JP3602645B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨張展開するエアバッグをカバー体で覆ったエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、自動車のステアリングホイールなどに備えられて、乗員を衝突の衝撃から保護するエアバッグ装置が用いられている。このエアバッグ装置は、ステアリングホイール本体に固定されるベースプレートと、このベースプレートに取り付けられたインフレータ(ガス発生器)と、このインフレータを覆うようにして折り畳まれて収納されたエアバッグと、このエアバッグを覆ってベースプレートに取り付けられたカバー体となどから構成されている。そして、衝突などの衝撃を受けた際には、インフレータからエアバッグ内にガスを急速に流入して膨張展開させ、この膨張の途中でエアバッグが膨張する圧力によりカバー体を開裂させてエアバッグを所定方向すなわち乗員の前方に突出させて展開させることにより、乗員に加わる衝撃を緩和して保護するようになっている。また、カバー体には、エアバッグを覆う被覆部と、この被覆部から突設された取付片部とが設けられ、この取付片部が、多数のリベットを用いて、ベースプレートの周囲に形成した支持片部に固着されている。
【0003】
しかしながら、このようにカバー体の固定に多数のリベットを用いる構成では、部品点数が増加するとともに組み立て工程が煩雑になり、製造コストの低減が困難である問題を有している。
【0004】
この点、例えば、特開平7−237517号公報に記載された構成が知られている。そして、この構成では、ベースプレートの支持片部をカバー体の取付片部の端部に沿って折り返し、さらにこの支持片部をかしめてカバー体の取付片部を挟持することにより、ベースプレートにカバー体を固定している。
【0005】
しかしながら、このように、支持片部を折曲するとともにかしめてカバー体の取付片部を挟持固定する構成では、ベースプレートにカバー体を取り付けた状態で、ベースプレートの支持片部を折曲してかしめる工程が必要で、製造装置が複雑になるなどして、製造コストの低減が困難になる問題を有している。
【0006】
また、例えば、特開平7−52738号公報に記載された構成が知られている。そして、この構成では、カバー体の取付片部には、係着孔が形成されているとともに、ベースプレートの支持片部には、取付片部を嵌着する断面略U字状の嵌着部が形成されている。さらに、この嵌着部からは、カバー体の取り付け方向と直交する方向すなわちエアバッグの突出方向と直交する方向に沿った折り線にて係着片が切り起こし形成されている。そこで、カバー体の取付片部をベースプレートの支持片部の嵌着部に挿入して嵌着し、係着片を係着孔に挿入して係止することにより、カバー体が抜け止めして固定されている。
【0007】
しかしながら、このように、エアバッグの突出方向と直交する方向に沿った折り線にて切り起こし形成された係着片にてカバー体を固定する構成では、エアバッグの突出時には、カバー体がエアバッグに押され、係着片の折り線を復帰変形させる方向に力が加わる。このため、エアバッグの突出時に係着片が変形しないように保持するためには、係着片を形成した嵌着部を強固な部材で形成する必要があり、製造コストの低減が困難になる問題を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、カバー体の固定に多数のリベットを用いる構成では、部品点数が増加するとともに組み立て工程が煩雑になり、製造コストの低減が困難である問題を有している。また、支持片部を折曲するとともにかしめてカバー体の取付片部を挟持固定する構成では、ベースプレートにカバー体を取り付けた状態で、ベースプレートの支持片部を折曲してかしめる工程が必要で、製造装置が複雑になるなどして、製造コストの低減が困難になる問題を有している。さらに、エアバッグの突出方向と直交する方向に沿った折り線にて切り起こし形成された係着片によりカバー体を固定する構成では、エアバッグの突出時に係着片が変形しないように保持するために、係着片を形成した嵌着部を強固な部材で形成する必要があり、製造コストの低減が困難になる問題を有している。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、製造コストを低減しつつカバー体を支持部材に強固に取り付けできるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のエアバッグ装置は、支持部材と、この支持部材に取り付けられ、ガスの流入により膨張展開して所定方向に突出するエアバッグを覆うカバー体とを備え、前記カバー体には、前記エアバッグを覆う被覆部と、この被覆部から前記所定方向にほぼ沿って突設された取付片部と、この取付片部に前記所定方向に交差して形成された係止受部とが設けられ、前記支持部材には、前記取付片部に沿って設けられた支持片部と、この支持片部から前記所定方向にほぼ沿った折り線にて折曲され前記係止受部に対向して係止する係止片部とが設けられ、前記係止片部には、前記係止受部に面状に対向する当接部が設けられたものである。
【0011】
そして、この構成では、通常時は、カバー体がエアバッグを覆い、エアバッグの膨張展開時には、このカバー体が破断などしてエアバッグが所定方向に突出する。カバー体は、取付片部に形成した係止受部に、支持片部から折曲して形成した係止片部が対向して係止し、支持部材に取り付けられており、カバー体を支持部材に固着する別部材の削減あるいは廃止が可能になる。さらに、係止片部は、支持片部から、エアバッグの突出方向にほぼ沿った折り線にて折曲されているため、エアバッグの突出の際にカバー体を介して力が加わっても、折り線が曲げられる方向には力が加わらず、カバー体が保持される。そして、係止片部に設けた当接部が係止受部に面状に当接するので、カバー体が安定して強固に保持される。
【0012】
請求項2記載のエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、支持片部は、相対向して設けられ、取付片部を挟持するものである。
【0013】
そして、この構成では、相対向した支持片部で取付片部を挟持することにより、カバー体が安定して強固に保持される。
【0014】
請求項3記載のエアバッグ装置は、請求項2記載のエアバッグ装置において、相対向する支持片部の少なくとも一方には、他方から折曲して形成された係止片部が係合する係合部が設けられたものである。
【0015】
そして、この構成では、相対向した支持片部同士が互いに係合して連結されるため、カバー体が安定して強固に保持される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図2において、1は自動車のステアリングホイールで、このステアリングホイール1は、ステアリングホイール本体2と、このステアリングホイール本体2の乗員側すなわち正面側に取り付けられたエアバッグ装置3となどから構成されている。なお、ステアリングホイール1は、適宜調節可能に傾斜したステアリングシャフトに取り付けられ、通常傾斜した状態で用いられるものであるが、以下、エアバッグ装置3が取り付けられた乗員側を上側とし、車体側を下側として説明する。そして、ステアリングホイール本体2は、円環状のリム部5と、このリム部5の内側に位置するボス部6と、これらリム部5とボス部6とを連結した複数のスポーク部7となどから形成されている。
【0018】
そして、図1に示すように、ボス部6の下部には、ステアリングシャフトSに嵌着するボス8と、このボス8に別体または一体に固着されたボスプレート9とが設けられ、このボスプレート9に、図示しないホーンスイッチ機構などを介してエアバッグ装置3が取り付けられている。さらに、このボス部6の下側部は、下部カバー10により覆われている。
【0019】
また、エアバッグ装置3は、支持部材としてのベースプレート11と、このベースプレート11に取り付けられるカバー体12、エアバッグ15、およびインフレータ16となどから構成されている。
【0020】
そして、ベースプレート11は、高剛性の金属板をプレス形成などして、平面略矩形状をなす基板部21と、この基板部21の外周部から所定方向としての下方に屈曲して突設された周板部22とから略箱状に形成されている。また、基板部21には、円孔状のインフレータ用通孔23が形成されているとともに、このインフレータ用通孔23の周囲に位置して、図示しない複数の通孔が形成されている。さらに、周板部22の両側あるいは基板部21の下面には、図示しないブラケット部が設けられ、このブラケット部が、ステアリングホイール本体2のボスプレート9などに取り付けられている。
【0021】
また、図1の断面図および図3の製造工程図に示すように、周板部22の下端部からは、前後および両側に位置して、それぞれ1か所あるいは複数か所から略U字状をなす保持部25が一体に延設して形成されている。すなわち、この保持部25には、周板部22に連続して垂直状に配置された第1の支持片部26と、この第1の支持片部26の外側に平行状に位置して所定間隔を介して離間した第2の支持片部27と、これら支持片部26,27の下端を連設する水平な連設片部28とが形成されている。さらに、第1の支持片部26には、係合部としての略矩形状の係合孔29が形成されている。一方、第2の支持片部27は、係合孔29に対向して上端を開放するように切り欠かれているとともに、この切り欠いた部分には、係止片部31が一体に切り起こし形成されている。そして、この係止片部31は、各支持片部26,27および連設片部28に対して垂直に形成され、上下方向を長手方向とするほぼ直角に折曲された折り線Bを介して、第2の支持片部27に連設している。さらに、この係止片部31の下端部は、ほぼ直角に折曲され、水平な当接部33が形成されている。また、この状態で、第2の支持片部27に形成した係止片部31および当接部33の一部は、第1の支持片部26に形成した係合孔29に挿入して係合されている。
【0022】
一方、カバー体12は、図1および図2に示すように、合成樹脂により一体的に形成され、ステアリングホイール本体2のボス部6およびスポーク部7の一部を覆う曲面形状の被覆部41と、この被覆部41の下面から下方に垂直状に突設された角筒状の取付片部42とが形成されている。そして、これら被覆部41と取付片部42の内側との間に囲まれた部分が、エアバッグ15の収納空間になっているとともに、このエアバッグ15の収納空間に面して、被覆部41の下面に平面略H字状などなし脆弱なテアライン44が形成されている。
【0023】
さらに、カバー体12の取付片部42には、図1および図3に示すように、ベースプレート11の保持部25の位置に対応して、係止孔45が形成され、この係止孔45の下面が、係止受部46になっている。
【0024】
また、エアバッグ15は、例えば、2枚の基布を縫い合わせて偏平な袋状に形成され、中央の底部に、円孔状のガス流入口15a が形成されている。そして、このガス流入口15a から、環状の押え部材であるリテーナ48が挿入され、このガス流入口15a の周囲がベースプレート11側に押さえつけられるようになっている。
【0025】
さらに、インフレータ16は、略円柱状をなす本体部51を備え、この本体部51の外周部にフランジ部52が突設されているとともに、このフランジ部52の上側に位置してガスを噴射するガス噴射口53が複数形成されている。
【0026】
次に、本実施の形態の組み立て工程を説明する。
【0027】
まず、エアバッグ15の内側に挿入したリテーナ48から突設した図示しないボルトを、ベースプレートのインフレータ用通孔23の周囲に形成した通孔に挿入し、また、リベットなどを用いることにより、インフレータ用通孔23とガス流入口15a とを位置合わせした状態で、エアバッグ15をベースプレート11の基板部21の上面に取り付けるとともに、エアバッグ15が基板部21上に収まるように小さく折り畳む。
【0028】
また、図3に示すように、ベースプレート11は、当接部33を折曲して水平にするとともに、折り線Bは折曲せずに係止片部31を第2の支持片部27と面一にした状態でプレス加工されており、エアバッグ15を取り付けたこのベースプレート11の上側からカバー体12を被せて押し込み、周板部22の外周部に取付片部42を嵌合する。この時、カバー体12の取付片部42の下端部が、ベースプレート11の保持部25の連設片部28上に当接するとともに、取付片部42の下部が、相対向する支持片部26,27間に挟持される。そして、この状態で、矢印F方向に押圧する(かしめ力を加える)と、係止片部31は、各保持部25の折り線Bを支点としてほぼ直角に折曲され(かしめされ、すなわち塑性変形され)、各係止片部31はカバー体12の係止孔45に挿入され、係止片部31の下端部すなわち当接部33が係止孔45の係止受部46に面状に当接する。さらに、この状態で、係止片部31および当接部33の他側部は第1の支持片部26の係合孔29に係合する。
【0029】
そして、この状態で、ベースプレート11の係止片部31および当接部33が、カバー体12の取付片部42の係止孔45に係止し、カバー体12の上側への移動を阻止して、カバー体12のベースプレート11への取り付け作業が完了する。
【0030】
続いて、ベースプレート11の下側から、インフレータ16の本体部51の上側部をインフレータ用通孔23およびガス流入口15a に押し込み、フランジ部52をリテーナ48のボルトに螺合するナットで共締めなどして固定し、エアバッグ装置3の組み立てが完了する。
【0031】
また、自動車に衝突などの衝撃が加わると、図示しない制御ユニットがインフレータ16を作動させ、ガス噴射口53からエアバッグ15の内側にガスを急速に噴射する。すると、エアバッグ15は急速に膨張し、この膨張の圧力でカバー体12をテアライン44から開裂させ、カバー体12の外側の所定方向(図1に示す矢印C方向)すなわち上方に突出する。さらに、エアバッグ15は、乗員の前方に膨張展開して、乗員に加わる衝撃を吸収緩和するようになっている。
【0032】
そして、本実施の形態によれば、カバー体12は、ベースプレート11に一体に形成した保持部25に保持されるため、別部材の多数のリベットなどを用いる必要がなく、このリベットを削減または廃止して、製造コストを低減することができる。また、カバー体12をベースプレート11に取り付ける作業では、ベースプレート11の上側からカバー体12を被せて押し込み、周板部22の外周部に取付片部42を嵌合することにより、取付片部42が相対向する支持片部26,27間に挟持されるとともに、各保持部25の折り線Bをほぼ直角に折曲することによりカバー体12を抜け止めして保持できるため、作業工程も簡単で、自動化も容易になり、製造コストを低減することができる。
【0033】
また、各保持部25の係止片部31の折り線Bは、第2の支持片部27から、所定方向Aすなわちエアバッグ15の突出方向に沿った折り線にて折曲されているため、エアバッグ15の突出の際にカバー体12が押し上げられ、このカバー体12を介して上方に向かう力が加わっても、折り線Bが曲げられる方向には力が加わらず、カバー体12をベースプレート11に強固に連結して保持できる。そこで、ベースプレート11を必要以上に剛性の高い部材などを用いて製造する必要がなく、製造コストを低減し、あるいは重量を軽減することができる。
【0034】
すなわち、例えば、図4(a)に示すように、所定方向Aに押動される部材Dについて、この所定方向Aと直交する折り線Eで折曲した係止片部Fで係止すると、部材Dが所定方向Aに押動される際には、折り線Eが復帰変形する方向に荷重が加わるため、係止片部Fの剛性を高めて変形を阻止する必要があるが、本実施の形態では、図4(b)に示すように、折り線Bは所定方向Aに沿って形成されているため、カバー体12が所定方向Aに押動される際にも、折り線Bの変形を阻止することができる。
【0035】
さらに、本実施の形態では、第1および第2の支持片部26,27で取付片部42を挟持するとともに、係止片部31に設けた当接部33がカバー体12の係止受部46に面状に当接するため、カバー体12を安定して強固に保持することができる。なお、当接部33は、極力広い面積でカバー体12に当接することが望ましい。
【0036】
また、第1および第2の支持片部26,27を相対向して設け、第2の支持片部27から切り起こした係止片部31を第1の支持片部26に形成した係合孔29に係合することにより、これら支持片部26,27および係止片部31を互いに強固に連結し、カバー体12を安定して強固に保持することができる。
【0037】
なお、上記の実施の形態では、カバー体12の係止受部46およびベースプレート11の当接部33を平面状に形成したが、例えば、図5に示すように、係止受部46a および当接部33a のように、一定の曲率を設けた曲面などに形成してもよい。そして、この構成では、係止受部46a および当接部33a の端部に発生する応力を分散できるとともに、互いの位置を正確に組み合わせることができる。
【0038】
また、上記の実施の形態では、ベースプレート11の各保持部25にそれぞれ1個の係止片部31を形成したが、係止片部31を複数形成してもよく、例えば、図6に示すように、第2の支持片部27の両側部から係止片部31,31を切り起こし、それぞれカバー体12の係止孔45,45に係止することもできる。
【0039】
さらに、例えば、図7に示すように、第1の支持片部26に切欠部26a を形成するとともに、係止片部31から、この切欠部26a に係止する係着片31a を延設することもできる。そして、この構成では、第1の支持片部26と第2の支持片部27とが互いに離間する方向に変形しないように保持されるため、保持部25の剛性を高めなくとも、カバー体12を強固に保持することができる。
【0040】
さらに、上記の各実施の形態では、相対向する支持片部27,28をベースプレート11に一体に形成したが、一方あるいは両方の支持片部をベースプレート11とは別体に形成し、いわゆるアシストプレートとすることもできる。そして、このように部材を別体に形成することにより、各部材の形状を単純化し、部品取りの効率の向上あるいは製造工程の簡略化を図り、製造コストの低減を図ることができる。
【0041】
例えば、図8および図9に示すように、ベースプレート11の周板部22の下端に沿って第1の支持片部61を形成し、この第1の支持片部61に一対の係合部としての係合孔62とリベット孔63を形成する。一方、この第1の支持片部61とは別体に、略細長矩形板状の第2の支持片部(アシストプレート)64を形成し、この第2の支持片部64に一対の係止片部65を垂直な折り線Bで切り起こし形成し、これら係止片部65の下端部を折曲して当接部66を形成するとともに、これら係止片部65の折り線Bの反対側に係止爪部67を形成し、さらに、第2の支持片部64の両端近傍に一対のリベット孔68を形成する。また、カバー体12の取付片部42にも、一対のリベット孔69を形成する。そして、この構成では、図8に示す状態から、各リベット孔63,68,69に図示しないリベットを挿入してかしめるとともに、各係止片部65を折り線Bで折曲する。すると、図9に示すように、各係止片部65がカバー体12に形成した係止孔45および係合孔62を挿通して係合し、当接部66がカバー体12の係止受部46に対向するとともに、係止爪部67が第1の支持片部61の内側に係合する。この状態で、各係止片部65を介して第1の支持片部61と第2の支持片部64とが連結され、これら支持片部61,64間にカバー体12の取付片部42が保持されるようになっている。このような構造にしたので、リベットの数を少なくすることができる。
【0042】
また、図8および図9に示す構成では、ベースプレート11に連設された第1の支持片部61に一対の係合孔62を形成するとともに、別体をなす第2の支持片部64に一対の係止片部65を形成したが、かかる構成に限られるものではなく、例えば、図10に示すように、ベースプレート11に連設された第1の支持片部61に一対の係止片部65を形成するとともに、別体をなす第2の支持片部64に一対の係合孔62を形成することもできる。また、図11あるいは図12に示すように、第1の支持片部61および第2の支持片部64にそれぞれ係合孔62と係止片部65とを形成し、互いに係合させることもできる。
【0043】
さらに、図13あるいは図14に示すように、第1の支持片部61および第2の支持片部64のいずれか一方と、カバー体12とに長孔状の係合部としての係合孔62a および係止孔45a を形成し、第1の支持片部61および第2の支持片部64のいずれか他方に対をなして形成した係止片部65を、これら係合孔62a および係止孔45a に挿入して係合固定することもできる。
【0044】
また、エアバッグ装置は、自動車のステアリングホイールのみに適用されるものではなく、例えば、助手席前のインストルメントパネルに備える助手席乗員用のエアバッグ装置や座席に備えるエアバッグ装置に適用することもでき、さらに、車両以外の移動体などに適用することもできる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1記載のエアバッグ装置によれば、カバー体は、取付片部に形成した係止受部に、支持片部から折曲して形成した係止片部が対向して係止し、支持部材に取り付けられており、カバー体を支持部材に固着する別部材を削減あるいは廃止して、製造コストを低減できる。また、係止片部は、支持片部から、エアバッグの突出方向にほぼ沿った折り線にて折曲されているため、エアバッグの突出の際にカバー体を介して力が加わっても、折り線が曲げられる方向には力が加わらず、カバー体を強固に保持できる。そこで、支持部材を剛性の高い部材などを用いて製造する必要がなく、製造コストを低減し、あるいは重量を軽減することができる。そして、係止片部に設けた当接部が係止受部に面状に対向するため、カバー体を安定して強固に保持することができる。
【0046】
請求項2記載のエアバッグ装置によれば、請求項1記載の効果に加え、相対向して設けた支持片部で取付片部を挟持することにより、カバー体を安定して強固に保持することができる。
【0047】
請求項3記載のエアバッグ装置によれば、請求項2記載の効果に加え、相対向する支持片部の少なくとも一方に、他方から折曲して形成された係止片部が係合する係合部を設けたため、相対向した支持片部同士が互いに係合して連結され、カバー体を安定して強固に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を示す図2のA−A断面図である。
【図2】同上エアバッグ装置を備えたステアリングホイールの平面図である。
【図3】同上エアバッグ装置の製造工程を示す一部の斜視図である。
【図4】同上エアバッグ装置の作用を示す説明図である。
【図5】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す一部の斜視図である。
【図6】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す一部の斜視図である。
【図7】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す一部の斜視図である。
【図8】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す一部の斜視図である。
【図9】同上エアバッグ装置を示す説明図である。
(a)は一部の縦断面図
(b)は一部の横断面図
【図10】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す説明図である。
(a)は折り線を折曲する前の状態
(b)は折り線を折曲した後の状態
【図11】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す説明図である。
(a)は折り線を折曲する前の状態
(b)は折り線を折曲した後の状態
【図12】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す説明図である。
(a)は折り線を折曲する前の状態
(b)は折り線を折曲した後の状態
【図13】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す説明図である。
(a)は折り線を折曲する前の状態
(b)は折り線を折曲した後の状態
【図14】本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態の製造工程を示す説明図である。
(a)は折り線を折曲する前の状態
(b)は折り線を折曲した後の状態
【符号の説明】
3 エアバッグ装置
11 支持部材としてのベースプレート
12 カバー体
15 エアバッグ
26,27 支持片部
29,62,62a 係合部としての係合孔
31,65 係止片部
33,33a,66 当接部
41 被覆部
42 取付片部
46,46a 係止受部
B 折り線
C 所定方向
Claims (3)
- 支持部材と、この支持部材に取り付けられ、ガスの流入により膨張展開して所定方向に突出するエアバッグを覆うカバー体とを備え、
前記カバー体には、前記エアバッグを覆う被覆部と、この被覆部から前記所定方向にほぼ沿って突設された取付片部と、この取付片部に前記所定方向に交差して形成された係止受部とが設けられ、
前記支持部材には、前記取付片部に沿って設けられた支持片部と、この支持片部から前記所定方向にほぼ沿った折り線にて折曲され前記係止受部に対向して係止する係止片部とが設けられ、
前記係止片部には、前記係止受部に面状に対向する当接部が設けられた
ことを特徴とするエアバッグ装置。 - 支持片部は、相対向して設けられ、取付片部を挟持する
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。 - 相対向する支持片部の少なくとも一方には、他方から折曲して形成された係止片部が係合する係合部が設けられた
ことを特徴とする請求項2記載のエアバッグ装置。
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JP11397196A JP3602645B2 (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | エアバッグ装置 |
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