JP3594037B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Description

1.技術分野
本発明は、半導体デバイス製造に用いられる基板を表面処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。
2.背景技術
近年、半導体製造プロセスにおいて、基板表面の有機物汚染(特に、難揮発性有機物)が注目されている。すなわち、基板表面に有機物が存在する状態で成膜処理、例えばゲート酸化膜の成膜処理を施すと、成膜されたゲート酸化膜の耐圧が劣化すること等が分かってきている。
従来、基板表面の有機物汚染を防止する方法としては、処理間に外界(所定の雰囲気)に放置する時間を管理する方法、所定の雰囲気(例えば、窒素ガス雰囲気、脱ガス雰囲気)にしたボックス(ミニエンバイラメント)やストッカ内に収容する方法、ケミカルフィルタにより基板が晒される雰囲気から有機物を除去する方法等が挙げられる。
半導体デバイスの高集積化に伴い、半導体デバイスにおける各膜の膜質が重要視されてきており、確実に有機物を除去する必要がある。このような状況の下においては、上記の方法では、基板の有機物汚染を充分に防止することができない。したがって、より確実に基板の有機物汚染を防止することができる方法や手段が求められている。
3.発明の開示
本発明の目的は、プロセス雰囲気中におかれた基板の表面に有機物が付着することを有効に防止でき、成膜された膜質が劣化しないように表面を清浄な状態に保つことができる基板洗浄方法および基板洗浄装置を提供することにある。
本発明者らは、半導体デバイスの製造プロセスにおいて、クリーンルーム雰囲気中の有機物の基板への吸着・脱離の挙動に着目し、基板に対する有機物の吸着熱の違いにより吸着・脱離の挙動が異なるという知見を得ている。また、本発明者らは、基板の表面が親水性である場合と疎水性である場合とで有機物の吸着量が異なるという知見を得ている。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
本発明に係る基板処理方法は、半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理方法において、
(a)清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質より形成された樹脂を加熱してガス状となった物質を基板の表面に吸着させる表面処理工程と、
(b)前記工程(a)において処理された基板の表面に薄膜を形成する成膜処理工程と、を具備することを特徴とする。
この場合に、上記工程(a)ではフタル酸ジオクチルよりも吸着熱の大きい物質を基板の表面に吸着させることが望ましい。また、上記工程(a)では、芳香族炭化水素を除く、脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させることが望ましく、トリアコンタンを基板の表面に吸着させることが最も望ましい。なお、本発明は、多くの場合に基板の表面は疎水性である。
さらに、上記工程(b)の後においても、成膜された基板の表面に上記工程(a)の物質を吸着させることが望ましい。このようにすると、熱酸化膜などの成膜面に有害な難揮発性有機物が吸着しなくなるので、後工程における処理に大変有利である。
さらに、上記工程(a)の前に、基板の表面を清浄化処理し、基板の表面から有機物を除去することが望ましい。この場合に、乾式洗浄法又は湿式洗浄法を用いて基板の表面を清浄化することが望ましい。乾式洗浄法としては紫外線照射オゾン洗浄法を採用することが好ましい。また、湿式洗浄法としてはスクラブ洗浄法とメガソニック洗浄法との組合わせを採用することが好ましい。
本発明によれば、清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質を基板の表面に吸着させているので、半導体デバイスの製造に有害な難揮発性有機物が基板の表面に実質的に吸着しなくなる。このような表面処理物質は基板の表面から容易に脱離しないので、長時間にわたりその効果が持続する。また、このような表面処理物質は基板の表面に吸着しやすいので、短時間の処理で基板の表面に容易に吸着させることができる。これにより有害な難揮発性有機物が基板表面に存在しない状態で成膜処理を行うことができ、処理の歩留まりが飛躍的に向上する。
本発明に係る基板処理方法は、半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理方法において、
(A)水酸基又はケトン基を有する物質より形成された樹脂を加熱してガス状となった物質を基板の表面に吸着させる表面処理工程と、
(B)前記工程(A)において処理された基板の表面に薄膜を形成する成膜処理工程と、を具備することを特徴とする。
この場合に、上記工程(A)では芳香族炭化水素を除く、脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させることが望ましく、イソプロピルアルコール、2−エチルヘキサノール、メチルアルコール、エチルアルコールからなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機化合物を基板の表面に吸着させることが好ましい。なお、本発明は、多くの場合に基板の表面は疎水性である。
さらに、上記工程(B)の後においても、成膜された基板の表面に上記工程(A)の物質を吸着させることが望ましい。
さらに、上記工程(A)の前に、基板の表面を清浄化処理し、基板の表面から有機物を除去することが望ましい。この場合に、乾式洗浄法又は湿式洗浄法を用いて基板の表面を清浄化することが望ましい。乾式洗浄法としては紫外線照射オゾン洗浄法を採用することが好ましい。また、湿式洗浄法としてはスクラブ洗浄法とメガソニック洗浄法との組合わせを採用することが好ましい。
本発明によれば、水酸基又はケトン基を有する物質を基板の表面に吸着させているので、半導体デバイスの製造に有害な有機物が基板の表面に実質的に吸着しなくなる。例えば基板にHF(フッ化水素)溶液処理を施すと、その表面が疎水性となる。疎水性表面は親水性表面よりも有害な難揮発性有機物の吸着は少ないが全くないわけではない。したがって、疎水性表面と馴染みの良い水酸基を有する物質を基板表面に被着させることにより、空気中に存在する難揮発性有機物の基板表面への吸着が阻止される。これにより、難揮発性有機物の存在なしで基板表面に成膜処理を行うことができ、良好な特性を発揮する膜を基板上に形成することができる。
本発明に係る基板処理装置は、半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理装置において、清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質及び/又は水酸基又はケトン基を有する物質より形成された樹脂を加熱してガス状となった物質を基板の表面に吸着させる表面処理手段を具備することを特徴とする。
この場合に、上記表面処理手段は、フタル酸ジオクチルよりも吸着熱の大きい脂肪族炭化水素系有機化合物を基板の表面に吸着させることが望ましく、トリアコンタン、イソプロピルアルコール、2−エチルヘキサノール、メチルアルコール、エチルアルコールのいずれか1種又は2種以上を基板の表面に吸着させることが最も好ましい。
また、上記表面処理手段は、基板を直接又は間接に加熱する加熱手段を具備することが望ましい。
さらに、基板を処理するための処理液をそれぞれ貯留する複数の処理槽と、基板を搬送して前記処理槽内に装入する搬送機構と、を具備し、前記処理槽のうちの少なくとも1つの処理槽が上記吸着熱の大きい物質の溶液を貯留し、この処理槽が上記表面処理手段となることが望ましい。
上記表面処理手段となる処理槽は、上記処理液中に基板を浸漬させる手段を具備することが望ましい。このようにすることにより、ムラなく確実に基板表面に吸着熱の高い物質または水酸基を有する物質を被着させることができる。
また、表面処理手段となる処理槽は、処理液を基板にスプレーする手段を有することが望ましい。さらに、表面処理手段となる処理槽は、ガス状の処理液雰囲気に基板を導入する手段を有することが望ましい。処理液を基板にスプレーする構成を採ることにより、またはガス状の処理液雰囲気に基板を導入する構成を採ることにより、基板全面に対して処理液の接触時間がほぼ同じとなるので、基板表面に対して均一に吸着熱の高い物質または水酸基を有する物質を被着させることができる。ここで処理液とは、吸着熱の高い物質または水酸基又はケトン基を有する物質の溶液のことを意味する。
さらに、表面処理手段となる処理槽は、最後段に配置された薬液槽であることが好ましい。このようにすることにより、基板表面に対して均一に吸着熱の高い物質または水酸基又はケトン基を有する物質を被着させた後、成膜処理までの間の空気中への基板の曝露時間を短くすることができ、成膜処理に悪影響を及ぼす難揮発性有機物の吸着をより効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図1Aはクリーンルーム内のウェハカセットを模式的に示す概要図、図1Bはウエハ表面に付着した有機物を検出測定するための装置を模式的に示す概要図である。
図2Aはクリーンルーム内の雰囲気中の有機物を捕集するための装置を示す概要図であり、図2Bは捕集した有機物を測定する装置を示す概要図である。
図3Aは放置時間とプロパン酸エステル吸着量との関係を示すグラフ図であり、図3Bは放置時間とシロキサン吸着量との関係を示すグラフ図であり、図3Cは放置時間とDOP吸着量との関係を示すグラフ図である。
図4Aは、有機物の種類によるウエハへの吸着・脱離の時間依存性を示す特性線図であり、図4Bは有機物の違いによるウエハへの吸着・脱離の現象を示す概念図である。
図5は、洗浄/熱処理システムを示す全体概要斜視図。
図6は、乾式洗浄装置(紫外線照射オゾン洗浄装置)の例を示す内部透視断面図。
図7は、湿式洗浄装置(ブラシスクラバ装置)の例を示す内部透視斜視図。
図8は、本発明の実施形態に係る基板処理装置(水酸基をもつ物質を用いて基板を表面処理する装置)を示すブロック断面図。
図9は、本発明の他の実施形態に係る基板処理装置(吸着熱が大きな物質を用いて基板を表面処理する装置)を示すブロック断面図。
図10は、本発明の実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャート。
図11は、洗浄乾燥処理システムを示す全体概要斜視図。
図12は、他の実施形態の基板処理方法に用いられる装置を示すブロック断面概要図。
図13は、他の実施形態の基板処理方法に用いられる装置を示す部分断面図。
図14は、各種の有機物成分につき雰囲気中濃度とウェハ表面付着量との関係につきそれぞれ調べた結果をプロットして示す特性図。
図15は、各種の有機物成分につき沸点(℃)とガスクロマトグラフ保持時間(分)との関係につきそれぞれ調べた結果をプロットして示す特性図。
図16は、各種の表面状態につき放置時間(時)と6インチ径ウェハ表面付着有機物の検出量(ng)との関係につき調べた結果をプロットして示す特性図。
図17は、各種樹脂材料から放出される主要な有機物(5成分)の検出量の合計につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図18は、各種樹脂材料から放出される有機物を合計した総有機物検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図19は、各種樹脂材料から放出されるブチルヒドロキシトルエン(BHT)の検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図20は、各種樹脂材料から放出されるアジピン酸エステルの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図21は、各種樹脂材料から放出されるフタル酸エステルの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図22は、各種樹脂材料から放出されるリン酸エステルの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図23は、各種樹脂材料から放出されるシロキサンの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図24は、樹脂部品サンプル1−1から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図25は、樹脂部品サンプル1−3から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図26は、樹脂部品サンプル9−3から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図27は、樹脂部品サンプル14−15から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図。
5.発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
まず、本発明者らは、プロセス大気中(例えばクリーンルーム中)の有機物濃度と基板(特にウエハ)吸着量との関係、どんな有機物が基板表面に吸着し易いのか、ウエハの表面状態の違いによって吸着量は違うのか、等の点を解明すべく、以下のような研究を行った。
1)基板表面に対する有機物の吸着挙動について
ここでは、プロセス環境をクリーンルーム内に設定し、基板として半導体ウエハを用いた。なお、クリーンルームは、築約7年の全面ダウンフロー、クラス10(FFU(ファンフィルタユニット)方式、床面積289m2、循環回数215回/時間)を対象とした。
クリーンルームにウエハを暴露した場合、雰囲気中に高濃度存在するトルエンや低分子量アルコール類よりはむしろ、比較的低濃度で存在するシロキサンや酸化防止剤・可塑剤等が選択的にウエハ表面に吸着することが知られている。これまでは、有機物の官能基(C=O基、OH基等)に着目し、ウエハ表面での極性との相性からその選択的な吸着挙動を示唆した報告はあるが、何れも雰囲気成分・濃度が不明であったり、雰囲気成分が非常に少ない系での評価結果であったりと、実際のクリーンルーム雰囲気とは異なる系での報告である。
2)基板表面に対する特定有機物の選択吸着機構について
ここでは、実際のクリーンルーム雰囲気に暴露したウエハ表面への有機物汚染の時間依存性を評価することにより、多成分系内でのウエハ表面への特定有機物の選択吸着機構を推察した。評価したウエハサンプルは、チョクラルスキー法で成長させた6インチのp型Si(100)で抵抗値が10Ω・cmである。また、ウエハ表面状態の違いを把握するために、水素終端させたもの(1%HF水溶液で5分間処理)をサンプルIとし、熱酸化膜を形成したもの(ウェット酸化処理+1%DHF5分間処理、厚さ100nm)をサンプルIIとし、紫外線照射オゾン(UV−O3)洗浄したものをサンプルIIIとし、これら3種のサンプルI,II,IIIを同一場所に同時に暴露放置した。
ウエハ表面の有機物汚染分析には、図1A及び図1Bに示す加熱脱着(ジーエルサイエンス社製)−GC/MS(gas chromatography/mass spectrometry、日立製作所社製)を用いた。すなわち、クリーンルーム内にフィルタ1を介して供給されたクリーンエアにキャリア2に収容されたウエハWを暴露させ、そのウエハWをヒータ3を備えたオーブン4に投入して約315℃に加熱する。ここでウエハWに吸着した有機物をガス化してキャリアガスであるHeガスでガス化された有機物をトラップ5に送り水分を除去して濃縮した後、加熱し、トラップ5から脱離した有機物を液体窒素で濃縮冷却した後にGC/MS6に送り込む。
検出された成分の定量に関しては、既知濃度の標準液(ヘキサデカン)をウエハ中心部に滴下し、上記と同様に分析を行い、得られたピークで検量線を作成した。なお、本分析器の検出下限は10ng/6インチウエハ(ヘキサデカン換算)であった。
また、クリーンルーム雰囲気中の有機物は、図2A及び図2Bに示すように、クリーンルーム内のクリーンエアを捕集剤TENAX(ジーエルサイエンス社製のポーラスビーズ)を充填したサンプルチューブ7に一定時間通気し(例えば、流量250cc/分、時間60分)、このサンプルチューブ7をGC/MS6に取り付けて定性、定量分析を行う。なお、図2A中の8は排気管を示す。
3)各種有機物の吸着特性について
上記の測定に基づいて、クリーンルーム雰囲気中の有機物濃度と、その雰囲気に10時間放置後の熱酸化膜ウエハ(熱酸化膜を形成したウエハサンプル)上の有機物吸着量との関係につき調べた。その結果を図14に示す。図14は、横軸にTENAX(ポーラスビーズ状の捕集剤)を通過したガスをガスクロマトグラフィーを用いて分析したときのピーク面積(A.U.)をとり、縦軸に基板表面への有機物の吸着量(ng)をとって、両者の関係につき調べた結果を示すグラフ図である。横軸の値が大きくなるほどその物質が雰囲気中に多く存在し、縦軸の値が大きくなるほどその物質がウェハ表面に多く吸着することになる。なお、有機物の吸着量は、ガスを12時間だけ通流させたときに捕集剤(TENAX)に吸着した有機物の量(ng)を6インチのシリコンウェハ1枚あたりの面積(cm2)で除算して求めたものである。「TENAX」は、ある極性を有する多数のポーラスビーズからなる集合体である。これらの結果はいずれも室温大気圧の条件下で測定したものである。
図14にて黒丸はプロパン酸エステルを、黒逆三角はジブチルフタレート(DBP)を、黒三角はジオクチルフタレート(DOP)を、白丸はN−ブチルベンゼンスルフォニルアミンを、白三角はエタノール1,2−クロロ−フォスフェートを、白逆三角はアジピン酸ジオクチルエステルを、白四角はケイ素数9の環状シロキサン(D9)を、白ひし形はケイ素数10の環状シロキサン(D10)を、白星はケイ素数11の環状シロキサン(D11)を、黒四角はベンゼンメチル、黒ひし形はベンゼン1−2−ジメチルをそれぞれ示す。これらの有機化合物はA群、B群、C群の3つのグループに分かれる結果が得られた。すなわち、雰囲気中濃度に応じた濃度がウエハ表面で検出されるA群の有機物(例えばDOP、DBP等)、雰囲気中濃度は低いがウエハ表面では検出されるB群の有機物(例えばシロキサン等)、雰囲気中濃度が高くてもウエハ表面では検出されないC群の有機物(例えばトルエン、キシレン等)である。このようにA群に属するプロパン酸エステル、DBP、DOP等は雰囲気中の濃度にほぼ比例してウェハ表面への吸着量が増大するが、B群に属するN−ブチルベンゼンスルフォニルアミン、エタノール1,2−クロロ−フォスフェート、アジピン酸ジオクチルエステル、ケイ素数9〜11の環状シロキサン(D9,D10,D11)は雰囲気中でほとんど検出されないにも拘わらず吸着物としてウェハ表面から検出される。これはB群に属する有機化合物がウェハ表面に対して高い吸着特性を有することを意味する。
一方、C群に属するメチルベンゼン、ベンゼン1,2−ジメチルは雰囲気中の濃度が高いにも拘わらずウェハ表面からまったく検出されていない。これはC群に属する有機化合物がウェハ表面にまったく吸着しないことを意味する。
以上から明らかなように、B群の環状シロキサン類はシリコンウェハの表面(親水性)に非常に吸着しやすいものであるのに対して、C群の炭化水素系のベンゼン化合物類はシリコンウェハの表面(親水性)にほとんど吸着しないものであることが判明した。
このようにウエハ表面への有機物の吸着挙動が3種類に大別できることから、各種のウエハ表面に吸着する有機物の時間依存性につき調べた。評価サンプルとして、紫外線照射オゾン洗浄面(UV−O3洗浄面)をもつシリコンウェハ(サンプルA)、熱酸化膜(Th−SiO2膜)を形成したシリコンウェハ(サンプルB)、無処理の表面(ベアSi面)をもつシリコンウェハ(サンプルC)の3つを用いた。これら3種類のサンプルA,B,Cをそれぞれ1時間、3時間、12時間、69時間だけ放置し、各々の表面に吸着した有機物の量を測定した。その結果を図3A,図3B,図3Cにそれぞれ示す。図中にて黒ひし形はサンプルAの結果を、黒四角はサンプルBの結果を、黒三角はサンプルCの結果をそれぞれ示す。これらの結果から、有機物吸着量はウエハの表面状態に依存することが判明した。すなわち、疎水性表面のサンプルC(ベアSi面)よりも親水性表面のサンプルA(UV−O3洗浄面)およびサンプルC(Th−SiO2膜面)のほうが有機物は吸着し易いことが判明した。ただし、これらの間に成分上の違いは観察されなかった。
また、ウエハ表面状態にかかわらず、有機物吸着の時間依存性は3種類に大別できる。具体的には、図3Aに示すように短時間(3時間放置)で最大吸着量を迎え、それ以降は脱離挙動を示す有機物(プロパン酸エステル等)、図3Bに示すように10時間放置以降から吸着量の飽和が観察された有機物(シロキサン(D9)等)、図3Cに示すように10時間以降から加速的に吸着が始まり、64時間放置後も吸着し続ける有機物(DOP等)に大別できる。
このように、各有機物ごとに吸着から離脱に転ずる時間の異なることが判明したため、ウエハ表面への吸着量が最高になる放置時間(図3A,図3B,図3Cにおけるそれぞれの矢印部分)を比較することにより、各々の有機物ごとに吸着から脱離までの順序を把握することが可能になる。
次に、このウエハ表面への吸着量が最高になる放置時間とガスクロマトグラムの保持時間との関係を調べたところ、有機物の持つウエハに対する吸着熱(kJ/mol)が大きいほど、長時間放置したウエハ上から検出され易いことが判明した。なお、この吸着熱は、GC/MSのリテンションタイム(保持時間)から算出することができる。
従って、クリーンルーム雰囲気のような様々な有機物が混在する多成分系内においては、ウエハ表面に対する有機物の吸着メカニズムは、図4Aおよび図4Bに示すようにモデル化することができる。図4Aの特性線Kに示すように、吸着熱量が最も小さい有機物P1は短時間で基板表面を離脱する。吸着熱量がやや小さい有機物P2は図4Aの特性線Lに示す挙動を示す。吸着熱量がやや大きい有機物P3は図4Aの特性線Mに示す挙動を示す。そして、吸着熱量が最も大きい有機物P4は図4Aの特性線Nに示す挙動を示す。すなわち図4Bに示すように、有機物P1〜P4の間で置き換えが発生しており、放置時間が長くなればなるほど、相対的に大きい吸着熱を有する有機物P3,P4がウエハW上に多く吸着残留するようになる。
本発明は、長時間の放置により比較的大きい吸着熱を有する有機物P3,P4が基板Wに残るため、あらかじめ大きい吸着熱を有する有機物P3,P4を基板Wに吸着させておき、プロセス雰囲気中の成膜において有害とされる難揮発性有機物P1,P2の基板Wへの吸着を防止するようにしている。
また、基板表面の状態においては、例えばHF溶液等で処理を施すと、基板表面が疎水性になり、有機物の吸着がある程度阻害されるが、より効果的に難揮発性有機物の吸着を防止するために、本発明においては、疎水性の表面と馴染みの良い水酸基を有する物質で基板表面を覆う。これにより、水酸基を有する物質で難揮発性有機物の吸着を確実に防止する。
本発明において、基板とは、半導体ウエハ、ガラス基板等を挙げることができる。また、本発明において、成膜処理とは、例えば、ゲート絶縁膜の成膜、ゲート電極膜の成膜、キャパシタの誘電体膜の成膜、配線用金属膜の成膜等を意味する。また、成膜処理を施す際とは、成膜処理の前後や成膜処理中をも含む。例えば、ゲート絶縁膜の成膜前もしくは後に本発明にかかる処理(吸着熱の大きいものによる処理や水酸基を有する物質により処理)を施すことにより、絶縁耐圧の劣化および信頼性の低下等を防止することができ、キャパシタの誘電体膜の成膜前に本発明にかかる処理を施すことにより、成膜遅れ等を防止することができる。なお、本発明にかかる処理は、成膜前の洗浄工程後または下地膜の成膜後に行われることが好ましい。
本発明において、基板に対する吸着熱の高い(大きい)物質を用いた表面処理および水酸基又はケトン基を有する物質を用いた表面処理とは、基板に対する吸着熱の大きい物質や水酸基又はケトン基を有する物質に基板を晒したり、浸したり、前記物質の雰囲気内に投入することを意味する。
基板に対する吸着熱の高い(大きい)物質とは、基板の種類にもよるが、成膜処理に有害と思われるガス状有機物(難揮発性有機物)、例えばDOP(フタル酸ジオクチル)等よりも基板に対して大きい吸着熱を有する有機物を意味する。また、水酸基を有する物質とはイソプロピルアルコール、2−エチルヘキサノール、メチルアルコール、エチルアルコール等を挙げることができ、ケトン基を有する物質とはアセトン、メチルエチルケトン等を挙げることができる。
これらの大吸着熱を有する物質や水酸基又はケトン基を有する物質は、成膜工程において熱処理炉にロードされる際に、その炉内の熱(300℃以上)により分解又は揮発(蒸発)して基板上から消滅(除去)することが好ましい。通常は、これらの物質は、成膜工程において熱処理炉にロードされる際に除去されるが、成膜工程の前にこれらの物質を揮発させる処理を施しても良い。また吸着熱が大きいものを使用するときはUV−O3処理で有機物を除去する方法を用いてもよい。
表面処理物質としては脂肪族炭化水素が好ましく、芳香族炭化水素は好ましくない。前者は成膜工程で分解して基板表面から消滅するので実質的に膜質に影響を及ぼさないが、後者は成膜工程後にも基板表面に残留するので膜質に悪影響を及ぼすからである。
本発明において、基板の表面に対する吸着熱の高い物質を用いた表面処理や水酸基又はケトン基を有する物質を用いた表面処理は、基板洗浄工程の後段の処理で行なうことが好ましい。このようにすることにより、後工程の成膜処理までに大気中にさらされる時間が短くなり、有害な難揮発性有機物との接触・接近時間を短くすることができる。この結果、上記表面処理と併せてより効果的に基板表面への難揮発性有機物の吸着を防止し、膜質に優れた薄膜を基板上に形成することができる。
なお、上記吸着熱の大きい有機化合物による処理や水酸基又はケトン基を有する物質を用いた処理は単独で基板に施して良く、両方の処理を基板に施しても良い。
次に、図5〜図10を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳しく説明する。
ウェハ洗浄/熱処理システム10は、カセット部30と、洗浄処理部40と、熱処理部50と、インターフェース部60とを備えている。カセット部30の載置台33には4個のカセットCが載置され、アーム機構34によりカセットCからウェハWが1枚ずつ取り出されるようになっている。
洗浄処理部40は、2つの洗浄ユニット45A,45Bと、2つの表面処理ユニット200,300と、2つの冷却/加熱ユニット44と、2つの反転ユニット43と、主アーム機構41と、を備えている。主アーム機構41は、アーム機構34からウェハWを受けとり、各ユニット43〜45にウェハWを搬送するようになっている。反転ユニット43ではウェハWを反転させて表面(半導体デバイス回路形成面)と裏面とを入れ替えるようになっている。冷却/加熱ユニット44ではウェハWを冷却又は加熱するようになっている。一方の洗浄ユニット45AではウェハWの表面を洗浄処理し、他方の洗浄ユニット45BではウェハWの裏面を洗浄処理するようになっている。
熱処理部50はインターフェース部60を介して洗浄処理部40に連結されている。熱処理部50は縦型プロセスチューブ51と、アーム機構55と、保温蓋54と、エレベータ機構61とを備えている。インターフェース部60はボート載置台61と、ボート移動機構63と、アーム機構64と、を備えている。ボート載置台61には複数のボートBが直立載置されている。アーム機構64は主アーム機構41からウェハWを受け取ると、載置台61上のボートBにウェハWを積み込むようになっている。ウェハWの積み込みが完了すると、ボートBは移動機構63によりローディング位置まで水平移動され、さらにアーム機構55により保温蓋54の上に載置される。そして、ボートBとともにウェハWはエレベータ機構61によりプロセスチューブ51内に装入されるようになっている。プロセスチューブ51内では一度に多数のシリコンウェハWの表面に熱酸化膜(シリコン酸化膜)が成膜されるようになっている。
次に、図6を参照しながら表面(半導体デバイス回路形成面)洗浄用の洗浄ユニット45Aについて説明する。
この洗浄ユニット45Aは、上部に紫外線ランプ室73を備え、下部に処理室71を備えている。このような乾式洗浄装置としての紫外線照射オゾン洗浄装置は日本国特開平9−219356号公報および米国特許出願番号08/791,617号に記載されている。
処理室71の側面には搬入搬出口76が開口し、この搬入搬出口76を介して基板Wは搬送アーム(図示せず)により処理室71内に搬入され、載置台31上に載置されるようになっている。載置台31には複数本の支持ピン82が突没可能に設けられ、これら支持ピン82により基板Wが支持されるようになっている。
ランプ室73は多孔板74で上下に仕切られ、ランプ72の発光部は下室に設けられている。ランプ72はエア供給源100に連通し、清浄エアがランプ72のほうから載置台上の基板Wに向けて供給されるようになっている。
なお、ランプ72はシリンダ79により昇降可能に支持されており、ランプ72から基板Wまでの距離が調整できるようになっている。
ランプ室73の上室にはエア導入口97と排気口98とが開口し、上室に新しいエアを導入しながら排気するようになっている。新しく導入されたエアは多孔板74の孔74aを通って下室に流れ込むようになっている。
処理室71とランプ室73とはシャッタ78により遮られている。シャッタ78を開けると、処理室71は開口77を介してランプ室73に連通し、ランプ72からの紫外線が基板Wに照射されるようになっている。このランプ72は点灯されると、主として波長が254nmの紫外線と、従として波長185nmの紫外線とが射出される。波長185nmの紫外線の照射によりエアからオゾンが生成され、この生成オゾンが波長254nmの紫外線の照射によって分解されて発生基の酸素が生成される。この発生基の酸素が有機物に作用すると、有機物が分解されて気化する。このようにして基板Wの表面は洗浄されるようになっている。
処理室71には排気通路91に連通する排気口94,95がそれぞれ開口しており、排気通路91を介して集合排気装置90により処理室71内が排気されるようになっている。また、ランプ室73の下室にも排気通路92に連通する排気口96が開口しており、排気通路92を介して集合排気装置90によりランプ室73内が排気されるようになっている。
次に、図7を参照しながら裏面洗浄用の洗浄ユニット45Bについて説明する。
この洗浄ユニット45BはウェハWの裏面に洗浄液をスプレーしながら回転ブラシ151を接触させてスクラブ洗浄するようになっている。このようなブラシスクラブ洗浄装置は、日本国特開平9−162151号公報に記載されている。回転ブラシ151には繊維質のものとスポンジ質のものとがある。一般に繊維質のブラシはウェハ裏面洗浄に用いられ、スポンジ質のブラシはウェハ表面(デバイス回路形成面)洗浄に用いられる。なお、このようなスプレー方式のブラシスクラブ洗浄装置の他に日本国特開平9−38595号公報に記載されているようなタイプの枚葉式の湿式洗浄装置にも本発明は適用される。
洗浄ユニット45Bのほぼ中央にはスピンチャック121が設けられ、基板Wを保持し回転させるようになっている。ユニット側面には開閉シャッタ125が設けられている。このシャッタ125を開けると、ユニット45B内は搬送通路側と連通し、主アーム機構41により基板は洗浄ユニット45B内に搬入されるようになっている。
スピンチャック121の両側にはブラシスクラバ機構123とジェットノズル機構160とがそれぞれ設けられている。ブラシスクラバ機構123は、軸142まわりに回転する回転ブラシ140と、この回転ブラシ140を先端にて支持するスイングアーム141と、このスイングアーム141を垂直軸まわりに揺動させる揺動機構150と、を備えている。なお、待機中の回転ブラシ140はカップ151のなかに入れられている。回転ブラシ140には繊維質ブラシの他にスポンジ質ブラシも用いられる。
ジェットノズル機構160は、ノズル162と、このノズル162を先端にて支持するスイングアーム161と、このスイングアーム161を垂直軸まわりに揺動させる揺動機構163と、を備えている。なお、待機中のノズル162はカップ164のなかに入れられている。
さらに、スピンチャック121の近傍には洗浄液ノズル122が設けられ、回転中の基板Wに洗浄液(例えば純水)がかけられるようになっている。なお、洗浄ユニット45B内にIPA等の脂肪族炭化水素溶液を噴射するためのノズル(図示せず)を別に設けて、基板Wの表面にIPA等を噴射塗布するようにしてもよい。
図8に示すように、表面処理ユニット200は、筐体240を有し、その中に載置台241及びカバー242が設けられている。載置台241の上面周縁部には複数個のスペーサ244が設けられており、これらのスペーサ244によってウェハWが支持されている。このようなプロキシミティ支持方式によりウェハWと載置台241との全面的な接触が避けられ、ウェハWの汚染が防止されるようになっている。各スペーサ244には位置決め部材243がねじ止めされており、これによりウェハWが自動的に位置決めされるようになっている。
載置台241は複数本のリフトピン247を備えている。これらのリフトピン247は載置台241から突没するように昇降駆動機構248に支持されている。
カバー242は載置台241の直上に設けられている。カバー242は昇降シリンダ239のロッド239aに連結されている。このカバー242を載置台241の全面を覆うように下降させると、カバー242とウェハWとの間に処理空間240aが形成される。
カバー242の上板242aには中央にガス導入口245が、その両側にはガス排出口246が設けられている。ガス導入口245は供給配管249を介してIPA供給装置250に連通している。
IPA供給装置250はポット251を有し、ポット251内にはイソプロピルアルコール(IPA)252が貯留されている。ポット251の底部にはヒータ255が設けられ、IPA252が加熱されて蒸気が発生するようになっている。ポット251の上蓋254を貫通して管253,249の端部がポット251の内部にて開口している。管253は加圧ガス供給源258に連通し、管249はカバー242に連通している。なお、制御器269により加圧ガス供給源258およびヒータ電源256の各動作は制御されるようになっている。加圧ガス供給源258から例えば加圧窒素ガスがポット251内に導入されると、IPA蒸気がライン249を通ってカバー242に供給され、さらに基板Wに向けて吹付けられるようになっている。なお、排気通路238を介してユニット200の内部は排気されるようになっている。
次に、図9を参照しながらもう1つの表面処理ユニット300について説明する。
表面処理ユニット300は、筐体302を有し、その中に載置台304が設けられている。載置台304の上面周縁部には複数個のスペーサ306が設けられており、これらのスペーサ306によってウェハWが支持されている。このようなプロキシミティ支持方式によりウェハWと載置台304との全面的な接触が避けられ、ウェハWの汚染が防止されるようになっている。各スペーサ306には位置決め部材305がねじ止めされており、これによりウェハWが自動的に位置決めされるようになっている。
載置台304の上面には樹脂板307が嵌め込まれ、この直下にヒータ308が埋設されている。樹脂板307は所定温度に加熱されるとガス状のトリアコンタン(C30H62)を発生するようになっている。なお、制御器269によりヒータ電源309は制御されるようになっている。
次に、図10のフローチャートを参照しながら本発明の基板処理方法の一例について説明する。
搬送アーム34,41によりカセット部30からプロセス部40にウェハWを搬入する(工程S1)。搬送アーム41によりウェハWを反転ユニット43に搬送し、ウェハWを反転させて表裏面を入れ替える(工程S2)。さらにウェハWを裏面洗浄ユニット45Bに搬送し、ウェハWの裏面をスクラブ洗浄およびジェット洗浄する(工程S3)。搬送アーム41によりウェハWを反転ユニット43に搬送し、ウェハWを反転させて表裏面を入れ替える(工程S4)。ウェハWを表面洗浄ユニット45Aに搬送し、ウェハWの表面を紫外線照射オゾン洗浄する(工程S5)。
搬送アーム41によりウェハWを表面処理ユニット200に搬送し、ウェハWの表面にIPAを吸着させる(工程S6)。なお、反転ユニット43でウェハWを反転させ、ウェハWを表面処理ユニット300に搬送し、ウェハWの表面にトリアコンタンを吸着させるようにしてもよい(工程S6)。また、洗浄ユニット45A又は45BのなかでIPA等の脂肪族炭化水素溶液をウェハWの表面に噴射塗布することにより、表面処理物質をウェハWの表面に吸着させるようにしてもよい(工程S6)。
搬送アーム41,64によりウェハWをボートBに積み込み、搬送アーム55によりボートBごとウェハWを熱処理炉51に装入して成膜処理する(工程S7)。成膜処理後にはウェハWを冷却ユニット44で室温程度まで冷却し(工程S8)、さらに表面処理ユニット200又は300にて表面処理する(工程S9)。そして、カセットCに処理済みウェハWを収容し、カセット部30から次工程に搬出する(工程S10)。
次に、図11〜図13を参照しながら他の実施形態として上記以外の湿式洗浄装置に本発明を適用する場合について説明する。
図11に示すように、洗浄装置400は、洗浄装置本体412と、この洗浄装置本体412の両側端部に設けられたインプットバッファ機構413およびアウトプットブァッファ機構415とから主に構成されている。インプットバッファ機構413およびアウトプットブァッファ機構415には、ウエハキャリア414のロード、アンロードを行うキャリア搬送アーム417が備えられている。
上記洗浄装置本体412には、例えば石英等から構成された複数の処理槽418(この符号418は、図面には示されていないが、理解を容易にするために、各処理槽を共通して示すように明細書でのみ使用している)が一列に配置されている。本実施形態においては、処理槽418は9個(418a〜418i)設けられており、インプットバッファ機構413側から順に、例えばウエハ把持機構の洗浄乾燥用処理槽418a、薬液用処理槽418b、水洗用処理槽418c、水洗用処理槽418d、薬液用処理槽418e、水洗用処理槽418f、水洗用処理槽418g、難揮発性有機物吸着防止処理槽(以下、吸着防止処理槽とする)418h、ウエハ乾燥用処理槽418i等で構成されている。
また、これらの処理槽418の側方には、ウエハ把持機構により複数、例えば50枚の半導体ウエハを把持し、これらの半導体ウエハを垂直および水平方向に搬送する搬送機構419が設けられている。本実施形態では、この搬送機構419は3台設けられており、その搬送範囲を制限することにより、例えば薬液用処理槽418b内の薬液が薬液用処理槽418e内に混入しないようにしている。
薬液用処理槽418b、水洗用処理槽418c、水洗用処理槽418d、薬液用処理槽418e、水洗用処理槽418f、水洗用処理槽418g、吸着防止処理槽418hは、例えば図12に示す構成を有する。これらの処理槽418は、スプレータイプのものである。図12に示すように、容器421内には、ウエハWを配置する載置部422が設けられている。容器421の底部には、処理液を排出する排出管423が設けられている。また、容器421の上部には、処理液が溢れ出たときに処理液を受ける容器部424が設けられている。
また、容器421の上方には、処理液をウエハWに噴霧するためのスプレーノズル425が配置されている。スプレーノズル425には、処理液配管426が取り付けられており、この処理液配管426には処理液供給の制御を行うバルブ427が取り付けられている。さらに、処理液配管426は、処理液を収容する処理液タンク428に接続されている。
このような構成の処理槽においては、搬送機構419でウエハWを載置部422まで搬送して設置した後、バルブ427を開くことにより、スプレーノズル425を介して処理液をウエハW表面に供給する。
上記構成の洗浄装置において、洗浄処理および吸着防止処理を行う場合、まず、インプットバッファ機構413のキャリア搬送アーム417によりウエハキャリア414を待機位置に移動し、そこから搬送機構419が半導体ウエハを把持する。なお、この際、ウエハ把持機構の洗浄乾燥用処理槽418aによって、あらかじめ搬送機構419のウエハ把持機構を洗浄および乾燥しておく。
この後、搬送機構419によって、これらのウエハを搬送して、順次薬液用処理槽418b、水洗用処理槽418c、水洗用処理槽418d、薬液用処理槽418e、水洗用処理槽418f、水洗用処理槽418g、吸着防止処理槽418h、ウエハ乾燥用処理槽418iに搬送して、薬液処理、水洗処理、水洗処理、薬液処理、水洗処理、水洗処理、吸着防止処理の順で洗浄処理および吸着防止処理を行う。
その後、搬送機構419によりウエハをアウトプットブァッファ機構415の待機位置のウエハキャリア414内に収容する。このようにして、吸着防止処理が施されたウエハが後工程の成膜工程に送られ、このウエハ成膜に対して処理が施される。
上記においては、処理槽418は、スプレータイプのものについて説明しているが、処理槽418は、図13に示すように、容器421内にウエハWを浸漬する浸漬タイプのものでも良く、容器内をガス状の処理液雰囲気にしてウエハWをその中に晒す構成のもの(雰囲気タイプ)でも良い。また、処理槽418は、スプレータイプ、浸漬タイプ、雰囲気タイプを組み合わせた構成でも良い。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
(実施例1)
6インチウエハを上述した洗浄装置内において洗浄し、乾燥した。このとき、吸着防止処理槽においては、吸着熱が150kJ/molであるトリアコンタン(C30H62)中雰囲気にさらし、ウエハ表面上にトリアコンタンを吸着させた。その後、このウエハをCVD炉にローディングしてCVDにより、ウエハ上にゲート絶縁膜として厚さ10nmのシリコン酸化膜を成膜した。さらに、シリコン酸化膜上にゲート電極として厚さ200nmのポリシリコン膜を形成してMOSダイオードを作製した。
上記デバイスについて、電流−電圧特性評価により酸化膜耐圧の歩留りを調べたところ99%であった。これは、ポリシリコン膜成膜前にあらかじめウエハW表面に吸着させたトリアコンタンが酸化膜耐圧歩留りに悪影響を及ぼすDOP、リン酸エステル等の有機物よりも吸着熱が大きいために、洗浄後の放置期間にDOP、リン酸エステルに置き換わることがなく、ウエハW表面上へのDOP、リン酸エステルの吸着を防止できたためであると考えられる。なお、トリアコンタンは、炉内の熱(600℃程度)により揮発(蒸発)してウエハ上から除去されるので、ゲート絶縁膜の耐圧歩留りには悪影響を及ぼさなかった。
(比較例1)
あらかじめウエハW表面上にトリアコンタン(C30H62)を吸着させること以外は実施例1と同様にしてデバイスを形成し、その酸化膜耐圧歩留りを調べたところ85%であった。これは、ポリシリコン膜成膜前に酸化膜耐圧歩留りに悪影響を及ぼすDOP、リン酸エステル等の有機物がウエハ表面に吸着したためであると考えられる。
(実施例2)
6インチウエハWを上述した洗浄装置内において洗浄し、乾燥した。このとき、薬液用処理槽においては、1%HF溶液にウエハを浸漬した。その結果、ウエハ表面は疎水性となった。また、吸着防止処理槽においては、ウエハWをイソプロピルアルコール中に浸漬し、ウエハW表面上をイソプロピルアルコールで覆った。その後、このウエハWをCVD炉にローディングしてCVDにより、ウエハ上にゲート絶縁膜として厚さ10nmのシリコン酸化膜を成膜した。さらに、シリコン酸化膜上にゲート電極として厚さ200nmのポリシリコン膜を形成してMOSダイオードを作製した。
上記デバイスについて、電流−電圧特性評価により酸化膜耐圧の歩留りを調べたところ99%であった。これは、ポリシリコン膜成膜前にウエハ表面を覆ったイソプロピルアルコールが酸化膜耐圧歩留りに悪影響を及ぼすDOP(ジオクチルフタレート)の吸着を防止できたためであると考えられる。なお、イソプロピルアルコールは、炉内の熱(600℃程度)により揮発(蒸発)してウエハ上から除去されるので、ゲート絶縁膜の耐圧歩留りには悪影響を及ぼさなかった。
(比較例2)
ウエハW表面をイソプロピルアルコールで覆う処理を施さないこと以外は実施例2と同様にしてデバイスを形成し、その酸化膜耐圧歩留りを調べたところ82%であった。これは、ゲート絶縁膜成膜前に酸化膜耐圧歩留りに悪影響を及ぼすDOP等の有機物がウエハ表面に吸着したためであると考えられる。
上記実施形態においては、基板として半導体ウエハを用いた場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず基板がLCD基板である場合にも適用することができる。また、本発明においては、洗浄装置における処理槽の数や処理槽の配置、吸着防止処理のタイミング等には制限はない。
なお、上記実施形態では、成膜工程にバッチ炉を用いた例を説明したが、本発明はこれのみに限られず、枚葉式のCVD炉を用いたプロセスにも適用できる。
以上説明したように本発明の基板処理方法およびそれに用いる洗浄装置は、基板に成膜処理を施す際に、前記成膜処理の前に前記基板に対する吸着熱の高い物質を用いて前記基板に表面処理を施す、または、前記成膜処理の前に水酸基を有する物質を用いて処理を施すので、プロセス雰囲気中における基板への難揮発性有機物の付着を防止し、成膜された膜質が劣化することを阻止できる。
次に、図14〜図27を参照しながら洗浄装置からアウトガスとして放出されて基板の表面に吸着した有機物の量を検出測定した結果につきそれぞれ説明する。
図14は、横軸にTENAX(ポーラスビーズ状の捕集剤)を通過したガスをガスクロマトグラフィーを用いて分析したときのピーク面積(A.U.)をとり、縦軸に基板表面への有機物の吸着量(ng)をとって、両者の関係につき調べた結果を示すグラフ図である。横軸の値が大きくなるほどその物質が雰囲気中に多く存在し、縦軸の値が大きくなるほどその物質がウェハ表面に多く吸着することになる。なお、有機物の吸着量は、ガスを12時間だけ通流させたときに捕集剤(TENAX)に吸着した有機物の量(ng)を6インチのシリコンウェハ1枚あたりの面積(cm2)で除算して求めたものである。「TENAX」は、ある極性を有する多数のポーラスビーズからなる集合体である。これらの結果はいずれも室温大気圧の条件下で測定したものである。
図14中にて黒丸はプロパン酸エステルを、黒逆三角はジブチルフタレート(DBP)を、黒三角はジオクチルフタレート(DOP)を、白丸はN−ブチルベンゼンスルフォニルアミンを、白三角はエタノール1,2−クロロ−フォスフェートを、白逆三角はアジピン酸ジオクチルエステルを、白四角はケイ素数9の環状シロキサン(D9)を、白ひし形はケイ素数10の環状シロキサン(D10)を、白星はケイ素数11の環状シロキサン(D11)を、黒四角はメチルベンゼン、黒ひし形はベンゼン1,2−ジメチルをそれぞれ示す。これらの有機化合物はA群、B群、C群の3つのグループに分かれる結果が得られた。すなわち、A群に属するプロパン酸エステル、DBP、DOPは雰囲気中の濃度にほぼ比例してウェハ表面への吸着量が増大するが、B群に属するN−ブチルベンゼンスルフォニルアミン、エタノール1,2−クロロ−フォスフェート、アジピン酸ジオクチルエステル、ケイ素数9〜11の環状シロキサン(D9,D10,D11)は雰囲気中ではほとんど検出されないにも拘わらず吸着物としてウェハ表面から検出される。これはB群に属する有機化合物が高い吸着特性を有することを意味している。一方、C群に属するメチルベンゼン、ベンゼン1,2−ジメチルは雰囲気中の濃度が高いにも拘わらずウェハ表面からまったく検出されていない。これはC群に属する有機化合物がウェハ表面にまったく吸着しないことを意味している。
以上から明らかなように、環状シロキサン類はシリコンウェハの表面(親水性)に非常に吸着しやすいものであるのに対して、炭化水素系のベンゼン化合物類はシリコンウェハの表面(親水性)にほとんど吸着しないものであることが判明した。
図15は、横軸に沸点(℃)をとり、縦軸にガスクロマトグラフのリテンションタイム(分)をとって、各種の有機化合物につき両者の関係を調べたグラフ図である。ここで、「リテンションタイム」とはガスクロマトグラフィーにおける分析対象成分が溶出する時間のことをいう。図中にて白四角はシロキサンを、黒三角はフタル酸エステルを、白三角はリン酸エステルを、黒四角は炭化水素をそれぞれ示す。図から明らかなように、100〜400℃の範囲で沸点とリテンションタイムとは比例関係にある。化学工学便覧によれば、有機化合物の「沸点」と「蒸発熱」と「吸着熱」の3者間には次式(1)及び(2)の関係が成り立つことが示されている。なお、これらの式(1),(2)は経験式である。
EQ=−2950+23.7BP+0.02(BP) …(1)
AQ=1.6×EQ …(2)
ただし、BPは沸点(℃)を、EQは蒸発熱(cal/mol)を、AQは吸着熱(cal/mol)をそれぞれ示す。これらから、高沸点の有機化合物は吸着熱が大きく、低沸点の有機化合物は吸着熱が小さい、ということが導き出される。
図16は、横軸に放置時間(時)をとり、縦軸に6インチ径ウェハの表面に付着した有機物の検出量(ng)をとって、ウェハの表面状態を種々変えて両者の関係につき調べた結果を示すグラフ図である。ケミカルフィルタを備えたクリーンルーム内に各種表面を有するシリコンウェハを放置して測定した。フッ酸溶液で湿式洗浄されたシリコンウェハをサンプルIとし、熱酸化法で成膜したシリコン酸化膜をもつシリコンウェハをサンプルIIとし、紫外線照射下のオゾンで乾式洗浄されたシリコンウェハをサンプルIIIとした。図中にて白丸はサンプルIに吸着した有機物量の結果を、黒四角はサンプルIIに吸着した有機物量の結果を、白三角はサンプルIIIに吸着した有機物量の結果をそれぞれ示す。放置時間を1時間、3時間、12時間、69時間としたときに有機物の検出量は、サンプルIが331ng,515ng,654ng,750ngとなり、サンプルIIが562ng,724ng,1012ng,1397ngとなり、サンプルIIIが665ng,1069ng,1531ng,1367ngであった。このようにケミカルフィルタを備えたクリーンルーム内であっても、いずれのサンプルI,II,IIIにも短時間の放置で多くの有機物が吸着することが判明した。また、熱酸化膜面(サンプルII)および乾式洗浄面(サンプルIII)は湿式洗浄面(サンプルI)よりも有機物の吸着量が多いことが判明した。また、放置時間が12時間以上になると有機物の吸着量がほぼ飽和してしまうことが判明した。
図17は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるもののうち主要な有機物の検出量の合計値(ng/リットル)をとって、各樹脂材料からのアウトガス量についてそれぞれ調べたグラフ図である。アウトガスの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気1リットル中に含まれる有機物量を測定した。主要な有機物とはブチルヒドロキシトルエン(BHT)、アジピン酸エステル、フタル酸エステル、リン酸エステル、シロキサンの5成分である。主要有機物検出量の合計値は、樹脂Aが45.67ng、樹脂Bが2.60ng、樹脂Cが259.10ng、樹脂Dが86.677ng、樹脂Eが59.493ngであった。これらのうちでは樹脂Cが最も多量のガス状有機物を放出した。そのアウトガスの大部分はシロキサンであった。一方、樹脂Bから放出されるガス状有機物の量は極く僅かであった。
図18は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出される総有機物検出量(ng)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのアウトガス総量につきそれぞれ調べたグラフ図である。アウトガスの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれる有機物量を測定した。総有機物検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが14770ng,3029ng,8311ng、樹脂Bが293ng,30ng,141ng、樹脂Cが18680ng,3754ng,6742ng、樹脂Dが21500ng,201ng,7173ng、樹脂Eが18250ng,707ng,6419ngであった。
図19は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるBHT検出量(ng)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのBHT放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。BHTの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるBHTの量を測定した。BHT検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが220ng,160ng,190ng、樹脂Bが0.5ng,ゼロ(検出されず),0.1ng、樹脂Cが129ng,0.8ng,51ng、樹脂Dが279ng,0.6ng,67ng、樹脂Eが640ng,0.2ng,215ngであった。
図20は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるアジピン酸エステル検出量(ng)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのアジピン酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。アジピン酸エステルの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるアジピン酸エステルの量を測定した。アジピン酸エステル検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが29ng,1ng,9ng、樹脂Bが0.8ng,ゼロ(検出されず),0.2ng、樹脂Cが9ng,1ng,4ng、樹脂Dが393ng,0.1ng,85ng、樹脂Eが36ng,0.1ng,14ngであった。
図21は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるフタル酸エステル検出量(ng)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのフタル酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。フタル酸エステルの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるフタル酸エステルの量を測定した。フタル酸エステル検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが40ng,3ng,28ng、樹脂Bが34ng,2ng,11ng、樹脂Cが126ng,21ng,55ng、樹脂Dが1706ng,3ng,310ng、樹脂Eが147ng,25ng,104ngであった。
図22は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるリン酸エステル検出量(ng)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのリン酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。リン酸エステルの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるリン酸エステルの量を測定した。リン酸エステル検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが58ng,10ng,33ng、樹脂Bが1.2ng,ゼロ(検出されず),0.3ng、樹脂Cが108ng,3ng,56ng、樹脂Dが104ng,ゼロ(検出されず),27ng、樹脂Eが4ng,0.6ng,2ngであった。
図23は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるシロキサン検出量(ng)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのシロキサン放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。シロキサンの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるシロキサンの量を測定した。シロキサン検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが21ng,7ng,14ng、樹脂Bが9ng,0.3ng,4ng、樹脂Cが7459ng,743ng,1366ng、樹脂Dが151ng,8ng,31ng、樹脂Eが46ng,5ng,22ngであった。
図24は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル1−1から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃,90℃,120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は、軽いほうから順にトリエチルフォスフェート(TEP),環状シロキサン(D6),ブチルヒドロキシトルエン(BHT),ジエチルフタレート(DEP),トリブチルフォスフェート(TBP),アジピン酸(DBA),トリクロロエチルフォスフェート(TCEP),ジブチルフタレート(DBP),アジピン酸ジオクチル(DOA),トリプロピルフォスフェート(TPP),ジジオクチルフタレート(DOP),トリクレジルフォスフェート(TCP)である。これからBHTとDEPの両者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、BHTの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で66ng、90℃で14ng、120℃で574ngであり、DEPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で6ng、90℃で9ng、120℃で296ngであった。とくに、BHT及びDEPはともに120℃で高い検出値となった。
図25は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル1−3から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃,90℃,120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は上記と同じである。これからBHTとDEPの両者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、BHTの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で38ng、90℃で33ng、120℃で183ngであり、DEPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で6ng、90℃で6ng、120℃で227ngであった。とくに、BHTは120℃で高い検出値となった。一方、DBAは各温度で高い検出値であった。すなわち、DBAの放出量(2サンプルの合計量)は、60℃で92ng、90℃で112ng、120℃で138ngであった。
図26は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル9−3から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃,90℃,120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は上記と同じである。これからTBPとDBPの両者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、TBPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で5ng、90℃で601ng、120℃で2463ngであり、DBPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で7ng、90℃で67ng、120℃で404ngであった。とくに、TBPは120℃で高い検出値となった。一方、環状シロキサン(D6)の放出量は逆の温度依存性を示した。すなわち、D6の放出量(2サンプルの合計量)は、60℃で415ng、90℃で454ng、120℃で27ngであった。
図27は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル14−15から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃,90℃,120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は上記と同じである。これからTBPとTCEPとTPPの3者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、TBPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で4328ng、90℃で9405ng、120℃で14104ngであり、TCEPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で1097ng、90℃で8032ng、120℃で17120ng、TPPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で11ng、90℃で2185ng、120℃で3714ngであった。とくに、TBP及びTCEPの2者はともに90℃以上の温度域で高い検出値となった。
上記実施例では、被処理基板が半導体ウエハである場合について説明したが、本発明はこれのみに限られず液晶表示装置用のガラス基板などの他の基板についても同様に適用することができる。
また、上記実施例では洗浄装置としてバッチ式のスプレイ洗浄装置および枚葉式の紫外線照射オゾン洗浄装置について説明したが、本発明はこれのみに限られずこれ以外の湿式洗浄装置および乾式装置、など他の装置についても同様に適用することができる。
6.産業上の利用可能性
本発明において、基板に対する吸着熱の高い物質を用いた表面処理や水酸基又はケトン基を有する物質を用いた表面処理は、基板洗浄工程の後段の処理で行うことが好ましい。表面処理物質としては脂肪族炭化水素が好ましく、芳香族炭化水素は好ましくない。前者は成膜工程で分解して基板表面から消滅するので実質的に膜質に影響を及ぼさないが、後者は成膜工程後にも基板表面に残留するので膜質に悪影響を及ぼすからである。
このように基板表面を表面処理することにより、後工程の成膜処理までに空気中にさらされる時間が短くなり、半導体デバイス製造に有害な難揮発性有機物の接触の時間を短くすることができる。その結果、上記表面処理と併せてより効果的に基板表面への難揮発性有機物の吸着を防止し、膜質に優れた薄膜を基板上に成膜することができる。

Claims (39)

  1. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理方法において、
    (a)清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質より形成された樹脂を加熱してガス状となった物質を基板の表面に吸着させる表面処理工程と、
    (b)前記工程(a)において処理された基板の表面に薄膜を形成する成膜処理工程と、
    を具備することを特徴とする基板処理方法。
  2. 上記工程(a)ではフタル酸ジオクチルよりも吸着熱の大きい物質を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
  3. 上記工程(a)では脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
  4. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理方法において、
    (a)清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質を基板の表面に吸着させる表面処理工程と、
    (b)前記工程(a)において処理された基板の表面に薄膜を形成する成膜処理工程とを具備し、
    上記工程(a)ではトリアコンタンを基板の表面に吸着させることを特徴とする基板処理方法。
  5. さらに、上記工程(b)の後においても、成膜された基板の表面に上記工程(a)の物質を吸着させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1記載の基板処理方法。
  6. さらに、上記工程(a)の前に、基板の表面を清浄化処理し、基板の表面から有機物を除去することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1記載の基板処理方法。
  7. さらに、上記工程(a)の前に、基板の表面を乾式洗浄法により清浄化することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1記載の基板処理方法。
  8. さらに、上記工程(a)の前に、基板の表面を湿式洗浄法により清浄化することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1記載の基板処理方法。
  9. 上記工程(b)では熱酸化膜を基板の表面に形成することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1記載の基板処理方法。
  10. さらに、上記工程(a)では水酸基又はケトン基を有する物質を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1記載の基板処理方法。
  11. 上記基板の表面は疎水性であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1記載の基板処理方法。
  12. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理方法において、
    (A)水酸基又はケトン基を有する物質より形成された樹脂を加熱してガス状となった物質を基板の表面に吸着させる表面処理工程と、
    (B)前記工程(A)において処理された基板の表面に薄膜を形成する成膜処理工程と、
    を具備することを特徴とする基板処理方法。
  13. 上記工程(A)では脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項12記載の基板処理方法。
  14. 上記工程(A)では水酸基を有する物質としてイソプロピルアルコール、2−エチルヘキサノール、メチルアルコール、エチルアルコールからなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機化合物を、ケトン基を有する物質としてアセトン、メチルエチルケトンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機化合物を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項12記載の基板処理方法。
  15. さらに、上記工程(B)の後においても、成膜された基板の表面に上記工程(A)の物質を吸着させることを特徴とする請求項12ないし14のいずれか1記載の基板処理方法。
  16. さらに、上記工程(A)の前に、基板の表面を清浄化処理し、基板の表面から有機物を除去することを特徴とする請求項12ないし15のいずれか1記載の基板処理方法。
  17. さらに、上記工程(A)の前に、基板の表面を乾式洗浄法により清浄化することを特徴とする請求項12ないし15のいずれか1記載の基板処理方法。
  18. さらに、上記工程(A)の前に、基板の表面を湿式洗浄法により清浄化することを特徴とする請求項12ないし15のいずれか1記載の基板処理方法。
  19. 上記工程(B)では熱酸化膜を基板の表面に形成することを特徴とする請求項12ないし18のいずれか1記載の基板処理方法。
  20. さらに、上記工程(A)では清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項12ないし19のいずれか1記載の基板処理方法。
  21. 上記基板の表面は疎水性であることを特徴とする請求項12ないし20のいずれか1記載の基板処理方法。
  22. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理装置において、
    清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質より形成された樹脂を加熱してガス状となった物質を基板の表面に吸着させる表面処理手段を具備することを特徴とする基板処理装置。
  23. 上記表面処理手段は、フタル酸ジオクチルよりも吸着熱の大きい物質を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項22記載の基板処理装置。
  24. 上記表面処理手段は、脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項22記載の基板処理装置。
  25. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理装置において、
    清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質を基板の表面に吸着させる表面処理手段を具備し、
    上記表面処理手段は、トリアコンタンを基板の表面に吸着させることを特徴とする基板処理装置。
  26. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理装置において、
    清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質を基板の表面に吸着させる表面処理手段を具備し、
    上記表面処理手段は、基板を直接又は間接に加熱する加熱手段を具備することを特徴とする基板処理装置。
  27. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理装置において、
    清浄化された基板の表面に吸着させたくない有機物の吸着熱よりも大きい吸着熱を有する物質を基板の表面に吸着させる表面処理手段と、
    基板を処理するための処理液をそれぞれ貯留する複数の処理槽と、
    基板を搬送して前記処理槽内に装入する搬送機構と、を具備し、
    前記処理槽のうちの少なくとも1つの処理槽が上記吸着熱の大きい物質の溶液を貯留し、この処理槽が上記表面処理手段となることを特徴とする基板処理装置。
  28. 上記表面処理手段となる処理槽は、上記処理液中に基板を浸漬させる手段を具備することを特徴とする請求項27記載の基板処理装置。
  29. 上記表面処理手段となる処理槽は、上記処理液を基板にスプレーする手段を有することを特徴とする請求項27記載の基板処理装置。
  30. 上記表面処理手段となる処理槽は、ガス状の処理液雰囲気に基板を導入する手段を有することを特徴とする請求項27記載の基板処理装置。
  31. 上記表面処理手段となる処理槽は、最後段に配置された薬液槽であることを特徴とする請求項27記載の基板処理装置。
  32. 半導体デバイス製造における基板の表面を処理する基板処理方法において、
    (A)水酸基又はケトン基を有する物質より形成された樹脂を加熱してガス状となった物質を基板の表面に吸着させる表面処理工程と、
    (B)前記工程(A)において処理された基板の表面に薄膜を形成する成膜処理工程と、
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  33. 上記表面処理手段は、脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項32記載の基板処理装置。
  34. 上記表面処理手段は、水酸基を有する物質としてイソプロピルアルコール、2−エチルヘキサノール、メチルアルコール、エチルアルコールからなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機化合物を、ケトン基を有する物質としてアセトン、メチルエチルケトンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機化合物を基板の表面に吸着させることを特徴とする請求項32記載の基板処理装置。
  35. さらに、基板を処理するための処理液をそれぞれ貯留する複数の処理槽と、基板を搬送して前記処理槽内に装入する搬送機構と、を具備し、
    前記処理槽のうちの少なくとも1つの処理槽が上記水酸基を有する物質の溶液を貯留し、この処理槽が上記表面処理手段となることを特徴とする請求項32ないし34のいずれか1記載の基板処理装置。
  36. 上記表面処理手段となる処理槽は、上記処理液中に基板を浸漬させる手段を具備することを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
  37. 上記表面処理手段となる処理槽は、上記処理液を基板にスプレーする手段を有することを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
  38. 上記表面処理手段となる処理槽は、ガス状の処理液雰囲気に基板を導入する手段を有することを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
  39. 上記表面処理手段となる処理槽は、最後段に配置された薬液槽であることを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
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