JP3593235B2 - 成形性に優れた高強度な極薄溶接缶用鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形性に優れた高強度な極薄溶接缶用鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に3ピース缶と称される天蓋・円筒状の銅・底蓋の3つの部材からなる鋼製容器の胴部の接合は、半田付け法、樹脂接着法、溶接法などで行われている。この中で、接合代が少なく素材歩留り向上に有利な溶接法が近年の主流となっている。この溶接缶の製造方法について簡単に説明する。溶接された円筒形の缶胴部は、胴部よりも径小な蓋を取り付けるため、まず、端部に、一種の口絞り加工であるネック成形が施される。ネック成形後、蓋を巻き締めるために、缶胴の最端部2.5mm程度を直径方向外側に延出するフランジ加工が施され、その後、底蓋を巻き締め、内容物を充填した後、天蓋が巻き締められて、溶接缶が製造される。
【0003】
さて、近年においては、省資源とコストダウンの観点から、溶接缶用鋼板の板厚の薄手化が進んできている。ところが、缶胴部の板厚が薄くなると、缶胴部の剛性が小さくなるため、自動販売機で缶を購入する際に缶の落下・衝突で缶がへこむ等のトラブルが生じる可能性がある。よって、これを防止するため、缶胴素材の鋼板強度は薄手化に伴い、高強度化する趨勢にある。このような高強度鋼板としては、熱間圧延鋼板を冷間圧延、焼鈍し、調質圧延段階で、再度冷間圧延を行う2回冷延法(以下、2CR法)により製造した鋼板、いわゆる2CR鋼板がある。
ところが、通常、2CR法で高強度化すると成形性は劣化し、上述した製缶工程で、ネックしわやフランジ割れが発生しやすくなる。
【0004】
例えば、優れた成形性を示す鋼板として、Cが20ppm程度の高純鋼が知られている。ところが、高純鋼の場合は焼鈍後で軟質なために、高強度を得るためには、過度に2CRを加えねばならない。ところが、過度に2CRを加えるとフランジ割れが発生するという問題があった。
特開平3−257123号公報の実施例には、Cが0.005%以上で0.02%未満の鋼に2CRを実施した鋼は、フランジ成形性が優れることが記載されている。ところが、この鋼は2CRを施すと過度に硬質化してしまう。
近年では、蓋コスト削減の観点からネック成形時の口絞り加工率が大きくなっているため、このような鋼板では、ネック成形時にネックしわが発生するという問題がある。また、特開平3−257123号公報には、熱延の巻取温度や連続焼鈍時のOAの有無については、何ら述べられていない。
【0005】
また、Cが0.02%〜0.05%の鋼では、優れた成形性を得るために、焼鈍時に、固溶Cを析出させるため、通常OAを実施している。ところが、この良成形性鋼板に、高強度を得るために2CRを施すと、フランジ割れが発生するという問題がある。
また、熱延条件や冷延条件の改善により、2CR鋼板の成形性を改善した特許も出願されている。特開昭60−24327号公報では、熱延で、Ar変態点未満の温度で仕上圧延した2CR法により製造した鋼板は、フランジ成形性に優れることが記載されている。しかし、実際は、Ar変態点未満の温度で仕上圧延した鋼板は軟質なため、高強度化するためには2CRを過度に加えなければならなかった。ところが、2CRを過度に加えると、やはり、フランジ割れが発生するという問題があった。
【0006】
特開昭63−7336号公報では、同じく2CR法により製造した鋼板で、1次冷延率を85%以下にすると、r値が向上してフランジ成形性が優れることが記載されている。
ところが、例えば、1次冷延率を85%、2次冷延率30%で0.170mmの溶接缶用鋼板を製造する場合、熱延時の板厚は1.6mmと薄くしなければならない。通常は、容器用鋼板の場合、熱延時の板厚は2.3mm程度で、1次冷延率は90%超であるため、1次冷延率を85%では、熱延板厚がかなり薄くなってしまう。熱延時の板厚が薄くなると、熱延コイル帯が長くなり、酸洗での酸洗時間が長くなって、酸洗の生産性が落ちるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、0.18mm未満の極めて薄い製品板厚において、酸洗での生産性を低下させず、(1)高強度でかつ、(2)優れたネック成形性と(3)優れたフランジ成形性が両立する鋼板を開発することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋼成分、熱延条件、焼鈍時の0A条件、2CR条件の4条件を最適化することにより、0.18mm未満の極めて薄い製品板厚においても、上記(1)から(3)の課題を満足できることを知見した。
特に、本発明の重要なポイントは以下に述べる2点である。
第一に、熱延で680℃以上の高温で巻き取り、CAL焼鈍をすることにより、鋼板に多量の固溶Cを残存させて2CR材の延性を改善することである。この延性の改善により、優れたフランジ成形性を得ることができる。
CAL焼鈍は、過時効処理がないために、冷却時に、析出物や結晶粒界に固溶Cが十分析出できず、鋼板に固溶Cが多く残存する。特に、高温巻き取り材の場合は、析出物の間隔や結晶粒が大きくなるため、CAL焼鈍冷却時に析出するためのCの平均移動距離が大きくなり、固溶Cがさらに析出しずらくなる。よって、高温巻き取り材をCAL焼鈍した材料は、多量に固溶Cが残存する。
【0009】
固溶Cが多量に残存した材料が優れた延性を示す理由は明らかではないが、この多量に残存した固溶元素により、焼鈍後の2次冷延時に発生する転位が均一に分布し、破断しにくくなり、延性が向上するのではないかと推定される。
第二に、缶としてのパフォーマンスを満足するためには、上述したフランジ成形性に加え、缶強度とネック成形性も満足しなければならない。本発明者らは、上記熱延・焼鈍条件に加え、成分範囲(特にC範囲)の最適化、2CR条件の最適化により、缶強度とネック成形性も満足できることを知見した。
【0010】
本発明は、この知見に基づいて構成されたものであり、その要旨は、
(1)重量%で、
C :0.02%以上0.05%以下、
Si:0.06%以下、
Mn:0.05%以上0.60%以下、
P :0.06%以下、
S :0.06%以下、
Al:0.005%以上0.100%以下、
N :0.015%以下、
を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼板(スラブ)を、熱間圧延し、Ar変態点以上の温度で仕上圧延し、巻取温度680℃以上で巻き取り、酸洗し、冷延率85%超で1次冷間圧延し、その後、過時効処理(OA)を施さずに再結晶焼鈍させ、冷延率15%以上25%以下で2次冷間圧延した成形性に優れた、板厚が0.18mm未満の成形性に優れた高強度な極薄溶接缶用鋼板の製造方法。
【0011】
(2)重量%で、
C :0.02%以上0.04%以下、
Si:0.03%以下、
Mn:0.10%以上0.60%以下、
P :0.02%以下、
S :0.025%以下、
Al:0.005%以上0.100%以下、
N :0.0060%以下、
を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼板(スラブ)を、熱間圧延し、Ar変態点以上の温度で仕上圧延し、巻取温度690℃以上で巻き取り、酸洗し、冷延率85%超で1次冷間圧延し、その後、過時効処理(OA)を施さずに再結晶焼鈍させ、冷延率15%以上25%以下で2次冷間圧延した成形性に優れた、板厚が0.18mm未満の成形性に優れた高強度な極薄溶接缶用鋼板の製造方法を提示するものである。
【0012】
以下、本発明について詳細に説明する。
C量は、本発明の重要な構成要素である。C量が20ppm程度の高純な鋼では、本発明の2CR率では高強度が得られない。またCが50ppm以上で200ppm未満の領域は、焼鈍後の固溶C量が最も多くなる領域である。このため、2CR後の鋼板の強度は、高純鋼とは逆に過度に大きくなって、ネックしわが発生してしまう。いずれにしても、C量が0.02%未満では、高強度とネック成形性の両立が困難であるので、Cの下限を0.02%以上に限定した。また、C量が0.05%を越えると延性が小さくなり、フランジ成形時にフランジ割れが発生するため、0.05%以下に限定する。望ましくは、0.04%以下である。
【0013】
Si量は、これが、0.06%を越えると、めっき密着性が劣化し、フランジ加工性が劣化し、耐食性が劣化するので、上限を0.06%とする。優れたフランジ加工性を安定して得るためには、Si量は0.03%以下とすることが好ましい。
Mn量は、これが、0.60%を越えると、鋼板が過度に硬質化して、フランジ加工性が劣化するとともに、コスト高となるので、上限を0.60%に限定する。また、Mn量が0.05%を下回ると、鋼板が軟質化し、缶強度を確保できなくなり、それを2次冷間圧延を高めることで補おうとすれば、フランジ加工性が劣化するので、その下限を0.05%に限定する。好ましい範囲は0.10%以上である。
【0014】
P量は、これが0.06%を越えると、鋼板が過度に硬質化してフランジ加工性が劣化するとともに、耐食性が劣化するので上限を0.06%とする。特に優れたフランジ加工性を得るには、P量は0.02%以下とすることが好ましい。S量は、これが0.06%を越えると、熱間脆性を生じさせるので、上限を0.06%とする。好ましい範囲は0.025%以下である。
【0015】
Alは、これが0.100%を越えると、固溶Nと結合してAlN析出物を形成し、固溶Nによる固溶強化が減少して軟質化し、所定の強度を確保するために2次冷間圧延率を高めると、フランジ加工性が劣化するので、その上限を0.100%とする。また、Alが0.005%を下回ると脱酸が不十分となり、介在物の多い鋼板となってフランジ加工性が劣化するので、その下限を0.005%とする。
N量は、これが0.0150%を越えると、鋼板が過度に硬質化して、フランジ加工性が劣化するので、その上限を0.015%とする。望ましくは、0.0060%以下である。
【0016】
これらの成分を有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼を造塊または連続鋳造で鋼片(スラブ)とし、熱間圧延に供する。
熱間圧延前のスラブの熱履歴は、一旦、Ar変態未満に冷却された後に再加熱する工程、及びAr変態点未満に冷却されることなく高温鋼片のまま熱間圧延に供される、いわゆる直送圧延工程のいずれもとりうる。
熱間圧延仕上温度は、これがAr変態点を下回ると、既に述べたように軟質化して缶強度が得られず、缶強度を得るために過度に2CRを加えると、フランジ割れが発生するので、Ar変態点以上とする。
【0017】
熱間圧延の巻取温度は本発明の重要な構成要素である。
巻取温度は、上述したようにこれが680℃を下回ると延性が小さくなり、フランジ割れが発生するので、680℃以上とする。望ましくは690℃以上である。熱間圧延の終了した鋼帯は、常法により脱スケールした後、一次冷間圧延される。一時冷間圧延の圧延率は、これが85%以下では、上述したように、酸洗での生産性が悪化するので、85%超に限定する。
一次冷間圧延後に、再結晶焼鈍される。再結晶焼鈍条件は、本発明の重要な構成要素である。CAPL焼鈍して、2CRした材料は優れた延性が確保できず、優れたフランジ成形性が得られないので、本発明はCAL焼鈍が前提となる。ただし、CAL焼鈍の目的は、焼鈍後に固溶元素を多く残すことであるから、過時効処理で、過時効時間を30秒未満と極端に短くしたり、過時効温度を350℃未満と極端に低くしたりして、故意に過時効処理での固溶元素の析出効果を減じることも本発明内とする。
【0018】
CAL焼鈍後には、2次冷間圧延が施される。
2次冷間圧延率は、これが15%を下回ると、強度を確保できないので、その下限を15%以上に限定する。また冷間圧延率が25%超では、フランジ加工性が顕著に劣化するので、その上限を25%に限定する。
2次冷間圧延後の板厚を0.18mm未満とするのは、缶素材を薄手化し、缶を軽量化することで、省資源を計るためである。板厚が薄いほど、缶強度は小さくなり、フランジ成形性とネック成形性は劣化する。逆に言えば、板厚が0.18mm以上では、本発明の成分・熱延条件・OA条件・2次冷延条件の範囲外であっても、高い缶強度と優れたネック成形性と優れたフランジ成形性を満足することが可能である。よって、本発明は、板厚が0.18mm未満の鋼板を前提としている。
【0019】
本発明の製造方法による鋼板に施される表面処理は、その方法を問わない。すなわち、すずめっき、ニッケルめっき、あるいは特殊な下地処理後に極薄目付けのすずめっきを行う方法など、溶接缶用鋼板に用いられるいかなるめっきであっても、本発明の作用効果は発揮される。
溶接缶用鋼板の缶胴部の板取りは、鋼板の圧延方向が缶胴の軸方向に平行となるような板取り(以下、この板取りをリバース法と称する)と、鋼板の圧延方向が缶胴の軸方向に垂直になるような板取り(以下、この板取りをノーマル法と称する)の2方法があるが、その方法を問わない。一般には、リバース法のほうが、ノーマル法より、フランジ割れが発生しやすいが、本発明では、リバース法でもフランジ割れは発生しない。
【0020】
【実施例】
表1記載の成分を有する鋼を転炉で溶製し、スラブを室温まで冷却した。その後、表2記載のスラブ加熱温度まで再加熱し、それぞれ同表記載の熱延条件で板厚2.3mmまで熱間圧延し、酸洗した後、同表記載の冷延条件で第1次冷間圧延し、同表記載の焼鈍条件で連続焼鈍し、同表記載の冷延条件で板厚0.17mmまで第2次冷間圧延し、極薄すずめっきを行った。
このようにして得られた極薄すずめっき鋼板の硬さ(HR30T)、C方向引張強さ、C方向伸び及び結晶粒径の軸比(結晶粒径の長軸長さを短軸長さで割ったもの)の値を表3に、C量とC方向伸びの関係を図3に、C量とC方向TSの関係を図4に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0003593235
【0022】
【表2】
Figure 0003593235
【0023】
【表3】
Figure 0003593235
【0024】
次に、この極薄すずめっき鋼板をリバース法で実際に溶接して、溶接缶胴部を製造し、その後、ネック成形し、フランジ成形を行った。ネック成形は2段のダイネック成形であり、2段のネック成形により、ネック部は、溶接缶内径52mmから49mm、47mmまで小さくなる。また、フランジ成形は、フランジ長さ2.3mmで成形した。フランジ成形後は、実際にジュースを充填し、巻き締め、缶胴のパネル強度値Pを測定した。
【0025】
パネル強度値Pは、図1に示すような、缶胴のパネル強度値の測定するための試験機であり、符号1は供試缶、2は圧子、3は溶接部、4はVブロック、5は1/4メッシュ部である。この試験機を用いて供試缶1を10mmφ×40mmの圧子2で下方向に圧縮した時の図2に示す圧子荷重の屈曲点の値である。テストは100缶実施し、ネック成形時のネックしわの有無とフランジ成形時のフランジ割れの有無を観察した。この実験により、ネックしわの発生、またはフランジ割れの発生が5缶未満の場合が、需要家においても、ネックしわ、フランジ割れが発生しないことがわかっている。また、パネル強度値は、6.0kgf以上が需要家において、合格であることがわかっている。100缶のテスト缶の中で最低のパネル強度値が6.0kgf以上を合格、6.0kgf未満を不合格とした。ネック成形とフランジ成形のテスト結果及びパネル強度の合格・不合格を同じく表3に示す。
【0026】
図3に、表3より求めたフランジ割れが5缶以上発生した伸び限界を示す。伸びが3%未満でフランジ割れが5缶以上発生している。図3中の数字は実施例の試料番号である。図3より、(1)OAは、通常の調圧(すなわち、2次冷延率が1.3%程度)では延性向上をもたらすにもかかわらず、図3に示す試料番号11の2CRしたOA材では、延性が著しく低下し、フランジ割れが5缶以上発生すること。(2)Cが0.05%を越えた試料番号9、試料番号10ではC方向伸びが低下し、フランジ割れが5缶以上発生すること、(3)Cが本発明の0.02〜0.05%においても、2CR率が25%を越えた試料番号13では、延性が低下し、フランジ割れが5缶以上発生すること。(4)巻き取り温度が680℃未満の試料番号14では延性が低下し、フランジ割れが5缶以上発生することがわかる。本発明1〜7と、本発明外の比較鋼8、12ではフランジ割れの発生は5缶未満である。
【0027】
次に、図4に、表3より求めた、ネックしわが5缶以上発生したTS限界とパネル強度不足が発生したTS限界を示す。図4より、TSが低すぎるとパネル強度不足が生じ、TSが高すぎるとネックしわが5缶以上発生することがわかる。フランジ成形性が良好だった比較鋼の試料番号8はTSが高くてネックしわが5缶以上発生している。また、同じくフランジ成形性が良好だった比較鋼の試料番号12は2CR率が低いため、TSが低すぎ、パネル強度不足が発生している。以上、図3、図4より、本発明鋼1〜7だけが、高パネル強度と優れたネック成形性と優れたフランジ成形性を満足できることがわかる。また、図4より、比較鋼の試料番号9、10、13においても、TSが高すぎ、ネックしわが5缶以上発生している。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明は、酸洗工程での生産性をおとさずに、板厚が0.18mm未満でも、優れたネック成形性と優れたフランジ成形性を有する高強度極薄鋼板の製造法を提供するものであり、その工業的価値はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】缶胴のパネル強度値の測定するための試験機、
【図2】圧縮開始からの時間と圧子荷重との関係を示す図、
【図3】C量とC方向伸びとの関係を示す図、
【図4】C量とC方向TSの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 供試缶
2 圧子
3 溶接部
4 Vブロック
5 1/4メッシュ部

Claims (2)

  1. 重量%で、
    C :0.02%以上0.05%以下、
    Si:0.06%以下、
    Mn:0.05%以上0.60%以下、
    P :0.06%以下、
    S :0.06%以下、
    Al:0.005%以上0.100%以下、
    N :0.015%以下、
    を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼板(スラブ)を、熱間圧延し、Ar変態点以上の温度で仕上圧延し、巻取温度680℃以上で巻き取り、酸洗し、冷延率85%超で1次冷間圧延し、その後、過時効処理(OA)を施さずに再結晶焼鈍させ、冷延率15%以上25%以下で2次冷間圧延した成形性に優れた、板厚が0.18mm未満の成形性に優れた高強度な極薄溶接缶用鋼板の製造方法。
  2. 重量%で、
    C :0.02%以上0.04%以下、
    Si:0.03%以下、
    Mn:0.10%以上0.60%以下、
    P :0.02%以下、
    S :0.025%以下、
    Al:0.005%以上0.100%以下、
    N :0.0060%以下、
    を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼板(スラブ)を、熱間圧延し、Ar変態点以上の温度で仕上圧延し、巻取温度690℃以上で巻き取り、酸洗し、冷延率85%超で1次冷間圧延し、その後、過時効処理(OA)を施さずに再結晶焼鈍させ、冷延率15%以上25%以下で2次冷間圧延した成形性に優れた、板厚が0.18mm未満の成形性に優れた高強度な極薄溶接缶用鋼板の製造方法。
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