JP3597284B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、より詳細には、液体と接した状態で加熱されると、後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると、後退接触角が増加する記録体材料を塗布した記録体を用いて画像形成する画像形成装置に関し、複写機,プリンタ,印刷機分野に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来のカラー画像を作製する方法では、色の混濁が多く、クリアなカラーを再現することは困難であった。例えば、電子写真による場合は、色分解したカラー画像に従ったカラー色材のトナーを転写ドラム上の転写紙に順次転写し、熱定着を施す重ね定着を行っている。この重ね定着時に異なる色材のトナー同志が溶け合って色の混濁が生じ、クリアなカラー画像にはならない。また、昇華染料材料を使ったサーマルプリンタの記録方式でも、混色による色のクリアさが減少するという問題がある。
【0003】
図7は、昇華染料材料を使ったサーマルプリンタの記録方式と混濁の状態を説明するための図で、図7(A)は記録方式、図7(B)は混濁の状態を示した図であり、図中、30はインクシート、31は色材(昇華染料)、32は基材(PET:ポリエチレンテレフタレート)、33はバックコート層、34は受容紙、35は基材(ユポ)、36は記録体(PET)、37はサーマルヘッドである。
【0004】
インクシート30は、図7(A)に示すように、例えば、薄いPETの基材32の下面に昇華性染料と結着樹脂等からなる色材31層を成膜し、上面に耐熱滑性層であるバックコート層33を成膜したものである。一方、受容紙34は、色材31の染料を受容する性能のあるPET等の記録体36の層を基材35上に成膜したものである。このように構成されたインクシート30と受容紙34とは、インクシート30の色材31と受容紙34の記録体36とを重ね合うように接触させてサーマルヘッド37で色分解された画像信号に従って加熱し、インクシート30の昇華染料を受容紙34に転写する。
【0005】
図7(B)は、色分解された画像信号で駆動されるサーマルヘッド37の加熱により、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)、及び、時には、K(黒)を受容紙34の同一区画に順次重ねて転写したときY(イエロー)の混色の様子を示すものである。最初、受容紙34上にY(イエロー)を図の31Yに示す位置に転写後、同一箇所にM(マゼンタ)を加熱印写すると、先に印写した31Yも加熱されるためY(イエロー)とM(マゼンタ)が混りあい、色のクリアさが減少する。また、Y(イエロー)がM(マゼンタ)のインクシート30に逆転写するためY(イエロー)濃度が落ち、色合いが変わる。これを取り除くためには、色制御技術が必要になる。
【0006】
この問題を解決するために、本出願人は、先に、液体と接した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると後退接触角が増加する記録体材料を用いる画像形成方法を提案した。これは、前記記録体材料を基材に塗布乾燥後に所定の色による一色顕像化した後、更に、この画像上に前記記録体材料を塗布し、塗布した記録体材料上に次の色を作製する方法を提案した。この画像形成方法は、本出願人による特開平3−178478号公報で開示された記録方法に関連して提案されたものである。以下、特開平3−178478号公報から上記方法の提案に到る過程を述べる。
【0007】
特開平3−178478号公報による記録方法は、液体と接した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると後退接触角が増加する記録体材料を選択的に加熱して、後退接触角の異なる領域を作り、色材を含む現像剤で現像することにより可視像を得る方法である。前記記録体材料は、繊維や紙等の撥水、撥油材料として知られたもので、該記録体材料を基板上に塗布して、その融点以上の温度で加熱し成膜することにより、撥水,撥油状態となっている。
【0008】
この状態から、選択的加熱により、親水,親油状態を得るには、
(a)記録体材料の表側から液体と接触した状態で加熱する。
(b)記録体材料の表側は液体と接しておき、記録体の裏側から加熱する。
以上の2つの方法がある。
【0009】
しかし、(a)の方法では、加熱手段としてライン型で高密度、高速書き込み可能な市販サーマルヘッドを使用すると、液体によるサーマルヘッドの劣化が著しく、少くとも液体を考慮した保薄膜のある高価なサーマルヘッドを製作し使用する必要がある。
(b)の方法では、サーマルヘッドが直接液体に接することは防げるが、基板の裏側から加熱するため、印加エネルギーは大きくなったり、表と裏との温度差により使用可能な基板材料が制限されたり、加熱領域の広がりによる画像が劣化する等の欠点がある。
【0010】
この欠点に対し、本出願人は、先に、記録体材料を予め加熱液体中で処理して全面を親水,親油状態とし、この状態の記録体材料を準備しておき、
(c)記録体材料の表側から、液体と非接触状態で加熱することにより、撥水,撥油領域を形成する方法を提案した。しかし、この方法によると、前記、(a),(b)に示した記録方法による欠点は解決されたが、画像記録装置内に記録体材料を液体中で加熱処理して親水,親油状態を得るための装置を組み込むことが困難であること、上記処理の済んだ記録体を、少なくとも液体と非接触状態で加熱されると後退接触角が増加する温度以下に保存する必要があるなどの欠点があった。
【0011】
このような欠点を解決するために、上記液体と接した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると後退接触角が増加する記録体材料を用いる画像形成方法で記録体材料を1色顕像化した後塗布し次の色を顕像化する方法が提案された。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
1色顕像化した後に、更に、記録体材料を塗布し次の顕像化する方法では、記録体材料を基材上に塗布するなどの装置構成が必要でないため画像記録装置の小型化が図れるという長所があるが、記録体の記録体材料の下層に色材が乗った所と乗らないところで表面の凹凸が出やすく表面の手滑性が得られない。一般に、記録体上に多層の情報を重ね記録するとき、多くは、重ね合せる色剤の混濁を防止するため、色剤に苦労したり、次の記録をするとき表面の平滑性が悪くなり記録の安定性が得られない。
【0013】
本発明は、幾つかの情報を重ね合わせ、情報の混濁なく一つのハードコピーを得るようにし、平滑度の高い基材を画像上に乗せ、安定した画像を形成すること、特に、画像情報が幾つかに分解されたカラー画像を安定して形成する画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、透明基板に記録体材料を塗布し記録体とする記録層塗布部と、透明記録体に画像を形成する画像形成部と、前記透明記録体に張り合せ材料を塗布する透明記録体張り合せ材料塗布部と、画像が形成された複数枚の前記透明記録体を重ね合せ、重ね合せ画像を形成する透明記録体重ね合せ部とを有し、前記透明記録体の材料は液体と接触した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると、後退接触角が増加する記録体材料であり、前記画像形成部は、複数の記録体と、記録体に潜像を形成するサーマルヘッドと、張り合せ装置と、現像装置とをドラムのまわりに順次有し、前記張り合せ装置は、複数枚の記録体を前記ドラム上に係止して重ね合せることにより、複合画像を容易に得られるようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に適用される記録体の実施の形態を説明するための図で、図1(A)は複数枚の記録体の張り合せ、図1(B)は複数枚の記録体の張り合せ表面に保護材を張り合せた状態を示す図で、図中、1a,1bは記録体、2a,2bは色材(記録現像後)、3は張り合せ記録体、4は保護材(透明)である。
【0020】
図1(A)に示した記録体1a,1bは、透明な、例えば、PET等の基板からなるもので、(1)の記録体1aの表面には色材2aで記録現像し、(2)の記録体1bの表面には色材2bで記録現像している。これらの色材2a,2bの記録は、例えば、昇華染料を加熱転写する昇華サーマル方式(記録体基板はPET)、又は、液体と接した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると後退接触角が増加する記録体材料を用いる画像形成方式により行われたもので、基板には透明な記録体1a,1bとを張り合せ材を設け、矢印で示す(3)のように記録体1aの下面と記録体1bとの上面を張り合せて張り合せ記録体3を構成する。なお、記録体が基板になるものであれば特に基板を設ける必要がない。図1(B)の張り合せ記録体3は、最上部の色材を保護するための保護材を設けたもので、例えば、図1(A)に示す色材2aの換傷するのを保護するため、透明な保護材4を記録体1a上面に張り合せたものである。
【0021】
記録体1aと記録体1bの張り合せ材としては、接着材,粘着材,溶剤等であるが、又、基板そのものが張り合せ材になるのであれば共用してもよい。更に、接着でもラミネートでも透明材料であれば何でもよく、透明材料としては、不透明材料を薄くして透明感がでるものであればよい。又、張り合せが加熱,加圧により可能なものであれば材料は問わない。最近、加圧すると接着される材料、例えば、アクリレート系のもの等が出ているが、このような材料であれば加圧してもよい。又、記録体もしくは基板に張り合せ材を混合してもよい。以下、接着材等を用いた記録体の張り合せ、及び、加熱,加圧による記録体の張り合せ方法の具体物を図示により説明する。
【0022】
図2は、接着材を用いた張り合せの実施の形態例を説明するための図である。
図2(A)に示す記録体1は、シート状PETの記録体1又はシーシ状PET上面に記録層を設け、接着側の下面にアクリレート系の接着層5aを塗布している。図2(A)´に示すように、記録体1は単層ではなく、例えば、PET等の記録層1dと基材1cを張り合せたものでもよい。
図2(B)に示す記録体1は、シート状PETの記録体1の下面にポストイット(3M社製)用のりを接着層5bとしてこれを塗布したものである。
図2(C)は、記録体1の中に張り合せ材5cを混合したもので、表面部分の張り合せ材5cにより接着するものである。なお、この記録体1には基板をもってもよい。
【0023】
図3は、記録体の加熱又は加圧による張り合せ方法を説明するための図である。
図3(A)は、加熱ローラによる張り合せ方法を図示したもので、加熱により接着性を示す記録体1a,1bを重ねて、重ね合せた両面を加熱ローラ6a,6bで挟み、矢印方向に回転しながら加熱し、張り合せ記録体3を得る方法である。
図3(B)は、加圧ローラによる張り合せ方法を図示したもので、加圧すると接着する、例えば、アクリレート系等の樹脂からなる記録体1a,1bを重ね、重ね合せた両面を加圧ローラ7a,7bで加圧しながら矢印方向に回転し、張り合せ記録体3を得る方法である。
【0024】
なお、図1に示すように、記録体1a,1bを張り合せ色材2a,2bによる画像を重ね合せるのではなく、画像・文字情報を記録したものともう一つ画像・文字情報を記録したものとを重ね合せ張り付けることもでき、このようにすることで、幾つかの画像・文字情報が1つの情報として得られる。このようにすることで、画像・文字情報の色材の混濁は防止される。
なお、一番下の基板を紙(普通紙や合成紙等)にすれば通常通りハードコピーが得られ、透明基板にすればOHPで透過画像が得られる。
【0025】
次に、以上述べた記録体に記録する記録方式として、昇華サーマル方式及び液体と接した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触に加熱されると後退接触角が増加する記録体材料(例えば、含フッ素アクリレート)を用いる画像形成方式による画像形成装置の例について述べる。
【0026】
図4は、本発明による画像形成装置の昇華サーマル方式による実施の形態を説明するための図であり、図中、Aは記録部、Bは搬送部、Cは記録体ストック部、Dは張り合せ部、8a,8bはインクシート(昇華染料)、9はサーマルヘッド、10は加圧ローラ、11a,11bは搬送ローラ、12は位置合せ爪、13は台座、14は送りローラ、15は検出部、16a,16bはラミネートローラ、17はカッタであり、図1乃至図3と同様の作用をする部分には図1乃至図3の場合と同じ参照番号が付してある。なお、以下に示す図面においても同様である。
【0027】
昇華サーマル方式による画像形成装置の主な構成は、記録部A,搬送部B,記録体ストック部Cおよび張り合せ部Dからなっている。記録部Aは、昇華染料を用いたインクシートを巻回したインクシート8a,8bとサーマルヘッド9および加圧ローラ10を有し、まず、加圧ローラ10上に搬送された記録体1aに対しサーマルヘッド9により加熱されたインクシートの色に対応した画像,文字が書き込まれ、搬送部Bの搬送ローラ11a,11bにより記録体ストック部Cに搬送される。
【0028】
記録体ストック部Cは、台座13,位置合せ爪12,送りローラ14および検出部15を有し、搬送された記録体1aは、端部を送りローラ14で送られ位置合せ爪12により位置合せされ台座13上に載置される。次に、上記同様の操作により、他の色に対応した画像・文字が書き込まれた記録体1bを台座13上の記録体1a上に位置合せしながら重ね,検出部15が必要な枚数に達したことを検出したとき、位置合せ爪12は軸12aまわりに矢印方向に回転し、張り合せ部Dに送られる。張り合せ部Dは加熱ローラ6a,6bとラミネートを巻回したラミネートローラ16a,16bとを有し位置合せをして重ね合された記録体1a,1bを加熱ローラ6a,6bで加熱しながら矢印方向に加圧して張り合せ、同時に最上面をラミネートして台座13aに送り、所定長さに達したときカッタ17で切断され一枚の重ね合せ画像が得られる。
【0029】
図5は、本発明による画像形成装置の含フッ素アクリレート材料を用いる方式による実施の形態を説明するための図であり、図中、E,Fは記録体、Gは形状補正部、18は張り合せ材はがしローラ、19はドラム、20a,20b,20cは現像ローラ、21a,21b,21cはブレード、22a,22b,22cは搬送ローラ、23は張り合せローラ、24は爪、25はラミネートローラである。
【0030】
記録体Eは、基材に含フッ素アクリレート材料の記録材料を塗布したもので、含フッ素アクリレート材料は、前述のように液体と接した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触に加熱されると後退接触角が増加する特性をもっている。また、記録体Fは、材材と上記記録体材料と張り合せ材料とからなり、張り合せ材料を最下層に形成している。
【0031】
図5に示す画像形成装置は、画像形成をドラム19まわりで行う方式で、ドラム19まわりに順次、記録体E,F,サーマルヘッド9,張り合せローラ23,現像ローラ20a,20b,20cおよび現像ローラ20a,20b,20cに色材を均一に塗布するためのブレード21a,21b,21cが設けられ、更に、R形状補正部Gを有している。
以上の構成からなる画像形成装置において、まず、搬送ローラ22aで送られ所定長さにカットされた記録体Eをドラム19上部に設けられたサーマルヘッド9に向けドラム19切線方向に搬送してサーマルヘッド9により所定色画像の潜像を形成して現像ローラ20aで現像する。現像された記録体Eの画像形成体はドラム19上で爪24に端部を係止され所定の位置に保たれる。
【0032】
次に、記録体Fをドラム19上の記録体E上に重ね爪24で係止して位置合せをした後張り合せローラ23により加熱又は加圧して張り合せ記録体Fに対しても、記録体Eに対応する画像形成と同様の方法で現像ローラ20bにより他の色の画像を形成する。更に、同様のプロセスを経てドラム19上に未記録の記録体(図示せず)を重ね合せ張り合せ、他の色による画像を形成する。このとき、記録体EとFの張り合せ材の着いた材料を全て使うときには、補助ローラとして記録体Fの張り合せ材を取り除くための張り合せ材はがしローラ18を設け、又は、張り合せ材が設けられていないときは、張り合せ材はがしローラ18を接着材塗布ローラに替えて設けることができる。このように補助ローラを設けることにより、記録体を張り合せ材の着いているもの・着いていないものを準備し、切り替えて記録体を供給することができる。この時、一番下になる記録体のベースに普通紙又は合成紙を使えば普通のコピー、透明材を使えばOHPになる。
【0033】
図4に示す昇華サーマル方式の画像形成装置のように、記録部Aから張り合せ部Dに到る張り合せ記録体画像形成においては、記録体は常に平面状態を保たれているので、ひずみのない画像が得られるが、図5に示す画像形成装置では、画像形成後の記録体はドラム19に巻き付けられており、巻き付け癖がつきドラム19の半径の大きさに応じた半径Rの円弧状となり、張り合せが終了した画像形成後、ハードコピー修正が必要となる。
【0034】
R形状補正部Gは、R状の記録体画像を平担に補正するもので、最上面にラミネート25を施しながら加熱ローラ6a,6bで加熱して平担にする。なお、補正方法としては、加熱ローラによるものの他に加圧による方法でもよい。しかし、Rが大きいときには、あまり問題にならない。
【0035】
図4に示した昇華染料を加熱転示する昇華サーマル方式の画像記録装置においては、記録部Aにより記録体1aに記録した後の記録体を、順次、記録体ストック部Cで重ね合せているが、図5に示した含フッ素アクリレート材料を使った記録装置では、記録した後、その表面に未記録体を重ね新たな記録を行っている。この時、未記録の記録体の記録後2つ、又は、2つ以上の記録体を重ね合せて張り付けてもよいが、未記録の記録体を記録前に張り合せてもよい。特に、液体と接した状態で加熱されると、後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると、後退接触角が増加する記録体材料を用いる画像形成方式のように装置内で記録体材料を基材に塗布可能な方式に於いては、図示のように重ね合せ後記録したほうがよい。
【0036】
図5に示す昇華サーマル方式の画像記録装置では、重ね合せに熱を使う時、昇華染料の拡散(画像のボケ)を生じにくくするため、重ね合せの熱を何度も加えないほうが良い。本発明では、記録体に記録後記録体の重ね合せ部(張り合せ部)を装置のサイクル内に設けている。上記説明したように、張り合せ部の機能を使うには、その記録方法によって変えると良い。また、透明粘着材・接着剤を張り合せ材として用いるときには、その補助手段(滑らかに張り合せる)としてローラとしてもよい。即ち、あらかじめ張り合せ材が記録体に着いていなくとも良いように、即ち、記録体に後で張り合せ材を取り付けられるようにした構成した画像形成装置について述べる。
【0037】
図6は、本発明による画像形成装置の張り合せ材料塗布および記録体材料塗布手段の実施の形態を説明するための図で、図中、26は張り合せ材料、27は張り合せ材塗布ローラ、28は記録体材料、29は記録体材料塗布ローラである。
【0038】
ドラム19には、図5に示した張り合せローラ23と各色毎の現像ローラが設けられているが、図6においては、図が煩雑になるので、張り合せローラの図示を省く。現像ドラム20,ブレード21を代表として図示し、R形状補正部Gを点線で囲んでいる。ドラム19には、潜像が形成された記録体が巻き付けられて現像され、更に、この上面に他色の潜像記録体が張り合され現像され重ね合されるが、記録体は、装置内で基板1cに記録体材料28および張り合せ材料26の塗布手段により塗布され作製される。
【0039】
記録体材料28は、塗布ローラ29を有する容器28a内に収容され、ロール状に巻囲された基板1cの表面に矢印方向に回転しながら塗布される。塗布された記録体材料28は、自然乾燥されるが、乾燥された記録体材料28は、親水,親油性をもっており、親水,親油性を有する記録体材料28に対し、液体と非接触状態で加熱することにより、撥水,撥油特性をもつようになることが本出願人により見出され、潜像形成のための液体の貯蔵塗布機構を設けることなく潜像の形成を可能にした。このため、サーマルヘッド9には、反転画像信号を印加して加熱し、潜像を形成する。潜像形成された記録体の下面には、張り合せ材料26を収容する容器26aと塗布ローラ27からなる張り合せ材料塗布手段により、張り合せ材料26が塗布される。この張り合せ材料26により、ドラム19上で爪24で係止されながら重ね画像が形成される。
【0040】
含フッ素アクリレート等を記録体材料とした記録体に重ね画像を形成する方法として記録体に記録した後(潜像形成後現像)、その上に記録体を塗布し再度記録現像を行うことも可能であるが、この形成方法では、記録体と現像剤の混濁は無いと思われるが、本発明に示すように、1つの記録体(基材の上に記録体層を取り付けてある−塗ってある)に基板、例えば、PETを張り付けて新たな記録体に記録現像した方が確実に混濁が無い。このため、図6に示した画像記録装置では、基板に記録体層と張り合せ手段を設け、各々の記録体層のついた基板を張り合せている。前述のように、記録体は、あらかじめ記録体層の着いた基板を用いても、また、張り合せ材の着いた基板に装置内で記録体層を塗布する方式でも良い。
また、画像形成をドラム19上で行っているので、高画質を得るためには、R形状補正部Gが必要である。
【0042】
【発明の効果】
透明基板に記録体材料を塗布し記録体とする記録層塗布部と、透明記録体に画像を形成する画像形成部と、前記透明記録体に張り合せ材料を塗布する透明記録体張り合せ材料塗布部と、画像が形成された複数枚の前記透明記録体を重ね合せ、重ね合せ画像を形成する透明記録体重ね合せ部とを有し、前記透明記録体の材料は液体と接触した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると、後退接触角が増加する記録体材料であり、前記画像形成部は、複数の記録体と、記録体に潜像を形成するサーマルヘッドと、張り合せ装置と、現像装置とをドラムのまわりに順次有し、前記張り合せ装置は、複数枚の記録体を前記ドラム上に係止して重ね合せるので、簡単で安価な画像形成装置により、複合画像が容易に得ることができるようになった。また、色のクリアな画像,色ズレの少ない良好なカラー画像ができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される記録体の実施の形態を説明するための図である。
【図2】 接着材を用いた張り合せの記録体の形態例を説明するための図である。
【図3】 加熱又は加圧による記録体の張り合せ方法を説明するための図である。
【図4】本発明による画像形成装置の昇華サーマル方式による実施の形態を説明するための図である。
【図5】本発明による画像形成装置の含フッ素アクリレート材料を用いる方式による実施の形態を説明するための図である。
【図6】張り合せ材料塗布および記録体材料塗布手段を有する本発明による画像形成装置の実施の形態を説明するための図である。
【図7】昇華染料材料を使ったサーマルプリンタの記録方式と混濁の状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1a,1b…記録体、2a,2b…色材(記録現像後)、3…張り合せ記録体、4…保護材(透明)、8a,8b…インクシート(昇華染料)、9…サーマルヘッド、10…加圧ローラ、11a,11b…搬送ローラ、12…位置合せ爪、13…台座、14…送りローラ、15…検出部、16a,16b…ラミネートローラ、17…カッタ、18…張り合せ材はがしローラ、19…ドラム、20a,20b,20c…現像ローラ、21a,21b,21c…ブレード、22a,22b,22c…搬送ローラ、23…張り合せローラ、24…爪、25…ラミネートローラ、26…張り合せ材料、27…張り合せ材塗布ローラ、28…記録体材料、29…記録体材料塗布ローラ、A…記録部、B…搬送部、C…記録体ストック部、D…張り合せ部、E,F…記録体、G…形状補正部。
Claims (1)
- 透明基板に記録体材料を塗布し記録体とする記録層塗布部と、透明記録体に画像を形成する画像形成部と、前記透明記録体に張り合せ材料を塗布する透明記録体張り合せ材料塗布部と、画像が形成された複数枚の前記透明記録体を重ね合せ、重ね合せ画像を形成する透明記録体重ね合せ部とを有し、前記透明記録体の材料は液体と接触した状態で加熱されると後退接触角が低下し、液体と非接触状態で加熱されると、後退接触角が増加する記録体材料であり、前記画像形成部は、複数の記録体と、記録体に潜像を形成するサーマルヘッドと、張り合せ装置と、現像装置とをドラムのまわりに順次有し、前記張り合せ装置は、複数枚の記録体を前記ドラム上に係止して重ね合せるものであることを特徴とする画像形成装置。
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