JP3603533B2 - 水着用編地および水着 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、着用時における冷感軽減性に優れた水着用編地およびそれからなる水中から上がった後の身体冷感軽減性に優れた水着に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水着は、泳ぐときの動き易さが要求されるために、伸びの良い編地を用いて身体にフィットするように縫製される。このため、プールなどから上がった後に身体と水着の間に水が滞留すると同時に、水着自身が大量の水分を吸収するために身体の冷えに伴う不快感を感じる。特に真夏以外の季節などではこの傾向が顕著である。
【0003】
身体の冷えに伴う不快感を軽減する試みとして、特開昭55−26243号公報には、ポリウレタン弾性糸を含んだ編物または織物の全面に撥水加工を施した生地が提案されている。これは、プールに含まれる塩素によってポリウレタン弾性糸が劣化することがなく、かつ、水着自体が水をあまり吸収しないために着用時に冷えに伴う不快感を軽減する効果を有するものである。
【0004】
しかし、この生地を用いた水着を着用して泳いだ場合、生地全面に撥水加工がしてあるために、身体と水着の間に浸入した水が生地を通過して外側に抜けにくく、水が身体と水着の間に滞留することとなる。その結果、泳ぎにくく疲労感を増大させるという基本的な欠点を有するものである。
【0005】
一方、特開平3−51312号公報、実開平3−14178号公報では太陽光吸収剤などを含有する繊維、あるいは、それらかなる布帛が提案されている。しかし、これらは太陽光の可視光線と近赤外線を吸収して熱に変換して保温性を得るものであり、曇りの日や屋内プールのように太陽光が届かないところでは効果がないという欠点がある。
【0006】
また、実開平6−79786号公報では、編地の片面に40〜90% の面積比で部分的に撥水プリントを施した編地が提案されている。しかし、この編地を用いた水着は、水抜け性を妨げることなく身体の冷えに伴う不快感を軽減する効果を有するが、撥水プリント加工に要する費用が高く、コストアップにつながるという問題があった。
【0007】
さらに、特開平9−41244号公報では、ミニパイル組織及びパイル組織を用いた凹凸構造を有する水着用編地が提案されている。これは肌側をパイル組織にすることにより濡れ時の保温性を高めることを狙ったものにすぎなかった。
【0008】
しかし、ミニパイル及び通常のパイル組織は、隣接するパイルループ同志の間隔が狭すぎるため肌との接点が多くなり、かつ、パイル面がそのループ形状から水を良く含むために肌側の保水率が高くなる。したがって、濡れ着用時のベタツキ感が増し、さらには、速乾性にも非常に劣るという基本的な欠点がある。その他、パイル面のモモケ発生などの着用耐久性やパイル構造の編構造に起因してパイル糸が抜けやすい等の欠点もある。
【0009】
別な手法として、発泡ウレタンゴムシートの両面に編地を貼り合わせた生地を縫製した保温性水着も販売されているが、この水着は保温性はあるものの生地が厚く、ストレッチ性も劣り、目付も大きいため運動性を妨げるものであり、コストも高くなるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
これらの種々の問題点のため、水着として要求されるストレッチ性、目付、水抜け性を持ちながら、着用者が快適と感じる冷感軽減性に優れた編地よりなる水着が得られていないのが実情である。
【0011】
本発明は、かかる従来の技術からなる編地よりなる水着の欠点に鑑み、プールなどから上がった後の身体の冷感を軽減して、着用者の不快感を低減するとともに、水着に必要とされる生地のストレッチ性、さらには審美性をも満足する水着用編地とそれによる水着を低コストで提供せんとするものである。
【0012】
【発明を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために次のような手段を採用する。すなわち、本発明の水着用編地は、合成繊維マルチフィラメントを主体とする編地であり、その裏面編部が0.2mm以上2.0mm以下の高低差を有する凹凸部を有し、かつ該凸部の幅の最大値が0.6mm以上2.2mm以下であると同時に、その裏面全面積比で該凸部が35%以上を占め、濡れ時における編地裏面の保水率が30%以下であることを特徴とするものである。また、本発明の水着は、かかる水着用編地からなることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実地の形態】
本発明は、身体の冷感および不快感を低減するとともに、水着に必要とされる生地のストレッチ性や審美性を満足する水着用編地について、鋭意検討したところ、裏面編部の凹凸部の該凸部の幅の大きさおよびその凸部の裏面全面積での占める割合と該編地裏面の保水率を特定なものを使用すると、意外にもかかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0014】
本発明の編地を構成する合成繊維マルチフィラメントとしては、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリプロピレン系糸条であり、これら各々100%使い、あるいはそれらのマルチフィラメント糸条を組み合わせた交編編地で用いることができる。
【0015】
糸条形態としては、生糸形態でもよいが、仮ヨリ加工を施し、糸条の長さ方向に捲縮を付与したり、あるいは、ポリエステル系の高伸縮糸であるポリブチレンテレフタレート繊維を用いることで、編地とそれによる水着にした場合、望ましいストレッチ性を得ることができる。
【0016】
また、前記マルチフィラメント糸条とポリウレタン弾性糸を交編することで、さらに向上したストレッチ性を得ることができる。
【0017】
編地を構成する合成繊維の糸の形態としてはモノフィラメントではなく、マルチフィラメントを用いるものである。モノフィラメントの場合は肌触りが悪く、着用感に劣るものとなる。
【0018】
マルチフィラメントのフィラメント数としては、5〜100フィラメントが好ましく、単繊維繊度としては、0.5〜10デニールが好ましい。また、単繊維の断面形状は特に限定されず、丸断面、三角断面、その他異形断面などを用いることができる。また、糸の太さも特に限定されることなく、20デニールから150デニール程度まで好ましく使用することができる。
【0019】
編地の種類としては、丸編地であるシングル丸編地、ダブル丸編地、経編地であるトリコット地、ラッセル地のいずれも用いることができる。
【0020】
本発明で使用される編地は、その裏面の編部が、0.2mm以上2.0mm以下の高低差を有する凹凸部を有するものである。その凹凸面が肌側になるように縫製し、水着を作成した場合、その編地の凹凸面と肌の接触面積が減少するために、水着自体が水を含んだときでも、水着の凹凸面と肌との間に空気の層ができ、ベタツキ感が軽減し、強いては冷感に伴う不快感を軽減することができるものである。かかる編地の凹凸面の高低差は0.2mm以上2.0mm以下であり、0.2mm未満では凹部も肌に接触しやすくなり、水着が水を含んだときのベタツキ感がある。また、2.0mmを越えるとベタツキ感はないが、凸部が高すぎ肌触り感に劣ることになる。かかる凹凸部に高低差があることにより、凹部で空気層が形成され、その保温性により真夏以外の時期にも冷感軽減性を有する水着として着用することができる。
【0021】
本発明で使用する編地は、その凸部の幅の最大値が0.6mm以上2.2mm以下のものを使用する。すなわち、その凸部が肌側になるように縫製しして、水着を形成した場合、凸部の幅を規定することにより、肌との接触状態のバランスを取ることができ、より冷感軽減性を向上させることができるものである。凸部の幅の最大値が0.6mm未満の場合は、生地と肌との接点が多くなり、凸部のすき間に水を含むため冷感性が増す原因となる。また、凸部の幅の最大値が2.2mmを越える場合は、凸部と肌との接触面積が多くなり、水着が水を含んだときのベタツキ感が通常品であるフラットなものと大差がなくなる傾向を示すようになる。ここで凸部の幅の最大値とは、凸部の形状に関係なく編み方向に対し直角方向に計測したものである。かかる凹凸部の形状はタテストライプ状、ヨコボーダー状、格子状、ツイル状、杉綾状、ドット状など幅広く適用でき限定されるものではない。同様に、編地他面もフラット状から凹凸状まで限定なく適用できる。
【0022】
編地の裏面に凹凸状高低差をを形成させるには、編組織による方法、太い糸と細い糸の組み合わせ、あるいは、この両者の組み合わせなどがあり特に限定されるものではない。
【0023】
本発明の編地では、該編地の裏面の凸部の面積が、裏面全面積比で35%以上、より好ましくは35%以上80%以下の範囲に占めているものを使用する。この面積比が35%未満の場合は、水着の凹部も肌に接触しやすくなり、水着肌面の凹凸面と肌との接触面積が大きくなりすぎるためベタツキ感が増し、着用感に劣るものとなり、かえって不快感を与えるものとなる。
【0024】
また、本発明で使用される編地は、濡れ時における編地裏面の保水率が30%以下のものを使用する。なお、着用評価により、この保水率が10%以下に低くなると全く冷感性を感じなくなる。この保水率が30%を越えると、凸部と肌の接触面でのベタツキ感が増すことにより、冷感が増し、着用快適性に劣るものとなる傾向を示すようになる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。なお、特性は次の方法によって測定した。
【0026】
[編地裏面凹凸部の凹凸形状高低差]
編地裏面凹凸部の凹凸形状高低差は、編地凹凸面をタテ方向およびヨコ方向に折り曲げ、その折り曲げ部を三菱電機(株)製のマイクロウオッチャー(MODEL US90S) を用い、倍率50倍にて撮影した値を1/50にした。タテ方向およびヨコ方向の凹凸高さをそれぞれ10回測定し、その平均値を高低差とした。
【0027】
具体的には、図1の編地断面構造モデル図におけるh の値によって示す。
【0028】
[編地裏面凸部幅の最大値]
編地凹凸部の表面を前記のマイクロウオッチャーにより倍率50倍で撮影し、その写真上で凸部の幅が最大の部分を編み方向に対し直角の方向に測定し、その値を1/50にした。それぞれ10回測定し、その平均値を凸部幅の最大値とした。具体的には、図1から5の編地断面構造モデル図と編地裏面構造モデル図におけるW の値によって示す。
【0029】
[裏面全面積に対する凸部面積の割合]
編地凹凸面の表面を前記のマイクロウオッチャーにより倍率50倍で撮影し、その写真上で凸部面積を内田(株)製デジタルプラニメーター(KP−90) でトレースすることにより、全面積に対する凸部の面積を計測した。その割合を百分率で表したものである。
【0030】
[編地凹凸面保水率]
10cm×10cmの評価サンプルの重量(E) を計量し、蒸留水に浸漬した後、サンプルを取り出し、ガラス板上にサンプルの凹凸面を下にして置く。サンプル上側に10cm×10cmの吸い取り紙1枚を置き、5g/cmの荷重下で10秒間放置した後、編地重量(E1)を計量する。この後、湿潤サンプルの両面を10cm×10cmの吸い取り紙で挟み、5g/cmの荷重下で60秒間放置した後、両面に置いたそれぞれの吸い取り紙の増加重量から、編地の表裏それぞれの面から検出された水分を計量する。編地凹凸面から検出された水分量をF とすると、次式により編地凹凸面保水率G(%)を求め、3枚の平均値で表す。
【0031】
凹凸面保水率G(%)={F/(E1−E)} ×100
これはプールなどから上がり、水着のしずくがとれた状態を想定した評価方法であり、この凹凸面保水率G(%)が小さいほど、水着として着用した場合、身体の冷感が少なく快適であることを意味する。
【0032】
[着用評価と総合評価について]
着用における肌側凹凸部の「肌触り感」「水中から上がった後のベタツキ感」「冷感性」「総合評価」の基準は次の通りである。
【0033】
(1) 肌側(凹凸部)の「肌触り感」
◎:「肌触り」が非常に良い、○:「肌触り」が良い、×:「肌触り」が悪い
(2) 「水中から上がった後のベタツキ感」
◎:「ベタツキ感」が全くない、○:「ベタツキ感」がほとんどない、
△:「ベタツキ感」が少しある、×:「ベタツキ感」が非常にある
(3) 「冷感性」
◎:冷感を感じない、○:冷感をほとんど感じない、△:冷感をやや感じる、
×:冷感を感じる
(4) 「総合評価」
◎:冷感軽減性水着として非常に優れている、○:冷感軽減性水着として適し
ている、×:冷感軽減性水着として不適当である
実施例1
東レ(株)製ポリエステルフィラメント”テトロン”の1タイプであるポリブチレンテレフタレート繊維を使用して、28ゲージのシングルトリコット機で3枚筬にて、フロント筬とミドル筬に50デニール24フィラメント糸を、バック筬に30デニール12フィラメント糸を配して編成した。その結果、図2のモデル図に示すような裏面ストライプ状凹凸高低差を有する編地を得た。この編地の片面はフラットタイプにした。
【0034】
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じ、精練、染色、仕上セットを行い、目付が172g/mである編地を得た。
【0035】
この編地は凹凸部の高低差h が0.56mm、凸部幅最大値w が1.13mm、凸部の面積比が43.8%のものであった。また、生地の凹凸面の保水率は12.0%であった。
【0036】
この編地を用いて凹凸面が肌側になるように水着を試作し、6月下旬、女性被験者8名により屋内プールでの着用評価を行った。その結果、水着の裏側に配した凹凸状高低差と凸部幅最大値による肌触り感も問題なく、また、ベタツキ感、冷感性なども全く問題なく、プールから上がった後の、着用快適性に優れるものであった。これらの評価結果を表1に示す。
【0037】
実施例2
東レ(株)製ナイロンフィラメント(50デニール17フィラメント)の仮ヨリ加工糸100%を用いて、両面丸編機28ゲージのジャガード組織にて編成し、図3に示すような裏面格子状凹凸高低差を有する編地を得た。この編地の片面もフラットタイプにした。
【0038】
その後、通常のナイロン編地の染色加工条件に準じ、精練、染色、仕上加工を行い、目付が154g/mである編地を得た。
【0039】
この編地は凹凸部の高低差h が0.22mm、凸部幅最大値w が0.64mm、凸部の面積比が36.2%のものであった。また、生地の凹凸面の保水率は28.6%であった。
【0040】
この編地を用いて実施例1と同様に凹凸面が肌側になるように水着を試作し、実着用評価をした結果、問題ないものであった。評価結果を表1に併せて示す。実施例3
通常の東レ(株)製ポリエステルフィラメント”テトロン”(50デニール24フィラメント)と東レ・デュポン(株)製ポリウレタン弾性糸”オペロン”(登録商標、40デニール)を使用し、28ゲージのシングルトリコット機で3枚筬にて、フロント筬とミドル筬にテトロン糸、バック筬にオペロン糸を配して編成した。各糸条の混率はフロント筬40%、ミドル筬40%、バック筬20%にし、図5に示すような裏面波形ストライプ状凹凸高低差を有する編地を得た。この編地の片面もフラットタイプとした。
【0041】
その後、通常のポリエステルとポリウレタン弾性糸交編編地の染色加工条件に準じ、精練、染色、仕上セットを行い、染色加工をした結果、目付が184g/mの編地を得た。この編地は凹凸部の高低差h が1.86mm、凸部幅最大値w が2.18mm、凸部の面積が52.3%のものであった。また、編地の凹凸面の保水率は9.4%であった。
【0042】
この編地を用いて実施例1と同様に凹凸面が肌側になるように水着を試作し、実着用評価した結果、問題ないものであった。評価結果を表1に併せて示す。
【0043】
比較例1
実施例1と同一の東レ(株)製ポリエステルフィラメント”テトロン”を使用して、28ゲージのシングルトリコット機で2枚筬にて、フロント筬に50デニール24フィラメント糸を、バック筬に30デニール12フィラメント糸を配して編成した。各糸条の混率はフロント80%、バック20%にし、図4のような表裏フラット構造を有する生地を得た。これは通常水着用として使われるハーフ組織である。
【0044】
その後、実施例1と同様に染色加工した結果、目付が142g/mの編地を得た。また、この編地は凹凸部の高低差h が0.04mmで、かつ、ほとんどフラットであるため凸部幅最大値と凹凸部の面積比が明確に分からないものであった。また、生地の裏面保水率は54.0%であった。
【0045】
この編地を用いて実施例1と同じように水着を試作し、実着用評価をした結果、水着と肌が密着しすぎるためと水着肌面の保水率が高すぎるため、肌触り感は大きな問題はないもののベタツキ感と冷感を非常に感じ、着用感に劣るものであった。この評価結果を表1に併せて示す。
【0046】
比較例2
実施例1と同様の糸使い、および、同様のトリコット機で編成を行い、図2のような裏面ストライプ状凹凸高低差を有する生地を得た。この編地の片面もフラットタイプとした。
【0047】
その後、実施例1と同様に染色加工した結果、目付が168g/mの編地を得た。この編地は凹凸部の高低差h が2.45mm、凸部幅最大値w が1.35mm、凸部の面積比が32.3%のもので、また、凹凸面保水率は22.7%であった。
【0048】
この編地を用いて実施例1と同様に水着を試作し実着用評価をした結果、ベタツキ感に問題はないものの、肌側凹凸部の高低差が高すぎるため肌触り感に劣るものであった。この評価結果を表1に併せて示す。
【0049】
比較例3
実施例2と同様の糸使い、および、両面丸編機のジャガード組織で、図3のような裏面格子状凹凸高低差を有する生地を得た。
【0050】
その後、実施例2と同様に染色加工した結果、目付が164g/mの編地を得た。この編地は凹凸部の高低差h が0.16mm、凸部幅最大値w が2.39mm、凸部の面積が40.4%のもので、また、生地の凹凸面保水率は41.4%であった。
【0051】
この編地を用いて実施例1と同様に水着を試作し実着用評価をした結果、肌触り感に問題はないものの、凹凸部高低差と凸部幅最大値が大きすぎるため、その部分の保水率が高くなり、ベタツキ感と冷感性に劣るものであった。これらの結果を表1に併せて示す。
【0052】
【表1】
Figure 0003603533
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、水着として着用したとき、水中から上がった後のベタツキ感に伴う冷感性が軽減されるという優れた着用快適性を有するとともに、動き易さなどの実用性にも優れた水着用編地を提供することができ、かかる編地からスクール用水着、フィットネス用水着、遊泳用水着、リハビリ用水着などと幅広い水着に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の編地の断面構造モデル図である。
【図2】本発明の実施例1と比較例2における編地裏面構造モデル図である。
【図3】本発明の実施例2と比較例3における編地裏面構造モデル図である。
【図4】本発明の比較例1における編地裏面構造モデル図である。
【図5】本発明の実施例3における編地裏面構造モデル図である。
【符号の説明】
a :編地表面を形成する糸条
b :編地裏面凸部を形成する糸条
c :編地裏面凹部を形成する糸条
h :編地裏面凹凸部高低差
w :編地裏面凸部幅最大値

Claims (3)

  1. 合成繊維マルチフィラメントを主体とする編地であり、その裏面編部が0.2mm以上2.0mm以下の高低差を有する凹凸部を有し、かつ該凸部の幅の最大値が0.6mm以上2.2mm以下であると同時に、その裏面全面積比で該凸部が35%以上を占め、濡れ時における編地裏面の保水率が30%以下であることを特徴とする水着用編地。
  2. 該編地が、該合成繊維マルチフィラメント糸と該ポリウレタン弾性糸との交編物である請求項1記載の水着用編地。
  3. 請求項1、2のいずれかに記載の水着用編地からなることを特徴とする水着。
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