JP3603234B2 - 話中着信制御方法及び話中着信制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ISDN回線に接続された電話機等の端末装置に対する話中着信制御方法及び話中着信制御装置に関する。
ISDN回線の交換網側のサービスの一つとして、着信通知サービスとコールウェイティングサービスとが、キャッチホンサービスの名称で提供されている。このサービスは、交換網側と契約しておくことにより、通話中の電話機に対して他の加入者からの発呼があると、着信通知を行い、この着信通知に対してフッキング等によって応答すると、通話中の一方のBチャネルを保留し、他方のBチャネルにより他の加入者と通話できるように接続するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来例の話中着信時の説明図であり、▲1▼,▲2▼,▲3▼は電話機、TAはターミナルアダプタ、網はISDN回線の交換網を示し、電話機▲2▼,▲3▼についてはターミナルアダプタを省略している。又右側にB1チャネルとB2チャネルとの状態を示す。ターミナルアダプタTAに接続した電話機▲1▼は、着信通知サービス及びコールウェイティングサービスの契約を行っていない場合、この電話機▲1▼とターミナルアダプタTAと網とを介して電話機▲2▼との通信中(CR1,B1)、即ち、B1チャネルを用いて第1呼CR1の通話中に、第2呼として他の電話機▲3▼が電話機▲1▼に対する呼設定要求(SETUP)を送出すると、網は電話機▲1▼のターミナルアダプタTAに第2呼CR2の設定要求を送出する。
【0003】
この場合のターミナルアダプタTAは、電話機▲1▼が網に対して着信サービスとコールウェイティングサービスとを契約していないので、1個の電話機▲1▼のみが接続されている状態に於いては、B1チャネルが通信中であれば、B2チャネルが空きであっても、無条件で第2呼CR2に対しては開放完了(REL COMP)を送出する。従って、網は第2の発呼電話機▲3▼に対して話中音を送出することになる。
【0004】
又電話機▲1▼が網に対して着信通知サービスとコールウェイティングサービスとの契約を行っている場合は、電話機▲1▼とターミナルアダプタTAと網とを介して電話機▲2▼との間でB1チャネルを用いて第1呼CR1の通話中に、第2呼としての電話機▲3▼が電話機▲1▼に対する呼設定要求(SETUP)を送出すると、網は電話機▲1▼に対して着信通知を行い、発呼した電話機▲3▼には呼出通知を行ってリングバックトーンRBTを送出する。
【0005】
着信通知によって電話機▲1▼がフッキング等による応答を送出すると、ターミナルアダプタTAから第1呼CR1のコールウェイティングCWを示す付加情報(CR1,CW)を送出し、網は第1呼CR1の保留を通知し、保留確認,付加情報の転送により、網は第1呼CR1を保留し、又ターミナルアダプタTAと網との間の応答,応答確認により、網から第2呼CR2の電話機▲3▼に応答を送出し、電話機▲1▼,▲2▼との間がB1チャネルにより通信中となる。
【0006】
この状態で、電話機▲1▼が再度フッキング等により応答すると、ターミナルアダプタTAと網との間に於ける付加情報(CR2,CW),保留(CR2),保留確認(CR2),保留解除(CR1),保留解除確認(CR1)等の送受信によって、電話機▲3▼との間を保留中(CR2)とし、電話機▲1▼,▲2▼間を通信中(CR1,B1)とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
着信通知のサービス及びコールウェイティングのサービスは、交換網側と契約を行った時に、交換網側の処理によってそのサービスがユーザに提供されるもので、契約を行っていないISDN端末装置は着信通知サービス及びコールウェイティングサービスを受けることができないものである。そこで、ターミナルアダプタに、着信通知機能とコールウェイティング機能を設けることが考えられる。しかし、ターミナルアダプタには、電話機以外の種別のデータ端末装置やファクシミリ装置等が接続されるものであり、電話機以外の場合は、着信通知の内容により伝送データが影響を受ける問題がある。又ターミナルアダプタに着信通知機能とコールウェイティング機能とを設けた場合、それらの機能と交換網が提供する着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを同時に使用することは考えられていなかった。
本発明は、着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用するか否かを選択可能とし、又複数着信通知も可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の話中着信制御方法は、(1)ISDN回線にターミナルアダプタを介して接続された電話機等の端末装置の通信中の着信に対する話中着信制御方法に於いて、ターミナルアダプタに、着信通知機能とコールウェイティング機能と切替手段とを設け、この切替手段により着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用するか否か、又はISDN回線の交換網側の着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを使用するか否かを選択し、着信通知とコールウェイティングとを使用するか否かを切替え、端末特性識別情報が付加された呼設定要求情報を受信して、この端末特性識別情報に従って端末装置に着信通知を行うか否かを選択し、且つ話中に於ける複数の着信要求に対して発呼者番号の表示又は複数の着信要求に対応した種別の着信通知を送出し、複数の着信要求の中の選択した発呼者に対する着信応答を行う過程を含むものである。
【0009】
又(2)ターミナルアダプタは、端末特性識別情報が付加された呼設定要求情報を受信し、端末特性識別に従った端末装置に着信通知を行うことができる。
【0010】
又(3)ターミナルアダプタは、着信通知機能とコールウェイティング機能と、ISDN回線の交換網側の着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを使用するように切替手段により切替え、話中に於ける複数の着信要求に対して、それぞれ異なる着信通知を行うことができる。
【0011】
又(4)話中に於ける複数の着信要求の発呼者番号を表示し、この発呼者番号により通話相手を選択することができる。
【0012】
又本発明の話中着信制御装置は、(5)ISDN回線にターミナルアダプタを介して接続された電話機等の端末装置の通信中の着信に対するターミナルアダプタの話中着信制御装置に於いて、端末装置とISDN回線のBチャネルとの間の接続及び保留を行う機能を含む信号送受信部1と、ISDN回線のDチャネルを介して制御情報の送受信処理及び端末装置との間の制御信号の送受信処理と共に各部の制御を行う通信制御部2と、呼設定要求情報に付加された端末特性識別情報により、着信通知を行う端末装置であるか否かを識別して通信制御部2に通知する通信特性識別部6と、話中着信時に、着信通知部3による着信通知機能を使用するか否か及び信号送受信部1によるコールウェイティング機能を使用するか否かを切替え、且つISDN回線の交換網側の着信通知サービスとコールウェイティングサービスを使用するか否かを切替える切替部4と、通信制御部2による制御に従って、端末装置が一つのBチャネルを介して通信中に於ける他のBチャネルについて、Dチャネルを介して単一又は複数の呼設定要求情報を受信した時に、この呼設定要求情報に含まれている発呼者番号の表示又は複数の呼設定要求情報対応の種別の着信通知を端末装置に送出して選択させる着信通知部3とを備えている。
【0013】
又(6)着信通知部3は、複数種類の着信通知を送出する構成を備えることができる。
【0014】
【作用】
(1)ISDN回線の交換網側に対して着信通知サービスとコールウェイティングサービスとの契約を行っていない場合でも、ターミナルアダプタに、着信通知機能とコールウェイティング機能とを設けることにより、着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを提供することができる。又既に交換網側と着信通知サービスとコールウェイティングサービスとの契約を行っている場合、ターミナルアダプタの着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用する必要がないから、切替手段によって、ターミナルアダプタの着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用しないように切替えることができる。又ターミナルアダプタに接続された端末装置でデータ通信中又はファクシミリ信号通信中の場合は、着信通知によって通信中のデータ及びファクシミリ信号が影響を受けるから、切替手段によって、ターミナルアダプタ及び交換網側の着信通知を使用しないように切替えることができる。
【0015】
(2)又呼設定要求情報に、電話機,G3又はG4のファクシミリ装置,データ端末装置等の端末特性識別情報を付加し、ターミナルアダプタは、このターミナルアダプタに接続されて通信中の端末装置の特性と、呼設定要求情報に付加された端末特性識別情報とを基に、着信通知を行うか否かを判断する。例えば、電話機による通信中の電話機又はファクシミリ装置からの着信は着信通知を行い、ファクシミリ装置による通信中に於いては、総ての端末装置からの着信については着信通知を行わないように制御することができる。
【0016】
(3)又ターミナルアダプタに設けた着信通知機能とコールウェイティング機能と、交換網側と契約した着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを共に使用するように切替手段によって切替えることにより、複数の着信要求に対しても、着信通知を行うと共に、回線を保留して、複数の相手との間で切替えによって通信を行うことができる。
【0017】
(4)複数の着信要求に対しても着信通知を行う場合に、発呼者番号の表示機能を利用し、表示された発呼者番号を指定することにより、所望の通話相手を選択することが容易となる。
【0018】
(5)又着信通知制御装置の信号送受信部1は、電話機14等の端末装置と、ISDN回線のB1,B2,Dチャネルとを接続し、通信制御部2からの制御によって、通信中のB1チャネル又はB2チャネルを保留する機能を備えている。又通信制御部2は、Dチャネルを介して受信した呼設定要求情報を基に、着信制御を行い、又通信中に於ける着信については、着信通知を行うか否かを判断し、着信通知を行う場合は着信通知部3を起動して、電話機14等の端末装置へ着信通知を行う。又切替部4は、設定スイッチ12やキーボード13等からの入力によって、着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用するか否かを切替えるもので、その切替情報は通信制御部2に加えられる。又交換網側と着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを契約している場合でも、切替部4によってそのサービスを受けないように切替えることができる。
【0019】
(6)又着信通知部3は、複数の着信要求に対して着信通知を行う場合に、音色をそれぞれ相違させたトーン信号や、断続周期をそれぞれ相違させた着信通知音等を送出する構成とし、通信制御部2からの制御に従って選択した着信通知を電話機14等の端末装置に対して行うことができる。
【0020】
【実施例】
図1は本発明の実施例のターミナルアダプタの要部説明図であり、1は信号送受信部、2は通信制御部、3は着信通知部、4は切替部、5は設定部、6は通信特性識別部、7はメモリ、8は出力部、9は音声部、10は表示部、11は保留音生成部、12は設定スイッチ、13はキーボード、14はターミナルアダプタに接続された電話機等の端末装置を示し、信号送受信部1と通信制御部2と着信制御部3と切替部4と設定部5と通信特性識別部6とメモリ7と保留音生成部11とを含めて着信通知制御装置を構成している。
【0021】
信号送受信部1は、電話機14等の端末装置とISDN回線のB1,B2,Dチャネルとを接続し、通信制御部2の制御に従ってB1,B2チャネルの切替えや保留等のコールウェイティングの機能を実現する構成を備えている。又通信制御部2は、Dチャネルによる交換網側との間の各種の制御情報の送受信を行い、例えば、交換網側からの呼設定要求によって着信通知部3を制御し、信号送受信部1を介して着信通知を電話機14に対して行うことができる。この場合、通話中の電話機14に対する着信通知を可能としている。即ち、ターミナルアダプタに、着信通知機能とコールウェイティング機能とを設けたものである。
【0022】
又出力部8と音声部9と表示部10とは、電話機の機能と同様な機能を有するもので、ターミナルアダプタの補助構成として備えられている場合を示し、又設定スイッチ12とキーボード13も、ターミナルアダプタの付加構成又は外部に設置された構成とすることができる。この設定スイッチ12又はキーボード13から、設定部5に対して通信条件の設定等を行い、又切替部4に対して、着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用するか否か、及びISDN回線の交換網側と契約している場合の着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを使用するか否か等を入力することができる。
【0023】
又切替部4は、電話機14のオンフックやフッキングの検出を行う機能を含むもので、その検出情報を通信制御部2に通知する。例えば、オンフック検出情報の場合は、通信制御部2は交換網側へ開放要求を送出する。又フッキング検出情報の場合は、信号送受信部1を制御して、B1,B2チャネルの切替えや保留の制御を行うものである。
【0024】
又通信特性識別部6は、レイヤ3の高位レイヤ整合性情報要素の中の高位レイヤ特性識別情報を用い、設定部5に設定された通信特性識別情報と照合し、電話機14による通話中にDチャネルを介して呼設定要求を通信制御部2が受信した時、通信特性識別部6により識別した呼設定要求による特性識別情報が電話機以外のファクシミリ装置やデータ端末装置の場合、通信制御部2は、交換網側へ開放完了(REL COMP)を送出する。
【0025】
又呼設定要求による特性識別情報が電話機を示している場合は、通信制御部2は着信通知部3を起動し、起動された着信通知部3は、信号送受信部1を介して電話機14に着信通知信号としての着信通知信号を送出する。なお、この場合、切替部4により着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用しないように切替えている場合は、通話中の着信呼が電話呼であっても、通信制御部2は、交換網側へ開放完了(REL COMP)を送出する。
【0026】
又メモリ7は、例えば、複数の着信時に、着信処理を優先する加入者番号等を記憶し、又短縮ダイヤル番号の記憶等を行い、通信制御部2の制御によってデータの書込みや読出しが行われる。
【0027】
図2は本発明の実施例の話中着信通知,保留,再開の動作説明図であり、▲1▼,▲2▼,▲3▼は電話機、TAはターミナルアダプタ、網はISDN回線の交換網を示し、電話機▲2▼,▲3▼のターミナルアダプタは図示を省略している。又右側にB1,B2チャネルの状態を示す。又ターミナルアダプタTAは、前述のように、着信通知機能とコールウェイティング機能とを設けた場合を示す。
【0028】
電話機▲1▼,▲2▼間の第1呼のB1チャネルを用いた通信中に、電話機▲3▼が電話機▲1▼に発呼し、呼設定要求が網に送出されると、網は第2呼の呼設定要求を送出する。ターミナルアダプタTAは、前述のように、通信制御部2が着信通知部3を制御して、着信通知を行い、又網に対してB2チャネルが空きであるから、B2チャネルによる第2呼CR2の呼出しを行い、網は電話機▲3▼の呼出しを行う。
【0029】
又着信通知を受けた通話中の電話機▲1▼は、着信通知によってフッキング等により応答する。切替部4は、電話機▲1▼側の断時間を計測して、所定時間以下の場合はフッキングと判定し、所定時間を超える場合はオンフックと判定する機能を備えており、フッキングを検出した場合、通信制御部2は、フッキング検出情報によって信号送受信部1を制御し、通信中のB1チャネルによる第1呼CR1を通信中の状態のまま保留し、保留音生成部2を制御して電話機▲2▼に保留音を送出する。
【0030】
又ターミナルアダプタTAは網に呼設定要求に対する応答を送出し、網からの応答確認によって、通信制御部2は信号送受信部1を制御して、電話機▲1▼と電話機▲3▼との間の第2呼CR2をB2チャネルにより接続し、通信中(CR2,B2)として示すように、相互間の通信を行わせる。RBTはリングバックトーンを示す。
【0031】
第1呼CR1について、ターミナルアダプタTAと電話機▲2▼との間を、網に対してはB1チャネルにより通信中として保留し、第2呼CR2について、電話機▲1▼,▲3▼間を網を介してB2チャネルにより通信中としている状態に於いて、電話機▲1▼からフッキング等により再開通知をターミナルアダプタTAに送出すると、ターミナルアダプタTAの通信制御部2は信号送受信部1を制御して、ターミナルアダプタTAと電話機▲3▼との間を、網に対しては通信中(CR2,B2)として保留し、電話機▲1▼,▲2▼間を網を介して通信中(CR1,B1)の状態に切替える。従って、網に対して着信通知サービス及びコールウェイティングサービスの契約を行っていない場合でも、ターミナルアダプタTAに設けた着信通知機能及びコールウェイティング機能により、契約事項と同様なサービスを実現することができる。
【0032】
図3は本発明の実施例の保留呼再開動作説明図であり、図2に示す実施例に於いては、第1呼と第2呼とをフッキング等による応答によって交互に切替えて通信を可能とする場合を示すが、この実施例は、保留呼再開時に第2呼を切断する場合を示す。即ち、ターミナルアダプタTAと第1呼の電話機▲2▼との間を、網を介して通信中(CR1,B1)として保留し、電話機▲1▼,▲3▼間を網を介して通信中(CR2,B2)としている状態に於いて、電話機▲1▼からフッキング等により再開通知をターミナルアダプタTAに送出すると、ターミナルアダプタTAは、B2チャネルによる第2呼CR2を切断要求を網に送出する。それに対して網から開放通知が送出され、ターミナルアダプタTAから開放確認を送出する。又電話機▲3▼にはビジートーンBTが送出され、電話機▲2▼にはリングバックトーンRBTが送出される。
【0033】
電話機▲3▼はビジートーンBTによって開放要求を送出し、網からの開放確認によって第2呼の処理は完了する。又ターミナルアダプタTAの信号送受信部1は、通信制御部2の制御によってB2チャネルからB1チャネルに切替えるから、電話機▲1▼,▲2▼間は通信中(CR1,B1)となり、最初の通信状態に戻ることになる。
【0034】
図4は本発明の実施例の話中着信通知応答時の動作説明図であり、第2呼の着信通知に応答することにより、第1呼を切断する場合の実施例を示す。即ち、電話機▲1▼と電話機▲2▼との間の第1呼がB1チャネルにより通信中に、電話機▲3▼からの呼設定要求が網に送出され、網からB2チャネルによる第2呼の呼設定要求がターミナルアダプタTAに送出され、ターミナルアダプタTAの通信制御部2の制御により着信通知部3が起動されて、電話機▲1▼に着信通知が行われる。
【0035】
又ターミナルアダプタTAから網にB2チャネルの第2呼の呼出しを送出し、網から電話機▲3▼に呼出通知を行い、リングバックトーンRBTを送出する。又電話機▲1▼が着信通知に対してフッキング等により応答すると、ターミナルアダプタTAの通信制御部2は、信号送受信部1を制御して、第1呼のB1チャネルの切断要求を網に送出し、網からの開放要求により開放確認を送出し、又網から電話機▲2▼にビジートーンBTを送出し、電話機▲2▼からの開放要求により開放確認を送出し、第1呼の切断が完了する。又ターミナルアダプタTAの通信制御部2は、信号送受信部1を制御して、B2チャネルにより電話機▲1▼,▲3▼間を切替接続し、相互に通信中とする。
【0036】
前述のような着信通知機能を、切替部4によって使用しないように切替えることができるものであり、例えば、信号送受信部1にデータ端末装置を接続して通信中の場合、着信通知によって伝送データに誤りが発生するから、その場合は、着信通知の機能を使用しないように切替えることになる。又着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを網側と契約した場合は、ターミナルアダプタTAの着信通知機能及びコールウェイティング機能を使用しないように切替えることになる。この場合、網側と契約した着信通知サービスも使用しないように切替部4によって切替えることができる。即ち、Dチャネルを介して網から呼設定要求情報が伝送されるから、通信制御部2は切替部4の切替内容に従って、通信中の着信については無条件で開放完了(REL COMP)を送出するように構成することできる。
【0037】
又通信制御部2に於いて、信号送受信部1に接続された端末装置が電話機以外の場合、着信通知機能を利用しないことになるから、端末装置の種別を判断して、自動的に着信通知機能を使用するか否かを制御することもできる。又信号送受信部1に接続された端末装置の種別,通信特性等を設定部5に設定し、呼設定要求のユーザ・ユーザ間のエリアに端末種別情報を付加し、通信制御部2は、呼設定要求に付加された端末種別情報を通信特性識別部6に転送し、通信特性識別部6は設定部5に設定された内容と照合し、照合結果を通信制御部2に通知し、通信制御部2は照合結果を基に信号送受信部1を制御すると共に、着信通知を行うか否かを判断する。
【0038】
例えば、呼設定要求に付加された端末種別情報が電話機を示し、設定部5にも端末種別として電話機が設定されている場合は、通信特性識別部6では照合一致の結果を通信制御部2に通知するから、通信中の場合の着信に対しては着信通知部3を起動して、着信通知を行うことになる。それ以外の場合は、着信通知を行わず、第2呼は開放完了とすることができる。
【0039】
又設定部5に、網との間で着信通知サービス及びコールウェイティングサービスの契約の有無を設定することにより、通信制御部2は、契約が有れば、網側の着信通知サービス及びコールウェイティングサービスを使用するように制御し、契約が無ければ、ターミナルアダプタに設けた着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用するように制御することができる。
【0040】
図5は本発明の実施例の話中複数着信時の説明図であり、20はISDN回線の交換網、21はターミナルアダプタ(TA)、22は着信通知部、23は表示部、▲1▼〜▲5▼は電話機を示し、交換網20とターミナルアダプタ21とはB1,B2,Dチャネルにより接続されている場合を示す。又着信通知部22は、図1の着信通知部3に対応する。又電話機▲1▼に液晶表示装置等による表示部23を設けた場合を示す。
【0041】
例えば、電話機▲1▼,▲2▼間で通話中に、電話機▲3▼から電話機▲1▼に対する呼設定要求を送出すると、ターミナルアダプタ21の着信通知機能とコールウェイティング機能とによって、電話機▲1▼に着信通知を行い、フッキング等の応答によって第1呼の電話機▲2▼を保留とし、第2呼の電話機▲3▼との間を接続することができる。更に電話機▲4▼が電話機▲1▼に対する呼設定要求を送出すると、その場合は、交換網20の着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを使用して、電話機▲1▼に着信通知を行い、フッキング等の応答によって第2呼の電話機▲3▼を保留とし、第3呼の電話機▲4▼との間を接続することができる。
【0042】
即ち、ターミナルアダプタ21の着信通知機能とコールウェイティング機能と、交換網20が提供する着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを使用して、複数着信通知を可能とすることができる。その場合、着信通知部22からの着信通知の種別を異ならせることができる。即ち、第1呼,第2呼,第3呼等に対応して識別できる音色や断続周期とすることができる。それによって、複数着信通知に対する応答操作を円滑に行うことが可能となる。
【0043】
又発信番号通知を利用して、電話機▲1▼の表示部23にそれぞれの発呼電話機の番号を表示し、電話機▲1▼のボタンによって選択した相手と通話し、他の相手を保留状態とすることができる。又メモリ7(図1参照)に複数着信に対して優先度を設定しておくことにより、通信制御部2は、複数着信時の着信通知によるフッキング等の応答に対して、メモリ7の内容を参照して、優先度の高い番号の電話機に対して接続し、他の電話機を保留とすることができる。
【0044】
本発明は、前述の各実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、信号送受信部1に電話機とデータ端末装置とが接続された場合に於いて、着信通知機能とコールウェイティング機能とは、電話機による通話中の電話機からの着信時のみ使用し、他の種別の端末装置からの着信時は使用しないように制御することもできる。又データ端末装置による通信中に、電話機から着信した場合は、ターミナルアダプタに接続された電話機に着信通知を行うことができる。又前述の実施例のターミナルアダプタは、ISDN回線に接続可能のディジタル電話機等の端末装置とすることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ターミナルアダプタに設けた着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用するか否か、又交換網側の着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを使用するか否かを、切替手段によって切替えるもので、ファクシミリ信号やデータの送受信中に於ける着信通知を停止させることができる。又端末特性識別情報に従って着信通知を行うか否かを判定することにより、操作性を向上することができる。又複数着信に対する着信通知を行うことも可能となり、その場合に、着信通知の種類を着信対応に相違させることにより、選択して応答することが容易となる。又複数着信の発呼者番号を表示することにより、着信通知に対する応答選択が容易となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のターミナルアダプタの要部説明図である。
【図2】本発明の実施例の話中着信通知,保留,再開の動作説明図である。
【図3】本発明の実施例の保留呼再開動作説明図である。
【図4】本発明の実施例の話中着信通知応答時の動作説明図である。
【図5】本発明の実施例の話中複数着信時の説明図である。
【図6】従来例の話中着信時の説明図である。
【符号の説明】
1 信号送受信部
2 通信制御部
3 着信通知部
4 切替部
5 設定部
6 通信特性識別部
7 メモリ
8 出力部
9 音声部
10 表示部
11 保留音生成部
12 設定スイッチ
13 キーボード
14 電話機
Claims (3)
- ISDN回線にターミナルアダプタを介して接続された電話機等の端末装置の通信中の着信に対する話中着信制御方法に於いて、
前記ターミナルアダプタに、着信通知機能とコールウェイティング機能と切替手段とを設け、該切替手段により前記着信通知機能とコールウェイティング機能とを使用するか否か、又は前記ISDN回線の交換網側の着信通知サービスとコールウェイティングサービスとを使用するか否かを選択し、着信通知とコールウェイティングとを使用するか否かを切替え、端末特性識別情報が付加された呼設定要求情報を受信して、前記端末特性識別情報に従って前記端末装置に着信通知を行うか否かを選択し、且つ話中に於ける複数の着信要求に対して発呼者番号の表示又は複数の着信要求に対応した種別の着信通知を送出し、前記複数の着信要求の中の選択した発呼者に対する着信応答を行う過程を含む
ことを特徴とする話中着信制御方法。 - ISDN回線にターミナルアダプタを介して接続された電話機等の端末装置の通信中の着信に対する前記ターミナルアダプタの話中着信制御装置に於いて、
前記端末装置と前記ISDN回線のBチャネルとの間の接続及び保留を行う機能を含む信号送受信部と、
前記ISDN回線のDチャネルを介して制御情報の送受信処理及び前記端末装置との間の制御信号の送受信処理と共に各部の制御を行う通信制御部と、
呼設定要求情報に付加された端末特性識別情報により、着信通知を行う端末装置であるか否かを識別して前記通信制御部に通知する通信特性識別部と、
話中着信時に、前記着信通知部による着信通知機能を使用するか否か及び前記信号送受信部によるコールウェイティング機能を使用するか否かを切替え、且つ前記ISDN回線の交換網側の着信通知サービスとコールウェイティングサービスを使用するか否かを切替える切替部と、
前記通信制御部による制御に従って、前記端末装置が一つのBチャネルを介して通信中に於ける他のBチャネルについて前記Dチャネルを介して単一又は複数の呼設定要求情報を受信した時に、該呼設定要求情報に含まれている発呼者番号の表示又は複数の呼設定要求情報対応の種別の着信通知を前記端末装置に送出して選択させる着信通知部と
を備えたことを特徴とする話中着信制御装置。 - 複数の発呼者番号と該複数の発呼者番号に対する優先度とを保持し、話中着信時の複数の呼設定情報に含まれる発呼者番号と照合して複数の発呼者の優先度を前記通信制御部に於いて識別する為のメモリを備えたことを特徴とする請求項2記載の話中着信制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06121195A JP3603234B2 (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 話中着信制御方法及び話中着信制御装置 |
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