JP3589034B2 - 温風暖房機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、脱臭用又は空気清浄用のフィルタを備えた温風暖房機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス温風暖房機では、通過する空気を加熱するガスバーナと、ガスバーナに燃焼用空気を供給すると共に前記ガスバーナにより加熱された空気を室内の空気と混合して室内に送風する送風ファンとを備えている。また、この温風暖房機には、室温を検出する温度センサと、室内の目標温度を設定するための室温設定手段が備えられ、温度センサにより検出される室温と室温設定手段により設定された目標温度との差に応じてガスバーナの燃焼量が決定され、決定された燃焼量が得られるように、前記ガスバーナへの燃料供給量及び前記送風ファンの回転数が制御される。
【0003】
ところで、温風暖房機の空気吸込口に、光再生機能を有する脱臭・清浄フィルタを設けたものが開発されている。このフィルタは、脱臭能力が低下しても、フィルタに太陽光等の強い光を当てることにより、脱臭能力を回復させることができるものである。例えば、月に一度、3時間ぐらい太陽光を当てれば脱臭能力を高いレベルまで回復することができることが確かめられている。
【0004】
このようなフィルタを温風暖房機の吸込口に装着した場合には、装着しない場合に比べて空気抵抗が増える。このため、ガスバーナへの燃料供給量に対する送風ファンの回転数は、フィルタが装着された状態でガスバーナの燃焼状態が良好となるように予め設定される。
【0005】
しかし、上記のように光再生機能を有するフィルタを備えたものでは、フィルタの脱臭能力を回復させるために、フィルタを温風暖房機から外すことが度々あり、フィルタが外された状態で暖房運転が行われると、空気吸込口の空気抵抗が変化し、ガスバーナへの燃料供給量に対する燃焼用空気の供給量が変化するため、燃焼状態が悪化するおそれがある。
【0006】
具体的には、燃焼用空気の吸込口と送風用空気の吸込口が分かれて設けられているものでは、フィルタが送風用吸込口のみに設けられているものと、両方に設けられているものがある。送風用吸込口のみにフィルタが設けられているものでは、このフィルタが外されると、送風用吸込口の空気の吸入抵抗が減少し、相対的に燃焼用の吸込口の抵抗が増加する。そのため、送風用空気の供給量が増加し、燃焼空気用吸込口の空気の供給量が減少する。このため、ガスバーナにおける燃焼はいわゆるガスリッチの状態となる。一方、送風用及び燃焼用の双方の吸込口にフィルタが設けられているものでは、このフィルタが外されると、送風用吸込口及び燃焼空気用吸込口の空気の供給量が共に増加するため、ガスバーナにおける燃焼はいわゆるエアリッチの状態となり、ガスバーナの燃焼状態が悪化するという不都合がある。
【0007】
そこで、この課題を解決するために、フィルタが装着されているか否かを検出するスイッチ等の検出手段を設け、フィルタが装着されていない場合にはガスバーナの燃焼を禁止することが考えられる。
【0008】
しかし、フィルタの脱臭能力の回復のために当該フィルタを外すことはしばしば行われ、フィルタが脱臭能力を回復するには3時間程度の時間が必要であるため、この時間に暖房を行うことができないようにすると、非常に使い勝手が悪くなってしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、温風暖房機の改良を目的とし、さらに詳しくは前記不都合を解消するために、脱臭・清浄フィルタの装着の有無にかかわらず、ガスバーナの燃焼状態を安定して保つことができる温風暖房機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の温風暖房機は、燃焼空気用ダクトの燃焼空気用吸込口から空気を吸い込んで前記燃焼空気用ダクトを介してガスバーナに燃焼用空気を供給すると共に送風用ダクトの送風用吸込口から空気を吸い込んで前記ガスバーナにより加熱された空気と混合して室内に送風する前記送風用ダクトに内設された送風ファンと、該送風ファンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記ガスバーナへの燃料供給量に対応して予め定められた目標回転数に一致するように前記送風ファンの回転数を制御するファン制御手段と、少なくとも前記送風用吸込口に設置され通過する空気を脱臭または清浄せしめるフィルタを備え、前記ファン制御手段が前記フィルタを装着した状態で前記ガスバーナの燃焼が良好となるように前記目標回転数を設定している温風暖房機において、前記フィルタの装着の有無を検出する装着検出手段を設け、前記ファン制御手段は、前記装着検出手段により前記フィルタが装着されていないことを検出したときは、前記ガスバーナの燃焼が良好となるように前記送風ファンの目標回転数を補正する回転数補正手段を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の温風暖房機は、ガスバーナを備えた温風暖房機に燃焼空気用ダクトあるいは送風用ダクトに設けられた空気吸込口から吸い込まれる空気を脱臭または清浄せしめるフィルタを備えたものであり、このような温風暖房機においては、通常は前記フィルタを装着した状態で前記ガスバーナの燃焼が良好となるように前記ファン制御手段により送風ファンの目標回転数を設定している。ここで、前記フィルタの装着の有無により燃焼空気用吸込口から前記ガスバーナに供給される空気の吸入抵抗は異なったものとなる。本発明の温風暖房機は、前記フィルタの装着の有無を検出する装着検出手段を設けており、前記フィルタが装着されていないことが当該装着検出手段により検出されたときは、前記ガスバーナの燃焼が良好なものとなるように前記送風ファンの目標回転数を補正する回転数補正手段を備えている。従って、前記フィルタが装着されていない場合であっても、前記ガスバーナの燃焼を前記フィルタが装着されていたときと同様に良好なものとすることができる。
【0012】
また、前記温風暖房機が、前記フィルタが前記燃焼空気用吸込口及び前記送風用吸込口に装着されたものであるときは、前記回転数補正手段は、前記装着検出手段により前記フィルタが装着されていないことを検出したときに、前記送風ファンの目標回転数を低くするように制御を行う。前記フィルタが前記燃焼空気用吸込口及び前記送風用吸込口に装着された温風暖房機においては、前記フィルタが装着されていない場合は前記送風用吸込口及び前記送風用吸込口の空気の流入抵抗は共に低下する。このような状態で前記送風ファンの回転数が前記フィルタを装着したときの回転数と同一であるときは、前記燃焼空気用吸込口からの空気の吸入量が増加してしまう。従って、このような場合は、前記回転数補正手段により前記送風ファンの目標回転数を低くして前記燃焼空気用吸込口からの空気の吸入量を減少させ、前記ガスバーナの燃焼が良好なものとなるように制御している。
【0013】
また、前記温風暖房機が前記フィルタが前記送風用吸込口のみに装着されたものであるときは、前記回転数補正手段は、前記装着検出手段により前記フィルタが装着されていないことを検出したときに、前記送風ファンの目標回転数を高くするように制御を行う。前記フィルタが前記送風用吸込口のみに装着された温風暖房機においては、前記フィルタが装着されていない場合は、前記フィルタが装着されているときに比べて前記送風用吸込口の空気の流入抵抗は低くなるが、前記燃焼空気用吸込口の空気の流入抵抗は変化しない。このような状態で前記送風ファンの回転数が前記フィルタを装着したときの回転数と同一であるときは、前記送風用吸込口からの空気の吸入量は増加するが、逆に前記燃焼空気用吸込口からの空気の吸入量は減少してしまう。従って、このようなときは、前記回転数補正手段により前記送風ファンの目標回転数を高くして前記燃焼空気用吸込口からの空気の吸入量を増加させて、前記ガスバーナの燃焼を前記フィルタが装着されていたときと同様に良好なものとするように制御している。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の温風暖房機のシステム構成図であり、図2は図1に示すコントローラの構成を示すブロック図、図3は図1に示す温風暖房機の作動を示すフローチャート、図4は他の実施形態における脱臭フィルタの状態を示す構成図である。
【0015】
図1を参照して、本実施形態の温風暖房機はガスファンヒータであり、室内に配置される本体ケース1内に、送風用吸込口2、送風用ダクト3、燃焼空気用吸込口4、燃焼空気用ダクト5、脱臭フィルタ6、ガスバーナ7、送風ファン8、コントローラ9及びガス供給管10を備えている。
【0016】
送風用吸込口2は、本体ケース1の背面に開口しており、本体ケース1の背面から室内空気sを送風用ダクト3に吸い込むものである。送風用ダクト3は、温風の送風路を構成するものであり、その内部にガスバーナ7を収納し、本体ケース1の前面下部に設けられた吹出口11に連通している。また、送風用吸込口2には、サーミスタにより構成された室温センサ12が取付けられ、この室温センサ12は、室温に応じた信号をコントローラ9に出力している。
【0017】
燃焼空気用吸込口4は本体ケース1の背面に送風用吸込口2とは独立に設けられており、本体ケース1の背面から室内の空気を燃焼空気用ダクト5に吸い込むものである。燃焼空気用ダクト5は、室内空気sと燃料ガスとをガスバーナ7に供給するための通路であり、ガスバーナ7と連通して本体ケース1内に組み込まれている。そして、燃焼空気用ダクト5のガスバーナ7側の箇所には、ガス供給管10の先端に取付けられたノズル13が設けられている。この燃焼空気用ダクト5には、送風ファン8の回転動作により燃焼空気用吸込口4から室内空気sが吸引され、その吸引された室内空気sがガス供給管10のノズル13から噴出される燃料ガスと混合され、その混合気がガスバーナ7に供給される。
【0018】
送風用吸込口2及び燃焼空気用吸込口4には、吸い込まれる室内空気sに含まれる臭気、あるいは埃やタバコの煙等を吸着して空気を清浄する脱臭フィルタ6が着脱自在に設けられている。この脱臭フィルタ6は、光再生機能を有しており、太陽光等の強い光を当てることにより、脱臭能力を回復させることができるものである。また、脱臭フィルタ6の近傍には、脱臭フィルタ6が装着されているか否かを検出する装着検出手段として装着検出スイッチ14が設けられている。尚、脱臭フィルタ6の外側には、大まかな塵や埃等の進入を防止するための簡易フィルタ15が着脱自在に取付けられている。
【0019】
装着検出スイッチ14は、アーム部14aを備えたプッシュ式のスイッチであり、脱臭フィルタ6の裏側の送風用ダクト3内に設けられている。この装着検出スイッチ14は、脱臭フィルタ6が装着された状態ではその側面にアーム部14aが当接して当該アーム部14aにより装着検出スイッチ14内部に設けられている接点(図示せず)が閉じられてONとなる。一方、脱臭フィルタ6が取り外された状態ではアーム部14aが脱臭フィルタ6から開放されて装着検出スイッチ14内部に設けられている接点(図示せず)が開となりOFFとなるように設定されている。
【0020】
ガスバーナ7は、送風用ダクト3内に組み込まれており、燃焼用空気と燃料ガスとの混合気に点火するための点火電極16と、燃焼炎の有無を検知するための熱電対17が配置され、この熱電対17は、ガスバーナ7の燃焼炎に晒された状態で起電力を発生し、それをガスバーナ7の燃焼状態としてコントローラ9に出力する。
【0021】
送風ファン8は、通電電流に比例して回転数が変化するファンモータ18と、吹出口11に臨んで送風用ダクト3内に配置されファンモータ18により回転駆動される回転羽根19とを有し、回転羽根19の回転により送風用吸込口2から送風用ダクト3内に室内空気sを吸引し、同時に燃焼空気用吸込口4から燃焼空気用ダクト5内に燃焼用空気sを吸引する。そして、吸引した室内空気sを送風用ダクト3内に組み込まれたガスバーナ7の燃焼排気hと混合し、それを温風mとして吹出口11から室内に吹き出す。この送風ファン8には、回転数検出手段としてその回転数を検出するホール素子等により構成された回転数センサ20が設けられ、該回転数センサ20は、ファンモータ18の回転数に応じた信号を後述するファン制御手段28に出力する。
【0022】
ガス供給管10は、ガスバーナ7に燃料ガスを供給するものであり、その上流側より、電磁弁21,22及び比例制御弁23が順に配設されている。電磁弁21,22は通電により開弁するものであり、通電を停止した閉弁状態では燃料ガスの通過を遮断する。比例制御弁23は、通電電流の大きさに伴って開度が増大する弁であり、通電電流とガスバーナ7への供給ガス量とが比例する。
【0023】
また、本体ケース1の外面部には運転スイッチ24と室温設定スイッチ25が配設されており、運転スイッチ24は、そのON/OFF操作により暖房運転の開始や終了をコントローラ9に指示する。室温設定スイッチ25は室温を設定するための操作スイッチであり、その所定の操作により、設定温度を例えば1℃づつ上昇あるいは下降させてコントローラ9に指示する。
【0024】
次に、図2を参照して、コントローラ9は、マイクロコンピュータ等を用いて構成されたものであり、その主要な機能的構成として、加熱量・風量設定手段26、燃焼制御手段27、ファン制御手段28及び回転数補正手段29を備えている。加熱量・風量設定手段26は、室温センサ12の検出値と、室温設定スイッチ25により設定された設定室温とから、ガスバーナ7の点火、消火、燃焼量の調整(燃料ガスの供給量の調整)等、ガスバーナ7の加熱量の設定を行う。また、加熱量・風量設定手段26は、ガスバーナ7の加熱量に対応して予め設定されている送風ファン8の目標回転数を選択して決定する。燃焼制御手段27は、加熱量・風量設定手段26によって決定された加熱量に基づき、電磁弁21,22の開閉、点火電極16の作動、及び比例制御弁23の開度の制御を行う。
【0025】
ファン制御手段28は、加熱量・風量設定手段26から送信される目標回転数と、回転数センサ20の出力と、回転数補正手段29からの出力とからファンモータ18の通電制御を行って送風ファン8の回転数を制御することで、ガスバーナ7への燃焼用空気を含む送風ファン8の風量を制御する。そして、ファン制御手段28は、ガスバーナ7の燃焼運転中は、ガスバーナ7の燃焼量に対応して送風ファン8の風量(回転数)を制御している。
【0026】
回転数補正手段29は、装着検出スイッチ14からの信号により、脱臭フィルタ6の装着の有無によって、ファン制御手段28における送風ファン8の目標回転数を変更させるものである。
【0027】
次に、本実施形態のガスファンヒータにおける作動について、図1から図3を参照して説明する。まず、使用者が運転スイッチ24をONにすると、ファン制御手段28によりファンモータ18に通電されて送風ファン8が回転し、燃焼制御手段27により電磁弁21,22及び比例制御弁23に通電され、点火電極16によってガスバーナ7の燃焼が開始され、暖房運転がなされる。
【0028】
この暖房運転では、室温センサ12により送風用吸込口から吸入される空気の温度が検出される(STEP1)。そして、加熱量・風量設定手段26において、室温センサ12の検出値と、室温設定スイッチ25により使用者が設定した設定室温との差に応じてガスバーナ7の加熱量を決定する(STEP2)。同時に、加熱量・風量設定手段26においてガスバーナ7の加熱量に応じた送風ファン8の目標回転数が決定される(STEP3)。
【0029】
回転数補正手段29は、装着検出スイッチ14により脱臭フィルタ6が装着されているかどうかを検出する(STEP4)。脱臭フィルタ6が装着されているときは(STEP4においてYES)、装着検出スイッチ14はONの状態となっている。この場合は、回転数補正手段29により補正値が0とされる(STEP5)。そして、ファン制御手段28は、加熱量・風量設定手段26から送信された目標回転数に補正値を加えた補正後の目標回転数に対応した電流をファンモータ18に供給する(STEP6)。この場合は補正値は0なので、送風ファン8の目標回転数は加熱量・風量設定手段26からの信号により決定した目標回転数と同じ回転数となる。
【0030】
また、燃焼制御手段27においては、加熱量・風量設定手段26により決定された加熱量に対応した通電量を比例制御弁23に通電するため(STEP7)、比例制御弁23は当該通電量に対応した開度となり、ガスバーナ7の燃焼量が制御される。
【0031】
一方、使用者が脱臭フィルタ6の脱臭効果を回復させるために、脱臭フィルタ6を取り外して暖房運転を行っている場合は、脱臭フィルタ6を装着して暖房運転を行う場合に比べて燃焼空気用吸込口4の吸入抵抗が減少するため、送風ファン8の回転数が同一であれば燃焼空気用吸込口4から吸い込まれる空気の量が増加することになる。本実施形態では、ファン制御手段28が装着検出スイッチ14により脱臭フィルタ6が装着されているか否かを検出しており(STEP4)、脱臭フィルタ6を取り外して暖房運転を行っている場合は(STEP4においてNO)、装着検出スイッチ14はOFFの状態となっている。この場合は、回転数補正手段29により目標回転数の補正値がMとされる(STEP8)。この補正値Mは、本実施形態ではマイナスの値となっている。
【0032】
そして、ファン制御手段28は、加熱量・風量設定手段26からの信号により決定した送風ファン8の目標回転数に回転数補正手段29により決定した補正値Mを加えた目標回転数に対応した電流をファンモータ18に供給する(STEP6)。本実施形態における補正値Mはマイナスの値であるので、送風ファン8の目標回転数は脱臭フィルタ6を装着して暖房運転を行っている場合よりも低くなり、送風ファン8はこの目標回転数になるようにファン制御手段28により制御される。これにより、燃焼空気用吸込口4から吸い込まれる空気の量は、脱臭フィルタ6を外して暖房運転を行った場合であっても、脱臭フィルタ6を装着して運転を行った場合と同様なものとすることができるので、ガスバーナ7の燃焼が良好なものとなる。尚、補正値Mは、送風ファン8の目標回転数に対応して予め複数の値が定められており、回転数補正手段29は目標回転数に応じて補正値Mを決定している。
【0033】
次に、脱臭フィルタ6が送風用吸込口2のみを覆っている場合の実施形態について説明する。本実施形態においては、図4に示すように、脱臭フィルタ6は送風用吸込口2のみを覆っており、燃焼空気用吸込口4は覆っていない。一方、簡易フィルタ15は送風用吸込口2及び燃焼空気用吸込口4の双方を覆っている。その他の構成については、前記実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0034】
本実施形態において、脱臭フィルタ6を取り外した状態で暖房運転を行う場合の作動について、図3を参照して説明する。使用者が脱臭フィルタ6の脱臭効果を回復させるために、脱臭フィルタ6を取り外して暖房運転を行っている場合は、送風用吸込口2の空気の流入抵抗が減少するため、送風ファン8の回転数が同一であれば送風用吸込口2から吸い込まれる空気の量は増加する。一方、燃焼空気用吸込口4の空気の流入抵抗は相対的に増加し、送風ファン8の回転数が一定であれば、燃焼空気用吸込口4から吸い込まれる空気の量が減少する。
【0035】
本実施形態においては、装着検出スイッチ14がOFFとなり、脱臭フィルタ6が装着されていないことが検出されると(STEP4においてNO)、回転数補正手段29では補正値をMとする(STEP8)。この補正値Mの値は、本実施形態ではプラスの値としている。そして、ファン制御手段28は、加熱量・風量設定手段26からの信号により決定した送風ファン8の回転数に回転数補正手段29からの補正値Mを加えた回転数に対応した電流をファンモータ18に供給する(STEP6)。この場合は補正値Mはプラスの値なので、送風ファン8の目標回転数は脱臭フィルタ6を装着して暖房運転を行っている場合よりも補正値Mだけ高くなり、送風ファン8はこの目標回転数になるようにファン制御手段28により制御される。
【0036】
また、燃焼制御手段27においては、加熱量・風量設定手段26により決定された加熱量に対応した通電量を比例制御弁23に通電するため(STEP7)、比例制御弁23は当該通電量に対応した開度となり、ガスバーナ7の燃焼量が制御される。これにより、燃焼空気用吸込口4から吸い込まれる空気の量は、脱臭フィルタ6を外して暖房運転を行った場合であっても、脱臭フィルタ6を装着して運転を行った場合と同様なものとすることができるので、ガスバーナ7の燃焼が良好なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の温風暖房機のシステム構成図。
【図2】図1示のコントローラの構成を示すブロック図。
【図3】図1示の温風暖房機の作動を示すフローチャート。
【図4】他の実施形態における脱臭フィルタの状態を示す構成図。
【符号の説明】
2…送風用吸込口、3…送風用ダクト、4…燃焼空気用吸込口、5…燃焼空気用ダクト、6…脱臭フィルタ、7…ガスバーナ、8…送風ファン、14…装着検出手段、20…回転数センサ(回転数検出手段)、28…ファン制御手段、29…回転数補正手段。
Claims (3)
- 燃焼空気用ダクトの燃焼空気用吸込口から空気を吸い込んで前記燃焼空気用ダクトを介してガスバーナに燃焼用空気を供給すると共に送風用ダクトの送風用吸込口から空気を吸い込んで前記ガスバーナにより加熱された空気と混合して室内に送風する前記送風用ダクトに内設された送風ファンと、該送風ファンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記ガスバーナへの燃料供給量に対応して予め定められた目標回転数に一致するように前記送風ファンの回転数を制御するファン制御手段と、少なくとも前記送風用吸込口に設置され通過する空気を脱臭または清浄せしめるフィルタを備え、前記ファン制御手段が前記フィルタを装着した状態で前記ガスバーナの燃焼が良好となるように前記目標回転数を設定している温風暖房機において、
前記フィルタの装着の有無を検出する装着検出手段を設け、前記ファン制御手段は、前記装着検出手段により前記フィルタが装着されていないことを検出したときは、前記ガスバーナの燃焼が良好となるように前記送風ファンの目標回転数を補正する回転数補正手段を備えることを特徴とする温風暖房機。 - 前記フィルタは前記燃焼空気用吸込口及び前記送風用吸込口に装着され、前記回転数補正手段は前記装着検出手段により前記フィルタが装着されていないことを検出したときは、前記送風ファンの目標回転数を低くすることを特徴とする請求項1に記載の温風暖房機。
- 前記フィルタは前記送風用吸込口のみに装着されており、前記回転数補正手段は前記装着検出手段により前記フィルタが装着されていないことを検出したときは、前記送風ファンの目標回転数を高くすることを特徴とする請求項1に記載の温風暖房機。
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1998
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