JP3604535B2 - 原子炉の点検補修装置 - Google Patents

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    • B63C11/00Equipment for dwelling or working underwater; Means for searching for underwater objects
    • B63C11/34Diving chambers with mechanical link, e.g. cable, to a base
    • B63C11/44Diving chambers with mechanical link, e.g. cable, to a base of open type, e.g. diving-bells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉の点検補修装置に係わり、特に、原子炉容器の内部の炉水を排出することなく炉内の点検補修を行うための原子炉の点検補修装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
軽水炉の一種である沸騰水型原子炉は、例えば図6に示したような構成を備えている。図6において符号60は原子炉を示し、この原子炉60は取り外し可能な上蓋61を有する原子力圧力容器62を備えている。原子炉圧力容器62の内部には複数の柱状の燃料集合体63、63…63よりなる炉心64が設けられており、各燃料集合体63は複数の細長の燃料棒(図示を省略)を備え、各燃料棒は二酸化ウランペレットを燃料被覆管で覆うようにして構成されている。炉心64の上方には気水分離器65が設けられており、この気水分離器65の上方には蒸気乾燥器66が設けられている。
【0003】
また、燃料集合体63、63…63の間隙にはその長手方向に移動自在の複数の制御棒67、67…67が挿入されており、これらの制御棒67、67…67は制御棒駆動機構(CRD)68によって上下方向に駆動される。制御棒駆動機構68は制御棒67、67…67に接続されたロッド69、69…69を備えており、これらのロッド69、69…69は原子炉圧力容器62の下部から貫通して延びる円筒状のハウジング(圧力容器貫通ハウジング)70、70…70の内部に挿入されている。これらのハウジング70、70…70の下端部には、制御棒駆動機構本体を取り付けるために、ハウジング70の外径よりも大きな径よりなるフランジ71、71…71が形成されている。
【0004】
炉心64の周囲には略円筒状の炉心シュラウド72が周設されており、この炉心シュラウド72と原子炉圧力容器62の内壁との間隙には複数のジェットポンプ73、73…73が周設されている。原子炉圧力容器62の側周壁には再循環水入口ノズル74及び再循環水出口ノズル75が容器壁を貫通して設けられており、これらの再循環水入口及び出口ノズル74、75は原子炉圧力容器62の外部に設けられた再循環ループ76によって連結されている。この再循環ループ76の一端部は再循環水入口ノズル74を経由してジェットポンプ73のノズル73aに対向しており、また、再循環ループ76の途中には再循環ポンプ77が介装されている。
【0005】
原子炉圧力容器62の側周壁には主蒸気出口ノズル79が容器壁を貫通して設けられており、この主蒸気出口ノズル79には主蒸気配管81が接続されている。また、原子炉圧力容器62の側周壁には、水位計装用の圧力容器貫通ノズル78が貫通して設けられている。図7はこの圧力容器貫通ノズル78付近の詳細を示しており、図7から分かるように原子炉圧力容器62の内壁面にはステンレス鋼よりなる肉盛り部82が溶接によって形成されている。圧力容器貫通ノズル78の炉心64側の端部は耐熱性、耐食性に優れたインコネル合金よりなる溶接部83が形成されている。
【0006】
原子炉圧力容器62の内部は、炉心64が十分に冠水する位置まで炉水(軽水)Wで満たされており、この炉水Wは原子炉60の減速材及び冷却材の機能を有している。
【0007】
また、原子炉圧力容器62の上方には、図8に示したように主として燃料集合体63の交換や配置替えを行うための燃料交換機84が設けられている。この燃料交換機84を用いて燃料集合体63の交換等を実施する際には、原子炉圧力容器62の上蓋61を取り外して行う。
【0008】
上述したような構成を備えた沸騰水型原子炉においては、燃料集合体63を構成する燃料棒の中のウランの核分裂反応によって熱が発生し、この熱によって炉水Wが加熱されて沸騰する。沸騰した炉水Wは気水分離器65によって水蒸気と水に分離され、分離された水蒸気は蒸気乾燥器66によって乾燥された後に主蒸気出口ノズル79及び主蒸気配管81を介して蒸気タービン(図示を省略)へ送られる。蒸気タービンに送られた水蒸気は蒸気タービンを回した後に復水器(図示を省略)によって凝縮され、給水配管(図示を省略)及び給水ノズル(図示を省略)を介して原子炉圧力容器62の内部に環流される。また、再循環ポンプ77によってジェットポンプ73のノズル73aに圧送された炉水Wは、ジェットポンプ73によって加圧されて炉心64の下部に入り、流れを上向きに変えて炉心64の内部に流入する。このようにジェットポンプ73を用いることによって炉水Wを効率的に循環させることができる。また、制御棒駆動機構68は、例えば水圧駆動でロッド69、69…69を上下動させて制御棒67、67…67を挿入し又は引き抜くことによって、核分裂によって放出された中性子を適宜吸収して原子炉60の出力を制御する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、例えば圧力容器貫通ノズル78の材料としてオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304等)を使用している場合、圧力容器貫通ノズル78と原子炉圧力容器62との溶接部分又は溶接部近傍の圧力容器貫通ノズル78に一定条件下で応力腐蝕割れ(SCC)が発生する可能性がある。この応力腐蝕割れは、材料の鋭敏化(溶接の熱影響によって結晶粒界近傍にクロム欠乏層を生じ、耐食性が劣化する現象)、溶接部に生じる溶接残留応力、及び微量の溶存酸素を含む高温の炉水環境の3つの要因が重畳した場合に発生する恐れがある。したがって、応力腐蝕割れは、前記3つの因子を軽減するか、1つ以上を消去することによって防止することが可能であり、既に種々の対策が講じられている。また、上記応力腐蝕割れ以外にも、何らかの原因によって圧力容器貫通ノズル78の内面等に錆やクラック等が発生する可能性がある。
【0010】
従来、上述した応力腐蝕割れやその他の原因によって圧力容器貫通ノズル78等に割れが発生した場合、補修作業を行うためには原子炉圧力容器62の内部の炉水Wを炉外に排出する必要があった。そして、炉水Wを排出した後に、原子炉圧力容器62の外側から作業員が配管の切断等の作業を行っていた。
【0011】
このように従来の補修作業は、原子炉圧力容器62の内部の炉水Wを外部に排出した後に実施しなければならなかったために、作業時間が長時間に及ぶばかりでなく、炉水Wによる放射線の遮蔽効果が失われるために作業環境における線量率が増加し、作業員の許容被曝線量との関係から作業を迅速に行うことが極めて困難であった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、原子炉容器内の炉水を排出することなく点検補修作業を実施することができる原子炉の点検補修装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
発明による原子炉の点検補修装置は、中空部材によって形成された水密容器と、この水密容器に形成された開口部と、この開口部の周囲に設けられたシール装置と、前記水密容器に設けられた押付機構と、前記水密容器の内部の炉水を排出するために前記水密容器に設けられた空気式排水ポンプと、前記水密容器の内部に圧縮空気を供給するための圧縮空気供給手段と、前記水密容器の内部の圧縮空気及び炉水を排出するために前記水密容器に形成された排出口と、を備え、前記押付機構は、炉内構造物に押圧することができる押圧部材を有し、前記押圧部材を炉内構造物に押圧したときの反力によって前記シール装置の先端部が原子炉容器の内壁面に押圧され、これによって前記水密容器の内部が前記原子炉容器の内部から水密に隔離され、前記空気式排水ポンプは、空気圧によって駆動される空気圧シリンダと、この空気圧シリンダに連動する排水用シリンダと、を有し、前記空気圧シリンダと共に前記排水用シリンダを往復運動させることによって、前記水密容器の内部から前記排水用シリンダの内部に吸い込んだ炉水を前記水密容器の外部に排出するようにし、前記空気式排水ポンプは、前記空気圧シリンダと前記排水用シリンダとに兼用されるピストンロッドを有し、前記ピストンロッドには、前記空気式排水ポンプのポンプ動作効率を高めるために、前記空気圧シリンダの押し側内部空間と前記排水用シリンダの押し側内部空間とを連通する空気連絡流路が形成されていることを特徴とする。
【0015】
また、好ましくは、原子炉の点検補修装置は、前記排水用シリンダは、水の流れを互いに逆方向に規制する吸込側逆止弁及び排出側逆止弁を有し、前記水密容器の内部の炉水は、前記吸込側逆止弁を介して前記排水用シリンダの内部に吸い込まれた後、前記排出側逆止弁を介して前記水密容器の外部に排出されるようにしたことを特徴とする。
【0016】
また、好ましくは、前記空気圧シリンダを駆動するための圧縮空気は、タイマーによって切換操作される切換弁を介して供給されることを特徴とする。
【0017】
また、好ましくは、前記シール装置は、前記水密容器に対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
【0018】
また、好ましくは、前記シール装置の先端部を原子炉容器の内壁面の湾曲形状に対応するように形成し、前記先端部に複数のリング状シール部材を同心状に周設し、前記シール部材同士の間に圧縮空気を供給して空気圧シールを形成するようにしたことを特徴とする。
【0019】
また、好ましくは、前記押付機構は流体圧シリンダであり、前記押圧部材は前記流体圧シリンダの出力軸であることを特徴とする。
【0020】
また、好ましくは、前記押付機構は、さらに、前記流体圧シリンダの前記出力軸による押圧作用が失われた場合のバックアップ手段として、メカニカルに進退駆動させることができる押圧ロッドを有するメカジャッキを備えていることを特徴とする。
【0021】
また、好ましくは、原子炉容器内の炉心シュラウドの外周面と原子炉容器の内壁面との間隙に配置される放射線遮蔽体をさらに有し、前記押付機構の前記押圧部材は、原子炉容器内の所定位置に配置された前記放射性遮蔽体の表面に押圧されることを特徴とする。
【0022】
また、好ましくは、原子炉容器内に設置されるリング状部材と、このリング状部材に固設された受け板と、をさらに有し、前記押付機構の前記押圧部材は、原子炉容器内の所定位置に配置された前記リング状部材の前記受け板の表面に押圧されることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態による原子炉の点検補修装置について、図1乃至図5を参照して説明する。
【0024】
図1は、本実施形態による原子炉の点検補修装置を沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器62の内部に設置した状態を示した斜視図である。図1に示したように原子炉圧力容器62の内部には、3台の点検補修装置1A、1B、1Cが上下方向の異なる位置にそれぞれ配置されている。図2は、3台の点検補修装置にうちの中央の点検補修装置1Bの正面図である。
【0025】
最も上位に配置された点検補修装置1Aは、通常運転時の炉水水位よりも上方に位置している第1の圧力容器貫通ノズル78aに対応する位置に配置されており、中央の点検補修装置1Bは、通常運転時の炉水水位よりも下方に位置している第2の圧力容器貫通ノズル78bに対応する位置に配置されている。なお、第1及び第2の圧力容器貫通ノズル78a、78bは、通常運転時の炉水水位を計測するための水位計装用ノズルである。最も下位に配置された点検補修装置1Cは、炉心64の頂部の高さに位置している第3の圧力容器貫通ノズル78cに対応する位置に配置されている。
【0026】
図1及び図2に示したように、点検補修装置1A、1B、1Cは中空部材によって形成された水密容器2を備えており、この水密容器2には開口部3が形成されている。この開口部3の周囲には短筒状のシール装置4が突設されており、このシール装置4の先端部4aは原子炉圧力容器62の内壁面62aの湾曲形状に対応するように形成されている。
【0027】
ここで、最上位の点検補修装置1Aと最下位の点検補修装置1Cとは同一構成であり、一方、これらの点検補修装置1A、1Cと中央の点検補修装置1Bとは一部構成を異にする。例えば、水密容器2及びその開口部3の寸法は点検補修装置1A、1Cよりも点検補修装置1Bの方が大きい。このように中央の点検補修装置1Bの水密容器2及びその開口部3の寸法を大きくした理由は、第2の圧力容器貫通ノズル78の近傍の原子炉圧力容器62の内壁面62aに、供用期間中検査(ISI)の際の検査箇所を特定するためのクラッドパッチが突設されており、このクラッドパッチの位置を外してシールする必要があるからである。但し、点検補修装置1A、1Cと点検補修装置1Bとの相違点は本質的なものではなく、基本的な構成及び機能は同一である。
【0028】
点検補修装置1A、1B、1Cのシール装置4の先端部4aには、図2に示したように一対のリング状シール部材5a、5bが同心状に周設されており、これらのリング状シール部材5a、5bを介してシール装置4の先端部4aが原子炉圧力容器62の内壁面62aの曲面形状に水密に密着し得るようになっている。
【0029】
水密容器2には台座板6が側方に張り出すようにして設けられており、この台座板6には押付機構である複数の流体圧シリンダ7がボルト8によって固定されている。ここで、点検補修装置1A、1Cにおいては、四角形の台座板6の四隅に合計4台の流体圧シリンダ7が設けられており、点検補修装置1Bにおいては、略円形の台座板6に上下左右対称に合計8台の流体圧シリンダ7が設けられている。
【0030】
流体圧シリンダ7は、押圧部材である出力軸9を有し、この出力軸9の先端には球状の回転自在部材(図示せず)が取り付けられている。回転自在部材は、出力軸9を前進駆動して炉内構造物の表面に押圧した際に炉内構造物表面を転動し、これによって湾曲した表面に対しても安定した接触面を得ることができる。出力軸9の駆動は、流体圧シリンダ7の供給口10から水又は空気を圧入することによって行われる。
【0031】
図2に示したように、中央の点検補修装置1Bの水密容器2の内部には空気式排水ポンプ11が設けられており、この空気式排水ポンプ11は、水密容器2の内部の炉水を排出し、或いは水密容器2の内部に供給された圧縮空気を排出するために使用される。水密容器2の内側下部には炉水吸い込み部12が設置されており、この炉水吸い込み部12は吸い込みライン13を介して空気式排水ポンプ11の吸い込み口に接続されている。炉水吸い込み部12及び吸い込みライン13から空気式排水ポンプ11内に吸い込まれた炉水は、空気式排水ポンプ11の排出口及びこの排出口に接続された排水ライン16を介して水密容器2の外部に排出され、さらにオペレーションフロア(図示せず)まで輸送される。
【0032】
また、図3(a)は上部又は下部の点検補修装置1A、1Cの縦断面図であり、図3(a)から分かるように点検補修装置1A、1Cにおいては、空気式排水ポンプ11は水密容器2の外部の台座板6に取り付けられている。これは、点検補修装置1A、1Cの水密容器2はその内部の空間が比較的小さいために、空気式排水ポンプ11を水密容器2の内側に配置するのが困難だからである。図3(a)に示したように空気式排水ポンプ11は吸い込み口14及び排出口15を備えており、吸い込み口14には吸い込みライン13が接続され、排出口15には排水ライン16が接続されている。また、空気式排水ポンプ11には、ポンプ駆動用の圧縮空気を空気式排水ポンプ11に供給するための一対の作動用空気供給ライン17a、17bが接続されている。
【0033】
図3(a)に示したように水密容器2の上部には、水密容器2の内部に圧縮空気を供給するための圧縮空気供給口18が形成されており、この圧縮空気供給口18には圧縮空気供給ライン19が接続されている。一方、水密容器2の下部には、水密容器2の内部の炉水及び圧縮空気を排出するための排出口20が形成されており、この排出口20には炉水排出ライン21が接続されている。この炉水排出ライン21の途中には逆止弁22が設けられており、排出口20から排出された炉水は逆止弁22を通過し、さらに炉水排出ライン21を経由してオペレーションフロアまで輸送される。
【0034】
図3(a)及び図3(b)に示したように、水密容器2には取付用フランジ23が設けられており、シール装置4は一対のOリング24を介して水密に且つ着脱自在に取付用フランジ23に填め込まれている。このようにシール装置4は着脱自在に水密容器2に取り付けられているので、原子炉圧力容器62の内径に合わせて、最適な先端形状を有するシール装置4を適宜選択して水密容器2に取り付けることができる。
【0035】
図3(b)に示したように、内側のリング状シール部材5aと外側のリング状シール部材5bとは、それらの接触面の形状が互いに異なっており、しかも両者は材質においても異なっている。具体的には、内側のリング状シール部材5aはシリコン材料によって形成されており、外側のリング状シール部材5bはニトリルゴムによって形成されている。さらに、内側のリング状シール部材5aにおいては、その接触部分が他の部分に比べて軟らかい材料によって形成されている。
【0036】
このように内側のシール部材5aと外側のシール部材5bとを異なる形状及び異なる材料によって形成することによって、両シール部材5a、5bのシール機能が共通の原因によって同時に喪失してしまうことを防止することができる。
【0037】
シール装置4には、内側のシール部材5aと外側のシール部材5bとの間に空気流路25が形成されており、この空気流路25を介して両シール部材5a、5bの間の空間に圧縮空気を供給することができる。そして、両シール部材5a、5bの間の空間に圧縮空気を供給することによってエアシールを形成することが可能であり、これによってシール装置4によるシール効果を高めることができる。
【0038】
シール装置4には、さらに、外側のシール部材5bの後方に圧縮空気を供給するための空気流路26が形成されており、この空気流路26を介してシール部材5bの後方に圧縮空気を供給することによって、圧縮空気によるバックパージ圧によってシール部材5bのシール効果を増大させることができる。
【0039】
また、図1及び図2に示したように、台座板6の左右端部にはメカジャッキ27が取り付けられており、これらのメカジャッキ27は、メカニカルに進退駆動させることができる押圧ロッド27aと、この押圧ロッド27aを進退駆動させるための歯車27bと、操作用ロッド27cとを備えている。これらのメカジャッキ27は、流体圧シリンダ7の出力軸9による押圧作用が何らかの原因によって失われた場合のバックアップ手段として使用される。
【0040】
図2に示したように水密容器2の内部には、水中テレビカメラ29がカメラ移動用シリンダ30によって摺動可能に組み込まれている。また、水中テレビカメラ29の近傍には照明具31が設置されている。
【0041】
図4は、点検補修装置1A、1B、1Cの水密容器2の外側又は内側に設置される空気式排水ポンプ11の内部構造を示した縦断面図である。図4に示したように空気式排水ポンプ11は、空気圧によって駆動される空気圧シリンダ32と、この空気圧シリンダ32に連動する排水用シリンダ33とを備え、これらのシリンダ32、33は中間部ボディ34を介して接続されている。さらに、空気式排水ポンプ11は、空気圧シリンダ32と排水用シリンダ33とに兼用されるピストンロッド35を備えており、このピストンロッド35は、中間部ボディ34に形成された貫通孔34aに摺動自在且つ気密に嵌合されている。
【0042】
空気圧シリンダ32の内部にはピストンリング36が摺動可能に設けられており、このピストンリング36はピストンロッド35の一端に固定ナット37によって固着されている。また、排水用シリンダ33の内部にはピストンリング38が上下動可能に設けられており、このピストンリング38はピストンロッド35の他端に固定ナット39によって固着されている。
【0043】
空気式排水ポンプ11の空気圧シリンダ32側の開放端部は上部ヘッド40によって密閉されており、一方、排水用シリンダ33側の開放端部は下部ヘッド41によって密閉されている。下部ヘッド41には吸い込み口14及び排出口15が形成されており、吸い込み口14には吸込側逆止弁42が取り付けられ、排出口15には排出側逆止弁43が取り付けられている。そして、吸込側逆止弁42と排出側逆止弁43とは水の流れを互いに逆方向に規制するものであって、水密容器2の内部の炉水は吸込側逆止弁42を介して排水用シリンダ33の内部に吸い込まれ、吸い込まれた炉水は排出側逆止弁43を介して水密容器2の外部に排出される。
【0044】
上部ヘッド40には第1の作動用空気供給口44が形成されており、この第1の作動用空気供給口44には作動用空気供給ライン17aが接続されている。一方、中間部ボディ34には第2の作動用空気供給口45が形成されており、この第2の作動用空気供給口45には作動用空気供給ライン17bが接続されている。作動用空気供給ライン17a、17bは切換弁46に接続されており、この切換弁46をタイマー47によって切換操作することによって、第1の作動用空気供給口44及び第2の作動用空気供給口45に対して交互に圧縮空気を供給するようになっている。
【0045】
空気圧シリンダ32の内部空間は、ピストンリング36によって押し側内部空間48と引き側内部空間49とに区画されている。ここで、押し側内部空間48はピストンロッド35を押し出す際に圧縮空気が供給される空間であり、引き側内部空間49はピストンロッド35を引き込む際に圧縮空気が供給される空間である。また、排水用シリンダ33の内部空間は、ピストンリング38によって押し側内部空間50と炉水側内部空間51とに区画されている。ここで、押し側内部空間50は排水用シリンダ33の内部に炉水を吸い込む際に縮小する空間であり、炉水側内部空間51は炉水を吸い込むための空間である。
【0046】
ピストンロッド35には、空気式排水ポンプ11のポンプ動作効率を高めるために、空気圧シリンダ32の押し側内部空間48と排水用シリンダ33の押し側内部空間50とを連通する空気連絡流路52が形成されている。この空気連絡流路52の作用は次の通りである。
【0047】
上述したように、タイマー47により切換弁46を切換操作することによって、ピストンロッド35、ピストンリング36、及びピストンリング38が往復動作を行う。ここで、図4に示した状態からピストンロッド35を押し出す際には、空気圧シリンダ32の押し側内部空間48の内部に圧縮空気が供給されるが、押し側内部空間48に供給された圧縮空気は空気連絡流路52を経由して排水用シリンダ33の押し側内部空間50にも送り込まれる。すると、ピストンリング36及びピストンリング38の両方に圧縮空気の圧力が負荷され、ピストンリング38を押し出す力が約2倍になる。したがって、ピストンリング38が迅速に駆動され、排水用シリンダ33の炉水側内部空間51内の炉水が排出口15及び排出側逆止弁43を介して迅速に押し出される。
【0048】
またこれとは逆にピストンロッド35を引き込む際には、空気圧シリンダ32の引き側内部空間49の内部に圧縮空気が供給され、ピストンロッド35、ピストンリング36、及びピストンリング38が押し上げられる。すると、排水用シリンダ33の押し側内部空間50内の空気が圧縮されるが、押し側内部空間50は空気圧シリンダ32の押し側内部空間48に連通しているので、押し側内部空間50にて圧縮された空気は空気圧シリンダ32の押し側内部空間48に移動し、さらに、作動用空気供給口44及び作動用空気供給ライン17aを介して外部に排出される。
【0049】
以上述べたようにこの空気式排水ポンプ11によれば、排水用シリンダ33の炉水側内部空間51から炉水を押し出す際には2倍の空気圧が負荷され、一方、炉水側内部空間51内に炉水を吸い込む際には排水用シリンダ33の押し側内部空間50内の空気を排出できるようにしたので、空気式排水ポンプ11のポンプ動作効率が大幅に向上し、水密容器2内の炉水の排出作業を迅速に行うことができる。
【0050】
図5は、本実施形態による原子炉の点検補修装置の概略系統を示した系統線図である。図5に示したように、流体圧シリンダ7の供給口10は水圧供給ライン53を介して水圧用制御盤54に接続されており、また、カメラ移動用シリンダ30も水圧供給ライン55を介して水圧用制御盤54に接続されている。水圧用制御盤54にはハスケルポンプ56が接続されている。
【0051】
空気式排水ポンプ11は作動用空気供給ライン17a、17bを介して空圧制御盤57に接続されており、また、水密容器2上部の圧縮空気供給口18も圧縮空気供給ライン19を介して空圧制御盤57に接続されている。さらに、シール部材5a、5b用の空気流路25、26も圧縮空気供給ライン58、59を介して空圧制御盤(圧縮空気供給手段)57に接続されている。
【0052】
水密容器2の内部には、水密容器2の内部に水が存在するか否かを検知するための水検知器90が設置されており、この水検知器90は信号ライン91を介して水検知装置92に接続されている。また、水中テレビカメラ29は、信号ライン93を介してコントローラ94及びモニタ95に接続されている。
【0053】
次に、点検補修装置1A、1B、1Cを原子炉圧力容器62の内部に設置する際の手順及び設置する際に使用される補助的手段について説明する。
【0054】
まず、原子炉圧力容器62の内部が炉水で満たされた状態(原子炉ウェル満水状態)で、燃料交換機84(図8参照)の補助ホイストによって図1に示した放射線遮蔽装置100を原子炉圧力容器62内に吊り下げ、炉心シュラウド72と原子炉圧力容器62との間に移送する。この放射線遮蔽装置100は、鉛等で形成された放射線遮蔽体101を有し、この放射線遮蔽体101の上端には連結棒102によってフック部材103が取り付けられている。そして、シュラウド72のブラケット72aを利用して放射線遮蔽装置100を所定位置に位置決めすると共に、フック部材103を炉心シュラウド72の上端に引っかけることによって放射線遮蔽装置100を所定位置に固定する。これによって、放射線遮蔽装置100が炉内構造物として仮設される。
【0055】
このようにして放射線遮蔽装置100を炉内に設置した後、燃料交換機84の補助ホイストによって点検補修装置1Cを原子炉圧力容器62の内部に吊り下げ、原子炉圧力容器62と放射線遮蔽体101との間隙に移動させる。そして、水中テレビカメラ29の映像を見ながら補助ホイストを操作して点検補修装置1Cの位置を調整し、点検補修装置1Cが第3の圧力容器貫通ノズル78cに対応する位置にくるように位置決めする。
【0056】
点検補修装置1Cを所定の位置に位置決めした後、流体圧シリンダ7の供給口10に水圧供給ライン53を介して水圧用制御盤54から水圧を供給し、放射線遮蔽体101の外周面に向かって出力軸9を進出させる。そして、出力軸9の先端部が放射線遮蔽体101の外周面に押圧されると、流体圧シリンダ7に対して反力が発生し、この反力によって点検補修装置1Cの全体が原子炉圧力容器62の内壁面62aの方向に押される。
【0057】
すると、シール装置4の先端部4aに周設された一対のリング状シール部材5a、5bが原子炉圧力容器62の内壁面62aに押圧され、水密容器2の内部が密閉されて外部から水密に隔離される。また、シール装置4によるシール効果を高めるために、圧縮空気供給ライン58、59及び空気流路25、26を介して、両シール部材5a、5bの間隙及びシール部材5bの後部に圧縮空気を供給する。
【0058】
また、流体圧シリンダ7の出力軸9による押圧作用が何らかの原因によって失われた場合のバックアップとして、メカジャッキ27の操作用ロッド27cを原子炉の上方から操作具(レンチ)によって回転操作し、押圧ロッド27aを前進させてその先端を放射線遮蔽体101の外周面に押圧する。
【0059】
このようにして水密容器2の内部が密閉されたら、圧縮空気供給ライン19及び圧縮空気供給口18を介して空圧制御盤(圧縮空気供給手段)57から水密容器2の内部に圧縮空気を供給すると共に、作動用空気供給ライン17a、17b及び作動用空気供給口44、45を介して空気式排水ポンプ11に圧縮空気を供給してポンプ11を駆動する。すると、水密容器2の内部の炉水は、圧縮空気の圧力によって水密容器2の下部の排出口20及び炉水排出ライン21を介して外部に排出されると共に、炉水吸い込み部12及び吸い込みライン13を介して空気式排水ポンプ11に吸い込まれ、排水ライン16を介して外部に排出される。このようにして、水密容器2の内部は圧縮空気で満たされて気相空間が形成される。
【0060】
なお、変形例としては、放射線遮蔽装置100の放射線遮蔽体101ではなく、流体圧シリンダ7の出力軸9を炉心シュラウド72に直接押圧するようにすることもできる。
【0061】
次に、炉心シュラウド72の位置よりも上方に位置する圧力容器貫通ノズル78a、78bを点検補修するために、原子炉圧力容器62内の上部位置に点検補修装置1A、1Bを設置する場合について説明する。この場合には、まず初めに原子炉圧力容器62の内部に、図1に示した仮設炉内構造物104をつり込んで設置する。
【0062】
図1に示したように仮設炉内構造物104は、上部及び下部のリング状部材105を備え、これらのリング状部材105は複数の連結棒106によって上下方向に所定間隔をおいて連結されている。これらの上部及び下部のリング状部材105には、複数の受け板107及び複数の固定用ジャッキ108が設けられている。リング状部材105に対する受け板107の設置位置は、仮設炉内構造物104を原子炉圧力容器62の内部に設置した場合に、圧力容器貫通ノズル78a、78bに対応する位置に受け板107がくるように設定されている。
【0063】
さらに、上部のリング状部材105には複数の掛止用アーム109が取り付けられており、これらの掛止用アーム109は原子炉圧力容器62の内壁面62aに突設されたブラケット85に填め込まれる嵌合部110を有し、この嵌合部110の上部には位置調整用ボルト111が螺着されている。
【0064】
図1において符号86は、原子炉圧力容器62の内壁面62aに固設されているガイドロッドであり、このガイドロッド86は仮設炉内構造物104を原子炉圧力容器62の内部につり込む際のガイドとして機能する。そして、嵌合部110をブラケット85に填め込んだら、位置調整用ボルト111を操作し、仮設炉内構造物104の高さ及び水平度を調整する。しかる後、燃料交換機84の上からレンチを用いて固定用ジャッキ108の操作部108aを回転操作し、固定用ジャッキ108の押圧ロッド108bを前進させてその先端を原子炉圧力容器62の内壁面62aに押圧し、これによって仮設炉内構造物104を原子炉圧力容器62の内部に固定する。
【0065】
このようにして仮設炉内構造物104を炉内に設置したら、燃料交換機84の補助ホイストによって点検補修装置1Bを原子炉圧力容器62の内部に吊り下げ、原子炉圧力容器62と受け板107との間隙に移動させる。そして、水中テレビカメラ29の映像を見ながら補助ホイストを操作して点検補修装置1Bの位置を調整し、点検補修装置1Bが第2の圧力容器貫通ノズル78bに対応する位置にくるように位置決めする。しかる後、点検補修装置1Bの流体圧シリンダ7を駆動してその出力軸9の先端部を受け板107の外周面に押圧し、上述した点検補修装置1Cの場合と同様にして水密容器2の内部に気相空間を形成する。なお、点検補修装置1Aについても点検補修装置1Bと同様にして炉内に設置する。
【0066】
上記の如く点検補修装置1A、1B、1Cを設定してそれらの内部に気相空間を形成したら、例えば原子炉圧力容器62の外側から圧力容器貫通ノズル78a、78b、78c及びそれらの周辺部に対して溶接、加工、検査等の点検・補修作業を実施する。
【0067】
以上述べたように本実施形態による原子炉の点検補修装置によれば、原子炉圧力容器62の内部が炉水で満たされた状態において、圧力容器貫通ノズル78a、78b、78c及びそれらの周辺に局部的に気相空間を形成することができるので、圧力容器貫通ノズル78a、78b、78c及びそれらの周辺部の点検補修作業を短時間で確実に行えるばかりでなく、作業員の放射線被曝量を大幅に低減させることができる。
【0068】
また、本実施形態による原子炉の点検補修装置によれば、水密容器2に排水効率の極めて高い空気式排水ポンプ11を設けたので、水密容器2の内部の炉水を短時間で確実に排水することが可能であり、ひいては作業効率を大幅に向上させることができる。
【0069】
さらに、本実施形態による原子炉の点検補修装置によれば、原子炉圧力容器62の内部に仮設炉内構造物104を設置し、この仮設炉内構造物104を利用して点検補修装置1A、1Bを炉内に設置するようにしたから、炉心シュラウド72よりも上方に位置する圧力容器貫通ノズル78a、78bに対しても支障なく点検補修装置1A、1Bを設置することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように本発明による原子炉の点検補修装置によれば、シール装置の先端部を原子炉容器の内壁面に押圧して水密容器の内部を水密に隔離した後、空気式排水ポンプ及び圧縮空気供給手段によって水密容器の内部の炉水を排出して局部的に気相空間を形成することができるので、原子炉容器の内部が炉水で満たされている状態において点検補修作業を実施することが可能であり、このため、作業を短時間で確実に行えるばかりでなく、作業員の放射線被曝量を大幅に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による原子炉の点検補修装置を沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器の内部に設置した状態を示した斜視図。
【図2】図1に示した3台の点検補修装置のうちの中央の点検補修装置を示した正面図。
【図3】図3(a)は図1に示した3台の点検補修装置のうちの上部又は下部の点検補修装置を示した縦断面図、図3(b)は図3(a)に示した点検補修装置のシール装置のシール部分を拡大して示した縦断面図。
【図4】本発明の一実施形態による原子炉の点検補修装置の空気式排水ポンプの内部構造を示した縦断面図。
【図5】本発明の一実施形態による原子炉の点検補修装置の概略系統を示した系統線図。
【図6】沸騰水型原子炉の概略構成を示した縦断面図。
【図7】沸騰水型原子炉の圧力容器貫通ノズル部を示した拡大断面図。
【図8】原子炉停止時に行われる炉内取扱作業を示した説明図。
【符号の説明】
1A、1B、1C 点検補修装置
2 水密容器
3 開口部
4 シール装置
5a、5b リング状シール部材
7 流体圧シリンダ
9 出力軸(押圧部材)
11 空気式排水ポンプ
18 圧縮空気供給口
19 圧縮空気供給ライン
20 排出口
23 取付用フランジ
25、26 空気流路
27 メカジャッキ
27a 押圧ロッド
32 空気圧シリンダ
33 排水用シリンダ
35 ピストンロッド
42 吸込側逆止弁
43 排出側逆止弁
46 切換弁
47 タイマー
48 空気圧シリンダの押し側内部空間
50 排水用シリンダの押し側内部空間
52 空気連絡流路
62 原子炉圧力容器
62a 原子炉圧力容器の内壁面
72 炉心シュラウド
101 放射線遮蔽体
105 リング状部材
107 受け板

Claims (9)

  1. 中空部材によって形成された水密容器と、この水密容器に形成された開口部と、この開口部の周囲に設けられたシール装置と、前記水密容器に設けられた押付機構と、前記水密容器の内部の炉水を排出するために前記水密容器に設けられた空気式排水ポンプと、前記水密容器の内部に圧縮空気を供給するための圧縮空気供給手段と、前記水密容器の内部の圧縮空気及び炉水を排出するために前記水密容器に形成された排出口と、を備え、
    前記押付機構は、炉内構造物に押圧することができる押圧部材を有し、前記押圧部材を炉内構造物に押圧したときの反力によって前記シール装置の先端部が原子炉容器の内壁面に押圧され、これによって前記水密容器の内部が前記原子炉容器の内部から水密に隔離され、
    前記空気式排水ポンプは、空気圧によって駆動される空気圧シリンダと、この空気圧シリンダに連動する排水用シリンダと、を有し、前記空気圧シリンダと共に前記排水用シリンダを往復運動させることによって、前記水密容器の内部から前記排水用シリンダの内部に吸い込んだ炉水を前記水密容器の外部に排出するようにし
    前記空気式排水ポンプは、前記空気圧シリンダと前記排水用シリンダとに兼用されるピストンロッドを有し、
    前記ピストンロッドには、前記空気式排水ポンプのポンプ動作効率を高めるために、前記空気圧シリンダの押し側内部空間と前記排水用シリンダの押し側内部空間とを連通する空気連絡流路が形成されていることを特徴とする原子炉の点検補修装置。
  2. 前記排水用シリンダは、水の流れを互いに逆方向に規制する吸込側逆止弁及び排出側逆止弁を有し、前記水密容器の内部の炉水は、前記吸込側逆止弁を介して前記排水用シリンダの内部に吸い込まれた後、前記排出側逆止弁を介して前記水密容器の外部に排出されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の原子炉の点検補修装置。
  3. 前記空気圧シリンダを駆動するための圧縮空気は、タイマーによって切換操作される切換弁を介して供給されることを特徴とする請求項1又は2に記載の原子炉の点検補修装置。
  4. 前記シール装置は、前記水密容器に対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の原子炉の点検補修装置。
  5. 前記シール装置の先端部を原子炉容器の内壁面の湾曲形状に対応するように形成し、前記先端部に複数のリング状シール部材を同心状に周設し、前記シール部材同士の間に圧縮空気を供給して空気圧シールを形成するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の原子炉の点検補修装置。
  6. 前記押付機構は流体圧シリンダであり、前記押圧部材は前記流体圧シリンダの出力軸であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の原子炉の点検補修装置。
  7. 前記押付機構は、さらに、前記流体圧シリンダの前記出力軸による押圧作用が失われた場合のバックアップ手段として、メカニカルに進退駆動させることができる押圧ロッドを有するメカジャッキを備えていることを特徴とする請求項記載の原子炉の点検補修装置。
  8. 原子炉容器内の炉心シュラウドの外周面と原子炉容器の内壁面との間隙に配置される放射線遮蔽体をさらに有し、
    前記押付機構の前記押圧部材は、原子炉容器内の所定位置に配置された前記放射性遮蔽体の表面に押圧されることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の原子炉の点検補修装置。
  9. 原子炉容器内に設置されるリング状部材と、このリング状部材に固設された受け板と、をさらに有し、
    前記押付機構の前記押圧部材は、原子炉容器内の所定位置に配置された前記リング状部材の前記受け板の表面に押圧されることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の原子炉の点検補修装置。
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