値を設け、前記実変速比が
制限値よりも大きいときに当該制限値を実変速比として
出力し、前記実変速比が制限値よりも小さいときに前記
実変速比検出手段からの実変速比を出力する制限値出力
手段と、前記実変速比を前記目標変速比に一致させるよ
うに前記変速制御弁を駆動する変速制御弁駆動手段とを
備える。また、第6の発明は、変速比が油圧に基づいて
無段階に可変制御される無段変速機と、前記油圧を可変
制御する変速制御弁と、車両の運転状態または運転者か
らの指令に応じて前記無段変速機の目標変速比を設定す
る目標変速比設定手段と、実際の変速比を検出する実変
速比検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車両
停止時に、前記目標変速比を無段変速機で設定可能な最
Lo変速比に設定し、この最Lo変速比よりもさらにL
o側の制限値を前記実変速比として出力する制限値出力
手段と、発進時に前記実変速比が制限値より大きいとき
には、前記制限値出力手段から出力される実変速比と前
記目標変速比とに基づいて変速制御弁を駆動し、前記実
変速比が前記制限値より小さくなると、前記実変速比検
出手段で検出される実変速比と前記目標変速比とに基づ
いて前記変速制御弁を駆動する変速制御弁駆動手段とを
備える。
【0018】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、実変速比が
制限値よりも大きいときには、目標変速比を無段変速機
で設定可能な最Lo変速比よりもさらにLo側の制限値
に設定し、実変速比が制限値よりも小さいときに実変速
比検出手段からの実変速比により変速制御が行われ、例
えば、発進時などの低車速時には、目標変速比が機構的
に設定可能な無段変速機の最Lo変速比よりもLo側の
制限値に設定されて変速制御が開始されるため、実際の
変速比、機構的に設定可能な最Lo変速比よりもさら
にLo側からHi側へ向けて変化することが可能とな
り、車速の増大に応じて、変速比指令値と変速比制限手
段の出力(変速比制限出力)の間に誤差が生じると、外
乱補償出力手段により、予め設定した応答でHi側への
変速が開始されるため、機構的に設定可能な最Lo変速
比から発進を行って、設計値に沿った発進加速性能を得
ながらも、無段変速機の変速時の無駄時間を低減するこ
とができ、前記従来例のように発進時の変速比最Loよ
りHi側へ設定する場合に比して、発進加速性能を大幅
に向上させることが可能となり、無段変速機を備えた車
両の運転性を向上させることができるのである。
【0019】また、第2の発明は、制限値を無段変速機
が機構的に設定可能な最Lo変速比よりもさらにLo側
で、かつ、実変速比検出手段が検出可能な最Lo側の値
よりもHi側の変速比に設定されるため、制限値がLo
側に増大しすぎるのを防ぐことができ、無段変速機の無
駄時間を確実に低減しながら、実際の変速を最Loから
行うことができる。
【0020】また、第3の発明は、Vベルト式無段変速
機では、プライマリプーリ及びセカンダリプーリとVベ
ルトとの間に滑りが生じて、検出される実変速比は、実
際に設定された変速比よりも大きくなるため、低車速時
には最Loから発進しながら、無段変速機の無駄時間を
低減でき、発進加速性能の向上と変速応答性の向上を両
立させることができる。
【0021】また、第4の発明は、制限値を所定の一定
値に固定するため、加速性能及び無駄時間の変動を抑制
して安定した発進加速性能を得ることができる。
【0022】また、第5または第6の発明は、目標変速
が無段変速機で設定可能な最Lo変速比よりもさらに
Lo側の制限値に設定されて変速制御が行われ、発進時
などの低車速時には、実変速比が機構的に設定可能な無
段変速機の最Lo変速比よりもLo側の制限値に設定さ
れて変速制御が開始されるため、発進時などでの実際の
変速比は、機構的に設定可能な最LoからHi側へ向け
て変化することが可能となり、機構的に設定可能な最L
o変速比から発進を行って、設計値に沿った発進加速性
能を得ながらも、無段変速機の変速時の無駄時間を低減
することができ、前記従来例のように発進時の変速比最
LoよりHi側へ設定する場合に比して、発進加速性能
を大幅に向上させることが可能となり、無段変速機を備
えた車両の運転性を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0024】図1〜図6に本発明の一実施形態を示し、
図1はVベルト式無段変速機の変速比制御装置の概略構
成図を示し、図2は油圧コントロールバルブ3の概略構
成図を、図3はCVTコントロールユニット1で行われ
る制御の概念図をそれぞれ示す。
【0025】図1において、無段変速機17はロックア
ップクラッチ11を備えたトルクコンバータ12を介し
て図示しないエンジンに連結されており、一対の可変プ
ーリとして入力軸側のプライマリプーリ16と、駆動軸
(出力軸)に連結されたセカンダリプーリ26を備え、
これら一対の可変プーリ16、26はVベルト24によ
って連結されている。
【0026】プライマリプーリ16は、トルクコンバー
タ12の出力軸と一体となって回転する固定円錐板18
と、固定円錐板18と対向配置されてV字状のプーリ溝
を形成するとともに、プライマリプーリシリンダ室20
へ作用する油圧(プライマリプーリ油圧)によって軸方
向へ変位可能な可動円錐板22から構成される。
【0027】一方、セカンダリプーリ26は出力軸側に
設けられており、この出力軸と一体となって回転する固
定円錐板30と、この固定円錐板30と対向配置されて
V字状のプーリ溝を形成するとともに、セカンダリプー
リシリンダ室32へ作用する油圧(セカンダリ油圧)に
応じて軸方向へ変位可能な可動円錐板34から構成され
る。なお、プライマリプーリシリンダ室20は、セカン
ダリプーリシリンダ室32よりも大きな受圧面積を有し
ている。
【0028】エンジンから入力された駆動トルクは、ト
ルクコンバータ12を介して無段変速機17へ入力さ
れ、プライマリプーリ16からVベルト24を介してセ
カンダリプーリ26へ伝達される。
【0029】上記のような動力伝達の際に、プライマリ
プーリ16の可動円錐板22及びセカンダリプーリ26
の可動円錐板34を軸方向へ変位させて、Vベルト24
との接触半径を変更することにより、プライマリプーリ
16とセカンダリプーリ26との変速比、すなわち変速
比ipを連続的に変更することができる。
【0030】例えば、プライマリプーリ16のV字状プ
ーリ溝の幅を縮小すれば、セカンダリプーリ26とVベ
ルト24の接触半径は大きくなるので、変速比はHi側
へ小さくなる一方、可動円錐板22及び34をこの逆方
向へ変位させれば変速比はLo側に変化して大きな値に
設定される。
【0031】そして、無段変速機17の変速比及びVベ
ルト24の接触摩擦力は油圧コントロールバルブ3によ
って制御され、油圧コントロールバルブ3にはライン圧
を調整する図示しないライン圧制御手段と、図2に示す
ように、CVTコントロールユニット1からの目標変速
比に応じて変速制御弁63を駆動するステップモータ6
4が収装される。この変速制御弁63は前記従来例の図
10〜図12と同様に構成される。
【0032】CVTコントロールユニット1は、無段変
速機17のプライマリプーリ16の回転数Npri(入力
軸回転数)を検出するプライマリプーリ回転数センサ
6、セカンダリプーリ26の回転数Nsec(出力軸回転
数)を検出するセカンダリプーリ回転数センサ7からの
信号と、インヒビタースイッチ8からのシフト位置と、
運転者が操作するアクセルペダルの踏み込み量に応じた
スロットル開度センサ5からのスロットル開度TVO
(又は、アクセルペダルの開度)を読み込むとともに、
図示しないエンジンの回転数Ne、図示しないアイドル
スイッチなどの運転状態を示す信号を読み込んで、車両
の運転状態ないし運転者の要求に応じて、変速比を可変
制御している。なお、本実施形態では、セカンダリ回転
数Nsecを車速VSPとして読み込む。
【0033】このような、プライマリプーリ16とセカ
ンダリプーリ26のV字状プーリ溝の幅を変化させる変
速比制御は、プライマリプーリシリンダ室20への油圧
制御によって行われ、図2に示すように、油圧コントロ
ールバルブ3の変速制御弁63を駆動するステップモー
タ64を制御することで行われる。
【0034】ステップモータ64は、変速リンク67を
介してCVTコントローラ1からの指令に応じて変速制
御弁63を駆動し、プライマリプーリ16のシリンダ室
20に供給される油圧を調整することで実変速比ipR
を目標変速比ipTSに一致させるよう制御する。
【0035】油圧コントロールバルブ3及び変速リンク
67を主体とするフィードバック手段は前記従来例と同
様に構成されており、ステップモータ64はピニオン6
6を介してラック65と歯合しており、このラック65
は所定のレバー比の変速リンク67の一端に連結され
る。そして、この変速リンク67の途中には変速制御弁
63のスプール63aが連結されるとともに、リンク6
7の他端には可動円錐板22の軸方向の変位に応動する
フィードバック部材158が連結される。
【0036】このフィードバック部材158は、一端を
可動円錐板22の外周と軸方向で係合するとともに(図
10参照)、所定の位置にはライン圧制御弁60のロッ
ド60aが連結され、ステップモータ64の変位と、実
際の変速比となる可動円錐板22の変位に応じて変速制
御弁63及びライン圧制御弁60を駆動する。
【0037】変速制御弁63は、ステップモータ64の
駆動量(回転位置)に応じて前記従来例の図11、図1
2と同様にプライマリプーリ16のシリンダ室20への
供給油圧を制御し、ラック65の図中左方向への変位に
よって、図11のプライマリポート63Pとライン圧ポ
ート63Lを連通してプライマリプーリ16のシリンダ
室20への供給油圧を増大し、Hi側への変速を行う一
方、同じく右方向への変位によってプライマリポート6
3Pをタンクポート63Tに連通することでシリンダ室
20の油圧を低減してLo側へ変速を行う。
【0038】なお、図2において、78はシフトレバー
に応動するマニュアル弁、76は負圧ダイアフラム、7
7は負圧ダイアフラム76に応動するスロットル弁で、
95はラック65を最Hi及び最Lo位置で係止するス
トッパである。
【0039】次に、CVTコントロールユニット1で行
われる変速比制御の一例について、図3の制御概念図を
参照しながら以下に詳述する。
【0040】まず、目標変速比演算部410は、車速V
SP=セカンダリ回転数Nsec、エンジン回転数Ne、
スロットル開度TVO、シフト位置及びアイドルスイッ
チからの信号より、車両の走行状態を推定して目標変速
比ipTを演算する。この目標変速比ipTの演算は、ス
ロットル開度TVOをパラメータとして車速VSPに応
じた目標変速比を設定したマップなどから演算され、例
えば、特開昭59−217047号公報等が知られてい
る。
【0041】実変速比演算部430は、プライマリ回転
数Npriとセカンダリ回転Nsec(=車速VSP)から次
式に基づいて実変速比ipRを演算する。
【0042】ipR=Npri/Nsec ………(1) 次に、変速比制限部470では、車速VSPに応じて実
変速比ipRを変更する。
【0043】すなわち、車速VSPが極めて低い場合
(0〜5Km/h程度)には、各回転センサ6、7の出力が
不安定になってしまうため、上記(1)式による実変速
比ipRの演算精度が低下してしまう。
【0044】そこで、変速比制限部470では、車速V
SPが極低速度域の所定値V1(例えば5Km/h)以下の
場合には、上記(1)式による実変速比ipRを用い
ず、実変速比ipRを無段変速機17が機構的に設定可
能な最Lo変速比(最大変速比)よりも若干Lo側の所
定値Lomaxに設定する。
【0045】ipR=Lomax ただし、Lomaxは、後述するように、Vベルト24と
プーリ16、26間の滑りに応じて予め設定されるもの
である。なお、実変速比ipRは、前記所定車速以下で
は、後述する変速比指令値と同じ値として機構的に設定
可能な最Lo変速比に設定してもよい。
【0046】一方、車速VSPが極低速度域の所定値を
超えると、各回転センサ6、7の出力が安定するため、
上記(1)式から求めた実変速比演算部430の値を用
いることができるが、この値が前記Lomaxを下回るま
では前記Lomaxの値をipRとし、その後はこの演算に
よる出力を実変速比ipRとする。
【0047】変速制御弁開口方向演算部460は、上記
変速比制限部470からの実変速比ipRと、後述する
動特性補償出力部演算部440の動特性補償出力ipA
より、変速制御弁63の開口方向Sdを演算する、この
開口方向Sdは、図11に示したように、プライマリポ
ート63Pをライン圧ポート63L及びタンクポート6
3Tのどちらと連通させるかを決定するものである。
【0048】次に、変速比制御部420では、上記目標
変速比ipT、実変速比ipR、開口方向Sdに基づい
て、実変速比ipRが予め設定した応答で目標変速比i
Tに追従するよう、ステップモータ64の角位置指令
値θrを演算する。
【0049】この変速比制御部420では、制御対象で
ある無段変速機17の変速機構の動特性GP(s)を、
次の(2)式に示すように、一次遅れと無駄時間で表す
ことができる。
【0050】
【数1】
【0051】ただし、KP(ipR);無段変速機のゲイ
ン−ステップモータ角位置に対する変速比は正比例しな
いため。
【0052】 TP(ipR、Sd);無段変速機の時定数で制御対象時
定数演算部480の出力 L;無段変速機の無駄時間 s;微分演算子 である。
【0053】上記制御対対象の時定数TPは、制御対象
動特性演算部480により、予め実験などにより求めた
図6に示すような制御対象時定数マップを用いて、実変
速比ipRと開口方向Sdとから演算する。なお、この
マップは、各変速比のアップシフト側、ダウンシフト側
についてそれぞれ時定数TPを設定している。
【0054】動特性補償出力演算部440及び動特性補
償定数演算部490は、制御対象時定数TPに基づい
て、予め設定した動特性GP(s)で実変速比ipRが追
従するよう、動特性補償出力演算部440を構成するフ
ィードフォワード部(図示せず)の出力ipAFを次式に
よって演算する。
【0055】
【数2】
【0056】ただし、TFB;動特性補償出力演算部44
0を構成するフィードバック部(図示せず)の目標とす
る応答の時定数。
【0057】TT;動特性補償定数演算部490の出力 である。
【0058】上記フィードフォワード部出力ipAFと実
変速比ipRより出力iPAの演算を次式により行う。
【0059】 iPA=C1ipAF+C2ipR ………(4) ただし、 C1=TP/TFB ………(5) C2=(TP/TFB)−1 ………(6) である。
【0060】次に、外乱補償定数演算部500は、制御
対象動特性演算部480で求めた制御対象時定数TP
り、外乱補償器450のローパスフィルタの時定数TH
(カットオフ周波数)を決定する。
【0061】まず、変速比制御系の安定性を確保するた
め、例えば、ゲイン余裕12[dB]以上、位相余裕45度
以上になるよう時定数THを算出する。
【0062】外乱補償器450は、本願出願人が特願平
7−98712号として提案したものと同様であり、上
記(2)式の動特性をモデルとして、この基準モデルが
前記従来例に示したような寸法公差などによる量産時の
ばらつき(パラメータの変動)や、外乱による乱れを除
去するように予め設計しておく。そして、上記実変速比
ipR、制御対象時定数推定値TP、ローパスフィルタ時
定数THと、後述する変速比指令値ipから、次の
(7)式に基づいて外乱補償器出力ipDを算出する。
【0063】
【数3】
【0064】そして、変速比指令値ipは、上記動特性
補償器出力ipAと外乱補償器出力ipDより、次式より
算出する。
【0065】 ip=ipA−ipD ………(8) 上記(8)式から算出される変速比指令値ipを用いる
ことにより、各部品の寸法公差によるパラメータの変動
や外乱の影響を受けることなく、設計値に応じた変速比
応答を得ることができる。
【0066】次に、変速比指令値変換部510は、変速
比指令値ipからステップモータ64の角位置指令値θ
s(ステップ数)に変換する。このステップモータ角位
置指令値θsは、変速制御弁63のスプール63aのス
トローク量に相当する。
【0067】そして、ステップモータ角位置調整部52
0は、ステップモータ角位置指令値θsとステップモー
タ64の実際の角位置θが一致させるため、ステップモ
ータ64の応答特性に応じて速度の最大値を規制したも
のを角位置指令値θrとして出力する。
【0068】次に、上記変速比制限部470で設定され
る、車速VSPが所定値以下の場合の実変速比ipR
Lomaxについて詳述する。
【0069】車両の運転中には、Vベルト24とプライ
マリプーリ16及びセカンダリプーリ26の間に、常時
微少な滑りが生じている。このため、このため、無段変
速機17の変速比が最Lo付近にある場合では、実変速
比ipRは、機構的に設定可能な最Lo変速比よりも大
きな値(Lo側の値)となる。
【0070】いま、Vベルト24とプライマリプーリ1
6及びセカンダリプーリ26の間の滑りによる回転数差
をΔNとすると、プライマリ回転数Nsecは、次式で表
される。
【0071】 Nsec=Npri×ip−ΔN ………(9) この(9)式を上記(1)式へ代入すると、
【0072】
【数4】
【0073】ここで、発進時では、ipR>0、ΔN>
0、Npri>0であるから、
【0074】
【数5】
【0075】となる。
【0076】したがって、 ipR>ip ………(12) となり、実際の変速比ipRは、変速比指令値ipより
もLo側の値となるのである。
【0077】したがって、変速比制限部470の最Lo
側の値Lomaxは、機構的に決定される無段変速機17
の最Lo変速比よりもさらに大きな値(Lo側)に設定
することができ、 Lomax > 最Lo とすることができるのである。
【0078】ただし、無段変速機17の最Loよりも大
きい変速比Lomaxは、上記のようにVベルトとプーリ
間の滑りに起因するものであることから、路面状態(路
面摩擦係数)などの走行条件によって変化する。そこ
で、変速比制限部470で設定する最大変速比Lomax
は、どのような走行条件においても検出される値で、か
つ、上記したような無段変速機17の無駄時間を低減可
能な値として設定される。
【0079】ここで、機構的に決定される無段変速機1
7の最Lo変速比=2.38とし、CVTコントロール
ユニット1で設定可能な最大変速比Lomax=2.50
とした場合、発進加速の様子は、図7〜図9に示すよう
になる。
【0080】発進直後の極低速域(5Km/h未満)では、
上記したように、実変速比演算部430で演算された実
変速比ipRは、図7、図8の破線のように不安定とな
るため、この極低速域では変速比制限部470が実変速
比ipR=Lomaxに固定し、変速比指令値ipについて
も車速VSPが所定値(5Km/h)を超える時間T1まで
Lomaxを維持する。
【0081】車速VSPが所定値(5Km/h)を超えた時
間T1以降では、変速比指令値ipを機構的に決定され
る最Lo変速比=2.38とするため、変速比指令値i
pと変速比制限部470の出力(図中変速比制限出力)
の間には誤差が生じて、外乱補償器450により予め設
定した応答でHi側への変速が開始される。そして、実
変速比演算部430で演算された実変速比ipRがLom
axを下回った後は、変速比制限部470の出力が実変速
比演算部430で演算された実変速比ipRに切り換え
られて変速比制御が続行される。
【0082】したがって、発進時には実変速比ip
R を、機構的に設定可能な無段変速機17の最Lo変速
比よりもLo側に設定することで、変速指令値ipを機
構的に設定可能な最Lo変速比とすることができ、設計
値に沿った発進加速性能を得ながらも、無段変速機17
の無駄時間を低減することができ、前記従来例のように
発進時の変速比最LoよりHi側へ設定する場合に比し
て、発進加速性能を大幅に向上させることが可能となっ
て、無段変速機を備えた車両の運転性を向上させること
ができるのである。
【0083】次に、マイクロコンピュータを主体とする
CVTコントロールユニット1によって上記変速比制御
を行う場合について、図4、図5のフローチャートを参
照しながら説明する。
【0084】まず、ステップS1で所定時間経過した後
に、ステップS2へ進んで、無段変速機17からプライ
マリ回転数Npriとセカンダリ回転数Nsec(=車速VS
P)と、運転者の操作に応じたスロットル開度TVOや
インヒビタースイッチ8からのシフト位置等を読み込
む。
【0085】ステップS3では、上記目標変速比設定部
410と同様にして、スロットル開度TVOをパラメー
タとして車速VSPに応じた目標変速比ipTを予め設
定したマップなどから算出する。
【0086】次に、ステップS4では、前記実変速比演
算部430と同様に、セカンダリ回転数Nsec(車速V
SP)とプライマリ回転数Npriから実変速比ipRを演
算する。
【0087】そして、ステップS5、S50、S6で
は、車速VSPが所定値V1以下の場合には、変速比指
令値、実変速比ipRを無段変速機17が機構的に設定
可能な最Lo変速比(最大変速比)よりも若干Lo側の
所定値Lomaxに設定する。
【0088】一方、車速VSPが極低速度域の所定値V
1を超えると、各回転センサ6、7の出力が安定するた
め、上記(1)式から求めた実変速比演算部430の値
を用いることができるが、実変速比ipRが前記Lomax
を下回るまではステップS6でLomaxの値を実変速比
ipRとし、その後は上記実変速比演算による出力を実
変速比ipRとする(ステップS52、S53)。
【0089】ステップS7は、上記変速制御弁開口方向
演算部460と同様に、この実変速比ipRと動特性補
償出力ipAの前回値(K−1)より、変速制御弁63
の開口方向Sdを演算する。
【0090】そして、ステップS8では、上記制御対象
動特性演算部480と同様に、実変速委比ipRと開口
方向Sd及び図6に示す制御対象時定数マップかに基づ
いて、制御対象時定数TPを求める。
【0091】次に、ステップS9では、上記動特性補償
出力演算部440と同様に、車速VSPに応じて制限さ
れた実変速比ipR、目標変速比ipT、制御対象時定数
Pから動特性補償出力ipAを演算する。
【0092】ステップS10で、上記外乱補償定数演算
部500と同様にして、ステップS8で求めた制御対象
時定数TPに基づいて、外乱補償器450のローパスフ
ィルタの時定数THを求めてから、ステップS11にお
いて、外乱補償器出力ipDを算出し、さらに、ステッ
プS12では、この外乱補償器出力ipDと上記動特性
補償出力ipAより、上記(8)式に基づいて変速比指
令値ipを演算する。
【0093】そして、ステップS13では、予め設定し
たマップ等から、変速比指令値ipからステップモータ
角位置θsに変換した後、ステップS14において、ス
テップモータ64の応答特性に応じて速度の最大値を規
制したものをステップモータ角位置指令値θrとして出
力する。
【0094】こうして、上記ステップS1〜S14を所
定時間毎などに繰り返して実行することで、発進時には
変速比指令値ipを、機構的に設定可能な無段変速機1
7の最Lo変速比よりもLo側の値Lomaxに設定する
ことで、設計値に沿った発進加速性能を得ながらも、無
段変速機17の無駄時間を低減して変速の応答遅れを抑
制することができ、前記従来例のように発進時の変速比
を最LoからHi側へ設定する場合に比して、発進加速
性能を大幅に向上させることが可能となって、無段変速
機を備えた車両の運転性を向上させることができるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図。
【図2】同じく油圧コントロールバルブの概略図。
【図3】同じくCVTコントロールユニットの制御概念
図。
【図4】CVTコントロールユニットで行われる変速比
制御の一例を示すフローチャートの前半部。
【図5】同じくフローチャートの後半部。
【図6】変速比と制御対象時定数TPの関係を示すマッ
プ。
【図7】変速比指令値、実変速比、変速比制限出力と時
間の関係を示すグラフ。
【図8】同じく、車速VSPに対する変速比指令値、実
変速比、変速比制限出力と時間の関係を示すグラフ。
【図9】作用を示すグラフで、目標変速比(変速比指令
値)、実変速比、変速比制限出力、目標エンジン回転
数、実エンジン回転数、車速、加速度と時間の関係を示
すグラフ。
【図10】従来例を示し、Vベルト式無段変速機の要部
概略図。
【図11】同じく、変速制御弁の概略図。
【図12】同じくステップモータと変速制御弁及びプラ
イマリプーリの動作状況を示す概念図。
【図13】同じく、従来の変速比指令値、実変速比、変
速比制限出力と時間の関係を示すグラフ。
【図14】同じく、従来例の作用を示すグラフで、目標
変速比(変速比指令値)、実変速比、変速比制限出力、
目標エンジン回転数、実エンジン回転数、車速、加速度
と時間の関係を示すグラフ。
【図15】第1または第2の発明に対応するクレーム対
応図。
【符号の説明】
1 CVTコントロールユニット 6 プライマリ回転数センサ 7 セカンダリ回転数センサ 16 プライマリプーリ 17 無段変速機 18 固定円錐板 20 プライマリプーリシリンダ室 22 可動円錐板 24 Vベルト 26 セカンダリプーリ 30 固定円錐板 32 セカンダリプーリシリンダ室 34 可動円錐板 63 変速制御弁 63a スプール 63b ランド 63T タンクポート 63P プライマリポート 63L ライン圧ポート 64 ステップモータ 67 変速リンク 95 ストッパ 600 車速検出手段 610 目標変速比設定手段 630 実変速比検出手段 645 変速比制御定数演算手段 651 第1外乱補償演算手段 652 第2外乱補償演算手段 670 変速比制限手段 690 動特性演算手段 700 外乱補償出力手段 710 変速比指令値演算手段 720 変速指令値出力手段 730 変速制御弁駆動手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 F16H 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速比が油圧に基づいて無段階に可変制御
    される無段変速機と、 前記油圧を可変制御する変速制御弁と、 車両の運転状態または運転者からの指令に応じて前記無
    段変速機の目標変速比を設定する目標変速比設定手段
    と、 実際の変速比を検出する実変速比検出手段と、 無段変速機の変速比毎に所定の動特性を推定する動特性
    演算手段と、 予め設定されたローパスフィルタに変速比指令値出力手
    段からの第2の変速比指令値を入力して第1の外乱補償
    出力を演算する第1の外乱補償演算手段と、 前記第1の外乱補償出力演算手段と同様の特性を有する
    ローパスフィルタに、前記動特性推定値を用いたローパ
    スフィルタの逆系を掛け合わせた構成のフィルタを有
    し、このフィルタに前記実変速比を入力して第2の外乱
    補償出力を演算する第2の外乱補償演算手段と、 前記第2の外乱補償出力から第1の外乱補償出力を差し
    引いて外乱補償出力を演算する外乱補償出力手段と、 前記動特性推定値に基づいて目標とする動特性を得るた
    めの変速比制御定数を演算する変速比制御定数演算手段
    と、前記実変速比検出手段からの実変速比を入力し、 前記目
    標変速比が無段変速機で設定可能な最Lo変速比に設定
    されているとき、この最Lo変速比よりもさらにLo側
    の制限値を設け、前記実変速比が制限値よりも大きいと
    きに当該制限値を実変速比として出力し、前記実変速比
    が制限値よりも小さいときに前記実変速比検出手段から
    の実変速比を出力する制限値出力手段と、 前記実変速比と変速比制御定数に基づいて第1の変速比
    指令値を演算する変速比指令値演算手段と、 前記第1の変速比指令値から前記外乱補償出力を差し引
    いたものを第2の変速比指令値として出力する変速指令
    値出力手段と、 この第2の変速比指令値に基づいて前記変速制御弁を駆
    動する変速制御弁駆動手段とを備えたことを特徴とする
    無段変速機の変速比制御装置。
  2. 【請求項2】前記変速比制限手段は、前記制限値を無段
    変速機が機構的に設定可能な最Lo変速比よりもさらに
    Lo側、かつ、前記実変速比検出手段が検出可能な最L
    o側の値よりもHi側の変速比に設定されたことを特徴
    とする請求項1に記載の無段変速機の変速比制御装置。
  3. 【請求項3】前記無段変速機が、Vベルトを介してプラ
    イマリプーリとセカンダリプーリを連結するVベルト式
    で構成されるとともに、前記実変速比検出手段がプライ
    マリプーリとセカンダリプーリの速度の比から実変速比
    を検出することを特徴とする請求項1に記載の無段変速
    機の変速比制御装置。
  4. 【請求項4】前記変速比制限手段は、前記制限値を所定
    の一定値に固定することを特徴とする請求項1に記載の
    無段変速機の変速比制御装置。
  5. 【請求項5】変速比が油圧に基づいて無段階に可変制御
    される無段変速機と、 前記油圧を可変制御する変速制御弁と、 車両の運転状態または運転者からの指令に応じて前記無
    段変速機の目標変速比を設定する目標変速比設定手段
    と、 実際の変速比を検出する実変速比検出手段と、前記実変速比検出手段からの実変速比を入力し、 前記目
    標変速比が無段変速機で設定可能な最Lo変速比に設定
    されているとき、この最Lo変速比よりもさらにLo側
    の制限値を設け、前記実変速比が制限値よりも大きいと
    きに当該制限値を実変速比として出力し、前記実変速比
    が制限値よりも小さいときに前記実変速比検出手段から
    の実変速比を出力する制限値出力手段と、 前記実変速比を前記目標変速比に一致させるように前記
    変速制御弁を駆動する変速制御弁駆動手段とを備えたこ
    とを特徴とする無段変速機の変速比制御装置。
  6. 【請求項6】変速比が油圧に基づいて無段階に可変制御
    される無段変速機と、 前記油圧を可変制御する変速制御弁と、 車両の運転状態または運転者からの指令に応じて前記無
    段変速機の目標変速比を設定する目標変速比設定手段
    と、 実際の変速比を検出する実変速比検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 車両停止時に、前記目標変速比を無段変速機で設定可能
    な最Lo変速比に設定し、この最Lo変速比よりもさら
    にLo側の制限値を前記実変速比として出力する制限値
    出力手段と、 発進時に前記実変速比が制限値より大きいときには、前
    記制限値出力手段から出力される実変速比と前記目標変
    速比とに基づいて変速制御弁を駆動し、前記実変速比が
    前記制限値より小さくなると、前記実変速比検出手段で
    検出される実変速比と前記目標変速比とに基づいて前記
    変速制御弁を駆動する変速制御弁駆動手段とを備えたこ
    とを特徴とする無段変速機の変速比制御装置。
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