JP3069558B1 - 制御棒案内管清掃装置 - Google Patents
制御棒案内管清掃装置Info
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Abstract
器の下側から容易に、しかも確実に行えるようにした制
御棒案内管清掃装置を提供すること。 【解決手段】 制御棒駆動機構ハウジング2内に挿入可
能な形状に作られている制御棒案内管清掃装置の本体部
3と、この本体部3に摺動可能に保持したロッド部材9
と、このロッド部材9に設けてあるノズル収納部9B内
に、軸ピン19により回動可能に保持した吸水用のノズ
ル4で制御棒案内管清掃装置を構成したもの。ノズル4
を回動することにより、そのノズル開口4Nが制御棒案
内管1の底面部1Mに近接されるので、ロッド部材9の
中に設けてある管路20から吸水ポンプにより吸水して
やることにより、この底面部1Nの上に沈殿しているゴ
ミを効率的に除去することができる。
Description
守に際して使用される清掃器具に係り、特に原子炉圧力
容器の制御棒案内管内部の清掃に用いる清掃装置に関す
る。
の清掃作業がある。これは、原子力発電所の原子炉圧力
容器には水が満たされているので、原子炉の運転に伴
い、原子炉圧力容器内壁の錆等のゴミが水中に浮遊して
制御棒案内管内に入り込み、その底面に沈殿するからで
ある。
したゴミの清掃については、第1に圧力容器の下側から
作業する方法と、第2として上側から作業する方法が考
えられる。ここで、まず第1の方法について、図8によ
り説明すると、図において、1が制御棒案内管で、その
底部にゴミ8が沈殿している様子が示されている。
棒駆動機構ハウジング2から制御棒駆動機構(図示して
ない)を取外し、代りに制御棒押上げ治具25を挿入す
る。そして、この制御棒押上げ治具25により制御棒案
内管1の中にある制御棒10を下側から押し上げ、その
バルブ面10Aを制御棒案内管1の底部にあるバルブシ
ート面1Aから離してやる。
内管1の中が制御棒駆動機構ハウジング2に連通される
ので、矢印26で示してあるように、圧力容器の中に満
たされている水の水頭圧により、制御棒案内管1の内部
の水が制御棒駆動機構ハウジング2を通って外に流れ出
し、この結果、ゴミ8も水と一緒に流れ出すので、清掃
が行えるのである。
すると、この場合は、まず上蓋、蒸気乾燥機、シュラウ
ドヘッド、燃料集合体、燃料支持金具、制御棒等の原子
炉構造物を圧力容器21から取外し、その上に、図示の
ように吸水ポンプ27とフィルタ28を設置する。ここ
で、吸水ポンプ27の吸水口には吸込ホース28が、吐
出口にはフィルタ29が、各々接続してあり、フィルタ
29の出口は、図示のように、圧力容器21内に連通さ
れている。
管1の内部に送り込み、底部まで挿入してから吸水ポン
プ27を作動させるのである。そうすると、制御棒案内
管1内の底部から、矢印26で示すように、吸込ホース
28を通って水が吸上げられ、この水がフィルタ29を
通過してから原子炉内に戻され、再び吸水ポンプ27に
より吸い上げられるという水の循環が起こる。
っているゴミ8も水と一緒に吸上げられ、フィルタ29
を水が通過するとき、このフィルタ29によりゴミ8が
回収されることになり、従って、制御棒案内管1の内部
が清掃できることになる。
ては、例えば特開昭58−15758号、特開昭59−
224599号、特開昭60−35640号、それに特
開昭61−99899号の各公報の開示を挙げることが
できる。
作業の合理化について配慮がされているとは言えず、ゴ
ミの充分な除去の点と、大きなコストを要するという点
に問題があった。まず、上記の第1の方法では、制御棒
の押上により形成された開口の近辺でしか水の流れが生
じないため、制御棒案内管の底面全体に広がっているゴ
ミの一部しか排除できない。
気乾燥機、シュラウドヘッド、燃料集合体、燃料支持金
具、制御棒等の原子炉構造物を全て取外す必要があるの
で、大きな付帯作業が必要になり、かつ、吸水ポンプな
どの仮設設備が必要になるのでコスト高になってしまう
のである。
力容器の高さが一般にかなりあるため、吸水能力が極め
て高いポンプが必要になり、著しいコスト高を伴う上、
圧力容器が更に大型化し、水面からの高さが大気圧によ
る吸い上げ可能な高さを越えてしまった場合には、水中
ポンプを使用しない限り適用できないという問題があっ
た。
ミの除去が、圧力容器の下側から容易に、しかも確実に
行えるようにした制御棒案内管清掃装置を提供すること
にある。
記目的は、原子炉圧力容器の下側に備えられている制御
棒駆動機構のハウジング内に挿入可能な略円筒形をした
本体部と、この本体部により垂直方向に移動可能に保持
された制御棒押し上げ用のロッド部材と、このロッド部
材の頭部の近傍に形成したスリット状のノズル収納部
と、このノズル収納部内に垂直方向と水平方向に回動可
能に一方の端部で軸支された吸水用のノズルとで制御棒
案内管清掃装置を構成することにより達成される。
は、原子炉圧力容器の下側に備えられている制御棒駆動
機構のハウジング内に挿入可能な略円筒形をした本体部
と、この本体部により垂直方向に移動可能に保持された
制御棒押し上げ用のロッド部材と、このロッド部材の頭
部の近傍に形成したスリット状のノズル収納部と、この
ノズル収納部内に垂直方向と水平方向に回動可能に一方
の端部で軸支された吸水用のノズルと、前記ノズル収納
部内に設置した内視鏡形式のテレビジョンカメラとで制
御棒案内管清掃装置を構成することにより達成される。
清掃装置について、図示の実施の形態により詳細に説明
する。図1は本発明の一実施形態で、本発明による制御
棒案内管清掃装置を、図2に示すように、原子炉の圧力
容器21の下部に取付け、制御棒案内管1の清掃を行っ
ている状況を示したもので、これらの図において、3が
制御棒案内管清掃装置の本体部である。
機構を制御棒駆動機構ハウジング2から取外した後、そ
れに代えて下側から挿入され、図2に示すように、その
上端にあるバヨネット形式の結合部3Aを、制御棒案内
管1の下部にある同じくバヨネット形式の結合部1Bに
係合させることにより、制御棒駆動機構ハウジング2内
に取付けられるようになっている。
制御棒駆動機構と同じになるようにして、図では下端に
なる一方の端部にフランジを有する管状に作られてお
り、従って、制御棒駆動機構の交換用に設置してある交
換装置(図示してない)を使うことにより、容易に制御棒
駆動機構ハウジング2に取付けたり、それから取外した
りすることができる。
れ、摺動可能に保持されている。そして、このロッド部
材9は、全体としては細長い円柱(丸棒)形の部材で、図
では上端になっている方の端部が頭部9Aになってい
て、この頭部9Aの下側の近傍に、図3に詳細に示され
ているように、ノズル収納部9Bが形成してある。
部材9の一方の側面から他方の側面に抜けるようにして
形成した略長方形のスリット構造部として作られてい
て、この中にノズル4が軸ピン19により取付けられ、
回動自在に保持されている。また、このロッド部材9の
本体部3の中に入っている部分には、つば状をしたピス
トン部9Pが形成してあり、これが本体部3に設けてあ
るシリンダ部3Sの中に位置している。
に、水圧管路22により外部のピストンロッド駆動用水
圧ユニット11とドレン(排出)弁30に接続されてお
り、従って、この水圧ユニット11を稼動させ、シリン
ダ部3Sに圧力水を送込むことによりロッド部材9が上
方に動かされ、頭部9Aが、図2に示されているよう
に、制御棒案内管1の底部に着座している制御棒10を
押し上げ、図3に示す状態にすることができる。
ンダ部3S内が大気と連通されるので、シリンダ部3S
内の水がドレン弁30から容器12内に排出されるにつ
れてロッド部材9は自重により下降し、図2に示されて
いる状態、すなわち制御棒14が制御棒案内管1の底部
に着座している状態まで自然に下方に動かすことができ
る。
ズル4について説明する。まず、このノズル4は、図3
に矢印Aで示してあるように、軸ピン19により回動自
在に保持され、これによりノズル収納部9B内に収まっ
ている状態(鎖線4Bの位置)と、実線で図示してある通
りの水平になっている状態とを取ることができるように
なっている。ここで、この図3は、ロッド部材9が一番
上まで動かされている状態を示している。
らかなように、内部に通路4Aが設けてあり、これが、
図3において左側の端部と右側の端部で夫々下方に開い
ていて、ノズル開口4Nと通路部開口4Bを形成するよ
うに作られている。
9が一番上まで動かされている状態では、図示のように
水平になったノズル4のノズル開口4Nが制御棒案内管
1の底面部1Mに向い合い、通路部開口4Bはロッド部
材9に設けてある通路20に向い合うように、ノズル4
自体の形状とノズル収納部9Bに対する取付け位置が決
められている。
通路4Aに沿って細長く形成してあり、これにより、後
述するように、制御棒案内管1の底面部1Mの半径方向
のゴミを吸取ることができるようになっている。
9のノズル収納部9B内に収納されているが、このと
き、軸ピン19の位置が偏心させてあり、図3の状態か
らロッド部材9が制御棒10を押し上げながら、図4に
示すように、制御棒案内管1内をせり上がってくると、
ノズル4は、上記した軸ピン19の偏心により、矢印で
示されているように、重力で水平方向に自動的に倒れる
仕組みになっている。
れて完全に水平になると、ノズル4のノズル開口4Nが
制御棒案内管1の底面1Mに向い合い、ノズル4の通路
部開口4Bはロッド部材9の通路20に連通されること
になる。
ているように、管路6により吸水ポンプ5に接続されて
いる。また、このロッド部材9の下部にはハンドル31
が取付けてあり、これにより矢印Xで示すように、ロッ
ド部材9を本体部3の中で回動させることができるよう
になっている。
て説明する。まず、図2の状態で、すなわち制御棒駆動
機構ハウジング2から制御棒駆動機構(図示してない)を
取外した後、それに代えて下側から本体部3を挿入し、
制御棒駆動機構ハウジング2に本体部3を取付けた状態
で、水圧ユニット11を働かせてロッド部材9を動か
し、制御棒10を押し上げてゆく。
9が移動してゆくにつれ、ノズル4がロッド部材9のノ
ズル収納部9B内から矢印Z方向に倒れ始め、ロッド部
材9が最上部まで移動したとき、図3に示す状態、すな
わちノズル4が水平になった状態になる。図5は、ノズ
ル4が図3の状態にあるとき、上側から見た図である。
る。そうすると、ロッド部材9の通路20から水が吸い
出され、この結果、図5に示すように、ノズル4のノズ
ル開口4Nから制御棒案内管1内の水が吸い込まれてゆ
き、管路6と吸水ポンプ5を介してピット7に排出され
てゆき、このとき制御棒案内管1の底面1Mに沈殿して
いるゴミ8も水と一緒にノズル4に吸い込まれ、ピット
7に排出されてゆく。
を操作し、図6の矢印Rで示すように、ノズル4を回動
させてやると、底面1Mに沈殿しているゴミ8は、この
ノズル4の回動に伴って順次、水と一緒につぎつぎとノ
ズル4に吸い込まれてゆくので、制御棒案内管1の底面
1M全体からゴミ8を吸い取ってゆくことができる。こ
こで、17は、ノズル4の回動により底面1Mからゴミ
8が除去された領域を表している。
ノズル開口4Nが、制御棒案内管1の底面1Mに短い距
離で向い合っているので、このノズル開口4Nと底面1
Mの間に水の速い流れが生じ、この結果、底面1Mに沈
殿しているゴミ8は、水と一緒に強い力で吸引されるこ
とになる。
制御棒案内管1の底面1M全体に広がって存在しても、
ノズル開口4Nにより全て容易に吸い取れることにな
り、且つ、大きなゴミや多量のゴミが底面1Mに存在し
ていても、ノズル4により容易に吸い取ることができ、
この結果、確実にゴミを除去することができ、常に完璧
に近い清掃作業を行うことができる。
の水頭圧だけでもかなりの程度までゴミの清掃を行うこ
とができるが、ここでは吸水ポンプ5を用いているの
で、上記したように、ノズル4の近傍に更に強力な水の
流れを作ることができ、完璧に近くゴミを除去すること
ができる。
開いてやると、ロッド部材9が制御棒10と一緒に下降
し、図4の状態を経て、図2の状態に戻る。このとき、
ノズル4は、図4に示すように、ロッド部材9の下降に
伴って制御棒案内管1の底面中央の孔の縁部に接触し、
それに押されながら立ち上がり、やがて鎖線4Bで示す
ように、ロッド部材9のノズル収納部9B内に収納さ
れ、最終的には図2に示す状態になる。
構ハウジング2から取り外してやれば、清掃作業を終了
させることができ、この後は、必要に応じて再び制御棒
駆動機構を制御棒駆動機構ハウジング2に装着してやれ
ばよい。
は、以下の作業ステップ〜作業ステップを順次実行
することにより遂行されることになる。 制御棒駆動機構の取外し 制御棒案内管清掃装置本体部3の取付 制御棒案内管1の内部清掃 制御棒案内管清掃装置本体部3の取外し 制御棒駆動機構の取付
されているように、ロッド部材9のノズル収納部9B内
にテレビジョンカメラ13が取付けてあり、清掃状況が
画像により観察できるようになっている。このテレビジ
ョンカメラ13は、その本体ケーブル23のカメラ側の
端部に小型のCCDカメラを備え、これに光ファイバを
用いたライトガイドによる照明機構を組合わせた内視鏡
形式のもので、全体が細い管状に作られている。
遠隔操作により、図3に矢印Aで示すように、任意に首
振り動作できるようにしてあり、これによりノズル収納
部9B内に収まった位置と、撮像視野18がノズル4を
含む制御棒案内管1の底面1Mの所定の範囲になる位置
13Aとに任意に動かすことができるようになってい
る。
Dカメラの信号線とライトガイド用の光ファイバに加え
て、カメラ首振りのための遠隔操作用ワイヤが納められ
ており、その本体ケーブル23は、ロッド部材9の中に
設けられてる通路を通って下側から外に導きだされてい
る。
ステムを示したもので、本体ケーブル23はロッド部材
9の中を通って下部から導き出され、途中、カメラ首振
り操作部24を経由してカメラ制御ユニット14とカメ
ラ光源ユニット15に導かれている。
ラの信号線はカメラ制御ユニット14に接続され、ライ
トガイド用の光ファイバはカメラ光源ユニット15に結
合され、さらにカメラ首振り操作用ワイヤはカメラ首振
り操作部24に結合されており、カメラ制御ユニット1
4にはモニタユニット16が接続されている。
を制御棒案内管1に挿入した状態にした後、カメラ首振
り操作部24を操作し、図3のカメラ位置13Aにテレ
ビジョンカメラ13を動かし、これによりカメラ撮像視
野18の中にノズル4が入るようにしてやれば、ノズル
4を含む制御棒案内管1の底面18の所定の範囲がライ
トガイドからの光により照明され、その画像がCCDカ
メラより撮像されてモニタユニット16の画像表示面に
映出されることになる。
中を含む任意の時点で、制御棒案内管1の底面18の状
況をリアルタイムに観察することができ、この結果、ノ
ズル4によるゴミ8の除去動作が適切に得られていて、
ゴミ8の除去が確実に得られているか否かなどの確認の
もとで清掃作業を進めることができることになり、常に
確実に清掃作業を遂行することができる。
3に示すように、本体部3を制御棒駆動機構ハウジング
2に取付け、ロッド部材9を制御棒案内管1に挿入して
最上部の位置にしたとき以外は、図4に示すように、真
っ直ぐにノズル収納部9B内に収まっている状態に操作
される。
限りは、図4に示すように、テレビジョンカメラ13を
真っ直ぐにしたままに保つ必要があり、特に制御棒案内
管1に本体部3を取付けたり、それから取外す際など、
制御棒案内管1内で移動させるときは、間違っても首振
りされることがないように注意する必要がある。
に取付けた吸水用のノズルを用いているので、制御棒案
内管の底面に存在するゴミを容易にしかも確実に除去回
収することができ、この結果、原子炉圧力容器の下側か
ら容易に清掃作業を行うことができる。
下部で制御棒駆動機構を取外し、代りに制御棒案内管清
掃装置の本体部を設置するだけで制御棒案内管の清掃を
行うことができるので、少ない作業員で効率的に短期間
で容易に清掃作業ができ、この結果、制御棒案内管内部
のゴミの排除を短い周期で行うことができ、制御棒案内
管内部のゴミが機器に入り込み、放射線源化の要因にな
るのを容易に防止することができる。
態を示す一部断面による説明図である。
面図である。
部拡大断面図である。
部拡大断面図である。
す説明図である。
す説明図である。
ラの説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 原子炉圧力容器の下側に備えられている
制御棒駆動機構のハウジング内に挿入可能な略円筒形を
した本体部と、この本体部により垂直方向に移動可能に
保持された制御棒押し上げ用のロッド部材と、このロッ
ド部材の頭部の近傍に形成したスリット状のノズル収納
部と、このノズル収納部内に垂直方向と水平方向に回動
可能に一方の端部で軸支された吸水用のノズルとで構成
されていることを特徴とする制御棒案内管清掃装置。 - 【請求項2】 原子炉圧力容器の下側に備えられている
制御棒駆動機構のハウジング内に挿入可能な略円筒形を
した本体部と、この本体部により垂直方向に移動可能に
保持された制御棒押し上げ用のロッド部材と、このロッ
ド部材の頭部の近傍に形成したスリット状のノズル収納
部と、このノズル収納部内に垂直方向と水平方向に回動
可能に一方の端部で軸支された吸水用のノズルと、前記
ノズル収納部内に設置した内視鏡形式のテレビジョンカ
メラとで構成されていることを特徴とする制御棒案内管
清掃装置。
Priority Applications (4)
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