JP3599147B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置に関し、特に、シリンダヘッド上に結合されるケーシングと、機関弁のステムに連動、連結されるアーマチュアと、機関弁の開弁および閉弁方向に向けての電磁力をアーマチュアにそれぞれ及ぼす一対の電磁石と、機関弁をその開弁および閉弁方向に向けてそれぞれ付勢するとともに両電磁磁石の消勢時には共働してアーマチュアを所定の中立位置に保持する一対の弾発手段とを備える内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる動弁装置は、たとえばPCT国際公開公報WO95/00959等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報で開示されたものでは、アーマチュアが機関弁のステムの上端部に固定されており、シリンダヘッドへの組付時には、ケーシング内に配設される各部品がシリンダヘッド側から順に組み付けられ、最終的にそれらの部品を覆うようにしてケーシングがシリンダヘッドに組付けられており、狭いスペースでの組付作業となるので、組付性が優れているとは言い難い。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、組付性に優れた内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、シリンダヘッド上に分離可能に結合されると共に機関弁のステムの上部を下方から挿入可能に構成されたケーシングと、該ケーシング内に移動可能に収納されてステムの上端に分離可能に且つ同軸に連接したアーマチュアと、該アーマチュアを吸引して機関弁を開弁作動せしめる電磁力を発揮すべくアーマチュアの下面に対向する位置でケーシング内に配置される第1電磁石と、アーマチュアを吸引して機関弁を閉弁作動せしめる電磁力を発揮すべくアーマチュアの上面に対向する位置でケーシング内に配置される第2電磁石と、ケーシング内で第1および第2電磁石間に介在してアーマチュアを囲繞するスリーブと、機関弁を開弁方向に付勢する弾発力を発揮する第1弾発手段と、ステムに固定されるリテーナとシリンダヘッド側の固定位置との間に設けられて、機関弁を閉弁方向に付勢する弾発力を発揮するとともに第1および第2電磁石の消勢時には第1弾発手段と共働してアーマチュアを所定の中立位置に保持する第2弾発手段とを備えてなり、アーマチュアのステムとの非連接時には、第1弾発手段が該アーマチュアを第1電磁石に押し当てて支持する弾発力を発揮するようにした内燃機関の動弁装置であって、ケーシングの上端部には、ステムの軸方向に沿う移動を可能としてガイド部材が支持されると共に、そのガイド部材の軸方向外方側への移動端を調整可能として規制する規制手段がケーシングに設けられ、そのガイド部材には、アーマチュアに一端が固定されて機関弁のステムとは反対側に延びるガイド軸が摺動可能に嵌合されると共に、そのガイド軸及びガイド部材間に第1弾発手段が設けられ、ケーシングの下端部には、ステムと同軸方向に進退可能な支持筒と、該支持筒をその進退位置を調整可能としてケーシングに固定する固定手段とが設けられると共に、該支持筒の上端と、ケーシングの上端部に配置したシムとの間に、スリーブを相互間に介在せしめた第1及び第2電磁石が挟持されることで、その両電磁石がケーシング内で相互に離反する方向の移動を規制されることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、ステムおよびアーマチュアは相互に分離可能であり、ケーシング内に両電磁石、アーマチュアおよび第1弾発手段を収納、配設してユニット化することが可能であり、シリンダヘッド側に機関弁および第2弾発手段が組付けられた状態で、前記ユニットをシリンダヘッドに組付けることにより、ステムがアーマチュアに連接されて動弁装置のシリンダヘッドへの組付が終了することになる。また第1および第2電磁石が、相互に離反する方向の移動をケーシングの両端部で規制されて該ケーシング内に収納され、両電磁石間にアーマチュアを囲繞するスリーブが介在せしめられることにより、両電磁石間の間隔を適切に設定することができる。またアーマチュアに、機関弁のステムとは反対側に延びるガイド軸の一端が固定され、ケーシングの上端部に支持されたガイド部材に前記ガイド軸が摺動可能に嵌合されることにより、ステムに分離可能に連接されるアーマチュアの移動をガイド部材で支承するようにして、機関弁の開閉作動中におけるステムの上端の振動がアーマチュアに及ぶことを極力回避し、アーマチュアの挙動を安定化することができる。さらにガイド部材が、ステムの軸方向に沿う移動を可能としてケーシングの上端部に支持され、ケーシングには、ガイド部材の軸方向外方側への移動端を調整可能として規制する規制手段が設けられ、第1弾発手段がガイド軸およびガイド部材間に設けられることにより、ガイド部材の軸方向位置を自在に調整して第1および第2弾発手段の弾発力を調整することができる。しかもケーシングの下端部に、ステムと同軸方向に進退可能な支持筒と、該支持筒をその進退位置を調整可能としてケーシングに固定する固定手段とが設けられ、スリーブを相互間に介在せしめた第1および第2電磁石が、ケーシング上端部のシムおよび支持筒の上端間に挟持されることにより、アーマチュアの中立位置ならびに中立位置に在るアーマチュアおよび両電磁石間の距離を調整しつつ、両電磁石をケーシング内で強固に固定することができる。
【0007】
さらに請求項2記載の発明によれば、ステムの周方向に間隔をあけた複数個所でケーシングの外周部に、上下に延びる支持部が一体に設けられ、それらの支持部がシリンダヘッドの上面に締結されることを特徴とし、これにより、ケーシングならびに該ケーシング内に収納される両電磁石、アーマチュアおよび第1弾発手段を含むユニットのシリンダヘッドへの組付時に、ステムの軸心と、両電磁石およびアーマチュアの軸心とを確実に合わせることが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1ないし図4は本発明の一実施例を示すものであり、図1は動弁装置の縦断面図であって図2の1−1線断面図、図2は図1の2矢視平面図、図3は図1の要部拡大図、図4は組付時の状態を示す動弁装置の分解縦断面図である。
【0009】
先ず図1において、この内燃機関のシリンダヘッド5には、吸気弁あるいは排気弁である機関弁Vが1気筒について一対ずつ配設される。該機関弁Vは、シリンダヘッド5に設けられた弁口6を開閉可能な弁体部7と、該弁体部7に一体に連設されるステム8とから成り、ステム8はガイド筒9内に摺動自在に嵌合される。このガイド筒9は、半径外方に張出すフランジ部9aを上端に備えるものであり、フランジ部9aをシリンダヘッド5の上面に係合せしめるまでシリンダヘッド5に圧入されることにより、シリンダヘッド5に固定される。
【0010】
シリンダヘッド5には、本発明に従う動弁装置10が配設されており、該動弁装置10が、機関弁Vにおけるステム8の上端に連結される。
【0011】
この動弁装置10は、シリンダヘッド5上に分離可能に結合されるケーシング11と、該ケーシング11内に移動可能に収納されて機関弁Vのステム8に連動、連結されるアーマチュア12と、該アーマチュア12を吸引して機関弁Vを開弁作動せしめる電磁力を発揮すべくアーマチュア12の下面に対向する位置でケーシング11内に配置される第1電磁石13と、前記アーマチュア12を吸引して機関弁Vを閉弁作動せしめる電磁力を発揮すべくアーマチュア12の上面に対向する位置でケーシング11内に配置される第2電磁石14と、機関弁Vを開弁方向に付勢する弾発力を発揮する第1弾発手段としての第1コイルばね15と、機関弁Vを閉弁方向に付勢する弾発力を発揮するとともに第1および第2電磁石13,14の消勢時には第1コイルばね15と共働してアーマチュア12を所定の中立位置に保持する第2弾発手段としての第2コイルばね16とを備える。
【0012】
図2を併せて参照して、ケーシング11は、一対の機関弁Vに共通にしてシリンダヘッド5の上面に締結されるものであり、ケーシング主体17と、該ケーシング主体17の上面に固定される蓋板18とから成る。ケーシング主体17には、各機関弁Vに個別に対応してステム8と同軸に延びる収納孔19が設けられており、蓋板18は、両収納孔19の上端を閉じるようにしてケーシング主体17の上面に、複数たとえば4つのボルト20,20…によって締結される。
【0013】
またケーシング主体17の外周部の下部には、上下に延びる3つの支持部211 ,212 ,213 が一体に設けられており、支持部211 ,212 は、一方の機関弁Vのステム8の周方向に等間隔をあけた2個所に配置され、支持部212 ,213 は、他方の機関弁Vのステム8の周方向に等間隔をあけた2個所に配置される。これらの支持部211 〜213 には、締結ボルト22…がそれぞれ挿通され、各締結ボルト22…がシリンダヘッド5に螺合されることにより、ケーシング11がシリンダヘッド5の上面に締結される。
【0014】
図3を併せて参照して、ケーシング11における下端部すなわちケーシング主体17の下端部には、収納孔19の内面から半径方向内方に張出す支持鍔24が一体に設けられており、この支持鍔24に、機関弁Vのステム8と同軸方向に進退可能な支持筒25と、該支持筒25をその進退位置を調整可能として支持鍔24に固定する固定手段26とが設けられる。
【0015】
支持筒25は、支持鍔24の内周に設けられた雌ねじ27に螺合されるものであり、その回転操作によりステム8と同軸方向への進退が可能である。また固定手段26は、支持筒25の雌ねじ27への螺合構造と、支持筒25に螺合されて支持鍔24の下面に係合する止めナット28とによりダブルナット構造に構成されるものであり、支持筒25をステム8と同軸方向に進退可能として支持鍔24すなわちケーシング11の下端部に強固に固定することができる。
【0016】
一方、ケーシング11の上端部すなわち蓋板18には、ステム8と同軸である支持孔29を形成する円筒部30が上方に突出するようにして一体に設けられており、ステム8の軸方向に沿う移動を可能として筒状のガイド部材31の上部が支持孔29に摺動自在に嵌合され、該ガイド部材31には、その上下方向全長にわたる摺動孔32が穿設される。
【0017】
円筒部30には、ガイド部材31の軸方向外方側への移動端を調整可能として規制する規制手段33が設けられる。該規制手段33は、ガイド部材31の上端を閉塞端に当接させるようにして円筒部30に螺合される袋ナット34と、該袋ナット34の進退位置を規制するようにして円筒部30に螺合される止めナット35とでダブルナット構造に構成されるものであり、袋ナット34の進退位置を調整することにより、ガイド部材31の軸方向外方側への移動端を調整可能として強固に規制することができる。また袋ナット34の閉塞端には、ガイド部材31の摺動孔32に同軸に連なる開放孔36が設けられる。
【0018】
機関弁Vにおけるステム8の上部は、支持筒25を同軸に貫通するようにして下方からケーシング主体17に挿入されるものであり、ステム8の上端部には、二つ割りコッタ37によりリテーナ38が固定される。またシリンダヘッド5の上面には、ガイド筒9の上端のフランジ部9aを覆うようにしてキャップ状の受け部材39が当接されており、該受け部材39を軸方向移動自在に貫通するステム8を囲繞する第2コイルばね16がリテーナ38および受け部材39間に設けられ、この第2コイルばね16のばね力によりステム8すなわち機関弁Vが閉弁方向に弾発付勢される。しかも受け部材39内には、ステム8の外面に摺接するリング状のシール部材40が保持される。
【0019】
アーマチュア12は、円筒部12aと、該円筒部12aの軸方向中間部から半径方向外方に張出す鍔部12bと、円筒部12aの軸方向中間部から半径方向内方に張出す規制鍔部12cとを有して円盤状に形成される。
【0020】
このアーマチュア12には、機関弁Vのステム8と同軸にして該ステム8とは反対側に延びるガイド軸41の一端が固定される。すなわちガイド軸41の一端すなわち下端には、アーマチュア12における規制鍔部12cの下面に係合する係合鍔部41aが設けられており、圧入等によりガイド軸41の下部に嵌装、固定されるリング42が規制鍔部12cの上面に係合される。これにより、アーマチュア12の規制鍔部12cが係合鍔部41aおよびリング42で挟持され、アーマチュア12にガイド軸41の一端が固定される。
【0021】
ガイド軸41の上部は、ガイド部材31の摺動孔32に摺動自在に嵌合される。ガイド部材31およびガイド軸41を囲繞する第1コイルばね15は、アーマチュア12側に臨んでガイド部材31の上部に設けられた段部31aと、アーマチュア12とは反対側に臨んでガイド軸41の下部に設けられた段部41bおよびリング42との間に設けられ、この第1コイルばね15のばね力により、アーマチュア12は、下方すなわち機関弁Vの開弁方向に弾発付勢される。
【0022】
アーマチュア12には、機関弁Vにおけるステム8の上端が分離可能として同軸に連接せしめられるものであり、アーマチュア12に同軸に固定されているガイド軸41の下端面には、ステム8の上端を挿入、接触せしめる凹部43が設けられる。
【0023】
第1電磁石13は、アーマチュア12の下面に対向するようにして収納孔19内の下部に固定的に配設されるものであり、ステム8および第2コイルばね16を同軸に囲繞する円筒状のインナーヨーク44と、該インナーヨーク44を同軸に囲繞して収納孔19に嵌合される円筒状のアウターヨーク45と、合成樹脂から成るボビンにコイルが巻装されて成るとともにインナーヨーク44およびアウターヨーク45間に嵌入されるリング状のコイル組立体46とから成る。インナーヨーク45の下端部には、半径方向外方に張出したフランジ部44aが一体に設けられており、このフランジ部44aの外縁部がアウターヨーク45の下端に係合される。
【0024】
第2電磁石14は、アーマチュア12の上面に対向するようにして収納孔19内の上部に固定的に配設されるものであり、ガイド軸41およびガイド部材31を同軸に囲繞する円筒状のインナーヨーク47と、該インナーヨーク47を同軸に囲繞して収納孔19に嵌合される円筒状のアウターヨーク48と、合成樹脂から成るボビンにコイルが巻装されて成るとともにインナーヨーク47およびアウターヨーク48間に嵌入されるリング状のコイル組立体49とから成る。インナーヨーク47の上端部には、半径方向外方に張出したフランジ部47aが一体に設けられており、このフランジ部47aの外縁部がアウターヨーク48の上端に係合される。
【0025】
第1電磁石13のアウターヨーク45と、第2電磁石14のアウターヨーク48との間には、アーマチュア12を囲繞するリング状にして収納孔19に嵌合されるスリーブ50が介在せしめられる。また第1電磁石13におけるインナーヨーク44の下端は、支持筒25の上端に当接、支持されており、第2電磁石14におけるインナーヨーク47の上端と、ケーシング11における蓋板18との間にはシム51が介在せしめられる。すなわち、スリーブ50を相互間に介在せしめた第1および第2電磁石13,14は、ケーシング11の上端部に配置されたシム51と支持筒25の上端間に挟持されることにより、ケーシング11内に固定される。
【0026】
ケーシング主体17の下端部において、支持鍔24に対応する部分にはグロメット52が嵌合されており、第1電磁石13におけるコイル組立体46のコイルに連なる一対のリード線53…が該グロメット52を貫通してケーシング11の外方に引出される。また蓋板18には、グロメット54が嵌合されており、第2電磁石14におけるコイル組立体49のコイルに連なる一対のリード線55…がグロメット54を貫通してケーシング11の外方に引き出される。
【0027】
次にこの実施例の作用について説明すると、機関弁Vにおけるステム8の上部は、ケーシング11の下端部における支持筒25を同軸に貫通してケーシング11内に下方から挿入可能である。また第1および第2電磁石13,14がケーシング11内に固定されるとともに、ステム8の上端を分離可能として同軸に連接せしめるアーマチュア12がケーシング11内に収納され、機関弁Vを開弁方向に付勢するための第1コイルばね15が、アーマチュア12に固定されたガイド軸41とケーシング11の上端部に支持されたガイド部材31との間に設けられてケーシング11内に収納される。一方、ステム8における上端部にリテーナ38が固定され、シリンダヘッド5の上面の固定位置に在る受け部材39とリテーナ38との間に、第2コイルばね16が設けられる。
【0028】
したがって、図3および図4で示すように、ケーシング11内に第1および第2電磁石13,14、アーマチュア12、ならびに該アーマチュア12に固定されるガイド軸41等を収納、配設して、予備組立ユニットUとしてユニット化することが可能であり、シリンダヘッド5の上方の狭いスペースを避けて予備組立ユニットUを予め組立てて準備しておくことができる。この予備組立ユニットUにおいて、アーマチュア12は第1コイルばね15により第1電磁石13に押し当てられ、第1電磁石13で支持されている。
【0029】
動弁装置10のシリンダヘッド5への組付にあたっては、図4で示すように、リンダヘッド5側に機関弁Vおよび第2コイルばね16等が組付けられた状態で、前記予備組立ユニットUをシリンダヘッド5に組付ければよい。ケーシング11のシリンダヘッド5への締結により、ケーシング11内に下方から挿入されるステム8の上端が、ガイド軸41の下端面の凹部43に挿入、当接され、アーマチュア12がステム8に同軸に連接されて上方に押し上げられて第1電磁石13から離反する。これにより動弁装置10の組立が完了するとともにシリンダヘッド5への組付が終了することになり、動弁装置10の組付作業性を向上することができる。
【0030】
しかもケーシング11の下端部に、ステム8と同軸方向に進退可能な支持筒25が設けられるとともに、該支持筒25をその進退位置を調整可能としてケーシング11に固定する固定手段26とが設けられ、スリーブ50を相互間に介在せしめた第1および第2電磁石13,14が、ケーシング11の上端部のシム51および支持筒25の上端間に挟持されている。したがって、予備組立ユニットUの状態で、第1および第2コイルばね15,16で定まるアーマチュア12の中立位置、ならびに中立位置に在るアーマチュア12および両電磁石13,14間の間隔を調整しつつ、両電磁石13,14をケーシング11内で強固に固定することができる。
【0031】
またガイド部材31が、ステム8の軸方向に沿う移動を可能としてケーシング11の上端部に支持され、ケーシング11には、ガイド部材31の軸方向外方側への移動端を調整可能として規制する規制手段33が設けられ、第1コイルばね15が、アーマチュア12に固定されたガイド軸41とガイド部材31との間に設けられているので、ガイド部材31の軸方向位置を自在に調整して第1コイルばね15のばね力を調整することができ、さらには第1コイルばね15のばね力変化に応じて第2コイルばね16のばね力を調整することができる。
【0032】
さらにステム8の周方向に間隔をあけた複数個所でケーシング11の外周部に支持部211 〜213 が一体に設けられ、それらの支持部211 〜213 が締結ボルト22…によりシリンダヘッド5の上面に締結されるので、予備組立ユニットU内に収納されている第1および第2電磁石13,14およびアーマチュア12の軸心と、機関弁Vにおけるステム8の軸心とを確実に合わせることができる。
【0033】
ところで、アーマチュア12に固定されたガイド軸41と、機関弁Vのステム8の上端は単に接触しているだけであり、ガイド軸41が、ケーシング11の上端部に支持されたガイド部材31に摺動可能に嵌合されているので、ステム8とは分離可能であるアーマチュア12の移動をガイド部材31で支承するようにして、機関弁Vの開閉作動中におけるステム8の上端の振動がアーマチュア12に及ぶことを極力回避し、アーマチュア12の挙動を安定化することができる。
【0034】
また両電磁石13,14は、上述のようにケーシング11内で強固に固定されるものであるので、機関弁Vの開閉作動に伴って両電磁石13,14が微振動することはなく、機関弁Vの開閉作動安定化を図ることができる。
【0035】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ステムおよびアーマチュアを相互に分離可能とし、ケーシング内に両電磁石、アーマチュアおよび第1弾発手段等を収納、配設してユニット化することができるから、シリンダヘッド側に機関弁および第2弾発手段が組付けられた状態で、前記ユニットをシリンダヘッドに組付けることによりステムがアーマチュアに連接され、動弁装置の組立ならびに動弁装置のシリンダヘッドへの組付を同時に終了させるようにして組付作業性を向上することができる。また第1および第2電磁石間の間隔を、両電磁石間にスリーブが介在せしめられることにより、適切に設定でき、さらにステムに分離可能に連接されるアーマチュアの移動をガイド部材で支承して、機関弁の開閉作動中におけるステムの上端の振動がアーマチュアに及ぶことを極力回避し、アーマチュアの挙動を安定化することができる。その上、ケーシングの上端部に支持されたガイド部材の軸方向外方側への移動端を、規制手段で調整して規制することにより、ガイド部材の軸方向位置を自在に調整して第1および第2弾発手段の弾発力を調整できる。
【0037】
またケーシングの下端部には、ステムと同軸方向に進退可能な支持筒と、該支持筒をその進退位置を調整可能としてケーシングに固定する固定手段とが設けられると共に、該支持筒の上端と、ケーシングの上端部に配置したシムとの間に、スリーブを相互間に介在せしめた第1及び第2電磁石が挟持されることで、その両電磁石がケーシング内で相互に離反する方向の移動を規制されるので、スリーブを相互間に介在せしめた第1および第2電磁石を、ケーシング上端部のシムおよび支持筒の上端間に挟持するようにして、アーマチュアの中立位置ならびに中立位置に在るアーマチュアおよび両電磁石間の距離を調整しつつ両電磁石をケーシング内で強固に固定することができる。
【0038】
また特に請求項2の発明によれば、ステムの周方向に間隔をあけた複数個所でケーシングの外周部に、上下に延びる支持部が一体に設けられ、それらの支持部がシリンダヘッドの上面に締結されるので、ケーシングならびに該ケーシング内に収納される両電磁石、アーマチュアおよび第1弾発手段を含むユニットのシリンダヘッドへの組付時に、ステムの軸心と、両電磁石およびアーマチュアの軸心とを確実に合わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動弁装置の縦断面図であって図2の1−1線断面図である。
【図2】図1の2矢視平面図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】組付時の状態を示す動弁装置の分解縦断面図である。
【符号の説明】
5・・・シリンダヘッド
8・・・ステム
10・・・動弁装置
11・・・ケーシング
12・・・アーマチュア
13・・・第1電磁石
14・・・第2電磁石
15・・・第1弾発手段としての第1コイルばね
16・・・第2弾発手段としての第2コイルばね
211 〜213 ・・・支持部
25・・・支持筒
26・・・固定手段
31・・・ガイド部材
33・・・規制手段
38・・・リテーナ
41・・・ガイド軸
50・・・スリーブ
51・・・シム
V・・・・機関弁
Claims (2)
- シリンダヘッド(5)上に分離可能に結合されると共に機関弁(V)のステム(8)の上部を下方から挿入可能に構成されたケーシング(11)と、該ケーシング(11)内に移動可能に収納されてステム(8)の上端に分離可能に且つ同軸に連接したアーマチュア(12)と、該アーマチュア(12)を吸引して機関弁(V)を開弁作動せしめる電磁力を発揮すべくアーマチュア(12)の下面に対向する位置でケーシング(11)内に配置される第1電磁石(13)と、アーマチュア(12)を吸引して機関弁(V)を閉弁作動せしめる電磁力を発揮すべくアーマチュア(12)の上面に対向する位置でケーシング(11)内に配置される第2電磁石(14)と、ケーシング(11)内で第1および第2電磁石(13,14)間に介在してアーマチュア(12)を囲繞するスリーブ(50)と、機関弁(V)を開弁方向に付勢する弾発力を発揮する第1弾発手段(15)と、ステム(8)に固定されるリテーナ(38)とシリンダヘッド(5)側の固定位置との間に設けられて、機関弁(V)を閉弁方向に付勢する弾発力を発揮するとともに第1および第2電磁石(13,14)の消勢時には第1弾発手段(15)と共働してアーマチュア(12)を所定の中立位置に保持する第2弾発手段(16)とを備えてなり、
アーマチュア(12)のステム(8)との非連接時には、第1弾発手段(15)が該アーマチュア(12)を第1電磁石(13)に押し当てて支持する弾発力を発揮するようにした内燃機関の動弁装置であって、
ケーシング(11)の上端部には、ステム(8)の軸方向に沿う移動を可能としてガイド部材(31)が支持されると共に、そのガイド部材(31)の軸方向外方側への移動端を調整可能として規制する規制手段(33)がケーシング(11)に設けられ、
そのガイド部材(31)には、アーマチュア(12)に一端が固定されて機関弁(V)のステム(8)とは反対側に延びるガイド軸(41)が摺動可能に嵌合されると共に、そのガイド軸(41)及びガイド部材(31)間に第1弾発手段(15)が設けられ、
ケーシング(11)の下端部には、ステム(8)と同軸方向に進退可能な支持筒(25)と、該支持筒(25)をその進退位置を調整可能としてケーシング(11)に固定する固定手段(26)とが設けられると共に、該支持筒(25)の上端と、ケーシング(11)の上端部に配置したシム(51)との間に、スリーブ(50)を相互間に介在せしめた第1及び第2電磁石(13,14)が挟持されることで、その両電磁石(13,14)がケーシング(11)内で相互に離反する方向の移動を規制されることを特徴とする、内燃機関の動弁装置。 - ステム(8)の周方向に間隔をあけた複数個所でケーシング(11)の外周部に、上下に延びる支持部(211 〜213 )が一体に設けられ、それらの支持部(211 〜213 )がシリンダヘッド(5)の上面に締結されることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の動弁装置。
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