JP3248170B2 - コンドロイチン硫酸蛋白複合体含有食品 - Google Patents
コンドロイチン硫酸蛋白複合体含有食品Info
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Description
白複合体含有食品に関するものであり、より詳しくは、
カルシウムの効果的な吸収ができ、且つ骨粗鬆症予防治
療等に効果のあるコンドロイチン硫酸蛋白複合体含有食
品に関するものである。
量を満たしているが、依然としてカルシウムのみが摂取
不足となっている状態である。また、ますます高齢化が
進行すると予想され、これらに伴い骨粗鬆症の増加が懸
念されている。骨粗鬆症は、閉経後の女性に発病しやす
く、骨塩が減少し骨がもろく骨折しやすい状態となり、
また骨折すると治療に長時間を要するため、患者の精神
的、肉体的、経済的負担が重くのしかかる病気の一つで
ある。
バランスの乱れによるとされており、特にエストロジェ
ンは深く関与し、閉経による分泌低下が発病の引き金に
なっていると言われている。また、近年加工食品が普及
し、これらに様々な目的で食品添加物としてリン酸塩が
使用されているためリンの摂取量が次第に増加してお
り、リンによるカルシウムの吸収抑制も一因となってい
ると言われている。そして、従来、食事によるカルシウ
ムの積極的な摂取が骨粗鬆症の予防又は治療に効果的で
あると言われ、骨粗鬆症予防治療効果のある食品として
煮干し、牛乳などが知られている。
の骨粗鬆症予防治療効果のある食品として煮干し、牛乳
などから摂取したカルシウムの吸収率は芳しくなく、そ
の効果は低いものである。このため、もっと高い治療等
の効果を有する食品、特に摂取したカルシウムが体内で
有効に吸収されるような食品が望まれている。従って、
本発明の目的は、カルシウムの効果的な吸収ができ、し
かも骨粗鬆症の予防又は治療に有益なコンドロイチン硫
酸蛋白複合体含有食品を提供することである。
ン硫酸は動物の結合組織の創傷治療及び化骨形成に寄与
することが生化学、或いは医薬の分野で知られており、
医薬品としては主に創傷治療を目的としてのみ取り扱わ
れている。このため、コンドロイチン硫酸およびその塩
等を経口或いは食品に添加することは認められていな
い。本発明者等は、鋭意研究した結果、意外にこのよう
なコンドロイチン硫酸でも蛋白質と結合した複合体、即
ちコンドロイチン硫酸蛋白複合体が食品中のカルシウム
に有効に作用してカルシウムの吸収が効果的に行われる
ことを知見した。即ち、本発明は、上記知見に基づいて
上記目的を達成したもので、カルシウムまたはその含有
物をカルシウムに換算して3重量部当り、コンドロイチ
ン硫酸蛋白複合体を20〜80重量部添加することを特
徴とするカルシウムの吸収に適したコンドロイチン硫酸
蛋白複合体含有食品を提供するものである。また、この
ようなカルシウムの吸収に適した食品は、広く骨粗鬆症
予防治療等に用いることができ、食膳食品或いは経口薬
品等に用いることができる。
発明で使用するコンドロイチン硫酸蛋白複合体とは、軟
骨由来コンドロイチン硫酸プロテオグリカンのプロテア
ーゼによる消化物である。コンドロイチン硫酸蛋白複合
体は粉末のまま食品に添加してもよいし、目的とする食
品の形状に合せていかなる形態として添加しても効果が
変わるものではない。そのため多くの食品に応用でき
る。例えば、食パン、フランスパン、バターロール、ミ
ルクセーキ、コーンスープ、ポタージュスープ、カレ
ー、シチュー、糖等で被膜された錠剤、カプセル剤など
である。ところで、骨粗鬆症の予防、治療におけるカル
シウムの補給源として従来より炭酸カルシウムが広く用
いられてきた。炭酸カルシウムは安価でかつ大量のカル
シウムを補給することが出来るが、効果の面で非常に不
満足であった。すなわち摂取したカルシウムが体内で充
分に吸収されずに体外に排泄されてしまうためである。
体を炭酸カルシウムと共に摂取すると強力な効果を示す
のではないかと考え、以下の条件で検討を行ったとこ
ろ、コンドロイチン硫酸蛋白複合体を添加し、カルシウ
ム0.3重量%に調整した飼料を与えた時、特にコンド
ロイチン硫酸蛋白複合体を4重量%添加した飼料を与え
た時に最も強力な効果が得られることを知ったのであ
る。つまりカルシウム3重量部当たりコンドロイチン硫
酸蛋白複合体20〜80重量部でカルシウムの吸収促進
効果を示し、特にコンドロイチン硫酸蛋白複合体40重
量部のとき、最も有効であった。コンドロイチン硫酸蛋
白複合体20重量部以下の場合、骨の強度の増加が得ら
れず、また80重量部以上になると、コンドロイチン硫
酸蛋白複合体は繊維質12.5重量%を含むため、排泄
機能が高まり下痢を起こすなどの症状を示すため、好ま
しくない。また、このような食品には、上記目的を損な
わない範囲で各種ビタミンを添加することができる。各
種ビタミンの内でもビタミンDが上記目的のために特に
好ましい。
複合体含有食品の実施例を示すが、本発明は以下の実施
例に限定されるものではない。 (実施例1)以下の原材料を用いて食パンを製造した。 強力粉 248.37g ドライイースト 3.00g コンドロイチン硫酸蛋白複合体 1.00g 炭酸カルシウム 0.38g 食塩 5.00g 砂糖 10.00g スキムミルク 3.00g バター 10.00g 以上の食品中のカルシウム(Ca)とコンドロイチン硫
酸蛋白複合体(SCP)との重量比は、(Ca):(S
CP)=3:20であった。
を製造した。 スイートコーン 250.0 g バター 30.0 g たまねぎ 20.0 g 小麦粉 15.0 g コンドロイチン硫酸蛋白複合体 5.0 g 炭酸カルシウム 1.0 g 牛乳 200ml 食塩 1.5 g こしょう 0.1 g 砂糖 1.0 g にんにく 5.0mg セロリ 5.0mg ローレル 1.0mg グルタミン酸ナトリウム 0.1 g イノシン酸ナトリウム 0.01g 以上の食品中のカルシウム(Ca)とコンドロイチン硫
酸蛋白複合体(SCP)との重量比は、(Ca):(S
CP)=3:40であった。
によりカレーを製造し、レトルト食品を製造した。 にんじん 100.0g じゃがいも 300.0g たまねぎ 200.0g 牛肉 300.0g カレー粉 5.0g 小麦粉 30.0g コンドロイチン硫酸蛋白複合体 12.5g 炭酸カルシウム 1.2g 食塩 5.0g こしょう 1.0g 砂糖 0.1g グルタミン酸ナトリウム 1.0g 以上の食品中のカルシウム(Ca)とコンドロイチン硫
酸蛋白複合体(SCP)との重量比は、(Ca):(S
CP)=3:80であった。
製造した。 コンドロイチン硫酸蛋白複合体 300mg 炭酸カルシウム 50mg ビタミンB2 5mg ビタミンC 100mg ビタミンD 0.25mg ビタミンK 0.50mg 乳糖 100mg コーンスターチ 44.25mg 全量 600.00mg 錠剤は糖で被膜した。以上の食品中のカルシウム(C
a)とコンドロイチン硫酸蛋白複合体(SCP)との重
量比は、(Ca):(SCP)=3:40であった。 (実施例5)実施例4の未錠剤化粉末の形状処方600
mgを硬カプセルに充填し、カプセル剤を得た。 (実施例6)実施例1〜実施例5のカルシウム及びコン
ドロイチン硫酸蛋白複合体の組成比を疑似したラットの
飼料を作成して、以下の測定評価を行った。 SD系雌ラットの卵巣を摘出し、低カルシウム食(カ
ルシウム0.01重量%)を12日間投与し、実験的に
骨粗鬆症とした。次に、各実施食及び対照食を与え15
日間飼育した。実施食には、下記表1乃至表4に示す実
験飼料とした。尚、表2は表1の飼料食に用いられるビ
タミンの混合組成を示し、表3は、Ca及びPのフリー
ミネラル組成を示し、表4は、コンドロイチン硫酸蛋白
複合体の規格及び試験成績を示したものである。
後、カルシウム0.3重量%の正常食にコンドロイチン
硫酸蛋白複合体2重量%を添加した食品を投与したもの
(図1及び図2のS2)、コンドロイチン硫酸蛋白複合
体4重量%を添加した食品を投与したもの(図1及び図
2のS4)、コンドロイチン硫酸蛋白複合体8重量%を
添加した食品を投与したもの(図1及び図2のS8)で
ある。また、比較群は、低カルシウム食投与後、カルシ
ウム0.3重量%の正常食のみを投与したもの(図1及
び図2のL)である。尚、飼育した対照群は、飼育期間
中表1のカルシウム0.3重量%の正常食を与えたもの
(図1及び図2のN)である。
れ、室温23±2℃、湿度55±10%の環境下で蒸留
水と飼料は自由摂取とした。飼育終了前二日間代謝試験
を行い糞、尿を採取し、各々に含まれるカルシウム含有
量を測定しカルシウム成分の出納を求めた。飼育期間終
了後、解剖して大腿骨を摘出し、破断特性測定装置(東
洋精機製作所製、ストログラフR2)にて大腿骨破断を
測定した。カルシウム含有量の分析は590℃の電気炉
で24時間灰化後、原子吸光法で測定した。
納の結果は図1に示す通りである。コンドロイチン硫酸
蛋白複合体を添加した群ではカルシウム吸収率の増加を
示した。ここで、吸収率とは、摂取した飼料中のカルシ
ウム量に対する体内で吸収されたカルシウム量の割合を
示し、摂取したカルシウム量から糞中に排泄されたカル
シウム量を差し引いた量を吸収量とする。飼料にコンド
ロイチン硫酸蛋白複合体を添加したことにより吸収率が
増加していることが判る。また、大腿骨破断力測定の結
果においても、図2に示すようにコンドロイチン硫酸蛋
白複合体を添加した群では大腿骨破断力の増加、即ち骨
の強度の増加が判る。特に、コンドロイチン硫酸蛋白複
合体を4重量%添加した飼料を与えた時、最も強い効果
を示した。従って、このような食品は骨粗鬆症の予防、
治療に対して顕著な効果を有するものであり、嗜好、用
途によってはコンドロイチン硫酸蛋白複合体含有食品そ
のままの形態で骨粗鬆症の予防又は治療食品として用い
ることもできる。
内へのカルシウム吸収が促進され、また、骨粗鬆症の予
防、治療が可能となる。
料をラットに与えて、そのカルシウムの出納の量を示す
棒グラフである。
料をラットに与えて、その大腿骨の強度を示した棒グラ
フである。
Claims (1)
- 【請求項1】 カルシウムまたはその含有物をカルシウ
ムに換算して3重量部当り、コンドロイチン硫酸蛋白複
合体を20〜80重量部添加することを特徴とするコン
ドロイチン硫酸蛋白複合体含有食品。
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JP33195592A JP3248170B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | コンドロイチン硫酸蛋白複合体含有食品 |
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JP33195592A JP3248170B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | コンドロイチン硫酸蛋白複合体含有食品 |
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JPH06178671A JPH06178671A (ja) | 1994-06-28 |
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ID=18249513
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JP33195592A Expired - Fee Related JP3248170B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | コンドロイチン硫酸蛋白複合体含有食品 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007037297A1 (ja) | 2005-09-29 | 2007-04-05 | Maruha Corporation | 成人病の予防及び治療に有効な組成物 |
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KR100394034B1 (ko) * | 1995-05-28 | 2003-11-17 | 니시무라 마사히꼬 | 용이흡수성 칼슘을 함유하는 조성물 및 그의 제조방법 |
WO2003062279A1 (en) * | 2002-01-23 | 2003-07-31 | Institute Of Nutraceutical Research Pty Ltd | Nutraceuticals for the treatment, protection and restoration of connective tissues |
JP2003335698A (ja) * | 2002-05-20 | 2003-11-25 | Maruha Corp | 高尿酸血症治療又は予防用組成物 |
-
1992
- 1992-12-11 JP JP33195592A patent/JP3248170B2/ja not_active Expired - Fee Related
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