JP3589310B2 - カプセル型粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、カプセル型樹脂粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カプセル型樹脂粒子の製法として、特開平2−260025号公報で示される方法では、分散安定剤を使用しなくとも、樹脂の自己乳化作用により、非水溶性物質を粒子内に取り込んだカプセル型粒子を、有機塩基性物質を用いて製造することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、該公報による製法を利用して、例えば、5〜20μmの粒子を得ようとした場合、時として、サブミクロン以下の微粒子や水溶性樹脂の如き副生成物が発生する傾向がみられる。また、得られた粒子内に、自己水分散性樹脂中のアニオン性基を中和するのに用いた有機塩基が残存する。これは、トナーとして用いた場合には、帯電量の低下と伴に定着時に臭気の原因となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は、樹脂の自己乳化作用により、非水溶性物質を粒子内に取り込んだカプセル型粒子の製造方法について、鋭意検討した結果、有機塩基性物質に代えて、無機塩基性物質を用いることで、上記課題を解決することができることを見いだし、本発明をなすに到った。
【0005】
すなわち、本発明は、塩基性物質(A)で中和された酸性基を有するアニオン型自己水分散性樹脂(B)と、有機溶剤(D)と、着色剤(E)とを必須成分とする混合組成物を、水性媒体中に加えて転相乳化するか、当該混合組成物に水性媒体を加えて転相乳化することにより、水性媒体中に着色剤がカプセル化された樹脂(B)の粒子を生成せしめるカプセル型粒子の製造方法において、前記樹脂(B)を得るための中和に用いる塩基性物質(A)として、アンモニアを用いることを特徴とするカプセル型粒子の製造方法、及び、酸性基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂(C)と、有機溶剤(D)と、着色剤(E)とを必須成分とする混合組成物を、塩基性物質(A)を含有する水性媒体中に加えて転相乳化するか、当該混合組成物に塩基性物質(A)を含有する水性媒体を加えて転相乳化することにより、水性媒体中に着色剤がカプセル化された樹脂(B)の粒子を生成せしめるカプセル型粒子の製造方法において、前記樹脂(B)を得るための中和に用いる塩基性物質(A)として、アンモニアを用いることを特徴とするカプセル型粒子の製造方法に関する。
【0006】
本発明において、水性媒体とは、水を必須成分として含む媒体を言い、水のみ又は水を主成分とするものが好ましい。
【0007】
本発明においては、まず、アニオン型自己水分散性樹脂(B)又は酸性基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂(C)と、有機溶剤(D)と、着色剤(E)とを必須成分として含有する混合組成物を調製する。この時、必要に応じて、帯電制御剤及びワックス及びその他の添加剤を所定量添加できる。
【0008】
ここで使用するアニオン型自己水分散性樹脂(B)とは、分子内に有する親水基と疎水基のバランスにより、水性媒体の作用下で、乳化剤等の分散補助剤を用いることなく、安定なる水分散体を形成できる樹脂を言う。一方、酸性基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂(C)とは、塩基性物質(A)で中和した際に、上記樹脂(B)となる樹脂を言う。
【0009】
樹脂(C)における酸性基としては、例えばカルボキシル基、燐酸基、スルホン基または硫酸基などがある。これら中和によりアニオン型親水基となりうる官能基の量は樹脂(C)固形分100gに対して10〜500mg当量、好ましくは20〜400mg当量、更に好ましくは30〜300mg当量である。
【0010】
更に、樹脂(B)における自己水分散機能を発現するために必要な、中和された酸性基の官能基の量(中和量、中和率)は、組成や分子量、構造などにより樹脂そのものの親水性がことなるので各々の樹脂により中和率は異なるが、樹脂(C)固形分100gあたり10〜400mg当量、好ましくは樹脂固形分100gあたり20〜250mg当量、更に好ましくは樹脂固形分100gあたり30〜200mg当量なる範囲内である。
【0011】
こうした中和により樹脂を親水性とする酸性基が、該樹脂(C)中に導入されており、当該樹脂(C)中に導入されているこれらの官能基の一部もしくは全部が、塩基性物質(A)により中和されることにより、樹脂(B)に変換されて、当該酸性基が解離し親水性が増加して、水性媒体中で、安定に分散するための役割をしている。
【0012】
つまり、当該樹脂(C)を有機溶剤(D)に溶解した形の、着色剤(E)が分散した有機連続層に、塩基性物質(A)を加えて中和して樹脂(B)の有機溶剤溶液とした後、それを水性媒体中に、またはそれに水性媒体を投入せしめることによって、乳化剤などの、分散助剤を使用することなく、W/OからO/Wへの樹脂形態の変換(転相乳化)が行われて、不連続化され、当該樹脂が水性媒体中に、粒子状に、分散安定化される。こうした特性を有する樹脂が、いわゆるアニオン型自己水分散性樹脂(B)である。
【0013】
勿論、当該樹脂(C)を有機溶剤(D)に溶解した形の、着色剤(E)が分散した有機連続層に、塩基性物質(A)を加えないで樹脂(C)の有機溶剤溶液のままで、それを塩基性物質(A)を含む水性媒体中に、またはそれに塩基性物質(A)を含む水性媒体を投入せしめることによって、上記したのと同様に、分散助剤を使用することなく、W/OからO/Wへの樹脂形態の変換(転相乳化)が行われて、不連続化され、当該樹脂(B)が水性媒体中に、粒子状に、分散安定化される。
【0014】
樹脂(B)における親水性基又は樹脂(C)における中和により親水性となりうる官能基が上記した範囲であると、得られるカプセル型トナー粒子が球形以外の、異形の粒子の生成が極めて少なく、より粒子径の小さい微粒子または水溶性樹脂等の副生成物も生じにくく、好ましい。
【0015】
また、前記したアニオン型自己水分散性樹脂(B)又は酸性基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂(C)は、上記した性質のものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、またはポリウレタン樹脂等が挙げられる。中でも、スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂が、耐吸湿性に優れるので好ましい。
【0016】
次に、本発明における結着剤樹脂たる樹脂(B)又は樹脂(C)として、好適に用いられるスチレン系樹脂及びアクリル系樹脂について具体的に説明する。
【0017】
樹脂(C)は、酸性基を有する重合性単量体と、スチレン系単量体又は酸性基含有重合性単量体以外の重合性アクリル系単量体を、重合開始剤を用いて合成される共重合体が挙げられる。そして樹脂(B)は、酸性基を有する重合性単量体を予め塩基性物質(A)で中和した重合性単量体とその他の重合性アクリル系単量体との共重合体や、樹脂(C)の酸性基を塩基性物質(A)により中和したものが挙げられる。
【0018】
酸基含有重合性単量体類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0019】
上記以外の重合性アクリル系単量体類としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、t−ブチルスチレンもしくはクロルスチレンの如き、各種のスチレン系単量体(芳香族ビニルモノマー)類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシルもしくはアクリル酸ドデシルの如き、各種のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デシルもしくはメタクリル酸ドデシルの如き、各種のメタクリル酸エステル類;アクリル酸ヒドロキシエチルもしくはメタクリル酸ヒドロキシプロピルの如き、各種のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー類;またはN−メチロール(メタ)アクリルアミドもしくはN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドの如き、各種のN−置換(メタ)アクリル系単量体類などが挙げられる。
【0020】
また、使用される重合開始剤としては、勿論、通常のものが使用できるが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシドもしくは2−エチルヘキサノエートの如き、各種の過酸化物;またはアゾビスイソブチロニトリルもしくはアゾビスイソバレロニトリルの如き、各種のアゾ化合物などである。
【0021】
また上記した反応に用いることの出来る有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレンもしくはベンゼンの如き、各種の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノールもしくはブタノールの如き、各種のアルコール類;セロソルブもしくはカルビトールの如き、各種のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンもしくはメチルイソブチルケトンの如き、各種のケトン類;酢酸エチルもしくは酢酸ブチルの如き、各種のエステル類;またはブチルセロソルブアセテートの如き、各種のエーテルエステル類などが挙げられる。勿論、これらは有機溶剤(D)としても使用出来る。
【0022】
樹脂(B)又は樹脂(C)の重合条件は通常50〜150℃の温度範囲で窒素雰囲気下で行われるのが一般的である。また、樹脂(B)又は樹脂(C)はカプセル粒子となることから、カプセル壁として十分なレベルの分子量、通常重量平均分子量として、5000〜200000、好ましくは、10000〜150000を有するものである。
【0023】
上記混合組成物を調製する際に使用する有機溶剤(D)は、該樹脂(B)又は樹脂(C)の合成に用いた反応溶媒をそのまま使用しても良い。中でも、容易に脱溶剤されるアセトン、メチルエチルケトンまたは酢酸エチルなどの、いわゆる低沸点溶剤の使用が好ましい。
【0024】
本発明の製造方法においては、公知慣用の着色剤(E)を用いることができるが、具体的には、顔料や染料であり、例えばカーボンブラック、磁性粉、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キナクリドンレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガラ、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントブルー15、アゾ系金属コンプレックスグリーン、ハンザイェロー、ジスアゾイェロー、キノリンイェロー、パーマネントイェロー、パーマネントレッド、べんがら、リソールレッド、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、ブリリアントカーミン3B、紺青、アジン化合物、ステアリン酸変性アジン化合物、オレイン酸変性アジン化合物のニグロシンや四級アンモニウム塩化合物、ハロゲン化フタロシアニングリーン、フラバンストンイエロー、ペリレンレッド、四三酸化鉄、三二酸化鉄、鉄粉、亜鉛黄、黄色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、セレン等を挙げることができ、1種又は2種以上の組み合わせで使用することができる。染料としては、油溶性染料を用いるのが好ましい。
黒色系のトナーについては、磁性粉のみを以て当該着色剤の替わりとすることが出来る。
【0025】
かかる磁性粉としては、例えば各種のフェライト、マグネタイトもしくはヘマタイトの如き、亜鉛、コバルト、ニッケルまたはマンガンの如き、各種の金属の合金ないしは化合物(単体それ自体の化合物)などである。
【0026】
これらの磁性粉は、球状、キュービック状(立方体)、正八面体状あるいは針状などであってよく、粒径としては、0.1〜0.5μmなる範囲内の平均粒子径が適切であり、勿論、前記樹脂(B)又は樹脂(C)の有機溶剤溶液に対して良好なる分散能を有するように、表面処理を施したものでもよい。
【0027】
また、ここで用いられる着色剤(E)としては、転相乳化時の用いる水性媒体に完全に溶解しないものであれば、固体、液体を問わず使用できる。その水性媒体に溶解性を有する着色剤であっても、相対的に、前記樹脂(B)又は樹脂(C)への親和性がその水性媒体へのそれに比較して高いものであれば使用できる。これら着色剤(E)は、用いる樹脂(B)又は樹脂(C)に応じて適宜選択して用いるのが好ましい。
【0028】非磁性トナーを調製する場合には、非磁性着色剤を、好ましくは樹脂(B)又は樹脂(C)と着色剤(E)との合計重量100重量部当たり、4〜40重量部とするのが好ましい。
【0029】
樹脂(B)又は樹脂(C)と、有機溶剤(D)と、着色剤(E)を必須成分として含有する混合組成物は、公知慣用の方法、たとえば、サンドミル、モーターミル、ボールミル等により、均一に分散される。
【0030】
次に、樹脂(C)と、有機溶剤(D)と、着色剤(E)を必須成分とする着色剤(E)が均一に樹脂(C)の有機溶剤(E)溶液からなる混合組成物に、塩基性物質(A)を添加することで樹脂(C)の酸性基を中和し、樹脂(B)に変換するとともに、引き続き水性媒体と混合することで、転相乳化して水分散体を生成せしめる。
【0031】
ここでは、上記混合組成物に水性媒体を添加しても良いし、また、水性媒体中に該混合組成物を添加しても良いが、好ましくは前者の添加方法を採るのが好ましい。勿論、当該混合組成物として、樹脂(C)を含むものを用いる際には、それと同時に用いる水性媒体としても塩基性物質(A)を含んだものを用いることになる。この場合も、混合組成物に塩基性物質(A)を含む水性媒体を添加しても良いし、また、塩基性物質(A)を含む水性媒体中に当該混合組成物を添加しても良い。
【0032】
本発明で用いる塩基性物質(A)は、無機塩基性物質である。無機塩基性物質としては、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、及びアンモニアが挙げられる。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物としては、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、水酸化バリウムが挙げられる。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びアンモニアが好ましい。さらに好ましくはアンモニアが挙げられる。当該特定の無機塩基性物質を用いることで、有機塩基性物質を用いた場合に比べて、微粒子及び水溶性樹脂の生成を少なくすることが出来る。
【0033】
また本発明の製造方法においては、転相乳化をより円滑に行わせるために、例えばアセトン、イソプロピルアルコール、ブタノール、ブチルセロソルブ等の親水性有機溶媒を併用しても良い。この時は、一定粒子径のカプセル型粒子を得るためには、当該塩基性物質の使用量及び当該親水性有機溶媒の添加量を、場合場合に応じて、適宜変更することが好ましい。
【0034】
これは上記した好ましい無機塩基性物質は、一つには、強塩基であるため、酸性基の解離度が高くなり、その結果、親水性が有機塩基性物質を使用した場合に比べはるかに高く、樹脂の水性媒体中における分散安定化に使用される正味の酸性基の量が少量ですむことが考えられる。
【0035】
また一つには、有機塩基性物質と異なり、無機塩基性物質は当該樹脂(C)との相溶性が低く、かつそれ自体の親水性が高いため、当該樹脂中の酸性基の解離部分が樹脂中に取り込まれることなく、効率的に水性媒体中に存在し、樹脂の水性媒体中における分散安定化に使用される正味の酸性基の量が少量ですむことが考えられる。
【0036】
またアンモニアは、特に分子量の小さな無機塩基性物質であるため、他の塩基性物質と同じ中和率であっても、その使用量は少量ですむためである。
【0037】
すなわち、上記した好ましい無機塩基性物質を用いた場合、樹脂(B)の粒子を生成するに要する当該塩基性物質使用量が、上記三つの理由の相乗効果により、より少量ですむため、副生成物が減少するわけである。
【0038】
さらに、上記した好ましい無機塩基性物質を用いることにより得られる特徴として、カプセル型粒子内に残存する塩基性物質が非常に少ない点が挙げられる。これは、根本的に、上記理由から、中和に要する無機塩基性物質の絶対量が少ないことによる。中でも、アンモニアを使用した場合には、アルカリ金属の水酸化物等とは異なり、該アンモニアの揮発性が高いという特徴により、後に述べる、粒子乾燥課程においてほぼ完全に留去されるため、粒子内に残存する塩基性物質量は非常に少なくなり、好ましい。
【0039】
このため、該カプセル型樹脂粒子をトナーとして用いた場合には、定着時における臭気がなく好ましい。また、製造工程で排出される汚水負荷も、副生成する微粒子や、水溶性成分が少ないため、より短時間で或いはより簡単に行えるので好ましい。また、後に述べる処理工程において、無機塩基性物質は無機塩として除かれるため、排水負荷に影響を及ぼさないというメリットが生まれる。
【0040】
また、当該無機塩基性物質を用いて得られた樹脂粒子を、カーボンブラックトナーとして用いた場合、該カーボンブラックトナーの帯電量は、有機塩基性物質、たとえば、トリエチルアミンを用いたときに比べ高い帯電量を示す。
【0041】
本発明の様に、樹脂(B)又は樹脂(C)を用い、かつ必要に応じて無機塩基性物質を含む水性媒体を用いて、転相乳化により、着色剤(E)がカプセル化された樹脂粒子を得る製造法では、当該アニオン型自己水分散性樹脂の親水性基と、疎水性基のバランスにより粒子が生成する。この時、アニオン型となる様に酸性基を中和する塩基性物質の量が多いと、カプセル化された粒子表面が膨潤して、着色剤(E)のカプセル化が不十分となることがある。このことは、着色剤(E)としてカーボンブラックを用いたときに顕著であり、最終的に、その導電性の影響が強く生じ、トナー粒子帯電量が低下する。
【0042】
ここで述べた、好ましい無機塩基性物質では、先に述べた理由により、中和に要する当該無機塩基性物質の量は、有機塩基性物質に比べ少量ですむため、着色剤は充分にカプセル化され、最終的に得られるそのトナー粒子は高い帯電量を示す。
【0043】
次に、上記した転相乳化の操作により得られたカプセル型粒子が分散した媒体から有機溶剤(D)及び水を除去する。まずは、通常、減圧蒸留等により、そこに含有する有機溶剤の一部、もしくは全部を留去する。その後、用途に応じて、酸、好ましくは塩酸等の無機酸により処理しても良い。得られたカプセル型粒子をトナー粒子として用いる場合には、前記酸による処理を行って、粒子(B)の中和された酸性基を、元の酸性基に戻し、樹脂(C)に変換してやるのが好ましい。
【0044】
通常次いで、水が除去されるが、この様にして得られたカプセル型粒子は、必要に応じて、更にイオン交換水や蒸留水で水洗することが出来る。
【0045】
さらに上記した操作で得られた湿潤したカプセル型粒子は、濾別した後に乾燥させてやることにより、粉体のカプセル型粒子が得られる。この際の乾燥は、例えば風乾、熱風乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等の方法が採用できる。但し、この乾燥はトナー粒子を構成する樹脂(B)又は樹脂(C)の軟化点より低い温度で行う。
【0046】
この様にして得られるカプセル型粒子は、通常、平均粒子径1〜20μmである。トナー粒子として用いるのに適当なのは、平均粒子径4〜12μmのものである。
【0047】
勿論、本発明で得られたカプセル型粒子は、必要に応じて、シリカ微粉末、アルミナ微粉末、及び、チタン微粉末などの外添剤をその粒子表面に付与することにより、静電荷像現像用トナーとして使用できる。
【0048】
本発明の製法で得られたカプセル型粒子は、静電荷像現像法の分野で、そのままで非磁性1成分型現像剤、磁性1成分型現像剤として使用出来、またキャリアと併用して2成分型現像剤として使用することも出来る。
【0049】
【実施例】
以下実施例を持って、本発明を説明する。尚、「%」は重量%を、「部」は重量部を示す。
【0050】
参考例1[酸性基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂の合成]
窒素置換した反応容器に、メチルエチルケトンの670部を仕込んで、80℃にまで昇温した。同温度に達したところで、メタクリル酸の150部、スチレンの590部、メタクリル酸2−エチルヘキサノエートの110部、メタクリル酸メチルの150部及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートの10部から成る混合物を、2時間かけて滴下した。
【0051】
滴下終了後、2時間にわたる攪拌を続け、さらに、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートの2部を添加した。その後、3時間ごとに、同量のt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを3回添加した。同温度で2時間保持し、合計15時間反応を行った。その後、メチルエチルケトンを加えて、希釈し、目的とする「カルボキシル基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂」を得た。この樹脂は、固形分含有量50%、数平均分子量20600、Mw/Mn2.17、酸価100であった。以下、これを樹脂(A)と略記する。
【0052】
参考例2[ミルベースの調整]
参考例1で得た樹脂(A)の2000部に対して、「エルフテックス8」(アメリカ国キャボット社製のカーボンブッラク)の111部を、「アイガーモーターミル M−250」(アメリカ国アイガー社製品)により、1時間にわたって、混合、分散せしめた。得られたミルベースをメチルエチルケトンで希釈し、固形分含有量を40%とした。以下、これを(M−1)と略記する。
【0053】
実施例1
1Lの丸底フラスコに、参考例2で得られたミルベース(M−1)の100部、ブタノール25部、1N水酸化ナトリウム水溶液の6.2ml(カルボン酸の9.5mol%に相当する量)を加え、スリーワンモーターで10分間攪拌を行った。この操作で、「カルボキシル基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂」は、「水酸化ナトリウムで中和されたカルボキシル基を有するアニオン型自己水分散性樹脂」に変換された。引き続き、回転数を350rpmに調整し、蒸留水の300部を、滴下ロートにより10ml/minの速度で滴下し、転相乳化を行った。これによりカーボンブラックを内包する樹脂からなるカプセル型粒子の分散液を得た。
【0054】
次に、減圧蒸留により、有機溶剤を除去し、PH6となるまで0.1N塩酸水溶液を加えた。この操作で「水酸化ナトリウムで中和されたカルボキシル基を有するアニオン型自己水分散性樹脂」は、「カルボキシル基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂」に変換された。ついで、濾過することで得られたウエットケーキを凍結乾燥することで、カーボンブラックを内包する樹脂からなるカプセル型粒子粉体を得た。表1に得られた結果を示した。
【0055】
実施例2
1Lの丸底フラスコに、参考例2で得られたミルベース(M−1)の100部、ブタノール25部、1N水酸化カリウム水溶液の5.55ml(カルボン酸の7.8mol%に相当する量)を加え、スリーワンモーターで10分間攪拌を行った。引き続き、回転数を350rpmに調整し、蒸留水の300部を、滴下ロートにより10ml/minの速度で滴下し、転相乳化を行った。
【0056】
次に、減圧蒸留により、有機溶剤を除去し、PH6となるまで0.1N塩酸水溶液を加えた。ついで、濾過することで得られたウエットケーキを凍結乾燥することで、カーボンブラックを内包する樹脂からなるカプセル型粒子粉体を得た。表1に得られた結果を示した。
【0057】
実施例3
1Lの丸底フラスコに、参考例2で得られたミルベース(M−1)の100部、ブタノール25部、29%アンモニア水溶液の0.56部(カルボン酸の14.5mol%に相当する量)を加え、スリーワンモーターで10分間攪拌を行った。引き続き、回転数を350rpmに調整し、蒸留水の300部を、滴下ロートにより10ml/minの速度で滴下し、転相乳化を行った。
【0058】
次に、減圧蒸留により、有機溶剤を除去し、PH6となるまで0.1N塩酸水溶液を加えた。ついで、濾過することで得られたウエットケーキを凍結乾燥することで、カーボンブラックを内包する樹脂からなるカプセル型粒子粉体を得た。表1に得られた結果を示した。
【0059】
比較例1
1Lの丸底フラスコに、参考例2で得られたミルベース(M−1)の100部、ブタノールの12部、トリエチルアミンの1.32部(カルボン酸の20.0mol%に相当する量)を加え、スリーワンモーターで10分間攪拌を行った。引き続き、回転数を350rpmに調整し、蒸留水の300部を、滴下ロートにより10ml/minの速度で滴下し、転相乳化を行った。
【0060】
次に、減圧蒸留により、有機溶剤を除去し、PH6となるまで0.1N塩酸水溶液を加えた。ついで、濾過することで得られたウエットケーキを凍結乾燥することで、カーボンブラックを内包する樹脂からなるカプセル型粒子を得た。表1に得られた結果を示した。
【0061】
尚、上記実施例及び比較例において、塩基性物質の使用量及び親水性有機溶媒の添加量は、ほぼ同一粒子径のカプセル型粒子を得るために調節された。
【0062】
【表1】
【0063】1)コールタールマルチサイザーにより測定した値である。
2)カーボンブラックが内包された樹脂からなるカプセル型粒子粉体の80部とフェライトキャリヤー(X211A、富士電気化学社製)の720部をボールミルで60分間回転、混合して現像剤を作成して、ブローオフ摩擦帯電量を測定した値である。
3)複生成物量は、転相乳化終了後、有機溶剤を減圧蒸留で除いた水分散体を、ワットマンNO1濾紙により濾過を行い、その濾液に含まれる固形分量を、ミルベース固形分量に対する百分率で示した。
4)凍結乾燥して得られた樹脂粒子の一定量をテトラヒドロフランに溶解し、ついで、0.1N塩酸水溶液でもって電位差滴定により塩基量を測定し、トナー重量に対する百分率で示した。
【0064】
実施例と比較例とを対比してみればわかる通り、同様な方法でカプセル型粒子を得ても、無機塩基性物質を用いると、有機塩基性物質を用いるより、その使用量を減らした上で、副生成物量をも格段に減らすことができ、高収率でカプセル型粒子が得られる。従って後処理工程を短時間・簡便とすることが出来る。
【0065】
またカプセル型粒子内の塩基性物質の残存量を低減できる。トナーとして用いた場合には、高帯電量でかつ定着時に不快な臭気の発生もないことがわかる。
【0066】
【発明の効果】
本発明では、転相乳化に用いる、酸性基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂の中和に無機塩基性物質を用いるので、その中和に用いる当該塩基性物質量を有機塩基性物質を用いるのより少なく出来、その結果、副生成物であるサブミクロン粒子や水溶性樹脂成分の生成も減少でき、高収率でカプセル型粒子が得られるという格別顕著な効果を奏する。
さらに、粒子内に残存する当該塩基量も減少できるし、しかも汚水処理を短時間で簡便に行うことが出来る。
Claims (5)
- 塩基性物質(A)で中和された酸性基を有するアニオン型自己水分散性樹脂(B)と、有機溶剤(D)と、着色剤(E)とを必須成分とする混合組成物を、水性媒体中に加えて転相乳化するか、当該混合組成物に水性媒体を加えて転相乳化することにより、水性媒体中に着色剤がカプセル化された樹脂(B)の粒子を生成せしめるカプセル型粒子の製造方法において、前記樹脂(B)を得るための中和に用いる塩基性物質(A)として、アンモニアを用いることを特徴とするカプセル型粒子の製造方法。
- 酸性基を有する中和によりアニオン型自己水分散性となりうる樹脂(C)と、有機溶剤(D)と、着色剤(E)とを必須成分とする混合組成物を、塩基性物質(A)を含有する水性媒体中に加えて転相乳化するか、当該混合組成物に塩基性物質(A)を含有する水性媒体を加えて転相乳化することにより、水性媒体中に着色剤がカプセル化された樹脂(B)の粒子を生成せしめるカプセル型粒子の製造方法において、前記樹脂(B)を得るための中和に用いる塩基性物質(A)として、アンモニアを用いることを特徴とするカプセル型粒子の製造方法。
- アニオン型自己水分散性樹脂(B)が、中和された酸性基を樹脂固形分100g当たり10〜400mg当量有する樹脂である請求項1又は2のいずれかに記載の製造方法。
- アニオン型自己水分散性樹脂(B)が、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂またはポリウレタン樹脂である請求項1、2又は3のいずれかに記載の製造方法。
- アニオン型自己水分散性樹脂(B)が、アクリル系樹脂又はスチレン系樹脂である請求項1、2又は3のいずれかに記載の製造方法。
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