JP3587286B2 - ガスメータの支持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガスの使用量を計測するガスメータを支持するための支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各家庭のガスの使用量を計測するためのガスメータを設置する場合には、元栓に接続されたガス管と、家庭のガス配管に接続されたガス管とをそれぞれ地面に立設し、各ガス管の上端部にガスメータの導入口と導出口とをそれぞれ接続する。すると、各ガス管が鉄製であるので、ガスメータは各ガス管に支持される。
【0003】
最近、鉄製のガス管に代えてフレキシブルガス管が多用されるようになってきた。このフレキシブルガス管は、柔軟性を有しているため、ガスメータを支持することができない。
【0004】
そこで、この出願の出願人は、フレキシブルガス管が採用された場合であってもガスメータを支持することができる支持装置を先に提案している(特願平8−62038号参照)。この支持装置は、装置本体たる支持板と、この支持板に取り付けられた流入管および流出管とを備えており、流入管および流出管の各一端部にはガスメータの導入口と導出口とがそれぞれ接続され、各他端部にはガス管がそれぞれ接続される。そして、支持板を地面に立設された支持軸または家屋の壁等に取り付けることにより、ガスメータを支持するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記先の提案に係るガスメータの支持装置は、フレキシブルガス管を接続するようになっているため、鉄製のガス管が立設されている場合には採用することができない。すなわち、鉄製のガス管の上端部にはテーパ雄ねじが形成されているので、流入管および流出管の各他端部にテーパ雌ねじを形成し、このテーパ雌ねじにテーパ雄ねじを螺合させることによって、各ガス管に流入管および流出管を接続することができそうであるが、実際には一方のガス管に例えば流入管を接続するときには、支持装置全体を回転させなければならず、しかも一方のガス管に流入管を接続した後では、他方のガス管に流出管を接続することができなくなってしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、請求項1に係る発明は、流入管と流出管とを備え、上記流入管および流出管の各一端部にガスメータの導入口と導出口とがそれぞれ接続され、上記流入管および流出管の各他端部にガス管がそれぞれ接続されるガスメータの支持装置において、上記流入管および流出管のうちの少なくとも一方の他端部に継手の一端部を気密にシールされた状態で回転自在に、かつ離脱不能に設け、この継手の他端部に上記ガス管が螺合固定されるテーパねじ部を形成したことを特徴としている。
【0007】
この場合、上記流入管および上記流出管が装置本体に取り付けられていることが望ましい。
また、上記継手とこの継手が設けられた上記流入管または上流出管との間に、それらの間を封止する耐火材製のシール部材を装着することが望ましく、上記シール部材は金属で形成するのが望ましい。特に、上記継手とこの継手が設けられた上記流入管または上記流出管とに、継手の軸線方向に対向する対向面をそれぞれ形成し、上記シール部材を上記継手の軸線方向に弾性圧縮変形可能に形成し、このシール部材をそれ自体の弾性によって上記一対の対向面に押圧接触させることにより、上記継手とこの継手が設けられた上記流入管または上記流出管との間を封止するのが望ましい。
さらに、上記継手を上記流入管または上記流出管の他端部にその軸線方向へ所定範囲移動可能に設けるのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図1〜図4を参照して説明する。
図1はこの発明に係るガスメータの支持装置1の正面図であり、図2はその平面図である。これらの図に示すように、支持装置Aは、水平に配置された支持板(装置本体)1と、支持板1の左右の端部に配置された流入管2および流出管3とを備えている。
【0009】
支持板1の前面の左右両端部には、後方に向かって延びる支持溝11,12がそれぞれ形成されている。この支持溝11,12の後端部は、半円状をなしており、この半円状をなす支持溝11,12の後端部を中心として略四半分の円弧状に延びるガイド孔13,14が支持板1に形成されている。
【0010】
流入管2は、逆U字状をなしており、その流入側端部(他端部)21および流出側端部(一端部)22を下方に向けて支持板1の左端部に配置されている。流出側端部22は、支持溝11の半円状をなす後端部に回動自在に嵌合されている。また、流出側端部22には、支持板1の上面に沿って延びる固定アーム23が形成されている。この固定アーム23の先端部には、ボルト51が挿通されている。このボルト51は、ガイド孔13にその長手方向へ移動可能に挿通されており、ガイド孔13を貫通した下端部には、ナット(図示せず)が螺合されている。したがって、流入管2をその流出側端部22を中心として回動させると、ボルト51がガイド孔13に沿って移動することになり、流入管2を所望の位置に回動させた後、ボルト51およびナットを締め付けることにより、流入管2が支持板1に所望の回動位置で固定されている。また、流入管2の中央には、流入管2の内部のガス通路24(図3参照)を開閉するためのガス栓部25が設けられている。このガス栓部25は、公知のガス栓と同様に構成されているので、その説明は省略する。
【0011】
一方、流出管3も流入管2と同様に逆U字状をなしており、流入側端部(一端部)31および流出側端部(他端部)32を下方に向けて支持板1の右端部に配置されている。流入側端部31は、支持溝12の後端部に回動自在に嵌合されており、固定アーム33およびガイド孔14を貫通するボルト52およびナット(図示せず)によって支持板1に所望の回動位置で固定されている。また、流出管3の中央部外面には、流出管3内のガス通路(図示せず)に連通した検査孔(図示せず)が形成されている。この検査孔は、流出管3のガス通路内を流れるガスの圧力を測定するための圧力計が接続されるものであるが、測定時以外は閉栓53によって閉じられている。
【0012】
流入管2の流出側端部22には、ガスメータMのガス導入管部Maがナット4を介して連結されている。図3に示すように、ナット4は、流出側端部22に抜け止めされた状態で回転自在に設けられる一方、ガスメータMの導入管部Maに螺合されている。したがって、ナット4を締め付けると、流出側端部21と導入管部Maとの互いに対向する先端面どうしがパッキンPを介して押圧接触される。これにより、流入管2の内部通路24とガスメータMの導入口Maとが気密に接続され、流入管2に供給されたガスがガスメータM内に導入される。
【0013】
流出管3の流入側端部31には、ガスメータMのガス導出管部Mbがナット5を介して連結されている。この連結構造は、流入管2の流出側端部22とガス導入管部Maとの連結構造と同様である。したがって、ガスメータMを通過したガスが、ガスメータMの導出口(図示せず)を通って流出管3のガス通路(図示せず)に流入する。
【0014】
このように、支持装置Aは、支持板1に流入管2および流出管3が取り付けられ、流入管2および流出管3にガスメータMが接続されることにより、全体がユニット化されている。しかるに、ユニット化されているが故に、前述したように地面に予め立設された2つのガス管8、9に流入管2および流出管3を接続することができない。
【0015】
そこで、この支持装置Aにおいては、流入管2の流入側端部21および流出管3の流出側端部32に継手6,6をそれぞれ設け、継手6,6を介して流入管2の流入側端部21および流出管3の流出側端部32にガス管8,9を接続するようにしている。以下、継手6によるガス管8の接続構造について説明する。なお、継手6によるガス管9の接続構造は、継手6によるガス管8の接続構造と同様であるのでその説明は省略する。
【0016】
まず、互いに接続すべき流入側端部21とガス管8とについて説明すると、図1および図4に示すように、流入側端部21の外周面には、断面六角形状のをなすスパナ掛け部26が形成され、流入側端部21の内周面には、断面円形の嵌合孔部27が形成されている。この嵌合孔部27の内径は、ガス通路24の内径より大きくなっており、嵌合孔部27とガス通路24との間には、下方を向く環状の段差面(対向面)28が形成されている。一方、流入側端部21に接続されるガス管8は、地中に埋設された下端部が元栓に接続されている。したがって、元栓を開くと、ガスが流入管2を介してガスメータMに導入される。一方、ガス管8の上端部には、テーパ雄ねじ部81が形成されている。なお、ガス管9も地面に立設されており、その下端部は家庭用の配管に接続されている。したがって、ガスメータMを通過したガスは、流出管3およびガス管9を介して家庭のガス機器に供給される。
【0017】
上記継手6は、筒状をなすものであり、一端部に形成された断面円形の嵌合部61と、他端部に形成されたナット部62とから構成されている。嵌合部61の先端面(対向面)61aの内周側には、環状突出部63が形成されている。一方、ナット部62の内周面には、テーパ雌ねじ部64が形成されている。
【0018】
継手6の嵌合部61は、流入側端部21の嵌合孔部27に回転自在に挿入されている。嵌合部61の外周面と嵌合孔部27の内周面との間には、Oリング54,55および止めリング56が装着されている。Oリング54,55によって嵌合部61の外周面と嵌合孔部27の内周面との間が気密に封止されている。また、止めリング56によって嵌合部61が嵌合孔部27から抜け止めされ、これによって継手6が流入管2に対して離脱不能に連結されている。ただし、止めリング56を嵌め込むために嵌合孔部27の内周面に形成された環状溝29の幅(流入側端部21の軸線方向における幅)が止めリング56の幅より広くなっているので、継手6は環状溝29の幅と止めリング56の幅との差の分だけ流入側端部21の軸線方向へ移動可能である。勿論、継手6を流入側端部21に対してその軸線方向へ移動不能に連結してもよい。
【0019】
嵌合部61の先端面61aは、流入側端部21の段差面28と間隔をもって対向しており、それらの間にはシール部材57が配置されている。シール部材57は、薄肉の金属板からなるものであり、その軸線方向へ圧縮変形することができるよう皿ばね状に形成されている。そして、シール部材57は、その軸線方向に圧縮変形された状態で先端面61aと段差面28との間に介装されている。したがって、シール部材57は、それ自体の弾性力によって小径側の端部が先端面61aに環状に押圧接触されるとともに、大径側の端部が段差面28に環状に押圧接触されている。これにより、先端面61aと段差面28との間が気密に封止され、ひいては継手6と流入側端部21との間が封止されている。
【0020】
継手6のテーパ雌ねじ部64には、ガス管8のテーパ雄ねじ部81が螺合されている。これにより、ガス管8が継手6を介して流入管2に接続されている。同様にしてガス管9が継手6を介して流出管3に接続されている。その結果、支持装置A全体がガス管8,9に支持されている。
なお、支持装置A全体の支持強度を向上させるために、支持板1を家屋の壁等に固定してもよい。
【0021】
上記構成のガスメータの支持装置Aにおいては、継手6のテーパ雌ねじ部64にガス管8のテーパ雄ねじ部81を螺合させ、継手6を回転させて締め付けることにより、ガス管8を流入管2に接続することができる。したがって、支持装置A全体を回転させ必要がない。また、流出管3にガス管9を接続する場合にも同様にして接続することができる。したがって、支持装置Aを回転させる必要がないのは勿論のこと、接続不能になる事態を招くことがない。よって、ガス管8,9を流入管2および流出管3に容易に、かつ確実に接続することができる。
なお、継手6については、スパナ掛け部26およびナット部62にそれぞれスパナを係合させることにより、容易に回転させることができる。
【0022】
また、支持装置Aにおいては、継手6,6が流入管2および流出管3に対して移動可能になっているので、ガス管8,9の上端の位置(ガス管8,9の高さ)に若干の差異がある場合であっても、ガス管8,9を流入管2および流出管3に確実に接続することができる。しかも、継手6,6とガス管8,9とをテーパねじによって螺合させているので、それらの間の密封性を確保し得るように締め付けるという条件を満たす限り、継手6,6の回動位置を適宜選択することができ、それによって継手6,6とガス管8,9との螺合長さを適宜に調節することができる。したがって、ガス管8,9の高さの差をより一層吸収して流入管2および流出管3により確実に接続することができる。
さらに、継手6と流入管2との間に金属製のシール部材57を介装しているので、Oリング55,56が火災等によって焼失または焼損したとしても、継手6と流入管2との間からガス漏れが発生するのを防止することができる。勿論、継手6と流出管3との間のガス漏れも同様に防止することができる。
【0023】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、流入管2(流出管3)の内周に継手6を嵌合させているが、流入管2(流出管3)の外周に継手6を嵌合させてもよい。
また、ガス管8(ガス管9)の外周面にテーパ雄ねじ部81を形成し、継手6の内周面にテーパ雌ねじ部64を形成しているが、ガス管8(ガス管9)の内周面にテーパ雌ねじ部を形成し、継手6の外周面にテーパ雄ねじ部を形成してもよい。
また、流入管2および流出管3に継手6,6をそれぞれ設けているが、流入管2と流出管3とのいずれか一方にフレキシブル管を接続するような場合には、他方にのみ継手6を設けてもよい。
さらに、金属製のシール部材57に代えて、他の耐火材からなるシール部材を用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,2に係る発明によれば、ユニット化されたガスメータの支持装置の流入管および流出管を、予め地面または壁等に立設された2つのガス管に容易にかつ確実に接続することができるという効果が得られる。請求項3〜5に係る発明によれば、火災が発生した場合であっても継手と流入管および流出管との間からガスが漏れるのを防止することができるという効果が得られる。
請求項6に係る発明によれば、接続すべき2つのガス管の先端部の位置が若干異なっていても2つのガス管を流入管および流出管に確実に接続することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同実施の形態の平面図である。
【図3】流入管の流出側端部とガスメータの導入管部との接続構造を示す図1のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図4】流入管とガス管との接続構造を示す図1のY−Y線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
A ガスメータの支持装置
M ガスメータ
Mc 導入口
1 支持板(装置本体)
2 流入管
3 流出管
6 継手
8 ガス管
9 ガス管
21 流入側端部(一端部)
22 流出側端部(他端部)
28 段差面(対向面)
31 流入側端部(一端部)
32 流出側端部(他端部)
57 シール部材
61a 先端面(対向面)
64 テーパ雌ねじ部
81 テーパ雄ねじ部
Claims (6)
- 流入管と流出管とを備え、上記流入管および流出管の各一端部にガスメータの導入口と導出口とがそれぞれ接続され、上記流入管および流出管の各他端部にガス管がそれぞれ接続されるガスメータの支持装置において、
上記流入管および流出管のうちの少なくとも一方の他端部に継手の一端部を気密にシールされた状態で回転自在に、かつ離脱不能に設け、この継手の他端部に上記ガス管が螺合固定されるテーパねじ部を形成したことを特徴とするガスメータの支持装置。 - 上記流入管および上記流出管が装置本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のガスメータの支持装置。
- 上記継手とこの継手が設けられた上記流入管または上記流出管との間に、それらの間を封止する耐火材製のシール部材を装着したことを特徴とする請求項1または2に記載のガスメータの支持装置。
- 上記シール部材が金属からなることを特徴とする請求項3に記載のガスメータの支持装置。
- 上記継手とこの継手が設けられた上記流入管または上記流出管とに、継手の軸線方向に対向する対向面をそれぞれ形成し、上記シール部材を上記継手の軸線方向に弾性圧縮変形可能に形成し、このシール部材をそれ自体の弾性によって上記一対の対向面に押圧接触させることにより、上記継手とこの継手が設けられた上記流入管または上記流出管との間を封止したことを特徴とする請求項3または4に記載のガスメータの支持装置。
- 上記継手を上記流入管または上記流出管の他端部にその軸線方向へ所定範囲移動可能に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガスメータの支持装置。
Priority Applications (1)
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JP31899997A JP3587286B2 (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | ガスメータの支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31899997A JP3587286B2 (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | ガスメータの支持装置 |
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JPH11142207A JPH11142207A (ja) | 1999-05-28 |
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Family
ID=18105375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31899997A Expired - Lifetime JP3587286B2 (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | ガスメータの支持装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3587286B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-05 JP JP31899997A patent/JP3587286B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH11142207A (ja) | 1999-05-28 |
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