JP3605285B2 - 熱型赤外線検出器アレイ - Google Patents

熱型赤外線検出器アレイ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射した赤外線を感知する熱型赤外線検出器が集積されてなる熱型赤外線検出器アレイに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
赤外線を検出する熱型赤外線検出器アレイの利用例を、ボロメータ型赤外線検出器アレイを従来の熱型赤外線検出器アレイの一例として用いて説明する。
【0003】
ボロメータ型赤外線検出器アレイは、複数のボロメータ型赤外線検出器が2次元に配設されてなるものである。前記ボロメータ型赤外線検出器は、物体から放射される赤外線を、前記物体の温度変化に応じて抵抗値が変化するような材料からなる抵抗体によって検知するものである。前記抵抗体表面には赤外線の照射により温度が変化する感熱体が設けられる。感熱体の温度が赤外線の照射により変化すると、抵抗体の抵抗値が変化する。該抵抗値の変化は、抵抗体に印加されたバイアス電流またはバイアス電圧の変化として観察することができる。したがって、2次元に配設された複数のボロメータ型赤外線検出器それぞれの抵抗値の変化を検出することにより物体の形状および表面温度を検知することができる。
【0004】
つぎに、従来のボロメータ型赤外線検出器の一例について図面を参照しつつ説明する。図15は従来のボロメータ型赤外線検出器の一例を示す説明図である。図15において、301は抵抗体、302は配線、303は感熱体、304は絶縁部、305は支持基板を示す。
【0005】
抵抗体301は、温度変化に対する抵抗の変化率の大きい材料からなる。配線302は、抵抗体301にバイアス電流またはバイアス電圧を供給するとともに、抵抗体301の抵抗値の変化をバイアス電流またはバイアス電圧の変化として外部に取り出すために設けられる。感熱体303に脚部303aを設けることにより、感熱体303で生じた熱が絶縁部304および支持基板基板305を伝わって外部に放出されにくくなり、断熱構造体をともなう抵抗体301を形成することができる。脚部303aはマイクロマシニング技術を用いて形成される。絶縁部304は、支持基板305と抵抗体301とのあいだを電気的に絶縁するために設けられる。
【0006】
前記ボロメータ型赤外線検出器などの熱型赤外線検出器を大規模に集積化して形成される熱型赤外線検出器アレイは、物体から放射される赤外線を検知して決像させる赤外線固体撮像素子として使用することができる。赤外線固体撮像素子として使用するばあいに熱型赤外線検出器に対して期待される条件は、
(1)高いTCR(temperature coefficient of resistance)をもつこと、
(2)半導体の製造工程で一般的に使用される材料を用いて形成できること、
(3)抵抗雑音が小さいこと
である。
【0007】
条件(1)は、熱型赤外線検出器の性能を決定するものである。TCRは、赤外線が照射されていない状態における熱型赤外線検出器の抵抗値をR、赤外線の照射により生じた抵抗値の変化量をdR、赤外線の照射により生じた絶対温度の変化量をdTとすると、1/R×dR/dT(%/K)で表される。TCRは、熱型赤外線検出器の温度変化に対する抵抗値の変化の割合を示す数字である。
【0008】
条件(2)は、熱型赤外線検出器を大規模に集積化して形成される熱型赤外線検出器アレイは出力信号をシリコン基板上に形成された集積回路を用いて読み出すため、熱型赤外線検出器の製造工程を集積回路の製造工程に組み込むことができれば安価で高歩留まりな熱型赤外線検出器アレイが形成可能となる。
【0009】
条件(3)は、熱型赤外線検出器の性能が熱型赤外線検出器から出力される信号の量とノイズとの比(S/N比)で表されるため、熱型赤外線検出器が低ノイズであることが重要であるため必要である。
【0010】
抵抗体の材料であるボロメータ材料として現在までに提案されているものとしては、薄膜状の金属、酸化バナジウムなどのセラミックス、多結晶シリコンまたは非晶質シリコンなどの半導体などがある。
【0011】
従来のボロメータ材料の一例である酸化バナジウムは−2.0%/K以上の大きなTCRをうることができるので、熱型赤外線検出器の感度を高くすることができる点で有利である。しかし、集積回路の製造工程に含まれる一般の半導体の製造工程では利用されない材料であるため、製造装置を汚染するなどの問題がある。
【0012】
従来のボロメータ材料の他の例である多結晶シリコンまたは非晶質シリコンなどの半導体は、集積回路を製造するための一般の半導体の製造工程で利用される材料であるため、集積回路の製造工程に含まれる半導体の製造工程以外の工程に悪影響をおよぼさない点で有利である。しかし、多結晶シリコンの抵抗値は、結晶粒界に形成されたトラップ準位が形成する電位障壁により決まる。すなわち、電気伝導はキャリヤトラップを介して行われるので、多結晶シリコンを用いたばあい1/fノイズが大きくなる。したがって、熱型赤外線検出器の性能は前記信号の量とノイズとの比(S/N比)で表されるため、ノイズの増加は熱型赤外線検出器の性能を低下させ問題である。
【0013】
従来のボロメータ材料の他の例である薄膜状の白金やチタンなどの金属をボロメータ材料として用いることは、多結晶シリコンをボロメータ材料として用いるばあいと比べて、1/fノイズを小さくできる点で有効的である。しかし、多結晶シリコンは製法によってTCRを変化できるのに対し、薄膜状の白金やチタンなどの金属はTCRが0.5%/K程度とその物性値で決まるため性能的に限界があるという点で問題がある。
【0014】
前述のように温度変化に対する抵抗の変化を利用したボロメータ型赤外線検出器は、いくつかのボロメータ材料が提案されているが、量産性を備えかつ高性能の熱型赤外線検出器をうるにはそれぞれ問題がある。
【0015】
前述のボロメータ型赤外線検出器以外の熱型赤外線検出器として、半導体の接合デバイス(トランジスタまたはpn接合を利用した素子など)を利用したものも提案されている。前記デバイスは、拡散電位障壁高さやキャリア数が温度によって変化することを利用したものである。たとえば、バイポーラトランジスタは温度センサとして使われる。しかし、通常、バイポーラトランジスタは半導体基板中に作り込まれるため、半導体基板全体の温度変化を検知できるセンサとしての使用例がある。
【0016】
また、半導体基板上に形成した絶縁膜上に蒸着法を用いてポリシリコンを堆積させ、pn接合を形成して熱型赤外線検出器を作成し、熱型赤外線検出器アレイに適用した例がある。かかる例では、ポリシリコンが完全な結晶ではないためノイズが大きく、出力される信号の量も小さいのでS/N比が小さいという問題がある。
【0017】
一方、市販のMOS(metal−oxide−semiconductor)トランジスタを使って作成した熱型赤外線検出器がある。該熱型赤外線検出器は、半導体基板であるシリコン基板内にMOSトランジスタを形成し、電界エッチング法という従来から使用されている方法を用いてまわりのシリコンを取り除き形成される。MOSトランジスタからなる検知部は、脚部を介してシリコン基板に支持される。すなわち、MOSトランジスタは検知部とシリコン基板とのあいだの熱絶縁性を向上させた構造をもっている。MOSトランジスタを含む熱型赤外線検出器には、半導体基板として単結晶シリコン基板を使うため結晶の不完全性にともない発生するノイズが小さいという利点がある。また、出力信号を読み出すための集積回路を形成するときに同時に熱型赤外線検出器を形成できるため、該熱型赤外線検出器は熱型赤外線検出器アレイを構成するのに適している。しかし、MOSトランジスタを含む熱型赤外線検出器は検出器のサイズが小さくなるにつれ、検出器中で脚部が占める割合が大きくなる。赤外線の検知を行う部分の表面積が小さくなり熱型赤外線検出器の感度が低下する。
【0018】
図16は、MOSトランジスタを含む従来の熱型赤外線検出器を一例を示す平面説明図である。図16において、401aはMOSトランジスタのドレイン、401bはMOSトランジスタのソース、401cはMOSトランジスタのゲート、401dはMOSトランジスタのボディ、402aはドレイン401aに接続される配線(以下、「ドレイン配線」という)、402bはソース401bに接続される配線(以下、「ソース配線」という)、402cはゲート401cに接続される配線(以下、「ゲート配線」という)、402dはボディ401dに接続される配線(以下、「ボディ配線」という)を示す。たとえば、シリコン基板としてp型基板を用い、ボディ401dはp型基板中に形成されたn型領域であり、ドレイン401aおよびソース401bはボディ401d中に形成されたp型領域であり、ゲート401cはゲート絶縁膜を介してボディ401d上方に形成された電極である。なお、ボディ配線402dを接続するために、ボディ401dの一部はゲート401cに覆われていない。
【0019】
さらに、403は、シリコン基板上面に形成された絶縁膜、403aは、シリコン基板とMOSトランジスタとのあいだの熱絶縁性をうるための脚部、403bは、シリコン基板に電界エッチング法によって空洞を形成するために絶縁膜403に形成された貫通孔(以下、「エッチング孔」という)を示す。なお、前記ドレイン401a、ソース401b、ゲート401cおよびボディ401dは絶縁膜403下に形成されるが、分かりやすくするために実線を用いて示される。ただし、ボディ401dのゲート401c下部に形成された部分は破線を用いて示される。また、絶縁膜403のゲート401cおよびボディ401dに挟持された部分はゲート絶縁膜として機能する。
【0020】
また、絶縁膜からなる絶縁性基板上に単結晶シリコン膜を形成してえられたSOI(silicon−on−insulator)基板をシリコン基板で保持してえられた基板(以下、「SOI−シリコン基板」という)を用いてMOSトランジスタを形成する方法がある。前記単結晶シリコン膜にMOSトランジスタを形成したばあい、信号の伝送に関する高速性や耐放射線性をうることができる。したがって、SOI−シリコン基板を用いて形成されたMOSトランジスタは大規模な論理回路やダイナミックメモリ中で使用される。前記SOI−シリコン基板をセンサとして利用した例として、熱起電力を利用したセンサであるサーモパイルを単結晶シリコン膜中に形成した例がある。しかし、SOI−シリコン基板を用いてMOSトランジスタを形成しセンサとして用いたという例はいまだにない。
【0021】
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、半導体の製造工程で一般的に使用される材料を用いて形成でき、結晶の不完全性により生じるノイズが小さく、各熱型赤外線検出器の赤外線の吸収面積が大きく感度が高い熱型赤外線検出器アレイを提供することを目的とする。
【0022】
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の熱型赤外線検出器アレイは、半導体基板と、該半導体基板上に設けられた赤外線の照射により生じた温度変化によって電気的な特性が変化することにより赤外線を感知する検知部と、該検知部下部の前記半導体基板に設けられた空洞と、前記検知部と前記半導体基板とを接合し、かつ前記空洞のうえに検知部を保持する脚部とを含む熱型赤外線検出器が複数個2次元に配設されてなる熱型赤外線検出器アレイであって、
前記検知部は単結晶シリコンに形成されたトランジスタを含み、前記検知部の検知面上には前記検知部に熱を供給する支持部と吸収部とを有する前記検知部より大きな面積のシリコン、二酸化シリコンまたは窒化シリコンもしくは金属のうちの少なくとも2つを組み合わせた多層構造の吸収体を備えたものである。
【0023】
また、本発明の請求項2記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記半導体基板がSOI−シリコン基板であり、前記トランジスタが前記SOI−シリコン基板の一部であるSOI基板の単結晶シリコン膜に形成されたものである。
【0024】
また、本発明の請求項3記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記半導体基板が単結晶シリコン基板であり、前記トランジスタが単結晶シリコン基板に設けられたものである。
【0025】
また、本発明の請求項4記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタに複数の配線が電気的に接続され、該複数の配線が脚部を介して基板まで延長され、脚部の数が配線の数よりも少ない構成としたものである。
【0026】
また、本発明の請求項5記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタがMOSトランジスタまたはバイポーラトランジスタまたは接合電界効果トランジスタである。
【0047】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の熱型赤外線検出器アレイの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0048】
実施の形態1
図面を参照しつつ本発明の熱型赤外線検出器アレイの実施の形態1について説明する。
【0049】
図1は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の一例を示す断面説明図である。図1には、熱型赤外線検出器アレイを構成する複数の熱型赤外線検出器のうちの1つの熱型赤外線検出器が示される。図1において、1はバイポーラトランジスタ、2aはシリコン基板、2bは通常厚さ1μm以下程度の絶縁膜からなる絶縁性基板、3は空洞、4は、バイポーラトランジスタ1の保護のために設けられた絶縁膜(以下、「保護絶縁膜」という)、5は、エッチングによって空洞3を形成するために設けられた貫通孔(以下、「エッチング孔」という)、6は吸収体を示す。
【0050】
SOI基板は、絶縁性基板2bと、バイポーラトランジスタ1として示される単結晶シリコン膜とからなる。また、SOI−シリコン基板は、熱型赤外線検出器の検知部を保持する基板であり、前記SOI基板とシリコン基板2aとからなる。バイポーラトランジスタ1は、単結晶シリコン膜にエミッタ1a、ベース1bおよびコレクタ1cを形成することによりえられる。
【0051】
バイポーラトランジスタ1aとしては、たとえば、ベース1bがp型領域でありエミッタ1aおよびコレクタ1cがn型領域であるnpn型バイポーラトランジスタ、またはベース1bがn型領域でありエミッタ1aおよびコレクタ1cがp型領域であるpnp型バイポーラトランジスタが用いられうる。
【0052】
前記吸収体6のうち吸収部6aは赤外線の照射により熱を生じる箇所であり、支持部6bは熱をトランジスタに供給するものである。吸収体6の材料は半導体の製造工程において使用されるものであればよく、たとえばシリコン、二酸化シリコン、窒化シリコン、またはアルミニウム、チタン、コバルトなどの金属、もしくはシリコン、二酸化シリコン、窒化シリコンおよびアルミニウム、チタン、コバルトなどの金属のうちの少なくとも2つを組み合わせたものが使用される。また、吸収体6の赤外線吸収率が上がるように、吸収体6を多層構造で形成することがより好ましい。多層構造の吸収体6の一例としては、シリコンを金属膜で覆ったものがあり、吸収する赤外線の共振周波数を考慮して吸収体6を形成すことにより、効率よく赤外線を吸収することができる。
【0053】
検知部は保護絶縁膜4とバイポーラトランジスタ1とからなる。バイポーラトランジスタ1は、温度変化によって能動領域を流れる電流の値が変化する。したがって、温度変化による電流値の変化を出力信号として読み出し、赤外線を感知することができる。
【0054】
空洞3は、保護絶縁膜4および絶縁性基板2bに設けられたエッチング孔5から気体または液体を用いてシリコン基板の一部をエッチングすることにより設けられる。該エッチングの際、材料として単結晶シリコンを用いるバイポーラトランジスタ1は、バイポーラトランジスタ1表面が保護絶縁膜4および絶縁性基板2bに覆われているので除去されない。
【0055】
エッチングは異方向性エッチングおよび等方向エッチングが使える。異方向性エッチングに用いられるエッチング溶液の例としては、水酸化カリウム(KOH)溶液、ヒドラジン溶液、エチレンジアミン−ピロカテコール−水(EPW)溶液または水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液があり、毒性がないという点でKOH溶液およびTMAH溶液がより好ましい。また、等方向エッチングでは、エッチング溶液を用いるばあいはたとえばフッ化水素(HF)溶液が使用され、エッチングガスを用いるばあいはたとえば四フッ化炭素ガスと酸素ガスとの混合ガス(CF+Oガス)、六フッ化イオウガスと酸素ガスとの混合ガス(SF+Oガス)または二フッ化キセノンガス(XeFガス)が使用されうる。
【0056】
図2は、図1の熱型赤外線検出器を示す平面説明図である。図2には、検知部を分かりやすく示すために吸収体が示されていない。図1は図2のA−A線断面説明図である。図2において、図1と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。さらに、7aは、エミッタ1aに接続される配線(以下、「エミッタ配線」という)、7bは、ベース1bに接続される配線(以下、「ベース配線」という)、7cは、コレクタ1cに接続される配線(以下、「コレクタ配線」という)を示す。
【0057】
バイポーラトランジスタ1は3端子素子であるため、3本の配線、すなわちエミッタ配線7a、ベース配線7bおよびコレクタ配線7cが設けられる(図1には3本の配線は図示されていない)。従来のボロメータ型赤外線検出器は2端子素子である。したがって、バイポーラトランジスタを用いて熱型赤外線検出器を形成したときの方が、ボロメータ型赤外線検出器よりも、検出器表面のうち配線が占める面積が大きくなる。その結果、赤外線を感知する部分(以下、「感知部」という)の面積が小さくなり、感度が低下する。しかし、本実施の形態によれば、吸収体を検出器の検知面(図2に示される面)上方に設けるので、検知面の面積を効率よく利用して赤外線を吸収することができ、熱型赤外線検出器の感度を向上させうる。前記吸収体を設けることは、熱型赤外線検出器の検知面の面積が小さくなるにつれて効果的である。
【0058】
図3は、図1の熱型赤外線検出器が複数個2次元に配設されてなる熱型赤外線検出器アレイの一実施の形態を示す説明図である。図3において、図1と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。図3に示される熱型赤外線検出器アレイは、図1の熱型赤外線検出器を3行×3列に9個配列したものである。なお、エッチング孔および配線は示されていない。
【0059】
図4は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。図4に示される熱型赤外線検出器は、SOI−シリコン基板の代わりにシリコン基板を用い、該シリコン基板中にバイポーラトランジスタを形成した点以外は、図1に示される熱型赤外線検出器と同じものである。図4において、図1と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。
【0060】
図4に示される熱型赤外線検出器は、シリコン基板2a中にバイポーラトランジスタ1を形成し、エッチング孔5からバイポーラトランジスタ1のまわりのシリコン基板を除去して空洞3を形成することによりえられる。空洞3の形成方法の一例として電界エッチング法があげられる。すなわち、シリコン基板2aとしてn型のシリコン基板を用い、バイポーラトランジスタ1となる部分のみをp型の領域にしておく。さらに、シリコン基板2a表面を保護絶縁膜4で覆いエッチング孔5を設ける。ついで、シリコン基板のn型の領域とp型の領域とのあいだに逆方向電圧を印加する。最後に、シリコン用のエッチング溶液にシリコン基板2aを浸すと、バイポーラトランジスタ1となるp型の領域は除去されず、シリコン基板2aのn型の領域のみが除去され、バイポーラトランジスタ1のまわりに空洞3が形成される。なお、電界エッチング法によって空洞3を設けるばあい、エッチング液として異方性エッチング液が用いられる。該異方性エッチング液の例としては、水酸化カリウム(KOH)溶液、ヒドラジン溶液、エチレンジアミン−ピロカテコール−水(EPW)溶液または水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液があり、毒性がないという点でKOH溶液およびTMAH溶液がより好ましい。
【0061】
電界エッチング法を用いて空洞3を形成すれば、SOI基板を使用せずに熱型赤外線検出器を形成することができる。したがって、熱型赤外線検出器アレイを容易に製造することができる。
【0062】
図5は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。図5に示される熱型赤外線検出器は、バイポーラトランジスタの代わりにMOSトランジスタを用いた点以外は、図1に示される熱型赤外線検出器と同じものである。なお、分かりやすくするために吸収体は図示されていない。図5において、図1と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。さらに、11はnチャネルMOSトランジスタ、11aはソース、11bはゲート、11cはドレイン、11dはボディ、17aはソース配線、17bはゲート配線、17cはドレイン配線を示す。
【0063】
MOSトランジスタの飽和領域を流れる電流の値は、温度変化によってチャネル内の多数キャリヤの移動度としきい値電圧が変化することにより変化する。したがって、検知部としてMOSトランジスタを利用できる。SOI基板を用いて形成したMOSトランジスタは、nチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタのいずれも論理回路およびダイナミックメモリを形成する際に利用される。したがって、MOSトランジスタを検知部として用いることは、集積回路の製造工程中に熱型赤外線検出器を製造することができるので好ましい。
【0064】
図6は他の熱型赤外線検出器を示す平面構造説明図である。図6に示される熱型検出器はバイポーラトランジスタの代わりに接合電界効果トランジスタ(JFET)を用いた点以外は図1に示される熱型赤外線検出器と同じである。18aはソース、18bはドレイン、18cがゲートである。19aはソース配線、19bはドレイン配線、19cはゲート配線である。また、22はチャネルである。図7は図6に示した構造のB−B線断面構造説明図である。
【0065】
図8は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。図8に示される熱型赤外線検出器は、SOI−シリコン基板の代わりにシリコン基板を用い、該シリコン基板中にMOSトランジスタを形成した点以外は、図5に示される熱型赤外線検出器と同じものである。図6において、図5と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。なお、分かりやすくするために吸収体は図示されていない。さらに、20は、シリコン基板のp型の領域とn型の領域とのあいだに逆方向電圧を印加するために設けられた電源を示す。
【0066】
図8では、シリコン基板2aとしてp型のシリコン基板を用い、シリコン基板2a中にn型領域を形成し、該n型領域にpチャネルMOSトランジスタを形成している。さらに、空洞3は、図4に示される熱型赤外線検出器と同様に電界エッチング法により形成される。なお、シリコン基板2aとしてn型のシリコン基板を用い、シリコン基板中にnチャネルMOSトランジスタを形成してもよい。
【0067】
図9は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。図9に示される熱型赤外線検出器は、SOI−シリコン基板の代わりにシリコン基板を用い、該シリコン基板中にバイポーラトランジスタを形成した点以外は、図1に示される熱型赤外線検出器と同じものである。図9において、図1および図6と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。なお、分かりやすくするために吸収体は図示されていない。
【0068】
図9では、シリコン基板2aとしてp型のシリコン基板を用い、p型のシリコン基板中にn型の領域を形成し、該n型の領域にnpn型バイポーラトランジスタを形成している(図9(a)参照)。さらに、空洞3は、図4に示される熱型赤外線検出器と同様に電界エッチング法により形成される(図9(b)参照)。なお、シリコン基板2aとしてn型のシリコン基板を用い、シリコン基板中にpnp型バイポーラトランジスタを形成してもよい。
【0069】
図10は前記シリコン基板中にJFETを形成した点以外は、図1に示される熱型赤外線検出器と同じ構造である。図10において、19aはソース配線、19bはドレイン配線、19cはゲート配線、21aはn型領域、21bはp型領域であり、図1と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。図10ではn型のシリコン基板中にp型の領域を形成し、該p型の領域にnチャネルJFETを形成してある。もちろんp型のシリコン基板中にn型の領域を形成し、該n型の領域にpチャネルJFETを形成してもよい。
【0070】
実施の形態2
つぎに、本発明の熱型赤外線検出器アレイの実施の形態2について図面を参照しつつ説明する。
【0071】
本実施の形態は、吸収体を設けず、かつ、脚部の数を配線の数よりも少なくしたこと以外は実施の形態1と同じである。
【0072】
図11は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。図11には、熱型赤外線検出器アレイを構成する複数の熱型赤外線検出器のうちの1つの熱型赤外線検出器が示される。図11において、図5と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。さらに、17dはボディ配線を示す。なお、実際は4本の配線は保護絶縁膜中に設けられているが、分かりやすくするために実線を用いて示される。
【0073】
図11の熱型赤外線検出器は、SOI−シリコン基板とMOSトランジスタとを用いて形成される。MOSトランジスタは4端子素子なので、ソース配線17a、ゲート配線17b、ドレイン配線17cおよびボディ配線17dを必要とする。しかし、本実施の形態においては、1つの脚部4aに2本の配線を設けるので脚部4aが2本あればよい。したがって、SOI基板とMOSトランジスタとのあいだの熱絶縁性を高めるとともに、熱型赤外線検出器の感知部の面積を広くすることができる。その結果、熱型赤外線検出器の感度を高くできる。
【0074】
図12は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。図12(a)は熱型赤外線検出器の平面説明図であり、図12(b)は、図12(a)の領域BのC−C線断面説明図である。図12において、図11と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。さらに、14は絶縁膜を示す。図12において、配線の破線を用いて示される箇所は、実線を用いて示される箇所よりも下側(図面において奥側)に形成されている箇所である。
【0075】
図12に示される熱型赤外線検出器は、1つの脚部に設けられる2本の配線を絶縁膜を挟んで上下に配置している点以外は図8に示される熱型赤外線検出器と同じものである。絶縁膜14は、図1に示される絶縁性基板2bおよび保護絶縁膜4などを含んでいる。
【0076】
図12に示される熱型赤外線検出器によれば、脚部4aの幅(すなわち、図9(a)に示される面における幅)をより小さくすることができる。したがって、SOI基板とMOSトランジスタとのあいだの熱絶縁性をさらに高めるとともに、熱型赤外線検出器の感知部の面積を広くすることができる。その結果、熱型赤外線検出器の感度をより高くできる。
【0077】
図13は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。図13において、図11と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。
【0078】
図13に示される熱型赤外線検出器は、1つの脚部に4本の配線を設けたこと以外は図8に示される熱型赤外線検出器と同じものである。
【0079】
図13に示される熱型赤外線検出器によれば、脚部4aをより少なくすることができる。したがって、SOI基板とMOSトランジスタとのあいだの熱絶縁性をさらに高めるとともに、熱型赤外線検出器の感知部の面積を広くすることができる。その結果、熱型赤外線検出器の感度をより高くできる。
【0080】
またMOSトランジスタの代わりにnチャネルJFETを用いてもよくpチャネルJFETを用いてもよい。
【0081】
図14は、本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。図14(a)は熱型赤外線検出器の平面説明図であり、図14(b)は、図14(a)の領域DのE−E線断面説明図である。図14において、図12と同一の箇所は同じ符号を用いて示す。
【0082】
図14に示される熱型赤外線検出器は、1つの脚部に4本の配線を設け、2本ずつ絶縁膜を挟んで上下に配置している点以外は図12に示される熱型赤外線検出器と同じものである。
【0083】
図14に示される熱型赤外線検出器によれば、脚部4aの幅をより小さくすることができる。したがって、SOI基板とMOSトランジスタとのあいだの熱絶縁性をさらに高めるとともに、熱型赤外線検出器の感知部の面積を広くすることができる。その結果、熱型赤外線検出器の感度をより高くできる。
【0084】
実施の形態2においては、検知部を保持する基板としてSOI−シリコン基板を使用しているが代わりにシリコン基板を用いてもよい。また、MOSトランジスタとして、nチャネルMOSトランジスタを用いてもよく、pチャネルMOSトランジスタを用いてもよい。さらに、MOSトランジスタの代わりに、npn型バイポーラトランジスタを用いてもよく、pnp型バイポーラトランジスタを用いてもよい。
【0085】
実施の形態3
前述の実施の形態2においては、熱型赤外線検出器に実施の形態1の吸収体が設けられていないが、実施の形態1と同様に吸収体を設けてもよい。吸収体を設けたばあい、熱型赤外線検出器の検知面の表面積が小さくても充分な感度をうることができるので、脚部の長さをより長くすることができる。その結果、検知部とシリコン基板とのあいだの熱絶縁性をさらに向上させることができる。したがって、より感度が高い熱型赤外線検出器アレイをうることができる。
【0086】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の熱型赤外線検出器アレイは、赤外線の照射により生じた温度変化によって電気的な特性が変化することにより赤外線を感知する検知部と、脚部を介して前記検知部を保持する基板とを含んでなる熱型赤外線検出器が複数個2次元に配設されてなる熱型赤外線検出器アレイであって、前記検知部がトランジスタを含んでなり、前記熱型赤外線検出器の検知面上方に、赤外線の照射により熱を生じかつ当該熱をトランジスタに供給する吸収体が設けられるものであるので、赤外線を吸収する面積を大きくできるため、感度を高くすることができる。
【0087】
また、本発明の請求項2記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記検知部の下表面が絶縁膜で覆われ、該絶縁膜と基板とのあいだに空洞が設けられるものであるので、検知部とシリコン基板とのあいだの熱絶縁性を向上させることができる。
【0088】
また、本発明の請求項3記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記検知部表面のうち上表面には絶縁膜が設けられ、前記上表面以外の表面と基板とのあいだに空洞が設けられるものであるので、検知部とシリコン基板とのあいだの熱絶縁性を向上させることができる。
【0089】
また、本発明の請求項4記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタがMOSトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0090】
また、本発明の請求項5記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記MOSトランジスタがpチャネルMOSトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0091】
また、本発明の請求項6記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記MOSトランジスタがnチャネルMOSトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0092】
また、本発明の請求項7記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタがバイポーラトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0093】
また、本発明の請求項8記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記バイポーラトランジスタがpnp型バイポーラトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0094】
また、本発明の請求項9記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記バイポーラトランジスタがnpn型バイポーラトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0095】
また、本発明の請求項10記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタが接合電界効果トランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0096】
また、本発明の請求項11記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記接合電界効果トランジスタがnチャネル型であるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0097】
また、本発明の請求項12記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記接合電界効果トランジスタがpチャネル型であるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0098】
本発明の請求項13記載の熱型赤外線検出器アレイは、赤外線の照射により生じた温度変化によって電気的な特性が変化することにより赤外線を感知する検知部と、脚部を介して前記検知部を保持する基板とを含んでなる熱型赤外線検出器が複数個2次元に配設されてなる熱型赤外線検出器アレイであって、前記検知部がトランジスタを含んでなり、該トランジスタに複数の配線が電気的に接続されており、前記複数の配線が脚部を介して基板まで延長されており、前記脚部の数が前記配線の数よりも少ないものであるので、赤外線を吸収する面積を大きくできるため、感度を高くすることができる。
【0099】
また、本発明の請求項14記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記検知部の下表面が絶縁膜で覆われ、該絶縁膜と基板とのあいだに空洞が設けられるものであるので、検知部とシリコン基板とのあいだの熱絶縁性を向上させることができる。
【0100】
また、本発明の請求項15記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記検知部表面のうち上表面には絶縁膜が設けられ、そのほかの表面と基板とのあいだに空洞が設けられるものであるので、検知部とシリコン基板とのあいだの熱絶縁性を向上させることができる。
【0101】
また、本発明の請求項16記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタがMOSトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0102】
また、本発明の請求項17記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記MOSトランジスタがpチャネルMOSトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0103】
また、本発明の請求項18記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記MOSトランジスタがnチャネルMOSトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0104】
また、本発明の請求項19記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタがバイポーラトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0105】
また、本発明の請求項20記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記バイポーラトランジスタがpnp型バイポーラトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0106】
また、本発明の請求項21記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記バイポーラトランジスタがnpn型バイポーラトランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0107】
また、本発明の請求項22記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記トランジスタが接合電界効果トランジスタであるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0108】
また、本発明の請求項23記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記接合電界効果トランジスタがnチャネル型であるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0109】
また、本発明の請求項24記載の熱型赤外線検出器アレイは、前記接合電界効果トランジスタがpチャネル型であるので、半導体の製造工程中に形成することができる。
【0110】
本発明の請求項25記載の熱型赤外線検出器アレイは、赤外線の照射により生じた温度変化によって電気的な特性が変化することにより赤外線を感知する検知部と、脚部を介して前記検知部を保持する基板とを含んでなる熱型赤外線検出器が複数個2次元に配設されてなる熱型赤外線検出器アレイであって、前記検知部がトランジスタを含んでなり、前記熱型赤外線検出器の検知面上方に、赤外線の照射により熱を生じかつ当該熱をトランジスタに供給する吸収体が設けられ、さらに前記トランジスタに複数の配線が電気的に接続されており、前記複数の配線が脚部を介して基板まで延長されており、前記脚部の数が前記配線の数よりも少ないものであるので、赤外線を吸収する面積をより大きくでき、かつ、脚部の長さを長くして熱絶縁性を高めることができるため、感度をさらに高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の一例を示す断面説明図である。
【図2】図1の熱型赤外線検出器を示す平面説明図である。
【図3】図1の熱型赤外線検出器が複数個2次元に配設されてなる熱型赤外線検出器アレイの実施の形態1を示す説明図である。
【図4】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。
【図5】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。
【図6】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。
【図7】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す断面説明図である。
【図8】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。
【図9】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。
【図10】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。
【図11】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。
【図12】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。
【図13】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。
【図14】本発明の熱型赤外線検出器アレイを構成する熱型赤外線検出器の他の例を示す説明図である。
【図15】従来のボロメータ型赤外線検出器の一例を示す説明図である。
【図16】MOSトランジスタを含む従来の熱型赤外線検出器を一例を示す平面説明図である。
【符号の説明】
1 バイポーラトランジスタ、2a シリコン基板、2b 絶縁性基板、
3 空洞、4 保護絶縁膜、5 エッチング孔、6 吸収体。

Claims (5)

  1. 半導体基板と、該半導体基板上に設けられた赤外線の照射により生じた温度変化によって電気的な特性が変化することにより赤外線を感知する検知部と、該検知部下部の前記半導体基板に設けられた空洞と、前記検知部と前記半導体基板とを接合し、かつ前記空洞のうえに検知部を保持する脚部とを含む熱型赤外線検出器が複数個2次元に配設されてなる熱型赤外線検出器アレイであって、
    前記検知部は単結晶シリコンに形成されたトランジスタを含み、前記検知部の検知面上には前記検知部に熱を供給する支持部と吸収部とを有する前記検知部より大きな面積のシリコン、二酸化シリコンまたは窒化シリコンもしくは金属のうちの少なくとも2つを組み合わせた多層構造の吸収体を備えた熱型赤外線検出器アレイ。
  2. 前記半導体基板がSOI−シリコン基板であり、前記トランジスタが前記SOI−シリコン基板の一部であるSOI基板の単結晶シリコン膜に形成された請求項1記載の熱型赤外線検出器アレイ。
  3. 前記半導体基板が単結晶シリコン基板であり、前記トランジスタが単結晶シリコン基板に設けられた請求項1記載の熱型赤外線検出器アレイ。
  4. 前記トランジスタに複数の配線が電気的に接続され、該複数の配線が脚部を介して基板まで延長され、脚部の数が配線の数よりも少ない請求項1、2または3記載の熱型赤外線検出器アレイ。
  5. 前記トランジスタが、MOSトランジスタまたはバイポーラトランジスタまたは接合電界効果トランジスタである請求項2、3または4記載の熱型赤外線検出器アレイ。
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