JP3599292B2 - X線高電圧装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、X線を発生するX線管に電子加速用高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置に関し、特にX線管のフィラメント断線もしくはX線を収束させる収束電極にフィラメントが接触するいわゆるフィラメントカップタッチを検出できるX線高電圧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、X線管から照射されるX線を用いて被検体を撮影、透視するX線診断装置が知られている。このX線診断装置では、X線の照射条件によって使用する前記X線管の焦点が固定されており、前記X線管のフィラメント断線もしくはX線を収束させる収束電極にフィラメントが接触するいわゆるフィラメントカップタッチが生じた場合、診断が突然中断した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のX線診断では、X線管のフィラメント断線もしくはX線管のフィラメントカップタッチを検出する手段を備えていないので、X線管のフィラメント断線もしくはX線管のフィラメントカップタッチの発生により診断動作が突然中断する場合があった。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、X線管のフィラメント断線もしくはX線管のフィラメントカップタッチを正確に検出することができるX線高電圧装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本願第1の発明は、X線を曝射するX線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段とを有することを要旨とする。
【0006】
また、本願第2の発明は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段とを有することを要旨とする。
【0007】
また、本願第3の発明は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段と、この比較手段により検出信号が生成されたとき、使用するフィラメントを正常なフィラメントに切り換える切り換え手段とを有することを要旨とする。
【0008】
【作用】
本願第1の発明のX線高電圧装置は、X線を曝射するX線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する。そして、予め設定されたフィラメント断線時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する。
【0009】
本願第2の発明のX線高電圧装置は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する。そして、予め設定されたフィラメント断線時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する。
【0010】
本願第3の発明のX線高電圧装置は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する。そして、予め設定されたフィラメント断線時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成し、この検出信号が生成されたとき、使用するフィラメントを正常なフィラメントに切り換える。
【0011】
【実施例】
以下、本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係るX線高電圧装置の構成を示したブロック図である。尚、本実施例ではX線焦点の小さい小焦点用フィラメントと、X線焦点の大きい大焦点用フィラメントとを備えるX線管を用いた場合を例にして説明する。
【0012】
図1に示すように本実施例のX線高電圧装置1は、交流電源3と、交流電源3から供給される交流電圧を直流に変換する整流平滑回路5と、整流平滑回路5から出力される直流電圧を異なった電圧に変換するDC/DCコンバータ7と、DC/DCコンバータ7により変換された直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路9と、インバータ回路9により変換された交流電圧をX線管11の二つのフィラメントに分配する焦点切り換え部13と、焦点切り換え部13の出力電圧を変圧する小焦点用フィラメントトランス15および大焦点用フィラメントトランス17と、DC/DCコンバータ7の出力電圧を検出するフィラメント電圧検出部19と、小焦点用フィラメントトランス15もしくは大焦点用フィラメントトランス17の一次電流を検出するフィラメント電流検出部21と、X線管11のフィラメント断線およびフィラメントカップタッチを検出するフィラメント加熱制御部23とを有する。
【0013】
フィラメント電圧検出部19は、例えば図2に示すような二つの抵抗25から成る分圧器で構成される。また、フィラメント電流検出部21は、例えば図3に示すようなカレントトランス27と、四つのダイオード29と一つのコンデンサ31から成る整流回路で構成される。
フィラメント電圧検出部19およびフィラメント電流検出部21は、いずれもフィラメント電圧、フィラメント電流を直接検出するものではないが、小焦点用フィラメントトランス15および大焦点用フィラメントトランス17の巻数比と前記分圧器の分圧比からフィラメント電圧を、また小焦点用フィラメントトランス15および大焦点用フィラメントトランス17の巻数比とカレントトランス27の変換比からフィラメント電流を求めることができる。
【0014】
次に、フィラメント加熱制御部23に備えられ、X線管11のフィラメント断線およびフィラメントカップタッチを検出するフィラメント断線検出部33の構成例を図4を用いて説明する。図4に示すようにフィラメント断線検出部33は、除算器35と、二つの基準電圧設定器37,39と、二つの電圧比較器41,43とを有する。
【0015】
除算器35は、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EFとフィラメント電流検出部21の出力電圧IFを入力し、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EF/フィラメント電流検出部21の出力電圧IF(EF/IF)を出力する。従って除算器35の出力はフィラメントの抵抗の大きさを表す。
【0016】
基準電圧設定器37には、正常時における除算器35の出力電圧よりも高い電圧、例えば正常時の2倍の電圧を設定する。
電圧比較器41は、除算器35の出力電圧と基準電圧設定器37の出力電圧を比較し、除算器35の出力電圧が基準電圧設定器37の出力電圧よりも高いとき、フィラメント断線検出信号F1を出力する。
【0017】
X線管11のフィラメントが正常なとき、除算器35の出力電圧は基準電圧設定器37の出力電圧よりも低いので電圧比較器41は、フィラメント断線検出信号F1を出力しない。しかし、X線管11のフィラメントが断線するとフィラメントの抵抗は極めて大きくなる。このため、電圧比較器41はフィラメント断線検出信号F1を出力する。
基準電圧設定器39には、正常時における除算器35の出力電圧よりも低い電圧、例えば正常時の0.7倍の電圧を設定する。
電圧比較器43は、除算器35の出力電圧と基準電圧設定器39の出力電圧を比較し、除算器35の出力電圧が基準電圧設定器39の出力電圧よりも低いとき、フィラメントカップタッチ検出信号F2を出力する。
【0018】
次に焦点切り換え部13の構成例を図5を用いて説明する。図5に示すように焦点切り換え部13は、ORゲート51,53と、二つのDフリップフロップ55,57と、NORゲート59と、ANDゲート61と、インバータ63,65と、パワーオンリセット回路67とから成る回路で構成される。
【0019】
Dフリップフロップ55,57は、電源ON時にパワーオンリセット回路67によってリセットされる。このためそれぞれの出力端QはLOWレベル(以下「L」と記す)になる。
X線管11のフィラメントが正常な状態のとき、フィラメント断線検出信号F1およびフィラメントカップタッチ信号F2はともに「L」であるのでDフリップフロップ55,57の出力端Qは共に「L」である。
【0020】
従って管電圧、管電流、曝射時間等の設定が行われる図示しない制御手段から出力される焦点切り換え信号FCはANDゲート61とORゲート53を通り抜け、焦点を切り換えるリレーコイル13a,13bを作動させる。焦点切り換え信号FCが「L」のときリレーコイル13a,13bはインバータ回路9と大焦点用フィラメントトランス17を導通させる。また、焦点切り換え信号FCがHIGHレベル(以下「H」と記す)のときリレーコイル13a,13bはインバータ回路9と小焦点用フィラメントトランス15側を導通させる。
【0021】
ここで、小焦点のフィラメントを選択しているとき(焦点切り換え信号FCが「H」のとき)、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出されると、ORゲート51の出力は「H」となる。このため、Dフリップフロップ55,57の出力端Qはそれぞれその時の入力端Dを保持するように働く。従って、Dフリップフロップ55の出力端Qは「H」、Dフリップフロップ57の出力端Qはインバータ63で反転されて「L」になる。
【0022】
Dフリップフロップ55の出力端Qが「H」になることで、NORゲート59の出力は「L」になり焦点切り換え信号FCはANDゲート61で阻止される。一方、Dフリップフロップ57の出力端Qは「L」であるから、ORゲート53の出力は「L」であり、リレーコイル13a,13bは焦点切り換え信号FCによらずインバータ回路9と大焦点用フィラメントトランス17を導通させる。尚、インバータ65は、ORゲート53の出力を反転させるとともに、リレーコイル13a,13bを動作させるためにORゲート53の出力を増幅させる。
【0023】
また、大焦点のフィラメントを選択しているとき(焦点切り換え信号FCが「L」のとき)、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出されると、Dフリップフロップ55の出力端Qは「L」、Dフリップフロップ57の出力端Qは「H」になる。この場合もNORゲート59の出力は「L」になり焦点切り換え信号FCはANDゲート61で阻止される。一方、ORゲート53の出力は「H」になるため、リレーコイル13a,13bは焦点切り換え信号FCによらずインバータ回路9と小焦点用フィラメントトランス15を導通させる。
【0024】
尚、小焦点を使用している時にフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが生じて、大焦点に切り換えた場合、焦点サイズが大きい分、得られる画像の解像度は下がるが、診断は継続することができる。また、大焦点を使用している時にフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが生じて、小焦点に切り換えた場合、管電流は焦点サイズが小さいために大焦点と同様の大電流を供給することはできないが、曝射時間を長くすることで大焦点と同様な画像を得ることができる。
【0025】
尚、フィラメント加熱制御部23からフィラメント断線検出信号F1、フィラメントカップタッチ検出信号F2が出力された場合、図示しない制御手段はそれを受けて、音、光、文字、図記号等を用いてX線管11の異常を操作者に知らせる。
【0026】
このように本実施例のX線高電圧装置1では、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EFとフィラメント電流検出部21の出力電圧IFとからフィラメントの抵抗を求め、これを基にX線管11のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを検出し、X線管11のフィラメントが正常の場合は焦点切り換え信号FCにより焦点を切り換え、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は焦点切り換え信号FCによらず、正常なフィラメント側の焦点に切り換えるようにしているので、X線管11のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを正確に検出でき、さらに、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが生じても診断を継続することができる。
【0027】
尚、本実施例のX線高電圧装置1では、DC/DCコンバータ7とインバータ回路9をそれぞれ一つ備えているが、これに限らず、図6に示すように、小焦点用と大焦点用に分けて独立にDC/DCコンバータ7とインバータ回路9を備えるようにしても良い。この場合、焦点切り換え部13は不要となり、焦点の切り換えは、フィラメント加熱制御部23もしくは管電圧、管電流、曝射時間等の設定が行われる図示しない制御手段により、DC/DCコンバータ7の出力値を制御することにより行われる。
【0028】
また、本実施例のX線高電圧装置1の焦点切り換え部13は、ディジタル回路により構成しているが、これに限らず、CPU等の演算手段を用い、X線管11のフィラメントが正常な場合は焦点切り換え信号FCにより焦点を切り換え、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は焦点切り換え信号FCによらず、正常なフィラメント側の焦点に切り換えるように制御しても良い。この場合、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EFとフィラメント電流の出力電圧IFをADコンバータでディジタル信号に変換した後、前記演算手段に読み込ませるようにする。
【0029】
さらに、本実施例のX線高電圧装置1では、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は焦点切り換え信号FCによらず、正常なフィラメント側の焦点に切り換えるようにしているが、これに限らず、X線管11の焦点の切り換えは図示しないコンソールを用いて操作者が行うようにしても良い。
【0030】
さらに、本実施例のX線高電圧装置1では、フィラメントを二つ備えたX線管11に適用した場合を例にして説明したが、これに限らず、フィラメントを三つ以上備えたX線管にも適用することができる。さらに、フィラメントが一つのみのX線管にも適用することができる。この場合、フィラメントが一つのみであるのでフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は音、光、文字、図記号等を用いてX線管11のフィラメントの異常を操作者に知らせる動作のみとなるが、前記フィラメントの以上を発生直後に知ることができるので、バックアップ作業に移ることが迅速にできる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流と、X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧とからフィラメントの抵抗を求めているので、このフィラメントの抵抗を基にX線管のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを正確に検出することができる。
【0032】
また、フィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に本発明を適用した場合は、X線管のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを正確に検出できるので、診断中にX線管のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は、使用するフィラメントを正常なフィラメントに切り換えることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線高電圧装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】フィラメント電圧検出部の構成例を示した回路図である。
【図3】フィラメント電流検出部の構成例を示した回路図である。
【図4】フィラメント断線検出部の構成例を示した回路図である。
【図5】焦点切り換え部の構成例を示した回路図である。
【図6】小焦点用と大焦点用に分けて独立にDC/DCコンバータとインバータ回路を備えたX線高電圧装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 X線高電圧装置
3 交流電源
5 整流平滑回路
7 DC/DCコンバータ
9 インバータ回路
11 X線管
13 焦点切り換え部
13a,13b リレーコイル
15 小焦点用フィラメントトランス
17 大焦点用フィラメントトランス
19 フィラメント電圧検出部
21 フィラメント電流検出部
23 フィラメント加熱制御部
25 抵抗
27 カレントトランス
29 ダイオード
31 コンデンサ
33 フィラメント断線検出部
35 除算器
37,39 基準電圧設定器
41,43 電圧比較器
51,53 ORゲート
55,57 Dフリップフロップ
59 NORゲート
61 ANDゲート
63,65 インバータ
67 パワーオンリセット回路
【産業上の利用分野】
本発明は、X線を発生するX線管に電子加速用高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置に関し、特にX線管のフィラメント断線もしくはX線を収束させる収束電極にフィラメントが接触するいわゆるフィラメントカップタッチを検出できるX線高電圧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、X線管から照射されるX線を用いて被検体を撮影、透視するX線診断装置が知られている。このX線診断装置では、X線の照射条件によって使用する前記X線管の焦点が固定されており、前記X線管のフィラメント断線もしくはX線を収束させる収束電極にフィラメントが接触するいわゆるフィラメントカップタッチが生じた場合、診断が突然中断した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のX線診断では、X線管のフィラメント断線もしくはX線管のフィラメントカップタッチを検出する手段を備えていないので、X線管のフィラメント断線もしくはX線管のフィラメントカップタッチの発生により診断動作が突然中断する場合があった。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、X線管のフィラメント断線もしくはX線管のフィラメントカップタッチを正確に検出することができるX線高電圧装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本願第1の発明は、X線を曝射するX線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段とを有することを要旨とする。
【0006】
また、本願第2の発明は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段とを有することを要旨とする。
【0007】
また、本願第3の発明は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段と、この比較手段により検出信号が生成されたとき、使用するフィラメントを正常なフィラメントに切り換える切り換え手段とを有することを要旨とする。
【0008】
【作用】
本願第1の発明のX線高電圧装置は、X線を曝射するX線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する。そして、予め設定されたフィラメント断線時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する。
【0009】
本願第2の発明のX線高電圧装置は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する。そして、予め設定されたフィラメント断線時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する。
【0010】
本願第3の発明のX線高電圧装置は、電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する。そして、予め設定されたフィラメント断線時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成し、この検出信号が生成されたとき、使用するフィラメントを正常なフィラメントに切り換える。
【0011】
【実施例】
以下、本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係るX線高電圧装置の構成を示したブロック図である。尚、本実施例ではX線焦点の小さい小焦点用フィラメントと、X線焦点の大きい大焦点用フィラメントとを備えるX線管を用いた場合を例にして説明する。
【0012】
図1に示すように本実施例のX線高電圧装置1は、交流電源3と、交流電源3から供給される交流電圧を直流に変換する整流平滑回路5と、整流平滑回路5から出力される直流電圧を異なった電圧に変換するDC/DCコンバータ7と、DC/DCコンバータ7により変換された直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路9と、インバータ回路9により変換された交流電圧をX線管11の二つのフィラメントに分配する焦点切り換え部13と、焦点切り換え部13の出力電圧を変圧する小焦点用フィラメントトランス15および大焦点用フィラメントトランス17と、DC/DCコンバータ7の出力電圧を検出するフィラメント電圧検出部19と、小焦点用フィラメントトランス15もしくは大焦点用フィラメントトランス17の一次電流を検出するフィラメント電流検出部21と、X線管11のフィラメント断線およびフィラメントカップタッチを検出するフィラメント加熱制御部23とを有する。
【0013】
フィラメント電圧検出部19は、例えば図2に示すような二つの抵抗25から成る分圧器で構成される。また、フィラメント電流検出部21は、例えば図3に示すようなカレントトランス27と、四つのダイオード29と一つのコンデンサ31から成る整流回路で構成される。
フィラメント電圧検出部19およびフィラメント電流検出部21は、いずれもフィラメント電圧、フィラメント電流を直接検出するものではないが、小焦点用フィラメントトランス15および大焦点用フィラメントトランス17の巻数比と前記分圧器の分圧比からフィラメント電圧を、また小焦点用フィラメントトランス15および大焦点用フィラメントトランス17の巻数比とカレントトランス27の変換比からフィラメント電流を求めることができる。
【0014】
次に、フィラメント加熱制御部23に備えられ、X線管11のフィラメント断線およびフィラメントカップタッチを検出するフィラメント断線検出部33の構成例を図4を用いて説明する。図4に示すようにフィラメント断線検出部33は、除算器35と、二つの基準電圧設定器37,39と、二つの電圧比較器41,43とを有する。
【0015】
除算器35は、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EFとフィラメント電流検出部21の出力電圧IFを入力し、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EF/フィラメント電流検出部21の出力電圧IF(EF/IF)を出力する。従って除算器35の出力はフィラメントの抵抗の大きさを表す。
【0016】
基準電圧設定器37には、正常時における除算器35の出力電圧よりも高い電圧、例えば正常時の2倍の電圧を設定する。
電圧比較器41は、除算器35の出力電圧と基準電圧設定器37の出力電圧を比較し、除算器35の出力電圧が基準電圧設定器37の出力電圧よりも高いとき、フィラメント断線検出信号F1を出力する。
【0017】
X線管11のフィラメントが正常なとき、除算器35の出力電圧は基準電圧設定器37の出力電圧よりも低いので電圧比較器41は、フィラメント断線検出信号F1を出力しない。しかし、X線管11のフィラメントが断線するとフィラメントの抵抗は極めて大きくなる。このため、電圧比較器41はフィラメント断線検出信号F1を出力する。
基準電圧設定器39には、正常時における除算器35の出力電圧よりも低い電圧、例えば正常時の0.7倍の電圧を設定する。
電圧比較器43は、除算器35の出力電圧と基準電圧設定器39の出力電圧を比較し、除算器35の出力電圧が基準電圧設定器39の出力電圧よりも低いとき、フィラメントカップタッチ検出信号F2を出力する。
【0018】
次に焦点切り換え部13の構成例を図5を用いて説明する。図5に示すように焦点切り換え部13は、ORゲート51,53と、二つのDフリップフロップ55,57と、NORゲート59と、ANDゲート61と、インバータ63,65と、パワーオンリセット回路67とから成る回路で構成される。
【0019】
Dフリップフロップ55,57は、電源ON時にパワーオンリセット回路67によってリセットされる。このためそれぞれの出力端QはLOWレベル(以下「L」と記す)になる。
X線管11のフィラメントが正常な状態のとき、フィラメント断線検出信号F1およびフィラメントカップタッチ信号F2はともに「L」であるのでDフリップフロップ55,57の出力端Qは共に「L」である。
【0020】
従って管電圧、管電流、曝射時間等の設定が行われる図示しない制御手段から出力される焦点切り換え信号FCはANDゲート61とORゲート53を通り抜け、焦点を切り換えるリレーコイル13a,13bを作動させる。焦点切り換え信号FCが「L」のときリレーコイル13a,13bはインバータ回路9と大焦点用フィラメントトランス17を導通させる。また、焦点切り換え信号FCがHIGHレベル(以下「H」と記す)のときリレーコイル13a,13bはインバータ回路9と小焦点用フィラメントトランス15側を導通させる。
【0021】
ここで、小焦点のフィラメントを選択しているとき(焦点切り換え信号FCが「H」のとき)、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出されると、ORゲート51の出力は「H」となる。このため、Dフリップフロップ55,57の出力端Qはそれぞれその時の入力端Dを保持するように働く。従って、Dフリップフロップ55の出力端Qは「H」、Dフリップフロップ57の出力端Qはインバータ63で反転されて「L」になる。
【0022】
Dフリップフロップ55の出力端Qが「H」になることで、NORゲート59の出力は「L」になり焦点切り換え信号FCはANDゲート61で阻止される。一方、Dフリップフロップ57の出力端Qは「L」であるから、ORゲート53の出力は「L」であり、リレーコイル13a,13bは焦点切り換え信号FCによらずインバータ回路9と大焦点用フィラメントトランス17を導通させる。尚、インバータ65は、ORゲート53の出力を反転させるとともに、リレーコイル13a,13bを動作させるためにORゲート53の出力を増幅させる。
【0023】
また、大焦点のフィラメントを選択しているとき(焦点切り換え信号FCが「L」のとき)、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出されると、Dフリップフロップ55の出力端Qは「L」、Dフリップフロップ57の出力端Qは「H」になる。この場合もNORゲート59の出力は「L」になり焦点切り換え信号FCはANDゲート61で阻止される。一方、ORゲート53の出力は「H」になるため、リレーコイル13a,13bは焦点切り換え信号FCによらずインバータ回路9と小焦点用フィラメントトランス15を導通させる。
【0024】
尚、小焦点を使用している時にフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが生じて、大焦点に切り換えた場合、焦点サイズが大きい分、得られる画像の解像度は下がるが、診断は継続することができる。また、大焦点を使用している時にフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが生じて、小焦点に切り換えた場合、管電流は焦点サイズが小さいために大焦点と同様の大電流を供給することはできないが、曝射時間を長くすることで大焦点と同様な画像を得ることができる。
【0025】
尚、フィラメント加熱制御部23からフィラメント断線検出信号F1、フィラメントカップタッチ検出信号F2が出力された場合、図示しない制御手段はそれを受けて、音、光、文字、図記号等を用いてX線管11の異常を操作者に知らせる。
【0026】
このように本実施例のX線高電圧装置1では、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EFとフィラメント電流検出部21の出力電圧IFとからフィラメントの抵抗を求め、これを基にX線管11のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを検出し、X線管11のフィラメントが正常の場合は焦点切り換え信号FCにより焦点を切り換え、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は焦点切り換え信号FCによらず、正常なフィラメント側の焦点に切り換えるようにしているので、X線管11のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを正確に検出でき、さらに、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが生じても診断を継続することができる。
【0027】
尚、本実施例のX線高電圧装置1では、DC/DCコンバータ7とインバータ回路9をそれぞれ一つ備えているが、これに限らず、図6に示すように、小焦点用と大焦点用に分けて独立にDC/DCコンバータ7とインバータ回路9を備えるようにしても良い。この場合、焦点切り換え部13は不要となり、焦点の切り換えは、フィラメント加熱制御部23もしくは管電圧、管電流、曝射時間等の設定が行われる図示しない制御手段により、DC/DCコンバータ7の出力値を制御することにより行われる。
【0028】
また、本実施例のX線高電圧装置1の焦点切り換え部13は、ディジタル回路により構成しているが、これに限らず、CPU等の演算手段を用い、X線管11のフィラメントが正常な場合は焦点切り換え信号FCにより焦点を切り換え、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は焦点切り換え信号FCによらず、正常なフィラメント側の焦点に切り換えるように制御しても良い。この場合、フィラメント電圧検出部19の出力電圧EFとフィラメント電流の出力電圧IFをADコンバータでディジタル信号に変換した後、前記演算手段に読み込ませるようにする。
【0029】
さらに、本実施例のX線高電圧装置1では、フィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は焦点切り換え信号FCによらず、正常なフィラメント側の焦点に切り換えるようにしているが、これに限らず、X線管11の焦点の切り換えは図示しないコンソールを用いて操作者が行うようにしても良い。
【0030】
さらに、本実施例のX線高電圧装置1では、フィラメントを二つ備えたX線管11に適用した場合を例にして説明したが、これに限らず、フィラメントを三つ以上備えたX線管にも適用することができる。さらに、フィラメントが一つのみのX線管にも適用することができる。この場合、フィラメントが一つのみであるのでフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は音、光、文字、図記号等を用いてX線管11のフィラメントの異常を操作者に知らせる動作のみとなるが、前記フィラメントの以上を発生直後に知ることができるので、バックアップ作業に移ることが迅速にできる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流と、X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧とからフィラメントの抵抗を求めているので、このフィラメントの抵抗を基にX線管のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを正確に検出することができる。
【0032】
また、フィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に本発明を適用した場合は、X線管のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチを正確に検出できるので、診断中にX線管のフィラメント断線もしくはフィラメントカップタッチが検出された場合は、使用するフィラメントを正常なフィラメントに切り換えることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線高電圧装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】フィラメント電圧検出部の構成例を示した回路図である。
【図3】フィラメント電流検出部の構成例を示した回路図である。
【図4】フィラメント断線検出部の構成例を示した回路図である。
【図5】焦点切り換え部の構成例を示した回路図である。
【図6】小焦点用と大焦点用に分けて独立にDC/DCコンバータとインバータ回路を備えたX線高電圧装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 X線高電圧装置
3 交流電源
5 整流平滑回路
7 DC/DCコンバータ
9 インバータ回路
11 X線管
13 焦点切り換え部
13a,13b リレーコイル
15 小焦点用フィラメントトランス
17 大焦点用フィラメントトランス
19 フィラメント電圧検出部
21 フィラメント電流検出部
23 フィラメント加熱制御部
25 抵抗
27 カレントトランス
29 ダイオード
31 コンデンサ
33 フィラメント断線検出部
35 除算器
37,39 基準電圧設定器
41,43 電圧比較器
51,53 ORゲート
55,57 Dフリップフロップ
59 NORゲート
61 ANDゲート
63,65 インバータ
67 パワーオンリセット回路
Claims (3)
- X線を曝射するX線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、
前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、
前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、
予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段と
を有することを特徴とするX線高電圧装置。 - 電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、
前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、
前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、
前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、
予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段と
有することを特徴とするX線高電圧装置。 - 電子を放出するフィラメントを少なくとも二つ備えたX線管に電子加熱用の高電圧とフィラメント加熱用電流を供給するX線高電圧装置において、
前記X線管のフィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出手段と、
前記X線管のフィラメントに供給されるフィラメント電流を検出するフィラメント電流検出手段と、
前記フィラメント電圧検出手段により検出されたフィラメント電圧と、前記フィラメント電流検出手段により検出されたフィラメント電流を基にフィラメントの抵抗を演算する演算手段と、
予め設定されたフィラメント断線時の基準値よりこの演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が大きい場合はフィラメント断線の検出信号を生成し、予め設定されたフィラメントカップタッチ時の基準値より前記演算手段により演算されたフィラメントの抵抗の方が小さい場合はフィラメントカップタッチの検出信号を生成する比較手段と、
この比較手段により検出信号が生成されたとき、使用するフィラメントを正常なフィラメントに切り換える切り換え手段と
を有することを特徴とするX線高電圧装置。
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