JP3604710B2 - 骨粗鬆症予防及び治療剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、経口投与により骨強度増強効果を有するコンドロイチン硫酸ナトリウムを含む骨強化剤及び骨粗鬆症予防及び治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、我が国の食生活は「飽食の時代」と呼ばれるように、量的所要量は十分満たされているが、その反面、栄養バランスは適当とは言えず、特に若年者の骨折増加や骨粗鬆症患者の増加に見られる骨強度の減弱は、今後ますます高齢化が進行すると予想されている昨今、大きな社会問題の一つとなっている。この原因としては、栄養学的には国民栄養調査結果のカルシウム摂取量が基準値を満たしていないことや、加工食品の普及が、食品添加物であるリン酸塩の添加をもたらし、それによるリンの摂取増加がカルシウム吸収抑制を誘導することなどが考えられているが、それ以外にも、交通機関の充実が歩行機会を減少させ、骨形成に必要な運動の不足を招いていることなどが挙げられる。また、加齢による骨粗鬆症では、特に女性において閉経と低カルシウム摂取の合併により骨粗鬆化が著しく認められることから、エストロジェンの分泌量低下による骨塩量の減少が主要因であると考えられている。従って、今後、これから迎えるであろう老齢化社会と我々を取り巻く生活環境のますますの整備によって、骨粗鬆症を含めた骨疾患が更に深刻化し、その治療の重要性が飛躍的に増大するであろうと考えられている。
【0003】
現在のところ、骨粗鬆症の治療についてはその原因となっている不足要因を補充することが基本となっており、食事療法ではカルシウム摂取が、また、閉経後の骨粗鬆症ではエストロジェン投与が第一選択となっている。また、カルシトニン製剤等も幅広く使用され、最近ではイプリフラボン、ビスフォスフォネート等が臨床的に使用されている。
【0004】
しかし、現在用いられている薬剤、特にエストロジェンでは帯下増加、乳房痛、消化器症状、子宮癌誘発などの副作用が報告されており、困難な問題に直面している。また、カルシトニンについても過剰症やエスケープ現象などから、長期投与に問題が認められているのが現状である。従って、この骨粗鬆症においては長期に渡って治療効果を持続しながらも副作用の少ない薬剤の開発が、治療はもとより予防という立場からも待ち望まれている。
【0005】
ところで、コンドロイチン硫酸及びその塩は、温血動物用の骨疾患治療剤として使用できる旨の報告がある(特開昭62−201825号公報)。
しかし、この骨疾患治療剤は、その投与法が疾患部位への外科的手術による充填投与であり、簡便に投与できない欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、骨折や骨粗鬆症を予防する骨強化剤及び骨粗鬆症治療剤の開発において、効果的で副作用がなく、しかも長期に渡って効果を持続できるという薬剤本来の機能を有するとともに、より簡便な投与形態とする薬剤の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意研究を行った結果、意外にも、コンドロイチン硫酸ナトリウム薬剤を経口的に投与した場合、哺乳類において骨強度を増強する作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、コンドロイチン硫酸ナトリウムを有効成分として含有することを特徴とする経口用骨粗鬆症予防及び治療剤である。
【0008】
更に、本発明は、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びカルシウムを有効成分として含有することを特徴とする経口用骨粗鬆症予防及び治療剤である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるコンドロイチン硫酸ナトリウムは、日本薬局方外医薬品成分規格に記載されているものと同等であり、マルハ(株)により製造・販売されている。
【0009】
コンドロイチン硫酸ナトリウムは、通常粉末の形態をとっているが、経口投与できるものであれば、いずれでもよい。
即ち、活性成分を経口投与する場合、それに適用される錠剤、顆粒剤、粉末剤等は、通常それらの組成物中に製剤上一般に使用される結合剤、賦形剤、崩壊剤、湿潤剤等の添加物を含有する。
【0010】
特に顆粒剤及び粉末剤は必要に応じてカプセル剤として単位量投与形態とすることができる。
経口用液体製剤としては、水性又は油性乳濁剤溶液、シロップ剤等にすればよく、また、使用する際に適当なビヒクルで再溶解させる乾燥生成物であってもよい。更に、その組成物は必要に応じて添加剤、保存剤のいずれを含有してもよい。
【0011】
前記コンドロイチン硫酸ナトリウムは、必要に応じてカルシウムを混合して使用することも可能である。カルシウム量は適宜調節できるが、好ましくは、コンドロイチン硫酸ナトリウム100mgあたり、カルシウムとして1mg〜30mgが好ましい。
【0012】
【発明の効果】
本発明により、骨折や骨粗鬆症の予防及び治療に有効な経口投与用コンドロイチン硫酸ナトリウムを提供することができる。
本発明によれば、より簡便な経口投与が可能となる錠剤等を提供できることから、幅広く使用することが可能であるため、産業上極めて有用である。
【0013】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。但し、実施例により本発明が制限されるものではない。
〔実施例1〕
体重約90gのSD系雌ラット(SLC製)50匹を5日間馴化し、10日間低カルシウム食で飼育した後、実施例群(1〜4群)と対照群とに分け、表1に示す飼料を28日間投与して飼育した。動物は、検疫馴化及び投与期間とも飼育室(温度23±2℃、湿度55±10%、照明12時間サイクル)において個別ケージで飼育した。飼料・飲料(蒸留水)は自由摂取とした。飼料は、本発明者らが毎日表1に従って調整した。
【0014】
【表1】
Figure 0003604710
【0015】
表1中に記載のCa,Pフリーミネラル配合組成、およびビタミンミックス配合組成を、それぞれ、表2、表3に示す。
【0016】
【表2】
Figure 0003604710
【0017】
【表3】
Figure 0003604710
【0018】
実施例群1(Chs1)及び実施例群2(Chs2)では、粉末のコンドロイチン硫酸ナトリウムを、飼料あたりそれぞれ1%(以下、%は重量%を示す)、4%含有させ、実施例群3(SCP1)及び実施例群4(SCP2)では、コンドロイチン蛋白複合体(以下、SCPとする)を飼料あたりそれぞれ1%、4%含有させた。飼料は毎日調製し、前日の残量から一日の食餌摂取量を測定した。実施食投与開始、投与14日目、投与28日目の糞尿を採取し、カルシウム出納試験を行った。カルシウム出納試験とは、摂取したカルシウム量から、糞及び尿から排出されたカルシウムを差引き、カルシウムの吸収率を求める試験をいう。
【0019】
投与29日目に解剖し、血液を採取し、更に大腿骨を摘出した。採取した血液については、血中カルシウム濃度を測定し、また、摘出した大腿骨については骨破断強度を測定した後、そのカルシウム濃度を測定した。カルシウムは、原子吸光法で定量した。骨破断強度は、破断特性測定装置(飯尾電機製;DYN−1255)を用い、破断応力及びエネルギーから強度を測定した。
【0020】
結果を表4に示す。
【0021】
【表4】
Figure 0003604710
【0022】
表中の数値は、平均値±標準誤差値を示す。また、表中、「p<0.05」及び「p<0.01」とは、それぞれ危険率0.05%未満、0.01%未満における有意差を示す。
コンドロイチン硫酸ナトリウム及びSCPを投与した実施例群では、体重増加傾向が認められたが有意な差はなかった。カルシウム吸収率において、実施例群の方が14日まで若干対照群に比べて高い傾向を示した。栄養的に過不足のない飼料を投与しているときは、最高で50%〜60%であるのに対して、本発明では80%以上の値を示した。本発明では、低カルシウム条件を負荷したため、体内のカルシウム要求が高まった結果であると考える。
【0023】
大腿骨のカルシウム濃度は、実施例群と対照群との間に有意差はないが、若干実施例群の方が高値を示した。骨の強度は、破断力及び破断エネルギーともChs2群が一番高く、次にChs1群、SCP2群、SCP1群の順であったが、いずれの群においても対照群よりは高値を示した。この結果は、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びSCPの経口投与が骨強化に有効、特に、コンドロイチン硫酸ナトリウムが有効であることを示しており、骨粗鬆症の予防及び治療剤として最適であると考えられた。

Claims (2)

  1. コンドロイチン硫酸蛋白複合体を有効成分として含有することを特徴とする経口用骨粗鬆症予防及び治療剤。
  2. コンドロイチン硫酸蛋白複合体及びカルシウムを有効成分として含有することを特徴とする経口用骨粗鬆症予防及び治療剤。
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