JP3602262B2 - 多層構造アクリル系重合体及びその製造方法並びに該重合体を用いたメタクリル樹脂組成物の製造方法及びその樹脂組成物。 - Google Patents

多層構造アクリル系重合体及びその製造方法並びに該重合体を用いたメタクリル樹脂組成物の製造方法及びその樹脂組成物。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明性、耐衝撃性に優れた多層構造アクリル系重合体の製造方法及び該製造方法によって得られた多層構造重合体とメタクリル樹脂とからなる樹脂組成物の製造方法、並びに上記多層構造アクリル系重合体及び該重合体とメタクリル樹脂との樹脂組成物に関する
【0002】
【従来の技術】
メタクリル樹脂は透明性、耐候性、成形加工性に優れており、自動車用部品、照明用品、各種パネル等に広く用いられている。しかし、一般にメタクリル樹脂は耐衝撃性が十分でないためその用途をせばめている。そこでメタクリル樹脂の耐衝撃性を改良するための手段が数多く提案されている。
【0003】
例えば特公昭55−27576号公報には、特定の硬質−軟質−硬質の三段階を基本構造とする多段階重合体を添加することにより、メタクリル樹脂等の硬質樹脂の耐衝撃性を向上させることが提案されている。特公平5−88903号公報でもヘイズの温度依存性の改良を目的に特定の構造、特性を持つ硬質−軟質−硬質の重合体を含む熱可塑性アクリル樹脂組成物を提案している。しかし、これらの方法では耐衝撃性、あるいは、ヘイズの温度依存性はある程度良好になるものの、成形後の樹脂板の透明性、特に黄帯色が起こるという欠点があった。
【0004】
また、特開平6−93056号公報にはエラストマー相に特定のモノマーを用いたノッチ衝撃強度と光学的透明度を改善した耐衝撃性にするための変性剤について提案されている。しかしながら、これによっても耐衝撃性の改良は十分ではなく、また、成形板の黄帯色は改善できていない。特公平4−80042号公報には、乳化重合等で製造した水性重合体を特定の凝析剤で凝析、回収することにより該重合体を含む成形物の黄色度、透明性を改良する方法について、及び特開平4−226558号公報には、特定のコア/シェルポリマーエマルジョン中に特定の還元剤を添加することによって、成形物の着色を改良する方法が開示されている。さらに、特開平4−356502号公報には多層構造重合体を凍結凝固することで、成形物の光学特性、耐熱水性を改良する方法が提案されている。しかし、これらの方法では、何れもコスト、生産性の面で問題点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、多層構造アクリル系重合体からなる耐衝撃性、透明性、耐帯色性に優れ、かつ、ヘイズの温度依存性の小さいメタクリル樹脂組成物の製造方法及び、それを得るための多層構造アクリル系重合体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決するために、鋭意検討を行った結果、多層構造アクリル系重合体の製造時に各層の重合に用いる重合開始剤を適切に選択することによって、上記課題が解決することを見いだし、本発明を完成した。
【0007】
本発明は、(A)アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最内層重合体(a)10〜50重量部、
(B)上記最内層重合体(a)の存在下に
1.アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート
2.芳香族ビニル単量体及び/またはアリールアルキルアクリレート
3.α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体
を主成分とする単量体混合物を重合して得られる中間層重合体(b)20〜60重量部及び
(C)上記最内層及び中間層からなる重合体の存在下に、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最外層重合体(c)20〜60重量部からなり、かつ、各層重合体の合計が100重量部である多層構造アクリル系重合体を製造するにあたり、非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤を用いて最内層及び中間層の重合を行い、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤を用いて最外層の重合を行うことを特徴とする多層構造アクリル系重合体の製造方法にある。
また、本発明は、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質メタクリル樹脂50〜95重量%と前述の製造方法によって得られた多層構造アクリル系重合体5〜50重量%とを混合するメタクリル樹脂組成物の製造方法にある。
さらに本発明は、(A)アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最内層重合体(a)10〜50重量部、
(B)上記最内層重合体(a)の存在下に
1.アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート
2.芳香族ビニル単量体及び/またはアリールアルキルアクリレート
3.α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体を主成分とする単量体混合物を重合して得られる中間層重合体(b)20〜60重量部及び
(C)上記最内層及び中間層からなる重合体の存在下に、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最外層重合体(c)20〜60重量部からなり、かつ、各層重合体の合計が100重量部である多層構造アクリル系重合体であって、非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤を用いて最内層及び中間層の重合を行い、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤を用いて最外層の重合を行うことによって得られる多層構造アクリル系重合体にある。
【0008】
さらに、本発明は前述の多層構造アクリル系重合体5〜50重量%及びメタクリル酸メチルを主成分とする硬質メタクリル樹脂50〜95重量%とからなるメタクリル樹脂組成物にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において製造する多層構造アクリル系重合体は、最内層重合体(a)、中間層重合体(b)及び最外層重合体(c)からなる少なくとも3層を形成する重合体からなるものである。
【0010】
本発明は、上記の多層構造アクリル重合体を製造するにあたって、非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤を用いて最内層及び中間層の重合を行い、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤を用いて最外層の重合を行うことを特徴としている。
【0011】
本発明の多層構造アクリル系重合体は、最内層重合体(a)、中間層重合体(b)、最外層重合体(c)の三層からなり、各層重合体の合計を100重量部とした場合、各層の比率は最内層重合体(a)は10〜50重量部好ましくは15〜30重量部、中間層重合体(b)は20〜60重量部好ましくは30〜50重量部、最外層重合体(c)は20〜60重量部好ましくは25〜45重量部である。多層構造重合体を構成する各層の比率がこれらの範囲を逸脱すると耐衝撃性に劣るものとなり、あるいはヘイズの温度依存性の大きいものになる。
【0012】
上記多層構造アクリル系重合体を形成する各層は次の組成からなる単量体によって構成される。
【0013】
最内層重合体(a)は、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とし、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートは好ましくは50〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%である。他の単量体としてはアルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート0〜50重量%好ましくは0〜20重量%、α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体0〜5重量%好ましくは0.1〜5重量%、多官能架橋性単量体0〜5重量%0.1〜5重量%、及びこれら単量体と共重合可能な他の単量体0〜20重量%からなる。
【0014】
最内層重合体(a)は上記アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートまたはこれと上記単量体混合物を重合して得られる重合体である。
【0015】
中間層重合体(b)は、アルキル基の炭素数が2〜8のアルキルアクリレート、芳香族ビニル単量体及び/またはアリールアルキルアクリレート、α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体を主成分とし、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート50〜90重量%好ましくは65〜85重量%、芳香族ビニル単量体及び/またはアリールアルキルアクリレート10〜49.9重量%好ましくは15〜35重量%、α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体0.1〜5重量%好ましくは0.3〜3重量%、多官能架橋性単量体0〜5重量%好ましくは0.1〜3重量%、及びこれら単量体と共重合可能な他の単量体0〜20重量%からなる。
【0016】
中間層重合体(b)は前記最内層重合体(a)の存在下に上記単量体混合物を重合して得られる重合体である。
【0017】
最外層重合体(c)は、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とし、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートは好ましくは90〜100重量%、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート0〜10重量%、及びこれら単量体と共重合可能な他の単量体0〜5重量%からなる。単量体の使用量がこれらの範囲を逸脱すると、得られる多層構造アクリル系重合体は耐衝撃性、透明性に劣るものになる。
【0018】
多層構造アクリル系重合体である最外層重合体(c)は前記最内層及び前記中間層からなる重合体(b)の存在下に上記単量体または単量体混合物を重合して得られる重合体である。
【0019】
ここで用いられるアルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートの具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート等が挙げられる。また、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレートとしてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられる。
【0020】
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。また、アリールアルキルアクリレートとしては、ベンジルアクリレート、フェニルプロピルアクリレート、フェニルペンチルアクリレート、フェニルヘキシルアクリレート等が挙げられる。
【0021】
α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸のアリル、メタリル、クロチルエステル等が挙げられる。
【0022】
多官能性単量体としては、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのアクリル酸、またはメタクリル酸のジエステル、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられる。
【0023】
また、最外層重合体(c)を形成する際に、多層構造アクリル系重合体と硬質メタクリル樹脂との相溶性を向上させるために、アルキルメルカプタン等を用いて分子量を調整することが望ましい。
【0024】
本発明の最も重要な特徴は多層構造アクリル系重合体の各層の重合に用いる重合開始剤を適切に選択したことにある。すなわち、非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤を用いて最内層及び中間層の重合を行い、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤を用いて最外層の重合を行うことによって、耐衝撃性と耐帯色性を共に向上させることができ、その結果、耐衝撃性、透明性、耐帯色性に優れ、かつ、ヘイズの温度依存性が小さいメタクリル樹脂組成物を生産性よく得ることが可能となる。
【0025】
レドックス系及び/または非レドックス系の有機系重合開始剤、またはレドックス系の水溶性無機系重合開始剤等の非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤以外の重合開始剤を用い、最内層及び/または中間層の重合を行うと耐衝撃性に劣るものとなる。また、最外層の重合に無機系重合開始剤またはアゾ系の重合開始剤等のレドックス系の有機過酸化物系重合開始剤以外の重合開始剤を用いると、耐帯色性及び/または耐衝撃性の劣るものとなる。
【0026】
ここで用いる非レドックス系の水溶性無機重合開始剤とは、亜二チオン酸ナトリウム/硫酸鉄(II)、デキストローズ/硫酸鉄(II)、または、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)/硫酸鉄(II)等のレドックス反応を誘起する還元剤/遷移金属の非存在下で使用される過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過ほう酸カリウム、過ほう酸ナトリウム、過ほう酸アンモニウム等の過ほう酸塩、過酸化水素等の水溶性無機系重合開始剤を意味する。これらの中で、経済性、取扱性の点から過硫酸塩の使用が好ましい。
【0027】
用いる非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤の量としては、開始剤の種類によって若干異なってくるが、最内層および中間層重合体を形成する単量体混合物100重量部に対し、0.03〜2重量部が好ましく、より好ましくは0.05〜1重量部である。
【0028】
また、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤とは、レドックス反応を誘起する還元剤/遷移金属の存在下で使用されるt−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル等の有機過酸化物系重合開始剤を意味する。これらの中で、耐衝撃性、取扱性の点でハイドロパーオキサイド系を用いることが好ましい。
【0029】
用いる有機過酸化物系重合開始剤の量は、開始剤の種類によって異なるが最外層重合体(c)を形成する単量体混合物100重量部に対し、0.05〜1重量部が好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましい。
【0030】
本発明の多層構造アクリル系重合体は公知の乳化重合法により製造される。製造方法の一例を以下に示す。
反応容器に脱イオン水、必要があれば乳化剤を加えた後、最内層重合体を構成する単量体混合物を添加、重合する。その最内層重合体の存在下で中間層重合体を構成する単量体混合物を添加、重合して最内層重合体の周りに殻をつくる。続いて、その重合体粒子の存在下に最外層重合体を構成する単量体混合物を添加、重合して、所望の多層構造アクリル系重合体を得る。
【0031】
重合温度は用いる重合開始剤の種類や量によって異なるが、40〜120℃、好ましくは60〜95℃である。
【0032】
重合開始剤は水相、単量体相いずれか片方、または、双方に添加することができるが、非レドックス系の水溶性無機系開始剤を用いる場合は、水相に添加する方法が好ましく、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤を用いる場合は、有機過酸化物系重合開始剤を単量体相に添加する方法が好ましい。
【0033】
各層の重合における各単量体の添加は一括、分割あるいは連続滴下で行うことができるが、特に中間層重合体(b)、最外層重合体(c)の重合を行う場合には分割あるいは連続滴下法が透明性、耐衝撃性の観点から有利である。
【0034】
乳化重合に当り乳化剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系の何れの界面活性剤も使用できるが、特にアニオン系の界面活性剤が好ましい。アニオン系界面活性剤としてはオレイン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、アルケニルコハク酸ジカリウム系等のカルボン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩、、ヂオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム系等のスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム系等のリン酸エステル塩等が挙げられる。
【0035】
多層構造アクリル系重合体の粒子径は特に限定はないが、中間層まで重合した段階で0.05〜0.5μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.35μmである。
【0036】
乳化重合法によって得られたポリマーラテックスは酸凝固法、塩凝固法、凍結凝固法、噴霧乾燥法等公知の凝固法を用いて凝固できる。酸凝固法としては、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、または酢酸等の有機酸を使用することができ、塩凝固法としては、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム等の無機塩、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム等の有機塩を使用することができる。凝固された重合体は公知の方法でさらに洗浄、脱水、乾燥される。
【0037】
本発明の多層構造アクリル系重合体は、次に示す硬質メタクリル樹脂とからなるメタクリル樹脂組成物を与える。すなわち、多層構造アクリル系重合体5〜50重量%とメタクリル酸メチル単位を主成分とする硬質メタクリル樹脂50〜95重量%からつくられるメタクリル樹脂組成物である。かかるメタクリル樹脂組成物は、耐衝撃性、透明性、耐帯色性に優れ、ヘイズの温度依存性の小さいものとなる。
【0038】
硬質メタクリル樹脂中のメタクリル酸メチル単位の比率が50重量%未満では透明性あるいは耐候性に劣ったものとなる。また、多層構造アクリル系重合体と硬質メタクリル樹脂の組成比率が上記範囲を逸脱すると耐衝撃性、透明性、耐帯色性あるいはヘイズの温度依存性の劣ったものとなる。
【0039】
硬質メタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチル単独またはこれと共重合可能な他の単量体を重合した重合体である。これにはアルキル基の炭素数2〜8のアルキルメタクリレート、アリールメタクリレート、アルキル基の炭素数1〜8のアルキルアクリレート、芳香族ビニル単量体、N−置換マレイミド単量体等が挙げられる。使用される硬質メタクリル樹脂は、これら単量体または単量体混合物から乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等公知の重合方法によって得られる。
【0040】
多層構造アクリル系重合体と硬質メタクリル樹脂との組成物を形成するための混合方法は特に限定されないが、溶融混合する方法が理想的である。溶融混合に先立って、必要があれば、ヒンダードフェノール系、フォスファイト系、チオエーテル系等の酸化防止剤、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、有機ニッケル系等の光安定剤、あるいは滑剤、可塑剤、染顔料、充填剤等を適宜加え、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等で樹脂と混合した後、ミキシングロール、スクリュー型押出し機を用いて150〜300℃で溶融混練することによって多層構造体と硬質メタクリル樹脂組成物を得ることができる。
【0041】
かくして得られたメタクリル樹脂組成物を押出成形機、射出成形機等により成形することにより、耐衝撃性、透明性、耐帯色性に優れ、ヘイズの温度依存性の小さい成形品を得ることができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例、比較例によって本発明をさらに説明する。説明中「部」は重量部を示す。また、各例に用いた化合物の略号は次の通りである。
MMA:メチルメタクリレート
MA:メチルアクリレート
BA:n−ブチルアクリレート
BzA:ベンジルアクリレート
AMA:アリルメタクリレート
St:スチレン
BDMA:1,3−ブチレングリコールジメタクリレート
TEDA:トリエチレングリコールジアクリレート
n−OM:n−オクチルメルカプタン
t−DM:t−ドデシルメルカプタン
KPS:過硫酸カリウム
APS:過硫酸アンモニウム
SPB:過ほう酸ナトリウム
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
t−BH:t−ブチルハイドロパーオキサイド
DBP:ジ−t−ブチルパーオキサイド
AMHP:2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ハイドロキシエチル)−プロピオンアミド]
EDTA・2Na:エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム2水和物
硫酸鉄(II):硫酸鉄(II)7水和物
RON:ソジウムフォルムアルデヒドスルホキシレート
LO:ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム系の界面活性剤「フォスファノール」LO−529(東邦化学工業(株)製、商品名)
【0043】
評価のために用いた諸特性の測定は下記の方法によった。
[アイゾット衝撃強度(ノッチ付き)]ASTM−D256
[ヘイズ(室温)]ASTM−D1003(板厚2mm)
[ヘイズ(70℃)]試片(板厚2mm)を70℃に加熱した後、ASTM−D1003に従って測定し、結果を下記のランクで示した。
A ヘイズ 5%未満
B 〃 10%未満
C 〃 15%未満
D 〃 15%以上
[イエローインデックス(YI)]ASTM−D1925(板厚2mm)
[粒子径]光散乱光度計DLS700(大塚電子製)を用いて動的光散乱法でラテックスの状態の試料を測定した。
【0044】
[実施例1]
還流冷却器付き反応容器にイオン交換水190部、炭酸ナトリウム0.06部、ほう酸0.6部を加えた後、表1に記載した組成の単量体混合物1−1(以下単量体混合物(1−1)と記す。)25部をLO 0.06部と共に加え80℃に昇温した。昇温後、重合開始剤KPS 0.03部を添加し、1時間保持して最内層の重合を行った。次いでこの重合体ラテックスの存在下、重合開始剤KPS 0.1部を加えた後、表1に記載した組成の単量体混合物2−1(以下単量体混合物(2−1)と記す。)37.5部とLO 0.3部の混合物を12.5部/時間の速度で連続的に添加した後、2時間保持して中間層の重合を行った。ついで、この重合体ラテックスの存在下、硫酸鉄(II)2.5×10−5部、EDTA・2Na7.5×10−5部、RON 0.1部を加え、レドックス反応が誘起しうる状態にした後、表1に記載した組成の単量体混合物3−1(以下単量体混合物(3−1)と記す。)37.5部と重合開始剤CHP 0.06部の混合物を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して最外層の重合を行い多層構造アクリル重合体ラテックスを得た。
【0045】
得られたラテックスを酢酸カルシウム水溶液で凝固した後、洗浄、脱水、乾燥を行い多層構造アクリル系重合体の粉末を得た。この多層構造アクリル系重合体粉末40部と、MMA97.5部、MA2.5部からなる硬質メタクリル樹脂60部とをヘンシェルミキサーで混合した後、直径40mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度230〜270℃、ダイ温度260℃で溶融混練押出し、得られたペレット状のメタクリル樹脂組成物をシリンダー温度260℃で射出成形して試験片を得た。
【0046】
【表1】
Figure 0003602262
【0047】
[実施例2〜5]
多層構造アクリル系重合体の各層の重合に用いる重合開始剤を表2に示すように変更したほかは実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0048】
[比較例1]
多層構造アクリル系重合体の中間層の重合までは実施例1と同様に行って得られた中間層重合体ラテックスの存在下、重合開始剤KPS 0.03部を加え、さらに単量体混合物(3−1)37.5部を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0049】
[比較例2]
還流冷却器付き反応容器にイオン交換水190部、炭酸ナトリウム0.06部、ほう酸0.6部を加えた後、単量体混合物(1−1)25部をLO 0.06部と共に加え、70℃に昇温した。昇温後、硫酸鉄(II)2.5×10−5部、EDTA・2Na7.5×10−5部、RON 0.1部を加え、レドックス反応が誘起しうる状態にし、重合開始剤KPS 0.05部を加えた後、1時間保持して最内層の重合を行った。ついでこの重合体ラテックスの存在下、RON 0.1部、重合開始剤KPS 0.1部を加えた後、単量体混合物(2−1)37.5部とLO 0.3部の混合物を12.5部/時間の速度で連続的に添加した後、2時間保持して、中間層の重合を行った。ついで、この重合体ラテックスの存在下、RON 0.1部を加えた後、単量体混合物(3−1)37.5部と重合開始剤t−BH 0.06部の混合物を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して、最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0050】
[比較例3]
多層構造アクリル系重合体の最内層の重合までは実施例1と同様に行って得られた最内層重合体ラテックスの存在下、硫酸鉄(II)2.5×10−5部、EDTA・2Na7.5×10−5部、RON 0.1部を加え、レドックス反応が誘起しうる状態にし単量体混合物(2−1)37.5部と重合開始剤CHP 0.1部及びLO 0.3部の混合物を12.5部/時間の速度で連続的に添加した後、2時間保持して中間層の重合を行った。この重合体ラテックスの存在下、RON 0.1部を加えた後、単量体混合物(3−1)37.5部と重合開始剤t−BH 0.06部の混合物を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0051】
[比較例4]
還流冷却器付き反応容器にイオン交換水190部、炭酸ナトリウム0.06部、ほう酸0.6部を加えた後、単量体混合物(1−1)25部をt−BH 0.05部、及びLO 0.06部を加え、80℃に昇温した。昇温後、硫酸鉄(II)2.5×10−5部、EDTA・2Na7.5×10−5部、RON 0.1部を加え、レドックス反応が誘起しうる状態にし、1時間保持して最内層の重合を行った。ついで内温を70℃に降温し、最内層重合体ラテックスの存在下、RON0.1部、重合開始剤KPS 0.15部を加えた後、単量体混合物(2−1)37.5部とLO 0.3部の混合物を12.5部/時間の速度で連続的に添加した後、2時間保持して中間層の重合を行った。ついで、再び、内温を80℃に昇温し、中間層重合体ラテックスの存在下、RON 0.1部を加えた後、単量体混合物(3−1)37.5部と重合開始剤t−BH 0.06部の混合物を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して、最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0052】
[比較例5]
多層構造アクリル系重合体の最内層の重合までは比較例4と同様に行って得られた最内層重合体ラテックスの存在下、RON 0.1部を加えた後、単量体混合物(2−1)37.5部と重合開始剤t−BH 0.1部、及びLO 0.3部の混合物を12.5部/時間の速度で連続的に添加した後、2時間保持して中間層の重合を行った。この重合体ラテックスの存在下、RON 0.1部を加えた後、単量体混合物(3−1)37.5部と重合開始剤t−BH 0.06部の混合物を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0053】
[比較例6]
本例は、最内層と中間層を製造する際に有機系重合開始剤を用いた比較例である。
還流冷却器付き反応容器にイオン交換水190部、炭酸ナトリウム0.06部、ほう酸0.6部を加えた後、単量体混合物(1−1)25部をLO 0.06部と共に加え、70℃に昇温した。昇温後、重合開始剤AMHP 0.05部を添加し、1時間保持して最内層の重合を行った。ついでこの重合体ラテックスの存在下、重合開始剤AMHP 0.12部を加えた後、単量体混合物(2−1)37.5部とLO 0.3部の混合物を12.5部/時間の速度で連続的に添加した後、2時間保持して中間層の重合を行った。ついで、内温を80℃に昇温し、中間層重合体ラテックスの存在下、硫酸鉄(II)2.5×10−5部、EDTA・2Na7.5×10−5部、RON 0.1部を加え、レドックス反応が誘起しうる状態にした後、単量体混合物(3−1)37.5部と重合開始剤t−BH 0.06部の混合物を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0054】
[比較例7]
多層構造アクリル系重合体の中間層の重合までは比較例6と同様に行って得られた中間層重合体ラテックスの存在下、重合開始剤AMHP 0.06部を加え、さらに単量体混合物(3−1)37.5部を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して、最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0055】
[比較例8]
多層構造アクリル系重合体の中間層の重合までは実施例1と同様に行った後、70℃に降温し、得られた中間層重合体ラテックスの存在下、重合開始剤AMHP 0.06部を加え、さらに単量体混合物(3−1)37.5部を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して、最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
以上の各例において各層の重合に用いた重合開始剤の名称およびその使用部数を一括して表2に示す。
【0056】
【表2】
Figure 0003602262
【0057】
[実施例6]
還流冷却器付き反応容器にイオン交換水190部、炭酸ナトリウム0.06部、ほう酸0.6部を加えた後、表1に記載した組成の単量体混合物1−2(以下単量体混合物(1−2)と記す。)22.5部をLO 0.06部と共に加え、80℃に昇温した。昇温後、重合開始剤KPS 0.03部を添加し、1時間保持して最内層の重合を行った。ついでこの重合体ラテックスの存在下、重合開始剤KPS 0.12部を加えた後、表1に記載した組成の単量体混合物2−2(以下単量体混合物(2−2)と記す。)40部とLO 0.3部の混合物を12.5部/時間の速度で連続的に添加した後、2時間保持して中間層の重合を行った。ついで、この重合体ラテックスの存在下、硫酸鉄(II)2.5×10−5部、EDTA・2Na7.5×10−5部、RON 0.1部を加え、レドックス反応が誘起しうる状態にした後、表1に記載した組成の単量体混合物3−2(以下単量体混合物(3−2)と記す。)37.5部と重合開始剤t−BH 0.06部の混合物を18.8部/時間の速度で連続的に添加した後、1時間保持して、最外層の重合を行い、多層構造アクリル系重合体ラテックスを得た。以下、実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0058】
[実施例7〜11]、[比較例9〜14]
多層構造アクリル系重合体の最内層を構成する単量体混合物(1−2)と重合開始剤KPS、中間層を構成する単量体混合物(2−2)と重合開始剤KPS、最外層を構成する単量体混合物(3−2)と重合開始剤t−BHの添加部数及び各層の重合保持時間を表3に示すように変更したほか実施例6と同様に操作して試験片を得た。なお、表3には実施例6についても掲記した。
【0059】
【表3】
Figure 0003602262
【0060】
[実施例12〜14]、[比較例15,16]
実施例6で得た多層構造アクリル系重合体と硬質メタクリル樹脂の混合比率を表4に示す割合で混合し、以下実施例1と同様に操作して試験片を得た。
【0061】
【表4】
Figure 0003602262
【0062】
[実施例15〜17]
多層構造アクリル系重合体の最内層を構成する単量体混合物、中間層を構成する単量体混合物、最外層を構成する単量体混合物を表5に示すように変更したほかは実施例6と同様に操作して試験片を得た。
【0063】
【表5】
Figure 0003602262
【0064】
以上の各例で得た試験片の評価結果及び中間層段階の粒子径を一括して表6に示す。
【0065】
【表6】
Figure 0003602262
【0066】
【発明の効果】
本発明で得られた多層構造アクリル系重合体及びそれを用いたメタクリル樹脂組成物は、耐衝撃性、透明性、耐帯色性に優れ、ヘイズの温度依存性が小さいものであり、グレージング材料、各種パネル、カバー等多様な分野での利用範囲が拡大される。

Claims (4)

  1. (A)アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最内層重合体(a)10〜50重量部、
    (B)上記最内層重合体(a)の存在下に
    1.アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート
    2.芳香族ビニル単量体及び/またはアリールアルキルアクリレート
    3.α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体を主成分とする単量体混合物を重合して得られる中間層重合体(b)20〜60重量部及び
    (C)上記最内層及び中間層からなる重合体の存在下に、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最外層重合体(c)20〜60重量部からなり、かつ、各層重合体の合計が100重量部である多層構造アクリル系重合体であって、非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤を用いて最内層及び中間層の重合を行い、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤を用いて最外層の重合を行うことを特徴とする多層構造アクリル系重合体の製造方法
  2. メタクリル酸メチルを主成分とする硬質メタクリル樹脂50〜95重量%と請求項1記載の製造方法によって得られた多層構造アクリル系重合体5〜50重量%とを混合するメタクリル樹脂組成物の製造方法
  3. (A)アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最内層重合体(a)10〜50重量部、
    (B)上記最内層重合体(a)の存在下に
    1.アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート
    2.芳香族ビニル単量体及び/またはアリールアルキルアクリレート
    3.α,β不飽和カルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステルから選ばれたグラフト結合性単量体
    を主成分とする単量体混合物を重合して得られる中間層重合体(b)20〜60重量部及び
    (C)上記最内層及び中間層からなる重合体の存在下に、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレートを主成分とする単量体または単量体混合物を重合して得られる最外層重合体(c)20〜60重量部からなり、かつ、各層重合体の合計が100重量部である多層構造アクリル系重合体であって、非レドックス系の水溶性無機系重合開始剤を用いて最内層及び中間層の重合を行い、レドックス系の有機過酸化物系重合開始剤を用いて最外層の重合を行うことによって得られる多層構造アクリル系重合体。
  4. メタクリル酸メチルを主成分とする硬質メタクリル樹脂50〜95重量%と請求項3記載の多層構造アクリル系重合体5〜50重量%とからなるメタクリル樹脂組成物。
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