JP3602714B2 - 内燃機関の吸気弁制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の吸気弁制御装置に関し、より詳しくは、ステップモータに接続され、スロットル弁をバイバスする補助吸気通路を開閉する吸気制御弁の基準位置合わせに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の吸気弁制御装置にあっては、一般に、内燃機関の吸気系においてスロットル弁をバイパスする補助吸気通路に吸気制御弁を設け、その弁開度を制御して機関に供給すべき補助吸気量を調節し、機関回転数を目標アイドル回転数に制御している。吸気制御弁は、電磁ソレノイドまたはステップモータで駆動されている。
【0003】
ステップモータを用いるとき、ステップモータが電子制御ユニット(ECU)によって演算された指令値(パルス数)通りに動作すれば、ステップモータを基準位置に合わせたときの位置を電子制御ユニットのメモリに記憶させておき、それから指令値を増減することによって、吸気制御弁の位置(開度)を、開度センサを設けることなく、求めることができて便宜である。
【0004】
電子制御ユニットにおいては、機関回転数などから吸気制御弁の目標開度(目標補助吸気量)を求め、それに応じてステップモータに供給すべき指令値を算出することになる。しかしながら、ステップモータの脱調などによって、ステップモータの実際の位置が、電子制御ユニットにおいて記憶されている位置と一致しない場合、目標とする吸気制御弁開度を達成することができない。
【0005】
従って、周期的に基準位置合わせ、即ち、電子制御ユニット内で記憶されているステップモータの位置と実際の位置、換言すれば、認識(あるいは算出)されている吸気制御弁の開度と実際の吸気制御弁の開度とを一致させる基準位置合わせを行う必要がある。
【0006】
その意図から、特公昭63−42106号公報で開示されるように、イグニション・スイッチをオフした直後、ステップモータに通電して吸気制御弁を全閉位置あるいは全開位置まで駆動し、それを制御の基準位置とすることが提案されている。
【0007】
また、特開平6−307267号公報においても、同様に機関停止後に半開位置まで駆動し、それを基準位置とすることが提案されている。
【0008】
さらには、機関始動直後に、基準位置合わせを行うことも行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭63−42106号および特開平6−307267号公報記載の従来技術においては、内燃機関停止時にステップモータを動作させることから、電子制御ユニットの動作電源をバックアップする駆動回路が必要となると共に、バッテリの完全放電、いわゆるバッテリ上がりを防止するため、タイマ回路などの機能が必要となる。従って、回路構成が複雑になると共に、コスト面でも問題があった。
【0010】
他方、機関始動直後に基準位置合わせを行えば上記した不都合を避けることができるが、全閉位置を基準位置とすると、吸入空気量の不足によって始動不良問題(始動時間が長い、始動後に機関ストールなど)が発生し、全開位置を基準位置とすると、吸入空気量が過大となる。また、機関の動作不調を来すなどの問題も生じる。
【0011】
従って、この発明は、従来技術の上記した欠点を解消することを目的とし、簡易な構成であってコストアップを招くことがないと共に、機関の始動性を低下させることがなく、また上述の機関の動作不調などの問題も解消するようにした内燃機関の吸気弁制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1項においては、内燃機関の吸気系にスロットル弁をバイパスする補助吸気通路を設けると共に、ステップモータに接続されて前記補助吸気通路を開閉する吸気制御弁を備えてなる内燃機関の吸気弁制御装置において、前記ステップモータに供給された指令値に基づいて前記吸気制御弁の開度を算出する吸気制御弁開度算出手段、前記内燃機関を搭載した車両が走行しているか否か判定する車両走行判定手段、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えるか否か判定する機関負荷判定手段、前記車両が走行していると判定されると共に、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定されるとき、前記算出された吸気制御弁の開度を前記吸気制御弁の実際の開度に一致させる基準位置合わせ制御を許可する基準位置合わせ制御許可手段、および前記基準位置合わせ制御許可手段により許可されたとき、前記基準位置合わせ制御を実行する基準位置合わせ制御実行手段を備える如く構成した。
【0013】
これによって、構成として簡易であってコストアップを招くことがないと共に、機関の始動性を低下させることがなく、前記した機関の動作不調などの問題も解消することができる。さらに、走行しているときに行うことで、基準位置合わせを吸気制御弁の全閉側で行うときも、走行性能への影響を減少させることができる。
【0014】
また、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えるか否か判定する機関負荷判定手段を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定されると共に、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可する如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、トルクショックを低減することで、走行性能への影響を一層減少させることができる。
【0015】
請求項項にあっては、さらに、前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えるか否か判定する機関回転数判定手段を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定されると共に、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定され、さらに前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可する如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、走行性能への影響を一層減少させることができる。
【0016】
請求項項にあっては、さらに、前記内燃機関の冷却水温が所定水温を超えるか否か判定する機関水温判定手段を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定され、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定され、さらに前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えると判定されると共に、前記内燃機関の冷却水温が所定水温を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可する如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、基準位置合わせを全閉側で行うときも、基準位置合わせに要する時間を短縮することができ、走行性能への影響をさらに一層減少させることができる。
【0017】
請求項項にあっては、前記基準位置合わせ制御実行手段は、前記基準位置合わせ制御の実行を開始した後、前記基準位置合わせ制御許可手段により前記基準位置合わせ制御の許可が取り消されたとき、所定時間待機して前記制御を中止する如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、通常制御に移行するときにずれが生じるのを効果的に防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の実施の形態を説明する。
【0019】
図1は、この発明に係る内燃機関の吸気弁制御装置の概略を示す全体図である。
【0020】
図において、符号10は内燃機関(より具体的にはその本体)を示し、吸気管12の先端に配置されたエアクリーナ14から吸入された吸気は、スロットル弁16でその流量を調節されつつ吸気マニホルド18を経て吸気弁20を介してシリンダ22内へ流入される。
【0021】
吸気弁20の上流にはインジェクタ24が設けられて燃料を噴射する。噴射されて吸気と一体となった混合気は、シリンダ22内で点火プラグ26で着火されて燃焼し、ピストン(図示せず)を駆動する。
【0022】
吸気管12には、スロットル弁16の配置位置付近に、そこをバイパスする補助吸気通路30が設けられる。補助吸気通路30にはステップモータ(2相励磁型)32に接続される吸気弁(前記した吸気制御弁。以下「IACV」という)34が設けられる。IACV34はモータ回転に応じて弁座36に向けて前進あるいは後退し、補助吸気通路30を開閉する。
【0023】
機関本体10が搭載される車両(図示せず)のドライブシャフト(図示せず)の付近には車速センサ40が配置され、車両の走行速度に応じた信号を出力する。また、機関本体においてカムシャフト42の付近にはカムシャフトセンサ44が配置され、ピストンクランク角位置に応じた信号を出力すると共に、シリンダブロックの冷却水路には水温センサ46が配置され、機関冷却水温TWに応じた信号を出力する。
【0024】
また、吸気管12のスロットル弁16の下流には絶対圧センサ48が設けられ、スロットル弁下流の吸気圧力PBAの絶対圧に対応する信号を出力すると共に、スロットル弁16にはスロットル開度センサ50が接続され、スロットル弁16の開度θTHに応じた信号を出力する。
【0025】
これらセンサ出力は、ECU(電子制御ユニット)52へ送出される。ECU52はマイクロコンピュータからなり、前記した車速センサ40およびカムシャフトセンサ44の出力はECU52内においてカウントされて車速VPおよび機関回転数NEが算出される。
【0026】
ECU52は上記したセンサ出力に基づき、後述の如く、スロットル弁16が全閉位置付近にあるアイドル運転時にIACV34の目標開度を算出し、それに応じてステップモータ32の指令値(ステップ数)を算出し、内蔵する駆動回路を介してステップモータ32に出力し、ステップモータ32を駆動してアイドル回転数を調節する通常の吸気弁制御を実行すると共に、基準位置合わせ制御を実行する。
【0027】
次いで、この発明に係る内燃機関の吸気弁制御装置の動作を説明する。
【0028】
最初に図2フロー・チャートを参照して通常の吸気弁制御(アイドル回転数制御)について説明する。図示のプログラムは所定周期、例えばTDC(上死点)ごとに実行される。
【0029】
以下説明すると、先ずS10において検出された機関回転数NE、スロットル開度θTHなどからIACV34の目標開度ICMDを算出する。次いでS12に進み、算出された目標開度ICMDから図3にその特性を示すテーブルを検索し、ステップモータ32の目標指令値PULOBJを算出する。
【0030】
次いでS14に進み、目標指令値PULOBJとの大小関係に基づいて出力指令値PULCNTを算出する。図4を参照して説明すると、IACV34の目標開度ICMDが同図上部に示すように算出されるとき、目標指令値PULOBJはそれに応じて同図下部に実線で示す如く算出される。
【0031】
前記した如く、ステップモータ32が指令通り動作していれば、基準位置(原点。具体的には、後述する図8タイム・チャートに0として示す位置)からの出力指令値を加減算すれば、ステップモータ32の実際の位置(開度)を求めることができる。
【0032】
即ち、前回(制御周期)の出力指令値PULCNTは、ステップモータ32の今回(制御周期)の実際の開度を示す。尚、目標指令値も出力指令値も、ステップモータ32のステップ数(パルス数)で示される。
【0033】
従って、S14においては図4下部に示すように、出力指令値PULCNT(より詳しくはその前回値)と目標指令値PULOBJを比較し、出力指令値PULCNTが目標指令値PULOBJを(開弁方向に)超えるか否か判断する。
【0034】
出力指令値PULCNTが目標指令値PULOBJを超える、即ち、実際値が目標値を開弁方向に超えると判断されるときは、開弁し過ぎなので閉弁方向に駆動するため、前回出力指令値PULCNTに1ステップ(1パルス)減算(デクリメント)した値を今回の出力指令値とすると共に、逆であれば、開弁方向に駆動するため、前回出力指令値PULCNTを1ステップ加算(インクリメント)を今回の出力指令値とする。
【0035】
従って、図2フロー・チャートに示すプログラムをループする度に、ステップモータ32を1ステップずつ駆動制御する。尚、両者が同一のときは、前回と同じ指令値を出力する。
【0036】
次いでS16に進み、駆動出力の周期、具体的にはパルスレートppsを決定する。より具体的には、機関本体10に設けられたバッテリ電源(図示せず)の電圧に応じ、比較的高電圧であるときは200pps、低電圧であるときは100ppsなどと決定する。
【0037】
次いでS18に進み、決定されたパルスレートに従い、算出された出力指令値PULCNTに応じた励磁パターンをステップモータ32に出力する。図5にその励磁パターンを示す。
【0038】
上記した制御では、ECU52が認識する、出力指令値PULCNTの値が、IACV34の実際の開度に対応した値となっていることが前提となる。そこで、定期的に基準位置合わせを行う必要がある。
【0039】
図6フロー・チャートを参照し、その基準位置合わせ制御に関して説明する。尚、図示のプログラムは所定周期、例えばTDCごとに実行され、図2のプログラムと平行して実行される。
【0040】
以下説明すると、S100で基準位置合わせ制御が実行済みか否か判断する。この実施の形態においては、基準位置合わせは、車両が走行している間に1回だけ行うようにした。従って、肯定されるときはS102に進んで通常の吸気弁制御に移行する。これによって、走行性能への影響を最少限度に抑えると共に、IACV34の劣化を減少させることができる。
【0041】
S100で否定されるときはS104に進み、検出された車速VPをしきい値VAIC(3km/h〜5km/h程度の低車速)と比較する。S104で検出車速がしきい値以下と判断されるときはS102に進む。
【0042】
他方、S104で検出車速がしきい値を超えると判断されるときはS106に進み、検出された機関回転数NEをしきい値NIAINT(2500rpm程度の低回転数)と比較し、検出された機関回転数NEがしきい値NIAINT以下と判断されるときはS102に進む。
【0043】
他方、S106で検出機関回転数がしきい値を超えると判断されるときはS108に進み、検出された機関冷却水温TWをしきい値TWIAINT(例えば80℃程度)と比較し、検出された機関冷却水温がしきい値以下と判断されるときはS102に進む。
【0044】
他方、S108で機関冷却水温TWがしきい値を超えると判断されるときはS110に進み、検出された吸気圧力PBAを所定値PBArefと比較する。S110で検出吸気圧力PBAが所定値PBArefを超えると判断されるときはS112に進み、検出された機関回転数NEから図7に示すテーブル特性のうちの下側の特性を検索し、しきい値DPBIAINTを決定する。
【0045】
他方、検出吸気圧力PBAが所定値PBAref以下と判断されるときはS114に進み、検出された機関回転数NEから図7に示すテーブル特性のうちの上側の特性を検索し、しきい値PBIAINTを決定する。
【0046】
次いで、S116に進んで、検出吸気圧力PBAを決定されたしきい値DPBIAINT(あるいはPBIAINT)と比較する。
【0047】
S116で検出吸気圧力PBAがしきい値以下と判断されるときはS102に進むと共に、検出吸気圧力PBAがしきい値を超えると判断されるときはS118に進んで基準位置合わせ制御を許可し、実行する。
【0048】
また、S118で基準位置合わせが許可されて実行されている間に、図示のプログラムでS102に進むときは、基準位置合わせ制御の許可が取り消される。
【0049】
尚、図7に示すテーブル特性において、PBIAINTはDPBIAINTより170[mmHg]程度大きく設定した。即ち、負荷は経時的に変動するので、高負荷時にS118に一旦進んだときはS102に進み難くすると共に、機関始動直後の低負荷時などにはS118に進み難いようにした。
【0050】
上記の如く、この実施の形態において、基準位置合わせは、機関が高負荷および高回転にあるときに実行するようにした。これは、基準位置合わせ制御を全閉側で行うようにして小流量時のバラツキの影響を避けるようにしたため、低負荷、低回転域において行うと、走行性能が低下し、乗員の失速感などの違和感を与える恐れがあるからである。
【0051】
従って、高負荷かつ高回転領域で行うと共に、走行中に行うようにして走行性能への影響を回避するようにした。これによって、トルクショックが低下することもあって、走行性能への影響を一層少なくすることができる。
【0052】
その意図から、S116の判断においても低負荷、低回転になるほどしきい値を増加させ、基準位置合わせ制御が実行され難いようにした。尚、S108で機関冷却水温が低温のときに基準位置合わせ制御を実行しないのは、低水温時はIACV34の開度が大きいため、閉じ方向に駆動するまでに時間がかかるためである。
【0053】
図8タイム・チャートを参照して基準位置合わせ制御を説明する。
【0054】
同図の上部は出力指令値PULCNT(ECU52が算出し、認識しているステップモータ32の現在位置、より具体的にはIACVの現在開度)を、下部はIACV34の実際の開度(より詳しくはECU52で実際の開度と推定している値)を示す。
【0055】
図6フロー・チャートのS118において基準位置合わせ制御実行と判断されたとき、ECU52は、先ずPULCNTの値を徐々に減少させ、IACV34を閉じ方向に駆動する。この作業は、出力指令値PULCNTが0(原点)に到達するまで行う。この期間を同図にAで示す。尚、このときのパルスレートは100ppsとする。
【0056】
期間Aの処理が完了した後、ECU52は出力指令値をさらに10ステップだけ徐々に減少させ、IACV34をさらに閉弁方向に駆動する。この期間を同図にBで示す。このときのパルスレートも100ppsとする。即ち、パルスレートを下げてトルクを上げ、確実に閉弁させる。
【0057】
10ステップ閉弁方向に駆動するのは製造バラツキ吸収のためであり、ステップモータ個々により全閉位置が微妙に異なるところから、全閉位置あるいはその付近を原点とするのが不適当と考えられたためである。さらに、全閉位置を原点にすると、突き当てによる脱調を起こし易いことも挙げられる。
【0058】
従って、図2に関して説明した通常制御においても、出力指令値PULCNTはそれに相当するIACV開度よりも常に10ステップだけ開弁方向に大きいように設定される。
【0059】
尚、基準位置合わせ制御が実行される間も図2の処理は平行して所定時間ごとに繰り返され、期間Bまでの処理が完了しない間にそのプログラムループにおいてS102に進むときは、基準位置合わせ制御は中止される。
【0060】
期間Bが経過した後、ECU52は出力指令値をさらに8ステップだけ徐々に減少させ、IACV34をさらに閉弁方向に駆動して増締めする。その結果、出力指令値とそれに相当するIACV開度の間に10パルス以上の開きがあったとき、この増締め作業によってそのずれを吸収することができ、IACV34を開弁位置(原点)まで確実に駆動して基準位置合わせを達成することができる。
【0061】
ここで、8ステップとしたのは、以下の理由による。即ち、図示のステップモータ32の特性から脱調を起こす頻度は低いと考えられるが、長期間にわたって使用すると、ずれの発生は避けられない。そのため走行の都度1回だけ基準位置合わせを行うようにした。
【0062】
ステップモータ32は2相励磁型であるため、図5に示すように励磁パターンは4個存在し、IACV34が弁座36に突き当たると、ステップモータ32はそれ以上回転できないが、励磁パターンは順次切り換わる。
【0063】
結果として脱調を起こすことになるが、例えば1ステップ(パルス)目から脱調したとしても、4ステップ(パルス)与えると、元の励磁パターンに戻る。この理由とイニシャライズに要する時間を考慮した上で、モータ1回転分とマージン1回転を見込み、8ステップに設定した。
【0064】
この期間を同図にCで示す。期間Cの出力指令値のパルスレートも100ppsとする。尚、期間Cに図6の処理でS102に進むときは、出力指令値を3ステップ分ホールドし、次いで出力指令値を−10ステップと書換え、基準位置合わせ制御を中止して通常制御に移行する。これにより、通常制御に移行するとき、出力指令値とそれに相当する弁開度に不一致を生じる危険性を減少させることができる。
【0065】
期間Cの処理が完了した後、ECU52は、出力指令値を所定時間、より具体的には3ステップ相当時間ホールドし、次いで出力指令値の値を−10ステップとし、原点に向けて開弁方向に駆動し(この期間を同図にDで示す)、原点に達した後、通常に移行(復帰)する。尚、3ステップ停止した後は、通常制御への移行(復帰)を促進するため、出力指令値のパルスレートは200ppsとする。
【0066】
この実施の形態は上記の如く、内燃機関10の吸気系(吸気管12)にスロットル弁16をバイパスする補助吸気通路30を設けると共に、ステップモータ32に接続されて前記補助吸気通路を開閉する吸気制御弁(IACV)34を備えてなる内燃機関の吸気弁制御装置において、前記ステップモータに供給された指令値PULCNTに基づいて前記吸気制御弁の開度を算出する吸気制御弁開度算出手段(ECU52、S10からS14)、前記内燃機関を搭載した車両が走行しているか否か判定する車両走行判定手段(ECU52、S104)、前記車両が走行していると判定されるとき、前記算出された吸気制御弁の開度を前記吸気制御弁の実際の開度に一致させる基準位置合わせ制御を許可する基準位置合わせ制御許可手段(ECU52、S118)、および前記基準位置合わせ制御許可手段により許可されたとき、前記基準位置合わせ制御を実行する基準位置合わせ制御実行手段(ECU52、S118)を備える如く構成した。
【0067】
これによって、構成として簡易であってコストアップを招くことがないと共に、機関の始動性を低下させることがなく、前記した機関の動作不調の問題も解消することができる。さらに、走行しているときに行うことで、基準位置合わせを全閉側で行うときも、走行性能への影響を減少させることができる。
【0068】
さらに、前記内燃機関の負荷PBAが所定負荷PBIAINTを超えるか否か判定する機関負荷判定手段(ECU52、S116)を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定されると共に、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可する(ECU52、S118)如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、トルクショックを低下させることで走行性能への影響を一層減少させることができる。
【0069】
さらに、前記内燃機関の回転数NEが所定回転数NIAINTを超えるか否か判定する機関回転数判定手段(ECU52、S106)を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定されると共に、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定され、さらに前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可する(ECU52、S118)如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、走行性能への影響を一層減少させることができる。
【0070】
さらに、前記内燃機関の冷却水温TWが所定水温TWIAINTを超えるか否か判定する機関水温判定手段(ECU52、S108)を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定され、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定され、さらに前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えると判定されると共に、前記内燃機関の冷却水温が所定水温を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可する(ECU52、S118)如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、基準位置合わせを全閉側で行うときも、基準位置合わせに要する時間を短縮することができ、走行性能への影響をさらに一層減少させることができる。
【0071】
また、前記基準位置合わせ制御実行手段は、前記基準位置合わせ制御の実行を開始した後、前記基準位置合わせ制御許可手段により前記基準位置合わせ制御の許可が取り消されたとき、所定時間、より具体的には3ステップ数相当時間待機して前記制御を中止する(ECU52、S102,S118)如く構成した。これによって、前記した作用効果に加え、通常制御に移行するときにずれが生じるのを効果的に防止することができる。
【0072】
尚、上記において基準位置合わせを閉弁側で行ったが、開弁側で行っても良い。
【0073】
また、期間Cで8ステップに設定したが、4の倍数であれば、それ以上に設定しても良い。
【0074】
【発明の効果】
請求項1項においては、構成として簡易であってコストアップを招くことがないと共に、始動性を低下させることがなく、前記した機関の動作不調の問題も解消することができる。さらに、走行しているときに行うことで、基準位置合わせを全閉側で行うときも、走行性能への影響を減少させることができる。また、前記した作用効果に加え、トルクショックを低減することで、走行性能への影響を一層減少させることができる。
【0076】
請求項項にあっては、前記した作用効果に加え、走行性能への影響を一層減少させることができる。
【0077】
請求項項にあっては、前記した作用効果に加え、基準位置合わせを全閉側で行うときも、基準位置合わせに要する時間を短縮することができ、走行性能への影響をさらに一層減少させることができる。
【0078】
請求項項にあっては、前記した作用効果に加え、通常制御に移行するときにずれが生じるのを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る内燃機関の吸気弁制御装置を概略的に示す全体図である。
【図2】図1装置の動作の中の通常の吸気弁制御(アイドル回転数制御)を示すフロー・チャートである。
【図3】図2フロー・チャートのS10における目標指令値算出に用いるテーブル特性を示す説明グラフである。
【図4】図2フロー・チャートのPULCNTの算出作業を示す説明タイム・チャートである。
【図5】図2フロー・チャートのPULCNTに応じた励磁パターン出力作業で用いる励磁パターンの説明グラフである。
【図6】図1装置の動作の中の基準位置合わせ制御を示すフロー・チャートである。
【図7】図6フロー・チャートで使用するしきい値のテーブル特性を示す説明グラフである。
【図8】図6フロー・チャートの基準位置合わせ作業を説明タイム・チャートである。
【符号の説明】
10 内燃機関(機関本体)
16 スロットル弁
30 補助吸気通路
32 ステップモータ
34 吸気弁(IACV)
40 車速センサ
44 カムシャフトセンサ
46 水温センサ
48 絶対圧センサ
52 ECU

Claims (4)

  1. 内燃機関の吸気系にスロットル弁をバイパスする補助吸気通路を設けると共に、ステップモータに接続されて前記補助吸気通路を開閉する吸気制御弁を備えてなる内燃機関の吸気弁制御装置において、
    a.前記ステップモータに供給された指令値に基づいて前記吸気制御弁の開度を算出する吸気制御弁開度算出手段、
    b.前記内燃機関を搭載した車両が走行しているか否か判定する車両走行判定手段、
    前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えるか否か判定する機関負荷判定手段、
    .前記車両が走行していると判定されると共に、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定されるとき、前記算出された吸気制御弁の開度を前記吸気制御弁の実際の開度に一致させる基準位置合わせ制御を許可する基準位置合わせ制御許可手段、
    および
    .前記基準位置合わせ制御許可手段により許可されたとき、前記基準位置合わせ制御を実行する基準位置合わせ制御実行手段、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の吸気弁制御装置。
  2. さらに、
    f.前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えるか否か判定する機関回転数判定手段、
    を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定されると共に、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定され、さらに前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可することを特徴とする請求項1項記載の内燃機関の吸気弁制御装置。
  3. さらに、
    g.前記内燃機関の冷却水温が所定水温を超えるか否か判定する機関水温判定手段、
    を備え、前記基準位置合わせ制御許可手段は、前記車両が走行していると判定され、前記内燃機関の負荷が所定負荷を超えると判定され、さらに前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えると判定されると共に、前記内燃機関の冷却水温が所定水温を超えると判定されるとき、前記基準位置合わせ制御を許可することを特徴とする請求項1項または2項記載の内燃機関の吸気弁制御装置。
  4. 前記基準位置合わせ制御実行手段は、前記基準位置合わせ制御の実行を開始した後、前記基準位置合わせ制御許可手段により前記基準位置合わせ制御の許可が取り消されたとき、所定時間待機して前記制御を中止することを特徴とする請求項1項ないし項のいずれかに記載の内燃機関の吸気弁制御装置。
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