JP3592909B2 - 単結晶引上装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は単結晶引上装置に係わり、特に大口径の単結晶を引き上げるのに適する単結晶引上装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にシリコンウェーハを製造するには、多結晶シリコンからチョコラルスキー法(以下、CZ法という。)によりシリコン単結晶のインゴットを作り、このインゴットをスライシングマシンで所定の厚さに切断し、シリコンウェーハを製造する。
【0003】
しかし、半導体デバイスの製造コストの低減等からシリコンウェーハの大口径化が要求されており、これに伴いシリコンウェーハの素材となるシリコン単結晶にも大口径化が要求されている。
【0004】
従来、CZ法によるシリコン単結晶引上装置30は図7に示すように水冷された炉体31内に石英ルツボ32が設けられている。この石英ルツボ32は黒鉛ルツボ33に保持され、黒鉛ルツボ33は回転・上下動自在なルツボ回転軸34に支持されている。
【0005】
石英ルツボ32内に供給された原料のポリシリコンは石英ルツボ32を囲繞するように設けられたヒータ35により加熱されシリコン融液Mとなる。ワイヤリール回転装置37を介して引き上げ用ワイヤー38が石英ルツボ32の中心線上に懸垂されている。引き上げ用ワイヤー38の先端にはシードチャック39を介してシード40が保持されている。
【0006】
シード40の先端をシリコン融液Mに接触させ、なじませた後引き上げを開始する。無転位成長のためには数mmの細いネックNを長く作製する必要がある。
【0007】
その後徐々に結晶を成長(太らせる)させ、クラウンC成長を介して直胴部Sの結晶成長に移行する。
【0008】
シード40も回転、上下動自在になっている。成長結晶の形状はカメラポート41を通して撮像範囲が石英ルツボ32の中心から周縁に至る一次元カメラ(ラインイメージセンサ)や撮像範囲が広い二次元カメラ(エリアセンサカメラ)42等で監視し、その直径信号に基づいてヒータ35への供給電力や、単結晶引き上げ速度などをパラメータとして引き上げ条件を調整している。
【0009】
このような単結晶引上装置30は、引き上げられる単結晶が比較的小さなシード径から直胴部(ボディ)まで順次大きな直径へとクラウン(コーン部)として成長していくため、上述直径モニタの撮像範囲は、単結晶の回転中心から周縁に至る比較的広い範囲に設定する必要がある。
【0010】
直径モニタの撮像範囲を単結晶の回転中心から周縁に至る比較的広い範囲に設定する場合、直胴部のように大きな直径を有する部分の成長に関しては、上述直径モニタの直径信号で十分な分解能が得られるが、きわめて小さな直径のシード、およびクラウン初期部分の成長においては、分解能が不足して精度良く引き上げることが難しくなる。
【0011】
この問題の解決として、小さな直径部の単結晶の成長時は、二次元カメラをズームアップして使用する方法があり、直径200mmまでの比較的小口径の単結晶の引き上げにおいては、この方法でもあまり問題はなかった。
【0012】
しかしながら、大口径、例えば直径300mmや400mmと大きくなると、上述小さな直径部に二次元カメラの焦点を合わせたズームアップする方式では、大きな直径の周縁部の分解能が落ちる問題が発生する。
【0013】
また、大口径の単結晶を引き上げる場合、引き上げ速度が低下するため、輻射シールドを使用して石英ルツボやシリコン融液の表面から結晶への輻射熱を遮蔽し、単結晶引き上げ速度の低下を防ぐ方法は有効であるが、遮蔽シールドを用いる場、単結晶の直径が直胴部まで広がった時点では、二次元カメラによるモニタは、輻射シールドに遮られて単結晶の回転中心から周縁に至る直径について行うのは不可能である。
【0014】
このような場合には、ある程度小直径部の制御は犠牲にしても、二次元カメラの焦点を撮像範囲に収まった直胴部の円弧の部分に当て、その円弧を真円に画像処理して、その真円から直径を読みとる方法がとられる。
【0015】
さらに、特開昭58−35197号公報のように、2台の二次元カメラを用いて、直径の小さなネック部は第1の二次元カメラを用い、直径が大きくなり第1二次元カメラの視野からはずれる場合から第2の二次元カメラを併用する方法や、あるいは特開平4―86509号公報のように、直径の小さなネック部は二次元カメラを用い、直径が大きくなった場合から一次元カメラを選択的に用いる方法もある。
【0016】
しかし、これらいずれの方法も、単結晶の直胴部のように大きな直径を有する部分とネック部のような極めて小さな直径部をともに精度良く測定する必要がある大口径の単結晶の引上げ装置モニタには不十分であった。
【0017】
また、本発明者の検討結果では、単結晶の重量が200Kg以上で直径が300mmや400mmの大口径の単結晶を引き上げる場合には、従来の2mmないし3mmの直径のネックでは耐加重が不十分であり、ネックを6mm程度に太くする必要があり、かつ無転位成長のためには一定のネック直径で長く引き上げる必要があり、かつこれまでよりも高精度のネック成長制御が必要であることが判明した。
【0018】
一方、大重量の単結晶の引き上げにおけるネック部分の重量対策として、引き上げ単結晶のクラウン部を一度絞ってコブ状の支持部を作り、この支持部の所に結晶支持用の支持装置を取付け、結晶を引き上げていく方法が提案されており、この方式では従来のネック制御で十分であるが、この支持部を利用して結晶を支持し結晶を引き上げていく方法の場合には、炉体外からの遠隔操作で結晶用の支持装置で支持部を介して成長結晶をうまく掴みとるためには支持部の形状の寸法精度の再現性が必要になることが判明した。
【0019】
そこで、上述のように高精度のネックの成長制御、結晶用の支持部形状の寸法精度の再現性および大口径の単結晶の直径制御のために、正確にモニタ可能な単結晶引上装置が要望されていた。
【0020】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、高精度のネックの成長制御、結晶支持用の支持部形状の寸法精度の再現性および大口径の単結晶の直径を正確にモニタ可能で大口径の単結晶の引き上げに適する単結晶引上装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本願請求項1の発明は、シリコン融液と成長単結晶との境界部分を二次元カメラによって撮像し、この二次元カメラの画像信号に基づいて成長単結晶の直径を制御するチョコラルスキー法による単結晶引上装置において、ネック成長領域に焦点が合わせられ境界部分を撮像し画像信号を出力する第1二次元カメラと、直胴部成長領域に焦点が合わせられ境界部分を撮像し画像信号を出力する第2二次元カメラと、成長単結晶のネック成長終了から直胴部成長開始までの間に引き上げ条件を変更する形状制御用画像信号を第1二次元カメラの画像信号から第2二次元カメラの画像信号に切り替える手段を具備し、前記第1二次元カメラを第2二次元カメラよりも低い位置に取り付け、かつ第1二次元カメラと第2二次元カメラの光軸を交差させることを特徴とする単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0022】
本願請求項の発明は、シリコン融液表面から結晶への輻射熱を遮蔽する輻射シールドを設けたことを特徴とする請求項1記載の単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0023】
本願請求項の発明は、コブ状の支持部の直径と成長単結晶のクラウンの直径がほぼ同じになった時点で、第1二次元カメラから第2二次元カメラに画像信号を切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る単結晶引上装置の実施の形態について添付図面に基づき説明する。図1は本発明に係る単結晶引上装置1で、この引き上げ装置1は水冷された炉体2と、この炉体2に収納され原料であるポリシリコンを溶融し溶融シリコンMにする石英ルツボ3と、この石英ルツボ3を保持する黒鉛ルツボ4と、この黒鉛ルツボ4を囲繞するヒータ5とを有している。この黒鉛ルツボ4は炉体2を貫通し、モータ6に結合されて回転され、かつ昇降装置7によって昇降されるルツボ回転軸8に取り付けられている。
【0025】
また、石英ルツボ3の上方には、単結晶引き上げのためのシード9を保持するシードチャック10が取り付けられた引き上げ用のワイヤー11が設けられている。
【0026】
さらに、ワイヤー11は炉体2外に設けられモータ(図示せず)により付勢されワイヤー11を巻き取ると共に回転させるワイヤー回転装置12が取り付けられている。
【0027】
またさらに、炉体2のショルダー2a外壁には、透孔を耐熱ガラスにより塞ぎ透光可能な第1カメラポート13と第2カメラポート14が設けられている。第1カメラポート13は第2カメラポート14よりショルダー2aの外壁の低い位置に設けられている。
【0028】
第1カメラポート13を貫通する光軸L1を有する第1二次元カメラ15はその焦点がネック成長領域に合わされて設置されており、また第2カメラポート16を貫通する光軸L2を有する第2二次元カメラ14は直胴部成長領域Asに合わされて設置されている。炉体2のルツボ3内において、ネック成長領域Anは直胴部成長領域Asの常に内側(炉芯側)あるため、炉体2の外壁の低い位置に設けられた第1二次元カメラ15の光軸L1と第1二次元カメラ15より高い位置に設けられた第2二次元カメラ16の光軸L2は常に交差する関係になる。
【0029】
なお、第1二次元カメラ15は、石英ルツボ3の軸方向の位置や原料のチャージ量によって変わる融液面レベルに応じて焦点を微調整できる。第1二次元カメラ16は、引き上げる単結晶の狙い直径(200mm,300mm,400mm等)に応じて焦点を微調整できる。
【0030】
第1二次元カメラ15と第2二次元カメラ16は切替スイッチ17に接続され、この切替スイッチ17により、第1二次元カメラ15と第2二次元カメラ16の画像信号はそのいずれか一方が選択的に2値化回路18に供給される。
【0031】
切替スイッチ17は第1二次元カメラ15からの画像信号を用いて成長結晶の直径制御を行うか、第2二次元カメラ16からの画像信号を用いて成長結晶の直径制御を行うかの選択切り替えを行うもので、スイッチ制御回路19により制御される。2値化回路18により入力電圧は2値化され画像処理装置20に供給され、画像処理装置20により画像処理されて成長結晶直径を検出して出力する。
【0032】
この出力は制御装置21に供給され、シリコン融液の温度を制御するヒータ5の供給電力量を制御するヒータ制御器22、石英ルツボ3の回転数を制御するモータ制御器23、石英ルツボ3の高さを制御する昇降装置制御器24、成長結晶の引き上げ速度と回転数を制御するワイヤーリール回転装置制御装置25などを制御する。これら各制御器22、23、24、25などを制御して、引き上げ条件を変更し、成長結晶の直径を制御する。
【0033】
なお、結晶育成のどの段階で使用画像信号の切り替えを行うかは、事前に制御装置21にプログラムされ、この制御装置21からスイッチ制御回路19に切り替え信号を送信する。
【0034】
本発明に係る単結晶引上装置は以上のような構造になっているから、例えば口径300mmウェーハ用として削り代を考慮した口径310mmのシリコン単結晶を引き上げるには、ナゲット状ポリシリコンを石英ルツボ3に入れ、プログラム化された引き上げ工程により引き上げ作業は自動的に行われる。
【0035】
一方、第1二次元カメラ15は、ネック成長領域An、例えばネックの直径を6mmに作製するので石英ルツボ3の中心から3mm外側に偏位した位置に焦点を合わせ、かつ引き上げの開始時点から撮像可能な電源ONの状態にしておく。
【0036】
第2二次元カメラ16は、例えば石英ルツボ3の中心から155mm外側に偏位した位置に焦点を合わせ、かつ引き上げの開始時点では撮像不能な電源をOFFの状態にしておく。
【0037】
引き上げ準備完了後、不活性ガス、例えばアルゴンガスを炉体2の上方より炉体2内に流入させ、ヒータ5を付勢して石英ルツボ3を加熱し、モータ6を付勢してこのモータ6に結合されたルツボ回転軸8を回転させて石英ルツボ3を回転させる。
【0038】
一定時間が経過した後、ワイヤー11を下ろし、シード9をシリコン融液Mの液面に接触させなじませる。
【0039】
しかる後、引き上げを開始し、図2(A)のように第1二次元カメラ15でネック成長領域Anをモニタする。
【0040】
この第1二次元カメラ15の画像信号は2値化回路18に供給され、さらに2値化回路18からの入力電圧は2値化され、またさらに画像処理装置20に供給され、画像処理装置20により画像処理されて無転位成長のためのネックNの直径d1が検出されて出力される。
【0041】
この画像処理装置20からの出力は制御装置21に供給され、ヒータ制御器22、モータ制御器23、昇降装置制御器24、およびワイヤーリール回転装置制御器25を制御し、直径d1が6mmのネックNは一定の長さl、例えば300mmまで引き上が継続される。
【0042】
ネックNが300mmになった時点で制御装置21に組み込まれた工程用のプログラムにより制御装置21を介してヒータ制御器22、モータ制御器23、昇降装置制御器24、およびワイヤーリール回転装置制御器25を制御し、単結晶の引き上げは、図2(B)に示すクラウンCの作製工程に入る。
【0043】
第1二次元カメラ12でクラウン成長領域Cnをモニタし、第1二次元カメラ15からの画像信号は2値化回路18、画像処理装置20を介して制御装置21に供給される。
【0044】
この制御装置21からの出力によりヒータ制御器22、モータ制御器23、昇降装置制御器24、およびワイヤーリール回転装置制御器25を制御し、成長結晶の直径が順次大きくなり、クラウンCを形成するように引き上げ条件を制御する。
【0045】
さらに引き上げを継続し、クラウンCを成長させ、クラウンCの直径が200mmにった時点の第1二次元カメラ15からの画像信号が2値化回路18、画像処理装置20を介して出力として制御装置21に供給される。
【0046】
この制御装置21はスイッチ制御回路19を制御して切替スイッチ17を作動させ、第2二次元カメラ16を停止状態から動作状態し、一方第1二次元カメラ15を動作状態から停止状態にする。すなわち、2値化回路18への画像信号を、第1二次元カメラ15の画像信号から第2二次元カメラ16の画像信号に切り替える。
【0047】
なお、制御装置21はあらかじめ、上述図2(B)および図3のK1に示すようにクラウンCの直径が200mmになった状態の出力が供給されると、第1二次元カメラ15から第2二次元カメラ16に成長領域のモニタを切り替えるようにスイッチ制御回路19を制御するプログラムが組み込まれている。
【0048】
さらに、第2二次元カメラ16による成長領域のモニタ下で引き上げを継続してクラウンCの成長を続行する。
【0049】
図3の点P3に示すように、クラウンCの直径d3が310mmになった時点の第2二次元カメラ13からの画像信号が、2値化回路18、画像処理装置20を介して出力として制御装置21に供給される。
【0050】
この制御装置21からの出力によりヒータ制御器22、モータ制御器23、昇降装置制御器24、およびワイヤーリール回転装置制御器25を制御し、成長結晶の直径310mmを維持して直胴部Sを形成するよう引き上げ条件を制御する。
【0051】
すなわち、図3のように、2個の二次元カメラ15、16による単結晶成長領域のモニタを、単結晶引き上げ工程の進捗に従って切り替えるもので、引き上げ点P2〜点P3の工程(ネック領域)および点P1〜点P2の工程(クラウン領域)の点K1の切り替え点までは、第1二次元カメラ15によってモニタし、点K1での切り替え以降のクラウン領域およびP3点以降の直胴部領域の工程は、第2二次元カメラ16で行うものである。
【0052】
なお、本発明の実施の形態では、第1二次元カメラ15から第2二次元カメラ16への切り替えを、事前に制御装置21にプログラム化しているが、第1二次元カメラ15の読み取り直径とそのときの目標直径値との差と、第2二次元カメラ16の読み取り直径と第1二次元カメラ16の目標直径値との差が一致した時点で行うように制御装置21にプログラム化しておいてもよい。
【0053】
引き続きこのような引き上げ条件を維持し、所定の長さの直胴部を形成させ引き上げは完了する。
【0054】
ネック直径6mm±0.1mm、ネック長さ300mm、直胴部直径が310mm±5mmで250kgの単結晶を得ることができた。
【0055】
2個の二次元カメラを用いて結晶成長領域モニタを行うと共に、単結晶のネック成長の終了と直胴部成長の開始までに2個の二次元カメラのモニタの切り替えを行い、特に単結晶育成に重要なネック領域と直胴部領域にそれぞれ二次元カメラの焦点を合わせることにより、両成長領域を精緻にモニタすることができる。
【0056】
従って、形状が精度良く制御されたシリコン単結晶を得ることができる。
【0057】
次に本発明に係る単結晶引上装置の他の実施の形態について図4に基づき説明する。
【0058】
図1で示される引き上げ装置1の石英ルツボ3の上方に石英ルツボ3やシリコン融液Mの表面から結晶への輻射熱を遮蔽し、単結晶引き上げ速度の低下を防ぐ輻射シールド26が設けられている。
【0059】
この輻射シールド26は焦点がネック成長領域に合わされた第1二次元カメラ15の光軸L1を遮らないように据え付けられている。
【0060】
本実施の形態の単結晶引上装置1で引き上げを行う場合には、図3の点k2のクラウンCが150mmまで成長した時点で第1二次元カメラ15から第2二次元カメラ16への切り替えを行う。
【0061】
クラウンCが150mmまで成長した時点で第1二次元カメラ15から第2二次元カメラ16へのモニタの切り替えを行い、輻射シールド26が第1二次元カメラ15のモニタの障害になるにもかかわらず、成長領域のモニタを第2二次元カメラ16で確実に行うことができる。
【0062】
なお、輻射シールド26の高さなどの関係で、輻射シールド26により第1二次元カメラ15の光軸L1を遮るような場合には、光軸L1に対応する輻射シールド26の一部に透光可能な小さな透孔、スリットのような透孔部を設けてもよい。透孔部の開口面積は小さいので輻射シールド26の機能を低下させることはない。
【0063】
本実施の形態の単結晶引上装置においても、輻射シールド26を設けたにもかかわらず、成長領域のモニタを確実に行うことができるので、形状が精度良く制御されたシリコン単結晶を得ることができる。
【0064】
上述図1に基づく実施の形態の単結晶引上装置で引き上げを行った場合と同様にネック直径6mm±0.1mm、ネック長さ300mm、直胴部直径が310mm±5mmで250kgの単結晶を得ることができた。
【0065】
さらに、図4に示された本発明に係る単結晶引上装置は図1で示される引き上げ装置1のワイヤー11に、外部から開閉制御される一対の支持部材27a、27bを有する結晶支持用の支持装置27が設けられている。
【0066】
大重量の単結晶の引き上げにおけるネックN部分の重量対策として、単結晶の引き上げにおけるネッククラウンを一度絞ってコブ状の支持部Tを作り、この支持部Tを支持装置27で支持するものである。
【0067】
なお、コブ状の支持部Tの形状を精度良く制御するため、第2二次元カメラ16も可能な限り低い位置に取り付け成長結晶を横から見るようにすることが望ましい。
【0068】
本実施の形態の単結晶引上装置による引き上げも上述図1に基づく実施の形態の単結晶引上装置で引き上げを行う場合と同様に行う。
【0069】
ネックNが300mmになった時点で、クラウンCの作製工程に入る。
【0070】
第1二次元カメラ15でクラウン成長領域Cnをモニタし、図5に示すように、クラウンCの直径d4が50mmになった時点(図5の点K3)の画像信号は第1二次元カメラ15から2値化回路18、画像処理装置20を介して制御装置21供給される。この制御装置21からの出力によりヒータ制御器22、モータ制御器23、昇降装置制御器24、およびワイヤーリール回転装置制御器25を制御し、成長結晶の直径が順次小さくなるようにクラウンCを絞る。このクラウンCはコブ状で支持部Tを形成する。
【0071】
クラウンCの直径が25mmまで絞られた時点の画像信号に基づく制御装置21からの出力によりヒータ制御器22、モータ制御器23、昇降装置制御器24、およびワイヤーリール回転装置制御器25を制御し引き上げ条件を制御して、成長結晶の直径を再び順次大きくしてクラウンCを形成する。
【0072】
さらに引き上げを継続し、クラウンCを成長させ、クラウンCの直径が50mmになった時点の第1二次元カメラ15からの画像信号が2値化回路18、画像処理装置20を介して出力として制御装置21に供給される。この制御装置21はスイッチ制御回路19を制御して切替スイッチ17を作動させ、第2二次元カメラ16を動作状態し、2値化回路18への画像信号を第2二次元カメラ16からの画像信号に切り替える。
【0073】
モニタの第1二次元カメラ15から第2二次元カメラ16への切り替えに係わらず、上述図1による引き上げと同様の引き上げを継続する。
【0074】
上述クラウンCの直径50mmの時点でのより低い位置に据え付けられた第1二次カメラから高い位置に据え付けられた第2二次カメラへの切り替えにより、輻射シールド26、コブ状のTにより第1二次カメラ15、第2二次カメラ16の視界が遮られることもなく、両成長領域を精緻にモニタすることができる。従って、形状を精度良く制御できる。直胴部直径が310mm±5mmで200kgの単結晶を得ることができた。
【0075】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明に係る単結晶引上装置において、単結晶のネック成長の終了と直胴部成長の開始までに2個の二次元カメラのモニタの切り替えを行い、特に単結晶育成に重要なネック領域と直胴部領域にそれぞれ二次元カメラの焦点を合わせることにより、両成長領域を精緻にモニタすることがでる。
【0076】
従って単結晶のネック、コブ状支持部、直胴部の形状が精度良く制御された単結晶が製造できる単結晶引上装置を提供できる。
【0077】
さらに、より低い位置に据え付けられた第1二次カメラから高い位置に据え付けられた第2二次カメラへの切り替えにより、輻射シールド、コブ状の支持部により二次カメラの視界が遮られることもなく、両成長領域を精緻にモニタすることができる。従って、輻射シールドを使用可能で、かつコブ状の支持部を必要とする大口径単結晶の引き上げにも適する単結晶引上装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる単結晶引上装置の概要図。
【図2】図1による単結晶の引き上げ状態を示す説明図。
【図3】図1で用いられる二次元カメラのモニタ切り替え時点の説明図。
【図4】本発明に係わる他の実施形態の単結晶引上装置の概要図。
【図5】図4で用いられる二次元カメラのモニタ切り替え時点の説明図。
【図6】本発明に係わる他の実施の形態の単結晶引上装置の概要図。
【図7】従来の単結晶引上装置の概要図。
【符号の説明】
1 単結晶引上装置
2 炉体
3 石英ルツボ
4 黒鉛ルツボ
5 ヒータ
6 モータ
7 ルツボ回転軸
8 昇降装置
9 シード
10 シードチャック
11 ワイヤー
12 ワイヤーリール回転装置
13 第1カメラポート
14 第2カメラポート
15 第1二次元カメラ
16 第2二次元カメラ
17 切換スイッチ
18 2値化回路
19 スイッチ制御回路
20 画像処理装置
21 制御装置
22 ヒータ制御器
23 モータ制御器
24 昇降装置制御器
25 ワイヤーリール回転装置制御回路
M シリコン融液
N ネック
C クラウン
S 直胴
An ネック領域
Ac クラウン成長領域
As 直胴部領域
26 輻射シールド
27 支持装置
27a、27b 支持部材
T 支持部

Claims (3)

  1. シリコン融液と成長単結晶との境界部分を二次元カメラによって撮像し、この二次元カメラの画像信号に基づいて成長単結晶の直径を制御するチョコラルスキー法による単結晶引上装置において、ネック成長領域に焦点が合わせられ境界部分を撮像し画像信号を出力する第1二次元カメラと、直胴部成長領域に焦点が合わせられ境界部分を撮像し画像信号を出力する第2二次元カメラと、成長単結晶のネック成長終了から直胴部成長開始までの間に引き上げ条件を変更する形状制御用画像信号を第1二次元カメラの画像信号から第2二次元カメラの画像信号に切り替える手段を具備し、前記第1二次元カメラを第2二次元カメラよりも低い位置に取り付け、かつ第1二次元カメラと第2二次元カメラの光軸を交差させることを特徴とする単結晶引上装置。
  2. シリコン融液表面から結晶への輻射熱を遮蔽する輻射シールドを設けたことを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上装置。
  3. コブ状の支持部の直径と成長単結晶のクラウンの直径がほぼ同じになった時点で、第1二次元カメラから第2二次元カメラに画像信号を切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置。
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