JP3588990B2 - 像投影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーン上に光学画像を拡大投影する像投影装置に係り、特に投影画像のゴーストの原因となる照明光の不要な成分を除去する光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像信号に基づきライトバルブで照明光を空間変調して投影用の光学画像を形成し、この光学画像を投影レンズでスクリーン上に拡大投影する像投影装置において、照明光の不要な成分を除去する光学系が提案されている。
【0003】
例えば実公平5−35383号公報には、R,G,Bの各色成分の光学画像を形成する液晶ライトバルブのパネル面の前方位置に楔形のフィルタ部材を配置し、このフィルタ部材で各液晶ライトバルブの照明光として不要な成分の光束を反射・除去する像投影装置が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記実公平5−35383号公報に記載の像投影装置は、楔形のフィルタ部材を用いて不要な成分の光束を投影レンズの光路外に反射しているので、フィルタ部材の反射面の傾斜角が大きく、投影画像に与える非点収差の影響が大きい。また、フィルタ部材の配置スペースが大きく、投影レンズ系が大型化する。更に投影レンズの鏡胴内で不要な成分の光束が複雑に反射して投影光に悪影響を与える迷光を生じる可能性もある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、コンパクトな構成で確実に照明光の不要な成分を除去し、色再現性の高い投影画像が得られる像投影装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、映像信号に基づき照明光を空間変調して複数の色成分の投影用の光学画像を形成する複数のライトバルブと、上記照明光を生成する光源手段と、上記ライトバルブとスクリーンとの間に設けられ、上記光学画像を上記スクリーンに投影する投影光学系と、上記投影光学系の絞り位置に設けられ、絞り面の有効な光束通過領域の半分の領域を通過して上記ライトバルブに入射するように、上記光源手段からの照明光を反射する反射部材と、上記投影光学系と上記ライトバルブとの間に設けられ、上記照明光を上記複数の色成分の光束に分解して対応するライトバルブに照射するとともに、上記ライトバルブで形成された各色成分の光学画像を合成する色分解合成手段と、上記色分解合成手段と上記ライトバルブとの間に設けられ、色分解された照明光の光束に含まれる不要な波長の光束を反射させて除去するの色補正フィルタとを備えた像投影装置であって、上記色補正フィルタは、上記不要な波長の光束を上記照明光の入射光路と同一の光路に正反射させるように、上記ライトバルブのパネル面に対して所定の角度だけ傾斜させて設けられているものである。
【0007】
上記構成によれば、光源手段から放射された照明光の光束は、反射部材で投影レンズの光軸と平行な方向に反射され、絞り面の有効な光束通過領域の半分の領域を通過して色分解合成手段に照射される。照明光は、色分解合成手段により、例えばR,G,Bの色成分の光束に分解されてそれぞれ対応するライトバルブに入射される。色分解合成手段から出射された各色の光束は、色補正フィルタにより当該色に不要な色成分の光束が反射・除去され、必要な色成分の光束のみが透過されて対応するライトバルブに入射される。不要な色成分の光束は、色補正フィルタで正反射され、照明光の入射光路と同一の光路を逆に進行して光源手段側に戻され、これにより投影光への混入が確実に防止される。
【0008】
照明光の照射により各ライトバルブで投影用のR,G,Bの色成分の光学画像が形成され、この光学画像を構成する各色成分の光束は、色分解合成手段に入射され、色合成された後、投影光学系に出射される。そして、この投影光学系の絞り位置に一旦、集光された後、絞り面の照明光が通過しない領域を通過してスクリーン側に拡大投影される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る像投影装置の光学系の第1の実施形態を示す図である。像投影装置1は、映像信号からなる投影像を光学画像(R,G,B,の3原色の分光画像)に変換する光学像形成部2、光学画像を生成するべく光学像形成部2を照明する照明光を発生する照明光学系3、この照明光学系3からの照明光をR,G,Bの3原色の光に分光して光学像形成部2に照射するとともに、この照明光の照射により形成された各色の光学画像を合成して投影像を生成する光学像合成部4及びこの光学像合成部4で生成された投影像をスクリーン6に投影する投影光学系5から構成されている。
【0010】
光学像形成部2は、3個の反射型液晶ライトバルブ(以下、単にライトバルブという。)201,202,203と色補正フィルタ204,205とから構成されている。ライトバルブ201,202,203は、それぞれR,G,Bの各色の電気画像からなる投影像を光学画像に変換するものである。また、色補正フィルタ204,205は、それぞれR,Gの各色成分に対して不要な色成分を除去するものである。
【0011】
照明光学系3は、光源301、リフレクタ302、カライドスコープ303、リレー光学系304及び全反射ミラー305により構成されている。光源301は、例えばメタルハライドランプからなり、例えば図2に示す発光スペクトル特性を有する白色光(ランダム偏光光)を発光するものである。なお、光源301としてハロゲンランプやキセノンランプを用いてもよい。リフレクタ302は、光源301から放射された光束をカライドスコープ303側に反射するための回転楕円鏡からなる反射板である。光源301は、リフレクタ302の反射板内にある焦点位置に配置され、カライドスコープ303は、リフレクタ302の回転軸A上に、その入射面303aをリフレクタ302の反射板外の焦点位置に一致させて配置されている。従って、光源301から放射された光束の内、回転軸Aに平行な成分は、直接、カライドスコープ303の入射面303aに入射し、リフレクタ302に向かって放射された光束は、その反射面でリフレクタ302外の焦点位置に向かって反射され、開口部302aから放出された後、カライドスコープ303の入射面303aに入射する。
【0012】
カライドスコープ303は、例えば内周面全体が反射面で構成された四角柱状の筒体や円柱状のガラス体からなるロッド棒で構成され、一方端から入射した光束を内周面で全反射させつつ他方端から出射するオプティカルインテグレータである。カライドスコープ303により光源302からの光束は、等価的にその入射面303aに複数の点光源からなる二次光源に変換される。
【0013】
カライドスコープ303は、その入射面303aがリレー光学系304及び全反射ミラー305の光学作用により投影光学系5の絞り位置Pと共役な関係となるように、また、その出射面303bがリレー光学系304及び投影光学系5の後群502の光学作用によりライトバルブ201〜203と共役な関係となるように配置されている。従って、カライドスコープ303で形成された二次光源に基づきリレー光学系304及び全反射ミラー305の光学作用により投影光学系5の絞り位置Pに、二次光源像が形成される。
【0014】
なお、カライドスコープ303に代えて、例えば図4に示すように、第1レンズアレイ306及び第2レンズアレイ307を組み合わせてオプティカルインテグレータを構成してもよい。
【0015】
同図に示す像投影装置1では、第2レンズアレイ307は、リフレクタ302及び第1レンズアレイ306の光学作用により光源301と共役な関係にあり、重ね合わせレンズ308、リレー光学系304及び全反射ミラー305の光学作用により投影レンズ5の絞り位置Pと共役な関係にある。また、第1レンズアレイ306は、第2レンズアレイ307、重ね合わせレンズ308、リレー光学系304及び投影レンズ5の後群502の光学作用によりライトバルブ201,202,203と共役な関係にある。
【0016】
光源301及びリフレクタ302から照射された光束は、第1レンズアレイ306で複数の光束に分割され、レンズセル306aの光軸上に二次光源を生成し、これらの二次光源が重ね合わせレンズ308、リレー光学系304及び全反射ミラー305を介して投影光学系5の絞り位置Pに結像され、絞り面に二次光源像を形成するようになっている。
【0017】
図1に戻り、リレー光学系304は、カライドスコープ303で形成された二次光源の光源像を投影光学系5の絞り位置Pに結像するものである。また、全反射ミラー305は、投影光学系5の絞り位置Pの近傍に設けられ、投影光学系5の絞りの有効な光束通過領域の半分の領域(図1では左半分の領域)を通過させるように、リレー光学系304を透過した照明光を反射させて光学像形成部2に導くものである。
【0018】
光学像合成部4は、4個の直角プリズム401,402,403,404を直角を挟む面で互いに接合したプリズム型のクロスダイクロイックミラーで構成されている。接合面405,406には、可視光の内、略580nm以上の波長の光束を反射し、その他の波長の光束を透過するダイクロイック多層膜が蒸着され、接合面407,408には、可視光の内、略510nm以下の波長の光束を反射し、その他の波長の光束を透過するダイクロイック多層膜が蒸着されている。直角プリズム401〜403の各傾斜面401a〜403aは、それぞれR,G,Bの色成分の照明光の出射面であるとともに、ライトバルブ201,202,203で形成されたR,G,Bの光学画像の投影光の入射面となっている。また、直角プリズム404の傾斜面404aは、投影光学系5の後群502を介して入射される照明光の入射面であるとともに、クロスダイクロイックミラー4で合成されたR,G,Bの光学画像の投影光の出射面となっている。
【0019】
色補正フィルタ204は、上述のようにRの色成分に不要な波長の成分を除去するフィルタで、590nm以上の波長の光束を透過するフィルタ特性(図2の帯域K2参照)を有している。また、色補正フィルタ205は、上述のようにGの色成分に不要な波長の成分を除去するフィルタで、510〜570nmの波長の光束を透過するフィルタ特性(図2の帯域K1参照)を有している。図2に示す色補正フィルタ204,205のフィルタ特性から明らかなように、両色補正フィルタ204,205は、光源301から放射される白色光の主として水銀による略580nmの輝線スペクトルUのライトバルブ201,202への透過を阻止し、R及びGの各色成分の光学画像の色調のずれを防止するものである。
【0020】
色補正フィルタ204,205は、フィルタリングした不要な光束が投影光学系5の投影光の光路側に反射され、投影光学系5を介してスクリーン6に照射されないように、図3に示すように、ライトバルブ201,202のパネル面に対して傾斜して配置されている。すなわち、色補正フィルタ204は、ライトバルブ201のパネル面に平行な面Nに対して所定の角度α°だけ下端側がダイクロイックミラー4に近接するように傾斜させて設けられ、色補正フィルタ205は、ライトバルブ201のパネル面に平行な面Mに対して所定の角度α°だけ右端側がダイクロイックミラー4に近接するように傾斜させて設けられている。なお、図3において、照明光の光束は実線で示し、投影光の光束は点線で示している。
【0021】
今、ライトバルブ202のパネル面の中心に左前方から斜めに入射してくる照明光の光束7を例に説明すると、光束7がダイクロイックミラー4内に入射すると、光束7に含まれる略580nm以上の波長の光束(赤色成分の光束)は、接合面405に形成されたダイクロイック膜によりライトバルブ201側に反射され、直角プリズム401の出射面401aから出射される。この出射光は、色補正フィルタ204に対して垂直に入射し、590nm以上の長い波長の光束は、色補正フィルタ204を透過してライトバルブ201のパネル面に入射され、略580〜590nm波長の光束は、色補正フィルタ204で正反射される(矢印Q1参照)。
【0022】
また、光束7に含まれる略510〜580nmの波長の光束(緑色成分の光束)は、接合面405,408に形成されたダイクロイック膜を透過し、直角プリズム402の出射面402aから出射される。この出射光は、色補正フィルタ205に対して垂直に入射し、510〜570nmの波長の光束は、色補正フィルタ205を透過してライトバルブ202のパネル面に入射され、略570〜580nm波長の光束は、色補正フィルタ205で正反射される(矢印Q2参照)。
【0023】
従って、色補正フィルタ204,205で反射された略570〜590nmの波長の不要な光束は、クロスダイクロイックミラー4に入射されるが、照明光の入射光路を逆方向に進行し、クロスダイクロイックミラー4の入射面404aから光束7と逆方向に出射され、更に投影光学系5を照明光の光路を逆に進行して照明光学系3に戻される。このため、照明光の不要な成分の光束がスクリーン6に照射されることはない。
【0024】
一方、ダイクロイックミラー4内に入射した光束7のうち、510nm以下の短い波長の光束(青色成分の光束)は、接合面408に形成されたダイクロイック膜によりライトバルブ203側に反射され、直角プリズム403の出射面403aから出射される。この出射光は、ライトバルブ203に斜め入射され、この青色成分の光束の照射によりライトバルブ203で形成された光学画像を構成する光束(投影光の光束)は、ライトバルブ203のパネル面を所定の反射角で反射して、出射面403aから再度、ダイクロイックミラー4内に入射される。
【0025】
青色成分の投影光の光束は、接合面405に形成されたダイクロイック膜を透過した後、接合面407に形成されたダイクロイック膜で投影光学系5側に反射され、入射面404aから光軸Lに対して照明光の光束7と対称に同一の傾斜角で出射される。
【0026】
また、ライトバルブ201では、590nm以上の長い波長の光束(赤色成分の光束)の照射により赤色成分の光学画像が形成され、この光学画像を構成する光束(投影光の光束)は、ライトバルブ201のパネル面を所定の反射角で反射して出射面401aから再度、ダイクロイックミラー4内に入射される。赤色成分の投影光の光束は、接合面406に形成されたダイクロイック膜で投影光学系5側に反射され、接合面407に形成されたダイクロイック膜を透過して入射面404aの青色成分の光束の出射点から光軸Lに対して照明光の光束7と対称に同一の傾斜角で出射される。また、ライトバルブ202では、510〜570nmの波長の光束(緑色成分の光束)の照射により緑色成分の光学画像が形成され、この光学画像を構成する光束(投影光の光束)は、ライトバルブ202のパネル面を所定の反射角で反射して出射面402aから再度、ダイクロイックミラー4内に入射される。緑色成分の投影光の光束は、接合面406,407に形成されたダイクロイック膜を透過し、入射面404aの青色成分の光束の出射点から光軸Lに対して照明光の光束7と対称に同一の傾斜角で出射される。
【0027】
従って、R,G,Bの色成分の投影光の光束は、クロスダイクロイックミラー4内で混合され、この混合光が入射面404aから光軸Lに対して照明光の光束7と対称に同一の傾斜角度で出射される(図3の光束8参照)。そして、この出射された投影光の光束8は、投影光学系5よりスクリーン6に導かれる。
【0028】
上記のように、本実施の形態では、色補正フィルタ204,205を、反射除去すべき不要な成分の光束がフィルタ面で反射した後、照明光の入射光路と同一の光路上を逆に進行し得るように、ライトバルブ201,202のパネル面に対して所定の角度で所定の方向に傾斜させているので、フィルタ面で反射した不要な成分の光束が投影光の光路と平行に進行してスクリーン6に照射されること(すなわち、図3で不要な成分の光束9が生じて投影光として出射されること)が確実に防止され、投影画像に不要な成分の光束によるゴースト画像が生じることがないようにしている。
【0029】
投影光学系5は、例えば図5に示すような、2群構成のテレセントリック系の投影レンズで構成されている。テレセントリック系では後群502の前側焦点が投影レンズ5の絞り位置Pとなるので、全反射ミラー305は、一方端を投影レンズ5の光軸Lと絞り位置Pとの交点Oに略一致させ、光軸Lに対して角度45°で前群501側に傾斜させて設けられている。また、投影レンズ5は、光学像合成部4に対して、絞り位置Pに結像される光源像が後群502、クロスダイクロイックミラー4を透過し、ライトバルブ201,202,203で反射した後、その反射光像(光学画像)が再び絞り位置に結像する関係(共役関係)となるように配置されている。
【0030】
なお、図5に示す投影レンズ5の構成では、投影レンズ5の前群501と絞り位置Pとの間に全反射ミラー305を配置するためのスペースを必要とし、投影レンズ5が光軸Lの方向に長くなる。そこで、図6に示すように、全反射ミラー305を、一方端を投影レンズ5の光軸Lと絞り位置Pとの交点Oに略一致させ、光軸Lに対して角度45°で後群502側に傾斜させて設けることにより投影レンズ5を光軸Lの方向に短くするようにしてもよい。
【0031】
また、図5及び図6の光軸Lと全反射ミラー305の角度は、45°に限定されるものではなく、投影レンズ5と照明光学系3とが配置上、干渉しない限り、任意の角度を設定することができる。また、図6においては、光軸Lと全反射ミラー305の角度を45°より大きくすることで、絞り位置Pにおいて、絞り板等(図示せず)により照明光のけられを防止することができる。
【0032】
テレセントリック系では後群502と投影レンズ5の絞り位置Pとの間に焦点距離fの距離を設ける必要があるので、図6に示す方法は、前群501と後群502との空間を全反射ミラー305の配置スペースとして有効に活用でき、投影レンズ5の小型化、コンパクト化が可能になる。また、全反射ミラー305を絞り位置Pから後群502側に配置すると、前群501を絞り位置Pに近づけることで、絞り位置Pから前群501側に配置したものよりもスクリーン6側に透過する投影光の光路の領域が狭くできるので、前群501を構成するレンズ径を小さくすることができ(図6の斜線部501aを削減することができ)、更に投影レンズ5の小型化、コンパクト化が可能になる。
【0033】
上記構成において、光源301から放射されたランダム偏光の光束は、一部がリフレクタ302の開口部302aから直接に、また、残りの一部がリフクレタ302の反射面で反射されてカライドスコープ303の入射面303aに入射される。カライドスコープ303に入射された照明光の光束は、スコープの周面で全反射を繰り返しながら軸方向に透過し、出射面303bから出射される。
【0034】
カライドスコープ303はオプティカルインテグレータを構成し、カライドスコープ303の出射面303bから出射される光束は、等価的に入射面303aに形成された複数の点光源からなる二次光源からの光束を重ね合わせたものとなっている。そして、この光束は、リレー光学系304及び全反射ミラー305により投影レンズ5の絞り位置Pに導かれ、その位置に二次光源を形成する。投影レンズ5の絞り位置Pに二次光源を形成した照明光は、更に投影レンズ5の後群502に入射され、テレセントリック状態でクロスダイクロイックミラー4に出射される。
【0035】
クロスダイクロイックミラー4に入射された照明光は、略580nm以上の波長の光束が接合面405,406で赤色のライトバルブ201側に直角に反射され、略510nm以下の波長の光束が接合面407,408で青色のライトバルブ203側に直角に反射され、510〜580nmの波長の光束は接合面405〜408を透過する。
【0036】
略580nm以上の波長の光束は、クロスダイクロイックミラー4の出射面401aから出射されるが、580〜590nmの光束は色補正フィルタ204で入射光路と同一方向に正反射され、クロスダイクロイックミラー4及び投影レンズ5により照明光学系3側に戻すことで除去され、590nmより長い波長の光束のみが赤色のライトバルブ201に入射される。また、510〜580nmの波長の光束は、クロスダイクロイックミラー4の出射面402aから出射されるが、570〜580nmの光束は色補正フィルタ205で入射光路と同一方向に正反射され、クロスダイクロイックミラー4及び投影レンズ5により照明光学系3側に戻すことで除去され、510〜570nmの波長の光束のみが緑色のライトバルブ201に入射される。また、510nm以下の波長の光束は、クロスダイクロイックミラー4の出射面403aから出射され、青色のライトバルブ203に入射される。
【0037】
そして、R,G,Bの各色成分の照明光の照射によりR,G,Bの各色のライトバルブ201,202,203で電気画像が光学画像に変換され、この光学画像を構成する光束は、再びクロスダイクロイックミラー4に入射され、このクロスダイクロイックミラー4で色合成された後、投影レンズ5によりスクリーン6に投影される。
【0038】
上記のように、色補正フィルタ204,205をクロスダイクロイックミラー4とライトバルブ201,202との間にそれぞれ傾斜させて配置し、R色領域とG色領域とに股がる不要な色成分の光束(略580nmの光束)をそれぞれ照明光の入射光路と同一方向に反射して除去するようにしたので、この不要な色成分の光束がスクリーンに投影されて投影画像にゴーストが生じるようなことがない。また、不要な光束は、入射光路を逆に進行して照明光学系3側に返されるので、投影レンズ5の鏡胴等で迷光となることもない。また、不要な光束を投影レンズ5の鏡胴外に反射させる方法に比して色補正フィルタの傾斜角が小さいので、スクリーン6の投影画像に与える非点収差の影響が小さくなる。
【0039】
また、色分解後に不要な色成分を除去するようにしているので、例えば色分解前に狭帯域反射ミラーを用いて不要な光束を除去するような構成に比して簡単な構成で容易に良好なフィルタ特性の色補正構造を得ることができる。
【0040】
なお、本実施の形態では、図2に示すように、光源301の発光特性が赤領域と緑領域とに股がる不要な輝線スペクトルUを有していたので、Rのライトバルブ201とGのライトバルブ202とにだけそれぞれ色補正フィルタ204,205を設けてその輝線スペクトルUを除去するようにしたものであり、光源301の発光特性が図2の特性と異なる場合は、その発光特性に応じてその発光特性に含まれる不要な色成分を除去するように、R,G,Bの各色のライトバルブ201〜203に対応して適宜の色補正フィルタを所定の角度で傾斜して設けるようにするとよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ライトバルブとスクリーン間に投影光学系と色分解合成手段とを設けるとともに、投影光学系の絞り位置に光源手段からの照明光をライトバルブ側に反射する反射部材を設け、この反射部材で導かれた照明光を色分解合成手段で所要の色成分に分解してそれぞれ対応するライトバルブに照射する反射型の像投影装置において、色分解合成手段とライトバルブとの間に、各ライトバルブの照明に不要な波長の光束を照明光の入射光路と同一の光路に正反射させるように、色補正フィルタをライトバルブのパネル面に対して所定の角度だけ傾斜させて設けたので、各色の投影光の色純度が向上し、色再現性の高い投影画像を得ることができる。
【0042】
また、色補正フィルタの傾斜角を小さく設定できるので、投影光像に与える非点収差の影響が少なく、色分解合成手段、色補正フィルタ及び投影光学系からなる光学系をコンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像投影装置の光学系の第1の実施形態を示す図である。
【図2】照明光の発光スペクトル特性の一例を示す図である。
【図3】色補正フィルタの配置関係を示す図である。
【図4】第1及び第2レンズアレイでオプティカルインテグレータを構成した像投影装置の光学系を示す図である。
【図5】投影光学系内における全反射ミラーの配置関係の一例を示す図である。
【図6】投影光学系内における全反射ミラーの配置関係の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 像投影装置
2 光学像形成部
201,202,203 ライトバルブ
204,205 色補正フィルタ
3 照明光学系
301 光源(リフクタとで光源手段を構成)
302 リフレクタ
303 カライドスコープ
304 リレー光学系
305 全反射ミラー(反射部材)
306 第1レンズアレイ
307 第2レンズアレイ
308 重ね合わせレンズ
4 光学像合成部(色分解合成手段)
401,402,403,404 直角プリズム
5 投影レンズ(投影光学系)
501 前群
502 後群
6 スクリーン
7 照明光の光束
8 投影光の光束

Claims (1)

  1. 映像信号に基づき照明光を空間変調して複数の色成分の投影用の光学画像を形成する複数のライトバルブと、上記照明光を生成する光源手段と、上記ライトバルブとスクリーンとの間に設けられ、上記光学画像を上記スクリーンに投影する投影光学系と、上記投影光学系の絞り位置に設けられ、絞り面の有効な光束通過領域の半分の領域を通過して上記ライトバルブに入射するように、上記光源手段からの照明光を反射する反射部材と、上記投影光学系と上記ライトバルブとの間に設けられ、上記照明光を上記複数の色成分の光束に分解して対応するライトバルブに照射するとともに、上記ライトバルブで形成された各色成分の光学画像を合成する色分解合成手段と、上記色分解合成手段と上記ライトバルブとの間に設けられ、色分解された照明光の光束に含まれる不要な波長の光束を反射させて除去する色補正フィルタとを備えた像投影装置であって、上記色補正フィルタは、上記不要な波長の光束を上記照明光の入射光路と同一の光路に正反射させるように、上記ライトバルブのパネル面に対して所定の角度だけ傾斜させて設けられていることを特徴とする像投影装置。
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