JP3593491B2 - 学習用プログラム記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、学習者の自習を支援するのに適した学習用プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの発達に伴い、学生の自習を支援するツールとしてコンピュータプログラムを用いて学習者と対話する形式で演習問題の演習を支援する学習支援装置が提案されている(例えば、特開平5−197703号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の学習用プログラムは、主として問題を学習者に提示し、学習者が入力する解答の正否を判断するものである。学習者が解答を見つけることができなかった場合には、学習者はあきらめて正解を見ざるを得ない。学習者は、多くの問題を試みることにより、問題の解答を見つける方法を自ら考えるという方法を採らざるを得ず、解答の発見能力を効率よく高めるという観点では、従来の学習用プログラムは不十分である。学習者の解答の発見能力を高めるには、一定の思考過程を学習者に習得させることが望ましい。
【0004】
更に、解答を見つけることができなかった学習者は、多くの場合学習意欲を阻害される。学習意欲を阻害しないためには、解答を見つけることができない学習者が解答を見つけることができるように何らかの形で支援しながら学習させることが望ましい。これにより、学習効率が高まり、学習意欲も増大し、能力の向上にも寄与すると期待できる。
【0005】
更に、最近は学習者の国語力が一般的に低下している。問題文を正しく理解し問題が要求することを正しく理解するという能力に問題がある学習者が増大しているのが実状である。従来の学習用プログラムは、このような問題まで考慮していない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、問題の解答を見つける思考過程を学習者に習得させるのに適した学習用プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、問題文を正しく理解し問題が要求することを正しく理解することを支援するのに適した学習用プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的は、問題の解答を見つけることができない学習者に解答を見つけるための支援をすることができる学習用プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明に係る記録媒体は、表示装置と入力装置とに接続されたコンピュータにより実行される学習用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
前記学習用プログラムは、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示する問題文提示ステップと、前記演習問題に対応してあらかじめ記憶され、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき複数の事項を学習者が理解していることを検証するための予め順序付けられた複数の質問を前記画面に順次提示し、それぞれの質問の解答を前記入力装置により入力することを求める質問提示ステップと、を含むものである。
更に前記学習用プログラムは、前記質問提示ステップにより各質問が提示されるごとに前記入力装置から当該質問の解答が入力されるのを待ち、当該質問の解答が入力されたときに、入力された質問の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該質問の正解に基づいて判定し、前記入力された質問の解答が正しくないと判定されたとき、前記正解を前記画面に提示する質問解答判定ステップと、前記複数の質問に対して前記質問提示ステップと前記質問解答判定ステップが実行された後に、前記入力装置から入力された当該演習問題の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該演習問題の正解に基づいて判定する演習問題解答判定ステップを含む。
【0010】
上記本発明に係る記録媒体によれば、演習問題の解答を見つけるために理解されるべき複数の事項(必須事項)の理解を検証するための複数の質問を学習者に一定の順序で提示し、学習者がいずれかの質問に正しく解答できなかった場合には、質問の正解を提示するので、学習者は上記複数の必須事項を順序づけて理解でき、演習問題の解答を見つけやすくなる。上記一定の順序は、演習問題の解答を見つけるための思考過程に即してあらかじめ定められたものであることが望ましい。
【0011】
望ましくは、上記学習用プログラムは、コンピュータに実行させる得点計算ステップを更に含み、前記得点計算ステップでは、前記複数の質問の各々に対応して定められ、当該質問が関連する前記複数の事項のうちの少なくとも一つの事項に割り当てられた事項別配点と、前記演習問題に対する解答に対してあらかじめ割り当てられた配点と、前記複数の質問に対する複数の解答のそれぞれに関する前記質問解答判定ステップによる判定結果と、前記演習問題の前記解答に対する前記演習問題解答判定ステップによる判定結果とに基づいて、前記演習問題に対する得点を計算するものである。
【0012】
これにより、学習者が演習問題の解答を見つけることができなくても、個々の質問のうち正解が入力された質問に対して得点が与えられるので、演習問題の解答を作成するために理解されるべき複数の事項に関する学習者の理解の程度を反映した得点、いわゆる途中点が得られる。
【0013】
更に望ましくは、前記質問提示ステップでは、前記複数の質問のいずれかが提示された後の経過時間が、当該質問に対する解答が前記入力装置より入力される前に制限時間を超えたとき、当該質問の正解を前記画面に表示することである。これにより、学習時間を制限でき、学習効率を向上できる。しかも、表示画面を長時間見ることによる視力低下等の健康上の懸念を回避することができる。
【0014】
本願発明に係る記録媒体の他の態様では、学習用プログラムは、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示する問題文提示ステップと、前記演習問題に対応してあらかじめ記憶され、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき、前記問題文により実質的に表されている複数の事項を学習者が理解していることを検証するための少なくとも一つの質問を前記画面に提示し、当該質問の解答を前記入力装置により入力することを求める質問提示ステップと、当該質問の解答が入力されたときに、入力された質問の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該質問の正解に基づいて判定し、前記入力された質問の解答が正しくないと判定されたとき、前記正解を前記画面に提示する質問解答判定ステップと、を含むものである。
【0015】
本発明に係る上記記録媒体によれば、演習問題の解答を見つけるために理解されるべき複数の事項(必須事項)のうち問題文により実質的に表された必須事項の理解を質問という形で検証できる。もし学習者がそれらの必須事項の一つでも理解していないときには、質問に対する正解を提示するので、学習者の理解を確実にすることができる。問題文に実質的に表された必須事項は、演習問題の解答を見つけるための第1歩ともいうべき重要性を持っている。本発明によれば、問題文を理解するための国語力が弱い学習者にそのような重要な事項を確実に理解させることができる。なお、上記質問提示ステップと上記質問解答判定ステップの後に、上記演習問題に対する解答を入力することを更に求めてもよい。
【0016】
本願発明に係る記録媒体の他の態様では、学習用プログラムは、コンピュータに、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示する問題文提示ステップと、前記演習問題に対応してあらかじめ記憶され、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき複数の事項を学習者が理解していることを検証するための予め順序付けられた複数の質問を前記画面に順次提示し、それぞれの質問の解答を前記入力装置により入力することを求める質問提示ステップと、を実行させる
更に前記学習用プログラムは、コンピュータに、前記質問提示ステップにより各質問が提示されるごとに前記入力装置から当該質問の解答が入力されるのを待ち、当該質問の解答が入力されたときに、入力された質問の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該質問の正解に基づいて判定し、前記入力された質問の解答が正しくないと判定されたとき、前記正解を前記画面に提示する質問解答判定ステップと、前記複数の質問に対して前記質問提示ステップと前記質問解答判定ステップが実行された後に、前記入力装置から入力された当該演習問題の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該演習問題の正解に基づいて判定する演習問題解答判定ステップと、を実行させる
更に前記演習問題の解答に到達するためにあらかじめ定められた順序にしたがって学習者により一定の順序で経由されるべき複数の段階があらかじめ定められている。各段階に対応して前記理解されるべき複数の事項のうちの少なくとも一つが定められている。前記質問提示ステップでは、前記段階の順序に対応する前記複数の事項の順序にしたがって前記複数の質問を一定の順序で提示するものである。
【0017】
上記発明によれば、演習問題の解答を見つけるうえで理解されるべき複数の事項(必須事項)の理解を検証するための複数の質問が、所定の複数の段階の順序により定まる、前記理解されるべき複数の事項の順序にしたがって順次学習者に提示されることになる。したがって、学習者は複数の演習問題についても同じ段階を同じ順序で経由して演習問題の解答を見つける思考を重ねることになり、演習問題の解答を見つけるための一定の思考過程を体得するようになる。
【0018】
より具体的には、前記理解されるべき複数の事項には、前記問題文により実質的に表されている複数の第1種の事項と、前記問題文により表されていない複数の第2種の事項とが含まれ、前記複数の段階には、前記複数の第1種の事項の少なくとも一つがそれぞれに対応する複数の段階からなる第1の段階群と、前記複数の第2種の事項の少なくとも一つがそれぞれに対応する複数の段階からなる第2の段階群とが含まれる。これにより、学習者は、問題文に実質的に記載されている理解されるべき複数の事項も、問題文には記載されていない理解されるべき複数の事項も所定の複数の段階を一定の順序で経由して理解できるようになる。
【0019】
より具体的には、前記複数の質問には、前記複数の第1種の事項が関連する、前記問題文により実質的に表されている複数の要素をそれぞれ指摘させるための少なくとも一つの質問が含まれている。これにより、学習者は上記複数の要素を具体的に理解できるようになる。
【0020】
本願発明に係る記録媒体の更に他の態様では、学習用プログラムは、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示する問題文提示ステップと、前記演習問題に対応してあらかじめ記憶され、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき複数の事項を学習者が理解していることを検証するための予め順序付けられた複数の質問を前記画面に順次提示し、それぞれの質問の解答を前記入力装置により入力することを求める質問提示ステップと、を含む。
更に前記学習用プログラムは、前記質問提示ステップにより各質問が提示されるごとに前記入力装置から当該質問の解答が入力されるのを待ち、当該質問の解答が入力されたときに、入力された質問の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該質問の正解に基づいて判定し、前記入力された質問の解答が正しくないと判定されたとき、前記正解を前記画面に提示する質問解答判定ステップと、前記複数の質問に対して前記質問提示ステップと前記質問解答判定ステップが実行された後に、前記演習問題の解答を前記入力装置から入力することを要求し、前記入力装置から入力された当該演習問題の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該演習問題の正解に基づいて判定する演習問題解答判定ステップと、を含む。
更に前記理解されるべき複数の事項には、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき、前記問題文により実質的に表されている複数の第1種の事項と、前記解答の作成のために理解されるべき、前記問題文により表されていない少なくとも一つの第2種の事項が含まれている。
前記複数の質問には、前記複数の第1種の事項の理解を検証するための少なくとも一つの第1種の質問と、当該少なくとも一つの質問の後に提示されるべき、前記少なくとも一つの第2種の事項の理解を検証するための少なくとも一つの第2種の質問が含まれている。
【0021】
これにより、学習者は、問題文に実質的に記載されている理解されるべき複数の事項も、問題文には記載されていない理解されるべき複数の事項も、一定の順序で提示される複数の質問あるいはそれらに対して表示される正解により理解できるようになる。
【0022】
より望ましくは、前記学習用プログラムは、点計算ステップを更に含み、前記得点計算ステップでは、前記複数の質問の各々に対応して定められ、当該質問が関連する前記複数の事項のうちの少なくとも一つの事項に割り当てられた事項別得点と、前記演習問題に対する解答に対してあらかじめ割り当てられた得点と、前記複数の質問に対する複数の解答のそれぞれに関する前記質問解答判定ステップによる判定結果と、前記演習問題の前記解答に対する前記演習問題解答判定ステップによる判定結果とに基づいて、前記演習問題に対する得点を計算する。これにより、学習者が演習問題の解答を見つけることができなくても、個々の質問のうち正解を入力した質問に対して得点が与えられるので、学習者の理解の程度を反映した得点が得られる。
【0023】
より望ましくは、前記質問提示ステップでは、前記複数の質問のいずれかが提示された後の経過時間が、当該質問に対する解答が前記入力装置より入力される前に制限時間を超えたとき、当該質問の正解を前記画面に表示する。これにより学習時間を質問レベルで制限でき、学習効率を向上できる。しかも、学習時間を質問レベルで制限するので、表示画面を長時間見ることによる視力低下等の健康上の懸念を質問レベルで回避することができる。
【0024】
更に具体的には、前記演習問題解答判定ステップでは、前記演習問題の解答の入力を要求した後の経過時間が、前記演習問題に対する解答が前記入力装置より入力される前に制限時間を超えたときに、前記演習問題の正解を前記画面に表示する。これにより学習時間を問題単位で制限でき、学習効率を向上できる。しかも、表示画面を長時間見ることによる視力低下等の健康上の懸念を回避することができる。
【0025】
より具体的には、前記問題文により実質的に表されている前記複数の第1種の事項には、複数の演習問題に共通にあらかじめ定められた複数の共通の要素のそれぞれに関して当該複数の演習問題のいずれについても理解されるべき複数の共通の事項が含まれている。
【0026】
これにより、上記複数の質問は、複数の演習問題について共通の複数の要素に関する必須事項を理解していることを検証するための質問を含むことになり、演習問題ごとに質問が大きく変化するということはなく、学習者は複数の演習問題に対して同じような内容の質問に答えることになる。したがって、異なる演習問題に対しても同じような思考過程を経由して演習問題の解答を見つけることができるようになる。
【0027】
より具体的には、前記少なくとも一つの第1種の質問には、前記複数の要素の各々に関する複数の第1種の質問が含まれている。これにより同じ要素に関する複数の事実の理解を検証できるので、学習者の問題の理解をより確実にすることができる。
【0028】
より具体的には、前記演習問題は、理科系統と数学系統のいずれかの演習問題であり、前記複数の要素には、前記演習問題が要求する目的物と、当該目的物を求めるときの条件と、前記演習問題が属する単元のうちの少なくとも一つが含まれている。あるいは、前記演習問題は、国語に関する演習問題であり、前記複数の要素には、問題文の形式段落の内容と、意味段落の区切り位置と、意味段落の内容の少なくとも一つが含まれている。
【0029】
いずれの種類の演習問題であっても、ここに挙げた要素はいずれの演習問題でも理解されるべき必須事項に関連するので、これらの要素を学習者に確実に理解させることができる。
【0030】
更に望ましくは、各質問に対応して予め定められ、当該質問が関連する、前記複数の第1種の事項又は前記複数の第2種の事項のうちの少なくとも一つの事項に対する事項別得点が予め割り当てられ、各質問に対応して定められ、当該質問が関連する前記少なくとも一つの事項別得点のうち予め定められた複数の基礎学力のそれぞれに配分すべき複数の基礎学力別得点が予め定められている。
更に前記学習用プログラムは、前記複数の質問のそれぞれに対する前記質問解答判定ステップによる判定結果と前記複数の質問のそれぞれに対応して定められた必須事項別得点とに基づいて、前記演習問題に対する問題別必須事項別の得点率を計算する問題別必須事項別得点率計算ステップと、前記複数の質問のそれぞれに対する前記質問解答判定ステップによる判定結果と前記複数の質問のそれぞれに対応して定められた必須事項別得点と前記複数の質問のそれぞれに割り当てられた複数の必須事項別得点のうち複数の基礎学力のそれぞれに配分された基礎学力別得点とに基づいて、各基礎学力に対する問題別必須事項別の基礎学力得点率を計算する問題別必須事項別基礎学力得点率計算ステップと、同じ単元の同じレベルに属する複数の演習問題に対して前記問題別必須事項別得点率計算ステップで計算された複数の問題別必須事項別得点率を用いて上記単元の上記レベルに対する単元別必須事項別レベル得点率を計算する単元別必須事項別レベル得点率計算ステップと、同じ単元の複数のレベルのいずれかに属する複数の演習問題に対して各基礎学力に関して前記問題別必須事項別基礎学力得点率計算ステップで計算された複数の問題別必須事項別基礎学力得点率を用いて上記単元と当該基礎学力に関する単元別必須事項別基礎学力得点率を計算する単元別必須事項別基礎学力得点率計算ステップと、を含む。
【0031】
これにより、学習者の学習成績を、演習問題の単元、必須事項、基礎学力のうちの任意の二つに関連する得点率という観点から把握できる。
【0032】
本願発明に係る記録媒体の更に他の態様では、学習用プログラムは、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示し、当該演習問題の解答を前記入力装置より入力することを要求する問題文提示ステップと、前記演習問題に対して予め記憶された複数のヒントのそれぞれを選択するための複数のヒント識別情報を前記表示装置の画面に提示するヒント識別情報提示ステップと、前記複数のヒント識別情報のいずれか一つのヒント識別情報を選択する操作入力が前記入力装置より入力されるごとに、前記複数のヒントのうち当該操作入力で選択されたヒント識別情報に対応するヒントを前記画面に提示するヒント提示ステップと、を含む。
【0033】
これにより、演習問題の解答に必要な複数のヒントのうち学習者が望むヒントを学習者に選択させることができ、そのヒントを用いて演習問題の解答を見つけることができるように学習者を支援できる。
【0034】
更に望ましくは、前記複数のヒントの各々に対応して減点があらかじめ定められ、前記学習用プログラムは、得点計算ステップを更に含み、前記得点計算ステップでは、前記演習問題に対して前記入力装置より入力された解答が正解である場合、前記解答が入力される前に前記複数のヒントの少なくとも一つが前記表示画面に提示されたときには、前記演習問題に対してあらかじめ記憶された得点と、前記提示された少なくとも一つのヒントに対応してあらかじめ定められた減点との差を当該演習問題に対する得点として計算する。これにより学習者が見たヒントの種類あるいは数に応じて得点が決められ、学習者の能力に応じた得点が得られる。
【0035】
更に望ましくは、前記学習用プログラムは、強制ヒント表示ステップを更に含み、前記強制ヒント表示ステップでは、前記演習問題に対する解答が前記入力装置より入力される前に、前記問題文提示ステップにより前記問題文が実行された後の経過時間があらかじめ定められた制限時間を超えたときに、前記複数のヒントのうちあらかじめ定められた少なくとも一つのヒントを表示する。これにより上記ヒントを見ないで演習問題の解答を考えるのに時間を費やしすぎる学習者の思考時間を制限し、上記少なくとも一つのヒントを見せてから再度思考を続けさせることができる。こうして学習時間を短縮できる。しかも、表示画面を長時間見ることによる視力低下等の健康上の懸念を回避することができる。
【0036】
望ましくは、前記複数のヒントには、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき複数の事項のうち前記問題文により実質的に表されている複数の事項に関連する一群のヒントが含まれる。これにより、問題文に実質的に表されている事項を正しく理解できない学習者でも上記一群のヒントの支援を得てこれらの事項を正しく理解できるようになり、演習問題の解答の発見に向けて進むことができる。
【0037】
更に望ましくは、前記複数のヒントには、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき複数の事項のうち前記問題文により表されていない、前記問題文に依存してあらかじめ定められた複数の事項に関連する一群のヒントが含まれる。これにより、問題文に実質的に表されていない事項を正しく理解できない学習者でもこれらのヒントの支援を得てこれらの事項を正しく理解できるようになり、演習問題の解答の発見に向けて更に進むことができる。
【0038】
本願発明に係る記録媒体の更に他の態様では、学習用プログラムは、問題提示態様を第1及び第2の問題提示態様のいずれか一方に設定する問題提示態様設定ステップと、前記問題提示態様設定ステップで設定された問題提示態様にしたがって演習問題を提示する演習問題提示ステップとを含む。
前記演習問題提示ステップでは、前記問題提示態様設定ステップで前記問題提示態様が前記第1の問題提示態様に設定されたときには、問題文提示ステップと、質問提示ステップと、質問解答判定ステップと、演習問題解答判定ステップとが順次実行される。
前記問題文提示ステップでは、前記演習問題を記述した、あらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示し、前記質問提示ステップでは、前記演習問題に対応してあらかじめ記憶され、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき複数の事項を学習者が理解していることを検証するためのあらかじめ順序付けられた複数の質問を前記画面に順次提示し、それぞれの質問の解答を前記入力装置により入力することを求め、質問解答判定ステップでは、前記質問提示ステップにより各質問が提示されるごとに前記入力装置から当該質問の解答が入力されるのを待ち、当該質問の解答が入力されたときに、入力された質問の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該質問の正解に基づいて判定し、前記入力された質問の解答が正しくないと判定されたとき、前記正解を前記画面に提示し、前記演習問題解答判定ステップでは、前記複数の質問に対して前記質問提示ステップと前記質問解答判定ステップが実行された後に、前記入力装置から入力された当該演習問題の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該演習問題の正解に基づいて判定する。
前記演習問題提示ステップでは、前記問題提示態様設定ステップで前記問題提示態様が前記第2の問題提示態様に設定されたときには、問題文提示ステップと、ヒント識別情報提示ステップと、ヒント提示ステップとが順次実行される。
前記問題文提示ステップでは、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示し、当該演習問題の解答を前記入力装置より入力することを要求し、前記ヒント識別情報提示ステップでは、前記演習問題に対してあらかじめ記憶された複数のヒントのそれぞれを選択するための複数のヒント識別情報を前記表示装置の画面に提示し、前記ヒント提示ステップでは、前記複数のヒント識別情報のいずれか一つのヒント識別情報を選択する操作入力が前記入力装置より入力されるごとに、前記複数のヒントのうち当該操作入力で選択されたヒント識別情報に対応するヒントを前記画面に提示する。
【0039】
これにより、同じ演習問題を、複数の質問を順次提示する問題提示態様と学習者の要求に従いヒントを表示する問題提示態様のいずれでも提示できる。いずれの問題提示態様でも、学習者が演習問題の解答を見つけるのを支援することができる。
【0040】
望ましくは、前記学習用プログラムは、複数の演習問題について前記問題提示態様設定ステップで設定された前記問題提示態様に従い前記演習問題提示ステップを繰り返す繰り返しステップと、各演習問題に対して前記入力装置から入力された解答に基づいて当該演習問題に対する問題得点を算出する算出ステップと、各演習問題に対して前記算出ステップが実行されるごとに、既に提示された複数の演習問題に対する複数の問題得点が問題提示態様の切替えのためのあらかじめ定められた条件を満たすか否かを判定する条件判定ステップと、を更に含む。前記問題提示態様設定ステップでは、前記条件判定ステップにより前記条件が満たされたと判断されたときに、前記問題提示態様を前記第1又は第2の演習問題提示態様の他方に切り替える。これにより学習者の成績に応じて上記二つの問題提示態様を自動的に切り替えることができる。
【0041】
更に望ましくは、前記問題提示態様設定ステップでは、学習者による操作入力に従い前記第1又は第2の問題提示態様のうちの前記いずれか一方を決定する。これにより、学習者の好みに応じて、上記二つの問題提示態様の一方を選択できる。
【0042】
更に望ましくは、前記複数のヒントは、それぞれ前記複数の質問に対する複数の答えの一つに対応していることである。これにより、いずれの問題提示態様を用いても同じような内容の情報を学習者が得ることができ、上記二つの提示態様を切り替えて使用しやすくなる。
【0043】
より具体的には、前記理解されるべき複数の事項には、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき、前記問題文により実質的に表されている複数の第1種の事項と、前記解答の作成のために理解されるべき、前記問題文により表されていない少なくとも一つの第2種の事項が含まれ、前記複数の質問には、前記複数の第1種の事項の理解を検証するための少なくとも一つの第1種の質問と、当該少なくとも一つの質問の後に提示されるべき、前記少なくとも一つの第2種の事項の理解を検証するための少なくとも一つの第2種の質問が含まれている。
【0044】
これにより、複数の質問を順次提示する問題提示態様では、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき、前記問題文により実質的に表されている複数の第1種の事項と、前記解答の作成のために理解されるべき、前記問題文により表されていない複数の事項とを、それぞれに関する質問を通して学習者に理解させることができる。
【0045】
本願発明に係る記録媒体の更に他の態様では、学習用プログラムは、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示する問題文提示ステップと、前記演習問題の解答を前記入力装置から入力することを要求し、前記入力装置から入力された当該演習問題の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該演習問題の正解に基づいて判定する演習問題解答判定ステップと、前記演習問題の解答の入力を要求した後の経過時間が、前記演習問題に対する解答が前記入力装置より入力される前に制限時間を超えたときに、前記演習問題の正解を前記画面に表示する正解表示ステップと、を含むものである。これにより学習時間を問題単位で制限でき、学習効率を上げることができる。しかも、表示画面を長時間見ることによる視力低下等の健康上の懸念を回避することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る学習用プログラムを記録した記録媒体のいくつかの実施の形態を図面を参照して更に詳細に説明する。なお、以下においては、同じ参照番号は同じもの若しくは類似のものを表すものとする。また、第2の実施の形態以降では、第1の実施の形態との相違点を主に説明するに止める。
【0047】
<発明の実施の形態1>
図1(a)に、本発明に係る学習用プログラムを実行するためのコンピュータシステムの一例を示す。このシステムでは、パーソナルコンピューター1に入力装置としてのキーボード2及びマウス3と、表示装置4と、プリンタ5が接続されている。パーソナルコンピューター1には、図示しないCPU、メインメモリとしてのランダムアクセスメモリ(RAM)、図示しない磁気記憶装置(ハードディスク)、CD−ROM7を搭載するためのCD−ROMドライブ6が内蔵され、更にフロッピディスク9を搭載するためのフロッピディスクドライブ8が搭載されている。フロッピディスク9は、個々の学習者に関するデータを記録するのに使用される。例えば学習者の識別情報(ID)を保持するのに使用される。CD−ROM7には本発明に係る学習用プログラムがあらかじめ記録され、このプログラムが上記ハードディスクに読み込まれ、CPUにより実行される。
【0048】
図1(b)に示されるように、学習用プログラム10は、主に入出力ルーチン20、問題選択ルーチン30、問題提示ルーチン40、集計ルーチン60、データ解析ルーチン70からなる。
【0049】
図2に示すように、上記CD−ROM7には学習教材である問題データ群も記録されている。これらのデータ群も上記ハードディスクに読み込まれ、学習用プログラム10により使用される。したがって、以下では、簡単化のために図2はこのハードディスクに読み込まれたデータ群を表す図であると扱われることがある。問題データ群には、同じ学科の複数の単元に対応して単元別データ900A、900B等が含まれている。各単元別データ例えば900Aには、基礎問題データ群90A、基本問題データ群90B、標準問題データ群90C及び応用問題データ群90Dという4つのレベルの異なるデータ群が記録されている。ただしこれらのデータ群は他のCD−ROM等の他の記録媒体に記録されていてもよい。後に示すように、本発明では同じ演習問題をA型問題提示態様及びB型問題提示態様という二つの問題提示態様のいずれか一方で学習者に提示可能になっている。演習問題がA型問題提示態様及びB型問題提示態様で提示されるとき、その演習問題問題をそれぞれA型問題、B型問題と呼ぶことにする。
【0050】
各問題データ群には、A型問題用のデータとしてA型問題データ群91A、質問データ群92A、質問正解データ群93A、配点データ群94A、制限時間データ群95Aが含まれ、B型問題用のデータとして、B型問題データ群91B、B型問題正解データ群92B、ヒントメニューデータ群93B、ヒントデータ群94B、減点データ群95B、制限時間データ群96B等が含まれている。質問正解データ群93AにはA型問題正解データ群も含まれている。これらのデータのうち、A型問題データ群91AとB型問題データ群91Bの主要部が共通であるが、ここでは簡単化のためにこれらのデータ群を別々のデータ名で呼ぶことにする。同様に、ヒントデータ群94Bは実質的に質問正解データ群93Aの一部であるが、簡単化のために別のデータ名で呼ぶことにする。配点データ群94Aと減点データ群95Bも少なくとも一部は共通のデータとすることもできるが、ここでは別々のデータとして示している。また、複数のA型問題に対して配点データ群94A、制限時間データ群95Aを共通とすることもできる。同様に複数のB型問題に対してヒントメニューデータ群93B、制限時間データ群96Bを共通とすることもできる。図2に示されたデータの一部は複数の単元別データに対して共通に設けられていてもよい。例えば、制限時間データ群95A、ヒントメニューデータ群93B、制限時間データ群96Bなどがそうである。なお、本発明が適用できる問題データ群の構造は、図2に示されるものに限定されないことは言うまでもない。
【0051】
本実施の形態での学習方法の概略は以下のとおりである。
図3には本プログラムによるシステム画面の例が示されている。この画面には、複数のボタン82Aから82C、83Aから83Cの他に問題ウインド81Aと解答入力ウインド81Bが表示される。図では横長の問題ウインド81Aの下方に横長の解答入力ウインド81Bが表示されているが、問題ウインド81Aと解答入力ウインド81Bのこのような形状と配置は、理数系の演習問題あるいは英語のような外国語に関する演習問題のときに使用される。国語に関する演習問題の場合には、問題ウインド81Aと解答入力ウインド81Bがともに縦長に構成され、縦長の問題ウインド81Aの左方に縦長の解答入力ウインド81Bが表示される。
【0052】
図4にはA型問題を学習するときの画面80が示されている。画面80では、問題文が問題ウインド81Aに表示され、演習問題に関連する複数の質問が解答入力ウインド81Bの上部に順次表示される。学習者は解答入力領域84に質問の解答を入力する。上記複数の質問は、学習者が演習問題を解くうえで理解されるべき複数の事項を理解しているか否かを検証するための質問であり、所定の思考過程に即して学習者に提示されるように、それらの提示順序があらかじめ定められている。
【0053】
図5に示すように、質問への解答が正解のときには、正解メッセージ領域85A内に正解であるむねの文言とその質問に割り当てられた得点が表示される。質問への解答が不正解のときには、不正解メッセージ領域85Bを表示して不正解メッセージとして不正解であるむねの文言と得点0とが表示され、そのウインドの下方に正解が表示される。学習者は、質問への解答を再度入力することを求められ、所定の回数、例えば1回の再入力が依然として不正解であるときには、正解が表示される。学習者は、解答が不正解であるときには正解を理解したうえで次の質問の学習に進む。
【0054】
学習者は、上記複数の質問に答えた後に演習問題の解答を入力することを求められる。こうして、学習者は演習問題の解答に必要な複数の事項を所定の思考過程に即して順次理解し、その後に演習問題に対する解答を考え、入力する。
【0055】
演習問題への解答の入力に対して割り当てられた得点は100ではなく、それより小さい得点、例えば20点である。個々の質問に対応して質問得点があらかじめ定められている。質問得点の合計と演習問題に対する解答に対する得点の合計が100点となるように、質問得点が定められている。演習問題に対する解答が正解のときには、正解が入力された複数の質問の得点の合計と演習問題に対する解答の得点との合計が最終的に問題に対する得点となる。
【0056】
演習問題に対する解答が不正解のときには、正解が入力された複数の質問の得点の合計が演習問題に対する得点となる。この結果、演習問題に対する解答がたとえ不正解の場合でも、学習者は0でない得点を得ることができる。この得点は、演習問題の解答を作成のために理解されるべき複数の事項に関する学習者の理解の程度を反映したものであり、学習者にはいわゆる途中点が与えられることになる。この結果、この得点は、学習者の能力をより正確に把握するのに使用できる。
【0057】
図6にはB型問題を学習するときの画面が示されている。この画面80では、問題ウインド81Aに表示される問題文は、A型問題として提示される問題文と同じであるが、問題文に対する解答の選択枝が同時に問題ウインド81Aに表示される。問題に対する解答を入力する解答入力領域84が解答入力ウインド81Bに表示される。なお、解答入力領域84を設けないで、問題文の下方に記載された複数の選択枝のいずれかをマウスで選択させるようにしてもよい。また解答の入力方法は、選択枝の入力に限定されない。例えば演習問題によっては、正解となる数値又は文字を解答入力領域84に直接入力する方法を採用することもできる。
【0058】
演習問題に対する複数のヒントがあらかじめ準備され、学習者がヒントボタン82Bをマウスでクリックすると、それぞれのヒントに対する一群のヒント識別情報86がヒントメニューとして解答入力ウインド81Bの上部に表示される。学習者はヒントを見ないで問題に対する解答を入力することもできる。しかし、いずれかのヒント識別情報をマウスで選択することにより、対応するヒントを見ることができ、その後に問題への解答を入力することができる。なお、ヒントボタン82Bを設けないで、問題文の提示時に一群のヒント識別情報86をヒントメニューとして自動的に表示してもよい。
【0059】
各ヒントに対して減点が定められ、学習者がヒントを見るごとに、対応する減点が記憶され、問題への解答が正解のときには、満点100点から減点の累積値が差し引かれ、残りが得点となる。
【0060】
B型問題では、能力がある学習者はいずれのヒントを見ることなく直ちに問題への解答を入力することができ、A型問題よりも短時間で演習問題を学習することができる。それよりも能力が少し低い学習者も全てのヒントを見ることなく一部の必要なヒントを見るだけで演習問題の解答を想到できる場合には、同様にA型問題より短時間に演習問題を学習することができる。このようにB型問題はある程度能力がある学習者に適した問題提示態様である。
【0061】
本発明では、学習者がA型問題より学習を始め、その後複数の演習問題に対する学習成果が所定の条件を満たしたとき(例えば、複数の演習問題に対する平均の得点率があらかじめ定めた閾値を超えたとき)に、次の演習問題をA型問題からB型問題に自動的に切り替え可能になっている。なお、学習者の操作入力により、A型問題とB型問題のうち学習者が好む一方を選択する機能を追加することもできる。
【0062】
以下では本実施の形態の詳細を説明する。CD−ROM7が、CD−ROMドライブ6に装着され、学習用プログラム10及び教材データ(図2)が図示しないハードディスクにインストールされ、フロッピディスク9がフロッピディスクドライブ8に装着され、学習用プログラム10が起動されると、図7に示されるように、入出力ルーチン20が起動され、最初にスタート画面(図示せず)が表示される。この画面には、「新規」、「継続」、「終了」という3つのボタンからなるメインメニューが表示される(ステップ21)。学習者が本プログラムによる学習を初めて行うときには、「新規」を選択する。学習者が本プログラムによる学習をその後再開するときには、「継続」を選択する。学習者が、本プログラムによる学習を実行中に学習を終えるときには、学習者が「終了」を選択すると、本プログラムが終了する。後に説明するように、学習者が学習中に学習を終えたくなったとき、その指示によりこのメインメニューを表示させ、「終了」を選択してプログラムを終了することができる。
【0063】
メインメニューでの入力が「新規」又は「継続」であるときには(ステップ22)、図3に示されたシステム画面が表示される(ステップ23)。「新規」が選択された場合には、実際には学習者の識別情報の登録等の処理のための画面が表示されるが、この処理は本発明には直接には関係しないので、その説明を省略する。メインメニューでの入力が「終了」であるときには(ステップ22)、学習用プログラム10は終了する。
【0064】
システム画面に表示された「次へ」ボタン83Aは、次の演習問題の学習を指示するためのボタンである。データボタン83Bは、学習の集計データを解析して表示するためのデータ解析ルーチン70を起動するためのボタンである。メニューボタン83Cは、上述のメインメニュー画面を表示させるためのボタンである。採点ボタン82Aは、A型問題を学習中に演習問題に関する質問への解答を入力したことあるいはB型問題の学習中に演習問題に対する解答を入力したことを入力し、解答が正解か否かの判定を要求するためのボタンである。ヒントボタン82Bは、B型問題の学習中にその演習問題に対するヒントメニューの表示を求めるためのボタンである。解説ボタン82Cは、B型問題を学習中に採点ボタン82Aを押した後に更に演習問題の解答に関する詳しい説明の表示を求めるためのボタンである。
【0065】
システム画面の表示後、学習者による入力を待たないで直ちに問題選択ルーチン30が起動され、学習すべき演習問題が選択される。更に問題提示ルーチン40により選択された演習問題が提示される。問題提示ルーチン40では、演習問題がA型問題あるいはB型問題として学習者に提示される。そこでは、いずれかの演習問題の学習が終了すると種々の得点率を計算するための集計ルーチン60(図1(b))も起動される。問題提示ルーチン40が終わると、システム画面が再度表示される(ステップ24)。
【0066】
その後、学習者が「次へ」ボタン83Aを押した場合(ステップ25)、問題選択ルーチン30により、次の演習問題が選択され、学習に供される。学習者がメニューボタン83Cを押した場合(ステップ25)、メインメニューが表示され(ステップ21)、学習者が「終了」を選んだ場合には(ステップ25)、本プログラムが終了する。学習者がデータボタン83Bを押した場合、データ解析ルーチン70(図1(b))が起動され、集計ルーチン60で集計された種々のデータの表示が行われる。そのルーチン60の終了後にシステム画面が表示される(ステップ24)。
【0067】
問題選択ルーチン30では、学習者の学習対象の演習問題が例えば次の要領で選択される。演習問題は、複数の分野/単元(以下では簡単化のために単元と呼ぶことがある)に分かれている。出題する単元の順序はあらかじめ定められている。一つの単元に対して出題される演習問題は、レベルにより基礎問題、基本問題、標準問題及び応用問題に分かれる。それぞれの問題に関するデータは、データ群90A、90B、90C、90DとしてCD−ROM7に予め記録されている。各単元の問題は基礎問題から出題される。各レベルの演習問題には異なる知識を要する複数の演習問題が含まれる。
【0068】
各演習問題は基本的にはその演習問題に類似の演習問題と組み合わせて出題される。すなわち、各演習問題は、同じ知識を要する一群の類似問題の中から選択される。この中の二つの類似問題に対して連続して合格点を取ることが学習者に求められる。もしある一群の類似問題の中から選ばれた第1の演習問題について学習者が合格点を取った場合、同じグループ内の他の類似問題が選ばれ、学習に供される。上記二つの類似問題に対して連続して学習者が合格点を取らないときには(すなわち少なくとも一方の類似問題に対して不合格となったときには)、同じ類似問題グループから他の類似問題が選ばれる。
【0069】
学習者が同じ類似問題グループの中の二つの連続する演習問題に対して続けて合格点を取るまで以上の問題提示方法が繰り返される。学習者が二つの類似問題について続けて合格点を取るまで類似問題を出題することにより、学習者の理解を確実なものにすることができる。
【0070】
こうして学習者が同じ類似問題のグループの中の二つの連続する演習問題に対して続けて合格点を取ると、次の演習問題が他の類似問題グループの中から選ばれて学習に供され、以下同様に処理される。
【0071】
具体的には、図8に示されるように、問題選択ルーチン30では、メインメニュー又はシステム画面で先に学習者が入力したコマンドが判断される(ステップ31A)。すなわち、問題選択ルーチン30の起動の契機となった入力が判断される。この入力がメインメニューでの「新規」であった場合には、先頭の単元の基礎問題の先頭の演習問題が選択される(ステップ32)。
【0072】
更にA/Bフラグが0に設定される(ステップ38)。このA/Bフラグは、問題提示態様がA型問題を提示する態様であるかB型問題を提示する態様であるかを指定するフラグであり、値が0又は1のときに、それぞれA型又はB型を指定する。ステップ38では、新規に学習を始めるときは、A/Bフラグは、A型を表す値0に設定される。
【0073】
ステップ31Aで、メインメニューで「継続」が入力された又はシステム画面で「次へ」が入力されたと判断された場合、学習中の問題レベルの演習問題が終了したか否かが判断される(ステップ31B)。
【0074】
学習中の問題レベルの演習問題が終了していないときには、学習者が二つの類似問題に対して続けて合格したか否かが判定される(ステップ31C)。もし学習者が二つの類似問題に対して続けて合格していない場合、新たな類似問題が選択される(ステップ33)。もし学習者が二つの類似問題に対して続けて合格している場合、次の演習問題が選択される(ステップ35)。
【0075】
ステップ31Bで学習中の問題レベルが終了したと判断された場合、学習中の分野/単元が終了したか否かが判断される(ステップ31D)。そうでないときには、次の問題レベルの先頭の演習問題が選択される(ステップ37)。ステップ31Dで、学習中の分野/単元の演習問題が終了したと判断された場合、次の分野/単元の先頭の演習問題が選ばれる(ステップ36)。こうして、問題選択ルーチン30による次の演習問題の選択が終了する。
【0076】
問題選択ルーチン30により選択された次の演習問題は、問題提示ルーチン40により学習者に提示される。図9に示すように、問題提示ルーチン40では、まずA/Bフラグの値が0であるか否かが判断される(ステップ41)。A/Bフラグの値が0、1の場合、それぞれA型問題提示ルーチン400、B型問題提示ルーチン500が起動される。
【0077】
A型問題提示ルーチン400が起動された場合、後に説明する方法でA型問題提示態様で演習問題が学習者に提示され、学習者により入力された解答に基づいて得点が採点される。A型問題提示ルーチン400の終了後に集計ルーチン60が起動される。集計ルーチン60では一つの演習問題の学習が終了したときあるいは一つの単元に属する演習問題の学習が終了したときに、学習が終了した演習問題に関する問題得点率等の種々の得点率あるいは学習が終了した単元に関する種々の得点率が計算される。
【0078】
集計ルーチンで計算された学習が終了した演習問題に関する問題得点率が基準値、例えば80%を越えているか否かが判断され(ステップ42)、そうである場合には、A/Bフラグの値が1に変更される。すなわち、学習者の能力が高いので、以降の演習問題はB型問題提示態様で提示されることになる。ステップ42で、得点率が基準値80%を越えていないと判断された場合には、A/Bフラグは変更されない。
【0079】
B型問題提示ルーチン500が起動された場合、後に説明する方法でB型問題提示態様で演習問題が学習者に提示され、その後集計ルーチン60が起動され、種々の得点率が計算される。
【0080】
以下ではまずA型問題提示態様を説明する。A型問題提示態様では、演習問題に関する複数の質問が学習者に順次提示される。これらの質問は、演習問題の解答を見つけるために学習者が理解すべき複数の事項を学習者が理解しているかを検証するために使用される。以下では、これらの複数の事項を必須事項と呼ぶことがある。もしいずれかの必須事項を学習者が理解していない場合、その必須事項を学習者に提示することにより、学習者にその必須事項を理解させる。
【0081】
上記複数の質問は、学習者に所定の思考過程に即して演習問題の解答を想到するように、一定の順序で学習者に提示される。質問あるいはそれへの正解の提示は、学習者が演習問題の解答に到達するための段階的な手掛かりになる。このように、A型問題提示態様は、学習者が段階的に考えながら、詰まることなく演習問題の解答まで到達することを支援するために使用される。
【0082】
演習問題に得点が割り当てられ、更に各質問にも得点が割り当てられている。演習問題と全質問に割り当てられた得点の合計が満点になるようにそれぞれの得点が定められている。演習問題への解答が正解の場合には、正解となった複数の質問の得点の合計と演習問題に対する得点の合計が学習者の問題得点となる。演習問題への解答が不正解の場合でも、正解となった複数の質問の得点の合計が学習者の問題得点となる。単に演習問題に対して正解したあるいは不正解であることのみを評価する場合には、得点は100点かあるいは0点になるが、A型問題提示態様によれば、たとえ演習問題に対する解答が不正解での場合でも途中の質問に対する得点、いわゆる途中点を知ることができる。これにより学習者の得手不得手をより詳細に理解できる。
【0083】
学習者が理解すべき上記複数の必須事項には、問題文に実質的に表されている事項も含まれる。これにより、まず演習問題そのものを正しく理解するように学習者を訓練することができる。学習者が理解すべき上記複数の必須事項には、問題文に記載されていないが答案の解答に必要な事項も含まれる。
【0084】
具体的には図10に示されるように、本実施の形態では複数の解答の手順、例えば問題文分析手順T1、問題展開手順T2、答案作成手順T3が定められている。これらの手順は、演習問題の解答に到達するために、あらかじめ定められた順序にしたがって順次学習者により経由されるべき概略的な思考過程としてあらかじめ定められている。
【0085】
問題文分析手順T1は、演習問題の解答を見つけるために学習者が理解すべき複数の必須事項のうち問題文に実質的に表された複数の必須事項を理解するための手順である。問題展開手順T2は、演習問題の解答を見つけるために学習者が理解すべき事項のうち問題文に表されていない複数の事項を理解するための手順である。答案作成手順T3は、演習問題に対する解答を入力するための手順である。問題文に複数の設問が設定されている場合には、各設問に対しても上記複数の手順が適用される。
【0086】
問題文分析手順T1により、演習問題そのものを正しく理解するように学習者を訓練することができる。問題展開手順T2により演習問題の解答を見つけられるように学習者を訓練できる。
【0087】
本実施の形態では、問題文分析手順T1で理解されるべき複数の必須事項、すなわち問題文に実質的に表された複数の必須事項の各々を第1種事項あるいは第1種必須事項と呼ぶことがある。問題展開手順T2で理解されるべき複数の事項、すなわち問題文に表されていない複数の必須事項の各々を第2種事項あるいは第2種必須事項と呼ぶことがある。
【0088】
理数系の学科では、問題文分析手順T1では具体的にはいずれの演習問題に対しても目的物、条件、単元に関する理解が必須である。目的物は、演習問題に対して解答すべき内容であり、条件は、演習問題に対する解答を出すうえの制約である。単元は、演習問題が属するあらかじめ定められたまとまり(数学ならベクトルあるいは三角関数など)である。
【0089】
更に演習問題によっては、例えば作図と作表に関する理解が必須である。作図は、演習問題の内容をビジュアル化するための図を作成することである。作表は、演習問題の内容をビジュアル化するための表を作成することである。演習問題の解を考えるうえで作図又は作表が必要であるか否かは問題文に明記されていないのが普通である。しかし、演習問題の解答を見いだすには、問題文に記載された内容を表す図又は表を作成することが必要であるか否かを理解することあるいはその図あるいは表を作成できることは、問題を理解するうえで必須である。したがって、作図と作表の要否あるいは問題文を見てこれらを作成することは、問題文により実質的に表されている必須事項と考えることができる。
【0090】
一般に、学習者が理解すべき上記複数の必須事項は、それぞれある対象に関するある特定の事実である。各必須事項がどのような内容であるかを説明するには、それが関係する対象が何であるかという説明とその対象に関するどのような事実であるかという説明を用いるほうが分かりやすいことがある。同じ学科の複数の演習問題に対する複数の必須事項は、多くの共通の対象に関するのが普通である。もちろん演習問題固有の対象を含む場合もありうる。
【0091】
したがって、以下では、上記複数の必須事項がそれぞれ関連する複数の対象のそれぞれを要素と呼び、必須事項の説明に用いる。具体的には、理数系の教科の演習問題では、上記目的物、条件、単元、作図、作表は、問題文分析手順T1における要素として扱われる。
【0092】
語学関係の学科の演習問題では、形式段落の内容、意味段落の箇所、意味段落の内容に関する理解がいずれの演習問題に対しても必須である場合が多い。これらが問題文分析手順T1における要素として扱われる。形式段落は、目でみてすぐ分かる形式上の段落であり、意味段落は、形式段落を内容ごとにまとめて作られる段落のことであり、意味段落の箇所は、意味段落が分かれる箇所のことである。更に、演習問題によっては文の構成図、図解などに関する理解が必須であり、これらが要素として扱われる。文の構成図は意味段落のつながり方をビジュアル化するために作る流れ図である。図解は演習問題の内容をビジュアル化するために作る図である。
【0093】
各手順に対応して複数のより具体的な思考過程が定められている。本実施の形態では、問題文分析手順T1に対応して、上記複数の第1種の必須事項を理解するための複数の段階として、選択段階D1、確認段階D2、分析段階D3の3段階が定められている。選択段階D1は、演習問題の分析に必要な要素を選ぶ段階である。
【0094】
確認段階D2は、選択で選ばれた要素に関連して次の分析段階D3で抽出すべき具体的な内容を記載した部分を選ぶ根拠となる部分を確かめるかあるいは選択段階D1で選ばれた要素を選択すべきであった、問題文に記載された根拠となる部分を確かめる段階である。分析段階D3は、選択段階D1で選ばれた要素に関する、問題文上に表された具体的な内容を抽出する段階である。
【0095】
問題展開手順T2で学習者が理解すべき複数の必須事項は、問題文には直接記載されていないが、演習問題の解を見つけるうえで必須の事項である。このような必須事項が関連する対象は、理数系の教科の演習問題では、例えば「糸口」、「公式」、「補助線」である。ここで「糸口」は、答案を作成するためにまず考えなければならない第一歩となる事実である。「公式」は答案を作成するために使う公式である。「補助線」は、問題文分析手順T1で、作図が要素として選択され、図を作成した場合に、演習問題の解を考えやすくするためにその図に追加する線のことである。
【0096】
本実施の形態では、これらの「糸口」、「公式」、「補助線」が、問題展開手順T2における要素として扱われる。ここで「糸口」は、「公式」、「補助線」よりも抽象的な内容を示す言葉であるが、いずれの演習問題の解答を考えるときでも、一番重要とも言える事実を指し問題の解答を見つけるうえで重要なので、要素として使用される。「糸口」はいずれの演習問題に対しても要素として扱われるが、「公式」、「補助線」は演習問題により必要となる要素である。
【0097】
語学関係の教科では、「糸口」と「法則」が要素として扱われる。ここで「糸口」は、問題の解答を見つけるためにまず考えなければならない第一歩となる事項であって、語学関係の演習問題では、例えば、文と文のつながり、段落のつながりあるいはキーワードが糸口となる。「法則」は、語学関係で公式とまでは言えないが、一般的に使用する考え方である。以上の二つの他にも演習問題によっては、他の要素が追加される。
【0098】
以下では、問題文分析手順T1における複数の要素をそれぞれ第1種要素と呼び、問題展開手順T2における複数の要素をそれぞれ第2種要素と呼ぶことがある。
【0099】
問題展開手順T2には、具体的には方針段階D4と組立段階D5の二つの段階が含まれる。方針段階D4は、答案作成のための手掛かりを見つけるための段階である。理数系の学科の演習問題では、この段階では上記「糸口」が演習問題によらないで要素として使用される。「公式」、「補助線」は演習問題により要素として扱われる。
【0100】
組立段階D5は、問題文分析手順T1で分析された複数の要素と方針段階D4で扱われた一つ又は複数の要素の相互の関連を理解するための段階である。具体的には、「条件」と「目的物」の間を方針段階で扱われた要素とを図式に表示して、それらの間の関係を理解させる。更に、演習問題によっては、上記「条件」と「目的物」と上記方針段階D4で扱われた要素だけでは演習問題の解に至らないという新たな問題が発生することがある。その場合、組立段階D5は、この新たな問題点を解消する事項を理解するための段階でもある。答案作成手順T3は、作成段階D6のみからなり、ここでは答案が作成されるか又は演習問題の解答が入力される。
【0101】
A型問題提示態様では、各演習問題に対して各段階に対応して少なくとも一つの質問が用意され、CD−ROM7の質問データ群92Aに記憶され、学習者に提示される。図10には、第1種要素の群H1として、「目的物」、「条件」、「単元」、「作図」が例示され、第2種要素の群H2として、「糸口」が例示されている。
【0102】
図10には質問Q1からQ6が示されている。選択段階D1に対応して、質問Q1が用意される。質問Q1は、演習問題に対して必要な要素が何であるかという必須事項を問う質問である。この質問は、言い換えると複数の第1種の事項が関連する、前記問題文により実質的に表されている複数の要素をそれぞれ指摘させるための質問である。質問Q1の後は、確認段階D2の質問が表示される。確認段階D2に対応して、それぞれの要素の根拠となる問題文上の記載、例えばキーワードが何であるかという必須事項を問う質問Q21,Q22,Q23,Q24が要素ごとにあらかじめ用意されている。
【0103】
分析段階D3に対応してそれぞれの要素の内容が具体的に何であるかという必須事項を問う質問Q31,Q32,Q33,Q34が要素ごとにあらかじめ用意されている。同じ要素に関する確認段階D2に対する質問と分析段階D3に対する質問は順次表示される。その後に次の要素に関する、確認段階D2に対する質問と分析段階D3に対する質問とが順次提示される。すなわち質問Q21,Q31,Q22,Q32,Q23,Q33,Q24,Q34の順にこれらの質問が表示される。
【0104】
その後方針段階D4に対応する質問Q41が表示される。質問Q41は、演習問題において、「糸口」は何かという必須事項を問う質問である。図10の例では、第2種の要素は「糸口」一つであるので、一つの質問Q41のみが表示される。しかし、第2種の必須事項が複数ある場合には、それぞれの必須事項に関する複数の質問が順次表示される。
【0105】
その後組立段階D5に対応する質問Q5が表示される。質問Q5は、問題文分析手順T1で分析された複数の第1種要素と方針段階D4での質問の対象となった一つ又は複数の第2種要素、例えば「糸口」の相互の関連という必須事項の理解を問う質問である。
【0106】
具体的には、質問Q5は、「条件」と「目的物」を結ぶ線図を表示し、その線図上の「条件」と「目的物」の間に表示された領域に方針段階D4で扱われた第2種要素を入力することを求める。更に、演習問題によっては、「条件」と「目的物」と第2種の要素だけでは演習問題の解に至らないという新たな問題が発生する場合には、上記質問Q5は、この新たな問題点を解消するために理解されるべき着眼点を入力させるための領域を上記線図上に表示し、上記解消するための着眼点は何かも問う。
【0107】
その後答案作成の質問Q6が表示される。質問Q6では、学習者は演習問題への解の入力が求められる。この要求は本来は質問ではないが、ここでは簡単化のためにこの要求も質問として扱う。後に例示するように、演習問題の解を入力する前に実際に答案用紙を模擬する画面を表示し、途中の計算式に含まれた穴を埋める、誤字脱字を訂正する、あるいは理論展開の正しさを点検する設問等を含む質問が質問Q6として表示される場合もある。このような場合には、質問Q6は、計算式を埋めること等を求めるという設問が演習問題の解の入力を要求するという要求に付加されている質問であり、演習問題の解を求める質問であることには変わりはない。
【0108】
なお、答案が複雑な場合は、方針段階D4→組立段階D5→作成段階D6を繰り返し実行して演習問題の解答に到達するように、方針段階D4用の質問から作成段階D6用の質問までの一連の質問が複数群順次提示されることもある。このような場合にも、作成段階D6の複数の質問のグループは、本来は一つの質問が複数に分割されたものであり、演習問題の解を求める要求に、他の設問が付加されたものであることには変わりはない。
【0109】
以上の説明から明らかなように、上記問題文分析手順T1から問題展開手順T2は、演習問題の解答に到達するためにあらかじめ定められた順序にしたがって学習者により順次経由されるべき概略的な思考過程としてあらかじめ定められている。
【0110】
更に、上記選択段階D1から組立段階D5は、演習問題の解答に到達するためにあらかじめ定められた順序にしたがって学習者により順次経由されるべきより具体的な思考過程としてあらかじめ定められている。すなわち、段階の順序は、図10に示すように、選択段階D1から組立段階D5に至る順序であり、この順序は基本的に学習者が経由すべき思考過程に対応して定められている。
【0111】
各段階に対応して理解されるべき複数の必須事項のうちの少なくとも一つが定められている。具体的には、選択段階D1では、問題文に関して理解されるべき複数の必須事項の対象である複数の要素をそれぞれ正しく選択するという複数の必須事項が対応されている。この選択段階D1では、これらの複数の必須事項の理解を検証するための質問として上記一つの質問Q1が使用されている。
【0112】
確認段階D2には、複数の要素についての問題文上の根拠を確認するという複数の必須事項が対応されていて、それぞれの要素の確認のために複数の質問Q21,Q22,Q23,Q24が使用されている。分析段階D3には、問題文上に記載されたそれぞれの要素の具体的内容を理解するという複数の必須事項が対応され、それぞれの要素の具体的な内容を確認するために複数の質問Q31,Q32,Q33,Q34が使用されている。
【0113】
方針段階D4では、「糸口」が何であるかという少なくとも一つの必須事項が対応されて、質問Q41がこの「糸口」の具体的な内容の理解を検証するために使用されている。問題によっては必要な公式の内容は何かという他の必須事項もこの方針段階D4に対応させられる。組立段階D5には、選択段階D1で既に選択された複数の要素と方針段階D4で理解された「糸口」という要素あるいは「糸口」と他の要素との関連を図式的に組み立てて理解するという必須事項が対応されている。
【0114】
このように、上記複数の段階は、上記複数の第1種の事項の少なくとも一つがそれぞれに対応する複数の段階(選択段階D1から分析段階D3まで)からなる第1の段階群と、前記複数の第2種の事項の少なくとも一つがそれぞれに対応する複数の段階(方針段階D4と組立段階D5まで)とに区分されていることが分かる。
【0115】
更に、上記複数の質問は、上記複数の段階の順序に対応する必須事項の順序にしたがって順次提示されている。すなわち、段階の順序は、選択段階D1から組立段階D5に至る順序であり、段階の順序は基本的に学習者が経由すべき思考過程に対応しているので、段階の順序が基本的には複数の必須事項を理解する順序を定めている。したがって、質問Q1からQ5は基本的にはこれらの必須事項の理解されるべき順にしたがって学習者に提示されている。
【0116】
ただし問題文分析手順T1では、同じ要素に関して、確認段階D2及び分析段階D3の質問Q21,Q31が対応され、その後他の要素に関して同様の順序で二つの質問が続けて対応されている。これは同じ要素に関する異なる必須事項の理解は続けてなされるのが通常であることを反映したものであり、それらの必須事項の理解の検証も同じ要素に関して続けて行うのが望ましいからである。
【0117】
以上の説明から明らかなように、一つの段階、例えば確認段階D2に複数の要素が対応されているときには、段階と要素の組が理解されるべき一つの必須事項に対応している。したがって、そのような段階については、段階と要素との組でもって、その段階で理解が検証されるべき必須事項を特定することができる。このことは選択段階D1、分析段階D3、方針段階D4についても同じである。
【0118】
以下では、各段階において理解が検証されるべき必須事項を段階と要素との組でもって表す。例えば、選択/目的物という表記は、「目的物」が要素として選択されるべきであるという必須事項を表す。ただし組立段階D5には一つの必須事項のみが対応するが、その必須事項は複数の要素に関連するので、簡単化のために、それらの複数の要素を示さないで単に組立段階D5を示すだけでその段階に対応する必須事項を表すことにする。
【0119】
図11から13には、演習問題を記述した問題文の例とその演習問題に対する一連の質問の例Q1,Q21等とそれぞれの質問に対する質問正解A1,A21等の例が示されている。図ではそれぞれの質問正解は、対応する質問のすぐ下に記載されているが、学習者の解答が不正解のときに正解メッセージ領域85A(図5)に表示されるものである。問題文を示すデータは、CD−ROM7内のA型問題データ群91A(図2)にあらかじめ記憶されている。質問と正解を示すデータは、CD−ROM7内の質問データ群92Aと質問正解データ群93A(図2)にそれぞれあらかじめ記憶されている。
【0120】
問題文M1により表される演習問題(以下ではこの演習問題も演習問題M1と呼ぶことがある)は、小学六年の算数の単元「濃さに関する問題」であり、難易度は標準レベルであり、この演習問題では作図を用いて問題を解くことが求められる。
【0121】
図11に示すように、質問Q1は、選択段階D1の質問であり、複数の第1種の要素をすべて選択することが求められる。そのために選択枝が同時に表示される。学習者は正しい選択枝の番号をキーボードから入力するかあるいは画面上で正しい選択枝をクリックする。ここでは4つの要素「目的物」、「条件」、「単元」、「作図」を選択するのが正解である。ただし図では、「目的物」は簡単化のために「目的」と記載されている。また、作図を用いずに演習問題を解くことも可能であるが、「濃さに関する問題」では、作図を用いるほうがより一般的であるから、本演習問題では「作図」を要素として選択するのが正解であるとしている。この質問に対する解答が正解であるか否かの判定にあっては、各要素ごとに正解か否かが判断される。すなわち、いずれかの要素が選択された場合、その質問はその要素に関しては正解として扱われる。
【0122】
つぎに「目的物」に関しては確認段階D2の質問として「目的物」を決定する根拠となる問題文のキーワードを問う質問Q21が表示される。この質問には質問文の複数の箇所に下線が引かれていて、学習者は下線部のいずれかをマウスでクリックすることが求められる。つぎに「目的物」に関する分析段階D3の質問として「目的物」の具体的な内容を問う質問Q31が表示される。ここでは、学習者は問題文中の複数の下線部から該当する内容を示す箇所をマウスでクリックすることを求められる。
【0123】
同様にして、図11と図12に示すように「条件」、「単元」、「作図」に関する確認段階D2と分析段階D3の質問Q22,Q32,Q23,Q33,Q24,Q34が順次表示される。なお、「作図」に関する分析段階D3の質問Q34では、実際に図を完成させることが求められている。以上で、問題文分析手順T1に対する質問が終了する。
【0124】
このように、問題文分析手順T1では選択段階D1に対応する全要素に関する一つの共通の質問の後に、各要素に対する確認段階D2と分析段階D3に対応する二つの質問が学習者に順次提示される。このように質問を順序だてて提示することにより、学習者は演習問題を順序だてて正しく理解できるようになる。このような定型的な手順を多くの演習問題で繰り返すことにより、学習者は問題文分析手順T1を身につけるようになる。
【0125】
つづいて問題展開手順T2の質問として、方針段階D4に対応する質問Q41が表示される。ここでは、答案の「糸口」を選択枝から選択することが求められている。具体的には、本演習問題での「糸口」は、アの部分の面積とイの部分の面積の和が、ウの部分の面積に等しいということである。本演習問題では、方針段階D4に対する第2種の要素は「糸口」のみであり、方針段階D4に対応する質問としては質問Q41のみが表示される。方針段階D4に対応する他の第2種の要素、例えば「公式」がある場合には公式の理解を問う質問が更に表示される。
【0126】
つぎに図13に示すように、組立段階D5に対応する質問として質問Q5が表示される。質問Q5では、図13に示すように、一般的には、「条件」から「答え」に到達する道筋を示す線図が示される。更に、この演習問題に必要な「糸口」が入力されるべき領域aを示す図形が上記線図の中央部分に重畳して表示される。学習者は、方針段階D4で学んだ「糸口」をこの領域に入力することを求められる。それにより、「条件」に「糸口」を更に追加して考慮することにより「目的物」が得られることを学習者に理解させる。
【0127】
本演習問題もそうであるが複雑な演習問題に場合、質問Q5として、問題点を解消する着眼点が入力されるべき領域bを示す図形が、上記線図の右側部分の下方に、上記線図に線で結ばれて表示される。本演習問題では、領域aには先に求められた「糸口」を入力し、領域bには問題点解消事項として「▲1▼の重さ」を入力することが求められる。こうして、演習問題の解答に至るには、「糸口」に加えて、「▲1▼の重さ」という問題点解消のための着眼点を考慮することが必要であることを学習者に理解させる。以上で問題展開手順T2に対する質問が終了する。
【0128】
その後、答案作成手順T3あるいは作成段階D6として、答案を作成させる質問Q6が提示される。図から分かるように、この質問では、作成すべき答案中の計算過程が記載され、その中の複数の箇所に空白が設けられている。学習者はこれらの空白を埋めることにより答案を完成することが求められる。それらの空白の最後の空白は演習問題M1の解答を入力すべき空白である。したがって、この質問Q6は、学習者に計算過程を完成することを求める設問と、演習問題に対する解答の入力要求を含んでいることになる。演習問題によっては、質問Q6では、演習問題に対する解答の入力要求のみを含んでいてもよいことは言うまでもない。
【0129】
なお、演習問題によっては、答案作成段階D6での質問Q6には、演習問題に対する正解を既に記述し、途中の計算式に設けた穴を埋めるように記載された答案を表示し、その穴を埋めることを求める場合もあり得る。このような質問は、見かけ上はその演習問題の解答を求めていないが、穴埋めを求めることにより演習問題の解答を求めるのに必要な理解と同等の理解を求めていることには変わりはない。したがって、このような答案を作成することを求める質問も、実質的に演習問題の解答を求めている質問であると見なすことができる。
【0130】
更に、答案作成段階D6での質問には他の形式の答案を提示しあるいは答案の解答そのものに代えて他の質問を提示する場合もある。しかし、このような他の答案あるいは他の質問も本発明に関しては演習問題の解答の入力の要求と同じと考えることができる。すなわち本発明での演習問題の解答の要求は、その要求の形式にはよらないで、演習問題の解答を理解していることと同等のことを確認するための入力の要求であればよい。
【0131】
本実施の形態では、選択段階D1に対応して全要素に関する一つの質問Q1が使用されるが、複数の要素を順次選択するように要素の数だけの質問を選択段階D1に対応して使用してもよい。この場合には、ある要素に対する選択段階D1の質問、確認段階D2の質問、分析段階D3の質問が順次表示され、その後に次の要素に対する同様の3つの質問が順次表示される。
【0132】
また逆に、場合によっては、簡単化のために、問題文分析手順T1では第1種の要素の選択と分析を兼ねる一つの質問のみを使用することも可能である。例えば、「目的物」はこれこれである、「条件」はこれこれである、「単元」はこれこれである、「作図」はこれこれである、というように、要素の候補とその具体的な内容を記載した文章を複数個選択枝として複数学習者に提示し、それらの選択枝のうちで正しい文を選択させるという方法も考えられる。
【0133】
図14には、各段階での質問の概要と、上記演習問題における対応する質問の例の番号と、各質問に対して割り当てられた得点の種別のリストを示す。選択段階D1に対応する質問Q1には、選択される要素の各々に対応して得点が割り当てられている。すなわち、「目的物」、「条件」、「単元」、「作図」がそれぞれ正しく選択されると、対応する選択/目的物得点、選択/条件得点、選択/単元得点、選択/作図得点が与えられる。したがって、この質問Q1という一つの質問に対して4つの異なる得点があらかじめ割り当てられている。
【0134】
演習問題によっては、「作図」に代えて「作表」が要素となる場合がある。その場合には、選択/作表得点が選択段階D1の質問Q1に対して、選択/作図得点に代えて割り当てられる。更に、「作図」も「作表」も不要である場合には、質問Q1に対しては、選択/目的物得点、選択/条件得点、選択/単元得点のみが割り当てられる。
【0135】
図14から分かるように、他の質問に対しては一つの得点のみが割り当てられる。先に例示した答案作成段階D6の質問Q6(図13)においては、複数の穴埋め用の空白が含まれていた。最後の空白が演習問題に対する解答を入力する空白である。この最後の空白以外の空白に対して入力した答えが間違っている場合にも答案の作成の得点は0となる。すなわち、答案の作成に対して一つの得点が割り当てられている。
【0136】
上記複数の質問のそれぞれに対して割り当てられている得点の値は、配点データ群94A(図2)により与えられる。図15には、各得点の数値例を示す。問題文分析手順T1を構成する選択段階D1、確認段階D2、分析段階D3の各段階には、それぞれ15,15,20点が割り当てられ、その結果、問題文分析手順T1全体に対して50点が割り当てられている。問題展開手順T2を構成する方針段階D4、組立段階D5の各段階には、それぞれ15,15点が割り当てられ、その結果、問題展開手順T2全体に対して30点が割り当てられている。最後の答案作成手順T3又は作成段階D6に対しては20点が割り当てられ、演習問題全体としては満点は100点になる。この例では、答案作成手順T3に対するよりも他の手順T1,T2に割り当てられた点数のほうが大きいことが分かる。
【0137】
選択段階D1に割り当てられた得点15点は、各要素に更に配分される。図の例では、選択/目的物得点、選択/条件得点、選択/単元得点のそれぞれに等しい得点4点が割り当てられ、選択/作図得点には残りの3点が割り当てられている。確認段階D2の得点についても同様である。分析段階D3の得点20点は、4つの要素に均等に配分されている。方針段階D4に割り当てられた得点15点は、方針段階D4に関与する要素が「糸口」のみであるので、「糸口」に対して15点がそのまま割り当てられている。組立段階D5の得点15点はそのまま組立得点に割り当てられる。作成段階D6の得点20点はそのまま作成得点に割り当てられる。
【0138】
図16には、他の演習問題での得点の例を示す。この演習問題では、第1種要素は「目的物」、「条件」、「単元」のみであり、第2種要素には「糸口」以外に「公式」が含まれていると仮定している。段階別の配点は図15の場合と変わらないが、各要素に割り当てられた得点は、要素の数に応じて変更されている。
【0139】
以上において、各質問に割り当てられた得点を説明したが、以上の説明から明らかなように、正確には、各質問に得点が割り当てられているのではなく、各質問により検証しようとした、学習者が理解すべき事項に得点が割り当てられている。すなわち、各質問に対応して得点が定められているが、その得点は、その質問が関連する、学習者が理解すべき事項(必須事項)に対して割り当てられている。したがって、この得点を必須事項別の得点と呼ぶことがある。しかし、以下でも説明の簡単化のために質問に割り当てられた得点と呼ぶことがある。
【0140】
A型問題提示ルーチン400は、例えば図17に従い実行される。まず、問題選択ルーチン30で選択された演習問題の問題文が表示装置4の画面に提示される(ステップ401)。すなわち、図4に例示するように、問題ウインド81Aに問題文が表示される。その後その演習問題に対する質問が選択される(ステップ402)。各演習問題に対する複数の質問の提示の順序は既に説明したようにあらかじめ定まっている。質問選択ステップ402では、この質問の順序に従いつぎに表示すべき一つの質問を選択する。
【0141】
問題文を提示した直後では選択段階D1の質問が選択され、その質問が図4に例示するように、解答入力ウインド81Bに提示される(ステップ404)。今の場合質問は要素の選択を求める質問である。同時に質問に対する解答を入力するための解答入力領域84が表示される。学習者は、解答入力領域84に質問解答を入力した後に、採点ボタン82Aをマウスでクリックすることが求められる。
【0142】
採点ボタン82Aがクリックされると(ステップ406)、解答入力領域84内の質問解答が正解であるか否かがあらかじめ記憶された質問正解データに基づいて判定される(ステップ408)。質問解答が正解である場合には、図5に示すように正解メッセージ領域85Aに正解というメッセージとともに質問得点が表示される(ステップ410)。
【0143】
ステップ408での判定により質問解答が不正解であると判明した場合には、その質問に対する不正解回数をカウントアップする(ステップ420)。各質問をステップ404で最初に提示するときに、不正解回数は初期値0にセットされる。不正解回数が限界値を越えていないと判断されたとき(ステップ422)、図5に例示する不正解メッセージ領域85Bが表示され、不正解というメッセージが表示される(ステップ424)。
【0144】
学習者は、再度質問への解答を入力することを求められる。再入力が依然として不正解であり、不正解回数が限界値を越えたときには、不正解というメッセージと質問得点0点が不正解メッセージ領域85Bに表示され、正解が例えばその領域の下方に表示される(ステップ426)。学習者は、解答が不正解であるときには、正解を理解したうえで、次の質問に進む。本実施の形態では、上記不正解回数の限界値は例えば1に定められる。これにより学習者は2回まで質問の解答を入力することができる。
【0145】
採点ボタン82Aがクリックされない状態では、質問の提示後の経過時間が質問用の第1の制限時間を越えたか否かが繰り返しチェックされ(ステップ405)、経過時間が第1の制限時間を越えた場合、不正解メッセージと質問得点0点が同様に不正解メッセージ領域85Bに表示され、正解がその領域の下方に表示される(ステップ426)。これにより、学習者が同じ質問に余りにも長時間を掛けるのを防ぎ、それにより学習効率の低下を防いでいる。しかも、表示画面を長時間見ることによる視力低下等の健康上の懸念を質問レベルで回避することができる。
【0146】
質問用の制限時間は、各演習問題の各質問毎に予め定めることができ、制限時間データ群95A(図2)に記録されている。後に述べる第2の制限時間データも同様である。しかし、同じ演習問題に対する全ての質問に関する制限時間を等しくすることもできる。質問用の制限時間の値は例えば5分程度にすることができる。全演習問題に対する全ての質問に関する制限時間を等しくすることもできる。同じ演習問題に対する一部の複数の質問に関する制限時間を他と異ならしめることもできる。例え選択段階D1と確認段階D2と分析段階D3に対応する複数の質問に対する制限時間を互いに等しくし、方針段階D4と組立段階D5に対応する複数の質問に対する制限時間を互いに等しくし、これら二つの制限時間を互いに異ならしてもよい。また、異なる演習問題に関しても、同じ段階に対応する質問に対する制限時間を等しくすることもできる。
【0147】
ステップ410で正解時の質問得点が表示された後あるいはステップ426により不正解又は制限時間オーバによる質問得点0が表示された後に、質問得点は学習者の成績データの一つとして記憶され(ステップ412)、更に質問得点率が計算され記憶される(ステップ414)。質問得点率は、質問に割り当てられた得点に対する学習者が得た得点の割合であり、一つの質問に対する得点率は、質問解答が正解の場合には100%であり、不正解の場合には0%である。
【0148】
なお、選択段階D1の質問Q1のように複数の要素を選択する質問では、全要素が選択されたときのみ正解となる。しかし、得点は正しく選択された要素に割り当てられる。正解メッセージ領域85Aには、正解となった要素に割り当てられた得点の合計が表示される。
【0149】
ステップ414で計算される質問得点率は、各要素別の得点率である。例えば「目的」、「条件」、「単元」、「作図」それぞれに割り当てられた得点に対するそれぞれの要素に対する学習者が得た得点の比率がその要素の得点率として計算される。上で述べたように、選択すべき要素のいずれかが選択されたとき、その要素に対する得点率は100%となる。
【0150】
こうして一つの質問の処理が終了すると、学習者が「次へ」ボタン83Aをクリックするのを待つ(ステップ416)。ボタン83Aがクリックされると、演習問題に対する全ての質問を終了したか否かがチェックされる(ステップ418)。残りの質問がある場合、処理はステップ402に戻り、次の質問が同様に処理される。こうして、答案の作成用の質問Q6以外の全ての質問が終了すると、学習者は、答案の作成に必要な事項を全て理解したことになる。
【0151】
その後、答案の作成の質問Q6が提示される。既に述べたように、質問Q6は演習問題に対する答案作成要求であるが、先行する質問と全く同様にして、この質問Q6に対して解答の正否判断及び得点の計算がなされる。こうして、答案作成質問Q6を含む全ての質問が終了すると、演習問題に対する得点が計算され、表示され、記憶される(ステップ430、432)。この得点は、全ての質問に対する得点の合計である。
【0152】
図17には示していないが、ステップ401による問題文の提示後の経過時間が、答案の作成が完了する前に演習問題に対して定められた第2の制限時間を越えたときに、学習を打ちきり、演習問題の正解を表示し、問題得点を0にすることもできる。また、全質問のうち、正解が入力された質問に対して割り当てられた得点のみが有効となり、まだ解答していない質問の得点は0点に設定される。この場合、学習者は、この第2の制限時間内で演習問題の学習を終えることを求められることになり、この制限時間の設定は、学習効率を高めるのに有効である。しかも、表示画面を長時間見ることによる視力低下等の健康上の懸念を回避することができる。この第2の制限時間は、質問用の第1の制限時間より長い時間、例えば15分程度とすることができる。
【0153】
図18には、一つの演習問題に対して得られる問題得点データを示す。列601には段階の種類が記載され、列602には、各段階で出された質問に関連する要素が記載されている。列603には、各段階に対応して、更に同じ段階に対して複数の要素に関する質問がなされたときにはそれぞれの要素に対応して問題別必須事項別得点が記憶される。図では、選択段階D1では「作図」が要素として扱われ、方針段階では「糸口」とともに「公式」が要素として扱われ、これらの要素に対応して問題別必須事項別の得点が記憶される。
【0154】
列603の最後のフィールド603Aには、問題得点が記憶される。列604は、問題別必須事項別得点率が後に集計ルーチン60により計算され、記憶される。列604の最後のフィールド604Aには、同様に集計ルーチン60により後に問題得点率が記憶される。
【0155】
以下ではB型問題提示態様について説明する。図9に示された問題提示ルーチン40において、A/Bフラグの値が1のときには、B型問題提示ルーチン500が起動される。このルーチン500では、図6に示すように、問題ウインド81Aに問題文が表示される。問題文を示すデータは、CD−ROM7内のB型問題データ群91B(図2)にあらかじめ記憶されている。正解を示すデータは、正解データ群92Bにあらかじめ記憶されている。A型問題提示ルーチンでの問題文の提示と異なり、B型問題提示ルーチンでは、問題に対する解答の選択枝も同時に表示され、更に解答入力領域84も表示される。したがって、問題文が提示された時点で学習者は演習問題の解答を入力することを要求されたことになる。なお、問題に対する解答の入力方法は、選択枝の入力という方法に限定されるものではなく、他の方法でもよい。例えば、問題によっては、正解となる数値又は文字を直接入力する方法を用いることもできるのは言うまでもない。
【0156】
B型問題提示ルーチン500が起動されているときには、ヒントボタン82Bがアクティブにされ、学習者は、演習問題の解答が分からないときは、ヒントボタン82Bをクリックすることができる。ヒントボタン82Bがクリックされると、解答入力ウインド81Bにヒントメニュー86が表示される。ヒントボタン82Bが一度クリックされた後はヒントメニュー86は続けて表示される。
【0157】
ヒントメニュー86は、複数のヒントの各々の識別情報からなり、所望のヒントを選択するのに使用される。以下では、各ヒント識別情報をヒント項目と呼ぶこともある。本実施の形態では、ヒント識別情報として、同じ演習問題をA型問題提示態様で提示するときに用いられる、複数の手順の名称と、複数の段階の名称と、複数の要素の名称が適宜ツリー状に表示される。表示されるヒント項目を規定するデータはヒントメニューデータ群93B(図2)に記憶されている。
【0158】
具体的には、問題文分析手順T1に対応するヒント項目には問題文の分析という手順名と各要素の名称が用いられるが、各段階の名称は使用されない。これは、後に例示するように、問題文分析手順T1に対応するヒントは、この手順内の分析段階D3に対応する内容であり、選択段階D1あるいは確認段階D2に対応するヒントは表示されないようになっているからである。
【0159】
一方、問題展開手順T2に対応するヒント項目には、手順名と、段階名と、要素名とが用いられている。答案作成手順T3に対応しては、一つの段階名「作成」だけがヒント項目として表示される。したがってこのヒントメニューの内容は演習問題により変化することになる。なお、図示された演習問題では、方針段階D4の要素としては「公式」が使用されないが、図では参考までヒント項目「公式」が参考に点線枠内に示されている。なお、表示の簡単化のために答案作成手順T3の名称を表示しないで、答案作成段階D6に対応するヒント項目を問題展開手順T2の一つとして表示してもよい。
【0160】
もしいずれかのヒント項目が学習者によりマウスでクリックされた場合、選択されたヒント項目に対応するヒントが表示される。表示されるヒントを規定するデータはヒントデータ群94B(図2)により与えられる。図示された演習問題に対して表示されるヒントの例が図19に示されている。図6に示された演習問題については、分析段階D3に対応するヒントとして、「目的物」、「条件」、「単元」、「作図」に関するヒントが表示される。
【0161】
それぞれのヒントは、図19と図11から13との対比からも分かるように、同じ演習問題がA型問題提示ルーチン400で提示されるときに、問題文分析手順T1の中のそれぞれの要素に対して分析段階D3で提示される質問に対する正解がヒントとして表示される。すなわち、「目的物」、「条件」、「単元」は何かという情報と、演習問題を図式化して示す図とがヒントとして示される。
【0162】
問題展開手順T2に属する方針段階D4、組立段階D5に対応するヒントは、A型問題提示ルーチン400でそれぞれの段階に対応する質問の正解が表示される。ただし、図19においては、「糸口」に対するヒントでは、「糸口」に対する質問の解答を理解させるために、その解答とともに「作図」に対するヒントとして表示される図も表示される。答案の作成段階D6に対応するヒントは、A型問題提示ルーチン400で演習問題の解答要求として提示された質問が完成された答案の形で提示される。このヒントが表示された場合、学習者は、演習問題の解答を知ることになるが、本実施の形態ではこのような答案もヒントとして扱われている。
【0163】
学習者はヒントメニューのいずれかを選択した後、必要に応じて他のヒント項目を更に選択することができる。こうして、学習者が演習問題の解答が分からない場合でも、いくつかのヒントを利用して演習問題の解答を考え出せるようになる。この結果、学習効率が増大する。また学習意欲の増大にもつながる。更に学習者が見たいヒントを学習者が選択できるので、全てのヒントを学習者に強制的に見せる場合に生じる無駄な時間をなくすことができ、学習効率が向上する。
【0164】
各ヒントにはあらかじめ減点が定められ、学習者が一つのヒントを見るごとに対応する減点が記憶される。それぞれのヒントに対する減点は減点データ群95B(図2)により与えられる。学習者が最終的に入力した演習問題の解答が正解である場合でも、演習問題の満点(通常は100点)から選択したヒントに割り当てられた減点の累計が差し引かれ、残りが学習者の問題得点となる。学習者が最終的に演習問題に対する正解を考えついた場合でも、その前に学習者が見たヒントに応じて学習者が得る問題得点が減少する。したがって、学習者の能力を反映するように得点が決められることになる。なお、答案の作成段階D6のヒントに対する減点は、満点(100点)と同じ値に定められ、学習者がこのヒントを見た後に正解を入力したとしても、学習者が得る問題得点は0となる。
【0165】
図20には、ヒントに対する減点の二つの例を示す。同図(a)では、演習問題がA型問題提示態様で提示されるときの各質問に割り当てられた得点が図15に示される場合に対応するB型問題提示態様での各ヒント項目に対する減点が示される。すなわち、問題文分析手順T1に対応する要素である「目的物」、「条件」、「単元」、「作図」の各々に対応するヒントには、A型問題提示態様でのその要素に対する選択段階D1、確認段階D2、分析段階D3の質問に割り当てられた得点の総計が割り当てられる。
【0166】
例えば、図15から分かるように、「目的物」にはそれぞれの段階で4,4,5点が割り当てられている。それらの得点の合計13点が、B型問題提示態様でのヒント項目「目的物」に割り当てられる。「条件」、「単元」についても同じである。「作図」には、図15から分かるように、それぞれの段階で3,3,5点が割り当てられ、その合計11点が、B型問題提示態様でのヒント項目「作図」に割り当てられる。
【0167】
問題展開手順T2に属する方針段階D4に対する要素「糸口」及び組立段階D5に対しては、それぞれにA型問題提示態様で割り当てられた得点15,15がそのままB型問題提示態様での対応するヒントに減点として割り当てられる。
【0168】
答案作成手順T3に属する作成段階D6については、A型問題提示態様で方針段階に対応する質問に割り当てられる得点とは異なる値が減点として割り当てられる。すなわち、A型問題提示態様で方針段階D4に得点20点が割り当てられているが、B型問題提示態様では、作成ヒントには100点の減点が割り当てられる。このヒントには演習問題への解答が記載されているため、減点は満点と同じ値にされ、このヒントを開いたときには、問題得点が0にされる。なお、学習者が他のヒントを開いた後で作成ヒントを開いた場合には、減点は100点を超えることになるが、その場合でも学習者の問題得点は0点に止められる。
【0169】
図20(b)には、演習問題がA型問題提示態様で提示されるときの各質問に割り当てられた得点が図16に示される場合に対応して、同じ演習問題がB型問題提示態様で提示されたときの各ヒント項目に対する減点が示される。図16の場合には、問題文分析手順T1に対応する要素は、「目的物」、「条件」、「単元」のみが含まれ、「作図」が含まれていない。
【0170】
したがって、各要素に関する選択段階D1、確認段階D2、分析段階D3の段階に対応する質問には、それぞれ5,5,20/3が割り当てられ、対応するB型問題提示態様では、その合計50/3がそれぞれの要素に対する減点に割り当てられる。一方、問題展開手順T2の方針段階D4には、図15と異なり「糸口」の他に「公式」が含まれ、「糸口」、「公式」にそれぞれ8点、7点が割り当てられている。B型問題提示態様では、これらの得点と同じ値がそれぞれの要素に対する減点に割り当てられる。
【0171】
ところで、学習者の能力を更に詳細に把握するために、A型問題提示態様で計算された質問別得点に対応する得点がB型問題提示態様でも計算されることが望ましい。そこで本実施の形態では、B型問題提示態様でのヒント別減点と質問別得点の両方を実現するために以下の方法が採られる。
【0172】
A型問題提示態様では、各質問への解答が正解であるときには、当該質問に割り当てられた質問別配点が学習者に質問別得点として与えられた。B型問題提示態様では、学習者にはあらかじめ全質問に対する正解に対する得点が初期値として与えられる。いずれかのヒントが開かれたとき、そのヒントが対応するA型問題提示態様で発行された一つ又はいくつかの質問に対する解答が不正解であると見なされ、質問別得点がA型問題提示態様と同じようにして決定される。
【0173】
ヒントと対応する質問は、以下のように定められる。分析段階D3のヒント群のいずれかのヒント、例えば「目的物」のヒントが開かれた場合、「目的物」に関する選択段階D1の質問、確認段階D2の質問、分析段階D3の質問がこのヒントに対応する質問として扱われ、それらの質問に対する解答がいずれも不正解であるときと同じようにしてそれぞれの質問別得点が0点に変更される。
【0174】
例えば質問別得点が図15に示されているものである場合について説明する。質問別得点が図16に例示する場合も同様である。図15において、「目的物」のヒントが開かれた場合、選択/目的物得点4,確認/目的物得点4,分析/目的物得点5がいずれも0となり、合計13点が減点されることになる。「条件」又は「単元」に対応するヒントが開かれた場合も同じである。「作図」のヒントが開かれた場合、選択/作図得点3,確認/作図得点3,分析/作図得点5がいずれも0にされ、合計11点が減点されることになる。
【0175】
方針段階D4の「糸口」のヒントが開かれた場合には、「糸口」に関する質問が対応するヒントとして扱われ、この質問への解答が不正解のときと同じく、方針/糸口得点が0点に変更される。「組立」のヒントも同じである。「答案の作成」のヒントが開かれた場合、このヒントには、作成段階D6の質問だけでなく全質問が対応する質問として扱われ、全ての質問に対する得点が0にされ、したがって、減点は100となる。
【0176】
このように質問別得点データが更新されると、学習者が演習問題の解答を入力したときに、そのときに記憶されている質問別得点の合計を計算すれば、問題得点が得られる。したがって、この方法ではいずれかのヒントが開かれたときに、その都度減点を累計しなくても、上記質問別得点の合計を計算するのみで、結果として減点の累計を反映した得点が得られる。しかしながら、このような方法による減点の管理方法でも、ヒントが選択されるごとに対応する減点が記憶され、減点の累計が計算されていると考えることができる。
【0177】
さて、図6において、学習者が演習問題の解答を考えつき、解答入力領域84に解答を入力した場合、学習者は、採点ボタン82Aをクリックする。その結果、入力された解答が正解であるか否かがチェックされ、正解ならば、図5の正解メッセージ領域85Aと同じ正解メッセージ領域が表示され、正解メッセージと得点がその中に表示される。解答が不正解ならば、図5の不正解メッセージ領域85Bと同じ不正解メッセージ領域が表示され、その領域の中に不正解のむねと問題得点が表示され、その領域の下方に正解が表示される。
【0178】
このときに学習者が解説ボタン82Cをクリックすると、正解に関する詳しい説明が表示される。別解がある場合には、その説明文の末尾に別解ボタンが表示され、そのボタンを学習者が選択すると、別解が表示される。
【0179】
B型問題提示ルーチン500には二つの制限時間が設定されている。それらの制限時間データの値は、制限時間データ群96B(図2)により与えられる。学習者がいずれのヒントも見ないうちに経過時間が所定の制限時間を越えた場合、学習能率の観点から重要な少なくとも一つのヒント、例えば「糸口」のヒントが強制的に表示され、それにより学習者に解答の作成を促す。もちろん学習者が「糸口」のヒントを既に見ている場合には、そのヒントの再表示は行われない。更に、経過時間が上記制限時間より長い他の制限時間を経過した場合にも、学習効率を考慮して、演習問題の解答が表示され、学習者による演習問題の学習が打ちきられる。解答が分からないまま余りにも長時間を同じ演習問題に費やすことは学習効率の点で望ましくないからである。更に、学習者が表示画面を長時間見ることは視力低下等の健康上の懸念の点からも望ましくない。
【0180】
以下ではB型問題提示ルーチン500の詳細を図21を参照して説明する。B型問題提示ルーチン500では、問題ウインド81A(図6)に問題文及び演習問題の解答の選択枝が表示され(ステップ501)、解答入力領域84も表示される(ステップ503)。この時点で学習者は演習問題の解答の入力を要求されたことになる。
【0181】
その後、学習者による解答の入力がない場合、問題文を提示後の経過時間があらかじめ定められた第3の制限時間を越えているか否かが判断される(ステップ504)。この制限時間は、学習者による演習問題の解答の入力が遅すぎた場合に、学習を打ちきるために定められている。経過時間がこの制限時間を超えていない場合、ヒント表示制御ルーチン550が起動される。第3の制限時間は、例えばA型問題提示態様において用いられた演習問題用の第2の制限時間と同じく約15分程度とすることができる。
【0182】
図22に示すように、ヒント表示制御ルーチン550では、まずヒントメニュー86(図6)が表示済みか否かが判断され(ステップ551)、ヒントメニューが表示済みでないときには、ヒントボタン82B(図6)がクリックされたか否かがチェックされ(ステップ552)、このボタンがクリックされたときには、解答入力ウインド81B内にヒントメニュー86が表示される(ステップ553)。ヒントメニューが表示済みであるときあるいはヒントメニューが表示済みでないがヒントボタン82Bがクリックされていないときには、ヒントメニュー86は表示されることはない。しかしヒントボタン82Bが一度クリックされた後は、ヒントメニュー86は続けて表示される。
【0183】
ヒントメニュー86の表示後、問題文提示後の経過時間が第4の制限時間を超えているか否かが判断される(ステップ554)。第4の制限時間は、学習者による演習問題の解答の入力が遅すぎた場合に、学習を促進するために特定のヒントを強制的に表示するために定められている。第4の制限時間は上記第3の制限時間より短く設定されている。例えば、第4の制限時間は、A型問題提示態様で用いられた質問用の第1の制限時間である5分と等しいかあるいはそれより長く、上記第3の制限時間より短い時間、例えば5分から10分程度に設定される。
【0184】
経過時間が第4の制限時間を越えていない場合、いずれかのヒントが選択されたか、すなわちヒントメニュー内のいずれかのヒント識別情報が選択されたか否かが判断される(ステップ555)。もしいずれかのヒントが選択された場合、選択されたヒントが表示される(ステップ556)。更に、選択されたヒントに応じて、あらかじめ定められた減点が記憶される(ステップ558)。減点の記憶には、先に説明した質問別得点データを更新する方法が使用される。質問別得点データを使用しない場合には、減点を記憶するには、ヒントを選択するごとに減点を累積して記憶すればよい。
【0185】
ステップ555での判定において、学習者がヒントを選択しなかった場合にはヒントは提示されることはなく、ヒント表示制御ルーチン550は終了する。またステップ554で、経過時間が第4制限時間を超えたときには、特定のヒントが表示される。ここでは、演習問題の解答の発見に重要な「糸口」に対するヒントが強制的に表示される(ステップ557)。
【0186】
演習問題の解答が入力されないで、ある程度の経過時間が経過したとき、学習者が行き詰まっていると考えられるので、演習問題の解答の発見に重要なヒントを提示して、学習を促進するようになっている。
【0187】
なお、経過時間が第4の制限時間を超えた場合でも、既に「糸口」に対するヒントが学習者により選択されている場合には、糸口ヒント表示ステップ557は実行されないのは言うまでもない。したがって、実際には、ステップ557の前に「糸口」に対するヒントが表示済みか否かを判定する図示していないステップが実行され、「糸口」に対するヒントがまだ表示されていないときに、「糸口」ヒントが表示されるようにステップ557が実行される。
【0188】
「糸口」に対するヒントが強制的に表示された場合にも、そのヒントに対応して減点が記憶される(ステップ558)。「糸口」ヒントが表示された場合、図18に示す質問得点データのうち、「糸口」の質問とそれ以前に出されるべき複数の質問の得点が全て0にされる。質問別得点が図15に示されているものである場合、減点は65点に達する。
【0189】
以上のようにしてヒント表示制御ルーチン550が終了すると、処理は、B型問題提示ルーチン500に戻る。そこでは、学習者が演習問題への解答を解答入力領域84に入力するのを待つ。すなわち、採点ボタン82A(図6)がクリックされたか否かが判定され、採点ボタン82Aがクリックされていない限りステップ504、ヒント表示制御ルーチン550、判定ステップ505が繰り返される。採点ボタン82Aがクリックされると、解答が正解であるか否かが判断される(ステップ506)。
【0190】
正解の場合、問題得点が計算される(ステップ507)。このためには、図18に示すような質問得点データの中の質問別得点を累計すればよい。この問題得点は問題得点フィールド603Aに記憶される。質問別得点データは、ハードディスク(図示せず)に成績データとして保存される。なお、質問得点データを使用していない場合には、満点とそれまでの減点の累計との差を計算すればよい。その後、A型問題提示態様における図5に示した正解メッセージ領域85Aと同じく、正解メッセージ領域を表示し、正解であるむねのメッセージと問題得点を表示する(ステップ508)。
【0191】
解答が不正解の場合には、図18に示した質問得点データ内の全ての質問別得点を0点にする。したがって、それらの累計により問題得点は0点になる。この0点が問題得点フィールド603Aに記憶される。その後A型問題提示態様における図5に示した不正解メッセージ領域85Bと同じく、不正解メッセージ領域を表示し、不正解であるむねのメッセージと問題得点0点を表示し、その領域の下方に正解を表示する(ステップ510)。解答が正解の場合にもあるいは不正解の場合にも、その後は判定ステップ518に処理が移る。
【0192】
なお、ステップ504において経過時間が第3の制限時間を超えていると判断されたときには、解答が不正解の場合と同じく、図18に示した質問得点データ内の全ての質問別得点を0点にし、それらの累計である問題得点を0点にする(ステップ514)。その後A型問題提示態様における図5に示した不正解メッセージ領域85Bと同様の、演習問題時間オーバメッセージ領域を表示し、経過時間が制限時間を越え、演習問題の学習を打ちきるむねの時間オーバーメッセージと問題得点0点を表示し、その領域の下方に正解を表示する(ステップ516)。その後は、判定ステップ518に処理が移る。
【0193】
判定ステップ518では、解説ボタン82Cがクリックされたか否かが判断され、そうである場合には、解答の詳細な解説が表示される(ステップ520)。その後「次へ」ボタン83Aがクリックされるのを待つ(ステップ522)。「次へ」ボタン83Aがクリックされたとき、現在の演習問題に関してB型問題提示ルーチン500が終了する。
【0194】
その後処理は問題提示ルーチン40(図9)に戻り、処理は集計ルーチン60に戻る。この集計ルーチン60の詳細は後に説明する。「次へ」ボタンがクリックされたので、問題選択ルーチン30が再度起動され、図8に示した処理にしたがって、次の演習問題が提示される。A型問題提示態様での演習問題の提示に関して説明したように、B型問題提示態様で次の演習問題が提示されるときも、続けて二つの類似問題に対して合格点が出るまで類似問題が提示される。
【0195】
こうしてB型問題提示態様での学習が続けられる。新たな単元の学習を始めるときには、既に問題選択ルーチン30に関して述べたように、A型問題提示態様により演習問題の提示がなされる。
【0196】
以下、集計ルーチン60について説明する。集計ルーチン60は、学習者の複数の演習問題に対する成績を分析し、その能力を複数の観点から判別するためのデータを生成するために実行される。このルーチンは一つの演習問題が終了するごとに実行される処理と、その演習問題に対する類似問題を終了するごとに実行される処理と、一つの単元の一つのレベルの全演習問題が終了するごとに実行される処理とを含む。集計ルーチン60で集計されたデータはパーソナルコンピューター1内のフロッピディスク9に保存される。
【0197】
図23には、集計ルーチン60の概略フロー図を示す。ただし図には集計ルーチン60で計算される複数の得点率のうちのいくつかの代表的な得点率を計算するステップのみを示す。
【0198】
一つの演習問題が終了したときには、その演習問題に対する問題別必須事項別得点率が計算される(ステップ661)。ステップ661では問題得点率も計算される。更に複数の基礎学力に関する複数の問題別必須事項別基礎学力得点率が計算される(ステップ663)。ステップ663ではそれらの基礎学力に関する複数の問題別基礎学力得点率も計算される。
【0199】
図18に示されるように、問題別必須事項別得点率604は演習問題に対する各必須事項に対する必須事項別得点603とその必須事項に対する配点との比率である。問題得点率604Aは問題得点603Aの満点に対する割合である。満点が100点のときには、この問題得点率604Aの値は一つの演習問題に対しては問題得点603Aと等しい。
【0200】
本実施の形態では、基礎学力の例として記憶力、計算力、国語力、理解力、発想力が扱われている。図24に示すように、各必須事項に対応し、複数の基礎学力のそれぞれに対する複数の問題別必須事項別基礎学力得点率が計算される。これらの得点率は、具体的には、問題別必須事項別記憶力得点率605、問題別必須事項別計算力得点率606、問題別必須事項別国語力得点率607、問題別必須事項別理解力得点率608又は問題別必須事項別発想力得点率609である。
【0201】
図25に示すように、各演習問題ごとに各必須事項ごとに、その必須事項に割り当てられた配点611のうち複数の基礎学力へ更に配分すべき配点あるいは配点の割合(配点率)が定められ、CD−ROM7に配点データ群94A(図2)の一部として記憶されている。図では例えば、選択/目的物に対しては、記憶力、国語力、理解力という3つの基礎学力に対して等しい配点率1/3が定められているが、選択/単元に対しては、更に発想力を含む4つの基礎学力に対して等しい配点率1/4が定められている。
【0202】
各必須事項に関する質問に対する解答が正解の場合、その必須事項に割り当てられた配点が、その必須事項に対応して0でない配点率が割り当てられた基礎学力に更に配点される。なお、611Aは、満点を示し、615Aは、記憶力に対する配点の合計を示し、616Aは、計算力に対する配点の合計を示し、617Aは、国語力に対する配点の合計を示し、618Aは、理解力に対する配点の合計を示し、619Aは、発想力に対する配点の合計を示す。
【0203】
演習問題によっては、同じ必須事項に対する基礎学力別の配点率を変化させることが望ましい場合もあるが、本実施の形態では簡単化のために、同じ学年の同じ学科に関する演習問題については、同じ必須事項に対する基礎学力別の配点率は同じと仮定する。図25では、選択段階D1に関する要素には「作図」が含まれているが、演習問題によっては「作図」が含まれないものもある。
【0204】
そのような場合、選択/目的物等に対する配点も変わる。したがって、必須事項の組合せが同じ複数の演習問題に対しては同じ配点表を使用することができるが、必須事項の組合せが図25と異なる他の演習問題に対しては他の配点表を予め決定されている。
【0205】
図24に戻り、前述の複数の問題別必須事項別基礎学力得点率の各々は、各必須事項別にその問題別必須事項別基礎学力得点率が関連する基礎学力に割り当てられた配点のうち学習者が得た得点の割合である。実際には、各基礎学力別の得点を計算するするのではなく、次のように各必須事項に関する質問の解答が正解か不正解かに応じて定められる。いずれかの必須事項に関する質問の解答が正解の場合、その必須事項に対応して0でない配点率が割り当てられた基礎学力の得点率が100に設定され、その必須事項に関する質問の解答が不正解の場合、それらの基礎学力の得点率が0に設定される。その必須事項に対応して配点率0が割り当てられた基礎学力の得点率は決定されない。
【0206】
ステップ663で計算される複数の基礎学力に関する複数の問題別基礎学力得点率は、具体的には問題別記憶力得点率605A、問題別計算力得点率606A、問題別国語力得点率607A、問題別理解力得点率608A、問題別発想力得点率609Aである。問題別記憶力得点率605Aは、全必須事項に関して記憶力に配分された配点の合計615A(図25)に対する、学習者の解答が正解であった必須事項に割り当てられた配点から更に記憶力に割り当てられた配点の合計の割合である。この問題別記憶力得点率605Aの計算には、必須事項ごとに、学習者が得た記憶力に関する得点を図25に示された配点表にしたがって計算し、全必須事項についての得点の合計を計算する必要がある。
【0207】
問題別計算力得点率606A、問題別国語力得点率607A、問題別理解力得点率608A、問題別発想力得点率609Aも同様にして全必須事項に関してそれぞれの学力に配分された配点の合計616A、617A、618A、619A(図25)を使用して計算される。
【0208】
上記演習問題の終了後、その演習問題に対する類似問題が終了したときには、上に述べたように、上記演習問題に対して計算されたのと同じく複数の得点率が計算される。問題選択ルーチン30(図8)に関して述べたように、本実施の形態では演習問題と類似問題を二つ続けて合格したときに、その演習問題が終了する。
【0209】
類似問題を終了した場合、上記合格条件が満たされたとき、その類似問題について計算された複数の得点率のそれぞれと、上記演習問題に対して保存された複数の得点率のうちの対応するものとの平均値が計算され、それぞれの平均値が上記演習問題に対する新たな得点率として保存される。
【0210】
こうして、合格して終了した一つの演習問題に関する複数の得点率が決定される。このような複数の得点率が異なる演習問題が終了するごとに計算され、保存される。
【0211】
一つの単元の一つのレベルに属するいずれかの演習問題が終了したときには、図26に示すように、複数の問題レベルに関する複数の単元別必須事項別レベル得点率を含むいろいろの得点率が計算される(ステップ665)。単元別必須事項別得点率624は、同じ単元に属する複数の演習問題について先に計算された問題別必須事項別得点率604(図18)を必須事項別に平均して得られる得点率である。単元別得点率624Aは、同じ単元に属する複数の演習問題について先に計算された問題得点率604A(図18)を平均して得られる得点率である。単元別必須事項別得点率624と単元別得点率624Aは、その単元に属するいずれかの演習問題が終了するごとに更新される。
【0212】
複数の単元別必須事項別レベル得点率は、具体的には、単元別必須事項別基礎問題得点率625、単元別必須事項別基本問題得点率626、単元別必須事項別標準問題得点率627、単元別必須事項別応用問題得点率628である。単元別必須事項別基礎問題得点率625は、同じ単元の基礎問題に属する複数の演習問題について先に計算された問題別必須事項別得点率604(図18)を必須事項別に平均して得られる得点率である。単元別必須事項別基本問題得点率626、単元別必須事項別標準問題得点率627、単元別必須事項別応用問題得点率628も単元別必須事項別基礎問題得点率625と同様である。
【0213】
ステップ663では、複数の基礎学力に関する複数の単元別基礎学力得点率も計算される。これらの得点率は、具体的には、単元別基礎問題得点率625A、単元別基本問題得点率626A、単元別標準問題得点率627A、単元別応用問題得点率628Aである。単元別基礎問題得点率625Aは、同じ単元の基礎問題に属する複数の演習問題について先に計算された問題得点率604A(図18)を平均して得られる得点率である。単元別必須事項別基礎問題得点率625と単元別基礎問題得点率625Aはその単元の基礎問題に含まれるいずれかの演習問題が終了するごとに更新される。単元別基本問題得点率626A、単元別標準問題得点率627A、単元別応用問題得点率628Aも単元別基礎問題得点率625Aと同様である。
【0214】
一つの単元のいずれかの演習問題が終了したときには、図27に示すように示すように、複数の基礎学力に関する複数の単元別必須事項別基礎学力得点率を含むいくつかの得点率もその演習問題の問題レベルに関係なく更新される(ステップ667)。これらの単元別必須事項別基礎学力得点率は、具体的には単元別必須事項別記憶力得点率635、単元別必須事項別計算力得点率636、単元別必須事項別国語力得点率637、単元別必須事項別理解力得点率638と単元別必須事項別発想力得点率639である。
【0215】
単元別必須事項別記憶力得点率635は、同じ単元の任意の問題レベルに属する複数の演習問題のそれぞれについて先に計算された問題別必須事項別記憶力得点率605(図24)を必須事項別に平均して得られる得点率である。単元別必須事項別計算力得点率636、単元別必須事項別国語力得点率637、単元別必須事項別理解力得点率638、単元別必須事項別発想力得点率639も単元別必須事項別記憶力得点率635と同様である。
【0216】
更に複数の基礎学力に関する複数の単元別基礎学力別得点率も計算される。これらの得点率は、具体的には単元別記憶力得点率635A、単元別計算力得点率636A、単元別国語力得点率637A、単元別理解力得点率638Aと単元別発想力得点率639Aである。単元別記憶力得点率635Aは、同じ単元の任意の問題レベルに属する複数の演習問題について先に計算された問題別記憶力得点率605A(図24)を平均して得られる得点率である。単元別計算力得点率636A、単元別国語力得点率637A、単元別理解力得点率638A、単元別発想力得点率639Aも単元別記憶力得点率635Aと同様である。
【0217】
なお、図27において、単元別必須事項別得点率624と単元別得点率624Aは既に図26に示されているが、いろいろの単元別必須事項別基礎学力得点率との比較のためにそれらのデータと組み合わせて保存される。
【0218】
一つの単元のいずれかの演習問題が終了したときには、図28に示すように、異なる基礎学力と問題レベルに関連する複数の単元別基礎学力別レベル得点率を含む複数の得点率もその演習問題の問題レベルに関係なく更新される(ステップ669)。これらの単元別基礎学力別レベル得点率は、具体的には、単元別基礎学力別基礎問題得点率645、単元別基礎学力別基本問題得点率646、単元別基礎学力別標準問題得点率647と単元別基礎学力別応用問題得点率648である。
【0219】
単元別基礎学力別基礎問題得点率645は、同じ単元の基礎問題に属する複数の演習問題のそれぞれについて先に計算された問題別記憶力得点率605A、問題別計算力得点率606A、問題別国語力得点率607A、問題別理解力得点率608A、問題別発想力得点率609A(図24)を基礎学力別に平均して得られる得点率である。単元別基礎学力別基礎問題得点率645は、いずれかの単元の基礎問題に属する演習問題が終了したときに、更新される。単元別基礎学力別基本問題得点率646、単元別基礎学力別標準問題得点率647,単元別基礎学力別応用問題得点率648も同様である。
【0220】
なお、図において、複数の基礎学力に関する単元別基礎学力別得点率641は、具体的には単元別記憶力得点率635A、単元別計算力得点率636A、単元別国語力得点率637A、単元別理解力得点率638A、単元別発想力得点率639Aである。これらの得点率は、既に図27に示された同名の得点率と同じである。単元別得点率624Aも図27に示された同名の得点率と同じである。更に、単元別基礎問題得点率625A、単元別基本問題得点率626A、単元別標準問題得点率627A、単元別応用問題得点率628Aも図26に示された同名の得点率と同じである。これらの得点率は、比較のために上記いくつかの単元別基礎学力別レベル得点率と一緒に保存される。以上にようにして集計ルーチン60が実行される。
【0221】
以上のようにして更新された単元別の種々の得点率のデータは、システム画面内のデータボタン83Bを学習者がクリックして見ることができる。詳細は省略するが、学習者の成績を見たい単元を選択するためのメニュー画面と、その単元に関するデータとして、図26から27の任意の一つを選択するためのメニュー画面が表示される。これらのメニューに画面に基づいて、学習者の任意の単元に関する成績を、図26から27の任意の一つ又は全てに示されるデータあるいはそのデータのグラフを見ることが可能である。図26から27の得点率により学習者の能力を異なる観点から分析することができる。
【0222】
図26から27に示された3つの得点率データは、図29に示されるように、3次元空間に対応している。X軸は異なる必須事項を表す。Y軸は、単元を単位として異なる演習問題を表す。Z軸は、異なる基礎学力を表す。
【0223】
Y軸上のある単元に対応する位置を通過し、Y軸をそれに垂直な平面で切断したときに、図に示すような矩形Pが得られる。この矩形PのXY平面上の辺S1上には、図26に示されるような、その単元に関する必須事項別問題レベル別の得点率が出現する。矩形PのYZ平面上の辺S2には、図28に示されるような、その単元に関する基礎学力別問題レベル別の得点率が出現する。矩形Pの面上には、図27に示されるような、その単元に関する、複数の問題レベルに跨って計算された必須事項別基礎学力別の得点率が出現する。
【0224】
<発明の実施の形態2>
本発明は、先に示した算数のような理数系の学科の学習に限定されない。本実施の形態では、本発明を国語の学習に応用する場合を示す。
【0225】
図30と31は、国語に関する問題文の一例を示す。この演習問題では問一から三までの3つの設問がある。本演習問題は、小学6年用の国語の演習問題であり、単元は論説文であり、問題レベルは応用問題である。図32から35は、A型問題提示態様によりこの演習問題が提示されるときに提示される一連の質問を示している。これらの図では、各質問の後に参考のために正解も示している。この演習問題の問一から三のように、同じ演習問題に複数の設問が含まれている場合には、原則的には、演習問題に対する選択段階D1から答案作成段階D6までの一連の段階に対する複数の質問が提示されるとともに、各設問に対しても、選択段階D1から答案作成段階D6までの一連の段階に対する複数の質問が提示される。ただし、一部の段階に対する質問は省略されることもある。
【0226】
質問1は、問題文分析手順T1での選択段階D1の質問であり、ここでは、「形式段落の内容」、「意味段落の確認」、「意味段落の内容」、「構成図」が選択すべき要素である。質問2は、「形式段落」についての確認段階D2の質問である。質問3は、「形式段落」についての分析段階D3の質問である。質問4は、「意味段落の確認」についての確認段階D2の質問である。
【0227】
質問5は、「意味段落の確認」についての分析段階D3の質問であり、意味段落の位置を質問している。「意味段落の内容」についての確認段階D2の質問は設けられていない。質問4に対する解答が正解の場合、「意味段落の内容」の確認段階D2の質問に対する解答も正解であるとして扱う。質問6は、「意味段落の内容」に対する分析段階の質問である。「構成図」についての確認段階の質問は設けられていない。質問4に対する解答が正解の場合、「構成図」に関する確認段階D2の質問に対する解答も正解であるとして扱う。質問7は、「構成図」に対する分析段階D3の質問である。
【0228】
問一に関する問題文分析手順T1での質問はされていない。このように、設問の分析は、設問が自明であるときには省略される。問一に対する問題展開手順T2での質問もされていない。すなわち、「意味段落の内容」が通常趣旨の「糸口」になるため、方針段階D4での「糸口」の質問がされていない。更に「構成図」が通常主旨の組立になるため、組立段階D5での組立の質問がされていない。質問8は、問一に対する答案の作成段階D6の質問に相当する。
【0229】
問二に関する問題文分析手順T1での質問は、問一の場合と同様の理由によりなされていない。質問9は問二に対する問題展開手順T2の方針段階D4での「糸口」に関する質問である。質問10は問二に対する問題展開手順T2での組立段階D5における質問である。質問11は、問二に対する答案の作成段階D6の質問に相当する。
【0230】
問三に関しては、質問12が、問題文分析手順T1での選択段階D1での質問である。ここでは、「目的物」、「条件」が選択すべき要素である。なお、図では「目的物」は簡単化のために「目的」と記載されている。質問13は、問題文分析手順T1での「目的物」に関する確認段階D2での質問である。質問14は、問題文分析手順T1での「目的物」に関する分析段階D3での質問である。
【0231】
質問15は問題文分析手順T1での「条件」に関する確認段階D2での質問である。質問16は問題文分析手順T1での「条件」に関する分析段階D3での質問である。質問17は問題展開手順T2における方針段階D4に対する「糸口」に関する質問である。質問18は、問題展開手順T2における組立段階D5に対する質問である。質問19は問三に対する答案の作成段階D6の質問に相当する。
【0232】
なお、上記国語の演習問題に関するB型問題提示態様で使用するヒントメニュー及びヒントの説明は簡単化のために省略する。
【0233】
以上に示したいくつかの実施の形態によれば、A型問題提示態様を使用して学習者は一定の思考過程に即して演習問題の解答を発見するように導くことができる。学習者が異なる演習問題を学習することにより、演習問題の解答を発見する論理的な思考過程を実践するようになり、それだけ学習効果が増大する。
【0234】
更に、B型問題提示態様では、必要に応じて必要なヒントを参照することができるので、学習者の能力が高いものはほとんどヒントを見ることなくあるいはごく一部のヒントのみを見て演習問題の解答を見つけることができるので、学習時間が短くて済む。学習者の能力がそれほど高くない場合でも、必要なヒントを見ることができるので、答案の作成に成功する可能性が高くなり、学習効率も高くなる。いずれの問題提示態様を用いても答案の作成に成功する可能性が高くなるので学習者の学習意欲が増大される。
【0235】
本発明は、上に示した実施の形態に限定されるものではなく本発明の要旨を変えない範囲内でいろいろの修正あるいは変更が可能である。
【0236】
例えば、上記実施の形態では、演習問題の解答手順は、問題文分析手順T1と問題展開手順T2と答案作成手順T3により構成された。しかし、より多くの手順に分けることもできる。更に、各手順に属する段階の数を増大しあるいは減少することもできる。例えば、問題文分析手順T1の選択段階D1では、複数の要素を同時に選択したが、これらの要素を順次選択させることも可能である。あるいは各要素に関する確認段階D2を省略することもできる。
【0237】
また、選択段階D1、確認段階D2あるいは分析段階D3のごとく、同一の段階で複数の要素のそれぞれに関する複数の質問がなされる段階もあったが、各段階に対応する質問の数を一つにし、異なる要素に関する同じような質問をする場合、それぞれの要素に関する別の段階を設けてもよいことは言うまでもない。例えば、「目的物」に関する確認段階1、「条件」に関する確認段階2、「単元」に関する確認段階3のように、確認段階の数を増やしてもよい。
【0238】
また、使用する質問の数を変更することもできる。例えば、問題展開手順T2内の組立段階D5の質問を場合によっては省略することもできる。この場合、問題展開手順T2に対しては方針段階D4に対する質問を使用すればよいことになる。方針段階D4に対する要素が「糸口」のみの場合、方針段階D4に対する質問は一つになり、問題展開手順T2に対する質問も一つでよいことになる。言い換えると、A型問題提示態様で提示される複数の質問には、学習者が理解すべき複数の事項のうち、問題文に表されていない少なくとも一つの事項に関する質問は少なくとも一つあればよいことになる。
更に、問題文分析手順T1では、要素ごとに選択段階D1と確認段階D2と分析段階D3の質問がなされたが、これらの質問の総数を変えることもできる。例えば、複数の要素に関する選択のための質問と確認のための質問を省略することができる。その場合には、問題文分析手順T1では、要素の数だけの分析段階D3の質問が使用されることになる。
【0239】
更に、この質問の総数を1にすることも可能である。例えば、分析段階D3のための要素別の質問を一つの質問で済ませることもできる。具体的には、「「目的物」は、何々であり、「条件」は、何々であり、「単元」は何々である。」という文の中の「何々である」というところをいろいろの内容に変更して複数個の文を用意し、それらの文を選択肢として用いれば、複数の要素に関する分析段階D3の質問は一つで済むことになる。このような一つの質問でも、問題文により表されている複数の要素をそれぞれ指摘させることができる。結局、問題文分析手順T1に対する質問は少なくとも一つあればよいことになる。
【0240】
更に、A型問題提示態様では、各質問の解答に対する途中点を計算する方法として、各質問に対する解答が正解であるときに、その質問にあらかじめ割り当てられた配点をその質問に対する途中点として記憶した。しかし、他の方法で途中点を計算しても良い。すなわち、学習者にあらかじめ全質問に対する得点を与えておき、いずれかの質問に対する解答が不正解のときに、その質問に対してあらかじめ割り当てた得点を0にしてもよい。
【0241】
第1の発明の実施の形態においては、新たな単元の学習が始まるごとに、問題提示態様は初期値としてA型問題提示態様に設定された。複数の演習問題に対する得点率の平均値が基準を越えたときは、その後の演習問題はB型問題提示態様で提示されるように問題提示態様が自動的に変更され、その後は単元が変わらないうちはB型問題提示態様が使用された。しかし、B型問題提示態様で演習問題を提示している場合に、複数の演習問題に対する得点率の平均値が所定値以下になったときに、それ以降の演習問題はA型問題提示態様で提示されるように提示態様をB型問題提示態様からA型問題提示態様に変更してもよい。
【0242】
更に、問題提示態様の上記自動的な変更に代えて、学習者の指示により問題提示態様を決める方法を採用することもできる。
【0243】
また、第1の発明の実施の形態においては、A型問題提示態様では、演習問題に対してあらかじめ記憶された複数の質問が全て学習者に順次提示された。しかし、これに代えて、学習者の指示により、一部の質問に対する解答の入力を省略する方法を採ることも可能である。
【0244】
例えば、システム画面上にある質問を提示した後に、学習者が例えば「次へ」ボタン83A(図4)をクリックしたときに、当該質問に対する解答の入力を待たないで次の質問を提示する方法を採ることができる。この場合、解答の入力が省略された質問に対する得点は、適当な方法で決める必要がある。例えば、当該次の質問に対する解答が正解のときに限り、当該先の質問に対する解答も正解として扱うという方法を採ることができる。
【0245】
A型問題提示態様で演習問題に対する一連の質問を順次提示している途中で、学習者が演習問題の解答を考えつき、システム画面上の適当なボタンをクリックしたときには、それ以降に答案の作成用の質問より前に提示されるべき質問を全てスキップし、答案の作成用の質問を直ちに提示する方法を併用してもよい。
【0246】
更にA型問題提示態様を使用する場合でも、問題文分析手順T1に属する複数の段階に対応する複数の質問のみを順次提示し、問題展開手順T2に属する複数の段階に対応する複数の質問の提示を省略することもできる。このような方法は国語力が弱い学習者に集中的に問題文を理解させるために有効である。このような質問の部分提示は、学習者による操作入力に基づいて行うようにしてもよい。
【0247】
あるいは問題文分析手順T1に属する複数の段階に対応する複数の質問のみを含み、問題展開手順T2に属する複数の段階に対応する複数の質問を含まないように教材データをあらかじめ作成することもできる。更に学習用プログラムの機能が、問題文分析手順T1に属する複数の段階に対応する複数の質問のみを順次提示するように限定されていてもよい。
【0248】
逆に、問題展開手順T2に属する複数の段階に対応する複数の質問を順次提示し、問題文分析手順T1に属する複数の段階に対応する複数の質問の提示を省略することもできる。このような方法は、学習者の能力が高い場合に学習時間を短縮するうえで有効である。このような質問の部分提示は、学習者による指示に基づいて行うようにしてもよい。あるいは問題展開手順T2に属する複数の段階に対応する複数の質問のみを含み、問題文分析手順T1に属する複数の段階に対応する複数の質問を含まないように、学習教材を作成することもできる。更に学習用プログラムの機能が、問題展開手順T2に属する複数の段階に対応する複数の質問のみを順次提示するように限定されていてもよい。
【0249】
上記第1の発明の実施の形態では、学習者は、一連の質問の最後の質問に対する解答として演習問題の答案を作成した。したがって、この答案の作成は、演習問題に対する解答を答案という形式で学習者に入力することを求めているものである。したがって、この最後の質問を学習者に提示することが演習問題の解答を入力することを学習者に求める解答入力要求である。
【0250】
演習問題の解答の入力の形態は、答案という形式でなくても直接的に演習問題の解を例えば複数の選択枝から選択して入力することを求める形式でも良いことは言うまでもない。また、選択肢の入力に代えて正解となる数値あるいは文字を直接入力させる方法でも良い。更に、明示的に演習問題の解答の入力を求めるメッセージを画面に提示しなくても他の方法で間接的に演習問題の解答の入力を要求してもよい。例えば解答入力領域を画面に提示するだけでも演習問題の解答の入力を要求できる。より一般的には、演習問題の解答を学習者が入力できる状態にしたとき又は学習者から入力された解答を処理できる状態になった時点が、演習問題の解答の入力を要求した時点と言える。
【0251】
上記複数の質問を他の態様で提示することもできる。例えば演習問題を表示画面に提示し、上記複数の必須事項の理解を検証するための穴埋め問題が付加された答案を学習者に提示し、その答案の作成を求めるすなわちその答案を完成することを求めるという方法を採ることもできる。具体的には、例えば、第1の発明の実施の形態における質問1(図11)に対応して「問題文の把握に必要な要素は、□、□、□と□である。」という文章を付加された答案を準備する。ここで、□は埋めるべき穴を示す。同様に他の複数の質問に対応する他の複数の穴埋め問題を上記作成すべき答案内に予め付加しておく。穴に埋めるべき複数の選択肢はその穴を含む文章に続けてあるいは対応して表示する。このような穴を有する複数の文章を順次対応する選択肢とともに画面に表示する。すなわち、上記答案を実質的に上方に段階的に移動して答案の下方に位置する部分を順次画面に表示する。学習者は順次表示される文章に含まれた穴に入れるべき選択肢を選んで別に設けた解答入力ウインドに入力する。一つの質問に対応する穴埋め問題に対して学習者が入力した解答が不正解の場合には、正解を表示し、その時点で学習者に質問に対する正しい解答を理解させる。
【0252】
このような答案を用いる方法では、上記第1、第2の発明の実施の形態で用いられた複数の質問が対応する穴埋め問題に置換されているが、これらの穴埋め問題は実質的に上記複数の質問と同じ機能を果たしている。したがって、これらの穴埋め問題を質問と考えることもできる。なお、一つの文章に含まれる、埋めるべき穴の数は適当に定めることができる。例えばいくつかの質問に対応する複数の穴を一つの文章に設けてもよいことは言うまでもない。
【0253】
第1,第2の発明の実施の形態では、演習問題の解答の入力が答案の作成という形で学習者に要求された。その答案の作成段階D6の前に、演習問題の解答を考え出すために理解されるべき複数の事項(必須事項)の理解を検証するための複数の質問が学習者に提示された。これにより学習者がそれぞれの必須事項を理解しているか否かを検証することができる。更に、質問に対する学習者の解答が不正解の場合には、正解が学習者に提示された後に次の質問が提示された。それにより、一部の質問に正しく答えられない学習者でも答案の作成段階D6まで進むことができる。更に、上記複数の必須事項が問題の解答を見いだすために学習者が経由すべき所定の思考過程に即して順次理解されるように、上記複数の質問が所定の複数の段階に対応した順番にしたがって順次提示された。これにより、このような方法で複数の演習問題を学習することにより、学習者は上記所定の思考過程を自然と習得するようになる。
【0254】
このように第1、第2の発明の実施の形態にはいくつかの特徴的な技術が含まれているが、場合によっては、それらの特徴の一部のみを実現することが有効な場合もある。例えば、上記複数の必須事項の理解を検証することだけでも有効であり、その目的を達成するためには、他の方法を採ることもできる。
【0255】
例えば、各質問の正解を次の質問の提示前に表示することを省略することもできる。以下では、簡単化のために演習問題に対する解答の入力要求も第1、第2の発明の実施の形態と同じく質問の一つとして扱うことがある。演習問題に対する解答の入力を要求する質問を含む全質問に対する解答の入力を学習者に求める。全質問への解答に対して採点を一度に行う。各質問の正解は、採点の終了後に提示する。上記複数の質問の提示の仕方は、一つずつ順次学習者に提示するかあるいは上記複数の質問を複数群に区分し、一群ずつ順次学習者に提示するのがよい。そうでないと後に位置する質問が、前に位置する質問の解答を含む場合があるからである。上記複数の質問を順次提示する場合は、ある質問に対する解答が入力された後に次の質問を提示する。あるいは当該質問に対する解答が入力されないで経過時間が制限時間を超えたときに、当該次の質問を提示する。上記複数の質問が複数群に区分されて群毎に順次提示される場合も同様である。
【0256】
このような全質問の正解の提示を全質問に対する解答についての採点の後に行う方法でも、学習者による上記複数の必須事項の理解を検証することができる。更に、上記複数の質問が、第1、第2の発明の実施の形態に示されたように所定の複数の段階に対応した順番にしたがって順次提示されれば、このような方法でも、複数の演習問題を学習することにより、学習者は上記所定の思考過程を自然と習得するようになる。
【0257】
更に、上記複数の質問の正解の表示を省略するという方法は、上に述べた、質問に対応する穴埋め問題を有する答案を用いる場合にも適用できる。すなわち、全穴埋め問題に対する解答が入力され、答案が作成された後に、作成された答案に含まれた全穴埋め問題に対する解答を採点し、得点を表示する。採点後に全ての穴埋め問題に対する正解を学習者に通知する。例えば正しい答案としいう形でまとめて表示装置4あるいはプリンタ5に出力してもよい。
【0258】
この場合にも、全ての質問に対する複数の穴埋め問題を同時に学習者に提示するのではなく、上記複数の穴埋め問題を一つずつ順次学習者に提示するかあるいは上記複数の穴埋め問題を複数群に区分し、一群ずつ順次学習者に提示することが望ましい。そうでないと作成すべき答案の後のほうに記載された穴埋め問題が、当該作成すべき答案の前のほうに記載された穴埋め問題の解答を含む場合があるからである。
【0259】
上記穴埋め問題に対する学習者の解答の入力方法として、入力装置を用いないでマークシートを用いる方法もある。すなわち、各穴埋め問題に対する正解の選択肢を表示画面に表示し、学習者は全ての穴埋め問題のそれぞれに対する選択肢の番号をマークシートにマークし、その後にマークシートをパーソナルコンピューター1(図1)とは別に設けられた採点装置により読み取り、採点装置が読み取り結果をパーソナルコンピューター1に送付し、パーソナルコンピューター1が予め記憶した正解と対比し、採点結果を表示装置4あるいはプリンタ5に出力する。
【0260】
あるいは採点装置が上記読み取り結果を予め記憶した正解と対比し、採点結果を表示装置4あるいはプリンタ5あるいは採点装置に付加された表示装置あるいはプリンタ出力する方法でもよい。このためには、複数の演習問題のそれぞれの答案に含まれる穴埋め問題の正解を採点装置に予め記憶させておく必要がある。
【0261】
更に、上記複数の質問を表示装置4に表示する方法でなく、演習問題シートとして提供することもできる。すなわち、そのシートには、演習問題の問題文と、その演習問題に関する上記複数の質問あるいはその一部が予め印刷されている。印刷された複数の質問のうち後に位置する質問が前に位置する質問に対する正解を示さないように、各質問の表現を変えるか、あるいは上記前に位置する質問あるいは上記後に位置する質問の一方を省略することが望ましい。
【0262】
各質問に対応してその質問に対する正解を示す複数の選択肢が予め上記シートに記載され、学習者は各質問に対する正解と思う選択肢の番号を別に用意されたマークシートにマークする。別に設けられた採点装置によりそのマークシートを読み取り、採点装置が予め記憶した正解と対比し、採点結果を採点装置に付加された表示装置あるいはプリンタ出力する。このためには、複数の演習問題のそれぞれの答案に含まれる穴埋め問題の正解を採点装置に予め記憶させておく必要がある。
【0263】
なお、B型問題提示態様では、一群のヒント識別情報86を表示して学習者の選択に供していた。しかし、学習者の過去の学習成績に対して集計ルーチン60により集計された成績データに基づいて、一部のヒント識別情報のみを表示することも有効である。例えば、単元別必須事項別得点率624(図26)に基づいて、学習者が不得手とする必須事項に対するヒント識別情報のみを表示することができる。
【0264】
第1の実施の形態では、演習問題の解答の入力を要求した後の経過時間が第2の制限時間を超えたとき、演習問題の正解を強制的に表示した。これにより、学習時間が無用に長くなることを防ぐことができる。この技術は、第1の実施の形態と異なり複数の質問を提示することがなく、演習問題の解答の入力を直接求める形式の学習用プログラムでも有効である。
【0265】
上記第1の実施の形態では、本発明に係る学習用プログラムとそのプログラムが利用する教材データが同じ記録媒体に記録されていた。学習用プログラムと同じ記録媒体に記録される教材データは、一つ教科に関する教材データでもよく、複数の教科にそれぞれ関する複数の教材データであってもよい。
【0266】
本発明に係る学習用プログラムを記録する記録媒体とそのプログラムが利用する教材データを記録する記録媒体が異なっていてもよい。この場合でも、一つ教科に関する教材データ又は複数の教科にそれぞれ関する複数の教材データが同一の教材用の記録媒体に記録されていてもよい。教材データを記録した記録媒体を学習用プログラムを記録した記録媒体と独立に販売してもよい。
【0267】
上記第1の実施の形態で使用した技術は、算数に限らず、理科、化学、物理、生物等の理数系の教科に適用できる。更に、第2の実施の形態で使用した技術は、国語に限らず、英語その他の語学系の教科に適用できる。しかし、本発明は、ここに例示した教科に限定されるものではなく他の教科にも適用可能である。もちろん小学校の教科に限定されるものではなく、中学、高校、大学あるいは他の教育過程に利用できる。
【0268】
本発明の学習支援方法及び学習用プログラムは、主として学習者が個人で、例えば自宅で学習するのを支援するのに役立つが、本発明はこのような個人的な使用形態に限られないことは言うまでもない。例えば、学校あるいは塾その他の教育関連機関あるいはその他の機関で学習する生徒あるいは塾生その他の学習者について本発明に係る学習支援方法あるいは記録媒体を使用してもよい。
【0269】
本発明に係る学習用プログラムを記録した記録媒体は、CD−ROMに限定されず他の記録媒体でもよいことは言うまでもない。また本発明に係る学習用プログラムは、CD−ROM等の記録媒体以外の方法によっても供給することができる。例えば、その学習用プログラムを通信に使用される搬送波内に含ませて、コンピュータで実行させるためのコンピュータデータ信号として送信し利用者側の装置で受信するという方法を採用することもできる。より具体的には、インタネット等の通信回線を介してサーバーその他の計算機から学習者が使用するコンピュータにダウンロードして、そのコンピュータ内のハードディスクその他の記憶装置に記憶して使用することができる。
【0270】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、演習問題の解答を見つける思考過程を学習者に習得させるのに適した形で学習を支援できる。
あるいは、演習問題の解答を見つけることができない学習者に、解答を見つけるための支援をすることができる。
【0271】
更に本発明によれば、演習問題の解答を見つけるのに役立つヒントを学習者に選択させるながら学習をさせることができ、学習者の能力に応じて学習をさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る学習用プログラムを使用するコンピュータシステムの概略構成と本発明に係る記録媒体に記録された学習用プログラムの主なルーチンを示す図である。
【図2】本発明に係る記録媒体に記録された主なデータを示す図である。
【図3】学習用プログラムにより表示されるシステム画面の一例である。
【図4】学習用プログラムによりA型問題提示態様にて表示される質問を表示する画面の一例である。
【図5】質問へ解答の正解判定結果を示すメッセージを表示する画面の例である。
【図6】学習用プログラムによりB型問題提示態様にてヒントメニューを表示する画面の一例である。
【図7】学習用プログラムのメインルーチンの概略フロー図である。
【図8】学習用プログラムの問題選択ルーチンの概略フロー図である。
【図9】学習用プログラムの問題提示ルーチンの概略フロー図である。
【図10】A型問題提示ルーチンで使用される複数の質問を説明する図である。
【図11】A型問題提示ルーチンで提示される算数に関する演習問題の問題文の例と一連の例示的な質問の一部を示す図である。
【図12】上記一連の例示的な質問の他の一部を示す図である。
【図13】上記一連の例示的な質問の更に他の一部を示す図である。
【図14】A型問題提示ルーチンで提示される複数の質問の内容とそれぞれの質問に割り当てられた配点を示す図である。
【図15】A型問題提示ルーチンで提示される複数の質問に割り当てられた配点の例を示す図である。
【図16】A型問題提示ルーチンで提示される複数の質問に割り当てられた配点の他の例を示す図である。
【図17】A型問題提示ルーチンの概略フロー図である。
【図18】A型問題提示態様で提示された演習問題に対して計算される問題別必須事項別得点率を示す図である。
【図19】B型問題提示ルーチンで提示される複数のヒントの例を示す図である。
【図20】B型問題提示態様で使用される減点の例を示す図である。
【図21】B型問題提示ルーチンの概略フロー図である。
【図22】B型問題提示ルーチン内のヒント表示制御ルーチンの概略フロー図である。
【図23】集計ルーチンの概略フロー図である。
【図24】集計ルーチンで計算されるいくつかの問題別必須事項別基礎学力得点率を示す図である。
【図25】各必須事項に対する配点のうちそれぞれの基礎学力に配分される配点を示す図である。
【図26】集計ルーチンで計算されるいくつかの単元別必須事項別レベル得点率を示す図である。
【図27】集計ルーチンで計算されるいくつかの単元別必須事項別基礎学力得点率を示す図である。
【図28】集計ルーチンで計算されるいくつかの単元別基礎学力別レベル得点率を示す図である。
【図29】集計ルーチンで計算されるいくつかの得点率の3次元的な関係を示す図である。
【図30】A型問題提示ルーチンで提示される国語に関する演習問題の問題文の一部を示す図である。
【図31】国語に関する演習問題の問題文の残りの部分を示す図である。
【図32】国語の演習問題に対して提示される一連の質問の一部を示す図である。
【図33】国語の演習問題に関連する上記一連の質問の他の一部を示す図である。
【図34】国語の演習問題に関連する上記一連の質問の更に他の一部を示す図である。
【図35】国語の演習問題に関連する上記一連の質問の更に他の一部を示す図である。
【符号の説明】
1 パーソナルコンピューター
2 キーボード
3 マウス
4 表示装置
5 プリンタ
6 CD−ROMドライブ
7 CD−ROM
8 フロッピドライブ
9 フロッピディスク
Q1,Q21〜Q24,Q31〜Q34,Q41,Q5,Q6 質問

Claims (1)

  1. 表示装置と入力装置とに接続されたコンピュータにより実行される学習用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記学習用プログラムは、コンピュータに、
    問題提示態様を第1及び第2の問題提示態様のいずれか一方に設定する問題提示態様設定ステップと、
    前記問題提示態様設定ステップで設定された問題提示態様にしたがって演習問題を提示する演習問題提示ステップとを実行させ、
    前記演習問題提示ステップでは、前記問題提示態様設定ステップで前記問題提示態様が前記第1の問題提示態様に設定されたときには、問題文提示ステップと、質問提示ステップと、質問解答判定ステップと、演習問題解答判定ステップとが順次実行され、
    前記問題文提示ステップでは、前記演習問題を記述した、あらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示し、
    前記質問提示ステップでは、前記演習問題に対応してあらかじめ記憶され、前記演習問題の解答の作成のために理解されるべき複数の事項を学習者が理解していることを検証するためのあらかじめ順序付けられた複数の質問を前記画面に順次提示し、それぞれの質問の解答を前記入力装置により入力することを求め、
    質問解答判定ステップでは、前記質問提示ステップにより各質問が提示されるごとに前記入力装置から当該質問の解答が入力されるのを待ち、当該質問の解答が入力されたときに、入力された質問の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該質問の正解に基づいて判定し、前記入力された質問の解答が正しくないと判定されたとき、前記正解を前記画面に提示し、
    前記演習問題解答判定ステップでは、前記複数の質問に対して前記質問提示ステップと前記質問解答判定ステップが実行された後に、前記入力装置から入力された当該演習問題の解答が正しいか否かをあらかじめ記憶された当該演習問題の正解に基づいて判定することを実行させ、
    前記演習問題提示ステップでは、前記問題提示態様設定ステップで前記問題提示態様が前記第2の問題提示態様に設定されたときには、問題文提示ステップと、ヒント識別情報提示ステップと、ヒント提示ステップとが順次実行され、
    前記問題文提示ステップでは、演習問題を記述したあらかじめ記憶された問題文を前記表示装置の画面に提示し、当該演習問題の解答を前記入力装置より入力することを要求し、
    前記ヒント識別情報提示ステップでは、前記演習問題に対してあらかじめ記憶された複数のヒントのそれぞれを選択するための複数のヒント識別情報を前記表示装置の画面に提示し、
    前記ヒント提示ステップでは、前記複数のヒント識別情報のいずれか一つのヒント識別情報を選択する操作入力が前記入力装置より入力されるごとに、前記複数のヒントのうち当該操作入力で選択されたヒント識別情報に対応するヒントを前記画面に提示することを実行させることを特徴とする記録媒体。
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