JP3590560B2 - 記録媒体再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は記録媒体再生装置に係り、とくに再生音の大きさが段階的に大きくなるようにした記録媒体再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック(曲)別の音楽信号と、絶対時間(A−time;Absolute−time )及び演奏経過時間(P−time;Programm−time )の記録位置情報を含むサブコードとがディジタル多重記録されたCD(コンパクトディスク)と呼ばれる記録媒体が有る。CDのリードイン領域にはトラック別の記録開始位置と最終トラックの記録終了位置を絶対時間で示すTOC(Table Of Contents )情報が記録されている。このCDの再生を行うCDプレーヤには目覚まし代わりに所望時に自動再生可能とするためのタイマオンプレイ機能を設けたものがある。
【0003】
従来のタイマオンプレイ機能付CDプレーヤを含むオーディオシステムの構成を図12に示す。10はAC100Vの商用電源と接続されたタイマであり、ユーザによりタイマオン予約時間がたとえばAM6時30分の如く設定されているとき、内蔵時計で計時した時間がAM6時30分になると、それまでオフしていた出力側(図12では2つの出力系統が有る場合を示す)にAC100Vを出力させる。
20はタイマ10からAC100Vの電源供給を受けるCDプレーヤであり、この内、21は再生対象のCD、22はCD21を再生してアナログ音楽信号を出力するCD再生部であり、このCD再生部22はCD21からサブコードを読み取って出力する機能も有している。23はCD再生部22のアナログ音楽信号の出力側に設けられたミュート部、24はキー操作部であり、電源(POWER)キー、プレイキー、ストップキーなどを有している。25はタイマオンプレイモードの設定・解除を行う機械式のタイマオンプレイスイッチであり、タイマオンプレイスイッチ25が押圧されて閉成状態にあるとき、タイマオンプレイモード、タイマオンプレイスイッチ25が開放されて開成状態にあるとき、タイマオンプレイモードがオフである。
【0004】
26はAC100Vから所定の直流安定化電源Eを形成する電源部、27は電源開閉スイッチであり、後述するコントロール部の制御に従いスイッチを開閉してCD再生部22、ミュート部23に直流安定化電源Eの給電をしたり、給電を停止したりする。28はマイコン構成のコントロール部であり、キー操作部24での電源キーの操作に従い電源開閉スイッチ27に対する電源オン・オフ制御をしたり、プレイキーの操作に従いCD再生部22に対する再生制御とミュート部23に対するミュートオン制御をしたり、ストップキーの操作に従いCD再生部22に対する再生停止制御とミュートオフ制御をしたりする。また、コントロール部28は直流安定化電源Eが立ち上がるとパワーオンリセット動作をすることで外部からCDプレーヤ20へ供給されているAC電源の立ち上がりを検出する。そして、外部からCDプレーヤ20へ供給されているAC電源の立ち上がりを検出すると、タイマオンプレイスイッチ25が閉成状態に在れば所定のタイマオンプレイ制御をしてCD21を自動的に再生させる。なお、キー操作部24、タイマオンプレイスイッチ25、コントロール部28には直流安定化電源Eが直接給電される。タイマオンプレイスイッチ25は閉成状態で直流安定化電源Eが給電されると、ハイレベルのタイマオンプレイモード信号をコントロール部28へ出力する。
【0005】
40はCDプレーヤ20の出力側に接続されてアナログ音楽信号に対する音量調節と電力増幅を行うオーディオアンプであり、タイマ10からAC100Vの給電を受ける。オーディオアンプ40の内、41は音量調節部、42は電力増幅部、43は電源スイッチ、44はAC100Vから所定の直流安定化電源Vと直流非安定化電源V´を作成する電源部である。50はオーディオアンプ40の電力増幅部42の出力で駆動されるスピーカである。
【0006】
図13はCDプレーヤ20のコントロール部28の制御処理を示すフローチャートであり、以下、これらの図を参照してタイマオンプレイ動作を説明する。
なお、予め、タイマ10でユーザによりタイマオン予約時間としてAM6時30分が設定してあるものとする。オーディオアンプ40は電源スイッチ43が押圧されて閉成しており、また音量調節部41ではユーザにより適当な音量に調節済であるとする。また、CDプレーヤ20のタイマオンプレイスイッチ25が押圧されてタイマオンプレイモードオンを示す閉成状態となっているものとし、電源開閉スイッチ27は開状態となっているものとする。
【0007】
タイマ10は内蔵時計(図示せず)での計時時間がAM6時30分になる前は2つの出力系統ともAC100Vの出力をオフしている。このとき、CDプレーヤ20とオーディオアンプ40は稼働を停止している。その後、タイマ10の内蔵時計での計時時間がAM6時30分になるとタイマ10はAC100Vを出力する。オーディオアンプ40ではタイマ10から給電されたAC100Vが電源スイッチ43を経て電源部44に供給され、該電源部44から直流安定化電源Vと直流非安定化電源V´が生成され、前者が音量調節部41に供給され、後者が電力増幅部42に供給されて稼働状態となる。
【0008】
一方、CDプレーヤ20ではタイマ10から給電されたAC100Vが電源部26に供給され、該電源部26から直流安定化電源Eがキー操作部24、コントロール部28、タイマオンプレイスイッチ25、電源開閉スイッチ27に供給される。この内、タイマオンプレイスイッチ25は予め閉成状態となっているのでハイレベルのタイマオンプレイモード信号を出力する。コントロール部28は直流安定化電源Eの給電を受けて稼働を開始し、最初に所定のパワーオンリセット処理を行い(図13のステップS10)、続いてミュート部23に対しミュートオン制御信号を出力し、ミュート部23に電源が供給されても出力が無音状態となるようにさせる(ステップS11)。次に、タイマオンプレイスイッチ25の出力をチェックし、ハイレベルのタイマオンプレイモード信号が出力されているかチェックする(ステップS12)。
【0009】
若し、ステップS12でNOであれば、ステップS24へ進み、ユーザによる電源オン操作を待つがここではステップS12でYESとなるので、電源開閉スイッチ27に対し電源オン制御をしてスイッチを閉じさせ、CD再生部22とミュート部23にEを給電させる(ステップS13)。そして、CD再生部22に対しまずTOC情報の読み取り制御をし、CD21のリードイン領域のTOC情報を読み取らせて入力し、内蔵メモリ(図示せず)に記憶し(ステップS14)、このTOC情報を参照してCD再生部22を制御をして1曲目の記録開始位置をサーチさせ(ステップS15)、サーチ完了後、ミュート部23に対しミュートオフ制御信号を出力してミュートを解除し(ステップS16)、当該1曲目の記録開始位置から再生を開始させる(ステップS17)。
【0010】
この結果、CD再生部22はCD21から再生したアナログ音楽信号を出力し、該アナログ音楽信号がミュート部23を介してオーディオアンプ40へ出力される。従って、スピーカ50からは事前に音量調節部41で調節しておいた所望音量の音楽が目覚まし代わりに流れる。再生中、CD再生部22はCD21に記録されたサブコードを読み取りコントロール部28へ出力している。コントロール部28はCD再生部22から入力したサブコード中の絶対時間をTOC情報と照合することで最終曲の最後まで再生し終えたかチェックしたり(ステップS18)、ストップキーの押圧によりストップ操作がされたかチェックしており(ステップS19)、音楽を聞いて目覚めたユーザがストップキーを押圧し、ストップ操作をすれば、CD再生部22を制御して再生動作を停止させるとともにミュート部23へミュートオン制御信号を出力してミュートをオンさせる(ステップS19でYES、S20、S21)。更に、電源キーが押されれば、コントロール部28はステップS22でYESと判断し、電源オフ操作がされたとして電源開閉スイッチ27を開成させる(ステップS23)。
【0011】
なお、予め、ユーザがタイマオンプレイスイッチ25を開放して開成状態にしていた場合、Eが立ち上がったときタイマオンプレイスイッチ25の出力はローレベルである。このとき、コントロール部28はステップS12でNOと判断し、電源キーの押圧を待つ。電源キーが押圧されると、電源オン操作がされたと判断し、電源開閉スイッチ27に対し電源オン制御をして、スイッチを閉じさせ、CD再生部22とミュート部23にEを給電させる(ステップS24、S25)。そして、プレイキーの押圧または電源キーの押圧を待ち(ステップS26、S22)、プレイキーが押圧されればプレイ操作がされたとしてステップS26でYESと判断し、ステップS14の側に進んで、CD再生部22を制御し、CD21を1曲目から順に再生させる(ステップS15〜S17)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
けれども、上記した従来のタイマオンプレイ機能では、ユーザの設定したタイマオン時間になって、タイマ10からCDプレーヤ20へのAC100Vの給電を受けてCD21が自動再生されるとき、常に1曲目の先頭から再生される。このとき、1曲目の初めの部分が音の大きな音楽であることがあり、ユーザは突然の大きな音にびっくりさせられるという問題があった。また、CD21の最初の何曲かがいずれも静かな曲であったとき、音楽が鳴っていることに気付かないままになってしまうこともあった。
本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、突然大きな音が出ないようにするとともに音楽が鳴っていることに確実に気付かせることのできる記録媒体再生装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1記載の記録媒体再生装置では、音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、外部から供給される電源の立ち上がりを検出する電源供給検出手段と、電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽が記録された小音量記録区間と音の大きい音楽が記録された大音量記録区間を検索して記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず小音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該小音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に大音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該大音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1によれば、たとえば装置が外部から電源の供給を受けるタイマ側で時間がタイマ予約時間となって、電源が立ち上がると、記録媒体中の音の小さい音楽の記録区間と音の大きい音楽の記録区間の検索がなされたあと、まず、音の小さい音楽の記録区間の開始位置をサーチし、当該音の小さい音楽の記録区間の終了位置まで再生させながらオーディオ出力させる。次いで、音の大きい音楽の記録区間の開始位置をサーチし、当該音の大きい音楽の記録区間の終了位置まで再生させながらオーディオ出力させる。これにより、前半は小さな音の音楽が聞こえるので、ユーザは突然の大きな音でびっくりさせることなく音楽が流れ始めたのを知ることができ、就寝中であれば驚かずに自然に目覚めることかできる。若し、小さな音のため良く聞こえなかった場合でも後半は大きな音の音楽が聞こえるので確実に音楽が鳴っているのが分かり、就寝中であれば確実に目覚めることかできる。
本発明の請求項2では請求項1記載の装置において、自動再生モードのオン・オフ設定を行うスイッチ手段を設け、再生制御手段は、電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、スイッチ手段で自動再生モードオン設定がされている場合に、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽が記録された小音量記録区間と音の大きい音楽が記録された大音量記録区間の検索をして記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず小音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該小音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に大音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該大音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させるようにしたこと、を特徴としている。
請求項2によれば、装置に外部から電源供給がされた場合にユーザが音の小さい音楽の再生と音の大きい音楽の再生を順に自動的に行わせたい場合、予め、自動再生モードオン設定しておけば良く、ユーザが外部から電源供給がされても自動再生させたくない場合、自動再生モードオフ設定しておけば良いので、利便性が増す。
本発明の請求項3記載の記録媒体再生装置では、音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さな音楽の記録された小音量記録区間と音の大きな音楽の記録された大音量記録区間の検索をして記憶手段に記憶させる検索制御手段と、レベル順再生の指令が与えられると、再生手段を制御し、記憶手段の記憶内容を参照してまず小音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該小音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に大音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該大音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項3によれば、レベル順再生の指令が与えられると、まず、音の小さい音楽の記録された小音量記録区間の開始位置をサーチし、サーチ後当該小音量記録区間の終了位置まで再生させながらオーディオ出力させる。次いで、音の大きい音楽の記録された大音量記録区間の開始位置をサーチし、サーチ後当該小音量記録区間の終了位置まで再生させながらオーディオ出力させる。これにより、前半は小さな音の音楽が聞こえるので、ユーザは突然の大きな音でびっくりさせることなく任意の合図としての音楽が流れ始めたのを知ることができ、若し、音が小さいため音楽が流れていることに気付かなくても、後半は大きな音の音楽が聞こえるので確実に音楽が鳴っているのが分かる。
本発明の請求項4では請求項3記載の記録媒体再生装置において、計時を行う計時手段と、タイマ予約時間の設定を行うタイマ予約時間設定手段と、計時手段で計時した時間がタイマ予約時間設定手段で設定されたタイマ予約時間と一致したとき、レベル順再生の指令を発生して再生制御手段に与える指令発生手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項4によれば、ユーザの予約した時間になると、前半は小さな音の音楽が聞こえるので、ユーザは突然の大きな音でびっくりさせることなく予約時間になったことを知ることができ、就寝中であれば驚かずに自然に目覚めることかできる。若し、音が小さいため音楽が流れていることに気付かなくても、後半は大きな音の音楽が聞こえるので確実に予約時間になったことを知ることができ、就寝中であれば確実に目覚めることかできる。
本発明の請求項5記載の記録媒体再生装置では、音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、外部から供給される電源の立ち上がりを検出する電源供給検出手段と、電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽の記録位置と音の大きい音楽の記録位置の検索をして記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず音の小さい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の小さい音楽の記録位置から或る時間再生させながらオーディオ出力させたあと、次に音の大きい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の大きい音楽の記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項5によれば、たとえば装置が外部から電源の供給を受けるタイマ側で時刻がタイマ予約時間となり、電源が立ち上がると、記録媒体中の音の小さい音楽の記録位置と音の大きい音楽の記録位置の検索がなされたあと、まず、音の小さい音楽の記録位置をサーチし、サーチ後或る時間再生させながらオーディオ出力させる。次いで、音の大きい音楽の記録位置をサーチし、サーチ後或る時間再生させながらオーディオ出力させる。これにより、最初小さな音の音楽が聞こえるので、ユーザは突然の大きな音でびっくりさせることなく音楽が流れ始めたのを知ることができ、就寝中であれば驚かずに自然に目覚めることかできる。若し、小さな音のため良く聞こえなかった場合でも次に大きな音の音楽が聞こえるので確実に音楽が鳴っているのが分かり、就寝中であれば確実に目覚めることかできる。
本発明の請求項6では請求項5記載の装置において、自動再生モードのオン・オフ設定を行う設定手段を設け、再生制御手段は、電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、設定手段で自動再生モードオン設定がされている場合に、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽の記録位置と音の大きい大きい音楽の記録位置の検索をして記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず音の小さい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の小さい音楽の記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に音の大きい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の大きい記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させるようにしたこと、を特徴としている。
請求項6によれば、装置に外部から電源供給がされた場合にユーザが音の小さい音楽の再生と音の大きい音楽の再生を順に自動的に行わせたい場合、予め、自動再生モードオン設定しておけば良く、ユーザが外部から電源供給がされても自動再生させたくない場合、自動再生モードオフ設定しておけば良いので、利便性が増す。
本発明の請求項7記載の記録媒体再生装置では、音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽の記録位置と音の大きい音楽の記録位置の検索をして記憶手段に記憶させる検索制御手段と、レベル順再生の指令が与えられると、再生手段を制御し、記憶手段の記憶内容を参照してまず音の小さい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の小さい記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に音の大きい記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の大きい記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項7によれば、レベル順再生の指令が与えられると、まず、音の小さい音楽の記録位置をサーチし、サーチ後或る時間再生させながらオーディオ出力させる。次いで、音の大きい音楽の記録位置をサーチし、サーチ後或る時間再生させながらオーディオ出力させる。これにより、最初小さな音の音楽が聞こえるので、ユーザは突然の大きな音でびっくりさせることなく任意の合図としての音楽が流れ始めたのを知ることができ、若し、音が小さいため音楽が流れていることに気付かなくても、次に大きな音の音楽が聞こえるので確実に音楽が鳴っているのが分かる。
本発明の請求項8記載の記録媒体再生装置では、計時を行う計時手段と、タイマ予約時間の設定を行うタイマ予約時間設定手段と、計時手段で計時した時間がタイマ予約時間設定手段で設定されたタイマ予約時間と一致したとき、レベル順再生の指令を発生して再生制御手段に与える指令発生手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項8によれば、ユーザの予約した時間になると、最初小さな音の音楽が聞こえるので、ユーザは突然の大きな音でびっくりさせることなく予約時間になったことを知ることができ、就寝中であれば驚かずに自然に目覚めることかできる。若し、音が小さいため音楽が流れていることに気付かなくても、次に大きな音の音楽が聞こえるので確実に予約時間になったことを知ることができ、就寝中であれば確実に目覚めることかできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態に係るオーディオシステムの構成を示すブロック図であり、図12と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
20Aはタイマ10からAC100Vの電源供給を受けるCDプレーヤであり、この内、29はCD再生部22から出力されるアナログ音楽信号を入力し、音楽信号レベルを検出して音楽信号レベル検出データMLDを出力するレベル検出部、30は音楽信号レベル検出データMLDと、CD再生部22から入力した絶対時間データATDの組データを4千組記憶する容量を持つ検索情報記憶部である(図2参照)。レベル検出部29と検索情報記憶部30には電源開閉スイッチ27を介して直流安定化電源Eが給電される。
【0015】
28Aはマイコン構成のコントロール部であり、キー操作部24での電源キーの操作に従い電源開閉スイッチ27に対する電源オン・オフ制御をしたり、プレイキーの操作に従いCD再生部22に対する再生制御とミュート部23に対するミュートオン制御をしたり、ストップキーの操作に従いCD再生部22に対する再生停止制御とミュート部23に対するミュートオフ制御をしたりする。また、コントロール部28Aは直流安定化電源Eが立ち上がるとパワーオンリセット動作をすることで、CDプレーヤ20Aに外部から供給されているAC100Vの立ち上がりを検出する。そして、CDプレーヤ20Aに外部から供給されているAC100Vの立ち上がりを検出すると、タイマオンプレイスイッチ25が閉成状態に在り、レベル順再生指令としてのハイレベルのタイマオンプレイモード信号が入力されていれば、所定のタイマオンプレイ制御をしてまず、CD21のプログラム領域を、飛び飛びに短時間ずつ再生させながら、各再生箇所での音楽信号レベルMLDと記録位置を示すサブコード中の絶対時間データATDを組にして検索情報記憶部30に記憶させることで音楽信号レベルと記録位置との関係を抽出をする。そして、CD21のプログラム領域の最後まで音楽信号レベルと記録位置との関係の抽出が終わると、続いて、検索情報記憶部30に記憶された全組データを対象にして、任意の曲のTの時間分の任意の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQの記録開始絶対時間PQ(ST)と記録終了絶対時間PQ(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。また、任意の曲のTの時間分の任意の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRの記録開始絶対時間PR(ST)と記録終了絶対時間PR(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。このあと、CD再生部22とミュート部23を制御し、最初に最小音量記録区間PQを再生させてオーディオ出力させ、続いて最大音量記録区間PRを再生させてオーディオ出力させる。
図1のオーディオシステムのその他の構成部分は図12と全く同様に構成されてている。
【0016】
図3〜図5はCDプレーヤ20Aのコントロール部28Aの制御処理を示すフローチャート、図6は最小音量記録区間の検索方法の説明図、図7は最大音量記録区間の検索方法の説明図であり、以下、これらの図を参照してタイマオンプレイ動作を説明する。
なお、予め、タイマ10でユーザによりタイマオン予約設定時間としてAM6時30分が設定してあるものとする。オーディオアンプ40は電源スイッチ43が押圧されて閉成しており、また音量調節部41ではユーザにより適当な音量に調節済であるとする。また、CDプレーヤ20Aのタイマオンプレイスイッチ25が押圧されてタイマオンプレイモードオンを示す閉成状態となっているものとし、電源開閉スイッチ27は開状態となっているものとする。
【0017】
タイマ10は内蔵時計(図示せず)での計時時間がAM6時30分になる前は2つの出力系統ともAC100Vの出力をオフしている。このとき、CDプレーヤ20Aとオーディオアンプ40は稼働を停止している。その後、タイマ10の内蔵時計での計時時間がAM6時30分になるとタイマ10はAC100Vを出力する。オーディオアンプ40ではタイマ10から給電されたAC100Vが電源スイッチ43を経て電源部44に供給され、該電源部44から直流安定化電源Vと直流非安定化電源V´が生成され、前者が音量調節部41に供給され、後者が電力増幅部42に供給されて稼働状態となる。
【0018】
一方、CDプレーヤ20Aではタイマ10から給電されたAC100Vが電源部26に供給され、該電源部26から直流安定化電源Eがキー操作部24、コントロール部28A、タイマオンプレイスイッチ25、電源開閉スイッチ27に供給される。この内、タイマオンプレイスイッチ25は予め閉成状態となっているのでレベル順自動再生指令としてのハイレベルのタイマオンプレイモード信号を出力する。コントロール部28Aは直流安定化電源Eの給電を受けて稼働を開始し、最初に所定のパワーオンリセット動作を行う(図3のステップS30)。このパワーオンリセット動作は外部からCDプレーヤ20Aに供給されているAC100Vの立ち上がりを検出したことも意味する。ステップS30に続いてミュート部23に対しミュートオン制御信号を出力し、ミュート部23に電源が供給されても出力が無音状態となるようにさせる(ステップS31)。次に、タイマオンプレイスイッチ25の出力をチェックし、レベル順再生指令としてのハイレベルのタイマオンプレイモード信号が出力されているかチェックする(ステップS32)。
【0019】
若し、ステップS32でNOであれば、図5のステップS70へ進み、ユーザによる電源オン操作を待つがここではYESとなるので、電源開閉スイッチ27に対し電源オン制御をして、スイッチを閉じさせ、CD再生部22とミュート部23にEを給電させる(ステップS33)。そして、CD再生部22に対しまずTOC情報の読み取り制御をし、CD21のリードイン領域のTOC情報を読み取らせて入力し、内蔵メモリ(図示せず)に記憶し(ステップS34)、このTOC情報を参照してCD再生部22を制御をして1曲目の記録開始位置をサーチさせ(ステップS35)、サーチ完了後、当該1曲目の記録開始位置からΔT(ここではたとえばΔT=0.3秒とする)の時間分だけ再生させる(ステップS36)。再生中、CD再生部22はCD21からサブコードを読み取り、コントロール部28Aに出力している。また、CD再生部22から出力されたアナログ音楽信号がレベル検出部29に入力されて音楽信号レベルが検出され、ディジタルの音楽信号レベルデータMLDが出力される。コントロール部28AはΔTの再生時間の最後でレベル検出部29から出力されたMLDと、CD再生部22から出力されたサブコード中のトラックナンバデータm、絶対時間データATDを入力し、検索情報記憶部30に最初の組データMLDm0、ATDm0として記憶させる(ステップS36。図2参照)。
【0020】
そして、今回入力した絶対時間データATD(=ATD)をTOC情報と照合することでCD21のプログラム領域の最後まで再生が終わったかチェックし(ステップS37)、若しYESであればステップS40以降へ進むがここではNOなので、コントロール部28AはCD再生部22を制御し、光ピックアップの読み取り位置をディスク外周方向へn(nは例えば百〜数百)本分だけトラックジャンプさせたのち(ステップS38)、CD再生部22によりサブコードを読み取らせて現在位置を示す絶対時間データATDを入力し、TOC情報と照合することでCD21のプログラム領域を越えたかチェックする(ステップS39)。若しYESであればステップS40以降へ進むがここではNOなので、ステップS36に戻り、CD再生部22を制御をして現在位置からΔTの時間分だけ再生させる。コントロール部28AはΔTの再生時間の最後でレベル検出部29から出力されたMLDと、CD再生部22から出力されたサブコード中のトラックナンバデータm及び絶対時間データATDを入力し、検索情報記憶部30に2番目の組データMLDm1、ATDm1として記憶させる(ステップS36。図2参照)。
【0021】
以下、同様にして、n本分のトラックジャンプと、ΔTの時間分の再生をしながらの音楽信号レベルと再生位置の検出動作を繰り返させ、得られた音楽信号レベルデータMLDmi、絶対時間データATDmiの組データを検索情報記憶部30に順に記憶させていく(m=1、2、・・、i=0、1、2、・・)。そして、ステップS37またはS39でYESとなった所で、一連の音楽信号レベルと記録位置との関係の検出処理を終える。そして、検索情報記憶部30の記憶内容を参照して、検索情報記憶部30に記憶された全組データを対象にして、任意の曲の任意の場所でのT(ここでは一例として20秒)の時間分の再生時間の期間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQの開始位置(絶対時間)PQ(ST)と終了位置(絶対時間)PQ(ED)を検索してコントロール部28Aの内蔵メモリ(図示せず)に記憶する(ステップS40)。また、任意の曲の任意の場所でのT(ここでは一例として25秒)の時間分の再生時間の期間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRの開始位置(絶対時間)PR(ST)と終了位置(絶対時間)PR(ED)を検索してコントロール部28Aの内蔵メモリ(図示せず)に記憶する(ステップS41)。
【0022】
具体的には、1曲目の音楽信号レベルと検索情報記憶部30に記憶された組データが図6(1)の如く関係に在るとして、1曲目の内、ATD10から再生時間で見て20秒間の中にATD1iまで入っていれば、MLD10〜MLD1iまでの平均音楽信号レベルをA10とし、ATD11から再生時間で見て20秒間の中にATD1i+1まで入っていれば、MLD11〜MLD1i+1までの平均音楽信号レベルをA11とし、ATD12から再生時間で見て20秒間の中にATD1i+3まで入っていれば、MLD12〜MLD1i+3までの平均音楽信号レベルをA12とするという具合にして、1曲目の中で種々の20秒間分の再生時間の期間で見た平均的な音楽信号レベルA10、A11、A12、・・A1Eを計算する。
【0023】
同様にして、2曲目の音楽信号レベルと検索情報記憶部30に記憶された組データが図6(2)の如く関係に在るとして、2曲目の内、ATD20から再生時間で見て20秒間の中にATD2jまで入っていれば、MLD20〜MLD2jまでの平均音楽信号レベルをA20とし、ATD21から再生時間で見て20秒間の中にATD2j+1まで入っていれば、MLD21〜MLD2j+1までの平均音楽信号レベルをA21とし、ATD22から再生時間で見て20秒間の中にATD2j+3まで入っていれば、MLD22〜MLD2j+3までの平均音楽信号レベルをA22とするという具合にして、2曲目の中で種々の20秒間分の再生時間の期間で見た平均的な音楽信号レベルA20、A21、A22、・・A2Fを計算する。
以下、同様にして3曲目以降についても、曲の任意箇所の20秒間分の再生時間の期間での平均音楽信号レベルA30、A31、・・、A40、A41、・・を求める。そして、これら全ての平均音楽信号レベルの中で最も小さいものがAwhであったとき、PQ(ST)=ATDWh、PQ(ED)=ATDWh+20秒となる。
【0024】
また、1曲目の音楽信号レベルと検索情報記憶部30に記憶された組データが図7(1)の如く関係に在るとして、1曲目の内、ATD10から再生時間で見て25秒間の中にATD1uまで入っていれば、MLD10〜MLD1uまでの平均音楽信号レベルをB10とし、ATD11から再生時間で見て25秒間の中にATD1u+1まで入っていれば、MLD11〜MLD1u+1までの平均音楽信号レベルをB11とし、ATD12から再生時間で見て25秒間の中にATD1u+3まで入っていれば、MLD12〜MLD1u+3までの平均音楽信号レベルをB12とするという具合にして、1曲目の中で種々の25秒間分の再生時間の期間で見た平均的な音楽信号レベルB10、B11、B12、・・B1Xを計算する。
【0025】
同様にして、2曲目の音楽信号レベルと検索情報記憶部30に記憶された組データが図7(2)の如く関係に在るとして、2曲目の内、ATD20から再生時間で見て25秒間の中にATD2vまで入っていれば、MLD20〜MLD2vまでの平均音楽信号レベルをB20とし、ATD21から再生時間で見て25秒間の中にATD2v+1まで入っていれば、MLD21〜MLD2v+1までの平均音楽信号レベルをB21とし、ATD22から再生時間で見て25秒間の中にATD2v+3まで入っていれば、MLD22〜MLD2v+3までの平均音楽信号レベルをB22とするという具合にして、2曲目の中で種々の25秒間分の再生時間の期間で見た平均的な音楽信号レベルB20、B21、B22、・・B2Yを計算する。
以下、同様にして3曲目以降についても、曲の任意箇所の25秒間分の再生時間の期間での平均音楽信号レベルB30、B31、・・、B40、B41、・・を求める。そして、これら全ての平均音楽信号レベルの中で最も小さいものがBdgであったとき、PR(ST)=ATDdg、PR(ED)=ATDdg+25秒となる。
【0026】
このようにして、CD21の中で、T=20秒間の再生時間の期間で見た最小音量区間PQとT=25秒間の再生時間の期間で見た最大音量区間PRを求めたら、コントロール部28Aは次に図4のフローに進み、CD再生部22を制御し、CD21の絶対時間がPQ(ST)の記録位置をサーチさせ(ステップS50)、サーチ完了後、ミュート部23に対しミュートオフ制御信号を出力してミュートを解除さ0たのちPQ(ST)から再生を開始させる(ステップS51、S52)。この結果、CD再生部22はCD21から再生したアナログ音楽信号を出力し、該アナログ音楽信号がミュート部23を介してオーディオアンプ40へ出力される。従って、スピーカ50からはまず音の小さな音楽が目覚まし代わりに流れることになり、突然の大きな音で驚かされることはない。
【0027】
再生中、CD再生部22はCD21に記録されたサブコードを読み取りコントロール部28Aへ出力している。コントロール部28AはCD再生部22から入力したサブコード中の絶対時間をPQ(ED)と照合することでPQ(ED)まで再生し終えたかチェックしたり(ステップS53)、ストップキーの押圧によりストップ操作がされたかチェックしており(ステップS54)、音楽を聞いて目覚めたユーザがストップキーを押圧し、ストップ操作をすれば、CD再生部22を制御して再生動作を停止させるとともにミュート部23へミュートオン制御信号を出力してミュートをオンさせる(ステップS54でYES、S61、S62)。更に、電源キーが押されれば、コントロール部28Aは図5のステップS81でYESと判断し、電源オフ操作がされたとして電源開閉スイッチ27を開かせる(ステップS82)。
【0028】
若し、音の小さな音楽では目が覚めず、ストップキーの押圧をしなかった場合、20秒間だけ音の小さな音楽が流れた所でコントロール部28AはステップS53でYESと判断する。このとき、一旦、ミュートオン制御信号を出力してミュートをオンしたのち(ステップS55)、CD再生部22を制御し、CD21の絶対時間がPR(ST)の記録位置をサーチさせ(ステップS56)、サーチ完了後、ミュート部23に対しミュートオフ制御信号を出力してミュートを解除させたのちPR(ST)から再生を開始させる(ステップS57、S58)。この結果、CD再生部22はCD21から再生したアナログ音楽信号を出力し、該アナログ音楽信号がミュート部23を介してオーディオアンプ40へ出力される。従って、スピーカ50からは最大で25秒間、音の大きな音楽が目覚まし代わりに流れることになり、今度は確実に目覚めることができる。
【0029】
再生中、コントロール部28AはPR(ED)まで再生し終えたかチェックしたり(ステップS59)、ストップキーの押圧によりストップ操作がされたかチェックしており(ステップS60)、音楽を聞いて目覚めたユーザがストップキーを押圧し、ストップ操作をすれば、CD再生部22を制御して再生動作を停止させるとともにミュート部23へミュートオン制御信号を出力してミュートをオンさせる(ステップS60でYES、S61、S62)。更に、電源キーが押されれば、コントロール部28Aは図5のステップS81でYESと判断し、電源オフ操作がされたとして電源開閉スイッチ27を開かせる(ステップS82)。
【0030】
なお、予め、ユーザがタイマオンプレイスイッチ25を開放して開成状態にしていた場合、Eが立ち上がったときタイマオンプレイスイッチ25の出力はローレベルである。このとき、コントロール部28Aは図3のステップS32でNOと判断し、図5のフローに進み電源キーの押圧を待つ(ステップS70)。電源キーが押圧されると、電源オン操作がされたと判断し、電源開閉スイッチ27に対し電源オン制御をして、スイッチを閉じさせ、CD再生部22とミュート部23にEを給電させる(ステップS70、S71)。そして、プレイキーの押圧または電源キーの押圧を待ち(ステップS72、S80)、プレイキーが押圧されればプレイ操作がされたとしてステップS72でYESと判断し、CD再生部22にCD21のリードイン領域のTOC情報を読み取らせて入力し、内蔵メモリ(図示せず)に記憶し(ステップS73)、このTOC情報を参照してCD再生部22を制御をして1曲目の記録開始位置をサーチさせ(ステップS74)、サーチ完了後、ミュート部23に対しミュートオフ制御信号を出力してミュートを解除し(ステップS75)、当該1曲目の記録開始位置から再生を開始させる(ステップS76)。
【0031】
この結果、CD21の1曲目の音楽から順にスピーカ40から聞こえる。再生中、コントロール部28Aは最終曲の最後まで再生し終えたかチェックしたり(ステップS77)、ストップキーの押圧によりストップ操作がされたかチェックしており(ステップS78)、ユーザがストップキーを押圧し、ストップ操作をすれば、CD再生部22を制御して再生動作を停止させるとともにミュート部23へミュートオン制御信号を出力してミュートをオンさせる(ステップS78でYES、S79、S80)。更に、電源キーが押されれば、コントロール部28AはステップS81でYESと判断し、電源オフ操作がされたとして電源開閉スイッチ27を開かせる(ステップS82)。
【0032】
この実施の形態によれば、ユーザがCDプレーヤ20Aを目覚まし代わりに使用するため、予め、タイマオンプレイスイッチ25を押圧して閉成状態とし、タイマオンプレイモードに設定していると、タイマ10の側で時間がタイマオン予約時間に一致し、AC100VがCDプレーヤ20Aに供給されると、電源部26の出力する直流安定化電源Eが立ち上がり、コントロール部28Aはパワーオンリセット動作をすることで、CDプレーヤ20Aに外部から供給されたAC100Vの立ち上がりを検出する。CDプレーヤ20Aに外部から供給されたAC100Vの立ち上がりを検出後、レベル順再生指令としてのハイレベルのタイマオンプレイモード信号が入力されているので、コントロール部28AはCD再生部22を制御し、CD21のプログラム領域全体を飛び飛びに短時間ずつ再生させながら、各再生箇所での音楽信号レベルと記録位置との関係を検出して検索情報記憶部30に記憶させていく。そして、検索情報記憶部30の記憶内容を参照して、任意の曲のT(ここでは20秒)の時間分の任意の再生時間の区間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQの記録開始絶対時間PQ(ST)と記録終了絶対時間PQ(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。また、任意の曲のT(ここでは25秒)の時間分の任意の再生時間の区間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRの記録開始絶対時間PR(ST)と記録終了絶対時間PR(ED)を検索してコントロール部28Aの内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。このあと、CD再生部22とミュート部23を制御し、最初に最小音量記録区間PQを再生させてオーディオ出力させ、続いて最大音量記録区間PRを再生させてオーディオ出力させる。これにより、前半はスピーカ50から音の小さな音楽が目覚ましの合図として流れることになり、突然の大きな音で驚かされることなく目を覚ますことができる。若し、音の小さな音楽で目が覚めなくても、後半には音の大きな音楽が目覚ましの合図として流れるので、今度は確実に目覚めることができる。
【0033】
なお、上記した実施の形態では、図3のステップS40、S41におけるT=20秒、T=25秒として説明したが、T=T=20秒としたり、T=25秒、T=10秒などとしても良い。また、コントロール部28Aは図3のステップS40、S41、図4のステップS50〜S62において、検索情報記憶部30の記憶内容を参照して、CD21の中で、任意の曲の任意の場所のTの時間の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQと、CD21の中で、任意の曲の任意の場所のTの時間分の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRを検索しておき、先にPQの区間を再生し、続いてPRの区間を再生することでレベル順再生を行うようにしたが、これと異なり、次のようにしても良い。すなわち、CD21の中で各曲の最後のTの区間に入るものを除く音楽信号レベルデータMLDijの中で、最小のものMLDabに対応する絶対時間データATDabを検索し、音楽信号レベルが最小の記録位置PQ(ST)´とする。そして、PQ(ED)´=PQ(ST)´+Tとし、PQ(ST)´からPQ(ED)´までを第1記録区間PQ´とする。また、CD21の中で各曲の最後のTの区間に入るものを除く音楽信号レベルデータMLDijの中で、最大の音楽信号レベルデータMLDcdに対応する絶対時間データATDcdを検索し、音楽信号レベルが最大の記録位置PR(ST)´とする。そして、PR(ED)´=PR(ST)´+Tとし、PR(ST)´からPR(ED)´までを第2記録区間PR´とする。そして、CD再生部22とミュート部23を制御し、先に第1記録区間PQ´を再生させてオーディオ出力させ、続いて第2記録区間PR´を再生させてオーディオ出力させるようにしても良い。
このようにしても、音楽信号レベルが最小の記録位置から暫くは音の小さな音楽が記録されている確率が高く、音楽信号レベルが最大の記録位置から暫くは音の大きな音楽が記録されている確率が高く、最初はスピーカ50から音の小さな音楽が目覚ましの合図として流れることになり、突然の大きな音で驚かされることなく目を覚ますことができる。若し、音の小さな音楽で目が覚めなくても、後半には音の大きな音楽が目覚ましの合図として流れるので、今度は確実に目覚めることができる。
また、最大音量記録区間PR(または第2記録区間PR´)の終了位置はCD21のプログラム領域の最後の位置としても良い。
【0034】
図8は本発明の第2の実施の形態に係るオーディオシステムの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
20BはCDプレーヤであり、この内、31は時間(ここでは日時)の計時を行う計時部であり、該計時部31には電源部26から常時、直流安定化電源Eが給電されている。24Bはキー操作部であり、電源キー、プレイキー、ストップキーのほか、タイマ予約モードのオン・オフを行うタイマキー、タイマ予約時間(再生予約時間。ここでは日時)の設定操作を行うタイマ予約時間設定キーを有している。28Bはマイコン構成のコントロール部であり、キー操作部24Bでの電源キーの操作に従い電源開閉スイッチ27に対する電源オン・オフ制御をしたり、プレイキーの操作に従いCD再生部22に対する再生制御とミュート部23に対するミュートオン制御をしたり、ストップキーの操作に従いCD再生部22に対する再生停止制御とミュート部23に対するミュートオフ制御をしたりする。
【0035】
また、コントロール部28Bはタイマ予約モードがオンされてタイマ予約時間の設定操作がされると、CD21のプログラム領域を、飛び飛びに短時間ずつ再生させながら、各再生箇所での音楽信号レベルMLDと記録位置を示すサブコード中の絶対時間データATDを組にして検索情報記憶部30に記憶させることで音楽信号レベルと記録位置との関係を抽出する。そして、CD21の最後まで音楽信号レベルと記録位置との関係の抽出が終わると、続いて、検索情報記憶部30に記憶された全組データを対象にして、任意の曲のTの時間分の任意の再生時間の区間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQの記録開始絶対時間PQ(ST)と記録終了絶対時間PQ(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。また、任意の曲のTの時間分の任意の再生時間の区間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRの記録開始絶対時間PR(ST)と記録終了絶対時間PR(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。この後、計時部31で計時している日時を監視し、タイマ予約時間と一致すると、所定のタイマ予約プレイ制御をする。すなわち、CD再生部22とミュート部23を制御し、最初に最小音量記録区間PQを再生させてオーディオ出力させ、続いて最大音量記録区間PRを再生させてオーディオ出力させる。
図8のオーディオシステムのその他の構成部分は図1と全く同様に構成されてている。
【0036】
図9〜図11はCDプレーヤ20Bのコントロール部28Bの制御処理を示すフローチャートであり、以下、これらの図を参照してタイマ予約プレイ動作を説明する。
なお、予め、CDプレーヤ20Bには外部からAC100Vが供給されており、パワーオンリセット動作とミュートオン制御が終了した状態にあるものとする(図9のステップS90、S91)。また、オーディオアンプ40にも外部からAC100Vが供給されているものとし、オーディオアンプ40は電源スイッチ43が押圧されて閉成しており、音量調節部41ではユーザにより適当な音量に調節済であるとする。但し、CDプレーヤ20Bは電源がオフしており電源開閉スイッチ27は開状態となっているものとする。
【0037】
CDプレーヤ20Bの計時部31は常時、日時の計時を行い日時データをコントロール部28Bに出力している。ユーザがタイマ予約キーを押圧すると、コントロール部28Bはタイマ予約モードをオンし(ステップS92、S93)、続いて時間設定キーでタイマ予約時間の設定操作をすると内蔵メモリ(図示せず)にタイマ予約時間TMとして登録する(ステップS94、S95)。このあと、コントロール部28Bは電源開閉スイッチ27に対し電源オン制御をして、スイッチを閉じさせ、CD再生部22とミュート部23にEを給電させる(ステップS96)。そして、CD再生部22に対しまずTOC情報の読み取り制御をし、CD21のリードイン領域のTOC情報を読み取らせて入力し、内蔵メモリ(図示せず)に記憶し(ステップS97)、このTOC情報を参照してCD再生部22を制御をして1曲目の記録開始位置をサーチさせ(ステップS98)、サーチ完了後、当該1曲目の記録開始位置からΔT(ここではたとえばΔT=0.3秒とする)の時間分だけ再生させる(ステップS99)。再生中、CD再生部22はCD21からサブコードを読み取り、コントロール部28Bに出力している。また、CD再生部22から出力されたアナログ音楽信号がレベル検出部29に入力されて音楽信号レベルが検出され、ディジタルの音楽信号レベルデータMLDが出力される。コントロール部28BはΔTの再生時間の最後でレベル検出部29から出力されたMLDと、CD再生部22から出力されたサブコード中のトラックナンバデータm、絶対時間データATDを入力し、検索情報記憶部30に最初の組データMLDm0、ATDm0として記憶させる(ステップS99。図2参照)。
【0038】
そして、今回入力した絶対時間データATD(=ATD)をTOC情報と照合することでCD21のプログラム領域の最後まで再生が終わったかチェックし(ステップS100)、若しYESであればステップS103以降へ進むがここではNOなので、コントロール部28BはCD再生部22を制御し、光ピックアップの読み取り位置をディスク外周方向へn(nは例えば百〜数百)本分だけトラックジャンプさせたのち(ステップS101)、CD再生部22によりサブコードを読み取らせて現在位置を示す絶対時間データATDを入力し、TOC情報と照合することでCD21のプログラム領域を越えたかチェックする(ステップS102)。若しYESであればステップS103以降へ進むがここではNOなので、ステップS99に戻り、CD再生部22を制御をして現在位置からΔTの時間分だけ再生させる。コントロール部28BはΔTの再生時間の最後でレベル検出部29から出力されたMLDと、CD再生部22から出力されたサブコード中のトラックナンバデータm及び絶対時間データATDを入力し、検索情報記憶部30に2番目の組データMLDm1、ATDm1として記憶させる(図2参照)。
【0039】
以下、同様にして、n本分のトラックジャンプと、ΔTの時間分の再生をしながらの音楽信号レベルと再生位置の検出動作を繰り返させ、得られた音楽信号レベルデータMLDmi、絶対時間データATDmiの組データを検索情報記憶部30に順に記憶させていく(m=1、2、・・、i=0、1、2、・・)。そして、ステップS100またはS102でYESとなった所で、一連の音楽信号レベルと記録位置との関係の検出処理を終える。そして、検索情報記憶部30の記憶内容を参照して、検索情報記憶部30に記憶された全組データを対象にして、任意の曲の任意の場所でのT(ここでは一例として15秒)の時間分の再生時間の期間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQの開始位置(絶対時間)PQ(ST)と終了位置(絶対時間)PQ(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する(ステップS103。図6参照)。また、任意の曲の任意の場所でのT(ここでは一例として20秒)の時間分の再生時間の期間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRの開始位置(絶対時間)PR(ST)と終了位置(絶対時間)PR(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する(ステップS104。図7参照)。
【0040】
このようにして、CD21の中で、T=15秒間の再生時間の期間で見た最小音量区間PQとT=20秒間の再生時間の期間で見た最大音量区間PRを求めたら、コントロール部28Bは図10のフローに進み、電源開閉スイッチ27に対し電源オフ制御をしてスイッチを開いておく(ステップS110)。そして、計時部31から入力された現在の日時データを監視し、先に登録したタイマ予約時間TMと一致したかチェックしたり(ステップS111)、タイマ予約キーが押圧されたかチェックする(ステップS112)。タイマ予約キーが押圧されたときはタイマ予約モードをオフするが(ステップS113)、タイマ予約キーが押圧されることなく現在の日時がTMに一致するとステップS111でYESと判断し、電源開閉スイッチ27に対し電源オン制御をしてスイッチを閉じさせ(ステップS114)、CD再生部22を制御し、CD21の絶対時間がPQ(ST)の記録位置をサーチさせ(ステップS115)、サーチ完了後、ミュート部23に対しミュートオフ制御信号を出力してミュートを解除させたのちPQ(ST)から再生を開始させる(ステップS116、S117)。この結果、CD再生部22はCD21から再生したアナログ音楽信号を出力し、該アナログ音楽信号がミュート部23を介してオーディオアンプ40へ出力される。従って、スピーカ50からはまず音の小さな音楽が目覚まし代わりに流れることになり、突然の大きな音で驚かされることはない。
【0041】
再生中、CD再生部22はCD21に記録されたサブコードを読み取りコントロール部28Bへ出力している。コントロール部28BはCD再生部22から入力したサブコード中の絶対時間をPQ(ED)と照合することでPQ(ED)まで再生し終えたかチェックしたり(ステップS118)、ストップキーの押圧によりストップ操作がされたかチェックしており(ステップS119)、音楽を聞いて目覚めたユーザがストップキーを押圧し、ストップ操作をすれば、CD再生部22を制御して再生動作を停止させるとともにミュート部23へミュートオン制御信号を出力してミュートをオンさせる(ステップS119でYES、S126、S127)。更に、電源キーが押されれば、コントロール部28Bは図11のステップS141でYESと判断し、電源開閉スイッチ27に対し電源オフ制御をしてスイッチを開かせる(ステップS142)。
【0042】
若し、音の小さな音楽では目が覚めず、ストップキーの押圧をしなかった場合、15秒間だけ音の小さな音楽が流れた所でコントロール部28BはステップS118でYESと判断する。このとき、一旦、ミュートオン制御信号を出力してミュートをオンしたのち(ステップS120)、CD再生部22を制御し、CD21の絶対時間がPR(ST)の記録位置をサーチさせ(ステップS121)、サーチ完了後、ミュート部23に対しミュートオフ制御信号を出力してミュートを解除させたのちPR(ST)から再生を開始させる(ステップS122、S123)。この結果、CD再生部22はCD21から再生したアナログ音楽信号を出力し、該アナログ音楽信号がミュート部23を介してオーディオアンプ40へ出力される。従って、スピーカ50からは音の大きな音楽が目覚まし代わりに流れることになり、今度は確実に目覚めることができる。
【0043】
再生中、コントロール部28BはPR(ED)まで再生し終えたかチェックしたり(ステップS124)、ストップキーの押圧によりストップ操作がされたかチェックしており(ステップS125)、音楽を聞いて目覚めたユーザがストップキーを押圧し、ストップ操作をすれば、CD再生部22を制御して再生動作を停止させるとともにミュート部23へミュートオン制御信号を出力してミュートをオンさせる(ステップS125でYES、S126、S127)。
【0044】
なお、最初、ユーザがタイマ予約キーを押圧することなく電源キーを押圧したとき、コントロール部28Bは図11のステップS130でYESと判断し、電源開閉スイッチ27に対し電源オン制御をして、スイッチを閉じさせ、CD再生部22とミュート部23にEを給電させる(ステップS131)。そして、プレイキーの押圧または電源キーの押圧を待ち(ステップS132、S141)、プレイキーが押圧されればプレイ操作がされたとしてステップS132でYESと判断し、CD再生部22にCD21のリードイン領域のTOC情報を読み取らせて入力し、内蔵メモリ(図示せず)に記憶し(ステップS133)、このTOC情報を参照してCD再生部22を制御をして1曲目の記録開始位置をサーチさせ(ステップS134)、サーチ完了後、ミュート部23に対しミュートオフ制御信号を出力してミュートを解除し(ステップS135)、当該1曲目の記録開始位置から再生を開始させる(ステップS136)。
【0045】
この結果、CD21の1曲目の音楽から順にスピーカ40から聞こえる。再生中、コントロール部28Bは最終曲の最後まで再生し終えたかチェックしたり(ステップS137)、ストップキーの押圧によりストップ操作がされたかチェックしており(ステップS138)、音楽を聞いて目覚めたユーザがストップキーを押圧し、ストップ操作をすれば、CD再生部22を制御して再生動作を停止させるとともにミュート部23へミュートオン制御信号を出力してミュートをオンさせる(ステップS138でYES、S139、S140)。更に、電源キーが押されれば、コントロール部28BはステップS141でYESと判断し、電源開閉スイッチ27を制御し、スイッチを開かせる(ステップS142)。
【0046】
この実施の形態によれば、ユーザがCDプレーヤ20Bをたとえば目覚まし代わりに使用するため、予め、タイマ予約モードにしてタイマ予約時間の設定操作をすると、コントロール部28BはCD再生部22を制御し、CD21のプログラム領域全体を飛び飛びに短時間ずつ再生させながら、各再生箇所での音楽信号レベルと記録位置との関係を検出して検索情報記憶部30に記憶させていく。そして、検索情報記憶部30の記憶内容を参照して、任意の曲のTの時間分の任意の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQの記録開始絶対時間PQ(ST)と記録終了絶対時間PQ(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。また、任意の曲のTの時間分の任意の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRの記録開始絶対時間PR(ST)と記録終了絶対時間PR(ED)を検索して内蔵メモリ(図示せず)に記憶しておく。その後、計時部31で計時した現在の日時がタイマ予約時間に一致すると、レベル順再生指令が与えられたとして、CD再生部22を制御し、最初に最小音量記録区間PQを再生させ、続いて最大音量記録区間PRを再生させる。これにより、ユーザの設定したタイマ予約時間になると、前半はスピーカ50から音の小さな音楽が目覚ましの合図として流れることになり、突然の大きな音で驚かされることなく目を覚ますことができる。若し、音の小さな音楽で目が覚めなくても、後半には音の大きな音楽が目覚ましの合図として流れるので、今度は確実に目覚めることができる。
なお、CD21の音楽信号レベルと記録位置との関係の抽出、最小音量記録区間PQと最大音量記録区間PRの検索は、計時部31で計時した日時がタイマ予約時間(TM)に一致したあと、実行するようにしても良い。
【0047】
また、上記した第2の実施の形態では、図9のステップS103、S104においてT=15秒、T=20秒として説明したが、T=T=15秒としたり、T=20秒、T=15秒などとしても良い。また、コントロール部28Bは図9のステップS103、S104、図10のステップS110〜S127において、検索情報記憶部30の記憶内容を参照して、CD21の中で、任意の曲の任意の場所のTの時間の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最小となっている最小音量記録区間PQと、CD21の中で、任意の曲の任意の場所のTの時間分の再生区間で見て平均的な音楽信号レベルが最大となっている最大音量記録区間PRを検索しておき、先にPQの区間を再生し、続いてPRの区間を再生することでレベル順再生を行うようにしたが、これと異なり、次のようにしても良い。すなわち、CD21の中で各曲の最後のTの区間に入るものを除く音楽信号レベルデータMLDijの中で、最小のものMLDabに対応する絶対時間データATDabを検索し、音楽信号レベルが最小の記録位置PQ(ST)´とする。そして、PQ(ED)´=PQ(ST)´+Tとし、PQ(ST)´からPQ(ED)´までを第1記録区間PQ´とする。また、CD21の中で各曲の最後のTの区間に入るものを除く音楽信号レベルデータMLDijの中で、最大の音楽信号レベルデータMLDcdに対応する絶対時間データATDcdを検索し、音楽信号レベルが最大の記録位置PR(ST)´とする。そして、PR(ED)´=PR(ST)´+Tとし、PR(ST)´からPR(ED)´までを第2記録区間PR´とする。そして、現在の日時がタイマ予約時間と一致したらCD再生部22とミュート部23を制御し、先に第1記録区間PQ´を再生させてオーディオ出力させ、続いて第2記録区間PR´を再生させてオーディオ出力させるるようにしても良い。
このようにしても、音楽信号レベルが最小の記録位置から暫くは音の小さな音楽が記録されている確率が高く、音楽信号レベルが最大の記録位置から暫くは音の大きな音楽が記録されている確率が高く、最初はスピーカ50から音の小さな音楽が目覚ましの合図として流れることになり、突然の大きな音で驚かされることなく目を覚ますことができる。若し、音の小さな音楽で目が覚めなくても、後半には音の大きな音楽が目覚ましの合図として流れるので、今度は確実に目覚めることができる。
但し、CD21の音楽信号レベルと記録位置との関係の抽出、PQ(ST)´、PR(ST)´の検索、第1記録区間PQ´と第2記録区間PR´の決定までの処理は、計時部31で計時した日時がタイマ予約時間(TM)に一致したあと、実行するようにしても良い。
また、最大音量記録区間PR(または第2記録区間PR´)の終了位置はCD21のプログラム領域の最後の位置としても良い。
【0048】
なお、上記した各実施の形態では、CDを記録媒体とする場合を例に挙げて説明したが、本発明は何らこれに限定されず、MD(ミニディスク)、DVD(ディジタル多用途ディスク)など、他の種類の記録媒体を用いる場合にも同様に適用することができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、最初小さな音の音楽が聞こえるので、ユーザは突然の大きな音でびっくりさせることなく音楽が流れ始めたのを知ることができ、就寝中であれば驚かずに自然に目覚めることかできる。若し、小さな音のため良く聞こえなかった場合でも次に大きな音の音楽が聞こえるので確実に音楽が鳴っているのが分かり、就寝中であれば確実に目覚めることかできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るオーディオシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の検索情報記憶部の記憶内容の説明図である。
【図3】図1中のCDプレーヤのコントロール部の制御処理を示すフローチャートである。
【図4】図1中のCDプレーヤのコントロール部の制御処理を示すフローチャートである。
【図5】図1中のCDプレーヤのコントロール部の制御処理を示すフローチャートである。
【図6】図1における最小音量記録区間の検索動作の説明図である。
【図7】図1における最大音量記録区間の検索動作の説明図である。
る。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るオーディオシステムの構成を示すブロック図である。
【図9】図8中のCDプレーヤのコントロール部の制御処理を示すフローチャートである。
【図10】図8中のCDプレーヤのコントロール部の制御処理を示すフローチャートである。
【図11】図8中のCDプレーヤのコントロール部の制御処理を示すフローチャートである。
【図12】従来のオーディオシステムの構成を示すブロック図である。
【図13】図12中のCDプレーヤのコントロール部の制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 タイマ 20A、20B CDプレーヤ
21 CD 22 CD再生部
24、24B キー操作部 25 タイマオンプレイスイッチ
26 電源部 27 電源開閉スイッチ
28A、28B コントロール部 29 レベル検出部
30 検索情報記憶部 31 計時部
40 オーディオアンプ

Claims (8)

  1. 音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、
    外部から供給される電源の立ち上がりを検出する電源供給検出手段と、
    電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽が記録された小音量記録区間と音の大きい音楽が記録された大音量記録区間を検索して記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず小音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該小音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に大音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該大音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録媒体再生装置。
  2. 自動再生モードのオン・オフ設定を行うスイッチ手段を設け、
    再生制御手段は、電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、スイッチ手段で自動再生モードオン設定がされている場合に、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽が記録された小音量記録区間と音の大きい音楽が記録された大音量記録区間の検索をして記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず小音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該小音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に大音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該大音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させるようにしたこと、
    を特徴とする請求項1記載の記録媒体再生装置。
  3. 音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、
    再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さな音楽の記録された小音量記録区間と音の大きな音楽の記録された大音量記録区間の検索をして記憶手段に記憶させる検索制御手段と、
    レベル順再生の指令が与えられると、再生手段を制御し、記憶手段の記憶内容を参照してまず小音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該小音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に大音量記録区間の開始位置のサーチをさせ、サーチ後当該大音量記録区間の再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録媒体再生装置。
  4. 計時を行う計時手段と、
    タイマ予約時間の設定を行うタイマ予約時間設定手段と、
    計時手段で計時した時間がタイマ予約時間設定手段で設定されたタイマ予約時間と一致したとき、レベル順再生の指令を発生して再生制御手段に与える指令発生手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3記載の記録媒体再生装置。
  5. 音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、
    外部から供給される電源の立ち上がりを検出する電源供給検出手段と、
    電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽の記録位置と音の大きい音楽の記録位置の検索をして記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず音の小さい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の小さい音楽の記録位置から或る時間再生させながらオーディオ出力させたあと、次に音の大きい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の大きい音楽の記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録媒体再生装置。
  6. 自動再生モードのオン・オフ設定を行う設定手段を設け、
    再生制御手段は、電源供給検出手段で外部から供給される電源の立ち上がりが検出されると、設定手段で自動再生モードオン設定がされている場合に、再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽の記録位置と音の大きい大きい音楽の記録位置の検索をして記憶手段に記憶させたあと、記憶手段の記憶内容を参照してまず音の小さい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の小さい音楽の記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に音の大きい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の大きい記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させるようにしたこと、
    を特徴とする請求項5記載の記録媒体再生装置。
  7. 音楽信号と記録位置情報が多重記録された記録媒体の再生を行う再生手段と、
    再生手段を制御し、記録媒体を再生させながら音の小さい音楽の記録位置と音の大きい音楽の記録位置の検索をして記憶手段に記憶させる検索制御手段と、
    レベル順再生の指令が与えられると、再生手段を制御し、記憶手段の記憶内容を参照してまず音の小さい音楽の記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の小さい記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させたあと、次に音の大きい記録位置のサーチをさせ、サーチ後当該音の大きい記録位置から或る時間再生をさせながらオーディオ出力させる再生制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録媒体再生装置。
  8. 計時を行う計時手段と、
    タイマ予約時間の設定を行うタイマ予約時間設定手段と、
    計時手段で計時した時間がタイマ予約時間設定手段で設定されたタイマ予約時間と一致したとき、レベル順再生の指令を発生して再生制御手段に与える指令発生手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項7記載の記録媒体再生装置。
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