JP3589803B2 - 空気調和機用室内機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、室内機の要部が貫流送風機によって構成された空気調和機用室内機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8及び図9は、例えば実公平7−49288号公報に示された従来の空気調和機用室内機に類似した空気調和機用室内機を示す図で、図8は空気調和機用室内機の横断側面図、図9は図8の空気調和機用室内機における吹出し気流の状況を説明する図8相当図である。図において、1は室内(図示しない)に設置された分離型空気調和機の室内機の箱体で、室内機の要部が貫流送風機によって構成されている。
【0003】
2は貫流送風機の羽根車、3は羽根車2の下流側、すなわち吹出し側に設けられて箱体1に開口した吹出し風路で、背面側を形成した背面板4及び前面側を形成した前面板5によって構成され、また吹出口6が形成されている。7は吹出口6に互いに離れ吹出口6の長手に平行に配置され、水平方向の軸線を介して吹出口6に枢着された二枚の風向板で、図8に示すように角度Eの範囲で回動可能に装備されている。8は箱体1に設けられて羽根車2の上流側に配置された熱交換器である。
【0004】
従来の空気調和機用室内機は上記のように構成され、羽根車2が電動機(図示しない)によって駆動されて回転し、空気にエネルギーを与えて送風昇圧する。そして、直線による一定角度のテーパー状に構成されて吹出口6側が拡幅した吹出し風路3に、送風され昇圧された空気流が導かれて吹出口6から図9に矢印Pに示すように吹出される。このような構成によって吹出し風路3により吹出し空気の静圧回復を図ると共に、ディフューザ作用を得るようになっている。
【0005】
また、駆動機構(図示しない)によって風向板7を駆動して姿勢を変化させることによって吹出し気流の方向が制御されるようになっている。
なお、室内空気が熱交換器8を通過する際に、熱交換されて冷風又は温風となって吹出口6から室内に吹出されて空気調整作用が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の空気調和機用室内機において、吹出し風路3によるディフューザ作用は十分でなく、吹出し風路3の広がり角度を大きくすることが必要になる。しかし、吹出し風路3の広がり角度を過度に大きくすると、吹出し気流が不安定になり騒音が増大することになる。
【0007】
また、貫流送風機による吸入空気の速度エネルギー成分である動圧を、吹出し風路3によって静圧に回復する作用が不十分であり、さらに吹出口6の開口幅方向、すなわち図9における左右方向の広がりが狭く最適なディフューザ作用が得られないという問題点があった。
また、水平風向又は下方風向を得るための吹出口6に配置された風向板7の偏向角度が大きくなって、風向板7による吹出し損失が増し風量が減少したり、騒音が増大したりするという問題点があった。
【0008】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、吸入空気の動圧を静圧に有効に回復して所要の吹出性能が得られ、騒音の少ない空気調和機用室内機を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る空気調和機用室内機においては、箱体と、この箱体内に配置されて貫流送風機を構成する羽根車の下流側に設けられた吹出し風路の背面を形成する背面板と、吹出し風路の前面を形成し羽根車寄りに配置されて吹出し風路の吹出縁部側が背面板により構成された基準面から離れる方向に傾斜した第一吹出面、この第一吹出面の吹出端側に配置されて吹出縁部側が基準面から離れる方向に傾斜した第二吹出面及びこの第二吹出面の吹出端側に設けられて吹出縁部側が基準面から離れる方向に20°〜30°傾斜した第三吹出面を有する前面板とが設けられる。
【0010】
また、この発明に係る空気調和機用室内機においては、吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に0°〜5°傾斜した第一吹出面とし、吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に7°〜15°傾斜した第二吹出面とすると共に、第一吹出面、第二吹出面及び第3吹出面の互いに対向した接続部に形成されて傾斜が連続的に変化する曲面が設けられる。
【0011】
また、この発明に係る空気調和機用室内機においては、第一吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比、第二吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比及び第三吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比がそれぞれ0.3以上に設定される。
【0012】
また、この発明に係る空気調和機用室内機においては、背面板の吹出口縁部を形成した縁部体及び背面板の吹出口寄りに設けられて縁部体よりも羽根車側に配置された偏向体を備え、偏向体の吹出口における吹出し方向に沿う奥行き寸法を吹出し風路の高さ寸法の0.3以下とし、かつ偏向体の上面を先端部が基部よりも基準面から離れる方向に10°〜25°傾斜して配置し、吹出し風路における背面板に沿う気流が吹出口に設けられた風向板に沿う方向に誘導される。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図5は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1は空気調和機用室内機の横断側面図、図2は図1の空気調和機用室内機における吹出し気流の状況を説明する図1相当図、図3は後述する吹出し風路の構成に関わる騒音・風量の特性を示すグラフ、図4は後述する吹出し風路の吹出面の奥行き寸法に関わる騒音・風量の特性を示すグラフ、図5は後述する吹出し風路における偏向体の奥行き寸法に関わる騒音・風量の特性を示すグラフである。
【0014】
図において、1は室内(図示しない)に設置された分離型空気調和機の室内機の箱体で、室内機の要部が貫流送風機によって構成されている。2は貫流送風機の羽根車、3は羽根車2の下流側、すなわち吹出し側に設けられて箱体1に開口した吹出し風路で、背面側を形成した背面板4及び前面側を形成し後述するように構成された前面板5によって構成され、また吹出口6が形成されている。
【0015】
7は吹出口6に互いに離れ吹出口6の長手に平行に配置され、水平方向の軸線を介して吹出口6に枢着された二枚の風向板で、図1に示すように角度Eの範囲で回動可能に装備されている。8は箱体1に設けられて羽根車2の上流側に配置された熱交換器である。
【0016】
また、前面板5は次に述べる第一吹出面、第二吹出面及び第3吹出面によって構成されている。すなわち、9は第一吹出面で、羽根車2寄りに配置されて吹出し風路3の吹出縁部側が、背面板4により構成された基準面10から離れる方向に配置されて、基準面10に対して図1に示す角度Xにおいて0°〜5°傾斜して設けられている。
【0017】
11は第二吹出面で、第一吹出面9の吹出端側に配置されて吹出し風路3の吹出縁部側が基準面10から離れる方向に配置されて、基準面10に対して図1に示す角度Yにおいて7°〜15°傾斜して設けられている。12は第三吹出面で、第二吹出面11の吹出端側に配置されて吹出し風路3の吹出縁部側が基準面10から離れる方向に配置されて、基準面10に対して図1に示す角度Zにおいて20°〜30°傾斜して設けられている。
【0018】
なお、第一吹出面9、第二吹出面11及び第3吹出面12が相互に対向した接続部には図1に示すように傾斜が連続的に変化する曲面が形成されている。
また、図1において、LAは第一吹出面9の奥行き寸法、LBは第二吹出面11の奥行き寸法、LCは第三吹出面12の奥行き寸法、Wは吹出し風路3の高さ寸法である。
【0019】
13は背面板4の吹出口6寄りに設けられて吹出口6の長手に平行に配置された偏向体で、基部よりも先端部が基準面10から離れる方向に配置されて、上面が基準面10に対して図1に示す角度θにおいて10°〜25°傾斜して設けられ、また偏向体13の吹出口6における吹出し方向に沿う長さ、すなわち奥行き寸法が吹出し風路3の高さ寸法の0.3以下に形成されている。
【0020】
131は偏向体13よりも吹出口6端に形成されて背面板4の吹出口6縁部を形成した縁部体である。
14は第三吹出面12の吹出口6側の端部に設けられて吹出口6の長手に平行に配置された先端風向板である。
【0021】
上記のように構成された空気調和機用室内機の吹出口装置において、羽根車2が電動機(図示しない)によって駆動されて回転し、空気にエネルギーを与えて送風昇圧する。そして、吹出し風路3が次に述べるように構成される。すなわち、第一吹出面9、第二吹出面11及び第三吹出面12によって図2に示す状態に、すなわち横断面において奥行き方向の中間部が突出した凸面形状に湾曲した状態の前面板5と背面板4によって構成されて、前面側が湾曲した末広がり形状をなし吹出口6側が拡幅した形状に形成される。
【0022】
そして、この吹出し風路3に、送風昇圧された空気流が導かれて吹出口6から図2に矢印Qに示すように吹出される。これにより、吹出し風路3により吹出した空気が静圧を回復し、またディフューザ作用が発生する。また、駆動機構(図示しない)によって風向板7を駆動して姿勢を変化させることによって吹出し気流の方向が制御される。
なお、室内空気が熱交換器8を通過する際に、熱交換されて冷風又は温風となって吹出口6から室内に吹出されて空気調整作用が行われる。
【0023】
そして、図1〜図5の実施の形態において、第三吹出面12が基準面10に対して図1に示す角度Zにおいて20°〜30°傾斜して設けられている。これによって、貫流送風機による吸入空気の動圧を吹出し風路3によって静圧に有効に回復することができる。また、吹出し気流が前面板5から剥離することなく吹出される。このため、有効な送風作用が得られて安定した吹出し気流であって騒音が少なく、また吹出し風路3による吹出し気流の所要のディフューザ作用が得られる。
【0024】
また、図1〜図5の実施の形態において、第一吹出面9が基準面10に対して図1に示す角度Xにおいて0°〜5°傾斜して設けられる。また、第二吹出面11が基準面10に対して図1に示す角度Yにおいて7°〜15°傾斜して設けられる。また、第三吹出面12が基準面10に対して図1に示す角度Zにおいて20°〜30°傾斜して設けられている。このため、図3(a)(b)(c)に示すような特性により、吹出し風路3において吹出し気流が図2に矢印Qに示すように広角度に吹出される。
【0025】
このため、水平風向又は下方風向を得るための吹出口6に配置された風向板7の偏向角度を小さくすることができる。したがって、風向板7による水平風向又は下方風向の吹出し圧損を少なくすることができ、風量が減少したり、騒音が増大したりすることを防ぐことができる。これにより、静粛に運転でき、かつ容易に所要の吹出性能を得ることができる。
【0026】
また、図1〜図5の実施の形態において、図1に示す吹出し風路3の高さ寸法Wに対する第一吹出面9の奥行き寸法LA、第二吹出面11の奥行き寸法LB、第三吹出面12の奥行き寸法LCを、LA/W、LB/W、LC/W≧0.3とする。この条件によって得られる吹出し風路3形状によって、貫流送風機の羽根車2により生じる吸入空気の動圧を十分に静圧回復することができる。
【0027】
したがって、図4に示すような特性により、羽根車2が同じ回転速度である場合において風量が増加し、また同一風量である場合において騒音減となる送風性能を得ることができる。
【0028】
また、図1〜図5の実施の形態において、背面板4の吹出口6寄りに偏向体13が設けられて、上面が基準面10に対して図1に示す角度θにおいて10°〜25°傾斜して配置され、また偏向体13の吹出口6における吹出し方向に沿う長さ、すなわち奥行き寸法が吹出し風路3の高さ寸法の0.3以下に形成されている。これによって、小さい偏向角度で風向板7を設定しても、容易に所要の水平風向又は下方風向を得ることができる。
【0029】
すなわち、水平風向又は下方風向の同じ風向に対して風向板7の偏向角度を小さくすることができる。このため、風向板7による水平風向又は下方風向の吹出し圧損が少なくなり、図5に示すような特性により同一風向であって同一騒音であるときに対して風量が増加する送風性能を得ることができる。
【0030】
実施の形態2.
図6は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、前述の図1相当図であり、図6の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に空気調和機用室内機が構成されている。図において、図1〜図5と同符号は相当部分を示す。
【0031】
15は背面板4の吹出口6寄りに設けられて吹出口6の長手に平行に配置された偏向体で、基部よりも先端部が基準面10から離れる方向に配置されて、上面が基準面10に対して図6に示すように適宜な角度の傾斜に設定され、吹出口6寄りに引退凹所が形成される。また、偏向体15の吹出口6における吹出し方向に沿う長さ、すなわち奥行き寸法が吹出し風路3の高さ寸法の0.3以下に形成される。
【0032】
上記のように構成された空気調和機用室内機の吹出口装置において、羽根車2が電動機によって駆動され、また第一吹出面9、第二吹出面11及び第三吹出面12による前面板5と背面板4によって構成された吹出し風路3が設けられる。また、偏向体15及び先端風向板14が装備される。
【0033】
したがって、詳細な説明を省略するが図6の実施の形態においても図1〜図5の実施の形態と同様な作用が得られる。
なお、断熱材製の偏向体15とすることによって、吹出し風路3を冷却気流が通過するときの露付耐力を向上することができる。
【0034】
さらに、背面板4の吹出口6縁部を形成した縁部体131及び背面板4の吹出口6寄りに設けられて縁部体131よりも羽根車2側に配置された偏向体15の両者が設けられる。これにより、上記両者間の引退凹所おいて、吹出し風路3における空気の流れの偏向体15に対する切れをよくすることができ、露付を防ぐことができ、また上記両者の間により容易に露処理を行うことができる。
【0035】
実施の形態3.
図7も、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、前述の図1相当図であり、図7の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に空気調和機用室内機が構成されている。図において、図1〜図5及び図6と同符号は相当部分を示し、17は板体からなる偏向体15の裏面に装着された植毛シートである。
【0036】
上記のように構成された空気調和機用室内機において、羽根車2が電動機によって駆動され、また第一吹出面9、第二吹出面11及び第三吹出面12による前面板5と背面板4によって構成された吹出し風路3が設けられる。また、偏向体15及び先端風向板14が装備される。したがって、詳細な説明を省略するが図7の実施の形態においても図1〜図5及び図6の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0037】
また、図7の実施の形態において、板体からなる偏向体15の裏面に植毛シート17が装着されるので、吹出し風路3を冷却気流が通過して発生する結露を回収することができる。
【0038】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、箱体と、この箱体内に配置されて貫流送風機を構成する羽根車の下流側に設けられた吹出し風路の背面を形成する背面板と、吹出し風路の前面を形成し羽根車寄りに配置されて、吹出し風路の吹出縁部側が背面板により構成された基準面から離れる方向に傾斜した第一吹出面、この第一吹出面の吹出端側に配置されて吹出縁部側が基準面から離れる方向に傾斜した第二吹出面及びこの第二吹出面の吹出端側に設けられて吹出縁部側が基準面から離れる方向に20°〜30°傾斜した第三吹出面を有する前面板とを設けたものである。
【0039】
このように、第三吹出面の吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に20°〜30°傾斜して装備されているので、貫流送風機による吸入空気の動圧を吹出し風路によって十分静圧に回復することができ、また吹出し気流が前面板から剥離することなく吹出される。このため、有効な送風作用が得られて安定した吹出し気流であって運転を静粛化でき、かつ吹出し風路による所要のディフューザ作用を得る効果がある。
【0040】
また、この発明は以上説明したように、吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に0°〜5°傾斜した第一吹出面とし、吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に7°〜15°傾斜した第二吹出面とすると共に、第一吹出面、第二吹出面及び第3吹出面の互いに対向した接続部に形成されて傾斜が連続的に変化する曲面を設けたものである。
【0041】
このように、第一吹出面、第二吹出面及び第3吹出面の吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向にそれぞれ傾斜して装備されているので、貫流送風機による吸入空気の動圧を吹出し風路によって十分静圧に回復することができ、また吹出し気流が前面板から剥離することなく、また広角度に吹出される。このため、有効な送風作用が得られて安定した吹出し気流であって運転を静粛化でき、かつ吹出し風路による所要のディフューザ作用を得る効果がある。
【0042】
さらに、水平風向又は下方風向を得るための吹出し風路の吹出口に配置された風向板の偏向角度を小さくすることができる。したがって、風向板による水平風向又は下方風向の吹出し圧損を少なくすることができ、風量が減少したり、騒音が増大したりすることを防ぐことができる。これにより、静粛に運転でき、かつ吹出性能を向上する効果がある。
【0043】
また、この発明は以上説明したように、第一吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比、第二吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比及び第三吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比をそれぞれ0.3以上に設定したものである。
【0044】
そして、第三吹出面の吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に20°〜30°傾斜して装備することにより、貫流送風機による吸入空気の動圧を吹出し風路によって十分静圧に回復することができ、また吹出し気流が前面板から剥離することなく吹出される。このため、有効な送風作用が得られて安定した吹出し気流であって運転を静粛化でき、かつ吹出し風路による所要のディフューザ作用を得る効果がある。
【0045】
また、各吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比を0.3以上に設定することによって得られる吹出し風路の形状によって、貫流送風機の羽根車により生じる吸入空気の動圧を十分に静圧回復することができる。したがって、羽根車が同じ回転速度である場合において風量が増加し、また同一風量である場合において騒音減となる送風性能を得る効果がある。
【0046】
また、この発明は以上説明したように、背面板の吹出口縁部を形成した縁部体及び背面板の吹出口寄りに設けられて縁部体よりも羽根車側に配置された偏向体を備え、偏向体の吹出口における吹出し方向に沿う奥行き寸法を吹出し風路の高さ寸法の0.3以下とし、かつ偏向体の上面を先端部が基部よりも基準面から離れる方向に10°〜25°傾斜して配置し、吹出し風路における背面板に沿う気流を吹出口に設けられた風向板に沿う方向に誘導するものである。
【0047】
そして、第三吹出面の吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に20°〜30°傾斜して装備することにより、貫流送風機による吸入空気の動圧を吹出し風路によって十分静圧に回復することができ、また吹出し気流が前面板から剥離することなく吹出される。このため、有効な送風作用が得られて安定した吹出し気流であって運転を静粛化でき、かつ吹出し風路による所要のディフューザ作用を得る効果がある。
【0048】
また、背面板の吹出口寄りに偏向体が基準面から離れる方向に10°〜25°傾斜して配置されるので、小さい偏向角度で風向板を設定しても、容易に所要の水平風向又は下方風向を得ることができる。このため、風向板による水平風向又は下方風向の吹出し圧損が少なくなり、同一風向であって同一騒音であるときに対して風量が増加する送風性能を得る効果がある。
【0049】
また偏向体の吹出口における吹出し方向に沿う奥行き寸法が吹出し風路の高さ寸法の0.3以下に形成されている。このため、小さい偏向角度で風向板を設定しても、容易に所要の水平風向又は下方風向を得る効果がある。
【0050】
さらに、背面板の吹出口縁部を形成した縁部体及び背面板の吹出口寄りに設けられて縁部体よりも羽根車側に配置された偏向体との両者の間において、吹出し風路における空気の流れの偏向体に対する切れをよくすることができる。このため、露付を防ぐ効果があり、また上記両者の間によって露処理を容易化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、空気調和機用室内機の横断側面図。
【図2】図1の空気調和機用室内機における吹出し気流の状況を説明する図1相当図。
【図3】図1における吹出し風路の構成に関わる騒音・風量の特性を示すグラフ。
【図4】図1の吹出し風路の吹出面の奥行き寸法に関わる騒音・風量の特性を示すグラフ。
【図5】図1の吹出し風路における偏向体の奥行き寸法に関わる騒音・風量の特性を示すグラフ。
【図6】この発明の実施の形態2を示す図で、前述の図1相当図。
【図7】この発明の実施の形態3を示す図で、前述の図1相当図。
【図8】従来の空気調和機用室内機を示す図で、空気調和機用室内機の横断側面図。
【図9】図8の空気調和機用室内機における吹出し気流の状況を説明する図8相当図。
【符号の説明】
1 箱体、2 羽根車、3 吹出し風路、4 背面板、5 前面板、6 吹出口、7 風向板、9 第一吹出面、10 基準面、11 第二吹出面、12 第三吹出面、13 偏向体、131 縁部体。
Claims (4)
- 箱体と、この箱体内に配置されて貫流送風機を構成する羽根車の下流側に設けられた吹出し風路の背面を形成する背面板と、上記吹出し風路の前面を形成し上記羽根車寄りに配置されて上記吹出し風路の吹出縁部側が上記背面板により構成された基準面から離れる方向に傾斜した第一吹出面、この第一吹出面の吹出端側に配置されて上記吹出縁部側が上記基準面から離れる方向に傾斜した第二吹出面及びこの第二吹出面の吹出端側に設けられて上記吹出縁部側が上記基準面から離れる方向に20°〜30°傾斜した第三吹出面を有する前面板とを備えた空気調和機用室内機。
- 吹出し風路の吹出縁部側が基準面から離れる方向に0°〜5°傾斜した第一吹出面とし、上記吹出縁部側が基準面から離れる方向に7°〜15°傾斜した第二吹出面とすると共に、上記第一吹出面、第二吹出面及び第三吹出面の互いに対向した接続部に形成されて傾斜が連続的に変化する曲面を備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機用室内機。
- 第一吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比、第二吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比及び第三吹出面の奥行き寸法と吹出し風路の高さ寸法の比をそれぞれ0.3以上としたことを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の空気調和機用室内機。
- 背面板の吹出口縁部を形成した縁部体及び上記背面板の吹出口寄りに設けられて上記縁部体よりも羽根車側に配置された偏向体を備え、上記偏向体の上記吹出口における吹出し方向に沿う奥行き寸法を吹出し風路の高さ寸法の0.3以下とし、かつ上記偏向体の上面を先端部が基部よりも基準面から離れる方向に10°〜25°傾斜して配置し、上記吹出し風路における上記背面板に沿う気流を上記吹出口に設けられた風向板に沿う方向に誘導したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の空気調和機用室内機。
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