JP3598508B1 - 屋内のネット等の吊張体の吊張り方法、及びその装置 - Google Patents

屋内のネット等の吊張体の吊張り方法、及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のネット吊張り装置では、調整作業(特にウインチワイヤー設置後に行う微調整)は天井側で行わなければならず、その調整作業そのものが煩雑で、しかもメンテナンスの面においてもその作業が煩雑である。
【解決手段】
吊り上げワイヤーのうち、任意の吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さを、吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの他端側に設けられた調整手段を介して調整しながら、吊り上げワイヤーを移動してネット等の吊張体を吊張りすることである。
【選択図】図1

Description

本発明は、体育館、屋根付き雨天練習場、屋根付き球場(通称、ドーム球場という)等の大きな空間部を有し、天井部が略円弧状の屋内を、使用目的(例えば、テニス等のコートを複数面取りする場合、又は野球の練習分け(内野外野の連携練習と打撃練習等に分ける場合)等)に応じて確実に区画分けしたり、球技における防球用(観客席への球の飛び込み防止、又は隣り合うコートでの球の飛び込み防止等)、又はカゴ状のネット体を吊張りするのに使用する屋内のネット等の吊張体の吊張り方法とその装置に関する。
体育館等の屋内を、2面(、又は多面)に分けて球技で同時に使用(試合、練習等)する場合は、試合、練習等をスムーズ(コート間でボールの飛び込み等がないように)に行うため、又は安全性のために、ネット体を用いて屋内を区切って使用する。
この場合に、従来使用されているネット等の吊張装置は、ネット体を吊張りするのに、屋内の側面側に設けられた複数の手巻きウインチと、天井側に設けられた滑車と、手巻きウインチより滑車を介して床面に垂らした複数の吊り上げワイヤーと、該吊り上げワイヤーに取り付けたネット体とから構成され、それぞれの手巻きウインチを巻き取る方向に回転することで、吊り上げワイヤーを移動しネット体を吊張りする。
また、ネット体を取り外す場合は、手巻きウインチを引き出す方向に回転することで、吊り上げワイヤーを移動し床面に吊り上げワイヤーを垂らしてネット体を取り外する。
また、観客席部分の防球用としてネットを吊張りする際も、同様にワイヤーにネットを取り付けた後、手巻きウインチでワイヤーを天井周縁の一方より他方側へ緊張することによりネットを吊張りしていた。
上述のような手動による方法では、近年の大型化した体育館や、屋根付き(ドーム)球場のような大空間部のある屋内の場合、ネットを吊張りするのに時間(数時間)がかかり、又多大な労力を要するために、ネットを吊張りする準備が大変で、作業効率が悪く、特に、複数に分割してネットを吊張りする際は、さらなる準備に時間を要する等ネットの吊張りに関しての問題があった。
特に、屋根付き(ドーム)球場のような場合、天井部分が円弧状になっているために天井部分は、斜めにワイヤーを設けネットを吊張りしなければならないが、これでは円弧部を確実な区分けができない。さらに、円弧状の天井部にネットを張る場合は、斜めにネットを移動するために手動式では、さらに多くの労力を必要とするという欠点があった。
そこで、体育館等の円弧状の天井部を有する屋内を複数に区画するため、又は球技における防球用としてネットを吊張りするために、略円弧状の天井部に沿って設けられたウインチワイヤーと、一端側が前記ウインチワイヤーに連結体を介して連結された吊り上げワイヤーと、ウインチワイヤーを移動するためのウインチと、吊り上げワイヤーの他端側に連結されたネット体とからなり、しかも連結体がウインチワイヤーに沿って天頂部との距離に応じて移動するように構成されている装置が考えられた(特許文献1参照。)。
この装置は、エンドレスウインチを作動させるとウインチワイヤーが円弧状の天井部に沿って移動し、該ウインチワイヤーに設けられた吊り上げワイヤーが上方に移動することとなる。
そして、各吊り上げワイヤーは、天頂部との距離に応じて連結体の移動距離が決められているために、先ず、天頂部の吊り上げワイヤーがネット体を持ち上げ、他の吊り上げワイヤーは、連結体のみが天頂部との距離に応じてウインチワイヤーの移動方向と逆方向に移動する。その後、天頂部からの距離の短い順に各吊り上げワイヤーがネット体を持ち上げ、円弧状の天頂部に沿ってネット体を吊張りすることができる。
特開2003−117046号 公報
しかしながら、上述のようなネット吊張り装置では、円弧状の天井部分に設けられたウインチワイヤーに沿って連結具が移動するために、連結具の移動を天頂部との距離に応じて停止するための停止体を各吊り上げワイヤー毎に少なくとも2個設ける必要があり、その調整作業(特にウインチワイヤー設置後に行う微調整)は天井側で行わなければならず、クレーン車等を屋内に用いて行う必要があり、コストの面で高くなるとともに、その調整作業そのものが煩雑となるという欠点があった。
また、ネット体の天井側の吊り張を床面に対して水平方向に変更する等の場合、その都度連結具の取り付け位置の変更が必要となり、その作業も天井側で行わなければならず煩雑であるとともに、メンテナンスの面においてもその作業が煩雑であるという問題点があった。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決するものであり、吊り上げワイヤーの微調整が簡易で、且つ安全に行え、メンテナンスの面でも安全に作業できることを目的としている。
そして、本発明は上記目的を達成するために、体育館等の円弧状の天井部を有する屋内をネット等の吊張体で複数に区画、球技における防球用として吊張体を吊張り、又はカゴ状の吊張体を吊張りするのに使用すべく、ウインチを用いてウインチワイヤーを緊張した状態で円弧状の天井部に沿って移動し、該ウインチワイヤーに一端側を連結された吊り上げワイヤーを移動することで、吊り上げワイヤーの他端側に設けられた吊張体を吊張りする屋内のネット等の吊張り方法において、前記吊り上げワイヤーのうち、任意の吊り上げワイヤーにおけるウインチワイヤーとの取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーにおけるウインチワイヤーとの取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さを、吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの他端側に設けられた調整手段であらかじめ調整した後、吊り上げワイヤーを移動してネット等の吊張体を吊張りすることを特徴とする。
また、具体的には、体育館等の円弧状の天井部を有する屋内をネット等の吊張体で複数に区画、球技における防球用として吊張体を吊張り、又はカゴ状の吊張体を吊張りするのに使用すべく、円弧状の天井部に沿って設けられたウインチワイヤーと、該ウインチワイヤーを緊張した状態で移動するウインチと、前記ウインチワイヤーに一端側を連結し、他端側にネット等の吊張体の設けられた吊り上げワイヤーとから構成された屋内のネット等の吊張り装置において、前記吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの他端側には、前記吊り上げワイヤーのうち、任意の吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さを調整するための調整手段が設けられていることである。
さらに、調整手段が、吊張体に設けられたワイヤー挿通体と、該ワイヤー挿通体より延出した吊り上げワイヤーに設けられたストッパーとから構成されていることである。
また、ウインチワイヤーを床面に対して平行状態に設けるべく水平移動体が設けられていることである。
上記本発明の作用は、体育館、屋根付き球場等の大きな空間部のある屋内をネット等の吊張体を用いて区画したり、防球用として吊張したり、又はカゴ状の吊張体を使用する際、天井周縁近傍の片側、又は両側に設けられたウインチを作動することで円弧状の天井に沿って設けられたウインチワイヤーを移動し、該ウインチワイヤーに設けられた吊り上げワイヤーを上方に吊り上げることにより、吊り上げワイヤーに設けられたネット等の吊張体を吊張りする。
この際、任意の吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さを、吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの他端側に設けられた調整手段であらかじめ調整した後、吊り上げワイヤーを移動することで、ネット等の吊張体は、上部側を円弧状の天井に沿って吊り張りされ、下部側を床面に水平状態として吊り張りされることとなる。
また、ネット等の吊張体を下ろす際は、ウインチを逆方向に作動しウインチワイヤーを上記と逆方向に移動し、基準となる天項部の吊り上げワイヤーより順に天頂部に近い位置の吊り上げワイヤーが下方に移動することで、前記ネット等の吊張体の下部側(床面側)を床面に水平状態に保ちながら床面に下ろすことができる。
ネット等の吊張体の収納に関しては、長期間使用しない場合は、床面に下ろした後、吊り上げワイヤーより取り外して収納する。
また、第2の課題解決手段による作用は、ネット等の吊張体の上部側、又は吊り上げワイヤーに設けられた調整手段を用いて、ネット等の吊張体の上部側の吊り上げワイヤーをフリーの状態とし、この状態で吊り上げワイヤーをネット等の吊張体の吊る張りする位置よりさらに上方に移動することにより、ネット等の吊張体を折り畳むように天井側に移動して円弧状の天井に沿って収納することができる。
この際も上記と同様に、吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの他端側に設けられた調整手段を微調整することで、ネット等の吊張体の折り畳み状態(上下方向の幅、折り畳みむ回数等)を調整することができる。
また、調整手段の吊り上げワイヤーのストッパーを、任意の吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さの位置に設けることで、ウインチワイヤーの移動により天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーが上方(又は下方)に移動してネット等の吊張体を吊り上げる(下方に下ろす)しても、任意の吊り上げワイヤーは高さ方向の距離分吊り上げワイヤーのみを吊張体に設けられたワイヤー挿通体内を移動することとなる。その後、ワイヤー挿通体にストッパーが当接することで、その部分のネット等の吊張体を吊り上げる(下方に下ろす)こととなる。
また、天井側には、ウインチワイヤーを床面に対して平行状態に設けるべく水平移動体が設けられているために、ウインチワイヤーの移動により、同時に吊り上げワイヤーを上方(又は下方)に移動してネット等の吊張体を吊り上げる(下方に下ろす)ことができる。
上述したように本発明の体育館等の屋内のネット等の吊張り装置は、天井部分の移動はウインチワイヤーのみであるために、ネット体の吊張り、収納時において故障、トラブルの発生が従来の装置に比し少なくという効果を発揮するものであります。
また、調整手段がネット等の吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの下端(床面)側に設けられているために、ネット等の吊張体を床面側に吊り下ろすのみでメンテナンス等が容易に行えることとなる。
また、調整手段の構成も簡易であり、且つネット等の吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの下端(床面)側に設けられているために、室内に施工する場合の施工時間の短縮、施工工程の短縮を図ることができる。
さらに、ネット等の吊張体の上部側の吊り上げワイヤーをフリーにすることで、ネット等の吊張体を天井側に折り畳んだ状態で収納することができるので、屋内の区画をより多目的にでき、使用範囲広げることができる。
実施の実施するための最良の形態
以下、本発明の体育館等の屋内のネット吊張り装置の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1は、屋内のネット吊張り方法を説明する概略説明図であり、図2はネット吊張り装置を示す概略説明図であり、図3はウインチワイヤーと吊り上げワイヤーとを連結する連結具を示す概略側面図であり、図4は吊り上げワイヤー、及びネット体に設けられた調整手段を示す概略側面図であり、図5は吊り上げワイヤー、及びネット体に設けられた調整手段を示す概略正面図であり、図6は、カゴ状ネット体を示す概略斜視図であり、図7はネット体の収納状態を示す概略説明図であり、図8は他の屋内のネット吊張り方法を説明する概略説明図であり、図9は他の屋内のネット吊張り方法を説明する概略説明図である。
屋内のネット吊張り装置1は、体育館等の屋内の天井2の枠等に設けられ、且つ下方側に吊り上げ滑車3の取り付けられた複数の支持具4…と、該支持具4の上方側に一対設けられた滑車5…と、該滑車5…間に設けられたウインチワイヤー7と、該ウインチワイヤー7とを移動するウインチ10(図中ではエンドレスウインチを使用。尚、ウインチ10の種類はエンドレスウインチに限定されるものでなく、巻き取り式ウインチ等、使用する屋内の大きさ、設置位置等により自在に決定されるものである。)と、連結具8を介して一端側を前記ウインチワイヤー7に連結し、且つ吊り上げ滑車3に巻回された吊り上げワイヤー9と、該吊り上げワイヤー9の他端側に設けられた吊張体としてのネット体12とから構成されている。
前記吊り上げワイヤー9には、任意の吊り上げワイヤー9aのウインチワイヤー7への取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤー9bのウインチワイヤー7への取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さ(L)を調整する調整手段が設けられている。
上記調整手段は、吊り上げワイヤー9の下端部に固定状態で設けられた球状のストッパー14と、該ストッパー14の上部側で、吊り上げワイヤー9に挿通して設けられた筒状体15と、ネット体12に設けられたリング状のワイヤー挿通体16とから構成されている。
前記ワイヤー挿通体16のネット体12に設ける位置は、ネット体12の縦方向に沿って一列状に設ける。その個数については特に限定されるものでないが、ネット体12の上部側と、下部側とには必要である。
また、前記ストッパー14は、重り体を兼ねるべく重量のあるものでもよい。(重り体は別個にネット体12の下端側に取り付ける構成することも可能である。)
前記連結具8は、ウインチワイヤー7に挿通後その前後への移動を固定し該ウインチワイヤー7に対してその位置で回動自在な連結具本体8aと、該連結具本体8aの側面に回動自在に設けられた補助連結体8bとから構成され、補助連結体8bは前後の連結部8c、8dがそれぞれ回動すべく構成されている。
上記構成よりなるネット吊張り装置1を使用して、体育間等の円弧状の天井2を有する屋内にネット体12を吊張りする方法を説明する。
上記装置1を使用する際は、先ずそれぞれの吊り上げワイヤー9…の他端側をネット体12に設けられたワイヤー挿通体16に挿通後、該吊り上げワイヤー9…の端部にストッパー体15…をそれぞれ取り付ける。その後、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤー9bのウインチワイヤー7への取り付け位置と、それぞれの吊り上げワイヤー9a…のウインチワイヤー7への取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さ(L、L)を調整してその距離を一対の筒状体15で決定する。
その後、吊り上げワイヤー9…の一端側を連結具8の補助連結体8b…に連結する。
この状態で、ウインチ10を作動すると、ウインチワイヤー7がエンドレス状態(又は、一定距離を前後移動)で天井2の円弧に沿って滑車5…間を移動する(矢印方向)こととなる。
そして、ウインチワイヤー7に連結具8を介して連結された吊り上げワイヤー9…のうち、天頂部の吊り上げワイヤー9bが、先ず上方に移動することとなる。この際、他のそれぞれの吊り上げワイヤー9aは、ネット体12に設けられたワイヤー挿通体16内を筒状体15で調整されたそれぞれの距離(L、L)まで移動する。
それぞれの吊り上げワイヤー9aが調整されたそれぞれの距離(L、L)移動した後、天頂部に近い吊り上げワイヤー9bより順次ワイヤー挿通体16部分で筒状体15が停止し、ネット体12を上方に持ち上げることとなる。
すべての吊り上げワイヤー9がネット体12を上方に持ち上げると、円弧状の天井2に沿ってネット体12を吊張りすることができることとなる。
また、ネット体12を収納する際(完全に取り外す)は、ウインチ10を作動してウインチワイヤー7を上記と逆方向に移動し、天頂部に近い吊り上げワイヤー9bより順次吊り上げワイヤー9a…を下方に移動する。そして、ネット体12を床面に下ろした状態で、各吊り上げワイヤー9…をワイヤー挿通体16より引き抜いてネット体12を完全に取り外して、ネット体12のみを収納する。
また、ネット体12を一次的に収納する場合は、筒状体15を吊り上げワイヤー9に対してフリーの状態にした後、ウインチ10を作動してウインチワイヤー7を吊り上げワイヤー9が上方に移動する方向に移動し、吊り上げワイヤー9の端部のストッパー14がワイヤー挿通体16を順次重ねながら押し上げることで、ネット体12を吊張りする位置よりさらに上方に移動して、円弧状の天井2に沿って折り畳んだ状態で収納する(図7参照)。
このように、円弧状の天井2に対して、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤー9bのウインチワイヤー7への取り付け位置と、それぞれの吊り上げワイヤー9a…のウインチワイヤー7への取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さを、ネット体12側で調整するために、その調整(微調整を含む)がスムーズで、且つそのメンテナンスも容易に行えることとなる。
また、吊り上げワイヤー9は複数の回動部を有する連結具8を介してウインチワイヤー7に連結されているために、各ワイヤーの移動時に絡み合うことなく、スムーズに移動することができる。
上記実施例では、ネット体12の吊張り用で使用したが、本発明のネット体12の形状はこれに限定されるものでなく、例えば、矩形のカゴ状ネット体12aを屋内に吊張りする場合でも使用することができる。この場合において、カゴ状ネット体12aの四隅の上下方向に沿って吊り上げワイヤー9(9c、9d、9e、9f)を設け、任意の隣り合う2本の吊り上げワイヤー9の長さを、他の2本の吊り上げワイヤー9の長さに比し調整手段を用いて短くすることで、カゴ状ネット体12aを左右方向、又は前後方向に移動することができる。
例えば、一方側の2本の吊り上げワイヤー9(9e、9f)の長さを、他の2本の吊り上げワイヤー9(9c、9d)の長さより短くすることで、カゴ状ネット体12aを右方向(矢印A方向)に移動して設置することができ、また、2本の吊り上げワイヤー9(9c、9e)の長さを、他の2本の吊り上げワイヤー9(9d、9f)の長さより短くすることで、カゴ状ネット体12aを前方向(矢印B方向)に移動して設置することができる(図6参照)。
また、調整手段により、天井側の吊り上げワイヤー9の取り付け位置を自在に調整することができるので、カゴ状ネット体12aを円弧状屋内の任意の場所に自在に設置することができる。
また、上記実施例では、1台のウインチ10でウインチワイヤー7を移動したが、ウインチ10の数はこれに限定されるものでなく、例えば、ウインチワイヤー7を天頂部より2分割にして、天井の両端側に設けられた2台のウインチ10、10でそれぞれのウインチワイヤー7、7を移動すべく構成することも可能であり、また、天井側に設ける吊り上げワイヤー9の数に応じて同数、又はそれより少ない数のウインチ10を設けることで、ウインチワイヤー7を移動することも可能である。
例えば、それぞれの吊り上げワイヤー9に対応した数のウインチ10を設け、各吊り上げワイヤー9の下方側に実施例の調整手段を設けることにより、各ウインチ10の始動を制御することなく作動して、ネット12を適切に吊張りすることができる(図8参照)。
例えば、円弧状の天井2に沿って設けられた複数の吊り上げワイヤー9のうち、天井2部分での同じ高さの吊り上げワイヤー9をそれぞれ、1台のウインチ10で移動するように設置し、且つ各吊り上げワイヤー9の下方側に実施例の調整手段を設けることにより、各ウインチ10の始動を制御することなく作動して、ネット12を適切に吊張りすることができる(図9参照)。
さらに、上記実施例では、吊張体としてネット体12を使用したが、本発明における吊張体はネット体12に限定するものでなく、例えば、屋内に上記の実施例で吊張りする緞帳、屋内プールの場合においても、上記の実施例で窓部分に吊張りするUVカットシート、又屋内での各種の作業をする場合に上記の実施例で吊張りする安全対策用シート等であってもよい。
また、上記実施例では、ウインチワイヤー7を天井2に設けられた複数の滑車5を介して略円弧状に移動させたが、本発明において、ウインチワイヤー7の移動手段はこれに限定されるものでない。
例えば、円弧状の天井2に沿ってレールを設け、該レールに沿って吊り上げワイヤー9の設けられた滑車を移動することで、ネット体12を吊張りすることも可能である。この際も、吊り上げワイヤー9の下端側に調整手段を設けることで、ネット体12の吊張りを調整することができる。
また、上記場合のレールにおいて、レールを床面に対して水平状態に設けることで、吊張体を水平移動することもできる。この際も、ウインチ10の数が複数の場合、調整手段を設けることでウインチ10での調整をすることなく容易に吊張体を移動することができる。
さらに、上記実施例では調整手段は、吊り上げワイヤー9の下端部に固定状態で設けられた球状のストッパー14と、該ストッパー14の上部側で、吊り上げワイヤー9に挿通して設けられた筒状体15と、ネット体12に設けられたリング状のワイヤー挿通体16とから構成したが、本発明における調整手段はこれに限定されるものでない。
例えば、吊り上げワイヤー9に、ネット体12への係止体(例えば、着脱自在なクリップ等)を設けることで、吊り上げワイヤー9の長さ調整を行うことも可能であり、ネット体12に、吊り上げワイヤー9の係止体(例えば、着脱自在なクリップ等)を設けることで、吊り上げワイヤー9の長さ調整を行うことも可能であり、又簡易にネット体12にワイヤー挿通体16を設け、吊り上げワイヤー9の下端部に球状のストッパー14を設けることで調整することも可能である。
屋内のネット吊張り方法を説明する概略説明図。 ネット吊張り装置を示す概略説明図。 ウインチワイヤーと吊り上げワイヤーとを連結する連結具を示す概略側面図。 吊り上げワイヤー、及びネット体に設けられた調整手段を示す概略側面図。 吊り上げワイヤー、及びネット体に設けられた調整手段を示す概略正面図。 カゴ状ネット体を示す概略斜視図。 ネット体の収納状態を示す概略説明図。 屋内のネット吊張り方法を説明する概略説明図。 屋内のネット吊張り方法を説明する概略説明図。
符号の説明
1 ネット吊張り装置
7 ウインチワイヤー
8 連結具、
9 吊り上げワイヤー
10ウインチ
12ネット体

Claims (4)

  1. 体育館等の円弧状の天井部を有する屋内をネット等の吊張体で複数に区画、球技における防球用として吊張体を吊張り、又はカゴ状の吊張体を吊張りするのに使用すべく、ウインチを用いてウインチワイヤーを緊張した状態で円弧状の天井部に沿って移動し、該ウインチワイヤーに一端側を連結された吊り上げワイヤーを移動することで、吊り上げワイヤーの他端側に設けられた吊張体を吊張りする屋内のネット等の吊張り方法において、前記吊り上げワイヤーのうち、任意の吊り上げワイヤーにおけるウインチワイヤーとの取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーにおけるウインチワイヤーとの取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さを、吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの他端側に設けられた調整手段であらかじめ調整した後、吊り上げワイヤーを移動してネット等の吊張体を吊張りすることを特徴とする屋内のネット等の吊張り方法。
  2. 体育館等の円弧状の天井部を有する屋内をネット等の吊張体で複数に区画、球技における防球用として吊張体を吊張り、又はカゴ状の吊張体を吊張りするのに使用すべく、円弧状の天井部に沿って設けられたウインチワイヤーと、該ウインチワイヤーを緊張した状態で移動するウインチと、前記ウインチワイヤーに一端側を連結し、他端側にネット等の吊張体の設けられた吊り上げワイヤーとから構成された屋内のネット等の吊張り装置において、前記吊張体、又は/及び吊り上げワイヤーの他端側には、前記吊り上げワイヤーのうち、任意の吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置と、天頂部、又は天頂部に最も近接している基準となる吊り上げワイヤーのウインチワイヤーとの取り付け位置との高さ方向の距離に対応した長さを調整するための調整手段が設けられていることを特徴とする屋内のネット等の吊張り装置。
  3. 前記調整手段が、吊張体に設けられたワイヤー挿通体と、該ワイヤー挿通体に挿通された吊り上げワイヤーの下端部に設けられたストッパーとから構成されている請求項2に記載の屋内のネット等の吊張り装置。
  4. 前記ウインチワイヤーを床面に対して平行状態に設けるべく水平移動体が設けられている請求項2、又は3に記載の屋内のネット等の吊張り装置。
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JP2021079050A (ja) * 2019-11-14 2021-05-27 東田商工株式会社 屋内空間部用のネット又はシート、及び該屋内空間部用のネット又はシートの移動方法

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