JP3597056B2 - 高分子材料、光導波路およびその形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光通信用部品を構成する高分子材料、および高分子材料を用いた光導波路の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信分野においては、大容量通信を実現するため、光導波路の開発が大きな課題となっている。
【0003】
従来、例えば、光導波路などの光通信用部品を構成する材料には、ガラスや無機結晶材料が用いられていた。しかしながら、これらの材料は高価で、しかも加工が困難であった。
【0004】
そのため、近年、ガラスや無機結晶材料よりも、価格が安く加工の容易な例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)などの高分子材料(ポリマーとも称する。)が用いられてきている。このような材料を用いれば、これまでよりも面積が広くて可撓性に優れたフィルム状の光導波路を形成することができる。また、機能性化合物や官能基をこの高分子材料中に導入することによって機能性導波路を形成することができる。
【0005】
このような光導波路等の光通信用部品を構成する材料は、光信号として用いられる近赤外域の波長帯における高い透明性を有している必要がある。また、この材料は、光伝送路を構成する材料となるため、屈折率を制御することのできる材料でなければならない。
【0006】
高透明性を示す材料として、PMMA(ポリメチルメタクリレート)やポリスチレン(PS)等が挙げられる。しかしながら、これらの材料は、近赤外域においては透明性が不十分である。これは、近赤外域において、これらの材料の分子内に存在するC−H結合に起因する吸収があるためである。この問題を解決するため、従来、例えばPMMAの水素を重水置換した重水素化PMMAが開発されている。重水素化PMMAにおいては、近赤外域での吸収を遠赤外域へシフトさせることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、重水素化PMMAは、ガラス転移点が107℃と低い。例えば、この重水素化PMMAを材料として用いて、コンピュータ等の電子部品を構成する場合、はんだ処理等の熱処理によって、この材料は簡単に軟化してしまうおそれがある。
【0008】
また、この重水素化PMMAの吸水率は2.0%という高い値である。光通信用部品を構成する材料が水分を吸収してしまうと、材料の屈折率が変化してしまう。これにより、光通信において伝送ミスが起きる原因となるおそれがある。
【0009】
このため、近赤外域での透明性に優れた高分子材料であって、従来よりも耐熱性および低吸水性に優れた材料の出現が望まれていた。また、このような高分子材料を用いた光導波路の出現が望まれていた。また、このような光導波路を簡易に形成できる技術が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、この発明にかかる発明者らは、鋭意研究および実験の結果、高分子材料をイミド化すると、その材料のガラス転移点が上昇し、かつ吸水性が低下するという点に注目し、この発明をするに至った。
【0011】
従って、この発明の高分子材料によれば、下記(1)で表される繰り返し単位からなる。
【0012】
【化3】
【0013】
この材料は、例えば、近赤外域での透明性に優れた重水素化PMMAに重水素化メチルアミンを反応させて生成されるが、重水素化PMMAのエステル結合部分に重水素化メチルアミンが反応し、分子内でイミド化が起こっている。また、このイミドは環状である。イミド化された重水素化PMMA、すなわち重水素化ポリメタクリルイミドは、重水素化PMMAよりもガラス転移点が高く、かつ吸水性が低い。しかも近赤外域での透明性は重水素化PMMAと同程度である。このため、光通信用部品の材料として用いて好適な材料である。
【0014】
また、この出願では、第2の発明として、下記(2)で表される繰り返し単位からなる高分子材料も主張する。
【0015】
【化4】
【0016】
この第2の発明の材料は、例えば重水素化PMMAにエチレンジアミンを反応させて生成する。この反応では、重水素化PMMAのエステル結合部分にエチレンジアミンが反応する。ここでは1つの繰り返し単位と1つのアミノ基とが反応する。エチレンジアミン1分子中にはアミノ基が2つあるため、重水素化PMMAの2つの繰り返し単位とエチレンジアミン1分子とが反応する。このため、反応後の生成物(高分子材料)は、2つの重水素化PMMAの繰り返し単位間をエチレンジアミンで架橋している構造となる。また、この高分子材料の繰り返し単位内には、上記の重水素化ポリメタクリルイミドと同様の環状の部分が2つ形成されている。この高分子材料においても、重水素化PMMAと比べて、ガラス転移点が高く、かつ吸水性が低い。しかも、近赤外域での透明性は重水素化PMMAと同等である。このため、光通信用部品を構成する材料として用いて好適である。
【0017】
また、クラッドとコアとを有する光導波路において、好ましくは、上述した高分子材料を用いてコアが形成されているのが良い。
【0018】
ここで、上述の各発明の高分子材料各々の分子量は、この材料の使用目的に応じた任意の値にできる。これら材料を、スピンコートにより膜化する場合であれば、これら高分子材料の分子量が、12,500〜540,000になるように高分子材料の重合度を調整するのがよい。より好ましくは、150,000〜540,000の分子量の範囲に調整するのがよい。スピンコートする塗布液の粘度は、高分子材料の分子量と溶媒に溶解させる量とで調整される。高分子材料の分子量が上記範囲内にあれば、塗布液の粘度の調整が容易となり、表面が平坦な高分子材料の膜が得られる。
【0019】
また、これらの高分子材料を用いて形成された光導波路は、耐熱性に優れ、かつ吸水性が低い。このため、この光導波路を用いれば、周囲の環境に対する耐久性に優れた光通信用素子を提供することができる。
【0020】
また、上記光導波路において、好ましくは、クラッドがこの発明の高分子材料よりも屈折率の低い材料で形成されているのがよい。例えば、クラッドの材料としてポリメチルメタクリレートを用いるのがよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の高分子材料および光導波路の実施の形態について、説明する。なお、以下の説明で用いる使用材料、使用装置、また使用材料の使用量、高分子材料の形成工程中の温度、圧力等の数値的条件は、この発明の範囲内の好適な一例に過ぎない。従って、この高分子材料がこれらの条件を備えて形成されると限定されるものではない。
【0022】
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態として、この発明の下記(1)で表される繰り返し単位からなる高分子材料を、例えば以下のようにして形成する。
【0023】
【化5】
【0024】
まず、この高分子材料の形成材料としての重水素化ポリメチルメタクリレート(重水素化PMMA、創和科学社製:分子量137,700:品番P818)10gを、溶剤としてのテトラヒドロキシフラン(THF)90gに加える。そしてこれを、常温で24時間攪拌溶解する。これを第1溶液とする。また、重水素化メチルアミン(関東科学社製)を、50重量%の濃度になるようにメタノールに溶解させた第2溶液を調整しておく。この後、第1溶液と第2溶液20gとを混合して、260℃の温度で2時間反応させる。
【0025】
この操作によって、下記(3)式で示されるようなイミド化反応が起こっていると考えられる。
【0026】
【化6】
【0027】
ただし、nは重合度を示し、1以上の整数とする。
【0028】
反応終了後、反応液を自然放冷によって室温まで冷却する。その後、反応液中に純水500ccを加える。これにより、上記(1)で表される繰り返し単位からなる高分子材料と思われる生成物が析出する。具体的には、上記(3)式中の右辺の構造式(3a)で表されることを特徴とする高分子材料を合成することができる。この生成物を水洗いした後、乾燥させる。
【0029】
次に、この生成物が上記(1)(具体的には(3a))の高分子材料であることを確かめるために、得られた生成物の赤外吸収スペクトルを測定する。そこで、生成物を260℃の温度で融解してペレット状に成形して赤外吸収スペクトルを測定した。
【0030】
この結果、波数が1720cm−1、1663cm−1および750cm−1のところにメタクリルイミドに特有の吸収が見られた。これにより、イミド化していることが確認された。
【0031】
また、この高分子材料のガラス転移温度を測定したところ、165℃であった。従来の重水素化PMMAのガラス転移温度は107℃であるため、ガラス転移温度を大幅に上げることが出来た。これにより、高分子材料の耐熱性を向上させることができる。
【0032】
また、上述した高分子材料のペレットを、90%の湿度でかつ90℃の温度であるような高温高湿の環境に100時間放置させた後、吸水率を測定した。このペレットの吸水率は0.9%であった。重水素化PMMAの吸水率は2.0%であるため、従来よりも吸水率を低くすることができた。
【0033】
また、この高分子材料の屈折率を測定したところ、1.51であり、重水素化PMMAよりも若干高い値を示した。また、偏光モードを示すTE(Transverse Electric Wave)モードおよびTM(Transverse Magnetic Wave)モードにおける屈折率は等しかった。このため、複屈折を生じることのない材料であることが分かった。
【0034】
次に、図1および図2を参照して、第1の実施の形態で生成した上記(1)の高分子材料を用いて光導波路を形成する例につき、説明する。
【0035】
なお、この説明に用いる各図は、これら発明を理解できる程度に各構成成分の形状、大きさおよび配置関係を概略的に示してあるに過ぎない。また、各図において同様な構成成分については、同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することがある。
【0036】
図1は、この発明の高分子材料を用いて光導波路を形成する際の一形態を説明する工程図である。いずれの図も、工程中の主な工程での試料の様子を断面の切り口で以て示した図である。また、図2は、図1に続く工程図である。
【0037】
この光導波路の構造は、基板上に第1クラッドが設けられていて、この第1クラッド上に直線状のコアが形成されていて、さらに、このコアを覆うように第2クラッドが設けられている。
【0038】
この例では、以下の▲1▼〜▲3▼の工程によって、この光導波路を形成する。
【0039】
▲1▼まず、基板上に第1クラッドを形成する。
【0040】
この例では、第1クラッドの形成材料として、上記(1)で表される重水素化ポリメタクリルイミドよりも屈折率の低い材料、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA、創和科学社製:分子量75,000:品番307)3gを、溶剤としての酢酸2−メトキシエチル(2−Methoxyethyl Acetate)7gに加える。そしてこれを、常温で12時間攪拌溶解し、さらにフィルタ(0.45μm細孔径PTFE膜)で濾過して、PMMAの30重量%塗布液を調整する。
【0041】
次に、シリコン基板11上にこの塗布液を、3000回転/分、30秒間の条件でスピンコート法によって塗布する。そして、この塗布膜を95℃かつ大気雰囲気の炉中で6時間乾燥させる。この結果、シリコン基板11上に、第1クラッド13として、約7μmの厚さのPMMA膜が得られる(図1(A))。
【0042】
▲2▼次に、第1のクラッド上に直線状のコアを形成する。
【0043】
この例では、第1の実施の形態で生成した上記(1)で表される重水素化ポリメタクリルイミド2gを、溶剤としての酢酸2−メトキシエチル8gに加える。そしてこれを常温で12時間攪拌溶解し、さらにフィルタ(0.45μm細孔径PTFE膜)で濾過して、重水素化ポリメタクリルイミドの20重量%塗布液を調整する。
【0044】
この後、第1クラッド13上にこの塗布液を、3000回転/分、30秒間の条件でスピンコート法によって塗布する。そして、この塗布膜を95℃かつ大気雰囲気の炉中で6時間乾燥させる。この結果、第1クラッド13上に、約4μmの厚さの重水素化ポリメタクリルイミドの層15が得られる(図1(B))。
【0045】
次に、この重水素化ポリメタクリルイミドの層15の上に、シリコン含有レジスト(DLR(商品名):NTTアドバンスト社製)をスピンコート法を用いて、3000回転/分、30秒の条件で塗布する。そして、この塗布膜を100℃かつ大気雰囲気の炉中で20分乾燥させて、レジスト層17を形成する(図1(C))。その後、このレジスト層17の上側に直線のパターン形状19を有するフォトマスク21を設ける。ここでは、このパターン形状19を、例えば10μmの幅のラインアンドスペースのパターン形状19とする。そして、このフォトマスク21を介して、マスクアライナーという露光装置を用いて10秒間露光する(図1(D))。この露光を図1(D)の矢印で示している。その後、連続して現像操作を行う。これにより、レジスト層17は、直線のレジストパターン17xとなる(図2(A))。その後、酸素プラズマを用いて、レジストパターン17xから露出している重水素ポリメタクリルイミドの層15に対してエッチングを行う(図2(B))。この後、残留しているレジストパターン17xを剥離液を用いて除去する(図2(C))。これにより、10μmのラインアンドスペースのパターン形状を有する、重水素化ポリメタクリルイミドからなるコア15xが第1クラッド13上に形成される(図2(C))。
【0046】
▲3▼次に、このコアを覆うように第2クラッドを形成する。
【0047】
この例では、▲1▼の工程で説明した第1クラッドの形成と同様にして、PMMAの30重量%の塗布液を調整する。この塗布液を、コア15xを覆うように第1クラッド13上に塗布する。ここでは、スピンコート法を用いて、3000回転/分の回転速度で、かつ30秒間回転させて塗布する。そして、この塗布膜を95℃かつ大気雰囲気の炉中で6時間乾燥させる。この結果、コア15xの上側に、約7μmの厚さの第2クラッド23が形成される(図2(D))。
【0048】
この後、直線状のコア15xの両端面を含む、積層体25の両面を研磨して、光導波路が得られる。
【0049】
この実施例によれば、コア15xが重水素化ポリメタクリルイミドで構成され、クラッド13および23がポリメチルメタクリレートで構成された光導波路が形成される。
【0050】
上記のように形成された光導波路に、光通信で用いられる近赤外域の波長1330nmの光を入力して、透過減衰量を測定したところ、場所によらず、ほぼ一定の値(約0.4dB/cm)を示すことが分かった。
【0051】
<第2の実施の形態>
次に、この発明の下記(2)で表される繰り返し単位からなる高分子材料を、例えば以下のようにして形成する。
【0052】
【化7】
【0053】
この実施の形態では、上記(2)で示される高分子材料の膜を形成する例につき説明する。
【0054】
まず、この高分子材料の形成材料としての重水素化PMMA(創和科学社製:分子量:分子量137,700:品番P818)3.0gを、溶剤としての酢酸2−メトキシエチル(2−Methoxyethyl Acetate)7.0gに加える。そしてこれを、常温で12時間攪拌溶解し、さらにフィルタ(0.45μm細孔径PTFE膜)で濾過して、重水素化PMMAの30%塗布液を調整する。
【0055】
次に、屈折率が1.459のガラス基板上に、この塗布液をスピンコート法を用いて塗布する。このときの回転速度を3000回転/分とし、回転時間を30秒とする。そして、この塗布膜を95℃かつ大気雰囲気の炉中で6時間乾燥させる。この結果、ガラス基板上に厚さが約7μmの重水素化PMMAの膜が得られる。
【0056】
次に、ガラス基板およびこの上の重水素化PMMA膜を、20重量%の濃度の、エチレンジアミン(関東科学社製)を含有しているメタノール溶液中に12時間浸漬する。次いで、この溶液に浸漬させたまま、300℃まで溶液の温度を昇温して、2時間この温度に維持する。
【0057】
この操作によって、下記(4)式で示されるような架橋反応が起こっていると考えられる。
【0058】
【化8】
【0059】
ただし、nは重合度を示し、1以上の整数とする。
【0060】
その後、この膜を水洗いして、乾燥させる。
【0061】
これにより、上記(2)で表される繰り返し単位からなる高分子材料の膜が形成される。具体的には、上記(4)式中の右辺の構造式(4a)で表されることを特徴とする高分子材料を得ることができる。
【0062】
上記のように形成された高分子材料膜に、光通信に使用される波長である1330nmの光を入射させて、透過減衰量を測定したところ、場所によらずほぼ一定の値(0.4dB/cm)を示すことが分かった。
【0063】
また、この膜に対して熱分析を行ってガラス転移温度を測定したところ、180℃であった。これは、従来の重水素化PMMAのガラス転移温度よりも70℃以上高い温度である。よって、耐熱性に優れた膜であることが分かる。
【0064】
また、第1の実施の形態と同様にして、この膜の吸水率を測定したところ、0.5%であった。この値は重水化PMMAの吸水率の1/4の値である。よって、吸収率も大幅に低減することができた。
【0065】
なお、上記(2)で表される繰り返し単位からなる高分子材料(具体的には上記(4a)で表される高分子材料)は、この第2の実施の形態で説明した方法に限られず、例えば、第1の実施の形態と同じ工程を用いても形成することが出来る。
【0066】
すなわち、第1の実施の形態の第2溶液を、50重量%の濃度のエチレンジアミンのメタノール溶液とすればよい。このようにして形成された高分子材料が、上記(2)で示される高分子材料であることは、赤外吸収スペクトルを測定することによって、容易に確認される。
【0067】
【発明の効果】
上述した説明からも明らかなように、この発明の高分子材料によれば、下記(1)で表される繰り返し単位からなる。
【0068】
【化9】
【0069】
この材料は、イミド化された重水素化PMMA、すなわち重水素化ポリメタクリルイミドであり、重水素化PMMAよりもガラス転移点が高く、かつ吸水性が低い。しかも近赤外域での透明性は重水素化PMMAと同程度である。このため、光通信用部品の材料として用いて好適な材料である。
【0070】
また、第2の発明の高分子材料は、下記(2)で示される繰り返し単位からなる。
【0071】
【化10】
【0072】
この材料も重水素化PMMAと比べて、ガラス転移点が高く、かつ吸水性が低い。また、近赤外域での透明性は重水素化PMMAと同等である。よって、光通信用部品の材料として用いて好適である。
【0073】
また、この発明の高分子材料を用いて形成されたコアを具えた光導波路は、耐熱性に優れ、かつ吸水性が低い。このため、この光導波路を用いれば、周囲の環境に対する耐久性に優れた光通信用素子を提供することができる。
【0074】
また、ポリメチルメタクリレート系材料で構成されたコアを具える光導波路を形成するに当たり、コアは、重水素化ポリメチルメタクリレートの膜を形成し、この膜を、重水素化メチルアミンを含む溶液又はエチレンジアミンを含む溶液中に浸漬した状態で熱処理する工程を含む工程で、形成される。
【0075】
この工程を用いれば、従来よりも簡易に光導波路を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は、この発明の実施例の説明に供する概略的な工程図である。
【図2】(A)〜(D)は、図1に続く概略的な工程図である。
【符号の説明】
11:シリコン基板
13:第1クラッド(PMMA膜)
15:重水素化ポリメタクリルイミドの層
15x:コア
17:レジスト層
17x:レジストパターン
19:直線のパターン形状
21:フォトマスク
23:第2クラッド
25:積層体
Claims (5)
- クラッドとコアとを有する光導波路において、
前記コアは、請求項1または請求項2に記載の高分子材料で形成されている
ことを特徴とする光導波路。 - 請求項3に記載の光導波路において、
前記クラッドは、ポリメチルメタクリレートを用いて形成されている
ことを特徴とする光導波路。 - ポリメチルメタクリレート系材料で構成されたコアを具える光導波路を形成するに当たり、
コアは、重水素化ポリメチルメタクリレートの膜を形成し、該膜を、重水素化メチルアミンを含む溶液又はエチレンジアミンを含む溶液中に浸漬した状態で熱処理する工程を含む工程で、形成される
ことを特徴とする光導波路の形成方法。
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