JP3599187B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、磁性キャリアを用いて非磁性トナーを帯電させるニ成分現像剤を使用し、帯電したトナーのみを現像ロール上に保持し、トナーを飛翔させることにより静電潜像を現像する非接触現像方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の画像形成装置は、特開平6−67546号公報、特開平7−92804号公報等ですでに公知である。そして、これらの従来技術は、図12(b)に示すような残像(ゴースト)として現れる画像、いわゆる履歴現象が発生しやすいという不具合があり、その解決を課題としている。
【0003】
すなわち、履歴現象とは、図12(a)に示すように、矩形のソリッドパタン13の画像を形成してプリントした後に、このソリッドパタン13よりも広いハーフトーンパタン17を画像形成してプリントした場合に、図12(b)に示すように、ハーフトーンパタン17の領域中にソリッドパタン13の残像14Aが現れることをいう。
【0004】
これらの従来技術は非画像形成時に、画像形成時とは逆の電位差を現像ロール及び磁気ロール間に印加して、現像ロール上の残留トナーを磁気ロール側に回収して、この履歴現象の発生を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現像ロール上の残留トナーを磁気ロール側に回収するには、両ロール間に電位差を印加することは有効なことであり、電位差を大きくすれば、残留トナーの回収が容易になることも事実である。
しかしながら、現像ロール上にトナー粒径から比べて幾層ものトナー層を磁気ロールに回収するには現像ロールを回転させることは必要であり、その残留トナーを磁気ロールが形成する磁気ブラシのキャリアに付着させて回収するものであり、結局両ロールの回転によって残留トナーを回収することになる。
【0006】
そうであるなら、磁気ロールの周速度を現像ロールの周速度よりも速くすれば、磁気ブラシが現像ロールに接触する機会を増加させることができる上、現像ロール上の残存トナーに働く、磁気ブラシによる剪断応力が高まり、現像ロール上の残存トナーによる現像ロールへの圧接力を弱めることができる。
その結果、現像ロールと磁気ロール間に電位差を印加しなくても、等電位において、高磁性キャリアにより効果的に残存トナーを回収することができる。発明者はこの事実に着目した。
【0007】
しかしながら、図11(b)に示すように、現像ロール32の高さ方向のトナー層形成幅H1と磁気ロール31の磁気ブラシ形成域高さ方向の幅H1とを同じ長さに形成し、現像器ケース12a,12bの同じ位置に配置して、(a)に示す記録紙16に画像形成を行うと、記録紙16の両縁14B、14Cのごとく残像が形成された。
【0008】
これは、図10(a)に示すように、現像ロール2と磁気ロール1とが同じ寸法で同じ高さで配置された場合は、キャリア24A1によりトナー15aが回収され、キャリア24A2によりトナー15bが回収され、キャリア24A3によりトナー15cが回収されるが、図10(b)に示すように、現像ロール2が磁気ロール1より高さ方向の幅が高い場合は、キャリア24Bによりトナー15cは回収されるが、トナー15b及びトナー15aはキャリア24Bより高い位置にはキャリアによる磁気ブラシが形成されないので回収されることがないためと理解される。
【0009】
よって、図9に示すように、磁気ロール1の磁気ブラシが形成されるスリーブ軸方向幅H3が、現像ロールのトナー薄層が形成される軸方向幅H1より相対的に長く形成することによって現像残トナー15a,15b,15cは磁気ブラシのキャリア24C2,24C3,24C4によって回収される。
【0010】
しかしながら、画像形成時には、現像ロール2と磁気ロール1間に形成される電位差によって前記現像ロール2の側面2a上に磁気ブラシのキャリア24C1のトナー15d,15e,15fが飛翔し捕捉される。非画像形成時に磁気ブラシによって現像残トナー15a,15b,15cは回収されるが、トナー15d,15e,15fは磁気ブラシに接触することはなく、回収されずに残り飛散することにより機内を汚染することとなる。
【0011】
本発明は、上記の問題を解決すべ<なされたものであり、二成分現像剤を使用する非接触現像方式の画像形成装置、特にカブリの発生を回避しつつ、残像(ゴースト)の発生を抑制して、鮮明な画像を形成することができる画像形成装置の提供を目的とする。
【0012】
また、本発明の他の目的は、現像ロールの側面に磁気ロールからのトナーの付着を防止することができる画像形成装置を提供することでる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的の達成を図るため、本発明は、磁気ロールの絶縁若しくは高抵抗のトナーとキャリアによる磁気ブラシを介して非磁性スリーブからなり、現像バイアスが印加されている現像ロール表面に形成されるトナー薄層によって感光体上の静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において、
前記磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域より、前記現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域を小さく形成したことを要旨とする。
【0014】
かかる発明によると、磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域より、現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域を小さく形成しているので、感光体上に形成される静電潜像域を十分カバーするトナー薄層域を、対応する現像ロール表面に形成することができる。
一方、現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域より、磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域を小さく形成した場合は、現像ロール両端側においては、画像形成時に、磁気ブラシが乱れ均一なトナー薄層を形成することができない。
【0015】
また、非画像形成時に、感光体上に形成される静電潜像域の全てに対応する現像ロール上のトナー薄層域には磁気ロールの磁気ブラシが摺擦することがなく、よって、磁気ブラシによって摺擦されない部分は、現像ロール上の残存トナーに回収されずに残ることとなり、画像形成時に残像現象が発生することになる。
【0016】
かかる発明は、磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域を現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域より大きく形成しているので、感光体上に形成される静電潜像域を充分カバーするトナー薄層域を現像ロール側に得ることができ、画像形成時に感光体上に形成される静電潜像域の幅方向外側にトナー供給が不十分となることがなく、十分な画像形成を行うことができるとともに、現像ロール上の残存トナーの回収が不十分となり、残像現象が発生することがない。
【0017】
そして、本第1発明は、前記要旨に加えて前記トナー薄層形成領域の両端に、絶縁若しくはトナー抵抗より高い高抵抗領域の非トナー薄層形成領域を形成したことにある。
【0018】
かかる技術手段によると、前記トナー薄層形成領域の両端に、絶縁若しくはトナー抵抗より高い高抵抗領域の非トナー薄層形成領域を形成しているので、該両端にトナーが付着することがなく、該付着トナーが回収されずに機内を汚染したり、感光体に付着して画像形成に影響することを防止し、良好な画像を形成することができる。
【0019】
また、本第2発明は、画像形成時には、前記現像ロールと磁気ロール間に形成される電位差によって前記現像ロール上に形成され、非画像形成時には、前記現像ロール上の残存トナーは、前記電位差が零の状態において前記現像ロールより速い周速差を有する前記磁気ロールの磁気ブラシによって回収されるように構成したことにある。
【0020】
かかる技術手段によると、非画像形成時に、前記現像ロール上の残存トナーは、前記現像ロールと磁気ロール間に形成される電位差が零の状態において現像ロールより速い周速差を有する前記磁気ロールの磁気ブラシによって回収している。
磁気ロールの周速度を現像ロールの周速度よりも速くすることによって、磁気ブラシが現像ロールに接触する機会を増加させることができるとともに、磁気ブラシによる剪断応力が高まって、現像ロール上の残存トナーに働くことにより、現像ロール上の残存トナーによる現像ロールへの圧接力を弱め、現像ロールと磁気ロール間に電位差を印加しなくても、等電位において、高磁性キャリアにより効果的に残存トナーを回収することができる。
【0021】
また、前記感光体と現像ロール間の間隔を150〜400μmに設定するとともに、画像形成時に前記磁気ロールから前記現像ロール上に、トナー平均粒径の5〜10倍の厚さとしたトナー薄層を形成することも本発明の有効な手段である。
【0022】
かかる技術手段によると、前記感光体と現像ロール間の間隔を150〜400μmに設定しているが、この間隔が150μmより狭いとカブリが発生し易くなり、400μmよりも広いとトナーを感光体に飛翔させることが困難となって、十分な画像濃度を得ることができない。
【0023】
また、画像形成時における現像ロール上のトナー薄層の厚さをトナー平均粒径の5〜10倍に設定しているが、トナーの平均粒径を7μmとすると、35〜70μmとなり、トナー薄層の厚さが70μmを超えると、トナーを感光体に供給することが困難となって現像時に濃度差が生じ、また、トナー回収時に現像残トナーを回収しきれずに残像現象が生じることなる。
【0024】
また、キャリアの平均粒径をトナー平均粒径の3〜9倍に設定することが望ましい。キャリアの平均粒径がトナーの平均粒径の3倍より小さいと、トナーを吸引する力が小さく回収が行われにくく、トナーの外径が9倍より大きいと、トナーに接触する機会が少なくなり、よってトナーを回収する時間が長く必要になる。
【0025】
また、前記磁気ロールと現像ロール間の現像バイアスを100V〜250Vに設定し前記現像ロール上にトナー平均粒径の5〜10倍の厚さのトナー薄層を形成することが望ましい。
かかる技術手段によると、画像形成時における現像ロール上のトナー薄層の厚さをトナー平均粒径の5〜10倍に相当するトナー薄層を現像ロールに形成することができる。よって、残像やカブリのない適切な画像濃度を有した画像形成が可能であるとともに、現像残トナーの回収に適したトナー薄層を形成できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、図8を参照して、実施の形態における制御対象の画像形成装置の構成について説明する。同図において、画像形成装置20は、無端状ベルト54が、給紙カセット53からの記録紙を定着装置59に向かって搬送可能に配設されている。記録紙を搬送するベルト54の上側には、ブラック用現像装置50A、イエロー用現像装置50B、シアン用現像装置50C及びマゼンタ用現像装置50Dが配設されている。
【0028】
これらの現像装置50(A,B,C,D)にはそれぞれ磁気ロール1(A,B,C,D)、該磁気ロール1(A,B,C,D)に近接して現像ロール2(A,B,C,D)が配設され、該現像ロール2に対面して感光体3(A,B,C,D)が配設され、該感光体3の周囲には帯電器56(A,B,C,D)及び露光器57(A,B,C,D)が配置されている。
【0029】
そして、図示しない制御回路からプリント開始信号が来ると、現像装置内のキャリアとトナーが撹拌され、トナーが摩擦帯電されてキャリア表面に付着し、磁気ロール1(A,B,C,D)の表面にキャリアによる磁気ブラシが形成され、現像ロール2(A,B,C,D)上にトナーの薄層が形成される。
【0030】
給紙カセット53から記録紙が送りだされてベルト54に送られ、その記録紙が各色の感光体3(A,B,C,D)に達するタイミングに合うように、帯電器56(A,B,C,D)による感光体3の帯電、露光器57(A,B,C,D)からの画像信号による感光体3への露光と潜像の形成、現像ロール2上のトナーによる該潜像の現像が行われ記録紙が感光体3に達すると、転写装置58(A,B,C,D)による転写バイアスが印加され記録紙にトナー像が転写され、定着装置59で定着され、排紙される。
【0031】
次に現像装置50を説明する。図8には4種類の現像装置が開示されているが、作用は同じであり、ブラック用トナーを用いる現像装置50Aを代表して説明する。図1は、現像装置50Aの側面断面図、図3は平面断面図、図5は斜視図、図6は現像ロール2の第1実施の形態を示す図である。
【0032】
断面コ字状に形成された枠体12内には、感光体3に所定距離離間して現像ロール2が配設され、該現像ロール2から所定距離離間して非磁性金属材料で円筒状に形成され、円筒内には複数の固定磁石が配設され、該固定磁石の周囲を回転可能に構成されたスリーブを有した磁気ロール1が配設されている。該スリーブの軸方向幅H3は現像ロール2の軸方向幅H1よりも長い寸法に形成されている。
【0033】
22はパドルミキサー、感光体3と現像ロール2との間にはバイアスDC7aとAC7bが印加され、DC8aは磁気ロール1に印加されるバイアス、9は磁気ブラシの厚さを制御する穂切りブレード、25はトナーセンサである。
【0034】
次に、図5及び図6を用いて現像ロール2の構成をさらに詳しく説明する。現像ロール2Aは導電体であるアルミで形成された非磁性スリーブとなる円筒33と、該円筒33の一方の端部にはアルミ材で形成されたフランジ18の大径部が嵌合と、該フランジ18の小径部は枠体12に絶縁部材で形成された軸受28によって回転可能に支持され、該小径部の先端は図示しない接点とリード線によってバイアス電源部7(図2)に接続している。
そして、フランジ18の外面18aにはPET(ポリエチレンテレフタレート)製の絶縁シート27が張着されている。尚、フランジ18の外面18aと円筒33の端部との間は間隔m離間しているが、円筒33の端部と外面18aは接触していてもよい。
また、前記フランジ18の小径部には、感光体3の表面と現像ロール2Aの円筒33の表面との間の間隔を規制するギャップコロ21が回転可能に嵌合している。
【0035】
前記円筒33の他方の端部にはアルミ材で形成されたフランジ19の大径部が嵌合と、該フランジ19の小径部は枠体12に絶縁部材で形成された軸受28によって回転可能に支持され、また、前記フランジ19の小径部には、感光体3の表面と現像ロール2Aの円筒33の表面との間の間隔を規制するギャップコロ21が回転可能に嵌合するとともに、前記フランジ19の小径部の先端は枠体12から外部に突出し、該先端部には図示しない駆動源から駆動力を得るための駆動ギヤ29が固着されている。
そして、フランジ19の外面19aにもPET(ポリエチレンテレフタレート)製の絶縁シート27が張着され、また、前記フランジ19の小径部にも、感光体3の表面と現像ロール2Aの円筒33の表面との間の間隔を規制するギャップコロ21が回転可能に嵌合している。
【0036】
尚、前記フランジ19は、導電部材によって形成したが、絶縁部材によって形成することもできる。その場合は、絶縁シート27は不要である。
【0037】
現像ロール2Aは上述したようにフランジ18,19の側面側を絶縁部材で覆っているので、フランジ18,19の側面側が導電体であっても磁気ローラ1の磁気ブラシ10によって該側面側にトナーの付着がなく、側面側に付着したトナーを磁気ローラ1側に回収できずに、トナーが機内に飛散することがない。
【0038】
次に、感光体3と現像装置50内の磁気ロール1と、現像ロール2との作用を説明する。
この画像形成装置20は、図1、図2及び図3に示すように、磁気ロール1と、直径16mmの現像ロール2と、感光体3とを備えている。
この磁気ロール1は、トナー5を帯電させて保持するキャリア4による磁気ブラシ10を発生させる。また、現像ロール2の表面には、磁気ブラシ10から供給されたトナー5によりトナー薄層6が形成される。そして、感光体3は、トナー薄層6のトナーを静電潜像に応じて選択的に飛翔させて画像形成を行う。
【0039】
また、感光体3は、アモルファスシリコンの感光層を含む、厚さ10〜25μmの感光体を表面に有している。
この感光体3は、基材の上に、阻止層、アモルファスシリコン(a−Si)の感光層及び表面保護層を順次に積層して構成する。
【0040】
なお、感光体の感光層の材料は、アモルファスシリコンであれば、特に制限されない。アモルファスシリコンとしては、例えばa−Si、a−SiC、a−SiO、a−SiON等の無機材料を挙げることができる。
【0041】
また、表面保護層の厚さtは0.3〜5μmである。また、表面保護層の材料としては、a−SiCのうち、Si(シリコン)とC(炭素)との比率が特定のものを使用することが望ましい。このようなa−SiCとしては、a−Si(1−X)CX(0.3≦X<1.0)が好ましく、さらに、a−Si(1−X)CX(0.5≦X≦0.95)がより好ましい。その理由は、このようなa−SiCは、1012〜1013Ω・cmという特に高い抵抗値を有しており、優れた飽和帯電電位、耐摩耗性、耐環境性(耐湿性)が得られるためである。
【0042】
また、磁気ロール1の表面にトナー5とキャリア4からなる二成分現像剤を保持させ、撹拌ミキサー23とパドルミキサー22によって現像剤を撹拌させながら、トナー5を適正なレベル5〜20μc/gに帯電させる。現像剤は穂切りブレード9を通過し一定の層厚で現像ロール2に接触する。
【0043】
現像ロール2上のトナーの薄層は10〜100μm、好ましくは35〜70μmの厚さに設定される。この厚さはトナーの平均粒径を7μmとした場合にトナーの5層〜10層程度に相当する値である。
【0044】
現像ロール2と感光体3との間のギャップは150〜400μm、好ましくは200〜300μmである。150μmより狭いとカブリの要因となり、400μmより広いとトナーを感光体3に飛翔させることが困難になり、十分な画像濃度を得ることができない。また、選択現像を発生させる要因になる。
【0045】
現像剤にはトナーの回収と供給の役割を有するために、体積固有抵抗106Ω・cmを超え、109Ω・cm未満の高抵抗または絶縁性のキャリアを用い、現像ロール2と磁気ロール1間に形成されるキャリア4のニップで強固に静電的に付着したトナー5を磁気ブラシ10が現像ロール2の表面を摺擦することで引き剥がし、現像に必要なトナーを現像ロール2に供給する。
このときトナー5との接点を増やすためには、磁気ブラシ密度を高めるために、40μm以下の小径のキャリアを用い、磁気ブラシ10を多くしてキャリア4の表面積を多くして、多くのトナー5を現像ロール2側に送ることが好ましい。
【0046】
さらに、本実施の形態では、キャリア4は、磁性を備えたキャリア芯材と、このキャリア芯材の表面に重合形成された高分子量ポリエチレン樹脂を含む被覆層とから構成され、107〜108Ω・cmの抵抗値を有し、平均粒径35μmのフェライトキャリアを用い、かつ、60〜100emu/gの飽和磁化を有する。さらに、ここでは、キャリアの被覆層は、少なくともその最外毅層として、疎水性シリカ、磁性粉及び/又は微粒子樹脂を含む層を有している。
【0047】
具体的には、キャリア芯材はその表面に微小な凹凸を有し、被覆層は、この凹凸にエチレン重合触媒を保持させた後、エチレンガスを導入して重合成長させた重量平均分子量が50000以上の高分子量ポリエチレンにより構成して成る。
【0048】
このため、極めて高い強度、耐久性を実現することができる。そして、このキャリアを用いれば、キャリアを繰り返し使用しても、キャリアの表面劣化が少なく、現像ロール上に安定した帯電トナー薄層を形成することができる。その結果、感光体に正確に現像することが可能となる。さらに、キャリアの耐久性が高いので、現像機器の機械的寿命が尽きるまで、実質的にキャリアを交換する必要がなくなる。
【0049】
106Ω・cm以下の抵抗値では、回収を重視した低抵抗キャリアは現像ゴースト対策には有効であるが、正確な帯電をトナーに付与しカブリの発生のない現像を維持することは困難であり、さらに長期間運転した場合に現像ロール表面からトナーが飛散し帯電器や露光ユニット57を汚染する不具合を発生させてしまう。
また、109Ω・cm以上の抵抗値では帯電性能を付与することは可能であるが、帯電が上昇しやすいという問題がある。キャリアの抵抗値を適正にすることで、現像ロール2上のトナーを回収しつつ、確実に帯電させたトナーを現像ロール2上に再度投入することが可能となる。
【0050】
本実施の形態におけるトナーの混合割合は、キャリアおよびトナーの合計に対してトナー2〜40重量%、好ましくは3〜30重量%、より好ましくは4〜25重量%である。
トナーの混合割合が2重量%未満であると、トナー帯電量が高くなって十分な画像濃度が得られなくなり、40重量%を超えると十分な帯電量が得られなくなるために、トナーが現像器から飛散し、画像形成装置内を汚染したり、画像上にトナーカブリが生じる。
【0051】
帯電されたトナーは磁気ロール1と現像ロール2間の電位差△で現像ロール2上に薄層で保持され、感光体3との間の直流、交流の重畳されたバイアスを印加させることで現像される。トナーの飛散を防ぐために、交流は現像の直前に印加する。
【0052】
現像残のトナーは掻き取りブレードなどの特別な装置を設けることなく、磁気ロール1上の磁気ブラシが現像ロール2上のトナー層に接触し、各ロールの周速差によるブラシ効果と磁気ブラシの現像剤をミキサーでの撹拌による現像剤の入れ替えによって、容易にトナーの回収と入れ替えを可能にする。
【0053】
現像ロール2上の入れ替えを促進するための方法として、磁気ロール1の回転速度を現像ロール2の速度に対して、1.8倍に設定し現像ロール2上のトナーを回収するとともに、適切なトナー濃度に設定された現像剤を現像ロール2に供給することで均一なトナー層を形成することが可能となる。
【0054】
また、均一な現像濃度を維持するためには、現像タイミング以外の時間において現像ロール2と磁気ロール1間の電位差△を同電位にすることで、トナーに負担をかけずに現像ロール2上のトナーを磁気ロール1に回収することが有効である。
【0055】
感光体3の感光材料として、a−Si感光体を用いた場合、その表面の露光後の電位は10V以下の非常に低い特徴を有しているが、その膜厚を薄くすると飽和帯電電位が低下し、絶縁破壊に至る耐電圧が低下する。
その一方、潜像形成したときの感光体3の表面の電荷密度は向上し、現像性能は向上する傾向にある。この特性は誘電率が約10程度と高いa−Si感光体では25μm以下、さらに好ましくは20μm以下の膜厚の場合に特に顕著である。
【0056】
図2において、感光体3と現像ロール2との間に0〜200Vのバイアス電圧Vdclを印加する第一直流用電源部7aと、交流用電源部7bとからなる電源部7が設けられている。さらに、交流用電源部7bは、静電潜像担持体(感光体)3に対して、ピーク電圧Vpp=500〜2000Vの交流電圧を周波数f=1〜3kHzで印加する。
【0057】
また、磁気ロール1に電圧Vdc2を印加する第二直流用電源8を設けている。そして、現像ロール2の電位と磁気ロール1の電位との電位差|Vdc2−Vdc1|=△が100〜350Vとなるように第一及び第二直流用電源部7a及び8の電圧を決める。ここでは、例えば、Vdc2=250V、現像バイアスVdc1は150V以下、さらに好ましくは100V以下に設定する。また、|Vdc2−Vdc1|=100〜250Vとするとよい。そして、AC成分としてVp−p500〜2000V、周波数が1〜3KHzに設定する。
【0058】
磁気ロール1上の磁気ブラシ10は穂切りブレード9によって層規制され、磁気ロール1と現像ロール2間の電位差|Vdc2−Vdc1|=△によって現像ロール2にトナーのみの薄層6が形成される。
【0059】
現像ロール2上のトナーの薄層6は現像剤の抵抗や現像ロール2と磁気ロール1の回転速度差などによっても変化するが、上記の電位差△によっても制御することが可能である。
△を大きくすると、現像ロール2上のトナーの層6が厚くなり、△を小さくすると薄い層6になる。△の範囲は一般的に100Vから250V程度が適切である。
【0060】
ここで、実験結果から、バイアス電圧Vdc1及び電位差|Vdc2−Vdc1|と現像特性との関係について説明する。
バイアス電圧Vdc1が200Vよりも高いとゴーストが発生する。また、電位差|Vdc2−Vdc1|が100V未満になってもゴーストが発生する。
一方、電位差|Vdc2−Vdc1|が350Vよりも高くなると、カブリが発生する。
したがって、バイアス電圧Vdc1が0〜200V(但し、0Vを除く)、かつ、電位差|Vdc2−Vdc1|が100−350Vの範囲内であれば、高品質の画質が得られることが分かる。
【0061】
画像形成装置に用いる感光体3として、従来からOPC感光体が知られている。しかしながら、OPC感光体は感光層表面が軟らかく、クリーニングブレードの摺擦により、感光層が削れやすいという問題が見られる。そこで、OPC感光体と比較して表面が硬質であり、耐久性が機能保持性(メンテナンスフリー)に優れていることから、感光層の厚さが25μm以上のa−Si感光体が近年使用されている。しかしながら、a−Si感光体はグロー放電分解法などを用いて製膜するため、このように感光層が厚いと製造時間や製造コストがかかり、経済的に不利であるという問題が見受けられる。
【0062】
感光体3として、正帯電の有機感光体(OPC)を用いた場合は、残留電位100V以下とするために、感光層の膜厚を25μm以上に設定し、電荷材料の添加量を増やすことが特に重要である。特に単層構造のOPCは感光層の中に電荷発生剤を添加することから感光層の膜減りによっても感度変化が少なく、有利である。
この場合でも現像バイアスVdc1は400V以下、さらに好ましくは300V以下に設定することがトナーに強い電界をかけることを防止する意味からも好ましい。
【0063】
このように現像バイアスを低く設定することは、薄膜のa−Si感光体の絶縁破壊を抑制するとともに、トナーの過剰帯電を防止し、現像の履歴現象の発生を抑止するに有効である。また、現像ロール2上に10〜100μm、好ましくは35〜70μmのトナー層を形成し、現像ロール2と感光体3とのギャップを150〜400μm、好ましくは200〜300μmとし、この空間を直流と交流電界によってトナーを感光体3上に飛翔させることで鮮明な画像を得ることができる。
【0064】
再び図2を参照すると、画像形成の際には、磁気ロール1に保持されたキャリア4及びトナー5からなる現像剤を撹拌しながら、トナー5を適正なレベルに帯電させると、現像剤は、磁気ブラシ10を形成する。そして、この磁気ブラシ10は、穂切りプレート9を通過することにより、一定の厚さで現像ロール2に接触する。ここでは、穂切りプレート9と磁気ロール1との間隙を0.3〜1.5mmとしている。
【0065】
また、磁気ロール1と現像ロール2との間隙も、同様に、0.3〜1.5mmとしている。
また、現像ロール2と感光体3との間隙を、150〜400μm、好ましくは、200〜300μmとしている。このような間隙や印加電圧条件で、トナー薄層6を形成すると、トナー薄層6の厚さが10〜70μm、好ましくは35〜70μmとなる。
【0066】
そして、現像ロール2のプロセス線速を72mm/sとし、磁気ロール1をその1.8倍の速度で回転させる。その結果、周速差によるブラシ効果によって、現像残トナーと供給トナーとを容易に入れ替えることができる。このため、残像の発生を抑制するとともに、鮮明な画像を形成することができる。
【0067】
そして、本実施の形態では、複数の画像を連続形成する際の、一つの画像を現像してから次の画像の現像を開始するまでの非画像形成期間、現像ロール2の表面電位と磁気ロール1の表面電位とを等しくした等電位状態を発生させる。そして、等電位状態下で、現像ロール2上のトナー層6の残存トナーを磁気ブラシで回収する。
【0068】
なお、非画像形成期間は、例えば、印刷される画像データに基づいて検出してもよいし、また、例えば、給紙装置において、記録紙の先端や後端により検出してもよい。
【0069】
本実施の形態では、非画像形成期間に相当する記録紙の間隔、すなわち、給紙される際の記録紙の後端から次の記録紙の先端までの間隔を51mmとした。一方、現像ロールの直径は16mmであるので、その全周長は、16π=50.27mmとなる。したがって、非画像形成期間の全期間を等電位状態とすれば、等電位状態を、現像ロール2が少なくともー回転する期間継続させることができる。
【0070】
次に、本実施の形態の効果を評価するため、非画像形成期間内で画像ロールと磁気ロールとの表面電位を0Vとした場合の実施例、及び画像ロールと磁気ロールとの表面電位を異ならせた場合の比較例による画像濃度、残像・カブリ状態の程度を実験により求めた。
尚、図11(b)に示すように、磁気ロール1の磁気ブラシが形成されるスリーブ軸方向幅と、現像ロール2のトナー薄層が形成される軸方向幅とが共にH1のごとく同じ寸法に形成し相対的に両者の高さ位置がズレないように設定した。 [実施例]
以下の実施例、比較例1及び比較例2において、それぞれ図12に示す画像パターンによる画像形成を行った。この画像パターンにおいては、矩形のソリッドパターン13と、このソリッドパターン13よりも広いハーフトーンパターン17とが、ソリッドパターン13に続いてハーフトーンパターン17が現像されるように配置されている。
ここでは、ハーフトーンパターン17の濃度を、ソリッドパターン13の濃度の25%とする。25%としたのは、比較的ゴースト画像が現れ易いためである。
【0071】
本実施例では、上述した本実施の形態において、厚さ14μmのa−Si感光体を設けた感光体3を用いた。
そして、画像形成時には、感光体3の表面電位を200V、現像ロール2の表面電位(Vdcl)を50V、磁気ロール2の表面電位(Vdc2)を200Vとした。
また、感光体3と現像ロール2との間には、周波数2.4kHz、ピーク電圧1.3kVの交流電圧を印加した。また、磁気ロール1を、現像ロール2の周速度を1.8倍した周速度で回転させた。
【0072】
そして、本実施例では、非画像形成時に、現像ロール2の表面電位(Vdcl)と磁気ロール1の表面電位(Vdc2)とをいずれも0Vとして、等電位状態を発生させた。
【0073】
[比較例1]
また、比較例1においては、非画像形成期間においても、等電位状態とせずに、画像形成期間と同一のバイアス電圧を引き続き印加して画像形成を行った。
すなわら、非画像形成期間中も、現像ロール2の表面電位(Vdcl)をDC50Vとし、磁気ロール1の表面電位(Vdc2)をDC200Vとした。
また、現像ロール2と感光体3との間に、画像形成中と同様に交流電圧も印加した。
なお、非画像形成期間に印加するバイアス電圧以外の現像条件は、実施例と同ーとした。
【0074】
[比較例2]
また、比較例2においては、非画像形成期間において、バイアス電圧を反転させて画像形成を行った。
すなわち、非画像形成期間中に、現像ロールの表面電位(Vdcl)をDC200Vとし、磁気ロールの表面電位(Vdc2)をDC50Vとした。
なお、非画像形成期間に印加するバイアス電圧以外の現像条件は、実施例と同ーとした。
【0075】
そして、上述の実施例、比較例1及び比較例2の現像条件で画像形成を行った評価結果を、初期、100枚目及び1000枚目の三段階における濃度、残像及び力ブリの発生を確認した。
【0076】
そして、実施例においては、初期、100枚目及び1000枚目のいずれの段階においても、濃度にかすれはなく、残像及びカブリの発生もなく、良好な画像形成ができることが確認できた。
【0077】
これに対して、比較例1においては、非画像形成期間も画像形成期間中と同一の電位差を印加していたため、次第に残像が蓄積されていった。その結果、100枚目の段階で残像が僅かに認められ、さらに、1000枚目の段階では残像がはっきりと認められた。
【0078】
また、比較例2においては、非画像形成期間の電位差を反転させたため、残像の発生は抑制できたが、トナーの帯電が変化してカブリが発生した。すなわち、100枚目の段階でカブリが僅かに認められ、さらに、1000枚目の段階ではカブリがはっきりと認められた。
【0079】
したがって、上記評価結果から、非画像形成期間に等電位状態とすることにより、カブリの発生を回避しつつ、残像の発生を抑制して鮮明な画像を形成することができることが分かった。
【0080】
次に、図4に示すように、磁気ロール1の磁気ブラシが形成されるスリーブ軸方向幅H3が、現像ロールのトナー薄層が形成される軸方向幅H1より相対的に片方0.5mm長く形成して、図11(a)に示すハーフトーンパターン17の画像を形成し、初期、100枚目及び1000枚目の試験を行ったが、いずれの段階においても、濃度にかすれはなく、残像及びカブリの発生もなく、良好な画像形成ができることが確認できた。現像残トナー15a,15b,15cは磁気ブラシのキャリア24C2,24C3,24C4によって回収されたものと理解される。
【0081】
尚、上述した実施形態では、非画像形成期間を等電位状態とするにあたり、現像ロールの表面電圧及び磁気ロールの表面電圧をいずれも0Vとしたが、等電位状態として現像ロールと磁気ロールと表面電圧が互いに等しければよく、必ずしも両表面電圧を0Vにする必要はない。例えば、等電位状態の際に現像ロール及び磁気ロールの表面電圧をそれぞれ50Vとしてもよい。
【0082】
また、等電位状態とするためには、例えば、現像ロール及び磁気ロールの両方の表面電位を制御してもよいし、また、例えば、現像ロール及び磁気ロールのうちのー方の表面電位だけを他方の表面電位とー致させるように制御してもよい。
【0083】
以上詳述したように、トナー飛散・カブリを防止し、なお且つ、低電界で現像することで現像ロール上に現像履歴現象を残さず、トナーの回収性に優れた画像形成装置を提供することができる。
【0084】
また、磁気ブラシ形成領域H3が、現像ロール2上のトナーを回収する幅である為、現像ロール2の幅H1を磁気ブラシ形成領域H3より短くすることによって確実に未回収領域をなくすことができる。
そうすることにより、磁気ブラシ領域外の現像ロールスリーブに付着するトナーがなくなり、両端部のトナー飛散を無くすことが可能となる。
【0085】
また、画像形成時には、前記現像ロールと磁気ロール間に形成される電位差によって前記現像ロール上に形成され、非画像形成時には、前記現像ロール上の残存トナーは、前記電位差が零の状態において前記現像ロールより速い周速差を有する前記磁気ロールの磁気ブラシによって回収される。そして、磁気ロールの周速度を現像ロールの周速度よりも速くすることによって、磁気ブラシが現像ロールに接触する機会を増加させることができるとともに、磁気ブラシによる剪断応力が高まって、現像ロール上の残存トナーに働くことにより、現像ロール上の残存トナーによる現像ロールへの圧接力を弱め、現像ロールと磁気ロール間に電位差を印加しなくても、等電位において、高磁性キャリアにより効果的に残存トナーを回収することができる。
【0086】
次に、図7を用いて現像ロール2の他の実施の形態を説明する。図6にかかる第1実施の形態と本第2実施の形態との相違点は、第1実施の形態におけるフランジが導電体部材を用い、その側面に絶縁テープ張着したのに対して本第2実施の形態においてはフランジを絶縁部材で形成した点である。
【0087】
本第2実施の形態にかかる現像ロール2Bは図7に示すように、導電体であるアルミで形成された円筒33の一方の端部にはPOM(ポリアセタール)材で形成されたフランジ38の大径部が、円筒33の端面とフランジ38bとの間はm(約1mm)の間隔を有して嵌合し、該フランジ38の小径部は枠体12に金属製の軸受28によって回転可能に支持され、該小径部の先端は枠体12から突出するとともに、現像ロール2Bの軸方向に孔38aが設けられ、該孔38a内にはバネ材のバイアス端子30が配置され、図示しない接点とリード線によってバイアス電源部7(図2)に接続している。該バイアス端子30は円筒33内において円形の接点が形成され円筒33の内面に接触している。
そして、前記フランジ38の小径部には、感光体3の表面と現像ロール2Bの円筒33の表面との間の間隔を規制するギャップコロ21が回転可能に嵌合している。
【0088】
前記円筒33の他方の端部にはPOM材で形成されたフランジ39の大径部が、円筒33の端面とフランジ39bとの間はm(約1mm)の間隔を有して嵌合し、該フランジ39の小径部は枠体12に金属製の軸受48によって回転可能に支持され、該小径部の先端は枠体12から突出している。
【0089】
また、前記フランジ39の小径部には、感光体3の表面と現像ロール2Bの円筒33の表面との間の間隔を規制するギャップコロ21が回転可能に嵌合するとともに、前記小径部の先端には図示しない駆動源から駆動力を得るための駆動ギヤ29が固着されている。
【0090】
本実施の形態によると、現像ロール2Bは上述したようにフランジ38,39を絶縁部材で形成しているので、磁気ローラ1の磁気ブラシ10によってフランジ38,39の側面側にトナーの付着がなく、側面側に付着したトナーを磁気ローラ1側に回収できずに、トナーが機内に飛散することがない。
【0091】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本第1及び第2発明によれば、磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域より、前記現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域を小さく形成したので、感光体上に形成される静電潜像域を十分カバーするトナー薄層域を、対応する現像ロール表面に形成することができる。
また、非画像形成時に、磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域を現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域より大きく形成しているので、感光体上に形成される静電潜像域を十分カバーするトナー薄層域を現像ロール側に得ることができ、画像形成時に感光体上に形成される静電潜像域の幅方向外側にトナー供給が不十分となることがなく、十分な画像形成を行うことができるとともに、現像ロール上の残存トナーの回収が不十分となり、残像現象が発生することがない。
また、現像ロールの側面側にトナーの付着がなく、該トナーの飛散を防止し、良好な画面を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の感光体と現像装置との関係を説明する模式図である。
【図2】画像形成時と非画像形成時のトナーの流れを説明する説明図である。
【図3】図1の平面断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の現像残トナーの回収状態を説明する説明図1である。
【図5】現像装置の斜視図である。
【図6】現像ロールの断面図である。
【図7】現像ロールの他の実施の形態を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の画像形成装置の構成を示す横式図である。
【図9】現像残トナー回収状態を説明する説明図2である。
【図10】現像残トナー回収状態を説明する説明図3である。
【図11】残像が発生した様子を示す模式図である。
【図12】画像特性を評価するための画像パターンの模式図である。
【符号の説明】
1 磁気ロール
2 現像ロール
3 感光体
4 キャリア
5 トナー
6 トナー薄層
9 規制ブレード
10 磁気ブラシ
20 画像形成装置
50 現像装置(A,B,C,D)
Claims (5)
- 磁気ロールの絶縁若しくは高抵抗のトナーとキャリアによる磁気ブラシを介して非磁性スリーブからなり、現像バイアスが印加されている現像ロール表面に形成されるトナー薄層によって感光体上の静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において、
前記磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域より、前記現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域を小さく形成するとともに、
前記現像ロール側面のトナー薄層形成領域の両端に、絶縁若しくはトナー抵抗より高い高抵抗領域の非トナー薄層形成領域を形成したことを特徴とする画像形成装置。 - 磁気ロールの絶縁若しくは高抵抗のトナーとキャリアによる磁気ブラシを介して非磁性スリーブからなり、現像バイアスが印加されている現像ロール表面に形成されるトナー薄層によって感光体上の静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において、
前記磁気ロール側に形成される軸方向の磁気ブラシ形成領域より、前記現像ロール表面に形成される軸方向のトナー薄層形成領域を小さく形成するとともに、
画像形成時には、前記現像ロールと磁気ロール間に形成される電位差によって前記現像ロール上に形成され、非画像形成時には、前記現像ロール上の残存トナーは、前記電位差が零の状態において前記現像ロールより速い周速差を有する前記磁気ロールの磁気ブラシによって回収されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記感光体と現像ロール間の間隔を150〜400μmに設定するとともに、画像形成時に前記磁気ロールから前記現像ロール上に、トナー平均粒径の5〜10倍の厚さとしたトナー薄層を形成することを特徴とする請求項1若しくは2に記載の画像形成装置。
- キャリアの平均粒径をトナー平均粒径の3〜9倍に設定したことを特徴とする請求項1若しくは2に記載の画像形成装置。
- 前記磁気ロールと現像ロール間の現像バイアスを100V〜250Vに設定し、前記現像ロール上にトナー平均粒径の5〜10倍の厚さのトナー薄層を形成することを特徴とする請求項1若しくは2に記載の画像形成装置。
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