JP3600007B2 - 冷却器及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ファン装置によって冷気を庫内に強制循環させる冷蔵庫等に用いる冷却器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、従来の冷却器を用いた冷蔵庫の本体中部の縦断面図、図13は図12の冷却器の斜視図、図14はこの従来の冷却器の速度分布の試験結果である。
図12において、1は冷蔵庫本体、2は内箱、3、4、5は、庫内を中仕切6、7で上下に仕切って形成された冷凍室、冷蔵室、野菜室、8は冷却器、9は冷凍室3の背面と冷却器8を設置した冷却器室10とを仕切るファングリル、11は冷却器室10の上部に配置したファン、12は冷凍室3への冷気吹出口、13は冷凍室3からの冷気吸込口、14は冷蔵室4に冷気を吹出させる吹出ダクト、15は中仕切7内を通って冷却器室10に空気を吸込ませる吸込ダクト、16は冷却器室10の冷却器8下方に設置した霜取ヒータである。
【0003】
上記冷却器8は図13に示すように、複数列の蛇行状に曲げた冷媒パイプ8aに直交させて、高さ方向と幅方向の寸法が長い広幅フィン8bと、高さ方向と幅方向の寸法が短い狭幅フィン8cとが空気の流れの入口側である冷却器8下部で広幅フィン8bと狭幅フィン8cとをずらし交互に配列してある。
【0004】
広幅フィン8bと狭幅フィン8cの幅方向両外側には、広幅フィン8bと狭幅フィン8cの幅方向の寸法の差によりバイパス風路17a、17bが形成され、広幅フィン8b幅方向両外側上部には、バイパス風路17a、17b内を流れる空気に抵抗する方向に、切起し片18が4ヶ所形成されている。
【0005】
従来の冷却器を組み込んだ冷蔵庫は以上のように構成され、冷却器8で冷却された冷気はファン11の駆動により、一部が冷気吹出口12から冷凍室3に送り出され、冷気吸込口13から冷却器室10に戻され、残りが吹出しダクト14から冷蔵室4へ送り出され、野菜室5内の吸込みダクト15から冷却器室10に戻される強制循環をしている。
【0006】
冷蔵庫の冷却運転中に、冷凍室3、冷蔵室4、野菜室5の扉を開閉する都度、外部から湿気が冷蔵庫内部に進入し、この湿気は、熱交換の後に冷却器8、特に広幅フィン8b、狭幅フィン8cの前縁部および冷媒パイプ8aに霜として多く付着する。そこで冷却器8は、着霜に伴う通風面積の減少による庫内の冷却性能の著しい低下を防止するため、着霜時にはバイパス風路17a、17bを空気が流れるようにしており、さらにフィン間隔が狭く接触面積が大きい冷却器中央部分及び冷媒パイプ8a周囲を空気が流れるように、バイパス風路17a、17b内を流れる空気に対して抵抗する方向に、切起し片18が4ヶ所形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の冷却器は、上述のように構成されているため、図14の試験結果に示すように、着霜量が多い時、少ない時に関わらず空気抵抗の少ないバイパス風路17a、17b内により多く空気が流れており、冷却器8中央部では熱交換が多く行われず、冷却器8中央部及び冷媒パイプ8a周囲を空気が流れる様に設けられた広幅フィン8b幅方向両外側上部の4ヶ所の切起し片18は、冷却器8上部においてのみ効果を出しており、冷却器8全体の熱交換量の増加への寄与は少ない。
【0008】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、冷却器への着霜の有無によらず、熱交換量を改善し、熱交換性能が良好な冷却器及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る冷却器は、千鳥状に配列された冷媒パイプと、この冷媒パイプと直交するように設けられ、空気の流れ方向の寸法が長い広幅フィンと、冷媒パイプと直交するように設けられ、広幅フィンと交互に配列され、空気の流れ方向の寸法が短い狭幅フィンと、広幅フィンの幅方向両外側部を狭幅フィンの幅方向両外側から突出させることにより、広幅フィンと狭幅フィンとの幅方向の両外側部の間に形成されるバイパス風路と、広幅フィンの狭幅フィンの幅方向両外側部において、空気の流れ方向に対する高さ位置が、冷媒パイプと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、かつ広幅フィンの幅方向両外縁部と冷媒パイプとの距離が最も広い側に設けられ、空気の流れを冷却器中央部に導く風路偏向部材とを備えたものである。
【0010】
また、風路偏向部材を、空気の流れに抵抗する方向に折り曲げられた切り起し片で構成したものである。
【0011】
また、風路偏向部材を、凹凸形状の凹凸形状部材で構成したものである。
【0012】
また、風路偏向部材を、バーリング加工されたバーリング形状部材で構成したものである。
【0013】
また、広幅フィンの幅方向両外側部に、プラスチック部品もしくは板金部品により成形された前記切り起し片を有する部品を設けたものである。
【0014】
また、狭幅フィンを冷却器幅方向の左右に偏らせて配列させたものである。
【0015】
また、切り起し片を、広幅フィンの幅方向中央上方に向かって傾斜させたものである。
【0016】
また、空気の流れ方向に対する高さ位置に対して最下段の風路偏向部材まで、冷却器の前後の少なくとも一方に別のバイパス風路を設けたものである。
【0017】
この発明に係る冷却器の製造方法は、広幅フィンに備えられた切り起し片の切り起し加工と、切り起し片のカット加工とを、同時加工にて行うものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図面を参照して説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る冷却器を使用した冷蔵庫本体中部の縦断側面図、図2は図1の冷却器の斜視図、図3は切起し片を示す図、図4は実施の形態1の冷却器の試験結果を示す図である。
【0019】
図1、図2において、1は冷蔵庫本体、2は内箱、3、4、5は、庫内を中仕切6、7で上下に仕切って形成された冷凍室、冷蔵室、野菜室、8は冷却器、9は冷凍室3の背面と冷却器8を設置した冷却器室10とを仕切るファングリル、11は冷却器室10の上部に配置したファン、12は冷凍室3への冷気吹出口、13は冷凍室3からの冷気吸込口、14は冷蔵室4に冷気を吹出させる吹出ダクト、15は中仕切7内を通って冷却器室10に空気を吸込ませる吸込ダクト、16は冷却器室10の冷却器8下方に設置した霜取ヒータである。
【0020】
冷媒パイプ8a、板状の空気の流れ方向の寸法の長い広幅フィン8b、空気の流れ方向の寸法の短い狭幅フィン8cは従来のものと同様であり、交互に、千鳥状に配列された冷媒パイプ8aに直交させて、多数枚ずつ配置してあり、広幅フィン8b、狭幅フィン8cを空気の入口側となる幅方向にずらし、狭幅フィン8cの両外側縁から広幅フィン8bの両外側部幅方向に突出させてある。
【0021】
広幅フィン8bには、上記狭幅フィン8cの幅方向両外側部に、空気の流れ方向に対する高さ位置が、冷媒パイプ8aと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、かつ上記広幅フィン8bの幅方向両外縁部と冷媒パイプ8cとの距離が最も広い側のみに、空気の流れに抵抗する方向に、同一方向に折り曲げられた複数の切起し片20を風路偏向部材として備えている。
【0022】
切起し片20は、図3に示すように取り付けられている。広幅フィン8bに取り付けられた切起し片20の位置は、切起したときの広幅フィン8bからの出代が、その切起し方向にある隣の広幅フィン8b’と、丁度接する寸法、もしくはある程度クリアランスを空けて、バイパス風路17a、17bを完全に塞がない形状に形成する。
また広幅フィン8b幅方向位置では、狭幅フィン8cとの位置は、丁度接する寸法、もしくはある程度クリアランスをもってバイパス風路17a、17bを完全に塞がない形状に形成する。
【0023】
上記のように構成した実施の形態1の冷却器は、図4の試験結果に示すように、空気の流れ方向に沿って、広幅フィン8bの外側部によって形成されるバイパス風路17a、17bを流れる空気が、切り起し片20によって冷却器8の中央部へ導かれる。
【0024】
空気の流れ方向下側(冷却器8下側)から空気が冷却器8中央部へ導かれるため、空気が接触するフィン面積、および冷媒パイプ8aの表面積が大きくとれて良好な熱交換性能が得られる。
【0025】
さらに切り起し片20が、空気の流れ方向に対する高さ位置が、冷媒パイプ8aと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、かつ上記広幅フィン8bの幅方向両外縁部と冷媒パイプ8aとの距離が最も広い側のみに設けられているため、バイパス風路17a、17bを完全に塞いでなく、かつ、熱交換に有効なフィン表面積は減少していないのでフィン効率は下がっていない。
【0026】
また、着霜時に冷却器8下側で目詰まりが発生しても、バイパス風路17a、17bを通過する空気は冷却器8中央部に流れ、空気が接触するフィン面積、および冷媒パイプ8aの表面積が大きくなり、熱交換性能は従来の冷却器に比べて確実に向上する(冷却器室10の吸込み口13と吹出し口12との温度差が約1.5degから2deg増加。)。
さらに、冷却器8温度と冷凍室3内温度の温度差が減少し消費電力量が減少する。
【0027】
上述の実施の形態1の冷却器を使用した冷蔵庫の性能を従来のものと比較すると、表1のようになる。
【0028】
【表1】
【0029】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図面を参照して説明する。
図5はこの発明の実施の形態2に係る冷却器を使用した冷蔵庫の中央部の正面図、図6は図5の冷却器の斜視図である。
【0030】
8は冷却器、冷媒パイプ8a、板状の空気の流れ方向の寸法の長い広幅フィン8b、空気の流れ方向の寸法の短い狭幅フィン8cは従来のものと同様であり、冷却器8の両側に狭幅フィン8cを片寄らせて、冷却器8中央に広幅フィン8bを偏らせて千鳥状に配列された冷媒パイプ8aに直交させ、多数枚ずつ配置してあり、広幅、狭幅のフィン8b、8cを空気の入口側となる幅方向にずらし、狭幅フィン8cの両外側縁から広幅フィン8bの両外側部幅方向に突出させてある。
【0031】
広幅フィン8bは、上記狭幅フィン8cの幅方向両外側部に、空気の流れ方向に対する高さ位置が、冷媒パイプ8aと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、かつ上記広幅フィン8bの幅方向両外縁部と冷媒パイプ8cとの距離が最も広い側のみに、空気の流れに抵抗する方向に、同一方向に折り曲げられた複数の切起し片20を備えている。
【0032】
上記のように構成した実施の形態2の冷却器は、実施の形態1と同様の効果が得られる。空気の流れ方向に沿って、広幅フィン8bの外側部によって形成されるバイパス風路17a、17b内を流れる空気が、切り起し片20によって冷却器8の中央部へ導かれ、空気の流れ方向下側(冷却器8下側)から空気が冷却器8中央部へ導かれるため、空気が接触するフィン面積、および冷媒パイプ8aの表面積が大きくとれて良好な熱交換性能が得られる。
【0033】
冷却器8は、冷却器8の左右両側の空気戻り風路21a、21bから、冷却器室10への間口と同じ断面積分の空間を左右に保つように、冷却器8の左右両側の上方に狭幅フィン8cを片寄らせることにより、冷却器8の左右両側の空気戻り風路21a、21bの抵抗とならず、冷蔵庫内部の強制循環をスムースに行うことが出来る。
【0034】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図面を参照して説明する。
図7はこの発明の実施の形態3に係る冷却器の斜視図である。
図において、8は冷却器、冷媒パイプ8a、板状の空気の流れ方向の寸法の長い広幅フィン8b、空気の流れ方向の寸法の短い狭幅フィン8cは実施の形態1と同様であり、交互に、千鳥状に配列された冷媒パイプ8aに直交させて、多数枚ずつ配置してあり、広幅フィン8b、狭幅フィン8cを空気の入口側となる幅方向にずらし、狭幅フィン8cの両外側縁から広幅フィン8bの両外側部幅方向に突出させ、広幅フィン8bには、上記狭幅フィン8cの幅方向両外側部に、空気の流れ方向に対する高さ位置が、冷媒パイプと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、上記広幅フィン8bの幅方向両外縁部と冷媒パイプ8cとの距離が最も広い側のみに、幅方向中央上方に向けて、空気の流れに抵抗する方向に、同一方向に折り曲げられた複数の切起し片20を備えている。
【0035】
広幅フィン8bの外側部によって形成されるバイパス風路内を流れる空気が、幅方向中央上方に向けて形成された切り起し片20によって、水平に設けた場合に比べてより滑らかに冷却器8の中央部へ導かれ、冷却器8内部を通過する単位時間内の風量が増加し、冷蔵庫内部の強制循環がより滑らかに行われ、消費電力量の削減につながる。
上記以外の構成及び得られる効果は、実施の形態1と同一である。
【0036】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を図面を参照して説明する。
図8はこの発明の実施の形態4に係る冷却器の側面図である。
図8に示すように、広幅フィン8bに、切起し片のかわりに金型加工により風路偏向部材である凹凸形状部材(ビード形状)25を取付ける場合、四角形状の切り起しでは2工程になるのに比べて、凹凸形状部材(ビード形状)25では工程が不要となり、工数が削減され、加工費削減につながる。
上記以外の構成及び得られる効果は、実施の形態1と同一である。
【0037】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を図面を参照して説明する。
図9はこの発明の実施の形態5に係る冷却器の側面図である。
図9に示すように、広幅フィン8bに、風路偏向部材として切起し片の代わりに金型加工によりバーリング形状部材26を取付ける場合、切り起し片では2工程になるのに比べて、バーリング形状部材26では1工程となり、工数が削減され、加工費削減につながる。
上記以外の構成及び得られる効果は、実施の形態1と同一である。
【0038】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6を図面を参照して説明する。
図10はこの発明の実施の形態6に係る冷却器を使用した冷蔵庫本体中部の縦断側面図である。
図10において、広幅フィン8bに切起し片20を取付け、さらに冷却器8背面の内箱2を抉り取る形でバイパス風路17c(図10(b))、もしくはファングリル9を抉り取る形でバイパス風路17d(図10(c))、もしくは共にバイパス風路17c、17d(図10(a))を設けている。
【0039】
空気が接触する広幅フィン8b、狭幅フィン8cの下部前縁部および冷媒パイプ8aに着霜時、バイパス風路17cもしくはバイパス風路17d、もしくは同時にバイパス風路17c、17dを通過した空気を冷却器8へ導き、かつバイパス風路17c、17dの上端は、冷却器8に設けた切り起し片20の中で最下の切り起し片20a、20bの位置に合わせており、冷却器8に導かれた空気は切起し20a、20bによってさらに冷却器8内部へと導かれ、空気が接触するフィン面積、および冷媒パイプ8aの表面積が大きくとれて良好な熱交換性能が得られる。
上記以外の構成及び得られる効果は、実施の形態1と同一である。
【0040】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7を図面を参照して説明する。
図11はこの発明の実施の形態7に係る冷却器の斜視図、および冷却器に取付ける切り起し形状別部品を示す図である。
図において、8は冷却器、冷媒パイプ8a、板状の空気の流れ方向の寸法の長い広幅フィン8b、空気の流れ方向の寸法の短い狭幅フィン8cは従来のものと同様であり、交互に、千鳥状に配列された冷媒パイプ8aに直交させて、多数枚ずつ配置してあり、広幅、狭幅フィン8b、8cを空気の入口側となる幅方向にずらして、狭幅フィン8cの両外側縁から広幅フィン8bの両外側部幅方向に突出させ、広幅フィン8bには上記狭幅フィン8cの幅方向両外側部に、空気の流れ方向に対する高さ位置が、冷媒パイプと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、かつ上記広幅フィン8bの幅方向両外縁部と冷媒パイプ8cとの距離が最も広い側のみに、空気の流れに抵抗する方向に、同一方向に複数の切起し片23を備えているプラスチック部品24a、もしくは板金部品24bを取付けている。
上記以外の構成及び得られる効果は、実施の形態1と同一である。
【0041】
【発明の効果】
この発明に係る冷却器は、空気の流れ方向に沿って広幅フィンの外側部によって形成されるバイパス風路内を流れる空気が、風路偏向部材によって冷却器中央部へ導かれ、空気の流れ方向下側(冷却器下側)から空気が冷却器中央部へ導かれるため、空気が接触するフィン面積、および冷媒パイプの表面積が大きくとれて良好な熱交換性能が得られる。
さらに風路偏向部材が、空気の流れ方向に対する高さ位置が、冷媒パイプと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、かつ広幅フィンの幅方向両外縁部と冷媒パイプとの距離が最も広い側に設けられているため、完全にバイパス風路を塞いでおらず、熱交換に有効なフィン面積は減少しておらず、フィン効率は減っていない。
また着霜時に冷却器下側で目詰まりが発生してもバイパス風路を通過する空気は冷却器中央部に流れ、空気が接触するフィン、および冷媒パイプの表面積が大きくなり、熱交換性能は従来の冷却器に比べて向上し、吹出空気温度が低下し消費電力量が減少する。
【0042】
また、風路偏向部材を、凹凸形状部材またはバーリング形状部材で構成したので、広幅フィンのプレス型にて加工可能な形状のため風路偏向部材の取付け工程を省くことにより、工数を削減することが出来るため、コスト削減につながり、安価に製作できる。
【0043】
また、広幅フィンの幅方向両外側部に、プラスチック部品もしくは板金部品により成形された切り起し片を有する部品を設けたことにより、幅広く多様な冷却器に取付けることが出来、様々な機種において冷却性能の改善を図ることが可能となる。
【0044】
また、狭幅フィンを冷却器幅方向の左右に偏らせて配列させたことにより、冷却器の左右両側の空気戻り風路の抵抗とならず、冷気の強制循環がスムースに行うことが出来る。
【0045】
また、切り起し片が冷却器の幅方向中央上方に向かって形成されていることにより、冷却器へ戻る空気が、切り起し片が水平な場合に比べてより滑らかに冷却器の中央部へ導かれ、冷却器内部を通過する単位時間内の風量が増加し、熱交換性能が向上する。
【0046】
また、空気の流れ方向に対する高さ位置に対して最下段の風路偏向部材まで、冷却器の前後の少なくとも一方に別のバイパス風路を設けたことにより、広幅フィン、狭幅フィンの下部前縁部に着霜時の空気の流れを妨げない他に、広幅フィン、狭幅フィンの、空気と接触する前縁部を増加させ、熱交換量を増加させる。さらに広幅フィンに備えられた風路偏向部材が、バイパス風路を通過する空気を冷却器中央部に流し、空気が接触するフィン、および冷媒パイプの表面積が大きくなり、着霜状態でも熱交換性能は従来の冷却器に比べて向上する。
【0047】
この発明に係る冷却器の製造方法は、広幅フィンの切り起し片の切り起し加工を、切り起し片の形状成形のカット加工と同時に行うことにより、工数が削減され、価格削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施1の形態の冷却器を使用した冷蔵庫本体中部の縦断側面図である。
【図2】図1の冷却器の斜視図である。
【図3】図2の冷却器の切起し片の斜視図である。
【図4】実施1の形態の冷却器による試験結果を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2の冷却器を使用した冷蔵庫本体中部の正面図である。
【図6】図5の冷却器の斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態3の冷却器の斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態4の冷却器の側面図である。
【図9】この発明の実施の形態5の冷却器の側面図である。
【図10】この発明の実施の形態6の冷却器を使用した冷蔵庫本体中部の縦断側面図である。
【図11】この発明の実施の形態7に係る冷却器の斜視図、および冷却器に取付ける切り起し形状別部品を示す図である。
【図12】従来の冷却器を使用した冷蔵庫本体中部の縦断側面図である。
【図13】図12の冷却器の斜視図である。
【図14】従来の冷却器による試験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体、2 内箱、3 冷凍室、4 冷蔵室、5 野菜室、6、7 中仕切、8 冷却器、9 ファングリル、10 冷却器室、11 ファン、12 冷気吹出口、13 空気空気吹出口、14 吹出ダクト、15 吸込ダクト、16 霜取ヒータ、17 バイパス風路、18 切起し片、20 切起し片、21 空気戻り風路、23 切り起し片、24 切り起し形状別部品、24a プラスチック部品、24b 板金部品、25 凹凸形状部材(ビード形状)、26 バーリング形状部材。
Claims (9)
- 千鳥状に配列された冷媒パイプと、
この冷媒パイプと直交するように設けられ、空気の流れ方向の寸法が長い広幅フィンと、
前記冷媒パイプと直交するように設けられ、前記広幅フィンと交互に配列され、空気の流れ方向の寸法が短い狭幅フィンと、
前記広幅フィンの幅方向両外側部を前記狭幅フィンの幅方向両外側から突出させることにより、前記広幅フィンと前記狭幅フィンとの幅方向の両外側部の間に形成されるバイパス風路と、
前記広幅フィンの前記狭幅フィンの幅方向両外側部において、空気の流れ方向に対する高さ位置が、前記冷媒パイプと同じ設置位置(等ピッチの位置)で、かつ前記広幅フィンの幅方向両外縁部と前記冷媒パイプとの距離が最も広い側に設けられ、空気の流れを冷却器中央部に導く風路偏向部材と、
を備えたことを特徴とする冷却器。 - 前記風路偏向部材を、空気の流れに抵抗する方向に折り曲げられた切り起し片で構成したことを特徴とする請求項1記載の冷却器。
- 前記風路偏向部材を、凹凸形状の凹凸形状部材で構成したことを特徴とする請求項1記載の冷却器。
- 前記風路偏向部材を、バーリング加工されたバーリング形状部材で構成したことを特徴とする請求項1記載の冷却器。
- 前記広幅フィンの幅方向両外側部に、プラスチック部品もしくは板金部品により成形された前記切り起し片を有する部品を設けたことを特徴とする請求項2記載の冷却器。
- 前記狭幅フィンを冷却器幅方向の左右に偏らせて配列させたことを特徴とする請求項1記載の冷却器。
- 前記切り起し片を、前記広幅フィンの幅方向中央上方に向かって傾斜させたことを特徴とする請求項2記載の冷却器。
- 空気の流れ方向に対する高さ位置に対して最下段の前記風路偏向部材まで、冷却器の前後の少なくとも一方に別のバイパス風路を設けたことを特徴とする請求項1記載の冷却器。
- 請求項2記載の冷却器において、前記広幅フィンに備えられた切り起し片の切り起し加工と、該切り起し片のカット加工とを、同時加工にて行うことを特徴とする冷却器の製造方法。
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