JP2002231496A - X線高電圧装置 - Google Patents

X線高電圧装置

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JP2002231496A
JP2002231496A JP2001020406A JP2001020406A JP2002231496A JP 2002231496 A JP2002231496 A JP 2002231496A JP 2001020406 A JP2001020406 A JP 2001020406A JP 2001020406 A JP2001020406 A JP 2001020406A JP 2002231496 A JP2002231496 A JP 2002231496A
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ray
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ray tube
grid
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Fumio Ishiyama
文雄 石山
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高圧切換器を小型化し、グリッド
制御回路も内蔵することで、省スペースながら、廉価で
パルスX線出力にも対応できるX線高電圧装置を提供す
る。 【解決手段】 X線高電圧装置は、高電圧を発生させる
高電圧生成手段と、前記高電圧生成手段での高電圧出力
に基づき、X線を曝射する複数のX線管と、複数の前記
X線管毎に各々設けられ、各々の前記X線管を各々加熱
する複数のフィラメント加熱トランスと、前記高電圧出
力を、複数の各前記X線管毎に切換る第1の切換手段
と、前記複数のフィラメント加熱トランスの一次側に設
けられ、複数の各前記フィラメント加熱トランスを前記
第1の切換手段の切換に応じて切換る第2の切換手段
と、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、診断用X線装置な
どに用いられるX線高電圧装置に関し、特に、制御電極
としてグリッドを備えたX線管に高電圧を供給するX線
高電圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のX線高電圧装置として、例えば
図5に示すような装置がある。図5は、この従来例の構
成を示す回路図である。
【0003】図5において、X線高電圧装置301は、
商用交流電源3、商用交流電源3を整流平滑して直流電
圧を出力する整流平滑回路(AC/DC)5、直流電圧
を交流電圧に変換するインバータ回路(DC/AC)
7、交流電圧を所定の高電圧に変換する高電圧トランス
9、交流の高電圧を整流する高圧整流回路11a・11
b、アノードA・カソードKを備えるX線管13、フィ
ラメント加熱トランス21、フィラメント加熱トランス
21を励磁してX線管13のフィラメントを加熱するフ
ィラメント加熱回路19、信号a、bによりインバータ
回路7・フィラメント加熱回路19を制御する制御回路
17を備えている。
【0004】先ず、交流電源3などから供給された交流
電圧は、整流平滑回路5で直流に変換された後、インバ
ータ回路7に入力される。
【0005】制御回路17の信号aによりインバータ回
路7が動作を開始すると、インバータ回路7に入力され
た直流電圧は交流電圧に変換されて高電圧トランス9の
一次巻線に入力される。高電圧トランス9で昇圧された
交流電圧は、二次巻線から出力され、高圧整流回路11
a側にはプラスの高電圧が、高圧整流回路11b側に
は、マイナスの高電圧が得られる。これらの各々の直流
電圧は、高圧ケーブルの浮遊容量15a、15bにより
平滑され、X線管13のアノードAとカソードKに印加
される。
【0006】一方、制御回路17の信号bに基づき、フ
ィラメント加熱回路19が作動すると、フィラメント加
熱回路19は交流電圧を発生し、フィラメント加熱トラ
ンス21の一次巻線を励磁する。フィラメント加熱トラ
ンス21の二次側に誘導された交流電圧により、X線管
8のカソード側に配置されたフィラメントに電流が流
れ、フィラメントから熱電子が放出される。
【0007】フィラメントが加熱された状態でX線管1
3のアノードA―カソードK間に高電圧が印加される
と、フィラメントから放出した熱電子が高電圧で加速さ
れ、アノードに衝突する時に制動X線を発生する。
【0008】次に、インバータ回路7の動作が停止する
と、高電圧トランス9の2次電圧はゼロになるので、X
線管13のアノードAーカソードK間には電流が流れな
くなり、X線の照射は停止する。
【0009】このように、インバータ回路7を起動・停
止させることによりX線管13の電流をオン/オフする
ことができる。
【0010】ところで、汎用X線高電圧装置において
は、1つのX線管あたり2つのフィラメントを持ち、ま
た、1台のX線高電圧装置にX線管を2本(2管球)な
いし3本接続するのが一般的である。
【0011】図6には、2つのフィラメントを備えたX
線管を2本接続できる従来のX線高電圧装置の例が開示
されている。なお、図5と重複する部分には同じ符号を
付けてある。以下、図6の動作について特に、図5と異
なる部分を説明する。
【0012】図6のX線高電圧装置401では、図5に
示す構成に比して、アノードA・カソードK(コモンC
・ラージL・スモールS)を備える2本のX線管14
a、14bと、X線管14a・14bを選択するための
高圧切換器30a・30bと、を備えている。さらに、
フィラメント加熱回路23の出力は、2つのフィラメン
ト加熱トランス21a、21bに接続されている。
【0013】高圧切換器30aは、X線管12aのアノ
ード側の1接点と、X線管12aのカソード側のコモン
C、ラージL、スモールSの各端子に対応するように配
設された3接点と、を有している。
【0014】このような構成のX線高電圧装置401に
おいて、高圧切換器30a、30bのいずれかがオフす
ることで、高圧整流回路11a、11bで整流された高
圧の直流電圧は、2本のX線管14a、14bに振り分
けられる。
【0015】高圧切換器30aが閉じた場合は、高圧整
流回路11a、11bで整流された電圧が、高圧ケーブ
ルの浮遊容量15a、15bにより平滑され、X線管1
4aのアノードAとカソードのコモンC(コモン)間に
印加される。そして、制御回路17の信号bに基づき、
フィラメント加熱回路23が作動すると、フィラメント
加熱トランス21a、21bが励磁され、トランスの二
次コイルに誘導された交流電圧は、高圧切換器25aを
介してX線管14aのフィラメントを加熱する。
【0016】同様にして、高圧切換器30bが閉じた場
合は、整流された電圧が、高圧ケーブルの浮遊容量15
c、15dにより平滑され、X線管14bのアノードA
とカソードのコモンC間に印加される。そして、制御回
路17の信号bに基づき、高圧切換器25bを介してX
線管14bのフィラメントを加熱する。
【0017】これにより、高圧切換器30a・30bを
オン、オフさせることで、X線管14a、14bを切換
ることができる。
【0018】このようなX線高電圧装置に用いられる高
圧切換器の構造を図7(A)(B)に示す。図7(A)
(B)に示すように、高圧切換器501は、複数の高圧
ソケット502と、これらの各高圧ソケット502の下
方に突設された固定接点505と、例えばソレノイド等
によりこの固定接点505に接触可能な可動接点504
と、これらの各高圧ソケット502並びにソレノイドな
どを支持する支持部材503と、を備えている。そし
て、高圧ケーブル、高圧ソケット502、プラグを使っ
て、X線管をX線高電圧装置に接続する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の複数のX線管を有するX線高電圧装置では、い
ずれか1つのX線管を選択するための高圧切換器におけ
る接点数は、アノード側は1接点でよいが、X線管のカ
ソード側にコモンC、ラージL、スモールSの3端子を
有するため、都合3接点が必要であった。
【0020】また、フィラメント加熱トランスの出力
は、低電圧・大電流負荷(例えば、3〜20V、1.5
〜6A)を必要とするため、接点圧を上げ接触抵抗を減
らす必要がある。そのため、低電圧大電流の開閉は、接
点を大きくする必要があり、高圧切換器は機構的に大型
の装置となってしまう。
【0021】さらに、X線高電圧装置では、一般に高電
圧が使用されるために図7(A)に示す露出した可動接
点の先端部の付近に他の部材が接近すると放電を起こし
てしまう。そのため、このような切換器においては、可
動接点の周囲の所定空間内に他の部材が接近するもしく
は存在することのないように、空間を確保しなければな
らなかった。
【0022】特に、切換器自体も大きいことに加えて、
前記空間を確保するために、接点を形成するために必要
な占有領域は、高電圧発生装置全体の体積の約半分を占
めるほどの領域を有してしまい、X線高電圧装置の占有
領域は膨大なものとなっていた。
【0023】また、近年、X線透視時の被爆線量低減の
観点から、デジタル画像の取り込みに同期させてパルス
状のX線を発生させるパルスX線出力機能を有するX線
高電圧装置が求められているが、従来のような大きな3
接点用高圧切換器を持つ構造では、パルスX線を得るた
めのグリッド制御回路を高電圧発生回路内部に組み込む
ことが困難である。このグリッド制御回路は、前記グリ
ッド端子の電圧を変えることでX線をオン・オフして曝
射及び停止を行うものである。
【0024】このため、従来は、図6に示すX線高電圧
装置の外に、別途専用にグリッド制御回路を設けてい
た。そして、従来のような外付けのグリッド制御回路
を、カソード側に3接点有するX線管を備えたX線高電
圧装置に接続しようとする場合には、グリッド制御回路
はその性質上マイナス側に接続する必要があるために、
配線上、高圧切換器のマイナス側に3本接続するととも
に、X線管のグリッド及びカソード側3端子の計4本の
接続を行い、高圧切換器のマイナス側からの出力を一旦
グリッド制御回路に入力し、前記グリッド制御回路を経
由してX線管に繋ぐというような配線構造となる。
【0025】このように、X線管のマイナス側は3接点
を有するので、グリッド制御回路を組み込もうとする
と、回路として煩雑となり、かなり困難を伴う。
【0026】特に、パルスX線出力機能を持ったX線高
電圧装置は大きく高価で、大病院の循環器診断にのみ用
いられていた。
【0027】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、高圧切換器を小型化
し、グリッド制御回路も内蔵することで、省スペースな
がら、廉価でパルスX線出力にも対応できるX線高電圧
装置を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、高電圧を発生させる高電
圧生成手段と、前記高電圧生成手段での高電圧出力に基
づき、X線を曝射する複数のX線管とが接続されるX線
高電圧装置であって、複数の前記X線管毎に各々設けら
れ、各々の前記X線管を各々加熱する複数のフィラメン
ト加熱トランスと、前記高電圧出力を、複数の各前記X
線管毎に切換る第1の切換手段と、前記複数のフィラメ
ント加熱トランスの一次側に設けられ、複数の各前記フ
ィラメント加熱トランスを前記第1の切換手段の切換に
応じて切換る第2の切換手段と、を含むことを特徴とし
ている。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0030】[第1の実施の形態] (全体構成)先ず、本発明のX線高電圧装置の構成につ
いて、図1を参照して説明する。図1は、本発明による
X線高電圧装置の実施形態を示したブロック回路図であ
る。ただし、従来例と同一部分は同一符号を用いて説明
する。
【0031】本実施形態における従来例との違いは、X
線管毎にフィラメント加熱トランスを設けたこと、各X
線管に供給するフィラメント加熱出力をフィラメント加
熱トランスの一次コイル側で切り換えるようにしたこ
と、2本接続されたX線管のうち1本はグリッドを備え
た3極X線管であること、3極線管を制御するためにグ
リッド制御回路を付加したことである。
【0032】本例のX線高電圧装置1は、図1に示すよ
うに、商用交流電源3、商用交流電源3を整流平滑して
直流電圧を出力する整流平滑回路(AC/DC)5、直
流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路(DC/A
C)7、交流電圧を所定の高電圧に変換する高電圧トラ
ンス9、交流の高電圧を整流する高圧整流回路11a・
11b、アノード(A)、カソード(K)及びグリッド
(G)を備える3極のX線管12a、X線管12aに接
続される高圧ケーブルの浮遊容量15a・15b・15
e、X線管12aのグリッドを安定化させるグリッド制
御回路16、アノード(A)及びカソード(K)を備え
る2極のX線管12b、X線管12bに接続される高圧
ケーブルの浮遊容量15c・15d、X線管12a用に
設けられたフィラメント加熱トランス21a・21b、
X線管12b用に設けられたフィラメント加熱トランス
21c・21d、X線管12a・12bを選択するため
の高圧切換器24a・24b、フィラメント加熱トラン
ス21a・21b・21c・21dの一次側に設けられ
たフィラメント加熱出力先切換用のスイッチであるリレ
ー25、フィラメント加熱回路23、インバータ7をフ
ィラメント加熱信号aに基づき制御し、フィラメント加
熱回路23をインバータ動作信号bに基づき制御する制
御回路17を備えている。
【0033】なお、本実施形態の「高圧切換器」は、本
発明の「第1の切換手段」に対応し、本実施形態の「リ
レー」は、本発明の「第2の切換手段」に対応する。
【0034】フィラメント加熱回路23の出力は、2つ
のフィラメント加熱トランス21a、21bに接続され
ている。
【0035】リレー25は、低圧側では高圧絶縁の必要
がないので、通常のPC板に実装できるようなリレーを
用いることが可能になる。
【0036】本例では、一台のX線高電圧装置でX線管
12a(第1管球)、X線管12b(第2管球)を使用
できるので、導入した1台のシステムを多目的に利用で
き、設備投資の低コスト化も図れるので、開業医等にも
購入が可能である。
【0037】1台のX線高電圧装置に2本のX線管を使
用する場合、X線管12a(第1管球)を消化管診断用
(例えば食道、胃、大腸等の検診目的)でパルス透視に
使用し、X線管12b(第2管球)を一般撮影用(例え
ば背後から胸部を撮影するような用途)に使用すること
が好ましい。その第一の理由は、X線管12a(第1管
球)は、X線TV寝台などに、X線撮影のフィルムの搬
送機構、光学系、映像系などとともに、寝台上の支持部
材に取り付けられるようにして組み込まれているので、
消化管診断専用の用途以外の他の用途に通常使いずらい
からである。第二の理由は、初期の胃癌、胃潰瘍等の微
小患部を発見するには、細部まで撮影可能な専用のX線
管を使用する必要があるからである。
【0038】なお、消化管診断では、撮影場所の位置決
めをし、造影剤の状態を見ながら撮影タイミングをとる
ために、X線透視とX線撮影を交互に繰り返す必要があ
る。このような場合に、透視像をモニター等で見る場合
には、被検者のX線被爆線量低減、透視画質向上の観点
から、弱いX線をパルス出力して動画を出すパルスX線
出力機能を有するX線高電圧装置を用いて、パルスX線
で透視を行うことが好ましい。このため、X線管12a
(第1管球)を用いてX線透視を行う場合に、グリッド
制御が必要となる。
【0039】一方、肺を撮影する時などに用いられる他
方のX線管12b(第2管球)は、例えば天井から釣り
下げる構成が一般的である。この場合、位置決めを行う
と直ちに撮影され、また、使用電圧も高い。加えて、肺
等の撮影には、心臓の鼓動の影響を防止するため撮影時
間をある程度短くする必要がある。
【0040】(動作について)次に、上述のような構成
のX線高電圧装置の基本動作について、図1を参照しつ
つ説明する。なお、基本動作は、図6に示した例と同じ
であり、同じ構成要素には同じ符号が付与されている。
【0041】交流電源3から高電圧を得る仕組みは従来
の装置と同様であり、商用交流電源3から得られた交流
は、AC/DC変換器(整流平滑回路)5により直流に
変換され、DC/AC変換回路であるインバータ回路7
に供給されている。
【0042】ここで、X線管12a・12bの切換に
は、X線高電圧装置1の不図示の操作卓(操作パネル)
に基づき行う。乃ち、操作パネルに選択操作部があり、
診断目的に応じて、例えば消化管診断用ボタンを押下す
ると、一方のX線管12a(第1管球)が選択され、他
方の肺等の一般撮影用ボタンを押下すると、他方のX線
管12b(第2管球)が選択される。
【0043】すると、操作部から指示を受けて、不図示
の管球選択器が選択を行う。なお、管球選択器は、X線
高電圧装置内であっても、操作コンソール内に配置して
もよい。
【0044】先ず、グリッド(G)端子を有するX線管
12aを使用する場合について説明すると、図示しない
X線管を選択するための管球選択器によって、高圧切換
器24aはオン、高圧切換器24bはオフとなる。さら
に、フィラメント加熱出力切換用のリレー25はオフと
なり、フィラメント加熱回路23の出力は、X線管12
a側に供給される。
【0045】この状態で、X線撮影の開始を実行する
と、制御回路17からのインバータ動作信号aに基づ
き、インバータ回路7の動作により高電圧トランス9の
一次コイルを励磁する。高電圧トランス9の二次コイル
に誘起した昇圧された交流(高周波)電圧は、プラス側
は高圧整流回路11aで、マイナス側は高圧整流回路1
1bで直流に整流される。
【0046】高圧切換器24aがオンとなっているの
で、高圧整流回路11a、11bで整流された電圧は、
高圧ケーブルの浮遊容量15a、15b(高電圧ケーブ
ルの線間容量であるコンデンサ)により平滑され、X線
管12aのアノードAとカソードのコモンC間に印加さ
れる。
【0047】一方、制御回路17のフィラメント加熱信
号bに基づき、フィラメント加熱回路23が作動する
と、フィラメント加熱出力切換用のリレー25はオフと
なっているので、フィラメント加熱トランス21a、2
1bが励磁され、トランスの二次コイルに誘導された交
流電圧は、高圧切換器24aを介してX線管12aのフ
ィラメントを加熱する。
【0048】乃ち、制御回路17の信号bに基づき、フ
ィラメント加熱回路23の選択された焦点側(ラージL
又はスモールSの一方側)の出力が上昇し、X線管12
aのフィラメントは熱電子を放出する温度まで加熱され
る。
【0049】ここで、スモールS、ラージLは焦点の大
きさを表わし、透視像をモニターで観測する時は小焦点
を使い、フィルムに撮影する時は大焦点を使うことが好
ましい。
【0050】スモールSが選択された場合は、ターゲッ
ト面において狭い範囲に電子が集中して当たるので、映
像はシャープになる。この際、ターゲットが解けない程
度の電子の放出量とすべく、X線量を弱く設定制御する
とともに、適正な濃度を得るために撮影時間を長くする
ように制御される。
【0051】一方、ラージLが選択された場合は、焦点
の面積を広げてX線量を強くするとともに、短い時間で
撮影するように制御される。これにより、動きのある被
写体の場合などに、半影の影響は出るものの、時間を短
くして撮影でき、運動ボケ等を防止できる。
【0052】前記ラージL、スモールSの制御は、ラー
ジ用のフィラメント加熱トランス(X線管12aでは符
号21a・X線管12bでは符号21c)、スモール用
のフィラメント加熱トランス(X線管12aでは符号2
1b・X線管12bでは符号21d)のうち、フィラメ
ント加熱回路23にていずれのトランスを励磁するかに
よって、大焦点もしくは小焦点のいずれかが選択制御さ
れる。この場合、操作卓(操作パネル)上のボタンで切
り換える構成でもよいし、撮影状況を選ぶと、自動的に
選択される構成でもよい。例えば、X線高電圧装置内部
の付図示の焦点制御回路に基づき、制御されることが好
ましい。
【0053】制御パラメータは、X線の強さ、管電圧と
管電流、時間等の組み合わせとし、設定した撮影条件に
よって、先ず、小焦点で出せるかというのを装置が自動
的に判断し、小焦点で出せない場合は、大焦点を使うと
いうような判断処理を行った後に前記制御パラメータが
設定され制御を行うことが好ましい。
【0054】このようにして、X線管12aのA―C間
に高電圧が印加されると、X線管12aのフィラメント
から熱電子が飛び出し、アノードに衝突することで、X
線が照射される。
【0055】この時、X線管12aのグリッド電圧(カ
ソードKに対するグリッドGの電圧)はほぼゼロであ
り、X線管12aには電流が流れX線管12aが照射さ
れる。つまり、X線照射時において、グリッド制御回路
16のg―c間は短絡される(グリッド制御回路16の
動作については、後述)。
【0056】次に、インバータ回路7の動作が停止する
と、高電圧トランス9の2次電圧はゼロになるので、浮
遊容量15a、15bの電荷は、X線管12aを通して
放電する。
【0057】この時、マイナス側の高電圧ケーブルのグ
リッドーカソード間の浮遊容量15eは、浮遊容量15
a、15bの放電電流によってX線管12aのグリッド
電圧がカットオフ電圧に達すると、X線管12aのアノ
ードーカソード間には電流が流れなくなり、X線の照射
は停止する。このように、インバータ回路7を起動・停
止させることによりX線管12aのグリッド電圧が、ゼ
ロとカットオフ電圧との間を変化し、X線管12aの電
流をオン/オフすることができる。その結果、X線管に
は、パルス電流が流れ、このパルス電流によるパルスX
線が照射される。
【0058】一方、X線管12bを使用する場合は、高
圧切換器24aがオフ、高圧切換器24bがオンとな
る。さらに、フィラメント加熱出力切換用のリレー25
がオンになり、フィラメント加熱回路23の出力は、X
線管12b側に供給される。
【0059】上記と同様にして、制御回路17のフィラ
メント加熱信号bに基づき、フィラメント加熱回路23
の選択された焦点側(L(ラージ)又はS(スモール)
の一方側)の出力が上昇し、X線管12bのフィラメン
トは熱電子を放出する温度まで加熱される。
【0060】また、制御回路17のインバータ動作信号
aに基づき、インバータ回路7が作動すると、高電圧ト
ランス9の二次コイルに誘起した高電圧は、高圧整流回
路11a、11bで整流され、高圧ケーブルの浮遊容量
15c、15dで平滑された後、X線管12bのアノー
ドAとカソードのコモンCの間に印加される。
【0061】X線管12bのA―C間に高電圧が印加さ
れると、X線管12bのフィラメントから熱電子が飛び
出し、アノードに衝突することで、X線が照射される。
【0062】ここで、従来装置では低電圧であるため
に、接点の接触抵抗が回路、装置の性能に影響を及ぼ
し、接触抵抗が不安定であるとフィラメントの電流が変
化して、管電流の精度が低下し、例えば10mΩ等のオ
ーダーで安定性が要求される。このような、低電圧大電
流における開閉は、機構的に大型の装置となり、接点圧
を上げなければならず大変である。
【0063】これに対し本例では、図1に示すような回
路構造にすることで、切換部分をフィラメント加熱トラ
ンスの1次側に配設する構成としている。これにより、
高電圧側にて切換が必要な部分は、プラス側の1接点と
マイナス側の1接点のみになり、もはや高圧切換器の接
点では大電流の回避をする必要がなくなる。これによっ
て、例えば高電圧の耐性であれば、流れる電流は小さく
(例えば10〜75kV、0.1〜1000mA等)、
接触の安定性に対する要求は少なくなり、かなり小さい
大きさの接点で済む。
【0064】(グリッド制御)次に、X線管12aで、
パルスX線を発生する動作を以下に説明する。
【0065】X線管12aは、グリッドを備えた3極X
線管であり、アノードAとカソードのコモンC間に高電
圧を印加し、グリッドGとカソードのコモンC間の電圧
を零にすると、熱電子がフィラメントから飛び出し、ア
ノードに衝突することで、X線を発生する。
【0066】グリッドGに、カソードのコモンCに対し
てマイナスの電圧を印加していくと、フィラメントから
放出される熱電子は減少する。グリッドGに印加するマ
イナスの電圧を大きく(負の方に大きく)していくと、
ついには電子が放出されなくなるカットオフ状態にな
る。このときの電圧を、カットオフ電圧という。つま
り、X線管12aのグリッドGに通常カットオフ電圧を
印加しておき、X線を照射するタイミングでグリッドG
の電圧が零になるパルスを与えることによって、パルス
X線を発生することができる。これにより、前記グリッ
ド端子の電圧を変えることでX線をオン、オフして曝射
及び停止を行うことができる。
【0067】図1の例におけるグリッド制御回路16と
しては、例えば本出願人による特開平11-204289号公報
等に開示されたセルフバイアス方式グリッド制御回路を
用いることが好ましい。この方法によれば、グリッドバ
イアス電圧を発生させるための電源が不要であるため、
極めて簡単な方法でグリッド制御回路を構成することが
できる。
【0068】なお、グリッド制御を行うことにより、X
線診断で動画を見る場合には、動画の収集をパルスを用
いることで、画像データを収集する時のみX線を出力す
ればよい。これにより、被爆線量の低減が図れ、小型化
が可能になる。
【0069】このように、上記高圧切換器の接点数の低
減による装置の小型化に加えて、マイナス側の接点が1
のみの構造となっているため、簡単な配線にてグリッド
制御回路をX線高電圧装置内に組み込んで内蔵すること
も容易に実施できる。これにより、従来のようにX線管
にコモン端子C、ラージ端子L、スモール端子Sを有す
る場合に別途専用のグリッド制御回路(装置)を設ける
必要はなく、デジタル化とともに小型化を図ることがで
き、装置全体としてコンパクトで設置面積も小さく、し
かも低コスト化が図れ、一般開業医、診療所などにおい
ても恩恵を受けることができる。
【0070】(高圧切換器について)次に、上述のX線
高電圧装置に用いられる高圧切換器について説明する。
図2には、図1のX線高電圧装置内の高圧切換器の構造
例が開示されている。本例のX線高電圧装置では、その
回路構成上、フィラメント加熱トランスの二次側でフィ
ラメント加熱電流を切り換える必要がないため回路は1
接点で良く、また、電流容量も0.1mAから1Aと小
さくて済む。
【0071】さらに加えて、高圧切換器101自体の構
造が、図2に示すような絶縁板105を挿抜することで
可動接点104をオン、オフする構造であるという特徴
を有している。
【0072】具体的には、図2に示すように、高圧切換
器101は、高圧ソケット102の下方に形成された固
定接点106と、固定接点106と接触可能な可動接点
104と、固定接点106と可動接点104との間に挿
入される絶縁板105(本発明の「絶縁手段」)と、こ
の絶縁板105及び可動接点104を支持する支持部材
103と、絶縁板105を矢印方向に移動させるための
ソレノイド112と、絶縁板105を付勢する付勢部材
111と、を有している。
【0073】高圧切換器101がオン状態の場合には、
ソレノイド112によって、絶縁板105が図2の矢印
方向に沿ってスライド移動して支持部材103に対して
引き出され、付勢部材111が延びた状態となり、絶縁
板105が退避して可動接点104が固定接点106と
接触した状態となる。
【0074】一方、高圧切換器101がオフ状態の場合
には、ソレノイド112によって付勢部材111が収縮
し、絶縁板105が可動接点104と固定接点106と
の間に挿入されることとなる。
【0075】このように本例のX線高電圧装置に用いら
れる高圧切換器では、開路時において可動接点104、
固定接点106間に絶縁板105を挿入する構造とする
ことによって、可動接点が突出せずとも放電を防止でき
る構造となっているので、可動接点104、固定接点1
06間の空間距離を短縮でき、高圧切換器101をさら
に小型化できる。
【0076】以上のように本実施の形態によれば、高電
圧を切り換える接点は1回路で済み、かつ、高圧切換器
の開路時(オフ時)において接点間に絶縁板が挿入され
る構造であるので、接点間の距離を短くすることがで
き、高圧切換器の大幅な小型化が可能で、グリッド制御
回路の組込も容易にできる。
【0077】また、小型で複数のX線管を接続でき、例
えば2極X線管とパルスX線を発生するための3極X線
管の両方に対応できるX線高電圧装置を提供することが
できる。これにより、大病院向けの高価であったデジタ
ル機において、低価格化が図れるので、一般開業医など
の小規模病院でも容易に導入が可能となり、患者や被検
者のX線被爆低域に貢献できる。
【0078】なお、フィラメント加熱トランスをX線管
毎に備えるため、フィラメント加熱トランスの使用数量
は、従来よりも増えるが、インバータ技術によりフィラ
メント加熱トランスは小型化することが可能であるため
問題はない。
【0079】[第2の実施の形態]次に、本発明にかか
る第2の実施の形態について、図3に基づいて説明す
る。なお、以下には、前記第1の実施の形態の実質的に
同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分につい
てのみ述べる。図3には、高圧切換器の変形例が開示さ
れている。
【0080】上述の第1の実施の形態の高圧切換器で
は、絶縁板のスライド方向を高圧ソケットの軸と交差す
る方向としたが、本例の高圧切換器では、絶縁板のスラ
イド方向をソケットの軸方向と平行に形成している。
【0081】具体的には、高圧切換器120は、図3に
示すように、高圧ソケット122の下方に設けられた固
定接点121と、固定接点121に接触可能な可動接点
124と、矢印方向にスライド移動して可動接点124
と固定接点121との接触を防止する絶縁板125と、
絶縁板125及び固定接点121を支持する支持部材1
23と、可動接点124を付勢する付勢部材126と、
を含んで構成される。なお、絶縁板125を挿抜する機
構としては、ソレノイドに限定されるものではない。
【0082】高圧切換器120がオン状態の場合には、
不図示の絶縁板スライド移動用のソレノイドによって絶
縁板125が図3の矢印方向のスライド移動により支持
部材123に対して引き出されて、付勢部材126によ
り付勢された可動接点124が固定接点121と接触し
た状態となる。
【0083】一方、高圧切換器120がオフ状態の場合
には、付図示の可動接点移動用ソレノイドによって可動
接点124が退避する一方、不図示の絶縁板スライド移
動用のソレノイドによって絶縁板125が矢印方向にス
ライド移動することによって可動接点124の固定接点
121に対する接触が回避されることとなる。
【0084】このように、本実施の形態においても、開
路時において可動接点124、固定接点121間に絶縁
板125を挿入する構造とすることによって、可動接点
124、固定接点121間の空間距離を短縮し、高圧切
換器120の小型化を図ることができる。
【0085】さらに、絶縁板125のスライド移動に要
するスペースを高圧ソケット122の軸方向のスペース
を利用する構成とすることで、第1の実施の形態にて開
示した高圧切換器よりもさらなる小型化が可能となる。
【0086】[第3の実施の形態]次に、本発明にかか
る第3の実施の形態について、図4(A)〜(C)に基
づいて説明する。図4(A)〜(C)は、本発明のX線
高電圧装置に用いられるX線管のカソード側用の高圧ソ
ケットと、それに対応するプラグの一例を示すものであ
る。
【0087】図4(A)(B)に示すように、本例のX
線高電圧装置201に用いられる高圧ソケット202に
おいては、断面略環状に配置されたラージ端子L、スモ
ール端子S、コモン端子Cと、前記環のほぼ中央部に配
置されたグリッド端子Gとが形成されている。
【0088】また、高圧ソケット202に挿着されるプ
ラグ203にも、高圧ソケット202のラージ端子L、
スモール端子S、コモン端子C、グリッド端子Gに各々
挿着されるプラグ203のラージ端子L、スモール端子
S、コモン端子C、グリッド端子Gが形成されている。
【0089】そして、高圧ソケット202の端子の配置
位置は、図4(B)に示すように、グリッド端子Gを中
心としてラージ端子L、スモール端子S、コモン端子C
がほぼ120度の間隔で環状に配設されている。
【0090】ここで、一般には、高圧ソケットの構造
は、図8(A)(B)のような構造を有しており、グリ
ッド端子を有しない2極用のX線管の高圧ソケット50
5は、図8(A)に示すように、コモン端子C、スモー
ル端子S、ラージ端子Lが断面略環状に配置されてい
る。また、グリッド端子を有する3極用のX線管の高圧
ソケット506は、図8(B)に示すように、コモン端
子C、スモール端子S、ラージ端子Lの各端子とグリッ
ド端子Gとが離間して配置されている。このように、3
極用のX線管の高圧ソケット506と2極用のX線管の
高圧ソケット505とは、異なる形状を有する構造とな
っている。この場合、3ピン用の高圧ソケット505と
4ピン用の高圧ソケット506とは、互換性がないの
で、一方の寝台はグリッドのないタイプのX線管を使用
し、他方の寝台ではグリッドがあるタイプのX線管を使
用するような場合、乃ち、通常の2極X線管とパルスX
線出力のために使用する3極X線管とを使用するような
場合には、カソード側に使用する高圧ケーブルのプラグ
の極数が異なるため、2極X線管と3極X線管とで各々
専用の高圧ソケットを専用に設ける必要がある。
【0091】これに対して本例では、高圧ソケットが図
4のような構造になっており、グリッド端子を有する構
造の3極X線管であっても、グリッド端子を有しない構
造の2極X線管であっても挿抜を自在に行うことができ
る。乃ち、各々のタイプのX線管に応じて高圧ソケット
を用意する必要がなく、双方のタイプ(2極管用、3極
管用)のX線管を一の高圧ソケットで兼用することがで
き、いずれのタイプのX線管にも対応できる。
【0092】ここで、コモン端子C、ラージ端子L、ス
モール端子Sに繋がる電圧は、例えば20V程度と低い
ので、距離が狭くて平面上に配置してあっても問題な
い。しかし、X線を遮断するためのグリッド端子Gに
は、X線管のカットオフ時に、例えば―1000乃至―
3000V等のマイナスの高電圧をかけなけらばならな
いため、グリッド端子Gと他の3端子とは、物理的に離
間させる必要がある。
【0093】そこで本例では、図4(A)に示すよう
に、グリッド端子Gが樹脂より突出する基端部では、凸
部(段差)を形成することで、沿面による距離を確保す
ることとしている。従って、グリッド端子Gと他の各端
子C、S、Lとの平面上の距離がT2と狭く形成されて
いたとしても、実際には樹脂が盛り上がった高さT2分
の距離を含むT2+T1分の距離を形成して、高電圧時
の放電等を防止することができる。
【0094】以上のように本実施の形態によれば、高圧
ソケットのコモン、ラージ、スモール端子を断面略環状
に配置して、この環の中央部分にグリッド端子を構成す
るような端子配置とすることで、2極用X線管、3極X
線管の双方に高圧ソケットを兼用することができる。し
かも、この際グリッド端子の突出基端周囲に凸部を構成
することで、各端子とグリッド端子との間の端子間距離
を確保することができ、高圧を印加しても放電等が発生
しない。
【0095】なお、本発明にかかる装置と方法は、その
いくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、
当業者は本発明の主旨および範囲から逸脱することなく
本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形
が可能である。例えば、上述の各実施の形態では、X線
高電圧装置としては、グリッド端子を有する3極のX線
管と、グリッド端子を有しない2極のX線管による2管
構造としたが、複数管例えば3管構造のX線高電圧装置
を構成してもよい。この場合には、グリッド端子を有す
る3極のX線管を第1管球とし、グリッド端子を有しな
い2極のX線管を第2管球、第3管球として形成するこ
とが好ましい。
【0096】また、グリッド端子を有する3極のX線管
のカソード側が、コモン、ラージ、スモールの各端子を
有する構成を開示したが、グリッド端子を有する3極の
X線管のカソード側がカソード端子のみの構成であるX
線管であってもよい。もちろん、グリッド端子を有しな
い2極のX線管においても、同様の事が言える。
【0097】さらに、上述の各実施の形態同士並びにそ
れらのいずれかと変形例との組み合わせによる例(例え
ば第1の実施の形態のX線高電圧装置において、第2の
実施の形態の高圧切換器を用いて、かつ第3の実施の形
態の高圧ソケットの構造を有する場合等)をも含むこと
は言うまでもない。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の各X線管毎にフィラメント加熱トランスを設け、複
数のX線管を切り換える第1の切換手段に加えて、各X
線管に供給するフィラメント加熱出力をフィラメント加
熱トランスの一次側にて第2の切換手段により切り換え
るようにしている。
【0099】これにより、低電圧側(一次側)での切り
換えを行う第2の切換手段を構成した分、高電圧側(二
次側)の第1の切換手段にて切換が必要な部分は、X線
管のプラス側、マイナス側の各1接点のみになり、高電
圧側(二次側)の接点数の低減が図れ、高電圧側では高
電圧低電流となる。
【0100】このため、高圧であっても第1の切換手段
の接触の安定性に対する要求は少なくなり、かなり小さ
い大きさの接点で済み、結果として第1の切換手段の小
型化によりX線高電圧装置の小型化並びにコストダウン
を図ることができる。
【0101】また、第1の切換手段の開路時において接
点間に絶縁手段が介在される構造であるので、高圧であ
っても接点間の距離を短くすることができ、この点から
も第1の切換手段の大幅な小型化が可能である。
【0102】さらに、高圧側の第1の切換手段の接点数
の低減により、X線管のうち少なくとも1つをグリッド
端子を備えたX線管で構成する場合には、グリッド制御
回路を簡易な配線構造にて内蔵することができ、大病院
向けの高価であったデジタル機において、低価格化が図
れるので、一般開業医などの小規模病院でも容易に導入
が可能となり、患者や被検者のX線被爆低域に貢献でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線高電圧装置の実施の形態を示した
ブロック回路図である。
【図2】図1のX線高電圧装置に用いられる高圧切換器
の実施の形態の一例を示す構造図である。
【図3】本発明のX線高電圧装置に用いられる高圧切換
器の他の実施の形態を示す構造図である。
【図4】同図(A)〜(C)は、本発明のX線高電圧装
置に用いられるX線管のカソード側用高圧ソケットの実
施の形態の一例を示す構造図である。
【図5】従来のX線高電圧装置の構成例を示した基本ブ
ロック図である。
【図6】2本のX線管を接続する、従来のX線高電圧装
置の構成例を示した基本ブロック図である。
【図7】同図(A)(B)は、従来のX線高電圧装置に
使用している高圧切換器の構造図である。
【図8】同図(A)(B)は、X線高電圧装置に使用し
ているX線管の高圧ソケットを示す構造図である。
【符号の説明】
1 X線高電圧装置 3 交流電源 5 整流平滑回路 7 インバータ回路 9 高電圧トランス 11a、11b 高圧整流回路 12a、12b X線管 15a、15b、15c、15d、15e 浮遊容量 16 グリッド制御回路 17 制御回路 21a、21b、21c、21d フィラメント加熱ト
ランス 23 フィラメント加熱回路 24a、24b 高圧切換器 25 リレー 202 高圧ソケット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧を発生させる高電圧生成手段と、
    前記高電圧生成手段での高電圧出力に基づき、X線を曝
    射する複数のX線管とが接続されるX線高電圧装置であ
    って、 複数の前記X線管毎に各々設けられ、各々の前記X線管
    を各々加熱する複数のフィラメント加熱トランスと、 前記高電圧出力を、複数の各前記X線管毎に切換る第1
    の切換手段と、 前記複数のフィラメント加熱トランスの一次側に設けら
    れ、複数の各前記フィラメント加熱トランスを前記第1
    の切換手段の切換に応じて切換る第2の切換手段と、 を含むことを特徴とするX線高電圧装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の切換手段は、開閉する各接点
    間を絶縁する絶縁手段を含むことを特徴とする請求項1
    に記載のX線高電圧装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの前記X線管は、アノー
    ド端子と、カソード端子と、グリッド制御用のグリッド
    端子とを有する3極X線管にて形成され、 前記3極X線管のグリッド端子を制御するグリッド制御
    回路をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載のX線高電圧装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つの前記X線管は、アノー
    ド側に形成されたアノード端子と、カソード側に形成さ
    れたコモン端子、ラージ端子、及びスモール端子と、グ
    リッド制御用のグリッド端子と、を含み、 前記X線管のカソード側に配線されるケーブルを接続す
    る高圧ソケットは、前記コモン端子、前記ラージ端子、
    前記スモール端子に対応する各端子がほぼ環状に配設さ
    れ、前記グリッド端子に対応する端子を、前記環の中央
    部に配設することを特徴とする請求項3に記載のX線高
    電圧装置。
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