JP3594318B2 - 抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、マクロファージの同定や定量及び動脈硬化症の診断に有効なヒトスカベンジャーレセプター(以下「hSR」という場合がある)に対する抗体(以下、抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体といい、抗hSR抗体という場合がある)に関する。
【0002】
【従来技術】
動脈硬化は、コレステロールとリポ蛋白質との複合体である低比重リポ蛋白質(LDL)の変性体を取り込んだマクロファージが泡沫細胞に変化して血管内皮細胞下に蓄積することにより惹起されると考えられている。スカベンジャーレセプターはマクロファージの細胞膜に存在し、変性したLDLと結合してそれを細胞内に取り込む際に機能する蛋白質である。
【0003】
更にスカベンジャーレセプターは、生体内で種々の変性物、ウィルス等の異物、エンドトキシンなどの生理活性物質の除去に関与している可能性がある。従って、スカベンジャーレセプターの作用機作を解明することは、動脈硬化の発症機構を解明し、さらにその診断、予防及び治療法、並びにそれらのための試薬や医薬を開発するために重要であると考えられる。
【0004】
また、マクロファージ及び網内系の機能の解明にも重要である。これらの解明に重要な役割を果たすものとして、スカベンジャーレセプターに対する抗体が挙げられる。
ウシスカベンジャーレセプター遺伝子並びにウシスカベンジャーレセプターに対する抗体は児玉等によって報告されている(T. Kodama等; Nature, 343 : 570−572. 1990)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ヒトスカベンジャーレセプターの遺伝子は、ウシスカベンジャーレセプター遺伝子に次いで児玉等によりクローニングされた。ヒトスカベンジャーレセプターはウシスカベンジャーレセプター遺伝子と同様、I型とII型が存在し、そのDNA配列及びアミノ酸配列はそれぞれ配列番号: 1 又は配列番号: 2 に示すとおりである。これらの遺伝子はいずれも新規なものである。
【0006】
このヒトスカベンジャーレセプターの作用機作を解明することが、ヒトの動脈硬化症の発症機構の解明、さらにはその診断、予防、治療へとつながる。このためには抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体が有用となるが、この抗体は未だ知られていない。本発明はこの抗体を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記ヒトスカベンジャーレセプター蛋白及び配列番号: 1 に示すアミノ酸配列情報の一部を利用して合成したペプチドを抗原として用い、常法に従い抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体を作製した。
【0008】
そしてこの抗体を用いてマクロファージの同定を行った結果、マクロファージに対し極めて高い結合特異性を示した。このことは当該抗体がマクロファージの細胞膜上に存在するヒトスカベンジャーレセプターに対し、極めて高い特異性を有する抗体であることを意味するものであり、この知見に基づき本発明を完成した。
即ち本発明は、抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体に関する。更に詳しくは▲1▼マクロファージには特異的に結合するが、▲2▼マクロファージ系細胞以外の単核食細胞には結合しない性質を有する抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体に関する。
【0009】
さらに本発明は配列番号: 1 又は配列番号: 2 に示すアミノ酸配列からなる蛋白質又はその一部からなるペプチドを用いて哺乳動物を免疫したのち、その動物の血液中より抗体を単離することを特徴とする前記の抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体の製法に関し、さらには配列番号: 1 又は配列番号: 2 に示すアミノ酸配列からなる蛋白質又はその一部からなるペプチドを抗原として利用して免疫した哺乳動物の脾細胞と哺乳動物の骨髄腫細胞ラインとからの細胞融合によって形成されたハイブリドーマを培養し、その培養上清より前記の抗体を単離することを特徴とする抗ヒトスカベンジャーレセプターモノクローナル抗体の製法に関する。
【0010】
本発明はまた抗ヒトスカベンジャーレセプター抗体を摘出されたヒト組織と反応せしめることを特徴とするヒト諸組織におけるマクロファージの同定およびそれらの分布を検索する方法に関する。
【0011】
【具体的な説明】
本発明の抗体は上記した如く、▲1▼マクロファージに特異的に結合するが、▲2▼マクロファージ系細胞以外の単核食細胞には結合しない性質を有するIgGに属する抗体である。
モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体の製造方法自体は、当業者によく知られた方法であり、例えばモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製法は、オーイ等の方法(Vernon T. OI;SELECTED METHOD IN CELLULAR IMMUNOLOGY, pp351−372. Freeman, 1980) 等が知られている。
【0012】
本発明の抗体は、配列番号: 1(ヒトスカベンジャーレセプターI型)又は配列番号: 2(ヒトスカベンジャーレセプターII型)に示すアミノ酸配列からなる蛋白或いは当該配列の一部、例えば配列番号: 1 に示すアミノ酸配列の第199〜209からなるペプチド(以下 hSR I−1 とする)、同第325〜342からなるペプチド(以下 hSR I−2 とする)、同第401〜419からなるペプチド(以下 hSR I−3 とする)又は配列番号: 2 に示すアミノ酸配列の第342〜358からなるペプチド(以下 hSR II−1 とする)のいずれかとウシ血清アルブミン(BSA) 等のごとき高分子物質とをコンジュゲートして作成した抗原を用いて、上記の如き自体公知の抗体の製法に従って製造することができる。
【0013】
モノクローナル抗体を作製する場合には、例えば上記の如くして作製した抗原をマウスに投与し、免疫されたマウスの脾細胞を取り出し、これとマウス骨髄腫瘍細胞とを融合させてハイブリドーマを作製する。次いで得られたハイブリドーマを培養し、培養上清より抗hSR抗体を回収することができる。
【0014】
【実施例】
以下に実施例によって本願発明を詳細に説明するが、本願発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】
実施例1ポリクローナル抗体
(1) 抗原の調製及び免疫
配列番号: 1 に示されるアミノ酸配列の第199〜209からなる部分ペプチド「 hSR I−1」、同第325〜342からなる部分ペプチド「 hSR I−2」、同第401〜419からなる部分ペプチド「 hSR I−3」並びに配列番号: 2 に示されるアミノ酸配列の第342〜358からなる部分ペプチド「 hSR II−1」をそれぞれペプチド合成機(アプライド バイオシステムズ社/モデル430A) を用いて常法に従い合成した。
【0016】
これらの部分ペプチドをそれぞれウシ血清アルブミンとm−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシサクシンイミドエステル(MBS) を用いて、常法に従いコンジュゲートし抗原を作製した。これらの抗原それぞれ500μg をフロイントの完全アジュバントと共に2 〜3ヶ月齢のウサギの皮下に投与し、以後3週間おきに4回追加投与して免疫した。
【0017】
(2) 抗体価の測定
各免疫後1週間目に耳静脈より採血し、血清中の抗hSR抗体価を以下に示すELISA 法で調べた。即ち、96穴の ELISA用プレートに特異抗原 (上記部分ペプチド「 hSR I−1」、「 hSR I−2」、「 hSR I−3」又は「 hSR II−1」がそれぞれ10μg/mlとなるように 0.1M NaHCOで希釈した溶液) を50μl/穴ずつ分注し、4℃で一晩放置して抗原をプレート穴底面にコートした。
【0018】
次いでリン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Baffered Saline/PBS)で洗浄後、3%ゼラチンでプレート底面上の蛋白質結合性残基をコートした。上記プレートに段階希釈した試料(ウサギ抗血清、又は精製抗体)を100μl/穴ずつ分注し、室温で1時間放置した。次いでPBSで4回洗浄したのち、第2次抗体としてヤギの抗ウサギIgGの2000倍或いは3000倍希釈を100μl/穴ずつ分注し、室温で1時間放置した。
【0019】
PBSで洗浄後、基質液(NaHPO・12HO 12g、サリチル酸1g 、クエン酸1水和物 3.8g、30%H 0.5mlを水1リットルで溶解したもの、pH 6.0) 1mlあたり3mgの割合で溶解したo−フェニレンジアミン100μl を加え(使用直前に調整)、室温遮光し、10〜20分間放置してから反応停止液(8N HSO) 25μl/穴添加した。次いで発色を OD 492nm と OD 610nm で吸光度測定した。判定においては、陰性コントロール(正常ウサギ血清)との差が0.05以上のものを陽性とした。
【0020】
この結果、hSR I−1、hSR I−2、hSR I−3及び hSR II−1の抗原に対する抗血清は、それぞれ対応する抗原に対して 1:10,000、 1:100,000 、 1:10,000及び1:10,000の力価を示した。
IgGの精製が必要な場合には、DEAE−セファロースカラム、プロテインA−セファロースカラムなどに通塔した。
【0021】
実施例2モノクローナル抗体
(1) 免 疫
配列番号: 1 に示されるアミノ酸配列の第325〜342からなる部分ペプチド「 hSR I−2」をペプチド合成機(アプライド バイオシステムズ社/モデル430A) を用いて常法に従い合成した。この部分ペプチドをMBSを用いて、常法に従ってサイログロブリンとコンジュゲートして抗原とし、この100μg をフロイントの完全アジュバントとともに6週齢のBALB/c 雄マウスに皮下投与した。3週間後に前記抗原10μg を前記アジュバントとともに腹腔内に投与した。
【0022】
(2) 細胞融合
第2回目の免疫から3日後に、マウスの脾臓を摘出し、脾細胞をRPMI1640培地に懸濁した。この脾細胞 1×10個を 3×10個の8−アザグアニン耐性骨髄細胞腫 P3X63−Ag8.653 (ATCC CRL 1580) とポリエチレングリコール (平均分子量;4000ダルトン) を用いて融合した。細胞は96穴マイクロプレート5枚に分配した。24時間後に、上清の半分をHAT培地で置き換え、さらに1週間後には上清をHAT培地で置き換えた。2〜3週間後にはHAT耐性細胞(ハイブリドーマ)が増殖するのが観察された。
【0023】
(3) ハイブリドーマの選択及びモノクローン化
マイクロプレート中の培養上清10μl を hSR I−2部分ペプチドをコートしたマイクロプレートに入れ、室温で1時間放置後、PBSで4回洗浄した。そこへ1000倍に希釈したペルオキシダーゼをコンジュゲートした抗マウスIgG抗体を加え、1時間室温で反応させた。次いで3回の洗浄後、o−フェニレンジアミンを加えて発色させ、その発色度を測定して、 hSR I−2と強く反応する抗体を分泌するハイブリドーマを選択した。モノクローン化はこの選択したハイブリドーマをフィーダー細胞にマウス胸腺或いは脾細胞を用い、限界希釈法に2度かけることによって行った。
【0024】
(4) 抗 hSR I−2抗体の製造
(4)−1. in vitro法
上記(3) で得られたハイブリドーマを10%ウシ胎児血清(FCS) を含むRPMI1640培地中で培養し、その培養上清より常法にしたがって回収した。
(4)−2. in vivo 法
2, 6, 10, 14−テトラメチルペンタデカンをマウス腹腔内に投与し、その4日後に、上記(3) で得たハイブリドーマ 5×10個を腹腔内に投与した。投与後4〜10日で、高濃度の抗体を有する腹水が得られた。この腹水からの抗体の回収は硫酸アンモニウム塩析法、DEAE−セファロースカラム法、プロテインA−セファロースカラム法のごとき常法により行うことが出来る。
【0025】
実施例3抗hSR抗体の特異性
ヒト剖検例および手術時に得られた大動脈の粥状硬化病変部について、免疫組織学的検索を以下のとおり行った。
ヒト大動脈を過ヨウ素酸−リジン−パラホルムアルデヒド固定し、OCT(Miles, Elkhart, IN) で包埋した。次いでドライアイス−アセトンで凍結し、6μm の凍結切片とした。切片を正常ウサギ血清、EBM11(抗ヒトマクロファージモノクローナル抗体、Dakopatts, No.M718 Denmark) 或いは抗hSR I−2抗体(IgG 、ポリクローナル抗体)とそれぞれ室温で1時間反応させた。
【0026】
この後、ペルオキシダーゼをコンジュゲートした抗マウスIgG又は同じく抗ウサギIgGを2次抗体として用い、それぞれ室温で1時間反応させた後、3, 3′−ジアミノキシベンチジン四塩酸塩で発色させ、ヘマトキシリンで核を染色した。なお、脂質はオイルレッドOを用いて染色した。
この結果、粥状硬化病変部の内膜に抗hSR I−2抗体陽性細胞が認められた(図1−D)。この抗hSR I−2抗体陽性細胞は、EBM11 陽性細胞であるとともに(図1−C)、脂質の蓄積を伴っていることが明らかとなり(図1−B)、当該細胞がマクロファージの性質を示すことを認めた。このスカベンジャーレセプター陽性細胞の存在は、用いた粥状硬化病変部組織8検体全てに認められた。
【0027】
抗hSR I−2抗体は動脈硬化病変部のマクロファージのみならず、肝のクッパー細胞、肺胞マクロファージ等とも陽性の反応を示した。抗hSR I−2抗体陽性細胞は、マクロファージ/モノサイト特異的抗体である EBM11陽性細胞と一致することから、マクロファージ系の細胞のみを認識していることが証明された。
【0028】
実施例4抗ヒトスカベンジャーレセプター (hSR) 抗体を用いた細胞内のヒトスカベンジャーレセプター (hSR) の局在の観察
ヒト肺胞マクロファージについて、抗hSR抗体を用いてhSRの細胞内局在を、免疫電子顕微鏡法により観察した。
先ず、肺胞洗浄法により採取したヒト肺胞マクロファージをプラスチックシャーレ(35mm) 内で無血清の培養液 (RPMI1640/日水製薬製)を用いて1時間培養した後、2%過ヨウ素酸−リジン−パラホルムアルデヒドで1時間固定し、さらに 0.1%グルタールアルデヒドで10分間固定した。
【0029】
次いで、実施例1において作製した抗hSR I−1抗体、抗hSR I−2抗体、抗hSR I−3抗体及び抗hSR II−1抗体をそれぞれ一次抗体として用い、また、二次抗体としてペルオキシダーゼをコンジュゲートしたヤギ抗ウサギIgG〔F(ab’)〕(Amersham, UK)を用い、それぞれ室温で1時間反応させた後、3, 3′−ジアミノキシベンチジン四塩酸塩で発色させた。そしてオスミウム酸で再固定し、アルコール系列で脱水し、そのままエポン樹脂をシャーレに流し込んで電子顕微鏡用標本とした。
【0030】
超薄切片作製後は、無染色のまま電子顕微鏡(JEOL2000EX/日本電子製)で観察した。また、一次抗体を抗hSR抗体の代わりに正常ウサギIgGとしたものをNegative Controlとして同様に処理し、電子顕微鏡で観察した。この結果、抗hSR I−1抗体、抗hSR I−2抗体、抗hSR I−3抗体及び抗hSR II−1抗体を用いたものは、それぞれ図2のB、図2のC、図2のD及び図2のEに順次示す如く、全てのヒトマクロファージ細胞膜に反応が認められ、一部についてはエンドソームの膜にも発現の局在が観察されたが、Negative Controlには観察されながった(図2のA)。
【0031】
なお、好中球の細胞表面にはスカベンジャーレセプター(hSR) が存在しないことを、抗hSR I−1抗体を一次抗体として用いたと同様の方法により行い、図2のFに示す如きNegativeの結果から確認した。
抗hSR I−3抗体は、hSRタイプIのシステインリッチなC末端ペプチド特異的抗体であり、抗hSR II−1抗体はhSRタイプIIのC末端ペプチド特異的抗体であることから、マクロファージにはhSRタイプIとタイプIIの双方が発現していることが明らかとなった。
【0032】
【発明の効果】
本発明の抗hSR抗体は、マクロファージ特異性の極めて高いものであり、これを用いてマクロファージの同定や定量などに利用することができる。すなわち、本抗体を病理・組織学的検討に用いることによって、動脈硬化の進展の程度を検索することが可能となる他、マクロファージの出現を特徴とする病態の解析に用いることができる。例えば、スカベンジャーレセプターは、脳への発現も知られており、脳における蓄積性疾患の解析に利用し得る。
【0033】
また、本発明の抗hSR抗体は、抗体アフィニティーを用いた蛋白精製のために用いることができ、hSRの精製および分析に用いることができる。
本発明の抗hSR抗体は、hSRのリガンド結合部位に対する抗体であり、リガンドの結合に影響を与えることができる。この特徴を利用することによって、スカベンジャーレセプターを介するコレステロール蓄積の抑制に用いることができる。
【0034】
【配列表】
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【0035】
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【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の抗体がマクロファージに特異的に結合することを示す、生物の形態を表す図面に代わる写真である。
【図2】図2は、本発明の抗体を用いてヒトスカベンジャーレセプターの細胞内局在を免疫電子顕微鏡法により観察した結果を示し、生物の形態を示す図面に代わる写真である。

Claims (11)

  1. 配列番号:1に示すアミノ酸配列中のアミノ酸位置第401〜419のアミノ酸配列に特異的に結合する、ヒトスカベンジャー受容体I型に対する抗体。
  2. 配列番号:2に示すアミノ酸配列中のアミノ酸位置第342〜358のアミノ酸配列に特異的に結合する、ヒトスカベンジャー受容体II型に対する抗体。
  3. ポリクローナル抗体である、請求項1又は2に記載の抗体。
  4. モノクローナル抗体である、請求項1又は2に記載の抗体。
  5. 請求項3に記載のポリクローナル抗体の製造方法において、
    下記ペプチド(a)又は(b)のいずれか:
    (a)配列番号:1に記載のアミノ酸位置401〜419から成るアミノ酸配列を有するペプチド、
    (b)配列番号:2に記載のアミノ酸位置342〜358から成るアミノ酸配列を有するペプチド、
    を抗原として用いてヒト以外の哺乳動物を免疫した後その動物の血液中より抗体を単離することを特徴とする方法。
  6. 請求項4に記載のモノクローナル抗体の製造方法において、
    下記ペプチド(a)又は(b)のいずれか:
    (a)配列番号:1に記載のアミノ酸位置401〜419から成るアミノ酸配列を有するペプチド、
    (b)配列番号:2に記載のアミノ酸位置342〜358から成るアミノ酸配列を有するペプチド、
    を抗原として用いて免疫した哺乳動物の脾細胞と哺乳動物の骨髄腫細胞ラインとからの細胞融合によって形成されたハイブリドーマを培養し、その培養上清より抗体を単離することを特徴とする方法。
  7. 請求項1又は2に記載の抗体と摘出されたヒト組織とを反応せしめることを特徴とするヒト諸組織におけるマクロファージの同定およびそれらの分布を検索する方法。
  8. 請求項2に記載の抗体を用いることを特徴とするによる、ヒトスカベンジャー受容体の同定方法。
  9. 請求項1に記載の抗体、及び請求項2に記載の抗体を用いることを特徴とするによる、ヒトスカベンジャー受容体の同定方法。
  10. 請求項2に記載の抗体を含んで成る、ヒトスカベンジャー受容体の同定キット。
  11. 請求項1に記載の抗体、及び請求項2に記載の抗体をを含んで成る、ヒトスカベンジャー受容体の同定キット。
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