JP3587534B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真複写機等の画像形成装置において、手差しトレイを支軸方向に移動させて、給紙に際しての基準線の位置を調整する機構に関し、特に、給紙時の手差しトレイの位置と、不使用時の装置本体のトレイ収容部に固定する位置とが異なる場合に、支軸部材によりトレイを軸方向に移動させ得るようにする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機やレーザプリンタ等のように、カット紙を用いる画像形成装置においては、給紙部に給紙カセットや給紙トレイ等の用紙収容装置を装着して、それ等の用紙収容装置から用紙を画像形成部に向けて、1枚ずつ送り出すようにしている。また、一般の画像形成装置では、トレーシングペーパー、OHPフィルム等のように、給紙トレイからの給紙装置による給紙を行うことができない特殊な用紙類や、定形サイズ以外の用紙類を用いて記録紙を作成する場合に対応させて、手差し給紙装置を装備している。
【0003】
前記手差し給紙装置は、例えば、特開平3−138231号公報等に示されるように、電子写真複写機等の給紙口に設けられ、給紙トレイ等からの用紙搬送路に合流するように設けられる。また、前記手差しトレイは、装置本体の側部に支軸部材を介して開閉可能に設けられており、不使用時には折り畳んだ状態で、装置本体の側部に収容できるように設けられる。したがって、手差しトレイを使用する際にのみ、装置本体の側部を開いて、用紙を画像形成部に向けて送り込むことができるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般の電子写真複写機等の装置では、給紙部から給紙される用紙は、用紙搬送路に設定される搬送の基準線に沿わせる状態で搬送され、画像が用紙に指定した位置に対して、ズレを生じないようにすることが必要とされる。そのために、例えば、給紙トレイ等を装着する本体給紙部には、その給紙トレイを位置調整機構を配置し、給紙トレイ等から送り出される用紙が、用紙搬送路の基準線に一致するように、給紙トレイ等の装着位置を、所定の範囲で任意に調整することが行われている。
【0005】
ところが、手差しトレイにおいては、送り出される用紙と、用紙搬送路のズレを修正するために、トレイを移動し調整することにより、装置本体に設けた収容部に対して、トレイ位置がズレたままで収容することができない、という問題が発生するので、トレイの位置調整機構を設けることが困難であるという問題がある。したがって、従来の手差しトレイでは、転写紙への画像の記録位置が、原稿と違ったりすることがあり、また、給紙トレイ使用時と手差しトレイの使用時とで、用紙に転写される画像の位置がズレを生じる等の問題が生じている。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、前述したような従来の手差しトレイの問題を解消するもので、使用時に用紙の送り込み位置の規制を容易に行い得るとともに、使用しない状態では、本体のトレイ収容部に対して、使用時とは別の位置に移動させる状態で、容易に収容できるような手差しトレイを提供することを目的としている。
【0007】
本発明は、画像形成装置本体の給紙口に対して開閉自在に軸支され、前記装置本体に供給する用紙を載置する手差しトレイを備え、
前記手差しトレイは、使用状態において、用紙送行方向に対して巾方向の位置を調整可能に構成され、画像形成装置本体への収容時は、画像形成装置本体に設けた係止爪に支持されるように構成される画像形成装置に関する。
請求項1の発明は、前記手差しトレイを装置本体に対して揺動可能に支持する支軸部材は、前記手差しトレイの巾方向の位置を前記手差しトレイの回動軸線方向に調整可能に、第1の側を形成し、かつ、前記支軸部材の第2の側には、前記手差しトレイを装置本体の支軸部材の第1の側に押し付ける手段を配置して設け、
前記手差しトレイを前記支軸部材の第2の側に押し付けた状態で、前記手差しトレイを係止爪に支持させることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記手差しトレイを装置本体に収容する際に、前記手差しトレイを支軸部材の軸線方向に摺動させる案内手段を、前記手差しトレイを支持する係止爪に備えたことを特徴とする。
【0008】
前述したように、本発明の装置を構成したことにより、手差しトレイに設ける用紙に対する基準線が、装置本体の用紙搬送路の基準線に合致しない場合でも、そのトレイの位置を支軸に沿わせて横移動させることにより、容易に調整することができる。また、本発明の手差しトレイは、支軸の一方にスプリング等の弾性部材を介して支持させているので、トレイ収容部に収容する際に、トレイのズレを容易に解消して、本体に支持させることができる。そして、前記調整機構の構成を簡素化することができるので、小型の電子写真複写機等に対しても手差しトレイを設けることができ、該手差しトレイにおける用紙の送りの基準線の調整を容易に行うことができる。
【0009】
【実施例】
図示される例にしたがって、本発明の画像形成装置の手差しトレイ支持装置を説明する。図1に示される例は、小型の電子写真複写機1に対して、その本体の給紙側の側部にトレイ収容部2を配置し、該トレイ収容部2の下部に設ける支軸を介して、手差しトレイ10を開閉可能に配置する場合を示している。そして、手差しトレイ10を用いて給紙する際には、図示されるように、手差しトレイを開いた状態にして、用紙等を用紙搬送路に向けて送り込むことができるようにしている。また、前記手差しトレイを使用しない場合には、該トレイ10を支軸を介してトレイ収容部に装着し、該トレイが装置本体1の側部に突出することがないようにされる。
【0010】
前記手差しトレイ10は、図2の正面図および、図3の分解斜視図に示されるように構成されるもので、複写機の給紙部に対する支持機構を構成している。前記図2および図3に示されるように、本発明の手差しトレイ10は、用紙載置部11の両側にフランジ部材12、13をそれぞれ配置し、フランジ部材13の用紙載置部側の面をサイドレジ面Rとして構成している。そして、前記サイドレジ面Rを、装置本体の用紙搬送路における基準線に一致させ、用紙の側面を前記サイドレジ面Rに沿わせる状態で、給紙の動作を行わせるようにする。また、前記用紙載置部11に対して、給紙方向と直角にガイド溝18を設けて、該ガイド溝18に移動ガイド部材17を摺動させて用紙の他端部を規制し、サイドレジ面Rと、移動ガイド部材17とを用いて、用紙の両側側部に対して規制することにより、用紙に斜め送りが発生することを防止できるようにしている。
【0011】
前記手差しトレイ10の用紙送り側の先端部には、両側のフランジ部材12、13に対して、側部から挿入孔15、16をそれぞれ設けている。そして、それ等の挿入孔15、16に対して、第2の側の支軸部材としての固定側スタッド部材21と、第1の側の調整側スタッド部材25とのスタッドをそれぞれ挿入し、軸支部材を構成している。前記手差しトレイの支持に用いる軸支部材のうち、固定側スタッド部材21は本体ブラケット5に支持され、スタッド22を挿入孔15に挿入させるようにする。前記手差しトレイに設ける挿入孔15に対して、スタッド22の先端部にスプリング23を配置し、前記スプリング23を圧縮する状態で設けている。
【0012】
前記手差しトレイの他端部には、挿入孔16に対応させて、調整側スタッド部材25を配置しており、前記調整側スタッド部材25は、ネジ部27を介して、本体ブラケット6に軸方向に移動可能に設けている。また、前記調整側スタッド部材25では、スタッド26を挿入孔16に挿入し、トレイの側部をハンドル部材28に当接させる状態で、該手差しトレイに対する支持を行う。前記調整側スタッド部材25において、その軸状部材のほぼ中央部にハンドル部材28を設け、該ハンドル部材28を手で回転させることにより、ネジ部27を本体ブラケット6に対して出没させ、ハンドル部材28の側部に押圧されるフランジ部材13を介して、手差しトレイの側面に対する位置の規制を行っている。
【0013】
前述したようにして、手差しトレイ10に対する支持機構を構成することにより、本発明のトレイにおいては、フランジ部材13の側部に設定した用紙送りの基準線が、用紙搬送路の基準線と一致していない場合でも、その調整の作業を容易に行うことができる。つまり、実際に手差しトレイを複写機に装着した際に、手差しトレイのサイドレジ面Rが、用紙搬送路の基準線に一致していない場合には、その位置のズレに対応させて、調整側スタッド部材25を本体ブラケット6に対して出没させ、サイドレジ面Rの位置を調整する。その際に、手差しトレイ10の他端部を支持する固定側スタッド部材21では、スタッド22の先端部に配置したスプリングが伸縮されるので、調整側スタッド部材25の移動に対応させることができる。
【0014】
前述したような調整手段を用いて、手差しトレイ10を支軸方向に移動させることにより、本発明の手差しトレイでは、図4に示されるように、トレイを軸方向に移動させる場合に、その調整側スタッド部材25による調整の許容巾Hを設定することができる。例えば、手差しトレイを軸方向に移動させて、レジ線の位置を調整した場合には、装置本体に設けたトレイ収容部2に対して、手差しトレイ10を収容する位置が、サイドレジ面Rとトレイ収容時の用紙レジ線R1との間隔hだけ、ズレを生じた状態が発生する。そして、前記手差しトレイを、装置本体1のトレイ収容部に収容する際には、図5に示されるように、軸支部20を介して揺動させるが、前記トレイ10の側部が、トレイ収容部に設けた係止爪4に引っ掛かるという問題が発生する。
【0015】
そこで、本発明の手差しトレイでは、前記トレイ収容部に収容する際に、トレイを軸方向に摺動させるための案内手段を、係止爪4に設けている。つまり、前記図4に示されたように、手差しトレイを横に移動させて位置決めした場合には、図6に示されるように、トレイ収容部に設ける係止爪4に対して、手差しトレイの位置がズレを生じた状態になる。しかし、前記係止爪4には、トレイ案内部4aが斜面として形成されており、該係止爪4に対して、手差しトレイを押圧した場合には、図7に示されるように、トレイ10の側部が係止爪4の案内面4aに沿って摺動する。そして、前記手差しトレイを、装置本体のトレイ収容部に押し込んだ状態では、トレイの側部は係止爪4の先端に当接されるようにして係止保持される。
【0016】
前述したようにして、手差しトレイ10をトレイ収容部に収容する際には、固定側スタッド部材21側のスプリングを圧縮する方向に移動されるので、該スプリングを圧縮できる範囲内であれば、手差しトレイを軸支部に対して移動させることができる。また、トレイ収容部に収容している手差しトレイを、使用状態に設定する場合には、前記トレイを引き出すことにより、前記図8に示される状態から、図6に示される位置に戻され、調整側スタッド部材25により位置決めされた基準位置に、自動的にセットされることになる。したがって、本発明の手差しトレイでは、電子写真複写機本体に対して、手差しトレイを取り付ける際に、その装置本体の用紙搬送路の基準線と、手差しトレイの基準線とのズレを確認し、その間隔を調整しておくことにより、トレイの開閉に影響されずに、給紙のレジ位置を設定することができる。
【0017】
なお、本発明の画像形成装置の手差しトレイ支持装置では、前述したように、調整側スタッド部材25を用いて、手差しトレイの基準線の調整を行うことの他に、図9に示されるような機構を用いることもできる。前記図9に示される例では、手差しトレイ10の一方の側に配置する固定側スタッド部材21は、図3の場合と同様に構成し、本体ブラケット5に設けたスタッド22を挿入孔15に挿入し、スプリング23を圧縮する状態で設ける。これに対して、軸支部の反対側に配置するスタッド部材30では、本体ブラケット6に取り付けたスタッド31を挿入孔16に挿入するが、該スタッド31には、1つまたは複数のワッシャー32、33……等の板部材を取り付けて、それ等のワッシャーをトレイの側面と本体ブラケット6との間に位置させるようにする。
【0018】
前記ワッシャー32……は、手差しトレイのサイドレジ面Rの位置のズレの幅に対応させて取り付けるもので、そのズレの幅が2mmの場合には、厚さが1mmのワッシャーを2枚重ねて装着し、基準線のズレを解消させるようにする。したがって、前記図9に示されるように、手差しトレイの取り付け位置の調整をワッシャーにより行う場合には、調整側スタッド部材を用いる場合に比較して、その調整機構を簡単なものとすることができる。また、サイドレジ面Rの位置のズレの調整作業も、その位置のズレの幅に応じたワッシャーを、着脱するのみであるから、非常に簡単に行うことができる。そして、前記図9に示されたように、手差しトレイを支持した場合でも、そのトレイを装置本体のトレイ収容部に着脱する際には、前記図6ないし図8に示されるようにして行うことができる。
【0019】
前述したように、用紙送りの基準線に対応させて、手差しトレイを横移動させる方式は、サイドレジ方式の装置にのみ適用されるものではなく、センターレジ方式の装置の場合にも、同様に適用することが可能である。つまり、センターレジ方式の装置では、手差しトレイから給紙される用紙の幅方向の中央部が、用紙路の中央部に対してズレを生じることがある。その際には、前記サイドレジ方式の装置の場合と同様に、用紙搬送路のレジ線とのズレの巾に応じて、手差しトレイをそのズレの方向に移動させて、供給される用紙が正常な位置から送り込まれるようにすることができる。そして、そのような調整方式を用いる場合でも、前記各実施例に示された調整機構を用いることができ、装置本体の収容部に対する収容性能も同様に発揮させることができる。
【0020】
なお、前述したように構成した手差しトレイの位置決め機構は、電子写真複写機やレーザプリンタ等の他にも、任意の記録紙作成装置に適用することが可能である。また、図3に示されるように、トレイの用紙載置部に設ける移動ガイド部材の構造と、その摺動機構等も、従来の手差しトレイに設けられている任意の機構を適用することが可能である。
【0021】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置の手差しトレイ支持装置は、前述したように構成したことにより、手差しトレイに設ける用紙に対する基準線が、装置本体の用紙搬送路の基準線に合致しない場合でも、そのトレイの位置を支軸に沿わせて横移動させることにより、容易に調整することができる。また、本発明の手差しトレイは、支軸の一方にスプリング等の弾性部材を介して支持させているので、トレイをトレイ収容部に収容する際に、トレイのズレを容易に解消して、本体に支持させることができる。そして、前記調整機構の構成を簡素化することができるので、小型の電子写真複写機等に対しても手差しトレイを設けることができ、用紙の送りの基準線の調整を容易に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真複写機に設ける手差しトレイの説明図である。
【図2】手差しトレイの正面図である。
【図3】手差しトレイの分解斜視図である。
【図4】電子写真複写機の本体に設けるトレイ収容部と手差しトレイの関係を示す説明図である。
【図5】電子写真複写機において、手差しトレイの開閉の状態を示す側面図である。
【図6】幅方向の調整によるトレイの位置とトレイ収容部とのズレの状態の説明図である。
【図7】本発明の手差しトレイをトレイ収容部に収容する途中の状態の説明図である。
【図8】手差しトレイをトレイ収容部に収容した状態の説明図である。
【図9】本発明の手差しトレイの別の支持機構の説明図である。
【符号の説明】
1 電子写真複写機、 2 トレイ収容部、
5・6 本体ブラケット、 10 手差しトレイ、
11 用紙載置部、 12・13 フランジ部材、
15・16 挿入孔、 17 移動ガイド部材、
21 固定側スタッド部材、 22 スタッド、 23 スプリング、
25 調整側スタッド部材、 26 スタッド、 27 ネジ部、
28 ハンドル部材、 30 スタッド部材、 32 ワッシャー。
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真複写機等の画像形成装置において、手差しトレイを支軸方向に移動させて、給紙に際しての基準線の位置を調整する機構に関し、特に、給紙時の手差しトレイの位置と、不使用時の装置本体のトレイ収容部に固定する位置とが異なる場合に、支軸部材によりトレイを軸方向に移動させ得るようにする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機やレーザプリンタ等のように、カット紙を用いる画像形成装置においては、給紙部に給紙カセットや給紙トレイ等の用紙収容装置を装着して、それ等の用紙収容装置から用紙を画像形成部に向けて、1枚ずつ送り出すようにしている。また、一般の画像形成装置では、トレーシングペーパー、OHPフィルム等のように、給紙トレイからの給紙装置による給紙を行うことができない特殊な用紙類や、定形サイズ以外の用紙類を用いて記録紙を作成する場合に対応させて、手差し給紙装置を装備している。
【0003】
前記手差し給紙装置は、例えば、特開平3−138231号公報等に示されるように、電子写真複写機等の給紙口に設けられ、給紙トレイ等からの用紙搬送路に合流するように設けられる。また、前記手差しトレイは、装置本体の側部に支軸部材を介して開閉可能に設けられており、不使用時には折り畳んだ状態で、装置本体の側部に収容できるように設けられる。したがって、手差しトレイを使用する際にのみ、装置本体の側部を開いて、用紙を画像形成部に向けて送り込むことができるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般の電子写真複写機等の装置では、給紙部から給紙される用紙は、用紙搬送路に設定される搬送の基準線に沿わせる状態で搬送され、画像が用紙に指定した位置に対して、ズレを生じないようにすることが必要とされる。そのために、例えば、給紙トレイ等を装着する本体給紙部には、その給紙トレイを位置調整機構を配置し、給紙トレイ等から送り出される用紙が、用紙搬送路の基準線に一致するように、給紙トレイ等の装着位置を、所定の範囲で任意に調整することが行われている。
【0005】
ところが、手差しトレイにおいては、送り出される用紙と、用紙搬送路のズレを修正するために、トレイを移動し調整することにより、装置本体に設けた収容部に対して、トレイ位置がズレたままで収容することができない、という問題が発生するので、トレイの位置調整機構を設けることが困難であるという問題がある。したがって、従来の手差しトレイでは、転写紙への画像の記録位置が、原稿と違ったりすることがあり、また、給紙トレイ使用時と手差しトレイの使用時とで、用紙に転写される画像の位置がズレを生じる等の問題が生じている。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、前述したような従来の手差しトレイの問題を解消するもので、使用時に用紙の送り込み位置の規制を容易に行い得るとともに、使用しない状態では、本体のトレイ収容部に対して、使用時とは別の位置に移動させる状態で、容易に収容できるような手差しトレイを提供することを目的としている。
【0007】
本発明は、画像形成装置本体の給紙口に対して開閉自在に軸支され、前記装置本体に供給する用紙を載置する手差しトレイを備え、
前記手差しトレイは、使用状態において、用紙送行方向に対して巾方向の位置を調整可能に構成され、画像形成装置本体への収容時は、画像形成装置本体に設けた係止爪に支持されるように構成される画像形成装置に関する。
請求項1の発明は、前記手差しトレイを装置本体に対して揺動可能に支持する支軸部材は、前記手差しトレイの巾方向の位置を前記手差しトレイの回動軸線方向に調整可能に、第1の側を形成し、かつ、前記支軸部材の第2の側には、前記手差しトレイを装置本体の支軸部材の第1の側に押し付ける手段を配置して設け、
前記手差しトレイを前記支軸部材の第2の側に押し付けた状態で、前記手差しトレイを係止爪に支持させることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記手差しトレイを装置本体に収容する際に、前記手差しトレイを支軸部材の軸線方向に摺動させる案内手段を、前記手差しトレイを支持する係止爪に備えたことを特徴とする。
【0008】
前述したように、本発明の装置を構成したことにより、手差しトレイに設ける用紙に対する基準線が、装置本体の用紙搬送路の基準線に合致しない場合でも、そのトレイの位置を支軸に沿わせて横移動させることにより、容易に調整することができる。また、本発明の手差しトレイは、支軸の一方にスプリング等の弾性部材を介して支持させているので、トレイ収容部に収容する際に、トレイのズレを容易に解消して、本体に支持させることができる。そして、前記調整機構の構成を簡素化することができるので、小型の電子写真複写機等に対しても手差しトレイを設けることができ、該手差しトレイにおける用紙の送りの基準線の調整を容易に行うことができる。
【0009】
【実施例】
図示される例にしたがって、本発明の画像形成装置の手差しトレイ支持装置を説明する。図1に示される例は、小型の電子写真複写機1に対して、その本体の給紙側の側部にトレイ収容部2を配置し、該トレイ収容部2の下部に設ける支軸を介して、手差しトレイ10を開閉可能に配置する場合を示している。そして、手差しトレイ10を用いて給紙する際には、図示されるように、手差しトレイを開いた状態にして、用紙等を用紙搬送路に向けて送り込むことができるようにしている。また、前記手差しトレイを使用しない場合には、該トレイ10を支軸を介してトレイ収容部に装着し、該トレイが装置本体1の側部に突出することがないようにされる。
【0010】
前記手差しトレイ10は、図2の正面図および、図3の分解斜視図に示されるように構成されるもので、複写機の給紙部に対する支持機構を構成している。前記図2および図3に示されるように、本発明の手差しトレイ10は、用紙載置部11の両側にフランジ部材12、13をそれぞれ配置し、フランジ部材13の用紙載置部側の面をサイドレジ面Rとして構成している。そして、前記サイドレジ面Rを、装置本体の用紙搬送路における基準線に一致させ、用紙の側面を前記サイドレジ面Rに沿わせる状態で、給紙の動作を行わせるようにする。また、前記用紙載置部11に対して、給紙方向と直角にガイド溝18を設けて、該ガイド溝18に移動ガイド部材17を摺動させて用紙の他端部を規制し、サイドレジ面Rと、移動ガイド部材17とを用いて、用紙の両側側部に対して規制することにより、用紙に斜め送りが発生することを防止できるようにしている。
【0011】
前記手差しトレイ10の用紙送り側の先端部には、両側のフランジ部材12、13に対して、側部から挿入孔15、16をそれぞれ設けている。そして、それ等の挿入孔15、16に対して、第2の側の支軸部材としての固定側スタッド部材21と、第1の側の調整側スタッド部材25とのスタッドをそれぞれ挿入し、軸支部材を構成している。前記手差しトレイの支持に用いる軸支部材のうち、固定側スタッド部材21は本体ブラケット5に支持され、スタッド22を挿入孔15に挿入させるようにする。前記手差しトレイに設ける挿入孔15に対して、スタッド22の先端部にスプリング23を配置し、前記スプリング23を圧縮する状態で設けている。
【0012】
前記手差しトレイの他端部には、挿入孔16に対応させて、調整側スタッド部材25を配置しており、前記調整側スタッド部材25は、ネジ部27を介して、本体ブラケット6に軸方向に移動可能に設けている。また、前記調整側スタッド部材25では、スタッド26を挿入孔16に挿入し、トレイの側部をハンドル部材28に当接させる状態で、該手差しトレイに対する支持を行う。前記調整側スタッド部材25において、その軸状部材のほぼ中央部にハンドル部材28を設け、該ハンドル部材28を手で回転させることにより、ネジ部27を本体ブラケット6に対して出没させ、ハンドル部材28の側部に押圧されるフランジ部材13を介して、手差しトレイの側面に対する位置の規制を行っている。
【0013】
前述したようにして、手差しトレイ10に対する支持機構を構成することにより、本発明のトレイにおいては、フランジ部材13の側部に設定した用紙送りの基準線が、用紙搬送路の基準線と一致していない場合でも、その調整の作業を容易に行うことができる。つまり、実際に手差しトレイを複写機に装着した際に、手差しトレイのサイドレジ面Rが、用紙搬送路の基準線に一致していない場合には、その位置のズレに対応させて、調整側スタッド部材25を本体ブラケット6に対して出没させ、サイドレジ面Rの位置を調整する。その際に、手差しトレイ10の他端部を支持する固定側スタッド部材21では、スタッド22の先端部に配置したスプリングが伸縮されるので、調整側スタッド部材25の移動に対応させることができる。
【0014】
前述したような調整手段を用いて、手差しトレイ10を支軸方向に移動させることにより、本発明の手差しトレイでは、図4に示されるように、トレイを軸方向に移動させる場合に、その調整側スタッド部材25による調整の許容巾Hを設定することができる。例えば、手差しトレイを軸方向に移動させて、レジ線の位置を調整した場合には、装置本体に設けたトレイ収容部2に対して、手差しトレイ10を収容する位置が、サイドレジ面Rとトレイ収容時の用紙レジ線R1との間隔hだけ、ズレを生じた状態が発生する。そして、前記手差しトレイを、装置本体1のトレイ収容部に収容する際には、図5に示されるように、軸支部20を介して揺動させるが、前記トレイ10の側部が、トレイ収容部に設けた係止爪4に引っ掛かるという問題が発生する。
【0015】
そこで、本発明の手差しトレイでは、前記トレイ収容部に収容する際に、トレイを軸方向に摺動させるための案内手段を、係止爪4に設けている。つまり、前記図4に示されたように、手差しトレイを横に移動させて位置決めした場合には、図6に示されるように、トレイ収容部に設ける係止爪4に対して、手差しトレイの位置がズレを生じた状態になる。しかし、前記係止爪4には、トレイ案内部4aが斜面として形成されており、該係止爪4に対して、手差しトレイを押圧した場合には、図7に示されるように、トレイ10の側部が係止爪4の案内面4aに沿って摺動する。そして、前記手差しトレイを、装置本体のトレイ収容部に押し込んだ状態では、トレイの側部は係止爪4の先端に当接されるようにして係止保持される。
【0016】
前述したようにして、手差しトレイ10をトレイ収容部に収容する際には、固定側スタッド部材21側のスプリングを圧縮する方向に移動されるので、該スプリングを圧縮できる範囲内であれば、手差しトレイを軸支部に対して移動させることができる。また、トレイ収容部に収容している手差しトレイを、使用状態に設定する場合には、前記トレイを引き出すことにより、前記図8に示される状態から、図6に示される位置に戻され、調整側スタッド部材25により位置決めされた基準位置に、自動的にセットされることになる。したがって、本発明の手差しトレイでは、電子写真複写機本体に対して、手差しトレイを取り付ける際に、その装置本体の用紙搬送路の基準線と、手差しトレイの基準線とのズレを確認し、その間隔を調整しておくことにより、トレイの開閉に影響されずに、給紙のレジ位置を設定することができる。
【0017】
なお、本発明の画像形成装置の手差しトレイ支持装置では、前述したように、調整側スタッド部材25を用いて、手差しトレイの基準線の調整を行うことの他に、図9に示されるような機構を用いることもできる。前記図9に示される例では、手差しトレイ10の一方の側に配置する固定側スタッド部材21は、図3の場合と同様に構成し、本体ブラケット5に設けたスタッド22を挿入孔15に挿入し、スプリング23を圧縮する状態で設ける。これに対して、軸支部の反対側に配置するスタッド部材30では、本体ブラケット6に取り付けたスタッド31を挿入孔16に挿入するが、該スタッド31には、1つまたは複数のワッシャー32、33……等の板部材を取り付けて、それ等のワッシャーをトレイの側面と本体ブラケット6との間に位置させるようにする。
【0018】
前記ワッシャー32……は、手差しトレイのサイドレジ面Rの位置のズレの幅に対応させて取り付けるもので、そのズレの幅が2mmの場合には、厚さが1mmのワッシャーを2枚重ねて装着し、基準線のズレを解消させるようにする。したがって、前記図9に示されるように、手差しトレイの取り付け位置の調整をワッシャーにより行う場合には、調整側スタッド部材を用いる場合に比較して、その調整機構を簡単なものとすることができる。また、サイドレジ面Rの位置のズレの調整作業も、その位置のズレの幅に応じたワッシャーを、着脱するのみであるから、非常に簡単に行うことができる。そして、前記図9に示されたように、手差しトレイを支持した場合でも、そのトレイを装置本体のトレイ収容部に着脱する際には、前記図6ないし図8に示されるようにして行うことができる。
【0019】
前述したように、用紙送りの基準線に対応させて、手差しトレイを横移動させる方式は、サイドレジ方式の装置にのみ適用されるものではなく、センターレジ方式の装置の場合にも、同様に適用することが可能である。つまり、センターレジ方式の装置では、手差しトレイから給紙される用紙の幅方向の中央部が、用紙路の中央部に対してズレを生じることがある。その際には、前記サイドレジ方式の装置の場合と同様に、用紙搬送路のレジ線とのズレの巾に応じて、手差しトレイをそのズレの方向に移動させて、供給される用紙が正常な位置から送り込まれるようにすることができる。そして、そのような調整方式を用いる場合でも、前記各実施例に示された調整機構を用いることができ、装置本体の収容部に対する収容性能も同様に発揮させることができる。
【0020】
なお、前述したように構成した手差しトレイの位置決め機構は、電子写真複写機やレーザプリンタ等の他にも、任意の記録紙作成装置に適用することが可能である。また、図3に示されるように、トレイの用紙載置部に設ける移動ガイド部材の構造と、その摺動機構等も、従来の手差しトレイに設けられている任意の機構を適用することが可能である。
【0021】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置の手差しトレイ支持装置は、前述したように構成したことにより、手差しトレイに設ける用紙に対する基準線が、装置本体の用紙搬送路の基準線に合致しない場合でも、そのトレイの位置を支軸に沿わせて横移動させることにより、容易に調整することができる。また、本発明の手差しトレイは、支軸の一方にスプリング等の弾性部材を介して支持させているので、トレイをトレイ収容部に収容する際に、トレイのズレを容易に解消して、本体に支持させることができる。そして、前記調整機構の構成を簡素化することができるので、小型の電子写真複写機等に対しても手差しトレイを設けることができ、用紙の送りの基準線の調整を容易に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真複写機に設ける手差しトレイの説明図である。
【図2】手差しトレイの正面図である。
【図3】手差しトレイの分解斜視図である。
【図4】電子写真複写機の本体に設けるトレイ収容部と手差しトレイの関係を示す説明図である。
【図5】電子写真複写機において、手差しトレイの開閉の状態を示す側面図である。
【図6】幅方向の調整によるトレイの位置とトレイ収容部とのズレの状態の説明図である。
【図7】本発明の手差しトレイをトレイ収容部に収容する途中の状態の説明図である。
【図8】手差しトレイをトレイ収容部に収容した状態の説明図である。
【図9】本発明の手差しトレイの別の支持機構の説明図である。
【符号の説明】
1 電子写真複写機、 2 トレイ収容部、
5・6 本体ブラケット、 10 手差しトレイ、
11 用紙載置部、 12・13 フランジ部材、
15・16 挿入孔、 17 移動ガイド部材、
21 固定側スタッド部材、 22 スタッド、 23 スプリング、
25 調整側スタッド部材、 26 スタッド、 27 ネジ部、
28 ハンドル部材、 30 スタッド部材、 32 ワッシャー。
Claims (2)
- 画像形成装置本体の給紙口に対して開閉自在に軸支され、前記装置本体に供給する用紙を載置する手差しトレイを備え、
前記手差しトレイは、使用状態において、用紙送行方向に対して巾方向の位置を調整可能に構成され、画像形成装置本体への収容時は、画像形成装置本体に設けた係止爪に支持されるように構成される画像形成装置において、
前記手差しトレイを装置本体に対して揺動可能に支持する支軸部材は、前記手差しトレイの巾方向の位置を前記手差しトレイの回動軸線方向に調整可能に、第1の側を形成し、かつ、前記支軸部材の第2の側には、前記手差しトレイを装置本体の支軸部材の第1の側に押し付ける手段を配置して設け、
前記手差しトレイを前記支軸部材の第2の側に押し付けた状態で、前記手差しトレイを係止爪に支持させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記手差しトレイを装置本体に収容する際に、前記手差しトレイを支軸部材の軸線方向に摺動させる案内手段を、前記手差しトレイを支持する係止爪に備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09000092A JP3587534B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP09000092A JP3587534B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05254698A JPH05254698A (ja) | 1993-10-05 |
JP3587534B2 true JP3587534B2 (ja) | 2004-11-10 |
Family
ID=13986332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09000092A Expired - Fee Related JP3587534B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3587534B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-13 JP JP09000092A patent/JP3587534B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05254698A (ja) | 1993-10-05 |
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