JP3587267B2 - 耐塩水性ラテックス - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ツビッターイオン性官能基を有する両イオン性ビニル系単量体を共重合成分として含有する水溶性の(共)重合体を、高分子乳化剤として用いた乳化重合により得られる耐塩水性のラテックスを提供する。このラテックスは電解質水溶液、特に多価金属塩水溶液あるいは高濃度の電解質水溶液中で凝集せず安定に分散するため、ラテックスを該条件下で使用するに際し特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ラテックス中のポリマー微粒子は、特定濃度以上の塩類の添加によってその分散安定性が著しく悪化し、凝集、沈殿あるいは浮遊してしまうため、塩類存在下でのラテックスの使用は大きく制限される。従って、該条件下での工業的応用が妨げられる。
【0003】
ラテックスに耐塩水性を付与するための方法としては、非イオン性の、界面活性剤あるいは単量体を、乳化剤として用いた乳化重合による方法が挙げられる。この様な方法で得たラテックスは、主に乳化剤親水性基の水和層による立体反発により安定化されると考えられ、ある程度の耐塩水性が得られる。
【0004】
しかし、この様なラテックスは数重量%までの低濃度の電解質水溶液に対しては安定でも、より高い電解質濃度では凝集、沈殿あるいは浮遊してしまうため、高濃度の電解質水溶液中でのラテックスの使用に対しては有効な手段とはなり得ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は上記の様な問題点を克服するために、電解質水溶液に対して優れた分散安定性を有するラテックスについて鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。電解質水溶液、特に高濃度の電解質水溶液、及び多価金属塩水溶液に対して優れた分散安定性を有するラテックスを開発する事は、これまでラテックスを使用する事ができなかった分野への応用が可能となり、極めて優れた使用効果を発揮する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、化6(但し、Rは炭素数1から10の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基または置換もしくは無置換のフェニレン基、XはCOO- またはSO3 - を示す)に示すツビッターイオン性官能基を有する両イオン性ビニル系単量体(A)と、必要に応じて水溶性のラジカル重合性単量体(B)及び/または疎水性のラジカル重合性単量体(C)との水溶性の(共)重合体(D)(但し、単量体(A)、(B)、(C)の合計は100重量%)と、単量体乳化剤として水溶性のラジカル重合性単量体(B)の存在下に、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、スチレン、酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種以上の疎水性のラジカル重合性単量体(E)を乳化重合して得られる耐塩水性ラテックスによって達成でき、電解質水溶液に対して優れた分散安定性を有するラテックスを提供することができる。ここで、水溶性の(共)重合体(D)は一般に高分子乳化剤と呼ばれ、通常の乳化重合における界面活性剤の代わりに水溶性の高分子を乳化剤として用いる。特に、高分子乳化剤がグラフト反応等により、ラテックス粒子表面に共有結合で固定されるような場合は反応性高分子乳化剤という。また、単量体乳化剤とは界面活性剤の代わりに乳化剤として用いる単量体をいう。尚、電解質とは水その他の溶媒に溶解してその溶液がイオン電導を行うような物質であり、電解質水溶液とはその様な物質が1種類以上溶解した水溶液をいう。
【0007】
【化6】
Figure 0003587267
【0008】
以下、本発明を詳述する。まず、ツビッターイオン性官能基を有する両イオン性ビニル系単量体(A)とは、同一単量体単位中にアニオン性基とカチオン性基の両者を併せ有する両イオン性の単量体をいい、かかる単量体は1種以上が採用される。ツビッターイオン性官能基とは化6に示すようにアニオン性基としてカルボキシル基、またはスルホン酸基から選ばれるイオン性基を有し、カチオン性基として4級アンモニウム基を有した官能基であり、単量体(A)は分子中にこの様な官能基を有したラジカル重合性の単量体である。
【0009】
かかる単量体(A)としては、以下に示す化7から化10(但し、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数0から6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基もしくはヒドロキシアルキレン基、R及びRはそれぞれ独立にメチル基またはエチル基、Rは炭素数1から10の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基もしくはヒドロキシアルキレン基または置換もしくは無置換のフェニレン基、Rは炭素数1から6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基もしくはヒドロキシアルキレン基、Xは−COOまたは−SO 、Yはエステル基アミド基または置換もしくは無置換のフェニレン基、Zは−O−または−NH−を示す。尚、化9及び化10のピリジン環に対する置換基(R及び重合性置換基)の置換位置は何処でもよい)で示される単量体が本発明において好適に採用される。
【0010】
【化7】
Figure 0003587267
【0011】
【化8】
Figure 0003587267
【0012】
【化9】
Figure 0003587267
【0013】
【化10】
Figure 0003587267
【0014】
本発明における単量体(A)は、一般にスルホベタイン型単量体、及びカルボキシベタイン型単量体として知られている。ここで、化7〜化10のXがスルホン酸基である単量体をスルホベタイン型単量体といい、カルボキシル基である単量体をカルボキシベタイン型単量体という。
【0015】
多くの場合、スルホベタイン型単量体は対応する3級アミン型単量体とスルトン類との反応によって合成される。例えば、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートと1,3−プロパンスルトンをジメチルホルムアミド中、30℃で7日間反応させることによって、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウム内部塩が合成できる。また、3級アミン型単量体にアルデヒドまたはケトン類と酸性亜硫酸ナトリウムとの縮合物を反応せしめる、あるいは3級アミン型単量体とハロアルカンスルホン酸との反応、さらに水酸基を有する4級アンモニウム型単量体の硫酸エステル化反応によってもスルホベタイン型単量体を合成することができる。
【0016】
その他、1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−2−メチル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−2−メチル−3−(4−スルホブチル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−3−(2−スルホベンジル)イミダゾリウム内部塩、2−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩、2−メチル−5−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩、4−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩、N,N−ジエチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウム内部塩、3−{3−[2−(メタクリロイルオキシ)エトキシカルボニル]ピリジニオ}プロパンスルホネ−ト内部塩、N,N−ジメチル−N−(2−アクリロイルオキシエチル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウム内部塩、N,N−ジメチル−N−(3−アクリルアミノプロピル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウム内部塩等のスルホベタイン型単量体が本発明における両イオン性ビニル系単量体(A)として好適に使用することができる。
【0017】
一方、カルボキシベタイン型単量体は、対応する3級アミン型単量体とモノハロアルキルカルボン酸類との反応によって合成することができる。例えば、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドとモノクロロ酢酸ナトリウムをメタノール中で反応させることによって、N,N−ジメチル−N−(3−アクリルアミドプロピル)−N−(カルボキシメチル)アンモニウム内部塩が合成できる。また、3級アミン型単量体とβ−プロピオラクトン等の環状エステル化合物との反応によっても本発明のカルボキシベタイン型単量体を合成することができる。さらに、3級アミン型単量体とモノブロモ酪酸エチル等のモノハロアルキルカルボン酸アルキルエステルとの反応の後、エステル基の加水分解により合成する等の方法がある。
【0018】
その他、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−N−(カルボキシメチル)アンモニウム内部塩、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−N−(カルボキシエチル)アンモニウム内部塩、N,N−ジメチル−N−(2−アクリロイルオキシエチル)−N−(カルボキシメチル)アンモニウム内部塩、N,N−ジメチル−N−(2−アクリロイルオキシエチル)−N−(カルボキシエチル)アンモニウム内部塩、N,N−ジメチル−N−(3−アクリルアミドプロピル)−N−(カルボキシエチル)アンモニウム内部塩等のカルボキシベタイン型単量体が本発明における両イオン性ビニル系単量体(A)として好適に使用することができる。
【0019】
ツビッターイオン性官能基を有する両イオン性ビニル系単量体(A)を、好ましくは30重量%〜90重量%の範囲内で含有する水溶性の(共)重合体(D)の存在下に、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、スチレン、酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種以上の疎水性のラジカル重合性単量体(E)を乳化重合することによって、本発明の課題である電解質水溶液に対して安定なラテックスが得られる。単量体(A)の(共)重合体(D)中の組成が30重量%未満では十分な電解質水溶液に対する安定性が得られないため、単量体(A)の組成は30重量%以上であることが望ましい。単量体(A)の組成が90重量%を超えると、場合によっては水溶性が低下し、乳化重合がうまく進行しないこともあるため、好ましくは90重量%以下であることが望ましい。
【0020】
本発明において、単量体(A)と共に水溶性のラジカル重合性単量体(B)を(共)重合体(D)中の共重合成分として用いることもできる。すなわち、生成ラテックスの分散安定性、放置安定性、攪拌安定性、希釈安定性、凍結安定性等の性能を向上させるため、成膜後のフィルム物性を向上させるため、比較的高価な単量体(A)の使用量を減らすため、あるいは、反応性高分子乳化剤として用いる場合、グラフト反応等の活性部位として導入する場合がある。また、ツビッターイオン性官能基を有するラジカル重合性単量体(A)の単独重合体、あるいは単量体(A)の組成が高い共重合体では純水に溶解しない、あるいは純水に対する溶解性が極端に低い場合がある。その様な場合に高分子乳化剤として使用するために、(共)重合体(D)中に水溶性のラジカル重合性単量体(B)を共重合成分として含有させて水溶性を向上させる、あるいは水溶性を制御する、等の理由により、水溶性のラジカル重合性単量体(B)を共重合成分として使用することは、塩水安定性を妨げない範囲内においては何ら問題はない。また、単量体(B)を使用する必要が無い場合は使用しなくともよい。
【0021】
水溶性のラジカル重合性単量体(B)は、水溶性の(共)重合体(D)と共に乳化剤として併用して用いることができる。すなわち、通常の無乳化剤系の乳化重合における単量体乳化剤として、生成するラテックスの各種性能を向上させる等の理由により、(共)重合体(D)と共に使用することができる。また、使用する必要がない場合は使用しなくともよい。
【0022】
かかる単量体(B)は、水溶性であるために親水性の官能基を分子中に有していなければならない。親水性の官能基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミド基、水酸基、ポリエーテル基、1級2級及び3級アミノ基、4級アンモニウム基等がある。尚、ここでいう水溶性とは、標準状態において水に対する溶解度が20重量%以上のものを指す。
【0023】
この様な親水性の官能基を有する水溶性のラジカル重合性単量体(B)としては例えば、アクリル酸及びその塩、メタクリル酸及びその塩、イタコン酸及びその塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−置換アルキルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリルアミド、ビニルスルホン酸及びその塩、メタアリルスルホン酸及びその塩、スチレンスルホン酸及びその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、2−メタクリロイルオキシエタンスルホン酸及びその塩、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、3−メタクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩、2−メタクリロイルオキシエチルジメチルアミン及びその塩、3−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、N−ビニル−2−ピロリドン、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられ、これらの単量体を1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
特に、単量体(B)としてカルボン酸基及びその塩、スルホン酸基及びその塩を有するものから選ばれた単量体を用いることにより、他の水溶性単量体(B)を用いた場合よりも優れた安定性を有するラテックスを得ることができる。
【0025】
かかる単量体(B)としてはアクリル酸及びその塩、メタクリル酸及びその塩、スチレンスルホン酸及びその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、2−メタクリロイルオキシエタンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
【0026】
水溶性のラジカル重合性単量体(B)の(共)重合体(D)中の組成は、好ましくは10重量%〜70重量%の範囲内である。
【0027】
水溶性の(共)重合体(D)の親水性の程度を制御することにより、(共)重合体(D)の乳化作用を制御することができる。水溶性高分子の親水性を制御する方法として、高分子構造中の親水性部位と疎水性部位の量を制御することが挙げられるが、一般的には水溶性単量体と疎水性単量体からなる両親媒性高分子の単量体組成を制御することにより親水性が制御できる。本発明においても、(共)重合体(D)の共重合成分として疎水性のラジカル重合性単量体(C)を共重合することにより、(共)重合体(D)の親水性を制御することができ、疎水性のラジカル重合性単量体(E)に対する乳化作用を制御することができる。
【0028】
疎水性のラジカル重合性単量体(C)は、基本的に水に溶解しない疎水性の単量体であればどの様な単量体でもよい。但し、生成した(共)重合体(D)が純水に溶解すること、及び生成ラテックスの安定性を損なわない範囲内に限る。尚、ここでいう疎水性とは、水に対する溶解度が標準状態で10重量%以下のものをいう。かかる単量体(C)としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ビニルベンジルクロライド、ジビニルベンゼン等のスチレン誘導体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリレート誘導体、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、グリシジルアクリレート等のアクリレート誘導体、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデン等が挙げられるが、もちろんこれらの単量体に限定されるものではない。
【0029】
水溶性の(共)重合体(D)中の単量体(C)の組成は、(共)重合体(D)が水溶性であること、生成するラテックスの安定性を損なわないことを満たせば特に制限はないが、好ましくは30重量%以下であることが望ましい。
【0030】
(共)重合体(D)は、ラジカル重合法のどの様な方法を用いて調整してもよいが、一般的には水を重合溶媒とした溶液重合で合成される。また、疎水性の単量体(C)をある程度共重合する場合には、単量体混合物、及び(共)重合体(D)が溶解する様な溶媒を用いる。例えば、水−メタノール混合溶媒系、水−ジメチルホルムアミド混合溶媒系等が例示できる。重合開始剤は重合溶媒に溶解するものなら特に制限は無く、一般的に用いられるラジカル重合開始剤を使用することができる。例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、及びこれらの酸化剤と酸性亜硫酸塩等の還元剤の組み合わせからなるレドックス系開始剤、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾビス系開始剤が例示できる。
【0031】
(共)重合体(D)の分子量は特に制限は無いが、あまり高分子量のものを用いると、乳化重合時にラテックス微粒子が凝集する可能性があるため、好ましくは10万以下のものがよい。
【0032】
乳化重合時の(共)重合体(D)の仕込み組成は、ラテックス微粒子の電解質水溶液に対する安定性を発現させるために、3重量%以上であることが望ましい。また、(共)重合体(D)の仕込み組成が20重量%を超えると、成膜後のフィルム物性が低下する等の理由からあまり好ましくない。
【0033】
ラテックス微粒子の中心となる、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、スチレン、酢酸ビニルから選ばれた疎水性のラジカル重合性単量体(E)は、疎水性であり、水と混合すると油相分離するような非架橋性単量体である。
【0035】
本発明の耐塩水性ラテックスは、従来より行われている、通常の界面活性剤を用いず水溶性重合体を乳化剤とした高分子乳化剤系の乳化重合法を用いて調製することができる。すなわち、重合媒体として水性媒体を用い、水溶性重合体と、必要に応じて水溶性単量体と、疎水性単量体とを水溶性ラジカル重合開始剤により重合する乳化重合方法が採用される。
【0036】
水溶性ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の酸化剤、及びこれら酸化剤と酸性亜硫酸ナトリウム等の還元剤との組み合わせからなるレドックス系開始剤、アゾビスシアノ吉草酸等の水溶性アゾビス系開始剤等が挙げられる。水溶性ラジカル重合開始剤の使用量は単量体総重量に対して0.1重量%〜5重量%、好ましくは0.3重量%〜1.5重量%の範囲内であることが望ましい。重合操作は水性媒体中に(共)重合体(D)、各単量体、開始剤を混合し、攪拌下必要に応じて温度制御を行う。この時、(共)重合体(D)、各単量体、及び開始剤は予め全量を加えておいてもよいが、必要に応じて、(共)重合体(D)、各単量体、開始剤を時間的に変化して添加する連続多段重合法や断続多段重合法も採用することができる。重合温度は使用する単量体、開始剤の種類に応じて適宜設定すればよい。ラテックスの固形分は一般にはおおよそ20〜50重量%であるが、目的に応じて重合時の(共)重合体(D)、及び各単量体の仕込み濃度を設定すればよい。
【0037】
以上の様に調整したラテックスは、高濃度の電解質水溶液中に添加しても、凝集、分離せず優れた耐塩水性を発揮する。
【0038】
【作用】
本発明のラテックスが、電解質水溶液に対して優れた安定性を有する理由は十分に解明するに至っていないが、概ね次の様であろうと考えられる。すなわち、ツビッターイオン性官能基を有するラジカル重合性単量体(A)の単独重合体が通常の高分子電解質に比べ、電解質水溶液に対して高溶解性を示すのみならず、高濃度の電解質水溶液に対しても高溶解性を示すことから、主にツビッターイオン性官能基を有する共重合体を保護層とするラテックス微粒子間の立体反発によって電解質水溶液中で安定化されるものと考えられる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例に従って本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0040】
参考例 水溶性の(共)重合体(D)の合成
本参考例においてツビッターイオン性官能基を有するラジカル重合性単量体(A)は、スルホベタイン型単量体として、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウム内部塩(以下、DMEPSと略す)、N,N−ジメチル−N(3−アクリルアミノプロピル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウム内部塩(DAPPS)、1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩(VIPS)、4−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩(VPPS)をPOLYMER,1977,Vol.18,1058.に記載の方法と同様にして、各単量体の対応する3級アミン型単量体とプロパンスルトンから合成した。粗生成物をメタノール/酢酸エチルで数回再沈精製し、真空乾燥して単量体を得た。また、カルボキシベタイン型単量体である、N,N−ジメチル−N−(3−アクリルアミドプロピル)−N−(カルボキシメチル)アンモニウム内部塩(DAPMB)は興人株式会社からのものである。N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−N−(カルボキシメチル)アンモニウム内部塩(DMEMB)は対応する3級アミン型単量体とモノクロロ酢酸ナトリウムをメタノール中、60℃で反応させることにより合成した。
【0041】
本参考例において、水溶性のラジカル重合性単量体(B)として、メタクリル酸(MAA)、アクリル酸(AA)、スチレンスルホン酸ナトリウム(SSNa)を使用した。また、疎水性のラジカル重合性単量体(C)として、メチルメタクリレート(MMA)、ブチルアクリレート(BA)、スチレン(St)を使用した。疎水性のラジカル重合性単量体(E)としては、メチルメタクリレート(MMA)、メチルアクリレート(MA)、スチレン(St)、酢酸ビニル(VAc)を使用した。ラジカル重合開始剤は、アゾビスシアノ吉草酸(ACVA)、及び過硫酸アンモニウム(APS)と重亜硫酸ナトリウム(SBS)からなるレドックス系開始剤を使用した。
【0042】
(共)重合体(D)は、純水あるいは水/メタノール混合溶媒中に所定量の各種単量体(総単量体濃度は20重量%)と開始剤としてACVAを溶解し、60℃で24時間重合し、イオン交換水で7日間透析後、減圧乾燥することにより得た。また、比較例として両イオン性ビニル系単量体(A)を含有しない共重合体も同様に合成した。各共重合体の単量体仕込み組成と重合条件を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003587267
【0044】
尚、表1中の(共)重合体(D)の内、DMSSB−5については、GPC(標準ポリマーはポリスチレンスルホン酸ナトリウムを使用)測定により標準ポリマー換算分子量を、また、元素分析(N%、S%)により共重合組成を求め、それぞれ、分子量は約7万、共重合組成は、DMEPS:SSNa:BA=56:3014(重量%)と求められた。
【0045】
実施例
乳化重合操作は以下の手順に従って行った。冷却管、温度計、攪拌装置を備えた500mlのセパラブルフラスコに80gの蒸留水を入れ、55℃の恒温槽に設置した。総単量体重量に対し1重量%のAPSと、所定量の(共)重合体(D)及び場合によっては水溶性のラジカル重合性単量体(B)を溶解し、攪拌下に単量体(E)を加えた(総単量体濃度=20重量%)。攪拌回転数を約300rpmに保ち、APSの1.2倍モル量の30重量%SBS水溶液を加えた。2時間後、恒温槽の水温を65℃に上げ、さらに3時間攪拌し、その後攪拌下に水道水で冷却し、200メッシュ濾過してラテックスを得た。重合率はラテックスを乾燥し、固形分から概算した。ラテックス粒子の粒子径は大塚電子(株)製電気泳動光散乱光度計ELS−800を用いて測定した。重合時の各単量体の仕込み組成、及び重合率、重量平均粒子径を表2及び表3に示す。
【0046】
【表2】
Figure 0003587267
【0047】
【表3】
Figure 0003587267
【0048】
No.1〜9は両イオン性ビニル系単量体(A)としてDMEPS、水溶性のラジカル重合性単量体(B)としてSSNa、及び疎水性のラジカル重合性単量体(C)としてBAからなるDMSSB−5を(共)重合体(D)として乳化重合したラテックスを示す。No.10〜14はDMEPSとSSNAの仕込み組成を変化させた(共)重合体(D)を用いたラテックスを示す。No.15、16はDMEPSとSSNa、及びBAからなる(共)重合体(D)の単量体(C)の組成を変化させたものを用いたラテックスを示す。No.17〜26は単量体の種類を各種変化させた(共)重合体(D)を用いたラテックスを示す。尚、No.23は両イオン性ビニル系単量体(A)の単独重合体を乳化剤として用いたラテックス、No.24は両イオン性ビニル系単量体(A)の単独重合体と水溶性のラジカル重合性単量体(B)を併用したラテックスである。また、No.27、及び28は比較例のラテックスを示す。
【0049】
塩水安定性の評価は、得られた各ラテックス5mlと各種電解質水溶液25mlを混合した後静置し、24時間後の混合液の状態を目視により判定した。電解質水溶液としては、10%NaSO、10%CaCl、50%NaSCN、鋼板防錆被覆用クロメート液(クロメート液、組成:三酸化クロム=20重量%、リン酸=5重量%、コロイダルシリカ=2.5重量%、ケイフッ化バリウム=1重量%)を用いた。結果を表4に示す。尚、表中の塩水安定性の評価記号の意味は以下に示す通りである。
○:安定(凝集無し)
△:一部凝集物有り
×:凝集(あるいは相分離)
【0050】
【表4】
Figure 0003587267
【0051】
No.1のラテックスは高濃度の電解質水溶液に対しては安定性が悪いが、10%NaSO、及び10%CaClに対しては安定であった。No.2のラテックスは高濃度の電解質水溶液に対しては若干の凝集が認められるものの、比較例に較べ、十分な高濃度の電解質水溶液に対する安定性を有していた。No.14は共重合体(D)中の両イオン性ビニル系単量体(A)の仕込み組成が比較的少ないものであり、高濃度の電解質水溶液に対しては幾分安定性に欠けるが、その他の電解質水溶液に対しては安定なものであった。No.16は(共)重合体(D)中の疎水性のラジカル重合性単量体(C)の仕込み組成が高い(共)重合体(D)を用いたラテックスであり、これも高濃度の電解質水溶液に対しては若干の凝集が認められた。
【0052】
No.3〜13、15、17〜26は各種電解質水溶液に対して非常に優れた分散安定性を示した。特に50%NaSCNという非常に高濃度の電解質水溶液に対しても凝集、あるいは相分離せずに安定に存在していることは驚異的でさえある。また、多価金属塩水溶液に対しても優れた安定性を示した。本願発明のラテックスは、この様な非常に高濃度の電解質水溶液、あるいは多価金属塩水溶液中という本来扱うことのできない環境中でラテックスを安定に扱おうとする場合に特に有用である。
【0053】
比較例であるNo.27、28は低濃度の電解質水溶液に対してはある程度の耐塩水性を示すものの、高濃度の電解質水溶液、及び多価金属塩水溶液に対しては凝集してしまうため、安定化効果はあまり無い。このことから、両イオン性ビニル系単量体(A)を共重合成分として含む(共)重合体(D)の存在により高度の耐塩水性が発現することが明確である。
【0054】
【発明の効果】
以上説明した本発明の耐塩水性ラテックスは、特に高濃度の電解質水溶液や多価金属塩水溶液中で優れた分散安定性を有するため、該水溶液中でラテックスを使用する場合に絶大な使用効果を発揮する。従って、本発明の耐塩水性ラテックスはこの様な環境下でのラテックスの工業的応用に対し、有効な開発の方策を与えるものである。

Claims (4)

  1. ツビッターイオン性官能基(化1)を有する両イオン性ビニル系単量体(A)と、必要に応じて水溶性のラジカル重合性単量体(B)及び/または疎水性のラジカル重合性単量体(C)との水溶性の(共)重合体(D)(但し、単量体(A)、(B)、(C)の合計は100重量%)と、必要に応じて単量体乳化剤として水溶性のラジカル重合性単量体(B)の存在下に、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、スチレン、酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種以上の疎水性のラジカル重合性単量体(E)を乳化重合して得られる耐塩水性ラテックス(但し、Rは炭素数1から10の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基または置換もしくは無置換のフェニレン基、XはCOO- またはSO3 - を示す)
    Figure 0003587267
  2. 両イオン性ビニル系単量体(A)が、化2〜5(但し、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数0から6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基もしくはヒドロキシアルキレン基、R3 及びR4 はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基、R5 は炭素数1から10の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基もしくはヒドロキシアルキレン基または置換もしくは無置換のフェニレン基、R6 は炭素数1から6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基もしくはヒドロキシアルキレン基、Xは−COO- または−SO3 - 、Yはエステル基アミド基または置換もしくは無置換のフェニレン基、Zは−O−または−NH−を示す。尚、化4及び化5のピリジン環に対する置換基(R1 及び重合性置換基)の置換位置は何処でもよい)で示される単量体から選ばれる1種以上の単量体であることを特徴とする請求項1記載の耐塩水性ラテックス。
    Figure 0003587267
    Figure 0003587267
    Figure 0003587267
    Figure 0003587267
  3. 水溶性の(共)重合体(D)が、水溶性のラジカル重合性単量体(B)の1種以上を必須成分とした共重合体であることを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の耐塩水性ラテックス。
  4. 水溶性のラジカル重合性単量体(B)が、カルボン酸基及びその塩、スルホン酸基及びその塩を有する単量体から選ばれる事を特徴とする請求項1〜いずれかに記載の耐塩水性ラテックス。
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