JP3591732B2 - 労務管理・賃金管理システム、労務管理・賃金管理プログラム及び労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
労務管理・賃金管理システム、労務管理・賃金管理プログラム及び労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、健康保険厚生年金に関する手続、被扶養者に関する手続、第三号被保険者に関する手続、雇用保険に関する手続その他の社員に関する手続を所定の期間内に取りこぼしなく行うことを可能とする労務管理・賃金管理システム、労務管理・賃金管理プログラム及び労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、労務管理・賃金管理ソフトウエアとしては、非特許文献1から6に開示されたものが知られている。これらの労務管理・賃金管理ソフトウエアは、これをコンピュータにインストールすることにより当該コンピュータに、社会保険労務士が行う業務、例えば、健康保険厚生年金に関する手続、被扶養者に関する手続、第三号被保険者に関する手続、雇用保険に関する手続その他の社員に関する手続に必要な処理を行わせるとともに、当該各手続に必要な書類を作成させるものであり、書類作成に必要な情報そのものはオペレータにより当該コンピュータのキーボードやマウス等のデバイスを用いて入力されるように構成されている。これらの各手続は通常複数の書類を必要とする。
【0003】
【非特許文献1】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.melb.co.jp/JP/i20_solution.html>
【非特許文献2】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.kk-koc.co.jp/>
【非特許文献3】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.mks.or.jp/shalom/index2.html
【非特許文献4】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.jip.co.jp/bs/products/Shohin/27/kihon/kihon.html
【非特許文献5】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.fard.co.jp/index2.html
【非特許文献6】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.back-office.co.jp/service.html
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの非特許文献に開示された従来の労務管理・賃金管理ソフトウエアでは、複数の書類のうち作成し忘れた書類があってもそれをオペレータに知らせるような機能はなかった。従って、オペレータが作成し忘れた書類があっても第三者によって指摘されるか又は自分で気付かない限り、その書類が作成されることはなかった。また、ある社員については必要書類を作成したけれども、別の社員については必要書類を作成していない場合には、その別の社員については全く必要書類が作成されないという場合もあった。また一つの手続には複数の書類を必要とするため、どのような書類をどのような順序で作成するかを担当者が自分で判断して業務を遂行するのは熟練者でも労力を要するという問題もあった。
【0005】
このような状況を放置しておくと種々の問題がある。例えば、社員にとっては本来受けられるはずの給付等が受けられなかったり、逆に、会社が本来負担しなくてもよい料金まで負担する羽目になる等、不利益・不都合が大きいという問題があった。また社労士事務所では業務の漏れを発見するのに時間を割くと業務効率が悪化し人件費が嵩むという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができるとともに、どの業務の手続をどのような順番で行うべきかを明示することができる労務管理・賃金管理システム、労務管理・賃金管理プログラム及び労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載された本発明に係る、
入社手続、退社手続、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)その他の労務管理・賃金管理手続の管理を行う労務管理・賃金管理システムは、
社員氏名、社員コード、生年月日、性別、入社年月日、退社年月日その他の社員の情報である各種データと、労務管理・賃金管理手続を構成する一又は複数の捕捉処理であってコンピュータによる情報処理及び加工である捕捉処理を示す業務項目データと、前記業務項目データによって示される前記捕捉処理が未済か既済かを示す処理状況データと、を格納する記憶手段と、
前記各種データと、前記捕捉処理の実行を指示する指示データとを入力する入力手段と、
装置各部を制御する制御手段と、
文字や画像を表示する表示手段と、を備え、
前記制御手段は、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、前記表示手段に表示させる制御を行い、
前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行い、
前記制御手段は、前記入力手段による前記アイコンの押下による前記指示データの入力に基づいて、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データとを読み出して、前記捕捉処理を行い、その結果を表示データ、印字データ及び/又は送信データとして出力させる制御を行うとともに、前記処理状況データを未済から既済に書き換えることを特徴とする。
【0008】
ここで「各種データ」とは社員に関するデータ、すなわち、社員氏名、社員コード、生年月日、性別、入社年月日、退社年月日その他の社員の情報である。各種データのうち、氏名や社員コード等の社員を一意に特定するためのデータを特に「識別データ」として取り扱うこともできる。
【0009】
労務管理・賃金管理に必要な「手続」には、入社手続、退社手続、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)、その他の手続(休業手続等)が含まれるがこれらに限定されるものではなく労務管理・賃金管理に必要な手続であれば該当しえる。
【0010】
「捕捉処理」とは、「手続」を行うために必要な書類作成業務・各種事務業務の一つ一つの業務をいう。例えば、入社手続の場合「捕捉処理」には社員情報入力の業務、健保厚年資格取得届の作成業務、被扶養者(異動)届の作成業務、連絡票の作成業務、雇用保険資格取得届の作成業務、労働者名簿の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0011】
退社手続の場合「捕捉処理」には社員情報入力の業務、健保厚年資格喪失届の作成業務、連絡票の作成業務、雇用保険資格喪失届の作成業務、離職票の作成業務、源泉徴収票の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。給与手続の場合「捕捉処理」には給与入力の業務、給与明細書の作成業務、振込依頼書振込FDの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0012】
賞与手続の場合「捕捉処理」には賞与入力の業務、賞与明細書の作成業務、振込依頼書振込FDの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。社会保険月額変更対象者の手続の場合「捕捉処理」には社会保険関係書類作成の業務、社会保険必要項目入力の業務、月額変更届の作成業務、改定業務、お知らせの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。月額算定手続の場合「捕捉処理」には社会保険必要項目入力の業務、月額算定基礎届の作成業務、改定業務、お知らせの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0013】
年末調整手続の場合「捕捉処理」には年末調整入力の業務、年末調整計算の業務、還付金明細書の作成業務、源泉徴収票の作成業務、源泉徴収簿の作成業務、賃金台帳の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。昇給月顧問先の手続の場合、昇給月は会社によって異なるため「捕捉処理」には昇給月入力業務、昇給金額算定業務、個人別賃金入力業務、月別賃金入力業務、確定賃金入力業務のうち少なくとも一つが含まれる。労働保険手続の場合「捕捉処理」には個人別賃金入力業務、月別賃金入力業務、確定賃金入力業務、労働保険料算定基礎賃金等の報告リスト作成業務、労働保険料等納入通知書リスト作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0014】
随時手続のうち、例えば、60歳到達者の手続の場合「捕捉処理」には60歳到達時情報入力の業務、60歳到達時賃金証明書の作成業務、高年齢給付資格取得確認票の作成業務のうち少なくとも一つが含まれ、70歳到達者の手続の場合「捕捉処理」には70歳到達時情報入力の業務、厚生年金資格喪失届の作成業務、連絡票の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0015】
入力手段としてはキーボードやマウスであればよいが、これらに限定されるものではない。
【0016】
上記構成を備えた労務管理・賃金管理システムは、制御手段が、記憶手段から各種データと、前記業務項目データと、処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを識別可能に表示する。オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができる。すなわち、オペレータは未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付くことができる。
【0017】
そして、捕捉処理においては、制御手段は、各種データの入力を促す画面表示を行わせ る。オペレータは、各種データを入力する。制御手段は、入力された各種データを記憶手段に記憶させるとともに、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データとを読み出して、前記指示データに従って前記捕捉処理を行い、その結果を表示データ、印字データ及び/又は送信データとして出力するとともに、前記処理状況データを未済から既済に書き換える。
【0018】
ここで、前記記憶手段は、更に、前記捕捉処理の優先順位を示す優先順位データを格納することができる。また、前記制御手段は、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データと、前記優先順位データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって前記優先順位データによって示される優先順位に従って識別可能に表示する状況ウインドウを、前記表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記優先順位に従って識別可能に表示することができる。これにより、捕捉処理の優先順位を考慮した制御が可能となる。
【0019】
あるいは、前記記憶手段は、更に、前記一又は複数の捕捉処理を各捕捉処理毎に必要とするか否かを前記社員の属する会社毎に示す捕捉可否データを格納することができる。また、前記制御手段は、前記記憶手段から前記捕捉可否データを読み出して、その値が不要であることを示す値である場合には、前記捕捉可否データに対応する前記捕捉処理を示すアイコンを表示させない制御を行うことができる。
【0020】
更にまた、前記制御手段は、前記アイコンがオペレータによる入力手段の操作によって選択されたことを検出すると、当該労務管理・賃金管理システムによる当該捕捉処理に必要なオペレータによる前記各種データの入力作業を行い得る業務画面を表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて前記業務画面を表示するものであればよい。業務画面とは、オペレータに文字やマウスクリックをさせるための誘導入力を表示する画面である。
また、前記画面上に表示される全ての捕捉処理を示すアイコンは、予め要否が識別可能に表示させてもよい。ここで「要否」とは当該捕捉処理が必要が不要かということを意味する。
また、次のように構成することもできる。前記アイコンの順序は、業務の流れに従って表示されるようにしてもよいし、予め設定された捕捉条件に従って表示されるようにしてもよい。このときに、捕捉条件としては、捕捉開始時期及び/又は捕捉期間を採用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステム1(以下単に「本システム1」という。)の運用形態を概略的に示したものである。同図において、社労士事務所A,B…とは例えば、顧客C…からの依頼を受けて役所D…へ提出する労務管理に関する各種手続のための書類作成、賃金計算、給与明細書の作成、役所に対する当該各種手続の代行等を業とする事務所をいう。社労士事務所A,B…には、労務管理・賃金管理をコンピュータに実行させるためのプログラムをインストールしたコンピュータ2…がインターネット等のネットワーク3を介して通信可能に配置されるとともに、各種手続に必要な書類を印刷するための印刷装置4…が配置されている。
【0022】
本システム1を構成するコンピュータ2…は、労務管理・賃金管理を当該コンピュータ2…に実行させるためのプログラムをその製造販売元からネットワーク3を介してダウンロードしてインストールしたものでもよい。また、本システム1を構成するコンピュータ2…は、労務管理・賃金管理をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読取可能に記憶した記録媒体から当該プログラムをインストールしたものでもよい。
【0023】
本システム1は、これを構成するコンピュータ2…を社労士事務所Aのようにスタンドアロン型としてもよいし、社労士事務所Bのようにローカルエリアネットワーク(LAN)型とし、顧客Cの各種手続のための情報を格納したデータベース5…を各コンピュータ2…で共有するようにしてもよい。データベース5…を共有する場合には、各コンピュータ2…で同一のデータについて処理を行う場合もあり得るためデータの一貫性を保つための処理が内部的になされるがこの技術は公知であるのでその説明を省略する。
【0024】
そして、各事務所A,B…、顧客C…、役所D…はネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されていれば、各事務所A,B…は、顧客C…からの依頼を電子データで受け、その依頼に対する業務を行った後、役所D…に対して各種書類を窓口まで持参又は郵送するほか、電子データで各種書類を送信することもできる。
【0025】
以下の説明においては、社労士事務所Aの形態で本システム1が構成されるものとし、本システム1を構成するコンピュータ2は、労務管理・賃金管理を当該コンピュータに実行させるためのプログラムが、当該プログラムをコンピュータ読取可能に記憶した記録媒体から、インストールされたものとする。
【0026】
本システム1を構成するコンピュータ2は、図2に示したように装置各部を制御する中央制御装置(CPU)6、当該コンピュータ2及び各種デバイスを制御するためのプログラムであってメインメモリに読み込まれるプログラムを記憶させたリードオンリメモリ(ROM)7、実行プログラム・各種データ等を記憶させたランダムアクセスメモリ(RAM)8、データ入力に用いるキーボード・マウス等の入力手段9、実行結果や入力情報を表示する画面装置10からなる。そしてこのコンピュータには、各種データや手続書類を印刷するための印刷装置4が接続されている。
【0027】
本システム1に係る労務管理・賃金管理において、キーボード・マウスは、データ入力のための入力手段10である。社員名・生年月日等を入力したり種々の命令を送出させるためのデバイスである。入力手段10は手続の選択や捕捉処理の選択にも用いられる。RAM8は、本システム1に係る労務管理・賃金管理を当該コンピュータ2に実行させるためのプログラムやを記憶するほか、本システム1に係る労務管理・賃金管理に必要な各種データ・ファイルを記憶する。そのためRAM8は、社員情報記憶手段である。RAM8は、例えば、図13〜図16に記憶されたテーブルT1〜T4を記憶する。CPU6は、RAM8から「労務管理・賃金管理プログラム」を読み出して入力手段10を介して入力されたデータに基づいて当該コンピュータ2及び各種デバイスに制御指令を送出し、本システム1に係る労務管理・賃金管理に関する各種処理を実行する。
【0028】
画面装置10は、本システム1に係る労務管理・賃金管理に関する各種の処理を実行させるために必要な情報をオペレータに入力させるための誘導画面を表示する。図5から図12にその表示例を示すが、これらの画面表示例において状況ツリーE、状況ウインドウF、誘導入力表示H(図10参照)は、表示手段により表示される表示例である。ここで「手続」、「捕捉処理」、「誘導入力」についての説明は上述したので省略する。
【0029】
上記した構成を備えた本システム1により労務管理・賃金管理に関する各種の処理がどのように実行されるのか、図3及び図4に示したフローチャート及び図5から図12に示した画面表示例を参照して説明する。
【0030】
図5から図12は、いずれも労務管理・賃金管理プログラム(以下単に「本プログラム」という。)の実行中における画面表示例を示したものである。図5、図6及び図11は手続としてオペレータにより入力手段10が操作されることにより入社手続が選択されたことがCPU6によって検出されたときの画面表示例である。図7から図9は手続としてオペレータにより入力手段10が操作されることにより退社手続が選択されたことがCPU6によって検出されたときの画面表示例である。
図10は入社手続のうちの捕捉処理の一つである被扶養者(異動)届の作成の業務処理が行われるときの画面表示例である。この図10の画面は、図5の状態においてオペレータにより被扶養者(異動)届がマウスクリックされたことがCPU6によって検出されたときの一例を示す。この表示は、例えば、図14に示したテーブルT2を読み出すことによって行う。また図12は捕捉条件の設定が行われるときの画面表示例である。
【0031】
(本プログラムの起動と手続選択)
図3に示したように本プログラムが起動されると(S1)、CPU6は、各種の初期設定を行う。その後、本プログラムの前回立ち上げ時の終了時の各種設定に基づいて、そのときの画面表示になるように各種の処理を行う(S2)。ここでは本プログラム起動一回前の処理が、図5に示した入社手続であった場合には、CPU6は、このときに記憶されたデータに基づいて、入社手続を自動的に選択し(S3)、捕捉状況確認処理に進む(S4)。
【0032】
(捕捉状況確認処理)
ここで図4を参照してS4の捕捉状況確認処理について説明する。捕捉状況確認処理では、状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gを表示するときに状況ウインドウFに表示すべき捕捉処理が、図13に示した捕捉テーブルT1や、図14に示した捕捉条件設定テーブルT2をCPU6が更新及び/又は参照することにより決定されるとともに当該捕捉処理が未処理か既処理かがテーブルT1を参照して判断される。テーブルT1においてOFFとなっているとき、すなわち、未処理のときはチェックを付さずに表示するための設定がなされる。テーブルT1において、ONとなっているとき、すなわち、既処理のときはチェックを付して表示するための設定がなされる。
【0033】
まずCPU6は、捕捉条件設定テーブルT2を参照して捕捉しようとする各捕捉処理の捕捉条件(期日・期間)に該当するか否かを判断する(S12)。「松田俊彦」や「近藤俊彦」のときは捕捉開始日が2月12日、捕捉期間が30日であるため、CPU6は、2月12日から30日間は、S12において該当すると判断し、S13に進む。
【0034】
次にCPU6は、捕捉テーブルT1を参照して捕捉レコードが作成されているかを判断する(S13)。「松田俊彦」や「近藤俊彦」の捕捉レコードが既に作成されているため、S16に進む。そして、テーブルT1の捕捉処理が完了した業務の捕捉フラグをON(済)に書き換える(S16)。CPU6は、既に捕捉フラグがON(済)であると判断したときは何も行わない。
【0035】
次にCPU6は、捕捉テーブルT1の捕捉フラグが全てON(済)か否かを判断する(S17)。「松田俊彦」や「近藤俊彦」のときは捕捉テーブルT1に未だ済んでいない処理があるためS18をとばしてS19に進む。CPU6は、表示手段10に既処理と未処理の捕捉処理を区別して捕捉処理の一覧を画面上に表示させるため、必要な情報をRAMに記憶させる(S19)。
【0036】
尚、CPU6がS13において捕捉レコードが未作成であると判断したとき、例えば、社員情報入力のみがなされたあとで捕捉状況確認処理を行うときは、捕捉テーブルT1に全ての捕捉フラグがOFF(未)の捕捉レコードを追加する制御を行う。そして、CPU 6は、捕捉条件設定テーブルT2に条件設定レコードを追加する制御を行い、捕捉開始日付をシステム日付で更新する(S14)。次に、CPU6は、手続毎及び事業所毎に作成されている図15に示した捕捉可否設定テーブルT3及び図16に示した優先順位設定テーブルT4を参照し、捕捉テーブルT1の捕捉レコードのうち捕捉しない業務の捕捉フラグをON(済)に書き換える(S15)。
また、CPU6は、優先順位設定テーブルT4を参照し、その優先順位に従って、例えば、図5のように、状況ウインドウFに、捕捉処理を左から順番に右へ向かって表示する制御を行う。
尚、CPU6は、図15の捕捉可否設定テーブルT3を参照したときには、水野総合鑑定や太陽ファームの場合には捕捉フラグが全てOFF(未)であるため全ての捕捉業務にチェックを付さずに状況ウインドウFに表示する制御を行う。CPU6は、アオキ商会の場合には捕捉可否設定テーブルT3には、×とあるため、捕捉業務のうち連絡票は予め既に作成されたものとしてON(済)となり、連絡票についてはチェックを付して、図16の優先順位に従って左から右へ順に状況ウインドウFに表示する制御を行う。
【0037】
(状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gの表示)
図3に戻って説明を続ける。S5に進むとCPU6は、表示手段10に図5に示した状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gを表示させる制御を行う。メニューツリーは状況ツリーEと業務ツリーとからなるが、同図は状況ツリーEが表示された画面例である。状況ツリーEは、「労務管理・賃金管理に必要な手続の識別子」としてその名称が表示される画面である(図5〜図9、図11)。従ってオペレータは、どのような手続があるかを一目で把握することができる。業務ツリーは、実際に社員に関するデータ入力や各種手続書類を作成するために必要なデータ入力項目や業務が表示される画面であり、この画面からオペレータは情報を入力する作業を行うことができる(図10、図12参照)。
【0038】
状況ツリーEは、マウスやカーソルキー等を用いて選択された手続又は前回処理の終了時に選択されていた手続が太枠で強調して表示される。ここでは入社手続が選択された状態になっている。また入社手続一覧Gには処理対象になっている社員データが太枠で強調して表示される。
【0039】
そして同図の画面上部の状況ウインドウFには、入社手続一覧Gで太枠で強調して表示されている社員に必要な捕捉業務のうち「未だ済んでない捕捉処理の識別子」としてその名称及びアイコンが表示される。また、「既に済んだ捕捉処理の識別子」は、状況ウインドウFに示したように、チェックを付して表示される。これにより、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とが識別可能となる。状況ウインドウFは左側から右側へいく方向へ業務の流れを示すが、オペレータはこの順序通りに業務を進める必要はなくどの業務が選択されてもその業務を行うことができる。また、捕捉条件設定テーブルT2の各業務に1、2…という番号が付されているが、これは状況ウインドウFで表示させる順番(画面向かって左側から右側へいく順番)を示す。場合によっては、捕捉条件設定テーブルT2で付された番号を変更することで表示順序を変更してもよい。
【0040】
図5に示した状況ウインドウFでは入社手続で必要な捕捉処理(業務処理)が社員情報入力業務及び健保厚年資格取得届・被扶養者(異動)届・連絡票・雇用保険資格取得届・労働者名簿の作成業務であることが一目でわかる。そして社員情報入力業務についてはチェックが付されているがこれにより、「近藤俊彦」についてはこの処理が完了していることがわかる。尚、CPU6は、チェックの有無を、捕捉テーブルT1のON、OFFに基づいて決定する。従ってオペレータは既済処理・未済処理のものを一目で確認でき今後の業務の進め方を調整することが容易になる。
【0041】
画面中央には入社手続一覧Gが表示され、入社手続を行う必要がある社員データが表示される。入社手続一覧Gは捕捉テーブルT1を参照して表示され、画面左半分には社員情報として「事業所コード」、「事業所名」、「社員コード」、「社員名」、「社員カナ」、「生年月日」、「性別」が表示される。一方画面右半分には状況ウインドウFに表示された捕捉処理の識別子としてその名称が表示される。このときに、捕捉テーブルT1を参照するため、ONであれば○、OFFであれば×という表示が行われる。すなわち、○、×も状況ウインドウFと同様に、捕捉テーブルT1のON、OFFに基づいて決定される。従って、オペレータは、画面を一見しただけで、未処理/既処理の別が判別できる。レコード数が多いときや各レコードの項目数が多くて全てを一覧表示できない場合にはスクロールバーを操作することにより全情報が得られる。
【0042】
ここでS5の表示例として別の例を示す。図6は入社手続に係る状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gが表示された状態を示したものである。ここでは「松田俊彦」については被扶養者(異動)届以外については捕捉処理が完了していることがわかる。図7は退社手続に係る状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gが表示された状態を示したものである。ここでは「松田明菜」については社員情報入力の業務及び健保厚年資格喪失届・離職票・源泉徴収票の作成業務は済んでいるがそのほかの業務が済んでいないことがわかる。また、図8は同じく退社手続に係る状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gが表示された状態を示したものである。ここでは「平野雅夫」については何の業務も済んでないことがわかる。
【0043】
尚、例えば、図7の画面表示状態で「松田明菜」に係る退社手続に必要な捕捉処理を全て行った結果(すなわち、オペレータが、マウスを操作して状況ウインドウFの連絡票や雇用保険資格喪失届をクリックして、その業務画面で各種データの入力作業を行った後)、その処理過程でS16において全ての捕捉処理の捕捉フラグがON(済)にされると、捕捉レコードが捕捉テーブルより削除される。この後状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gを表示させると図9に示したように「松田明菜」に関する表示は画面からなくなる。すなわち、捕捉処理の対象から外れる。
【0044】
(業務ツリーの表示・誘導入力画面の表示)
図5において「近藤俊彦」に係る状況ウインドウFにおいて被扶養者(異動)届がクリックされると(S2)、CPU6は、この操作に基づいて、図10に示した画面を表示手段10に表示させる制御を行う(S6)。すなわち、画面左側のメニューツリーには業務ツリーが表示されるとともに、画面中央には「被扶養者(異動)届」の作成に必要となる各種データの入力を促す誘導表示(白丸、黒丸の部分や、印刷、取消ボタン)が画面上に表示される。被扶養者届の社員コードや名前、提出年月日は、捕捉テーブルT1を参照して表示される。この場合、もともと「近藤俊彦」が選択されていた(図5で枠囲み表示されている)ので「社員個別指定」が自動的に選択され、書類作成に必要な情報として社員コード及び提出年月日の入力を促す誘導表示がなされる(S6)。
【0045】
そして誘導表示に従って、オペレータにより必要事項が入力され、当該捕捉処理が実行される。CPU6は、オペレータによって印刷ボタンが押されたと判断すると、出力データ作成手段として機能し、既に入力されている各種データに基づいて出力データを作成し、印刷装置4に印刷を命令する制御を行う(S7〜S9)。すなわち、CPU6は、印刷ボタンが押されると原則として捕捉処理が完了したと判断し(S8)、被扶養者(異動)届の印刷を命令する制御を行う(S9)。次に、CPU6は、S10の捕捉状況確認処理を行って捕捉テーブルT1の被扶養者(異動)届の捕捉フラグをON(済)に書き換える制御を行う。
【0046】
そしてオペレータの入力操作に基づいて、CPU6が、状況ツリーEを表示させる制御を行うと(S2からS4)、図11に示した画面表示に切り替わり捕捉処理のうち被扶養者(異動)届のアイコンはチェックを付して表示される(S5)。また状況ウインドウFでは健保厚年資格取得届の作成業務が未だ済んでいないことがわかる。オペレータは、状況ウインドウFに表示される順序に拘束されることなく、任意の捕捉処理をマウスをクリックすることによって選択すれば、書類作成や情報入力の作業ができる。
【0047】
(捕捉設定処理)
オペレータによる入力操作により(S2)、CPU6が捕捉条件の決定が選択されたと判断すると、CPU6は、図12の捕捉処理設定画面を表示させる制御を行い、捕捉可否と捕捉期間とを設定するための誘導入力を表示させる(S11)。ここからデータを入力することにより、必要に応じて捕捉の可否や何日捕捉するかが変更できる。
【0048】
(その他)
捕捉テーブルT1及び捕捉条件設定テーブルT2に一旦は格納した社員データのうち事業所コード、事業所名、社員コード、社員名、社員カナ、生年月日、性別については社員全リストテーブル(図示省略)として格納されており必要に応じて読み出して使用される。
【0049】
以上においては入社手続や退社手続を一例にとって説明したが、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)、その他の手続(休業手続等)においても状況ツリーE・業務ツリーからなるメニューツリー、状況ウインドウF及び手続一覧Gが表示される。これにより、オペレータに対して手続書類・手続処理に何があるのかを簡単に知らせることができる。すなわち処理すべきであるにもかかわらず未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができる。従ってオペレータによる業務のし忘れを大幅に低減させることができる。そのため業務の効率向上を図れ人件費を実質的に抑えることもできる。
【0050】
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態では状況ツリーEの位置を画面左側に配置し、状況ウインドウFの位置を画面上部に配置し、手続き一覧の位置を画面中央に配置するようにしたがこれらの配置は変更してもよい。要するに各手続に必要な捕捉処理であって未だ処理が済んでいないものが一目でオペレータに判らせることができるものであれば本発明の範囲に含まれるものである。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る労務管理・賃金管理システムは、制御手段が記憶手段から各種データと、業務項目データと、処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、表示手段に表示させる制御を行い、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行うものであるから、オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができるという効果がある。そのため、オペレータは、取りこぼしなく手続を遂行することができるという効果がある。業務効率も向上し人件費を抑えることができるという効果がある。
【0052】
このときに画面上に表示させるアイコンの順序は、予め設定された優先順位に従って表示させるようにすれば担当者にとっては業務の順序が明示されることになり業務管理が楽になり業務効率が向上するという効果がある。
【0053】
以上説明したように本発明に係る労務管理・賃金管理プログラム及びそのプログラムをコンピュータ読取可能に記憶した記録媒体は、制御手段が記憶手段から各種データと、業務項目データと、処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、表示手段に表示させる制御を行い、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行うものであるから、オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができるという効果がある。そのため、オペレータは、取りこぼしなく手続を遂行することができるという効果がある。業務効率も向上し人件費を抑えることができるという効果がある。
【0054】
このときに画面上に表示させるアイコンの順序は、予め設定された優先順位に従って表示させるようにすれば担当者にとっては業務の順序が明示されることになり業務管理が楽になり業務効率が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステムの構成の一例を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステムを構成するコンピュータの構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステムを構成するコンピュータにインストールされるプログラムの処理手順を示したフローチャートである。
【図4】捕捉状況確認処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係り、社員「近藤俊彦」の入社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図6】本発明の一実施形態に係り、社員「松田俊彦」の入社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図7】本発明の一実施形態に係り、社員「松田明菜」の退社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図8】本発明の一実施形態に係り、社員「平野雅夫」の退社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図9】本発明の一実施形態に係り、図7又は図8の場合に社員「松田明菜」の退社手続を全て完了した後の社員「平野雅夫」の退社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図10】被扶養者(異動)届の作成業務を行うときの誘導入力画面表示の一例を示した図である。
【図11】本発明の一実施形態に係り、図5の画面表示の状態から開始して被扶養者(異動)届の作成業務が完了した後における社員「近藤俊彦」の入社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図12】捕捉条件の設定を行うときの誘導入力画面表示の一例を示した図である。
【図13】捕捉テーブルT1の一例を示した図である。
【図14】捕捉条件設定テーブルT2の一例を示した図である。
【図15】捕捉可否設定テーブルT3の一例を示した図である。
【図16】優先順位設定テーブルT4の一例を示した図である。
【符号の説明】
E 状況ツリー
F 状況ウインドウ
G 手続一覧
H 誘導入力画面
【発明の属する技術分野】
本発明は、健康保険厚生年金に関する手続、被扶養者に関する手続、第三号被保険者に関する手続、雇用保険に関する手続その他の社員に関する手続を所定の期間内に取りこぼしなく行うことを可能とする労務管理・賃金管理システム、労務管理・賃金管理プログラム及び労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、労務管理・賃金管理ソフトウエアとしては、非特許文献1から6に開示されたものが知られている。これらの労務管理・賃金管理ソフトウエアは、これをコンピュータにインストールすることにより当該コンピュータに、社会保険労務士が行う業務、例えば、健康保険厚生年金に関する手続、被扶養者に関する手続、第三号被保険者に関する手続、雇用保険に関する手続その他の社員に関する手続に必要な処理を行わせるとともに、当該各手続に必要な書類を作成させるものであり、書類作成に必要な情報そのものはオペレータにより当該コンピュータのキーボードやマウス等のデバイスを用いて入力されるように構成されている。これらの各手続は通常複数の書類を必要とする。
【0003】
【非特許文献1】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.melb.co.jp/JP/i20_solution.html>
【非特許文献2】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.kk-koc.co.jp/>
【非特許文献3】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.mks.or.jp/shalom/index2.html
【非特許文献4】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.jip.co.jp/bs/products/Shohin/27/kihon/kihon.html
【非特許文献5】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.fard.co.jp/index2.html
【非特許文献6】
平成15年2月7日検索 インターネット
<URL http://www.back-office.co.jp/service.html
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの非特許文献に開示された従来の労務管理・賃金管理ソフトウエアでは、複数の書類のうち作成し忘れた書類があってもそれをオペレータに知らせるような機能はなかった。従って、オペレータが作成し忘れた書類があっても第三者によって指摘されるか又は自分で気付かない限り、その書類が作成されることはなかった。また、ある社員については必要書類を作成したけれども、別の社員については必要書類を作成していない場合には、その別の社員については全く必要書類が作成されないという場合もあった。また一つの手続には複数の書類を必要とするため、どのような書類をどのような順序で作成するかを担当者が自分で判断して業務を遂行するのは熟練者でも労力を要するという問題もあった。
【0005】
このような状況を放置しておくと種々の問題がある。例えば、社員にとっては本来受けられるはずの給付等が受けられなかったり、逆に、会社が本来負担しなくてもよい料金まで負担する羽目になる等、不利益・不都合が大きいという問題があった。また社労士事務所では業務の漏れを発見するのに時間を割くと業務効率が悪化し人件費が嵩むという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができるとともに、どの業務の手続をどのような順番で行うべきかを明示することができる労務管理・賃金管理システム、労務管理・賃金管理プログラム及び労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載された本発明に係る、
入社手続、退社手続、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)その他の労務管理・賃金管理手続の管理を行う労務管理・賃金管理システムは、
社員氏名、社員コード、生年月日、性別、入社年月日、退社年月日その他の社員の情報である各種データと、労務管理・賃金管理手続を構成する一又は複数の捕捉処理であってコンピュータによる情報処理及び加工である捕捉処理を示す業務項目データと、前記業務項目データによって示される前記捕捉処理が未済か既済かを示す処理状況データと、を格納する記憶手段と、
前記各種データと、前記捕捉処理の実行を指示する指示データとを入力する入力手段と、
装置各部を制御する制御手段と、
文字や画像を表示する表示手段と、を備え、
前記制御手段は、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、前記表示手段に表示させる制御を行い、
前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行い、
前記制御手段は、前記入力手段による前記アイコンの押下による前記指示データの入力に基づいて、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データとを読み出して、前記捕捉処理を行い、その結果を表示データ、印字データ及び/又は送信データとして出力させる制御を行うとともに、前記処理状況データを未済から既済に書き換えることを特徴とする。
【0008】
ここで「各種データ」とは社員に関するデータ、すなわち、社員氏名、社員コード、生年月日、性別、入社年月日、退社年月日その他の社員の情報である。各種データのうち、氏名や社員コード等の社員を一意に特定するためのデータを特に「識別データ」として取り扱うこともできる。
【0009】
労務管理・賃金管理に必要な「手続」には、入社手続、退社手続、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)、その他の手続(休業手続等)が含まれるがこれらに限定されるものではなく労務管理・賃金管理に必要な手続であれば該当しえる。
【0010】
「捕捉処理」とは、「手続」を行うために必要な書類作成業務・各種事務業務の一つ一つの業務をいう。例えば、入社手続の場合「捕捉処理」には社員情報入力の業務、健保厚年資格取得届の作成業務、被扶養者(異動)届の作成業務、連絡票の作成業務、雇用保険資格取得届の作成業務、労働者名簿の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0011】
退社手続の場合「捕捉処理」には社員情報入力の業務、健保厚年資格喪失届の作成業務、連絡票の作成業務、雇用保険資格喪失届の作成業務、離職票の作成業務、源泉徴収票の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。給与手続の場合「捕捉処理」には給与入力の業務、給与明細書の作成業務、振込依頼書振込FDの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0012】
賞与手続の場合「捕捉処理」には賞与入力の業務、賞与明細書の作成業務、振込依頼書振込FDの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。社会保険月額変更対象者の手続の場合「捕捉処理」には社会保険関係書類作成の業務、社会保険必要項目入力の業務、月額変更届の作成業務、改定業務、お知らせの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。月額算定手続の場合「捕捉処理」には社会保険必要項目入力の業務、月額算定基礎届の作成業務、改定業務、お知らせの作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0013】
年末調整手続の場合「捕捉処理」には年末調整入力の業務、年末調整計算の業務、還付金明細書の作成業務、源泉徴収票の作成業務、源泉徴収簿の作成業務、賃金台帳の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。昇給月顧問先の手続の場合、昇給月は会社によって異なるため「捕捉処理」には昇給月入力業務、昇給金額算定業務、個人別賃金入力業務、月別賃金入力業務、確定賃金入力業務のうち少なくとも一つが含まれる。労働保険手続の場合「捕捉処理」には個人別賃金入力業務、月別賃金入力業務、確定賃金入力業務、労働保険料算定基礎賃金等の報告リスト作成業務、労働保険料等納入通知書リスト作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0014】
随時手続のうち、例えば、60歳到達者の手続の場合「捕捉処理」には60歳到達時情報入力の業務、60歳到達時賃金証明書の作成業務、高年齢給付資格取得確認票の作成業務のうち少なくとも一つが含まれ、70歳到達者の手続の場合「捕捉処理」には70歳到達時情報入力の業務、厚生年金資格喪失届の作成業務、連絡票の作成業務のうち少なくとも一つが含まれる。
【0015】
入力手段としてはキーボードやマウスであればよいが、これらに限定されるものではない。
【0016】
上記構成を備えた労務管理・賃金管理システムは、制御手段が、記憶手段から各種データと、前記業務項目データと、処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを識別可能に表示する。オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができる。すなわち、オペレータは未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付くことができる。
【0017】
そして、捕捉処理においては、制御手段は、各種データの入力を促す画面表示を行わせ る。オペレータは、各種データを入力する。制御手段は、入力された各種データを記憶手段に記憶させるとともに、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データとを読み出して、前記指示データに従って前記捕捉処理を行い、その結果を表示データ、印字データ及び/又は送信データとして出力するとともに、前記処理状況データを未済から既済に書き換える。
【0018】
ここで、前記記憶手段は、更に、前記捕捉処理の優先順位を示す優先順位データを格納することができる。また、前記制御手段は、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データと、前記優先順位データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって前記優先順位データによって示される優先順位に従って識別可能に表示する状況ウインドウを、前記表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記優先順位に従って識別可能に表示することができる。これにより、捕捉処理の優先順位を考慮した制御が可能となる。
【0019】
あるいは、前記記憶手段は、更に、前記一又は複数の捕捉処理を各捕捉処理毎に必要とするか否かを前記社員の属する会社毎に示す捕捉可否データを格納することができる。また、前記制御手段は、前記記憶手段から前記捕捉可否データを読み出して、その値が不要であることを示す値である場合には、前記捕捉可否データに対応する前記捕捉処理を示すアイコンを表示させない制御を行うことができる。
【0020】
更にまた、前記制御手段は、前記アイコンがオペレータによる入力手段の操作によって選択されたことを検出すると、当該労務管理・賃金管理システムによる当該捕捉処理に必要なオペレータによる前記各種データの入力作業を行い得る業務画面を表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて前記業務画面を表示するものであればよい。業務画面とは、オペレータに文字やマウスクリックをさせるための誘導入力を表示する画面である。
また、前記画面上に表示される全ての捕捉処理を示すアイコンは、予め要否が識別可能に表示させてもよい。ここで「要否」とは当該捕捉処理が必要が不要かということを意味する。
また、次のように構成することもできる。前記アイコンの順序は、業務の流れに従って表示されるようにしてもよいし、予め設定された捕捉条件に従って表示されるようにしてもよい。このときに、捕捉条件としては、捕捉開始時期及び/又は捕捉期間を採用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステム1(以下単に「本システム1」という。)の運用形態を概略的に示したものである。同図において、社労士事務所A,B…とは例えば、顧客C…からの依頼を受けて役所D…へ提出する労務管理に関する各種手続のための書類作成、賃金計算、給与明細書の作成、役所に対する当該各種手続の代行等を業とする事務所をいう。社労士事務所A,B…には、労務管理・賃金管理をコンピュータに実行させるためのプログラムをインストールしたコンピュータ2…がインターネット等のネットワーク3を介して通信可能に配置されるとともに、各種手続に必要な書類を印刷するための印刷装置4…が配置されている。
【0022】
本システム1を構成するコンピュータ2…は、労務管理・賃金管理を当該コンピュータ2…に実行させるためのプログラムをその製造販売元からネットワーク3を介してダウンロードしてインストールしたものでもよい。また、本システム1を構成するコンピュータ2…は、労務管理・賃金管理をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読取可能に記憶した記録媒体から当該プログラムをインストールしたものでもよい。
【0023】
本システム1は、これを構成するコンピュータ2…を社労士事務所Aのようにスタンドアロン型としてもよいし、社労士事務所Bのようにローカルエリアネットワーク(LAN)型とし、顧客Cの各種手続のための情報を格納したデータベース5…を各コンピュータ2…で共有するようにしてもよい。データベース5…を共有する場合には、各コンピュータ2…で同一のデータについて処理を行う場合もあり得るためデータの一貫性を保つための処理が内部的になされるがこの技術は公知であるのでその説明を省略する。
【0024】
そして、各事務所A,B…、顧客C…、役所D…はネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されていれば、各事務所A,B…は、顧客C…からの依頼を電子データで受け、その依頼に対する業務を行った後、役所D…に対して各種書類を窓口まで持参又は郵送するほか、電子データで各種書類を送信することもできる。
【0025】
以下の説明においては、社労士事務所Aの形態で本システム1が構成されるものとし、本システム1を構成するコンピュータ2は、労務管理・賃金管理を当該コンピュータに実行させるためのプログラムが、当該プログラムをコンピュータ読取可能に記憶した記録媒体から、インストールされたものとする。
【0026】
本システム1を構成するコンピュータ2は、図2に示したように装置各部を制御する中央制御装置(CPU)6、当該コンピュータ2及び各種デバイスを制御するためのプログラムであってメインメモリに読み込まれるプログラムを記憶させたリードオンリメモリ(ROM)7、実行プログラム・各種データ等を記憶させたランダムアクセスメモリ(RAM)8、データ入力に用いるキーボード・マウス等の入力手段9、実行結果や入力情報を表示する画面装置10からなる。そしてこのコンピュータには、各種データや手続書類を印刷するための印刷装置4が接続されている。
【0027】
本システム1に係る労務管理・賃金管理において、キーボード・マウスは、データ入力のための入力手段10である。社員名・生年月日等を入力したり種々の命令を送出させるためのデバイスである。入力手段10は手続の選択や捕捉処理の選択にも用いられる。RAM8は、本システム1に係る労務管理・賃金管理を当該コンピュータ2に実行させるためのプログラムやを記憶するほか、本システム1に係る労務管理・賃金管理に必要な各種データ・ファイルを記憶する。そのためRAM8は、社員情報記憶手段である。RAM8は、例えば、図13〜図16に記憶されたテーブルT1〜T4を記憶する。CPU6は、RAM8から「労務管理・賃金管理プログラム」を読み出して入力手段10を介して入力されたデータに基づいて当該コンピュータ2及び各種デバイスに制御指令を送出し、本システム1に係る労務管理・賃金管理に関する各種処理を実行する。
【0028】
画面装置10は、本システム1に係る労務管理・賃金管理に関する各種の処理を実行させるために必要な情報をオペレータに入力させるための誘導画面を表示する。図5から図12にその表示例を示すが、これらの画面表示例において状況ツリーE、状況ウインドウF、誘導入力表示H(図10参照)は、表示手段により表示される表示例である。ここで「手続」、「捕捉処理」、「誘導入力」についての説明は上述したので省略する。
【0029】
上記した構成を備えた本システム1により労務管理・賃金管理に関する各種の処理がどのように実行されるのか、図3及び図4に示したフローチャート及び図5から図12に示した画面表示例を参照して説明する。
【0030】
図5から図12は、いずれも労務管理・賃金管理プログラム(以下単に「本プログラム」という。)の実行中における画面表示例を示したものである。図5、図6及び図11は手続としてオペレータにより入力手段10が操作されることにより入社手続が選択されたことがCPU6によって検出されたときの画面表示例である。図7から図9は手続としてオペレータにより入力手段10が操作されることにより退社手続が選択されたことがCPU6によって検出されたときの画面表示例である。
図10は入社手続のうちの捕捉処理の一つである被扶養者(異動)届の作成の業務処理が行われるときの画面表示例である。この図10の画面は、図5の状態においてオペレータにより被扶養者(異動)届がマウスクリックされたことがCPU6によって検出されたときの一例を示す。この表示は、例えば、図14に示したテーブルT2を読み出すことによって行う。また図12は捕捉条件の設定が行われるときの画面表示例である。
【0031】
(本プログラムの起動と手続選択)
図3に示したように本プログラムが起動されると(S1)、CPU6は、各種の初期設定を行う。その後、本プログラムの前回立ち上げ時の終了時の各種設定に基づいて、そのときの画面表示になるように各種の処理を行う(S2)。ここでは本プログラム起動一回前の処理が、図5に示した入社手続であった場合には、CPU6は、このときに記憶されたデータに基づいて、入社手続を自動的に選択し(S3)、捕捉状況確認処理に進む(S4)。
【0032】
(捕捉状況確認処理)
ここで図4を参照してS4の捕捉状況確認処理について説明する。捕捉状況確認処理では、状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gを表示するときに状況ウインドウFに表示すべき捕捉処理が、図13に示した捕捉テーブルT1や、図14に示した捕捉条件設定テーブルT2をCPU6が更新及び/又は参照することにより決定されるとともに当該捕捉処理が未処理か既処理かがテーブルT1を参照して判断される。テーブルT1においてOFFとなっているとき、すなわち、未処理のときはチェックを付さずに表示するための設定がなされる。テーブルT1において、ONとなっているとき、すなわち、既処理のときはチェックを付して表示するための設定がなされる。
【0033】
まずCPU6は、捕捉条件設定テーブルT2を参照して捕捉しようとする各捕捉処理の捕捉条件(期日・期間)に該当するか否かを判断する(S12)。「松田俊彦」や「近藤俊彦」のときは捕捉開始日が2月12日、捕捉期間が30日であるため、CPU6は、2月12日から30日間は、S12において該当すると判断し、S13に進む。
【0034】
次にCPU6は、捕捉テーブルT1を参照して捕捉レコードが作成されているかを判断する(S13)。「松田俊彦」や「近藤俊彦」の捕捉レコードが既に作成されているため、S16に進む。そして、テーブルT1の捕捉処理が完了した業務の捕捉フラグをON(済)に書き換える(S16)。CPU6は、既に捕捉フラグがON(済)であると判断したときは何も行わない。
【0035】
次にCPU6は、捕捉テーブルT1の捕捉フラグが全てON(済)か否かを判断する(S17)。「松田俊彦」や「近藤俊彦」のときは捕捉テーブルT1に未だ済んでいない処理があるためS18をとばしてS19に進む。CPU6は、表示手段10に既処理と未処理の捕捉処理を区別して捕捉処理の一覧を画面上に表示させるため、必要な情報をRAMに記憶させる(S19)。
【0036】
尚、CPU6がS13において捕捉レコードが未作成であると判断したとき、例えば、社員情報入力のみがなされたあとで捕捉状況確認処理を行うときは、捕捉テーブルT1に全ての捕捉フラグがOFF(未)の捕捉レコードを追加する制御を行う。そして、CPU 6は、捕捉条件設定テーブルT2に条件設定レコードを追加する制御を行い、捕捉開始日付をシステム日付で更新する(S14)。次に、CPU6は、手続毎及び事業所毎に作成されている図15に示した捕捉可否設定テーブルT3及び図16に示した優先順位設定テーブルT4を参照し、捕捉テーブルT1の捕捉レコードのうち捕捉しない業務の捕捉フラグをON(済)に書き換える(S15)。
また、CPU6は、優先順位設定テーブルT4を参照し、その優先順位に従って、例えば、図5のように、状況ウインドウFに、捕捉処理を左から順番に右へ向かって表示する制御を行う。
尚、CPU6は、図15の捕捉可否設定テーブルT3を参照したときには、水野総合鑑定や太陽ファームの場合には捕捉フラグが全てOFF(未)であるため全ての捕捉業務にチェックを付さずに状況ウインドウFに表示する制御を行う。CPU6は、アオキ商会の場合には捕捉可否設定テーブルT3には、×とあるため、捕捉業務のうち連絡票は予め既に作成されたものとしてON(済)となり、連絡票についてはチェックを付して、図16の優先順位に従って左から右へ順に状況ウインドウFに表示する制御を行う。
【0037】
(状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gの表示)
図3に戻って説明を続ける。S5に進むとCPU6は、表示手段10に図5に示した状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gを表示させる制御を行う。メニューツリーは状況ツリーEと業務ツリーとからなるが、同図は状況ツリーEが表示された画面例である。状況ツリーEは、「労務管理・賃金管理に必要な手続の識別子」としてその名称が表示される画面である(図5〜図9、図11)。従ってオペレータは、どのような手続があるかを一目で把握することができる。業務ツリーは、実際に社員に関するデータ入力や各種手続書類を作成するために必要なデータ入力項目や業務が表示される画面であり、この画面からオペレータは情報を入力する作業を行うことができる(図10、図12参照)。
【0038】
状況ツリーEは、マウスやカーソルキー等を用いて選択された手続又は前回処理の終了時に選択されていた手続が太枠で強調して表示される。ここでは入社手続が選択された状態になっている。また入社手続一覧Gには処理対象になっている社員データが太枠で強調して表示される。
【0039】
そして同図の画面上部の状況ウインドウFには、入社手続一覧Gで太枠で強調して表示されている社員に必要な捕捉業務のうち「未だ済んでない捕捉処理の識別子」としてその名称及びアイコンが表示される。また、「既に済んだ捕捉処理の識別子」は、状況ウインドウFに示したように、チェックを付して表示される。これにより、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とが識別可能となる。状況ウインドウFは左側から右側へいく方向へ業務の流れを示すが、オペレータはこの順序通りに業務を進める必要はなくどの業務が選択されてもその業務を行うことができる。また、捕捉条件設定テーブルT2の各業務に1、2…という番号が付されているが、これは状況ウインドウFで表示させる順番(画面向かって左側から右側へいく順番)を示す。場合によっては、捕捉条件設定テーブルT2で付された番号を変更することで表示順序を変更してもよい。
【0040】
図5に示した状況ウインドウFでは入社手続で必要な捕捉処理(業務処理)が社員情報入力業務及び健保厚年資格取得届・被扶養者(異動)届・連絡票・雇用保険資格取得届・労働者名簿の作成業務であることが一目でわかる。そして社員情報入力業務についてはチェックが付されているがこれにより、「近藤俊彦」についてはこの処理が完了していることがわかる。尚、CPU6は、チェックの有無を、捕捉テーブルT1のON、OFFに基づいて決定する。従ってオペレータは既済処理・未済処理のものを一目で確認でき今後の業務の進め方を調整することが容易になる。
【0041】
画面中央には入社手続一覧Gが表示され、入社手続を行う必要がある社員データが表示される。入社手続一覧Gは捕捉テーブルT1を参照して表示され、画面左半分には社員情報として「事業所コード」、「事業所名」、「社員コード」、「社員名」、「社員カナ」、「生年月日」、「性別」が表示される。一方画面右半分には状況ウインドウFに表示された捕捉処理の識別子としてその名称が表示される。このときに、捕捉テーブルT1を参照するため、ONであれば○、OFFであれば×という表示が行われる。すなわち、○、×も状況ウインドウFと同様に、捕捉テーブルT1のON、OFFに基づいて決定される。従って、オペレータは、画面を一見しただけで、未処理/既処理の別が判別できる。レコード数が多いときや各レコードの項目数が多くて全てを一覧表示できない場合にはスクロールバーを操作することにより全情報が得られる。
【0042】
ここでS5の表示例として別の例を示す。図6は入社手続に係る状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gが表示された状態を示したものである。ここでは「松田俊彦」については被扶養者(異動)届以外については捕捉処理が完了していることがわかる。図7は退社手続に係る状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gが表示された状態を示したものである。ここでは「松田明菜」については社員情報入力の業務及び健保厚年資格喪失届・離職票・源泉徴収票の作成業務は済んでいるがそのほかの業務が済んでいないことがわかる。また、図8は同じく退社手続に係る状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gが表示された状態を示したものである。ここでは「平野雅夫」については何の業務も済んでないことがわかる。
【0043】
尚、例えば、図7の画面表示状態で「松田明菜」に係る退社手続に必要な捕捉処理を全て行った結果(すなわち、オペレータが、マウスを操作して状況ウインドウFの連絡票や雇用保険資格喪失届をクリックして、その業務画面で各種データの入力作業を行った後)、その処理過程でS16において全ての捕捉処理の捕捉フラグがON(済)にされると、捕捉レコードが捕捉テーブルより削除される。この後状況ツリーE・状況ウインドウF・手続一覧Gを表示させると図9に示したように「松田明菜」に関する表示は画面からなくなる。すなわち、捕捉処理の対象から外れる。
【0044】
(業務ツリーの表示・誘導入力画面の表示)
図5において「近藤俊彦」に係る状況ウインドウFにおいて被扶養者(異動)届がクリックされると(S2)、CPU6は、この操作に基づいて、図10に示した画面を表示手段10に表示させる制御を行う(S6)。すなわち、画面左側のメニューツリーには業務ツリーが表示されるとともに、画面中央には「被扶養者(異動)届」の作成に必要となる各種データの入力を促す誘導表示(白丸、黒丸の部分や、印刷、取消ボタン)が画面上に表示される。被扶養者届の社員コードや名前、提出年月日は、捕捉テーブルT1を参照して表示される。この場合、もともと「近藤俊彦」が選択されていた(図5で枠囲み表示されている)ので「社員個別指定」が自動的に選択され、書類作成に必要な情報として社員コード及び提出年月日の入力を促す誘導表示がなされる(S6)。
【0045】
そして誘導表示に従って、オペレータにより必要事項が入力され、当該捕捉処理が実行される。CPU6は、オペレータによって印刷ボタンが押されたと判断すると、出力データ作成手段として機能し、既に入力されている各種データに基づいて出力データを作成し、印刷装置4に印刷を命令する制御を行う(S7〜S9)。すなわち、CPU6は、印刷ボタンが押されると原則として捕捉処理が完了したと判断し(S8)、被扶養者(異動)届の印刷を命令する制御を行う(S9)。次に、CPU6は、S10の捕捉状況確認処理を行って捕捉テーブルT1の被扶養者(異動)届の捕捉フラグをON(済)に書き換える制御を行う。
【0046】
そしてオペレータの入力操作に基づいて、CPU6が、状況ツリーEを表示させる制御を行うと(S2からS4)、図11に示した画面表示に切り替わり捕捉処理のうち被扶養者(異動)届のアイコンはチェックを付して表示される(S5)。また状況ウインドウFでは健保厚年資格取得届の作成業務が未だ済んでいないことがわかる。オペレータは、状況ウインドウFに表示される順序に拘束されることなく、任意の捕捉処理をマウスをクリックすることによって選択すれば、書類作成や情報入力の作業ができる。
【0047】
(捕捉設定処理)
オペレータによる入力操作により(S2)、CPU6が捕捉条件の決定が選択されたと判断すると、CPU6は、図12の捕捉処理設定画面を表示させる制御を行い、捕捉可否と捕捉期間とを設定するための誘導入力を表示させる(S11)。ここからデータを入力することにより、必要に応じて捕捉の可否や何日捕捉するかが変更できる。
【0048】
(その他)
捕捉テーブルT1及び捕捉条件設定テーブルT2に一旦は格納した社員データのうち事業所コード、事業所名、社員コード、社員名、社員カナ、生年月日、性別については社員全リストテーブル(図示省略)として格納されており必要に応じて読み出して使用される。
【0049】
以上においては入社手続や退社手続を一例にとって説明したが、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)、その他の手続(休業手続等)においても状況ツリーE・業務ツリーからなるメニューツリー、状況ウインドウF及び手続一覧Gが表示される。これにより、オペレータに対して手続書類・手続処理に何があるのかを簡単に知らせることができる。すなわち処理すべきであるにもかかわらず未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができる。従ってオペレータによる業務のし忘れを大幅に低減させることができる。そのため業務の効率向上を図れ人件費を実質的に抑えることもできる。
【0050】
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態では状況ツリーEの位置を画面左側に配置し、状況ウインドウFの位置を画面上部に配置し、手続き一覧の位置を画面中央に配置するようにしたがこれらの配置は変更してもよい。要するに各手続に必要な捕捉処理であって未だ処理が済んでいないものが一目でオペレータに判らせることができるものであれば本発明の範囲に含まれるものである。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る労務管理・賃金管理システムは、制御手段が記憶手段から各種データと、業務項目データと、処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、表示手段に表示させる制御を行い、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行うものであるから、オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができるという効果がある。そのため、オペレータは、取りこぼしなく手続を遂行することができるという効果がある。業務効率も向上し人件費を抑えることができるという効果がある。
【0052】
このときに画面上に表示させるアイコンの順序は、予め設定された優先順位に従って表示させるようにすれば担当者にとっては業務の順序が明示されることになり業務管理が楽になり業務効率が向上するという効果がある。
【0053】
以上説明したように本発明に係る労務管理・賃金管理プログラム及びそのプログラムをコンピュータ読取可能に記憶した記録媒体は、制御手段が記憶手段から各種データと、業務項目データと、処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、表示手段に表示させる制御を行い、前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行うものであるから、オペレータに対して未だ済んでいない書類作成業務や情報入力業務が何なのかを簡単に気付かせることができるという効果がある。そのため、オペレータは、取りこぼしなく手続を遂行することができるという効果がある。業務効率も向上し人件費を抑えることができるという効果がある。
【0054】
このときに画面上に表示させるアイコンの順序は、予め設定された優先順位に従って表示させるようにすれば担当者にとっては業務の順序が明示されることになり業務管理が楽になり業務効率が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステムの構成の一例を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステムを構成するコンピュータの構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る労務管理・賃金管理に用いられるシステムを構成するコンピュータにインストールされるプログラムの処理手順を示したフローチャートである。
【図4】捕捉状況確認処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係り、社員「近藤俊彦」の入社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図6】本発明の一実施形態に係り、社員「松田俊彦」の入社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図7】本発明の一実施形態に係り、社員「松田明菜」の退社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図8】本発明の一実施形態に係り、社員「平野雅夫」の退社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図9】本発明の一実施形態に係り、図7又は図8の場合に社員「松田明菜」の退社手続を全て完了した後の社員「平野雅夫」の退社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図10】被扶養者(異動)届の作成業務を行うときの誘導入力画面表示の一例を示した図である。
【図11】本発明の一実施形態に係り、図5の画面表示の状態から開始して被扶養者(異動)届の作成業務が完了した後における社員「近藤俊彦」の入社手続に係る画面表示の一例を示した図である。
【図12】捕捉条件の設定を行うときの誘導入力画面表示の一例を示した図である。
【図13】捕捉テーブルT1の一例を示した図である。
【図14】捕捉条件設定テーブルT2の一例を示した図である。
【図15】捕捉可否設定テーブルT3の一例を示した図である。
【図16】優先順位設定テーブルT4の一例を示した図である。
【符号の説明】
E 状況ツリー
F 状況ウインドウ
G 手続一覧
H 誘導入力画面
Claims (9)
- 入社手続、退社手続、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)その他の労務管理・賃金管理手続の管理を行う労務管理・賃金管理システムにおいて、
社員氏名、社員コード、生年月日、性別、入社年月日、退社年月日その他の社員の情報である各種データと、労務管理・賃金管理手続を構成する一又は複数の捕捉処理であってコンピュータによる情報処理及び加工である捕捉処理を示す業務項目データと、前記業務項目データによって示される前記捕捉処理が未済か既済かを示す処理状況データと、を格納する記憶手段と、
前記各種データと、前記捕捉処理の実行を指示する指示データとを入力する入力手段と、
装置各部を制御する制御手段と、
文字や画像を表示する表示手段と、を備え、
前記制御手段は、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出してこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、前記表示手段に表示させる制御を行い、
前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行い、
前記制御手段は、前記入力手段による前記アイコンの押下による前記指示データの入力に基づいて、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データとを読み出して、前記捕捉処理を行い、その結果を表示データ、印字データ及び/又は送信データとして出力させる制御を行うとともに、前記処理状況データを未済から既済に書き換えることを特徴とする労務管理・賃金管理システム。 - 前記記憶手段は、更に、前記捕捉処理の優先順位を示す優先順位データを格納し、
前記制御手段は、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データと、前記優先順位データとを読み出して、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって前記優先順位データによって示される優先順位に従って識別可能に表示する状況ウインドウを、前記表示手段に表示させる制御を行うとともに、
前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記優先順位に従って識別可能に表示するものであることを特徴とする請求項1に記載の労務管理・賃金管理システム。 - 前記記憶手段は、更に、前記一又は複数の捕捉処理を各捕捉処理毎に必要とするか否かを前記社員の属する会社毎に示す捕捉可否データを格納し、
前記制御手段は、前記記憶手段から前記捕捉可否データを読み出して、その値が不要であることを示す値である場合には、前記捕捉可否データに対応する前記捕捉処理を示すアイコンを表示させない制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の労務管理・賃金管理システム。 - 前記制御手段は、前記アイコンがオペレータによる入力手段の操作によって選択されたことを検出すると、当該労務管理・賃金管理システムによる当該捕捉処 理に必要なオペレータによる前記各種データの入力作業を行い得る業務画面を表示手段に表示させる制御を行うとともに、
前記表示手段は、前記制御手段による制御命令に基づいて前記業務画面を表示するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の労務管理・賃金管理システム。 - コンピュータを、入社手続、退社手続、給与手続、賞与手続、社会保険月額変更対象者の手続、社会保険月額算定手続、昇給月顧問先の手続、年末調整手続、労働保険手続、随時手続(40歳・60歳・64歳・65歳・70歳到達者の手続)その他の労務管理・賃金管理手続の管理を行う手段として機能させる労務管理・賃金管理プログラムは、
前記コンピュータを、
社員氏名、社員コード、生年月日、性別、入社年月日、退社年月日その他の社員の情報である各種データと、労務管理・賃金管理手続を構成する一又は複数の捕捉処理であって表示データ、印字データ及び/又は送信データのコンピュータによる情報処理及び加工である捕捉処理を示す業務項目データと、前記業務項目データによって示される当該捕捉処理が未済か既済かを示す処理状況データと、を格納する記憶手段、
前記各種データ、前記指示データとを入力する入力手段、
装置各部を制御する制御手段、
文字や画像を表示する表示手段、として機能させるとともに、
前記制御手段に対しては、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出させてこれらを前記各種データ毎に表示する一覧画面と、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データとを読み出させて、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって識別可能に表示する状況ウインドウとを、前記表示手段に表示させる手順と、
前記表示手段に対しては、前記制御手段による制御命令に基づいて、未済の捕捉処理と既済の捕捉処理とを前記アイコンにより識別可能に表示を行わせる手順と、
前記制御手段に対しては、前記入力手段による前記アイコンの押下による前記指示データの入力に基づいて、前記記憶手段から前記各種データと、前記業務項目データとを読み出させて、前記捕捉処理を行わせ、その結果を表示データ、印字データ及び/又は送信データとして出力させる制御を行わせるとともに、前記処理状況データを未済から既済に書き換えさせる手順と、を備えたことを特徴とする労務管理・賃金管理プログラム。 - 前記記憶手段に対しては、更に、前記捕捉処理の優先順位を示す優先順位データを格納する手段として機能させるとともに、
前記制御手段に対しては、前記一覧画面に表示された前記各種データによって示される社員のうち前記捕捉処理の対象となっている社員について前記記憶手段から前記業務項目データと、前記処理状況データと、前記優先順位データとを読み出させ、前記一又は複数の捕捉処理を示すアイコンを前記捕捉処理毎に前記処理状況データが未済か既済かによって前記優先順位データによって示される優先順位に従って識別可能に状況ウインドウとして表示させる手順を実行させることを特徴とする労務管理・賃金管理プログラム。 - 前記記憶手段に対しては、更に、前記一又は複数の捕捉処理を各捕捉処理毎に必要とするか否かを前記社員の属する会社毎に示す捕捉可否データを格納する手段として機能させるとともに、
前記制御手段に対しては、前記記憶手段から前記捕捉可否データを読み出させ、その値が不要であることを示す値である場合には、前記捕捉可否データに対応する前記捕捉処理を示すアイコンを表示させない制御を行わせる手順を実行させることを特徴とする請求項5又は6に記載の労務管理・賃金管理プログラム。 - 前記制御手段により前記アイコンがオペレータによる入力手段の操作によって選択されたことが検出されると、当該労務管理・賃金管理システムによる当該捕 捉処理に必要なオペレータによる前記各種データの入力作業を行い得る業務画面を表示手段に表示させる手順を実行させることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の労務管理・賃金管理プログラム。
- 請求項5から8に記載した労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2003052531A JP3591732B2 (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 労務管理・賃金管理システム、労務管理・賃金管理プログラム及び労務管理・賃金管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
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