JP3600193B2 - パン類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は湯種法によるパン類の製造方法及び該方法により得られるパン類に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パン製造に使用する原料小麦粉の一部を熱湯で混捏し、澱粉をα化後、低温にて一晩貯蔵した生地を用いたパンの製造方法が知られている。一般に、上記製法はα化法または湯種法と呼ばれており、この方法により得られたパンはヒキのない軽い食感を有すると言われている(増田信司,”食パンとバラエティブレッド”,p132 ,ベーカーズカンパニー(1978))。更に近年、この方法を用いた製品も上市されている。
【0003】
本発明者の検討によると、湯種法により製造されたパンは、しっとり感と柔らかさは向上しているものの、一方で口どけ感が低下し、ねとつきが増加し、まだ総合品質として満足のいくものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、湯種製法による製パンにおいて、しっとり感と柔らかさを向上させ、且つ口どけ感にも優れ、総合的品質の良好なパン類及びその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
湯種製法における主目的は、小麦粉中の澱粉のα化によるしっとり感と柔らかさの付与である。本発明者は、小麦粉中に一定量以上の蛋白が存在していると、澱粉のα化に対し阻害効果を生じさせ、食感に悪影響を及ぼすことを見出し、更に検討の結果、湯種生地調製時(小麦粉が熱ダメージを受ける時)に使用する小麦粉として、従来パンに用いられている強力粉(蛋白含有率11.5〜13.5%)に代えて、蛋白含有率が6.0 〜9.0 %である小麦粉を使用することにより、口どけ感が向上し、ねとつきが低下することを見出した。
【0006】
また、湯種生地の調製時に乳化剤を添加することにより、製パン作業性が向上し、且つパン食感も更に向上することを見出した。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明では、湯種生地に使用する小麦粉として、好ましくは蛋白含有率が6.5 〜8.5 %、更に好ましくは6.8 〜7.5 %の小麦粉を用いるのが良い。上記小麦粉は、蛋白含有率が本発明の範囲内にある1種類の小麦粉を用いるか、蛋白含有率の異なる2種以上の小麦粉を混合し用いても良い。上記混合に用いる個々の小麦粉の蛋白含有率は、混合した小麦粉の蛋白含有率が本発明の範囲に入っていれば特に規定はない。
【0008】
上記小麦粉の蛋白含有率の測定方法は常法と同様でよく、例えばケルダール法により小麦粉の蛋白含有率を測定すればよい(菅原潔、福島正美著、「生物化学実験法7 蛋白質の定量法」第2版、学会出版センター(1978))。
【0009】
本発明における湯種生地を調製する際に用いられる小麦粉は、本発明のパン類の製造方法に用いられる小麦粉の全使用量100 重量部中、10〜40重量部であり、好ましくは15〜25重量部である。湯種生地を調製する小麦粉が10重量部未満であると湯種法独自の食感が得られず、40重量部を超えると生地の機械耐性が著しく低下し、特に生地伸展性が著しく低下し、製パン作業性が低下してしまう。
【0010】
また、湯種生地を調製する際に用いられる湯水の量は、湯種生地を調製する際に用いられる小麦粉100 重量部に対して、50〜300 重量部であり、好ましくは100 〜200 重量部である。
【0011】
湯種生地を調製する際に用いられる湯水の温度としては、小麦澱粉のα化温度以上であればよいが、澱粉のα化を効率化するためには80℃以上が好ましい。澱粉のα化を促進する方法としては、上記のように澱粉のα化温度以上の湯水を加える必要があるが、更にα化の効率化を進めるため、生地の混捏時にミキサー等の混捏機械を周囲から加熱してもよい。
【0012】
本発明においては、結果として湯種生地温度が混捏中にα化温度以上となり、混捏生地中澱粉が一定比率以上のα化すればよく、その範囲としては湯種生地中澱粉のα化度が20〜90%であればよい。好ましくは40〜80%である。α化度が20%未満であると湯種法独自の食感が得られず、90%を超えると得られたパンにねとつきが生じ食感が大きく低下してしまう。
【0013】
本発明において、α化度の測定方法は常法と同様でよく、調製直後の湯種生地を液体窒素により凍結し、凍結した生地を凍結乾燥法により乾燥後、粉状にしたものを試料として、β−アミラーゼ・プルラナーゼ法によりα化度を測定すればよい(中村道徳、貝塚圭二編、「生物化学実験法19 澱粉・関連糖質実験法」、学会出版センター(1986))。
【0014】
尚、湯種調製時には、湯水、乳化剤以外に、砂糖、食塩、粉乳など一般にパンに使用されるその他の材料も、上記したような物性(α化度)を達成できれば、配合できる。
【0015】
一般的な湯種製法においては、調製した湯種生地は低温にて長時間保存される(増田信司,”食パンとバラエティブレッド”,p132 ,ベーカーズカンパニー(1978))。
【0016】
本発明においては、従来の一般的な湯種製法に用いられる保存条件にて湯種生地の保存を行っても何ら問題はないが、保存後の湯種生地のα化度が上記に規定した測定方法において20〜90%である保存条件でなければならない。この条件を満たすためにも、保存中の澱粉の老化(β化)を最小限に抑えるためには、保存温度として生地温度が0℃以下であることが好ましい。
【0017】
また、本発明においては、湯種生地の調製時に乳化剤を添加することが、製パン作業性を向上させ、且つパン食感も更に向上させる上で好ましい。
【0018】
ここで用いる乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、レシチン誘導体等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上の混合系で用いられる。
【0019】
本発明で言うグリセリン脂肪酸エステルとは、グリセリンと脂肪酸のエステル又はその誘導体であり、グリセリン脂肪酸モノエステル(通常モノグリセリド)、グリセリン脂肪酸ジエステル、グリセリン有機酸脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等を指す。特に好ましいのはグリセリン有機酸脂肪酸モノエステルである。
【0020】
構成成分としての上記脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等に由来する飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸が挙げられ、特に飽和脂肪酸が好ましく、炭素数14〜22の飽和脂肪酸が最も好ましい。これら脂肪酸は単一で構成されていても良いが、2種以上の混合系で構成されていても構わない。
【0021】
上記グリセリン有機酸脂肪酸モノエステルとは、グリセリン有機酸脂肪酸モノエステルの3位のOH基を有機酸でエステル化した化合物である。有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の低級脂肪酸で構成される脂肪族モノカルボン酸、シュウ酸、コハク酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸、クエン酸等のオキシ酸、及びグリシン、アスパラギン酸等のアミノ酸が例示される。特に、クエン酸、コハク酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸が好適である。また、HLBは4〜14のものが好適である。
【0022】
また、市販のグリセリン有機酸脂肪酸モノエステルは、未反応の有機酸やグリセリン脂肪酸モノエステルを一部含むが、このような市販のグリセリン有機酸脂肪酸モノエステルを本発明に適用できる。
【0023】
また、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルを構成するポリグリセリンの具体例としては、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリンなどからなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物が挙げられる。特にグリセロールの重合度が1〜9のものが好ましい。
【0024】
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、ポリグリセリンと縮合リシノレイン酸とのエステルであり、通常、グリセリン重合度2〜3のポリグリセリンとリシノール酸の3〜5の縮合リシノレイン酸とのモノもしくはジエステルの混合物が用いられる。
【0025】
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルとは、ショ糖と脂肪酸のエステルであり、モノ、ジ、トリ及びポリエステル等を含み、構成脂肪酸としては炭素数12〜24の脂肪酸の単一又は2種以上の混合系が好ましい。また、HLBは5〜15のものが好適である。
【0026】
本発明に用いられるソルビタン脂肪酸エステルとは、ソルビタンと脂肪酸のエステルであり、構成脂肪酸としては炭素数12〜24の脂肪酸の単一又は2種以上の混合系が好ましい。ソルビタン脂肪酸エステルにはモノエステル型とトリエステル型のものがあるが、本発明ではモノエステル型のものが好適である。
【0027】
本発明に用いられるプロピレングリコール脂肪酸エステルとは、プロピレングリコールと脂肪酸のエステルであり、モノエステル型、ジエステル型のものが用いられ、構成脂肪酸としては炭素数12〜24の脂肪酸の単一又は2種以上の混合系が好ましい。
【0028】
本発明に用いられるレシチンは、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジン酸等よりなるリン脂質混合物であって、大豆或いは卵黄等から得られるレシチンが代表的なものである。また、レシチン誘導体としてはリゾレシチン、リゾフォスファチジン酸等が挙げられる。
【0029】
本発明において、湯種生地の調製時に添加する乳化剤の量は、湯種生地に使用する小麦粉100 重量部に対して0.1 〜10重量部、好ましくは0.5 〜3重量部である。乳化剤の添加量が0.1 重量部未満であると生地の機械耐性向上効果がなく、10重量部を超えると該製法により得られたパンの食感が低下する。
【0030】
本発明において、添加する乳化剤の形態としては、乳化剤単体をそのまま添加することができ、更に乳化剤の分散性を高めるため、常温で固体状態にある乳化剤については、細かく粉砕し粉末もしくは微粉末の形態で添加される。
【0031】
また、分散性向上を目的として、乳化剤を水分散性素材に担持させた形態で用いることもできる。上記水分散性素材としては、糖類、デキストリン、多糖類、澱粉分解物、蛋白質、蛋白質加水分解物等が挙げられる。乳化剤を水分散性素材に担持させる方法としては、水の存在下、加熱状態で乳化剤と水分散性素材を混合撹拌した後、スプレードライ等の方法により乾燥する方法が挙げられる。
【0032】
また、分散性向上を目的とした乳化剤の添加形態として、乳化油脂組成物としての添加においても効果が得られる。乳化油脂組成物の形態としては特に限定されず、油中水型、水中油型、更に二重乳化型、D相乳化型にしても効果は得られる。乳化油脂組成物中、乳化剤の分散性向上を目的として乳化剤が液晶状態もしくはα結晶ゲルの状態をとっても良い。
【0033】
乳化油脂組成物には、乳化安定性向上、分散性向上を目的として、糖類、油脂、水等が主に使用されるが、保存料、pH調整剤、色素、香料等を適宜使用してもよい。
【0034】
乳化油脂組成物に用いられる糖類としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース等の単糖類、マルトース、ショ糖、麦芽糖、水飴、異性化糖、転化糖、サイクロデキストリン、分岐サイクロデキストリン、デキストリン等の多糖類、ソルビトール、マルチトール、キシリトール等の糖アルコール類、澱粉加水分解物等の還元糖類等から選ばれる1種又は2種以上の混合系が好ましい。
【0035】
乳化油脂組成物に用いられる油脂としては特に制限はないが、大豆油、ナタネ油、ヒマワリ油、オリーブ油、サフラワー油、カボック油、パーム油、コーン油、綿実油、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂類、牛脂、ラード、魚油、鯨油、乳脂等の動物性油脂類の何れも使用することができ、またこれらを水添処理したもの、及びエステル交換したものも使用できる。また、これらの油脂は単独もしくは2種以上の混合系で使用できる。
【0036】
乳化油脂組成物の主原料の配合は、乳化安定性より以下のように規定される。
【0037】
乳化油脂組成物中の乳化剤の含有量は1〜60重量%、好ましくは2〜20重量%であり、糖類の含有量は0.2 〜60重量%が好ましく、15〜50重量%が更に好ましく、水の含有量は10〜90重量%が好ましい。
【0038】
本発明におけるパン類の原材料としては、主原料としての小麦粉の他に、イースト、イーストフード、本発明における乳化剤を含む油脂類(ショートニング、ラード、マーガリン、バター、液状油等)、水、化工澱粉、乳製品、食塩、糖類、調味料(グルタミン酸ソーダ類や核酸類)、保存料、ビタミン、カルシウム等の強化剤、蛋白質、アミノ酸、化学膨張剤、フレーバー等が挙げられる。
【0039】
本発明においては、上記のような湯種生地調製工程を経ていれば、後の製パン工程としては一般に行われているパン類の製造方法をそのまま適用することができる。具体的には、直捏法(ストレート法)、中種法、液種法等が挙げられる。
【0040】
本発明におけるパン類としては、フィリングなどの詰め物をしたパンも含まれ、食パン、特殊パン、調理パン、菓子パンなどが挙げられる。具体的には、食パンとしては白パン、黒パン、フランスパン、バラエティーブレッド、ロール(テーブルロール、バンズ、バターロールなど)が挙げられる。特殊パンとしてはマフィンなど、調理パンとしてはホットドック、ハンバーガーなど、菓子パンとしてはジャムパン、あんパン、クリームパン、レーズパン、メロンパン、スィートロール、リッチグッズ(クロワッサン、ブリオッシュ、デニッシュペストリー)などが挙げられる。
【0041】
【実施例】
以下に、実施例(参考例、比較例を含む)により本発明を更に詳細に説明する。
参考例1(乳化物1の調製)
ナタネ白絞油18重量部、グリセリンオレイン酸ジエステル8重量部を加熱融解し、これにグリセリンコハク酸脂肪酸モノエステル(商品名ステップSS、花王(株)製)15重量部、大豆レシチン0.5 重量部を添加し、加熱融解し、油相部とした。
【0042】
次に、ショ糖エステル(HLB11)2重量部を35重量%濃度のソルビトール水溶液56.5重量部に分散し、これを加熱し、水相部とした。ホモミキサーを用い、撹拌しながら油相部に水相部を加え、乳化混合し、水中油型乳化組成物(乳化物1)を調製した。
参考例2(乳化物2の調製)
上記乳化物1において、グリセリンコハク酸脂肪酸モノエステルをグリセリン脂肪酸モノエステル(商品名エキセルT−95、花王(株)製)に置き換え、後は乳化物1と同一配合/製法により水中油型乳化組成物(乳化物2)を調製した。
参考例3(粉末乳化剤1の調製)
グリセリン脂肪酸モノエステル(商品名エキセルT−95、花王(株)製)90重量部を加熱融解し、これにカゼインナトリウム5重量部、デキストリン(DE=10)5重量部を添加し、スプレーにより室温下に散布、冷却し、粉末乳化剤1を調製した。
実施例1〜5、比較例1〜3
以下に示す条件により食パンを製造し、評価した。
【0043】
夫々の湯種配合、中種配合、本捏配合は表1に示す通りである。
1.湯種生地調製条件
縦型ミキサー(関東ミキサー、10コート)、フックを用い、小麦粉及び乳化剤をミキサーに入れ、その上から90〜95℃の湯を加え、低速3分、中高速3分で混捏した。混捏時には、縦型ミキサーの下部を85℃の湯を入れたボールにつけ、捏上温度を55〜65℃とし、湯種生地を調製した。次に、これを−5℃にて24時間保存した。
2.中種生地調製条件
縦型ミキサー(関東ミキサー、10コート)、フックを用い、中種配合材料をミキサーに入れ、低速3分、中高速2分で混捏し捏上温度を23℃とし、中種生地とした。次に、これを発酵(中種発酵)させた。この時の条件は下記の通りである。
【0044】
中種発酵温度 26℃
中種発酵相対湿度 75%
中種発酵時間 4時間30分
中種発酵終了温度 29.5℃
3.本捏生地調製条件
縦型ミキサー(関東ミキサー、10コート)に、中種配合生地及び保存後室温に戻した湯種生地を入れ、本捏配合材料(ショートニングを除く全材料)を添加し、低速3分、中高速3分で混捏後、ショートニングを添加し、低速3分、中高速5分で混捏し、本捏生地とした。本捏生地の捏上温度は26.5℃とした。
【0045】
次に、混捏でダメージを受けた生地を回復させるために、27.0℃にてフロアータイムを30分とり、この後に230 gの生地に分割した。分割での生地ダメージをを回復させるために、ベンチタイムを27.0℃で20分とり、モルダーで成型した。成型物6個を角食のパン型に入れ、発酵(ホイロ)を行った。ホイロの条件は下記の通りである。
【0046】
ホイロ温度 38℃
相対湿度 80%
ホイロ時間 50分
上記条件にて調製したパン生地を210 ℃のオーブンで40分間焼成した。焼成後、20℃において90分間冷却後、ビニール袋に入れ、密閉化し、更に20℃において24時間保存を行い、食パンサンプルとした。
【0047】
実施例及び比較例の評価として、食パンサンプルについて官能評価を行った。<食パン官能評価>
食パンの外観、内相、しっとり感、柔らかさ、口どけ、ねとつきのなさについて10名のパネラーによる評価を行った。評価は比較例1に対しての相対評価で行った。
【0048】
◎;10名中8名以上が比較例1より良好であると判断した
○;10名中6〜7名が比較例1より良好であると判断した
△;10名中4〜5名が比較例1より良好であると判断した
×;10名中6名以上が比較例1より良好ではないと判断した
これらの結果を表2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
強力小麦粉;日清製粉(株)製カメリヤ(蛋白含有率11.8%)
薄力小麦粉;日清製粉(株)製バイオレット(蛋白含有率7.1 %)
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】
上記の如く、湯種法によりパン類を製造するに際し、湯種生地調製時(小麦粉が熱ダメージを受ける時)に使用する小麦粉として、従来パンに用いられている強力粉(蛋白含有率11.5〜13.5%)に代えて、蛋白含有率6.0 〜9.0 %の小麦粉を使用することにより、口どけ感が顕著に向上し、ねとつきがなく軽い食感のパンが得られることが分かった。
Claims (3)
- 湯水を小麦粉を主成分とする原材料に添加し混捏することにより湯種生地を調製する工程を含むパン類の製造方法であって、湯種生地に使用する小麦粉として蛋白含有率6.0 〜9.0 %の小麦粉を用いるパン類の製造方法。
- 湯種生地の調製時に乳化剤を添加することを特徴とする請求項1記載のパン類の製造方法。
- 請求項1又は2記載の製造方法により得られるパン類。
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