JP3591457B2 - 焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具 - Google Patents

焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は立方晶窒化硼素(cBN)を主成分とした焼結体(以下、cBN焼結体)を基材とする切削工具の改良に関するものである。特に、耐摩耗性に優れ、被削材を高精度に加工しうる被覆立方晶窒化硼素焼結体工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、cBN焼結体の耐摩耗性を向上させるために、cBN焼結体工具にTiN等の各種耐摩耗層を被覆する方法が提案されている(例えば、特開平1−96083号公報、特開平1−96084号公報)。また、被膜の密着性を向上させ、被膜の耐久性をさらに向上させるために、基材表面をイオンエッチングにより大きく荒らしてから被覆を行う方法も提案されている(特開平7−18415号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、基材表面を大きく荒らして密着性を向上させると、被膜表面も同時に粗くなり、切削抵抗が増大して被膜の剥離が生じやすくなる。
【0004】
一方、被削材には切削工具の前切れ刃境界部の形状が転写されるため、被削材の面粗さは前切れ刃境界部の形状に大きく依存する。図3はチップを用いて被削材30を切削している状態をすくい面31側から見た拡大平面図で、図中の矢印は切削時のチップの送り方向である。ここで、前切れ刃境界部32とは、仕上げ面形成に作用する切れ刃部分を言う。なお、破線はチップの摩耗状態を示している。また、横切れ刃境界部33は、切り屑生成に作用する切れ刃部分である。このような切削状態において、被膜表面が粗いとその形状が被削材に転写され、切削初期より被削材面粗度が悪くなる。また、境界摩耗が発達し前切れ刃境界部が平滑に摩耗しないと、この問題は一層顕著になり、短時間のうちに加工面の表面粗さが悪化する。
【0005】
従って、本発明の主目的は、従来工具に対して著しく長い寿命で被削材を高精度、高品位に加工可能な被覆立方晶窒化硼素焼結体工具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、工具刃先の前切れ刃境界部の摩耗が平滑であれば被削材の面粗さが悪化しにくく、高寿命で高精度加工が行えるとの知見に基づくものである。即ち、本発明は、cBN焼結体に硬質被膜を形成し、この被膜の材質、厚さを特定すると共に、前切れ刃境界部が平滑に摩耗するように被膜の表面粗さを限定することで上記の目的を達成する。この「平滑に摩耗する」とは、前切れ刃境界部の摩耗が抑制され、段差の形成が押えられて滑らかになる状態のことをいう。
【0007】
本発明は、立方晶窒化硼素を35体積%以上85体積%以下含む焼結体の基材と、基材表面に形成された硬質被膜とを具える被覆立方晶窒化硼素焼結体工具である。ここで、前記硬質被膜は、周期律表4a、5a、6a族元素およびAlの中から選択される一種以上の元素と、C、NおよびOの中から選択される一種以上の元素とからなる1層以上の化合物層を含む。また、その膜厚は0.3μm以上10μm以下とする。そして、被膜表面の中心線平均粗さRaを0.2μm以下としたことを特徴とする。
【0008】
(基材)
基材には、cBNを35体積%以上85体積%以下含む焼結体を用いる。cBNの含有量を限定することで、基材の強度と耐摩耗性を両立させる。
【0009】
基材の結合材としては、周期律表4a、5a、6a族元素の窒化物、炭化物、硼化物、酸化物およびこれらの固溶体からなる群から選択される少なくとも一種と、アルミニウムの窒化物、硼化物、酸化物およびこれらの固溶体からなる群から選択される少なくとも一種とからなるものとする。この結合材の成分も基材の耐摩耗性と強度の観点から選択した。なお、基材に不可避的不純物が含まれても良いことは言うまでもない。
【0010】
基材に含まれるcBNの平均粒径は4.0μm以下が望ましい。特に望ましくは2.0μm以下である。本発明cBN焼結体工具の強度は、基材に用いるcBN焼結体の強度に依存する。cBNの平均粒径を4.0μm以下とすれば、立方晶窒化硼素と結合材粉末の反応性を高めてcBN焼結体の強度を高くすることができ、結果的に本発明cBN焼結体工具の強度を向上できる。
【0011】
本発明において基材は、cBN焼結体のみから構成されるものでもよいが、例えば、切削工具として少なくとも切削に関与する部分にcBN焼結体を用い、その他の部分に超硬合金の焼結体を用いても良い。即ち、基材は、cBN焼結体に超硬合金の焼結体を接合した2層構造としてもよい。このとき、高価なcBN焼結体の使用量を少なくすることができ、製造コストを削減できる。
【0012】
基材の製造は、4GPa以上の超高圧と1000℃以上の高温を発生させることのできる超高圧容器を用いて焼結することが好適である。より詳細な製造方法やcBN焼結体の特性については特開昭53−77811号公報に記載されている。
【0013】
(硬質被膜)
被膜の成分は、十分な硬度を有して高い耐摩耗性が得られるように、周期律表4a、5a、6a族元素およびAlの中から選択される一種以上の元素と、C、NおよびOの中から選択される一種以上の元素とからなる化合物を選択した。このような硬質被膜を被覆した工具で切削を行うと、前切れ刃境界部と横切れ刃境界部の中央部の逃げ面側から硬質被膜の摩耗が進展する。その結果、前切れ刃境界部の硬質被膜が残る。これにより、被削材面粗さに大きな影響をおよぼす前切れ刃境界部のcBN粒子および結合材粒子の脱落がより抑制され、つまり前切れ刃境界部の摩耗が平滑となり長期間にわたって高精度の加工が可能となる。また、本発明cBN焼結体工具は、耐摩耗性が向上することに伴い、切削抵抗が増大しにくく、被膜の剥離が生じにくく、摩耗が発達しにくくなる。そして、加工時にうねりが生じにくく、寸法精度良く加工ができる寿命が向上する。
【0014】
硬質被膜の好適な成分の具体例としては、TiN、TiCN、TiAlN、Al、ZrN、ZrC、CrN、VN、HfN、HfCまたはHfCNが挙げられる。「前切れ刃境界部の摩耗が平滑となり高精度での加工ができる」という効果は、これらのいずれの成分を含む硬質被膜において見られるが、特にTiNまたはTiAlNを含む被膜で顕著である。そのため、硬質被膜としてTiNを成分とする被膜を一層のみ形成した場合でも、前切れ刃境界部の摩耗が平滑であり、高精度の加工が実現できる。このとき、より製造コストを削減することができる。
【0015】
硬質被膜の構成は、単層でも多層でもいずれでも良い。多層構造とした場合、いずれかの層に上記成分の被膜が含まれていれば良い。
【0016】
硬質被膜の厚さは0.3μm以上10μm以下とする。この下限値未満では前切れ刃境界部の摩耗が平滑となる効果はほとんど見られない。逆に、10μmを超えると硬質被膜中の残留応力の影響で基材との密着性が低下する。なお、この膜厚は、多層構造の場合、全被膜の厚さについての限定である。
【0017】
硬質被膜の表面粗さは中心線平均粗さRaで0.2μm以下とする。さらに好ましいRaは0.1μm以下である。この中心線表面粗さは、JIS B0601に規定の方法に準じて測定する。後述する実施例では、測定長を0.8mmとしているが、測定長は測定対象のサイズに応じて適宜変更すれば良い。測定対象のサイズ上、0.8mmの測定長を採ることができなければ、より短い測定長でも構わない。本発明において被膜表面の状態を把握するために中心線平均粗さを用いるのは、硬質被膜がドロップレットと呼ばれる比較的大きな粒子を含む場合があるからである。
【0018】
硬質被膜の面粗さを上記の規定範囲にするには、基材表面および被膜表面の少なくとも一方を研磨することが好適である。硬質被膜の面粗さは、基材の面粗さに依存するため、硬質被膜の中心線平均粗さRaを0.2μm以下とするには、基材の中心線平均粗さRaを0.2μm以下としておくことが望ましい。基材の面粗さを平滑にするほど硬質被膜の面粗さが向上し、その結果高精度加工が可能となる。上記の研磨手段は特に限定されない。例えば、回転ブラシの表面に遊離砥粒を塗布し、このブラシを基材表面または被膜表面に押しつけることが好適である。
【0019】
硬質被膜の形成個所は基材表面の少なくとも一部で良い。切削工具として少なくとも切削に関与する面に被膜を形成する。切削に関与する面とは、すくい面、逃げ面、ネガランド面の少なくとも一つである。より具体的には、すくい面から逃げ面にかけての個所またはすくい面からネガランド面を経て逃げ面にかけての個所である。特に、工具が被削材と接する個所およびその近傍に被膜を形成すると有効である。
【0020】
硬質被膜の形成手段は公知の成膜技術が利用できる。例えば、スパッタリング、イオンプレーティングなどのPVD法や、プラズマCVD法などのCVD法が利用できる。特に、アークイオンプレーティング法は平滑な硬質被膜を形成できる点で好ましい。平滑な硬質被膜が形成できるアークイオンプレーティング法については、特開平10−68071号公報に記載されている。
【0021】
(台金との接合)
基材を台金にロー材を介して接合する場合、ロー材は、Tiを含み、融点が700℃を超えるものとすることが望ましい。基材に用いるcBN焼結体は非常に高価な超高圧焼結装置を用いて製造される。そこで、安価に工具形状を形成する手段として、切削工具における切削に関与する部分のみをcBN焼結体で構成し、その他の部分は台金で構成してロー材を介して両者を接合することが考えられる。
【0022】
この接合体に硬質被膜を施す際、成膜時の温度上昇により接合強度が低下し基材と台金とがお互いにずれるという問題がある。発明者らは種々検討した結果、本発明において十分な密着力を持つ硬質被膜を形成するには500℃以上の温度で成膜する必要があり、基材と台金とを接合するロー材の融点が700℃を超えるものを用いれば成膜時の接合強度の低下を防止できることを見出した。そこで本発明は、基材と台金とを接合するロー材に融点が700℃を越えるものを用いた。成膜温度をロー材の融点より低い650℃の温度とすることでロー材が溶融して基材と台金とにずれが生じることを抑制する。好ましくは、成膜温度を500℃〜600℃とする。
【0023】
台金の材質としては、超硬合金、セラミック、サーメットおよび鉄系金属のうち少なくとも一種から選ばれる。特に、台金の材料として好ましいのは、強度の高い超硬合金である。
【0024】
また、ロー材中にTiが含まれた場合、ロー材表面と被膜が反応することにより、基材と台金との接合個所(ロー溜り部分)における被膜の密着性を改善できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。この実施の形態において、被膜の膜厚測定は、基材上に被膜を形成したチップを作製し、このチップを実際に切断して、その断面を直接SEM(走査型電子顕微鏡)で観察して評価した。なお、本発明被覆立方晶窒化硼素焼結体工具は、後述の具体例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0026】
(試験例1)
まず、超硬合金製ポットおよびボールを用いて結合材材料であるTiN、Ti、Alを混合してから熱処理を施し、その後粉砕して結合材粉末を得た。次に、結合材粉末とcBN粉末を混ぜ合わせてから熱処理を施し、Mo製容器に充填し、圧力5GPa(50kb)、温度1400℃で20分焼結した。この焼結体を基材21として超硬合金製の台金22にロー材を用いて接合し、図1に示す切削工具用チップ(SNGN120408)の形に加工した接合体20(6)を得た。
【0027】
さらに、この接合体20の表面に下記のように公知のアーク式イオンプレーティング法を用いてTiN膜を形成し、表1に示す実施例1−1〜1−4を用意した。成膜装置の概略構成を図2に示す。この装置は、真空容器1内に複数個のターゲット2、3が対向して配置され、両ターゲットの中間点を通る軸を回転軸とするテーブル4を具えている。テーブル4の上には円筒状の工具保持具5が固定され、その保持具5に上記接合体6が装着される。また、真空容器1にはガス導入口と、真空排気ポンプにつながる排気口とが設けられ、内部を所定の圧力に調整できると共に所要のガスを供給できるよう構成されている。さらに、接合体6は工具加熱ヒーター10により所定の温度に加熱することができる。そして、各ターゲット2、3には真空アークの放電電流(ターゲット材料の蒸発)を調整する電源7、8が接続され、工具保持具5には接合体6にバイアス電圧を加えるバイアス電源9が接続されている。
【0028】
この装置を用いて、まず、真空容器1内の真空度を7×10−3Paの雰囲気とし、ついでアルゴンガスを導入して1×10−1Paの雰囲気に保持しながら、工具加熱ヒーター10を用いて500℃まで加熱し、工具保持具5に−1000Vの電圧(バイアス電源9)をかけて洗浄を行う。引続き、真空アーク放電により金属ターゲット2、3を蒸発、イオン化させることにより、工具温度が500℃に上昇するまで、金属イオンによる工具表面クリーニングを行った。
【0029】
次に、真空容器1内にNガス、水素ガス、アルゴンガス、メタン、アセチレンのいずれか一種類あるいは数種類を導入し、真空容器1内の圧力を2Paに保持し、真空アーク放電により金属ターゲット2、3を蒸発、イオン化させることにより接合体6上に硬質被膜が形成される。このとき、工具保持具5に−20〜−600Vの電圧(バイアス電源9)をかけておいた。以上のように基材を台金にロー材を用いて接合した接合体に硬質被膜を形成することで本発明被覆立方晶窒化硼素焼結体工具が得られる。
【0030】
また、同様に、被膜条件の異なる比較例1−5〜1−10およびコーティング処理されていない比較例1−11〜1−12を用意した。
【0031】
なお、硬質被膜の表面粗さの相違は、被覆前の基材表面の研磨程度を調整することで実現した。本例では、回転ブラシの表面に5〜8μmの粒子径(♯2000相当)のダイヤモンド遊離砥粒を塗布し、これを基材表面に押し当てることで研磨した。
【0032】
そして、得られた被覆チップを用い、切削テストを行った。被削材にはSCM415材丸棒(硬度HRC61)を用い、この被削材の外周を、切削速度160m/min、切込み0.1mm、送り0.08mm/rev.乾式で切削試験を行った。切削結果も併せて表1に示す。尚、初期面粗度Rz(μm)は、1分間切削時の被削材の面粗さとし、被膜の耐久性は被削材面粗さが3.2μmとなる時間によって評価した。ここでRzは、JIS BO601に定められた10点平均粗さである。そして、表1等に記された3.2Zとは、Rzで測定した面粗さが3.2μmであることを意味する。
【0033】
【表1】
Figure 0003591457
【0034】
基材焼結体を焼結後にX線回折を行ったところ、cBN、TiN、TiB(AlB)、AlNと微少なWC、A1等のピークが得られた。A1は、結合材の作製の際や焼結の工程において、Alが酸化されて生成したものと考えられる。
【0035】
表1に示される結果から、実施例1−1〜1−4は、いずれも被膜が平滑であることより被膜形状が転写される被削材の初期面粗度に優れ、かつ被膜が耐摩耗性に優れるため面粗さ(3.2Z)寿命に優れ、高精度加工が可能となっていることが明らかである。
【0036】
これに対して、被膜の表面粗さが粗い比較例1−5、1−6は、その被膜の表面粗さが転写されて切削初期から面粗さが粗く、それに伴い面粗さ寿命も短くなる。
【0037】
また、膜厚が厚すぎる、あるいは簿すぎる比較例1−7、1−8は、被膜の応力が高く剥がれやすい。あるいは被膜の効果が表れないため、被膜の耐摩耗性を発揮できず面粗さ寿命が短くなる。
【0038】
さらに、基材であるcBN焼結体のcBN含有量が低すぎる、あるいは高すぎる比較例1−9、1−10は、基材の強度に劣りチッピングする、あるいは基材自体の摩耗が進み、面粗さ寿命が短くなる。
【0039】
そして、コーティング処理されていない比較例1−11、1−12は耐摩耗性に劣り面粗度寿命が短くなる。
【0040】
(試験例2)
試験例1と同様に、表2に示す実施例2−1〜2−4および2−8、2−11を用意した。また、同様に、表2に示す比較例2−5〜2−7および2−9、2−10、2−12を用意した。ここでは主に基材におけるcBN含有量や結合材の組成を変えている。
【0041】
そして、得られた被覆チップを用い、試験例1と同条件で切削テストを行った。切削結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
Figure 0003591457
【0043】
基材焼結体を焼結後にX線回折を行ったところ、実施例2−1〜2−4および比較例2−5〜2−6に使用の焼結体からはcBN、TiN、TiB(AlB)、AlNと微少なWC、A1等のピークが得られた。また、実施例2−8、比較例2−7、2−9に使用の焼結体からはcBN、TiC、AlN、TiB(AlB)、微少なWC、A1等のピークが得られた。また、実施例2−11、比較例2−10、2−12に使用の焼結体からはcBN、CoWB、CoB、AlN、AlB、TiN、WC、微少なA1等のピークが得られた。A1は、結合材の作製の際や焼結の工程において、Alが酸化されて生成したものと考えられる。
【0044】
表2に示される結果から、実施例2−1〜2−4および2−8、2−11は、いずれも基材であるcBN焼結体の耐摩耗性および耐欠損性に優れることより面粗さ(3.2Z)寿命に優れ、高精度加工が可能となっていることが明らかである。
【0045】
それと比較して、耐摩耗性あるいは耐欠損性に劣るcBN焼結体が基材となっている比較例2−5〜2−7、2−9、2−10および2−12は、焼入鋼を切削することによりチッピングが生じ、あるいは摩耗が進み、面粗さ寿命が短くなる。
【0046】
(試験例3)
試験例1と同様に、表3に示す実施例3−1〜3−5、3−8および3−9用意した。また、同様に、表3に示す比較例3−6、3−7、3−10および3−11も用意した。ここでは被覆前の基材の表面粗さや、基材に含まれるcBNの平均粒径を変えている。
【0047】
そして、得られた被覆チップを用い、試験例1と同条件で切削テストを行った。切削結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
Figure 0003591457
【0049】
基材焼結体を焼結後にX線回折を行ったところ、cBN、TiN、TiB(AlB)、AlNと微少なWC、Al等のピークが得られた。A1は、結合材の作製の際や焼結の工程において、Alが酸化されて生成したものと考えられる。
【0050】
表3に示される結果から、実施例3−1〜3−5は、いずれも被膜が平滑であることより被膜形状が転写される初期面粗度に優れ、かつ被膜が耐摩耗性に優れるため面粗さ(3.2Z)寿命に優れ、高精度加工が可能となっていることが明らかである。特に、cBNの平均粒度が2.0μm以下である実施例3−1〜3−3は、面粗さ寿命により優れている。
【0051】
さらに、実施例3−8および3−9は基材である焼結体の表面粗さをより平滑にすることにより、硬質被膜の表面粗さがより平滑となり、それにより被削材の初期面粗度がより優れ、さらに面粗さ寿命(3.2Z)に優れることが明らかである。
【0052】
それと比較して、基材であるcBN焼結体のcBN平均粒度が大きくなっている比較例3−6および3−7は、基材の表面粗さは小さいが、cBN上と結合相上とで硬質被膜の成膜速度が異なり、形成される硬質被膜の厚さも異なる。そのため、比較例3−6および3−7は、硬質被膜の表面粗さが粗くなり、面粗度寿命が短くなっている。また、比較例3−10および3−11より、基材であるcBN焼結体の表面粗さが粗くなると、それに伴い硬質被膜の表面粗さが粗くなり、面粗度寿命が短くなる。
【0053】
(試験例4)
表4に示す実施例4−1、4−2および比較例4−3、4−4を用意した。図4(A)は、cBN焼結体21aに超硬合金の焼結体21bが接合された2層構造の基材21を有する接合体40の斜視図であり、同(B)は、そのa−a断面の断面図である。この試験例で用いた基材21は、図4に示すようにcBN焼結体21aに超硬合金の焼結体21bが接合された2層構造である。この基材21と台金22との接合を組成および融点の異なるロー材23により行った。この接合体40の表面に試験例1に記載の方法でTiN膜(図示せず)を3.0μm成膜した。そして、成膜後の接合部のずれやロー材23と被膜の密着性について調べてみた。その結果も表4に示す。
【0054】
【表4】
Figure 0003591457
【0055】
cBN焼結体21aを焼結後にX線回折を行ったところ、cBN、TiN、TiB(AlB)、AlNと微少なWC、A1等のピークが得られた。A1は、結合材の作製の際や焼結の工程において、Alが酸化されて生成したものと考えられる。
【0056】
ロー材23の融点が600℃のもの(比較例4−4)は、成膜時の温度上昇によりロー材23が軟化して基材21と台金22とがその接合部においてズレが生じていることがわかり、切削チップとして使用することができなかった。また、ロー材23の融点が650℃でTiを含まない比較例4−3は、基材21と台金22の接合部において微少なズレが生じていた。一方、700℃を超える融点をもつロー材23で固定した実施例4−1、4−2では基材21と台金22の接合部においてズレは発生しなかった。
【0057】
ロー材23にTiが含まれていない比較例4−3、4−4では、基材21と台金22の接合部のロー溜り部分に被膜の剥難を生じた。これに対して、ロー材23にTiが含まれている実施例4−1、4−2の切削チップのロー溜り部分は、ロー材23表面のTiと被膜のTiNとが反応することにより密着力が高まり、被膜の剥離が生じなかった。この効果はロー材23中のTi量が多いほど高くなる。
【0058】
(試験例5)
試験例1と同様にして形成した接合体に硬質被膜のコーティング処理を施し、表5に示す実施例5−1〜5−8を用意した。また試験例1と同様にして形成した接合体にコーティング処理されていない比較例5−9を用意した。この試験例では、硬質被膜の構造(単層/多層)および組成を変えている。表5における「第一層」が基材側、「第三層」が硬質被膜表面側である。
【0059】
そして、得られた被覆チップを用い、試験例1と同条件で切削テストを行った。切削結果を表5に示す。
【0060】
【表5】
Figure 0003591457
【0061】
基材焼結体を焼結後にX線回折を行ったところ、cBN、TiN、TiB(AlB)、AlNと微少なWC、A1等のピークが得られた。A1は、結合材の作製の際や焼結の工程において、Alが酸化されて生成したものと考えられる。
【0062】
表5に示される結果から、実施例5−1〜5−8は、いずれも被膜が平滑であることより被膜形状が転写される初期面粗度に優れ、かつ被膜が耐摩耗性に優れるため面粗さ(3.2Z)寿命に優れ、高精度加工が可能となっていることが明らかである。特に、実施例5−1〜5−5、5−7及び5−8は、被膜に少なくとも1層のTiNあるいはTiAlNが含まれることにより、被膜が均一に平滑を保ち摩耗することにより、さらに面粗さ寿命(3.2Z)に優れる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明被覆立方晶窒化硼素焼結体工具によれば、基材強度が高く硬質被膜が平滑であり、また切削時に前切れ刃境界部を平滑に摩耗させることができるため、焼入鋼を高精度で長寿命に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬質被膜形成前のチップの形状の一例を示す斜視図である。
【図2】硬質被膜を形成するイオンプレーティング装置の概略図である。
【図3】前切れ刃境界部及び横切れ刃境界部を示す説明図である。
【図4】(A)は、cBN焼結体に超硬合金が接合された2層構造の基材を有するチップの形状の一例を示す斜視図であり、(B)は、そのa−a断面の断面図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2、3 ターゲット 4 回転テーブル 5 工具保持具
6 接合体 7、8 アーク電源 9 バイアス電源 10 工具加熱ヒーター
20・40 接合体 21 基材 21a cBN焼結体 21b 超硬合金 22 台金
23 ロー材
30 被削材 31 すくい面 32 前切れ刃境界部 33 横切れ刃境界部
34 ネガランド面

Claims (8)

  1. 立方晶窒化硼素を35体積%以上85体積%以下含む焼結体の基材と、基材表面に形成された硬質被膜とを具える焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具であって、
    前記硬質被膜は、
    周期律表4a、5a、6a族元素およびAlの中から選択される一種以上の元素と、C、NおよびOの中から選択される一種以上の元素とからなる1層以上の化合物層を含み、
    膜厚が0.3μm以上10μm以下であり、
    基材表面または被膜表面の少なくとも一方を研磨することにより被膜表面の中心線平均粗さRa0.2μm以下としたことを特徴とする焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
  2. 前記基材は結合材を含み、
    この結合材は、周期律表4a、5a、6a族元素の窒化物、炭化物、硼化物、酸化物およびこれらの固溶体からなる群から選択される少なくとも一種と、アルミニウムの窒化物、硼化物、酸化物およびこれらの固溶体からなる群から選択される少なくとも一種とを含むことを特徴とする請求項1に記載の焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
  3. 基材に含まれる立方晶窒化硼素の平均粒度が4.0μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
  4. 基材がロー材を介して台金に接合され、
    この台金は、超硬合金、セラミック、サーメットおよび鉄系金属のうち少なくとも一種によって構成され、
    前記ロー材は、Tiを含み、融点が700℃を超え、
    基材と台金の接合体に硬質被膜を被覆する際の温度が 500 ℃以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
  5. 硬質被膜が、少なくとも1層のTiN層を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
  6. 硬質被膜が、少なくとも1層のTiAlN層を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
  7. 硬質被膜表面の中心線平均粗さRaが0.1μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
  8. 基材は、立方晶窒化硼素の焼結体に更に超硬合金の焼結体を接合したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の焼入鋼切削加工用被覆立方晶窒化硼素焼結体工具。
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