JP3590752B2 - 圧力調整器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガス供給側からガス使用側へ供給されるガスの圧力を調整する圧力調整器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、特許第2971874号公報に開示されている従来の圧力調整器の断面図である。この圧力調整器は、ガス供給側であるLPガスボンベから、ガス使用側であるガスレンジなどの燃焼器に、LPガスを供給するガス供給通路の途中に設けられるものである。
【0003】
図中で左側のガス入口通路1と、同右側のガス出口通路3との間には、0.07〜1.56MPaで導入されるガスの圧力を、0.06MPa程度に減圧する中圧減圧部5と、それをさらに2.55〜3.3KPa程度に減圧する低圧減圧部7とが設けられている。
【0004】
中圧減圧部5では、燃焼器側でガスが使用されることで、中圧用減圧室9の圧力が低下し、中圧スプリング11により中圧ダイヤフラム13が下方に押圧されて変位すると、これに伴い中圧弁15が下方に移動して中圧ノズル部17を開放する。これにより、ガス入口通路1から導入されたガスが中圧用減圧室9に流入する。中圧用減圧室9の圧力が上昇し、この圧力が中圧スプリング11の弾性力に打ち勝つと、中圧弁15が上昇移動して中圧ノズル部17の流路を狭め、中圧用減圧室9へのガスの流入を制御する。このように、中圧弁15が中圧ノズル部17の流路を開閉制御して中圧用減圧室9に流入するガスの圧力を制御する。
【0005】
一方、低圧減圧部7においては、燃焼器側でガスが使用されることで、低圧用減圧室19の圧力が低下し、低圧スプリング21により低圧ダイヤフラム23が下方に押圧されて変位すると、これに伴いレバー24に連結されている低圧弁25が右方向に移動して低圧ノズル部27を開放する。これにより、中圧用減圧室9側のガスが、ガス連通路29を経てガス出口通路3側に流れる。低圧用減圧室19の圧力が上昇し、この圧力が低圧スプリング21の弾性力に打ち勝つと、低圧ダイヤフラム23が上方に向けて変位し、これに伴いレバー24を介して低圧弁25が左方向へ移動して低圧ノズル部27の流路を狭め、低圧用減圧室19へのガスの流入を制御する。このように、低圧弁25が低圧ノズル部27の流路を開閉制御して低圧用減圧室19に流入するガスの圧力を制御する。
【0006】
上記した低圧減圧部7の下方には、供給用低圧減圧部31が設けられ、供給用低圧減圧部31と低圧減圧部7との間のガス連通路29には、オリフィス33が設けられている。
【0007】
ここで、中圧ノズル部17から低圧ノズル部27に向けてガス連通路29を流れるガスの流量が少ないときは、オリフィス33を境にしてその上流側のガス連通路29の圧力Pと同下流側の低圧ノズル部27のPとの間で圧力差がほとんど発生しない。上記圧力Pは、ガス連通路29と出口バイパス通路35を通して連通している供給用低圧減圧室37の圧力Pと同等であり、圧力Pは、低圧ノズル部27と小孔39を通して連通しているスプリング室41の圧力と同等である。
【0008】
上記したような圧力Pと圧力Pとの間で圧力差がほとんどない状態、言い換えればスプリング室41の圧力(P)と供給用低圧減圧室37の圧力P(=P)とがほぼ等しい状態では、供給用低圧スプリング43の荷重により供給用低圧ダイヤフラム45が下方に変位する。これに伴いレバー47が反時計方向に回動してバイパス弁49がバイパスノズル部51を閉じ、供給用減圧室37からガス出口通路3へのガスの流出が停止され、図に示す状態となる。
【0009】
上記ガス連通路29を流れるガスの流量が多くなり流速が増してくると、オリフィス33の前後で圧力損失が発生してP>Pとなり、スプリング室41の圧力(P)が低下して供給用低圧減圧室37の圧力P(=P)より低くなる。供給用低圧減圧室37の圧力P(=P)がスプリング室41の圧力(P)より、例えば0.01MPa高くなると、供給用低圧スプリング43が撓んで供給用低圧ダイヤフラム45が上方に変位し、これに伴いレバー47が時計方向に回動する。これによりバイパス弁49がバイパスノズル部51を開放し、中圧用減圧室9側のガスが、供給用低圧減圧室37を経てガス出口通路3へ流れる。
【0010】
このようなガスの流れが発生する圧力調整器では、低圧減圧部7が主にガス出口通路3側の圧力を調整する役目を果たし、供給用低圧減圧部31が主にガス出口通路3にガスを供給する役目を果たしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような従来の圧力調整器は、上下方向が図に示す状態で設置されることが一般的であり、この場合、中圧減圧部5および低圧減圧部7では、それぞれのダイヤフラム13,23の下部にガスが存在するので問題ないが、供給用低圧減圧部31においては、供給用低圧ダイヤフラム45の上部のスプリング室41にガスが存在し、かつこのスプリング室41には、オリフィス33の下流の低圧ノズル部27に上端が連通する小孔39が下方に向けて直接開口しているので、ガス中に含まれるドレンなどの異物、特にLPガスボンベへのガス充填時に使用するコンプレッサの潤滑油や、ゴムホースの可塑剤などの油分が、小孔39を通してスプリング室41に入り込み、供給用低圧ダイヤフラム45上に溜まってしまう。
【0012】
このような現象が発生すると、ゴム製で構成されている供給用低圧ダイヤフラム45が膨潤することでダイヤフラムの有効面積が変化したり、油分が堆積することで供給用低圧ダイヤフラム45の上下変位動作が緩慢となって、圧力調整器としての性能が悪化するという問題がある。
【0013】
一方、図5に示す圧力調整器は、上記した問題を解消するために、低圧減圧部7と供給用低圧減圧部31との間のガス連通路29の途中に、ガス中に含まれるドレンなどの異物が供給用低圧ダイヤフラム45上に溜まるのを防止するドレン防止キャップ53を設けている。オリフィス33は、ドレン防止キャップ53の上流側のガス連通路29に設けられている。但し、この圧力調整器は、前記図4に示した圧力調整器における中圧減圧部5を省略してある。つまり、低圧減圧部7において、0.07〜1.56MPaで導入されるガスの圧力を、2.55〜3.3KPa程度に減圧する。
【0014】
上記したドレン防止キャップ53は、下部側が開口した状態で上ボディ57に形成したキャップ収容部59に収容され、ねじ61により上部隔壁63に固定されている。ドレン防止キャップ53の周囲側部に対向する上ボディ57の内壁面には、環状の凹部65が形成され、これによりドレン防止キャップ53の周囲側部と上ボディ61の凹部65との間に、ガス連通路29における開口部29aと水平通路29bとを連通する連絡路67が形成されることになる。また、開口部29aに対向する部分のドレン防止キャップ53には、連絡路67とドレン防止キャップ53の内側のガス導入空間69とを連通する連通孔71が形成されている。
【0015】
しかしながら、上記図5に示した圧力調整器にあっては、ガス中に含まれるドレンなどの異物が供給用低圧ダイヤフラム45上に溜まるのを防止できるものの、ドレン防止キャップ53を新たに追加したために、レバー24が二点鎖線で示すように下方に変位したときの上部隔壁63への干渉を防ぐ必要が新たに生じている。この干渉を防ぐためには、例えば、レバー24の動作範囲を上部隔壁63に干渉しないよう上部隔壁63から離れた上部側に移動させるよう設定する必要があり、これに伴って、低圧ダイヤフラム23なども上方に移動させることになるので、圧力調整器として全体の高さ寸法が大きくなって大型化を招くこととなる。
【0016】
そこで、この発明は、ガス中に含まれるドレンなどの異物が供給用低圧ダイヤフラム上に溜まるのを防止しつつ、圧力調整器としての大型化を防止することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、ガス入口通路とガス出口通路とを連通する第1のノズル部を開閉可能な第1の弁体および、この第1の弁体の開閉動作を、前記ガス出口通路側の圧力変化に基づき変位することで行わせる第1のダイヤフラムを備えた第1の減圧手段と、前記ガス入口通路と前記第1のノズル部との間に設けられ、ガスの流れに伴って圧力を低下させる差圧発生手段と、この差圧発生手段の下流側の圧力低下部に対し、前記差圧発生手段の上流側に連通する減圧室を画成するとともに、前記圧力低下部と前記減圧室との圧力差に基づき変位する第2のダイヤフラム、前記減圧室と前記ガス出口通路とを連通する第2のノズル部、この第2のノズル部を、前記第2のダイヤフラムの動作に連動して開閉可能な第2の弁体をそれぞれ設けて構成した第2の減圧手段とを有し、前記第2のダイヤフラムは、その上部側に、前記差圧発生手段の下流側の圧力低下部を備えてほぼ水平配置されている圧力調整器において、前記圧力低下部に、調整器ハウジングの上部隔壁に装着されて下部が開放し、前記第2のダイヤフラムの上部にガス導入空間を形成するドレン防止部材を設け、このドレン防止部材の周囲側部に、差圧発生手段側と第1のノズル部側とを連通する連絡路を設けるとともに、この連絡路と前記ガス導入空間とを連通する連通孔を前記ドレン防止部材に設け、前記調整器ハウジングの上部隔壁の上方には、前記第1のダイヤフラムと第1の弁体とを連結し、第1のダイヤフラムの変位動作に伴って端部が前記上部隔壁に対して接近離反移動するレバーが配置され、このレバー端部の動作範囲に存在する前記上部隔壁に、レバー逃げ部を設けた構成としてある。
【0018】
このような構成の圧力調整器によれば、ガス入口通路から差圧発生手段を通ったガスは、ドレン防止部材の周囲側部の連絡路を通ってその下流の第1の減圧手段における第1のノズル部に流出する。このとき、差圧発生手段の下流側はドレン防止部材の側部に位置している連通孔を通して第2のダイヤフラムの上部のガス導入空間に連通しており、ガスに含まれるドレンなどの異物はガス導入空間に入りにくいものとなる。また、第1のダイヤフラムの変位に伴って上下動するレバーの端部は、上部隔壁に設けたレバー逃げ部が下方側への動作範囲となる。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、レバー逃げ部は、開口孔であり、この開口孔をドレン防止部材が閉塞する構成としてある。
【0020】
上記構成によれば、第1のダイヤフラムの変位に伴って上下動するレバーの端部は、上部隔壁に設けた開口孔内が下方側への動作範囲となる。この開口孔を塞ぐドレン防止部材は、開口孔を塞ぐ部位が、ガス出口通路側と圧力低下部とを隔てる隔壁となる。
【0021】
請求項3の発明は、請求項2の発明の構成において、開口孔の周囲をシールするシール材を、調整器ハウジングとドレン防止部材との間に介装する構成としてある。
【0022】
上記構成によれば、ガス出口通路側と圧力低下部側とが、ドレン防止部材の周囲に設けたシール材によって密閉される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0024】
図1は、この発明の実施の一形態を示す圧力調整器の断面図であり、この圧力調整器も前記従来のものと同様に、LPガスボンベからガスレンジなどの燃焼器にLPガスを供給するガス供給通路の途中に設けられるものである。調整器ハウジング73は、ガス入口通路75およびガス出口通路77をそれぞれ備えた下ボディ79の上部に上ボディ81が装着され、上ボディ81のさらに上部にはカバー83が装着されている。
【0025】
上ボディ81側には、0.07〜1.56MPaで導入されるガスの圧力を、2.55〜3.3KPa程度に減圧する第1の減圧手段としての低圧減圧部85が設けられている。
【0026】
低圧減圧部85は、大気圧室87側から低圧スプリング89によりダイヤフラム受板91を介して低圧用減圧室93側に押圧される第1のダイヤフラムとしての低圧ダイヤフラム95を備えている。低圧用減圧室93は、上ボディ81に形成した貫通孔97,98,99および、下ボディ79に形成した通路100を通してガス出口通路77に連通している。低圧ダイヤフラム95は、周縁が上ボディ81とカバー83との間に挟持固定され、大気圧室87と低圧用減圧室93とを気密に区画している。大気圧室87は、大気開放孔101により大気に開放されている。
【0027】
低圧ダイヤフラム95の中心には、作動桿103が上下に貫通して設けられており、この作動桿103の下部にはレバー105の一端が摺動可能に交叉係合している。レバー105は、ピン107を中心として上ボディ81に対し回動可能に軸支されており、その他端は第1の弁体としての低圧弁109に連結されている。
【0028】
上ボディ81には、ガス入口通路75と低圧用減圧室93とを連通するガス連通路111が形成されている。ガス連通路111の低圧用減圧室93側の端部の開口部111aには、低圧弁ケース113が固定されている。前記低圧弁109は、この低圧弁ケース113内に、図中で左右方向に移動可能に収容され、低圧弁ケース113に形成された第1のノズル部としての低圧ノズル部115を開閉し、これにより低圧用減圧室93とガス連通路111とを連通遮断する。
【0029】
ガス連通路111のガス入口通路75側は、水平通路111bと鉛直通路111cとから構成され、鉛直通路111cの下端は、下ボディ79に形成した通路117を通してガス入口通路75に連通している。鉛直通路111cには、差圧発生手段としてのオリフィス119が設けられている。このオリフィス119をガスが通過することで、その上下流間で圧力損失が生じ、下流側の低圧ノズル部115側が圧力低下部となる。
【0030】
作動桿103の大気圧室87内に突出した先端には、膨大部121が形成されており、この膨大部121の下部のばね受け座123と低圧ダイヤフラム95の中心部との間には、安全弁調整スプリング125が介装されている。安全弁調整スプリング125は、作動桿103に一体に形成された安全弁の弁体127を、低圧ダイヤフラム95に当接する方向に常時付勢している。
【0031】
ガス連通路111の水平通路111bと開口部111aとの間には、ドレン防止部材としてのドレン防止キャップ129が設けられている。ドレン防止キャップ129は、下部側が開口した状態で上部側が、上ボディ81に形成したキャップ収容部131に収容され、ねじ133により上ボディ81の上部隔壁135に固定されている。ドレン防止キャップ129は、低圧減圧部85の下方に位置している、後述する第2の減圧部としての供給用低圧減圧部137における第2のダイヤフラムとしての供給用低圧ダイヤフラム139上に、ガス中に含まれるドレンなどの異物が溜まるのを防止するものである。
【0032】
上部隔壁135の、ねじ133より図中で右側の部分には、レバー逃げ部としての開口孔141が形成され、この開口孔141は、ドレン防止キャップ129がキャップ収容部131に収容されることで閉塞される。つまり、ドレン防止キャップ129の一部が、ガス出口通路77に連通する低圧用減圧室93と圧力低下部であるガス連通路111とを隔てる隔壁となって上ボディ81の一部を構成していることになる。
【0033】
上部隔壁135に形成した開口孔141は、二点鎖線で示すように、レバー105の作動桿103に連結される側の端部の可動範囲にある。また、ドレン防止キャップ129の上端周囲と上ボディ81のキャップ収容部131との間には、シール材143が介装されている。これにより、ガス出口通路77側に連通する低圧用減圧室93と、圧力低下部側であるガス連通路111との間が密閉されることになる。
【0034】
ドレン防止キャップ129の周囲側部に対向する上ボディ81の内壁面には、環状の凹部145が形成され、これによりドレン防止キャップ129の周囲側部と上ボディ81の凹部145との間に、ガス連通路111における開口部111aと水平通路111bとを連通する連絡路147が形成されることとなる。また、連絡路147および開口部111aは、図中で上下方向の長さが互いにほぼ同等であり、開口部111aの上部側のほぼ半分に対向する部分のドレン防止キャップ129には、連絡路147とドレン防止キャップ129の内側のガス導入空間149とを連通する連通孔151が形成されている。
【0035】
図2は、(a)が上ボディ81におけるキャップ収容部131の内壁面形状および、上ボディ81の凹部145に連通するガス連通路111の形状を示す斜視図で、(b)が(a)の下方から装着されるドレン防止キャップ129の斜視図である。図3は、ドレン防止キャップ129をキャップ収容部131に収容した状態の斜視図である。ガス入口通路75からガス連通路111に流入したガスは、連絡路147に流入した後、図3中で矢印A,Bで示すように、左右に分かれ、ドレン防止キャップ129の周囲を通って開口部111aにて合流する。
【0036】
供給用低圧減圧部137における供給用低圧ダイヤフラム139は、上ボディ81と下ボディ79との間に周縁が固定されており、この供給用低圧ダイヤフラム139は、ドレン防止キャップ129の内側のガス導入空間149と、下ボディ79の減圧室としての供給用低圧減圧室153とを気密に区画するもので、ガス導入空間149内に収容された供給用低圧スプリング155により供給用低圧減圧室153側に押圧されている。
【0037】
供給用低圧ダイヤフラム139の中心には、ダイヤフラム軸157が上下に貫通して設けられており、このダイヤフラム軸157は、供給用低圧減圧室153側にて一体に形成されているフランジ157aを備えるとともに、ガス導入空間149側にてナット159が螺合締結されている。上記フランジ157aとナット159との間で、供給用低圧ダイヤフラム139を、ダイヤフラム受板161を介して挟持固定することで、ダイヤフラム軸157が供給用低圧ダイヤフラム139に固定される。
【0038】
ダイヤフラム軸157の下端には、レバー163の一端が摺動可能に交叉係合している。レバー163は、ピン165を中心として下ボディ79に対し回動可能に軸支されており、その他端は第2の弁体としてのバイパス弁167に連結されている。
【0039】
供給用低圧減圧室153は、ガス入口通路75に連通するとともに、ガス出口通路77に連通可能となっており、供給用低圧減圧室153とガス出口通路77との間には、第2のノズル部としてのバイパスノズル部169を備えたバイパスノズル171が装着されている。このバイパスノズル部169に対し、前記バイパス弁167が開閉可能となるように、供給用低圧減圧室153内にて左右方向に移動可能に収容されている。
【0040】
次に、上記した構成の圧力調整器の動作を説明する。低圧減圧部85においては、燃焼器側にてガスが使用されることで、低圧用減圧室93の圧力が低下し、低圧スプリング89により低圧ダイヤフラム95が下方に押圧されて変位すると、これに伴いレバー105が反時計方向に回動するとともに、低圧弁109が右方向に移動して低圧ノズル部115を開放する。これにより、ガス入口通路75からガス連通路111および連絡路147を経て流れてくるガスが、低圧ノズル部115を通ってガス出口通路77に流出する。
【0041】
上記したレバー105は、反時計方向への回動により、作動桿103に連結される側の端部が、二点鎖線で示すように、上部隔壁135に形成してある開口孔141に入り込む。すなわち、開口孔141は、レバー105の作動桿103に連結される側の端部の動作範囲であり、レバー105は、開口孔141を下部側の動作範囲としてより下方側にて動作させる構成となっている。
【0042】
これにより、レバー105の動作範囲を、ドレンキャップ129を設けたとしても、より上部側へ移動させる必要がなく、その上部の低圧ダイヤフラム95なども上部側へ移動させる必要がなく、圧力調整器として全体の高さ寸法を低く抑えることができる。
【0043】
低圧用減圧室93の圧力が上昇して低圧スプリング89の弾性力に打ち勝つと、低圧ダイヤフラム95が上方に向けて変位し、低圧弁109が左方向へ移動して低圧ノズル部115の流路を狭め、低圧用減圧室93へのガスの流入を制御する。このように、低圧弁109が低圧ノズル部115の流路を開閉制御して低圧用減圧室93に流入するガスの圧力を制御する。
【0044】
ここで、ガス入口通路75から低圧ノズル部115に向けてガス連通路111を流れるガスの流量が少ないときには、オリフィス119を境にしてその上流側の圧力Pと同下流側の低圧ノズル部115の圧力Pとの間で圧力差がほとんど発生しない。上記圧力Pは、ガス連通路111と、通路117およびガス入口通路75を通して連通している供給用低圧減圧室153の圧力Pと同等であり、圧力Pは、低圧ノズル部115と連通孔151を通して連通しているガス導入空間149の圧力と同等である。
【0045】
上記したような圧力Pと圧力Pとの間で圧力差がほとんどない状態、言い換えればガス導入空間149の圧力(P)と供給用低圧減圧室153の圧力P(=P)とがほぼ等しい状態では、供給用低圧スプリング155の荷重により供給用低圧ダイヤフラム139が下方に変位する。これに伴いレバー163が反時計方向に回動してバイパス弁167がバイパスノズル部169を閉じ、供給用低圧減圧室153からガス出口通路77へのガスの流出が停止される。
【0046】
上記ガス連通路111を流れるガスの流量が多くなり流速が増してくると、オリフィス119の前後で圧力損失が発生してP>Pとなり、ガス導入空間149の圧力(P)が低下して供給用低圧減圧室153の圧力P(=P)より低くなる。供給用低圧減圧室153の圧力P(=P)がガス導入空間149の圧力(P)より、例えば0.01MPa高くなると、供給用低圧スプリング155が撓んで供給用低圧ダイヤフラム139が上方に変位し、これに伴いレバー163が時計方向に回動する。これによりバイパス弁167が図中で左方向に移動してバイパスノズル部169を開放し、ガス入口通路75に流入してくるガスが、供給用減圧室153を経てガス出口通路77へ流れる。
【0047】
このようなガスの流れが発生する圧力調整器では、前記図4に示した従来のものと同様に、低圧減圧部85が主にガス出口通路77側の圧力を調整する役目を果たし、供給用低圧減圧部137が主にガス出口通路77にガスを供給する役目を果たしている。
【0048】
上記したガスの流れの過程において、ガス入口通路75からオリフィス119を経てガス連通路111に流入したガスは、ドレン防止キャップ129の外周と上ボディ81との間に形成されている連絡路147を、図3における矢印A,Bで示すように、左右に分かれて開口部111aに達する。
【0049】
そして、この開口部111aとドレン防止キャップ129の内側のガス導入空間149とを連通する連通孔149は、ドレン防止キャップ129の側部で、しかもガス流入側の水平通路111bと反対側、すなわち、より下流側の側部に設けられ、かつ連絡路147の上部に開口しているので、前記図4に示した従来例のように、スプリング室41の上部に小孔39を備えているものに比べ、供給されるガス中に含まれるドレンなどの異物がガス導入空間149に入りにくいものとなる。
【0050】
その結果、供給用低圧ダイヤフラム139上へ異物が堆積しにくくなり、供給用低圧ダイヤフラム139の上下変位動作が正常になされるとともに、異物がガス充填時に使用するコンプレッサの潤滑油や、ゴムホースの可塑剤などの油分であっても、ゴム製で構成されている供給用低圧ダイヤフラム139の膨潤が回避されてダイヤフラムの有効面積変化も防止でき、これらにより圧力調整器としての性能悪化が回避される。
【0051】
なお、低圧減圧部85におけるレバー105の動作範囲に位置する上部隔壁135には、開口孔141に代えて、ドレン防止キャップ129が低圧用減圧室93に露出しないような凹部とし、この凹部をレバー105の動作範囲としてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、第1の減圧手段における第1のダイヤフラムの変位に伴って上下動するレバーの端部は、調整器ハウジングの上部隔壁に設けたレバー逃げ部が下方側への動作範囲となるので、第2の減圧手段における第2のダイヤフラム上のガス導入空間への異物の侵入を防止するドレン防止部材を、上部隔壁の下部に設けたとしても、レバーの動作範囲を、より上部側へ移動させる必要がなく、その上部の第1のダイヤフラムなども上部側へ移動させる必要がなく、圧力調整器として全体の高さ寸法を低く抑えることができる。
【0053】
請求項2の発明によれば、レバー逃げ部は、開口孔であり、この開口孔をドレン防止部材が閉塞するようにしたので、第1のダイヤフラムの変位に伴って上下動するレバーの端部は、上部隔壁に設けた開口孔が下方側への可動範囲となり、ドレン防止部材を、上部隔壁の下部に設けたとしても、レバーの動作範囲を、より上部側へ移動させる必要がなく、その上部の第1のダイヤフラムなども上部側へ移動させる必要がなく、圧力調整器として全体の高さ寸法を低く抑えることができる。
【0054】
請求項3の発明によれば、開口孔の周囲をシールするシール材を、調整器ハウジングとドレン防止部材との間に介装したので、調整器ハウジングの上部隔壁に、レバーの動作範囲となる開口孔を設けて、圧力調整器として全体の高さ寸法を低く抑えるようにしても、ガス出口通路側と圧力低下部側とを確実に密閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す圧力調整器の断面図である。
【図2】(a)は、図1の圧力調整器におけるドレン防止キャップが装着される上ボディのキャップ収容部の内壁面形状を示す斜視図、(b)は、ドレン防止キャップの斜視図である。
【図3】図2(b)のドレン防止キャップを、図2(a)のキャップ収容部に装着した状態の斜視図である。
【図4】従来例を示す圧力調整器の断面図である。
【図5】ドレン防止キャップを備えた圧力調整器の断面図である。
【符号の説明】
75 ガス入口通路
77 ガス出口通路
81 上ボディ(調整器ハウジング)
85 低圧減圧部(第1の減圧手段)
95 低圧ダイヤフラム(第1のダイヤフラム)
105 レバー
109 低圧弁(第1の弁体)
115 低圧ノズル部(第1のノズル部)
119 オリフィス(差圧発生手段)
129 ドレン防止キャップ(ドレン防止部材)
135 上部隔壁
137 供給用低圧減圧部(第2の減圧手段)
139 供給用低圧ダイヤフラム(第2のダイヤフラム)
141 開口孔(レバー逃げ部)
143 シール材
147 連絡路
149 ガス導入空間
151 連通孔
153 供給用低圧減圧室(減圧室)
167 バイパス弁(第2の弁体)
169 バイパスノズル部(第2のノズル部)

Claims (3)

  1. ガス入口通路とガス出口通路とを連通する第1のノズル部を開閉可能な第1の弁体および、この第1の弁体の開閉動作を、前記ガス出口通路側の圧力変化に基づき変位することで行わせる第1のダイヤフラムを備えた第1の減圧手段と、
    前記ガス入口通路と前記第1のノズル部との間に設けられ、ガスの流れに伴って圧力を低下させる差圧発生手段と、
    この差圧発生手段の下流側の圧力低下部に対し、前記差圧発生手段の上流側に連通する減圧室を画成するとともに、前記圧力低下部と前記減圧室との圧力差に基づき変位する第2のダイヤフラム、前記減圧室と前記ガス出口通路とを連通する第2のノズル部、この第2のノズル部を、前記第2のダイヤフラムの動作に連動して開閉可能な第2の弁体をそれぞれ設けて構成した第2の減圧手段とを有し、
    前記第2のダイヤフラムは、その上部側に、前記差圧発生手段の下流側の圧力低下部を備えてほぼ水平配置されている圧力調整器において、
    前記圧力低下部に、調整器ハウジングの上部隔壁に装着されて下部が開放し、前記第2のダイヤフラムの上部にガス導入空間を形成するドレン防止部材を設け、
    このドレン防止部材の周囲側部に、差圧発生手段側と第1のノズル部側とを連通する連絡路を設けるとともに、この連絡路と前記ガス導入空間とを連通する連通孔を前記ドレン防止部材に設け、
    前記調整器ハウジングの上部隔壁の上方には、前記第1のダイヤフラムと第1の弁体とを連結し、第1のダイヤフラムの変位動作に伴って端部が前記上部隔壁に対して接近離反移動するレバーが配置され、
    このレバー端部の動作範囲に存在する前記上部隔壁に、レバー逃げ部を設けたことを特徴とする圧力調整器。
  2. レバー逃げ部は、開口孔であり、この開口孔をドレン防止部材が閉塞していることを特徴とする請求項1記載の圧力調整器。
  3. 開口孔の周囲をシールするシール材を、調整器ハウジングとドレン防止部材との間に介装したことを特徴とする請求項2記載の圧力調整器。
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