JP3591261B2 - タッチパネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示すように、タッチパネルTは、フレーム1の内方側にタッチパネル部2を取り付けている。そして正面から例えば手指等でタッチパネル部2に触れることにより、信号の入力や機器の起動指令等を行うものである。そして図4(b)に示すように、タッチパネルTはフレーム1と、フレーム1に溶接されたスタッド4とタッチパネル部2を支持する支持部材3と、支持部材3に接着されたタッチパネル部2と、支持部材3とフレーム1を固定するナット5とから構成されている。
【0003】
しかしながら、上記の取付構造では、タッチパネル部2は上下のフレーム1にナット5により固定されているために、タッチパネル部2が吸湿して膨張するとタッチパネル部2が図4(b)の破線で示すように前方に膨らみ、外観上問題があるとともに、正確にタッチできないとことがあり入力上の支障もあった。
【0004】
上記の問題を解決する方法として図5に示す取付方法が提案されている。この取付方法は図5(b)に示すように、タッチパネル部2とフレーム1が接触しないようにスペーサ10を介在させている。そしてその詳細構造として図5(c)に示すように、フレーム1と、フレーム1に溶接されたスタッド4と、タッチパネル部2を支持する支持部材3と、支持部材3に接着されたタッチパネル部2と、タッチパネル部2をフレーム1に接触させないためのスペーサ10と、支持部材3とフレーム1を固定するナット5とを有する。
【0005】
尚、図5におけるタッチパネル部2は、図5(c)に詳細に示すように、化粧パネル6と上電極部7と下電極部8とを有し、これらの部材をそれぞれ接続する粘性のある接着剤9,…9とからなる。このタッチパネルTの取付構造によると、タッチパネル部2はフレーム1によって固定されていないので吸湿によって膨張しても、その変位量は下部にある粘性の接着剤9が同方向に変位するために吸収され、前方にタッチパネルが膨張することはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来のタッチパネルTでは、図5に示すように、タッチパネル部2とフレーム1とを接触させないためのスペーサ10が必要であり、かつ組立時にはそのスペーサ10をスタッド4に挿入する作業が必要で組立作業が煩雑化するという問題があった。
【0007】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、タッチパネルの膨張を吸収可能でかつ組立性のよいタッチパネルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、支持部材にタッチパネル部を接合し、前記支持部材とタッチパネル部とをフレームに固定するタッチパネルであって、タッチパネル部は外周部分にフレームへの固定部を有し、この固定部の内側において周状かつ間欠的に複数の空隙部を形成し、各空隙部の間に固定部とタッチパネル中央本体との連結部を形成する。
【0009】
請求項2記載の発明では、タッチパネルに貼着してある離型紙を、前記固定部部分においては剥がさず貼着したまま、タッチパネル部を支持部材に接合する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態を図1及び図2に基づいて詳細に説明する。図1はタッチパネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は図2におけるb−b’断面による側面図、図2はタッチパネル部と支持部材を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はa−a’断面の側面図、(c)はb−b’断面の側面図である。
【0011】
タッチパネル部2は、外縁に周状に形成する固定部11と、タッチパネル中央本体2aと固定部11を連結する連結部12と、タッチパネル中央本体2aとからなる。前記固定部11はタッチパネル部2を支持部材3に張りつける際に位置合わせを容易ならしめるために形成しているものである。また図2(a)(c)に示すようにタッチパネル中央本体2aと固定部11との間には複数の空隙13が形成されている。そして、タッチパネル中央本体2aは図2(a)の斜線部14に塗布されている接着剤により支持部材3に接着されている。尚、固定部11部分に形成した複数の孔hは、スタッド4を挿通してナット5でフレーム1に固定するための孔である。図1(b)から明らかなように、タッチパネル部2は、タッチパネル部2の固定部11によってフレーム1に対して支持部材3とともにナット5により接合されているので、タッチパネル部2には後述するように応力が懸からない。
【0012】
次に、この構成の作用について述べる。まず最初に図2(c)のような、空隙13のある部分(b−b’断面部分)の説明を行う。タッチパネル部2が吸湿によって膨張しても空隙13によりその変位は固定部11に伝わらず、その膨張は空隙13に吸収される。
【0013】
次に、図2(b)のような、連結部12のある部分(a−a’断面部分)の説明を行う。タッチパネル中央本体2aは連結部12を介して固定部11に繋がっているので前方に膨らむことが考えられるが、連結部12が細く形成してあるため、タッチパネル中央本体2aの変位は連結部12で吸収され、前方への膨らみは発生しない。
【0014】
次に、第2の実施形態について説明する。図3はタッチパネルを示す図であり、(a)はタッチパネル部と支持部材を示す斜視図、(b)はタッチパネル部と支持部材とフレームとを示す断面図、(c)は膨張の吸収作用を示す断面図である。タッチパネル部2は、外縁に周状に形成する固定部11と、タッチパネル中央本体2aと固定部11を連結する連結部12と、タッチパネル本体2aと、空隙13、及び斜線で示す離型紙15からなる。この固定部11はタッチパネル部2を支持部材3に張りつける際に位置合わせを容易ならしめるため形成しているものである。離型紙15は下電極8(図5c参照)の裏面に印刷されている接着剤9を埃等から保護するために、通常下電極8の裏面に貼られているものである。そして、タッチパネル部2を支持部材3に張りつける際には、離型紙15をタッチパネル部2から剥がし、接着面を表面に出して接着を行う。この実施の形態では、この離型紙15を部分的に残してタッチパネル部2を支持部材3に接着するものである。タッチパネル部2の支持部材3への接合部17は第1の実施形態と同じ部分である。
【0015】
図3(b)に、このタッチパネル部2をフレーム1に取り付けた際の状態(B部の拡大図)を示すが、タッチパネル部2に形成した連結部12の下部に離型紙15の厚み分の空隙16を形成する。タッチパネル部2が吸湿し膨張した際には、図3(c)に示すように連結部12が下方向に窪むことにより、タッチパネル部2の変位を吸収するものである。空隙13のある部分のタッチパネル部の膨らみの防止作用は第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0016】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、タッチパネル部に形成した空隙によりタッチパネル部の膨張を吸収するようにしたので、従来必要であったタッチパネルとフレームとを接触させないためのスペーサを不要とし、その組立の手間も省くことができるという効果を奏する。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、離型紙を部分的に残すことにより、タッチパネルの前方への膨らみを更に緩和することができ、また離型紙は本来タッチパネルに付随していたものであるから、使用部材の数を抑えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のタッチパネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は図2におけるb−b’断面による側面図である。
【図2】同上のタッチパネル部と支持部材を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はa−a’断面の側面図、(c)はb−b’断面の側面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態のタッチパネルを示す図であり、(a)はタッチパネル部と支持部材を示す斜視図、(b)はタッチパネル部と支持部材とフレームとを示すB部を拡大した断面図、(c)は膨張の吸収作用を示すB部を拡大した断面図である。
【図4】従来例のタッチパネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図5】従来例のタッチパネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)はA部の拡大図である。
【符号の説明】
1 フレーム
2 タッチパネル部
3 支持部材
4 スタッド
5 ナット
6 化粧パネル
7 上電極
8 下電極
9 接着剤
10 スペーサ
11 固定部
12 連結部
13 空隙部
14 接着部
15 離型紙
16 空隙部
17 接合部

Claims (2)

  1. 支持部材にタッチパネル部を接合し、前記支持部材とタッチパネル部とをフレームに固定するタッチパネルであって、タッチパネル部は外周部分にフレームへの固定部を有し、この固定部の内側において周状かつ間欠的に複数の空隙部を形成し、各空隙部の間に固定部とタッチパネル中央本体との連結部を形成したことを特徴とするタッチパネル。
  2. 請求項1記載のタッチパネルにおいて、タッチパネルに貼着してある離型紙を、前記固定部部分においては剥がさず貼着したまま、タッチパネル部を支持部材に接合することを特徴とするタッチパネル。
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