JP6264539B2 - X線管装置 - Google Patents

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Description

この発明は、フィラメントを有したX線管装置に係り、特に、フィラメントが断線した時の対処の技術に関する。
外囲器回転型X線管は真空管全体が回転し、陽極はもちろんのことフィラメントからなる陰極も回転する。したがって、電子源であるフィラメントを回転中心に設け、偏向コイルにより電子流を偏向させて、陽極の周辺部に焦点を形成する。そして、真空管を回転させることにより陽極が常に回転し、焦点が陽極の特定箇所に集中して形成されることなく、過熱を防止することができる。焦点を小さく絞るためには、電子流の回転の振れを抑える必要があり、回転中心に1つの電子源しか有することができない。
従来技術による外囲器回転用フィラメントの構造について、図10を参照して説明する。図10(a)は1対の脚を持ったフィラメントの概略平面図であり、図10(b)は2対の脚を持ったフィラメントの概略平面図であり、ともに図中の破線箇所で90°に折り曲げて、「コの字」形状にして使用する。特に、図10(b)は、同一のフィラメントが複数(図10(b)では2つ)の通電経路を有するように構成されている。
具体的には、図10(b)に示すように電子線出射面Pの付け根に4本の通電加熱用の脚部101〜104を有している。脚部101〜104を図中の破線箇所で90°に折り曲げて、脚部101〜104からそれぞれ通電することで、電子線出射面Pを加熱し、電子線出射面Pから熱電子を放出させる。
脚部101〜104のうち、脚部101,102は、電子線出射面Pの全面の領域を通電加熱して電子線を出射する大焦点用の全灯に用いられる全灯通電加熱用脚部101,102である。一方、脚部101〜104のうち、脚部103,104は、電子線出射面Pの全面よりも狭い領域(図中の右上斜線のハッチングで示された領域を参照)のみを通電加熱して電子線を出射する小焦点用の半灯に用いられる半灯通電加熱用脚部103,104である。
医療用のX線管装置には、一般的にタングステンコイルまたはタングステン平板がフィラメントとして使用される。しかし、必要な管電流を得るための加熱温度が高く、タングステンが使用中に蒸発していき、フィラメントが最終的に断線してフィラメントの寿命を迎える。電子源がなくなればX線管はX線を照射することができず、X線管としても寿命を迎える。
通常、フィラメントは蒸発が進行すると抵抗値が増加し、フィラメント電圧が上昇することで断線を予想し、X線管の交換時期を使用者に知らせることが可能であるが、抵抗値が変わらないのにフィラメントが突発的に断線に至ることもあり得る。そこで、複数のフィラメントを備え、フィラメント電流やフィラメント電圧を常に検出し、フィラメントの断線が生じたら使用していないフィラメントに切り換えるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−293395号公報
上述したようにフィラメントが突発的に断線することがあり、特に臨床中にフィラメントが突発的に断線してX線管が完全に使用不能となることを避けたい。そこで、上述した特許文献1:特開平08−293395号公報のようにフィラメント電流やフィラメント電圧を常に検出し、フィラメントの断線が生じたら使用していないフィラメントに切り換えることで臨床中でもX線管を継続的に使用することが可能である。その一方で、外囲器回転型X線管を採用する場合においては、上述したように焦点を小さく絞るためには回転中心に1つの電子源しか有することができないという別の課題がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、フィラメントの一部が断線しても電子を放出することができるX線管装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係るX線管装置は、同一のフィラメントが複数の通電経路を有するように構成されたX線管装置であって、フィラメントが断線した場合に当該断線箇所に近い通電経路を外部でリレーにて短絡するように構成し、断線箇所以外の通電経路にてフィラメントを点灯するように構成したものである。
[作用・効果]この発明に係るX線管装置によれば、同一のフィラメントが複数の通電経路を有するように構成された場合において、フィラメントが断線した場合に当該断線箇所に近い通電経路を外部でリレーにて短絡するように構成し、断線箇所以外の通電経路にてフィラメントを点灯するように構成する。その結果、フィラメントの一部が断線しても電子を放出することができる。
この発明に係るX線管装置によれば、フィラメントが断線した場合に当該断線箇所に近い通電経路を外部でリレーにて短絡するように構成し、断線箇所以外の通電経路にてフィラメントを点灯するように構成するので、フィラメントの一部が断線しても電子を放出することができる。
実施例に係るX線装置のブロック図である。 実施例に係るX線管装置の概略図である。 実施例に係る平板フィラメントの概略平面図および周辺の回路図である。 平板フィラメント,収束電極および平板フィラメント・収束電極間のバイアス電圧に関する回路図である。 中央部分が断線した場合の点灯状態を併せて図示した平板フィラメントの概略平面図および周辺の回路図である。 変形例に係る平板フィラメントの概略平面図および周辺の回路図である。 さらなる変形例に係る3対(6本)の通電加熱用の脚部を有した平板フィラメントの概略平面図である。 さらなる変形例に係る中央部分以外の箇所が断線した場合の平板フィラメントの概略平面図および周辺の回路図である。 さらなる変形例に係る半灯通電加熱用脚部を兼用した構成の平板フィラメントの概略平面図および周辺の回路図である。 (a)は1対の脚を持ったフィラメントの概略平面図、(b)は2対の脚を持ったフィラメントの概略平面図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線装置のブロック図であり、図2は、実施例に係るX線管装置の概略図であり、図3は、実施例に係る平板フィラメントの概略平面図および周辺の回路図であり、図4は、平板フィラメント,収束電極および平板フィラメント・収束電極間のバイアス電圧に関する回路図であり、図5は、中央部分が断線した場合の点灯状態を併せて図示した平板フィラメントの概略平面図および周辺の回路図である。
本実施例に係るX線装置は、図1に示すように、X線を照射するX線管装置1と、X線管装置1を制御する周辺回路3とを備えている。その他にも、X線管装置1から照射されて被検体(図示省略)を透過したX線を検出するフラットパネル型X線検出器(FPD)(図示省略)や、FPDで検出されたX線に基づく画像処理を行ってX線画像を取得する画像処理部(図示省略)などの構成を備えている。これらの構成については、特徴部分あるいは特徴部分に関連した構成でないので、その説明については省略する。
なお、撮影を行う場合には、通常の線量でX線管装置1から被検体にX線を1回照射して、画像処理部にて取得されたX線画像を出力する。透視を行う場合には、撮影のときよりも少ない線量でX線管装置1から被検体にX線を連続的に照射し、画像処理部にてそれぞれ取得された各々のX線画像をモニタ(図示省略)に連続的に出力する。また、断層撮影を行う場合には、X線管装置1やFPD、被検体の少なくともいずれか一方を移動させて、X線管装置1やFPDを被検体に対して相対的に移動させながら、X線管装置1から被検体にX線を連続的に照射し、画像処理部にてそれぞれ取得された各々のX線画像に対して再構成処理を行い、断層画像を出力する。
X線管装置1は、図2に示すように、外囲器10および外囲器10に収容される陰極11や陽極12で構成されている。また、主として陰極11は平板フィラメント20および収束電極25で構成されている。本実施例に係る平板フィラメントの具体的な構成については、図3〜図5で後述する。なお、X線管装置1については、図2に示すような電子線Bの光軸に対して直交方向からX線を取り出すタイプに限定されず、電子線Bの光軸に沿って平行にX線を透過させたタイプであってもよい。
X線管装置1の周辺において、X線管装置1を制御する周辺回路3は、図3に示すように、交流電源31(図5も参照)と変圧器(トランス)32(図5も参照)とを備えている。さらに、平板フィラメント20が断線した場合に当該断線(Disconnection)箇所(図5では「DC」で表記)に近い通電経路を短絡するリレー33や、後述するバイアス電源34(図4を参照)を備えている。変圧器32の一次側電流を調整して平板フィラメント20に通電する二次電流を調整する。
本実施例では、平板フィラメント20は、図3や図5に示すように円形の形状を有しており、円形の電子出射面Pの付け根に2対(4本)の通電加熱用の脚部21〜24を有している。脚部21〜24を図中の破線箇所で90°に折り曲げて、脚部21〜24からそれぞれ通電することで、電子線出射面Pを加熱し、電子線出射面Pから熱電子を放出させる。電子線出射面Pから放出された熱電子(図2の電子線Bを参照)が、陽極12(図2を参照)に衝突することで、X線(図2では「Xray」で表記)を発生する。本実施例では、脚部21,22は、通常時における通電経路から見て、交流電源31を介して端部から通電する通電加熱用の端子であり、この発明における端部端子に相当する。また、脚部23,24は、通常時における通電経路から見て、途中で分岐する通電加熱用の端子であり、この発明における分岐端子に相当する。
このように平板フィラメント20としては、複数の通電経路を有する構造を採用する。本実施例では、図3や図5に示すように、4本の通電加熱用の脚部21〜24を有しており、同一のフィラメントが2つの通電経路を有するように構成されている。さらに、端部端子として脚部21,22を1対備えるとともに、分岐端子として脚部23,24を1対備えている。図10(b)での全灯通電加熱用脚部101,102を、本実施例では図3や図5に示すように通常時の通電加熱用脚部21,22として用いる。それに対して、図10(b)での半灯通電加熱用脚部103,104を、本実施例では図3や図5に示すように断線時の通電加熱用脚部23,24として用いる。なお、本実施例では、図5に示すように分岐端子間として脚部23,24間にある電子線出射面Pの中央部分が断線するとして(すなわち断線箇所DCを電子線出射面Pの中央部分として)以下を説明する。
また、図2や図4に示すように、収束電極25は平板フィラメント20を収納するように構成されている。収束電極25は平板フィラメント20からの焦点の大きさを制御するように構成されており、平板フィラメント20および収束電極25をバイアス電源34で電気的に接続する。平板フィラメント20および収束電極25をバイアス電源34で電気的に接続することにより、平板フィラメント20・収束電極25間のバイアス電圧を印加する。平板フィラメント20を基準電位とすると、収束電極25に負のバイアス電圧を印加する。
本実施例の場合には、通常時においては、平板フィラメント20は脚部21,22から通電して、図3に示すように平板フィラメント20全体(図中の右上斜線のハッチングで示された領域を参照)を加熱して使用する。交流電源31では交流電流を調整し、変圧器32を介して脚部21,22に給電を行う。フィラメントの温度分布は平面内でほぼ均一であるが、中央部分の温度が若干高い。フィラメントを長時間使用した後、フィラメントの蒸発が進行すると中央部分の近傍にて断線が発生する(図5の断線箇所DCを参照)。なお、脚部21,22を流れる電流(フィラメント電流)を常時モニタリングすることで、断線の検出を容易に行うことができる。
中央部分で断線が発生した場合には、中央部分に繋がる一番近い1対の脚部を外部でリレー33を用いて短絡する。図5では、中央部分に繋がる一番近い1対の脚部は、脚部23,24であるので、リレー33を用いて脚部23,24を短絡する。その状態では、交流電源31→脚部21→脚部24→リレー33の接点→脚部23→脚部22→交流電源31の経路で電流が流れ、フィラメントの周辺部分だけを点灯することが可能となる(図中の右上斜線のハッチングで示された領域を参照)。
このとき、断線時の点灯範囲は通常時も点灯している部分であるが、周辺部分からのみの電子で焦点を形成するので、通常時の焦点サイズよりも断線時の焦点サイズの方が大きくなる。よって、X線画像の画質に影響するが、緊急時(例えば臨床中)の透視を行える状態を確保することはできる。
より好ましくは、収束電極25に(例えば−数100V程度の)負のバイアス電圧を印加する。このように収束電極25に印加するバイアス電圧によって平板フィラメント20からの電子を収束する。これによって、焦点を小さくすることで、断線時においても、断線前と同様の通常時における焦点のサイズにまで制御することができる。
本実施例に係るX線管装置1によれば、同一のフィラメントが複数(本実施例では2つ)の通電経路を有するように構成された場合において、平板フィラメント20が断線(図5では中央部分が断線)した場合に当該断線箇所DCに近い通電経路(図5では脚部23,24)を外部でリレー33にて短絡するように構成し、断線箇所DC以外の通電経路(図5では交流電源31→脚部21→脚部24→リレー33の接点→脚部23→脚部22→交流電源31の経路)にて平板フィラメント20を点灯するように構成する。その結果、平板フィラメント20の一部が断線しても電子を放出することができる。
1つのフィラメントしかないX線管ではフィラメントが断線するとX線を照射することができないが、本実施例のX線管装置1では緊急対応用として透視程度のX線を照射することができる。よって、例えば臨床中に平板フィラメント20が断線した場合でも、継続した臨床を行うことが可能となる。
また、外囲器回転型X線管を採用する場合においては、焦点を小さく絞るためには回転中心に1つの電子源しか有することができない。それに対して、本実施例では、図10(b)での全灯通電加熱用脚部101,102を、図3や図5では通常時の通電加熱用脚部21,22として用いて、図10(b)での半灯通電加熱用脚部103,104を、図3や図5では断線時の通電加熱用脚部23,24として用いるので、2つの通電経路を有した平板フィラメント20となる。よって、この平板フィラメント20を備えたX線管装置1を外囲器回転型X線管に用いたとしても、回転中心に1つの平板フィラメント20(電子源)を有しつつ、平板フィラメント20の一部が断線しても電子を放出することができる。
本実施例では、上述したように、通常時における通電経路から見て、電源(図3や図5では交流電源31)を介して端部から通電する通電加熱用の端子を端部端子(図3や図5では脚部21,22)として1対備えるとともに、通常時における通電経路から見て、途中で分岐する通電加熱用の端子を分岐端子(図3や図5では脚部23,24)として1対備えている。分岐端子(脚部23,24)間でフィラメント(本実施例では平板フィラメント20)が断線した場合(図5では中央部分が断線した場合)に、当該断線箇所DCに近い分岐端子(脚部23,24)の1対を外部でリレー33にて互いに短絡するように構成することで、電源(交流電源31),一方の端部端子(ここでは脚部21),当該一方の端部端子(脚部21)に近い一方の分岐端子(ここでは脚部24),リレー33の接点,他方の分岐端子(ここでは脚部23),当該他方の分岐端子(脚部23)に近い他方の端部端子(ここでは脚部22),電源(交流電源31)で通電経路を形成してフィラメント(平板フィラメント20)を点灯するように構成している。
本実施例では、好ましくは、平板フィラメント20からの焦点の大きさを制御する収束電極25に印加するバイアス電圧によって平板フィラメント20からの電子(図2の電子線Bを参照)を収束するように構成している。このようにバイアス電圧を印加することにより焦点を小さくすることで、断線時においても、断線前と同様の通常時における焦点のサイズにまで制御することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、フィラメントを用いたX線管装置の具体的な構成については特に限定されない。例えば、陽極がそれを収容する外囲器と一体となって回転する外囲器回転型医用X線管や、それ以外の医用X線管や、工業用の大焦点X線管に適用することができる。
(2)上述した実施例では、X線管装置に適用したが、X線を発生せずに電子線を出射する電子源に適用してもよい。
(3)上述した実施例では、被検体を診断する医用X線装置であってもよいし、非破壊検査装置に用いられる工業用X線装置であってもよい。
(4)上述した実施例では、平板フィラメントを例に採って説明したが、必ずしも電子線出射面が平板状である必要はない。ただし、平板状の電子線出射面を有した平板フィラメントの方が、平板フィラメントを水平面に固定することができ、焦点を精度良く制御することができる。また、通電加熱用の端子は、90°に折り曲げた脚部であったが、必ずしも脚部に限定されない。
(5)上述した実施例では、平板フィラメント20は、図3や図5に示すように円形の形状を有していたが、円形に限定されない。例えば、図6に示すように長方形の形状を有したフィラメント(図6では平板フィラメント20)においても同様に適用することができる。この場合、通常は脚部21´,22´から通電して、図6に示すように平板フィラメント20全体(図中の右上斜線のハッチングで示された領域を参照)を加熱して使用する。中央部分の近傍にて断線が発生した後(図6では断線箇所の図示省略)、リレー33を用いて脚部23´,24´を短絡することで、断線箇所を除く部分を点灯することが可能となる。
(6)上述した実施例では、同一フィラメント(実施例では平板フィラメント)が2つの通電経路を有するように構成されていたが、複数の通電経路であれば、同一フィラメントが3つ以上の通電経路を有するように構成されていてもよい。例えば、図7に示すように、電子出射面(図7では長方形の電子出射面P)の付け根に3対(6本)の通電加熱用の脚部21´〜26´を有してもよい。図7では周辺回路(交流電源や変圧器(トランス)やリレー)の図示を省略する。図7の場合においては、脚部21´,22´は、通常時における通電経路から見て、交流電源(図7では図示省略)を介して端部から通電する通電加熱用の端子であり、この発明における端部端子に相当する。また、脚部23´〜26´は、通常時における通電経路から見て、途中で分岐する通電加熱用の端子であり、この発明における分岐端子に相当する。なお、中央部分の近傍に例示されるように各々の分岐端子間でフィラメント(平板フィラメント)が断線した場合に、当該断線箇所に近い分岐端子の一対を外部でリレーにて互いに短絡するように構成することで、断線箇所以外の通電経路にてフィラメント(平板フィラメント)を点灯するように構成する。これに対して、一方の端部端子・当該一方の端部端子に近い分岐端子間(脚部21´,24´間または脚部22´,23´間)である周辺部分でフィラメント(平板フィラメント)が断線した場合に、当該断線箇所に近い一方の端部端子および当該分岐端子(脚部21´,24´または脚部22´,23´)を外部でリレーにて互いに短絡するように構成することで、断線箇所以外の通電経路にてフィラメント(平板フィラメント)を点灯するように構成する。
(7)上述した実施例では、中央部分の近傍に例示されるように分岐端子(図5では脚部23,24)間にて断線(図5の断線箇所DCを参照)が発生するような設計であったが、設計によっては中央部分以外の箇所に例示されるように分岐端子間以外の箇所が断線することもあり得る。例えば、分岐端子間以外の箇所(中央部分以外の箇所)が断線する場合として、図8に示すように脚部21´,24´(一方の端部端子・当該一方の端部端子に近い一方の分岐端子)の間で断線が発生した場合(図8の断線箇所DCを参照)には、当該断線箇所DCに近い脚部の21´,24´を、リレー33Aを用いて短絡する。こうすることで交流電源31リレー33Aの接点→脚部24´の経路で電流が流れて、脚部24´から脚部22´までを点灯することが可能である。これに対して、一方の端部端子を脚部22´として、当該一方の端部端子に近い一方の分岐端子を脚部23´として、逆の脚部22´と脚部23´との間で断線した場合、同様にリレー33Bを短絡して、脚部21´と脚部23´との間を点灯することが可能となる。なお、上述した変形例(6)のように同一フィラメントが3つ以上の通電経路を有するように構成(すなわち端部端子を1対,分岐端子を複数対備えて構成)した場合においても、同様に適用することができる。
(8)上述した実施例では、図3や図5に示す脚部23,24は断線時の通電加熱用脚部のみに用いられていたが、図10(b)のように半灯通電加熱用脚部を兼用してもよく、図9のように脚部23,24間で電源35を電気的に接続するとともに、リレー33を接続することも可能である。こうすることで、中央部分に例示されるように半灯通電加熱用の端子(脚部23,24)間でフィラメント(平板フィラメント20)が断線した場合、実施例で述べた通りに、リレー33を短絡することで周辺部分のみ点灯することができる。これに対して、一方の半灯通電加熱用の端子・当該一方の半灯通電加熱用の端子に近い一方の全灯通電加熱用の端子(脚部21,24または脚部22,23)間である周辺部分で断線した場合には、フィラメント(平板フィラメント20)の全面よりも狭い領域のみを点灯する時と同様に、半灯通電加熱用の端子(脚部23,24)に通電することで中央部分のみ点灯することができ、どの箇所で断線しても点灯が可能となる。なお、図9中の符号35は、半灯通電加熱用の端子(脚部23,24)に電気的に接続された交流電源であり、符号36は、交流電源35に結合された変圧器(トランス)である。図9は円形の形状の場合であるが、長方形の形状を有した場合についても同様である。なお、上述した変形例(6)のように同一フィラメントが3つ以上の通電経路を有するように構成(すなわち全灯通電加熱用の端子を1対,半灯通電加熱用の端子を複数対備えて構成)した場合においても、同様に適用することができる。
(9)上述した実施例では、収束電極25に印加するバイアス電圧によって平板フィラメント20からの電子を収束して焦点を小さくしたが、透過のみを行う場合には必ずしも収束電極25にバイアス電圧を印加する必要はない。すなわち、収束電極25にバイアス電圧を印加しない場合には、通常時の焦点サイズよりも断線時の焦点サイズの方が大きくなるが、緊急時(例えば臨床中)の透視を行える状態を確保することはできる。
(10)上述した実施例では、収束電極25は平板フィラメント20を収納するように構成されていたが、必ずしも収束電極はフィラメントを収納する構造でなくてもよい。
以上のように、この発明は、X線管装置や電子源の他に、X線透視装置やX線撮影装置などのX線装置に適している。
1 … X線管装置
20 … 平板フィラメント
25 … 収束電極
21,22 … 通常時の通電加熱用脚部
23,24 … 断線時の通電加熱用脚部
31 … 交流電源
33 … リレー
34 … バイアス電源
DC … 断線箇所

Claims (6)

  1. 同一のフィラメントが複数の通電経路を有するように構成されたX線管装置であって、
    フィラメントが断線した場合に当該断線箇所に近い通電経路を外部でリレーにて短絡するように構成し、断線箇所以外の通電経路にてフィラメントを点灯するように構成した、X線管装置。
  2. 請求項1に記載のX線管装置において、
    通常時における通電経路から見て、電源を介して端部から通電する通電加熱用の端子を端部端子として1対備えるとともに、
    前記通常時における通電経路から見て、途中で分岐する通電加熱用の端子を分岐端子として1対備え、
    前記分岐端子間で前記フィラメントが断線した場合に、当該断線箇所に近い分岐端子の1対を外部で前記リレーにて互いに短絡するように構成することで、前記電源,一方の端部端子,当該一方の端部端子に近い一方の分岐端子,リレーの接点,他方の分岐端子,当該他方の分岐端子に近い他方の端部端子,前記電源で通電経路を形成して前記フィラメントを点灯するように構成した、X線管装置。
  3. 請求項1に記載のX線管装置において、
    通常時における通電経路から見て、電源を介して端部から通電する通電加熱用の端子を端部端子として1対備えるとともに、
    前記通常時における通電経路から見て、途中で分岐する通電加熱用の端子を分岐端子として1対備え、
    一方の端部端子・当該一方の端部端子に近い一方の分岐端子間で前記フィラメントが断線した場合に、当該断線箇所に近い前記一方の端部端子および前記一方の分岐端子を外部で前記リレーにて互いに短絡するように構成することで、前記電源リレーの接点,前記一方の分岐端子他方の端部端子,前記電源で通電経路を形成して前記フィラメントを点灯するように構成した、X線管装置。
  4. 請求項1に記載のX線管装置において、
    前記フィラメントの全面を点灯する全灯通電加熱用の端子を1対備えるとともに、
    前記フィラメントの全面よりも狭い領域のみを点灯する半灯通電加熱用の端子を1対または複数対備え、
    通常時において、前記フィラメント全面を点灯する際には前記全灯通電加熱用の端子から通電するとともに、前記フィラメントの全面よりも狭い領域のみを点灯する際には前記半灯通電加熱用の端子から通電し、
    前記半灯通電加熱用の端子間で前記フィラメントが断線した場合に、当該断線箇所に近い半灯通電加熱用の端子の一対を外部で前記リレーにて互いに短絡するように構成することで、前記全灯通電加熱用の端子に電気的に接続された電源,一方の全灯通電加熱用の端子,当該一方の全灯通電加熱用の端子に近い一方の半灯通電加熱用の端子,リレーの接点,他方の半灯通電加熱用の端子,当該他方の半灯通電加熱用の端子に近い他方の全灯通電加熱用の端子,当該電源で通電経路を形成して前記フィラメントを点灯するように構成するとともに、
    一方の半灯通電加熱用の端子・当該一方の半灯通電加熱用の端子に近い一方の全灯通電加熱用の端子間である周辺部分で断線した場合に、前記フィラメントの全面よりも狭い領域のみを点灯する時と同様に、前記半灯通電加熱用の端子から通電することにより、前記半灯通電加熱用の端子に電気的に接続された電源,一方の半灯通電加熱用の端子,他方の半灯通電加熱用の端子,当該電源で通電経路を形成して前記フィラメントを点灯するように構成した、X線管装置。
  5. 請求項1に記載のX線管装置において、
    通常時における通電経路から見て、電源を介して端部から通電する通電加熱用の端子を端部端子として1対備えるとともに、
    前記通常時における通電経路から見て、途中で分岐する通電加熱用の端子を分岐端子として複数対備え、
    各々の前記分岐端子間で前記フィラメントが断線した場合に、当該断線箇所に近い分岐端子の一対を外部で前記リレーにて互いに短絡するように構成することで、断線箇所以外の通電経路にてフィラメントを点灯するように構成するとともに、
    一方の端部端子・当該一方の端部端子に近い分岐端子間で前記フィラメントが断線した場合に、当該断線箇所に近い前記一方の端部端子および当該分岐端子を外部で前記リレーにて互いに短絡するように構成することで、断線箇所以外の通電経路にてフィラメントを点灯するように構成した、X線管装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のX線管装置において、
    前記フィラメントからの焦点の大きさを制御する収束電極を備え、
    当該収束電極に印加するバイアス電圧によってフィラメントからの電子を収束するように構成した、X線管装置。
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