JP3584836B2 - 対面式キッチンユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は台所とこの台所に隣接するダイニングルーム等の部屋との間に設置する対面式キッチンユニットの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、台所と台所に隣接するダイニングルームとの間に対面式キッチンユニットを設けることが広く行われるようになってきたが、ガス器具等を配置した加熱調理台を対面式キッチンユニットに組み込んだ場合、加熱調理台の背面側に防火性のある壁体を設けたりしなければならなく、加熱調理台の背面側の空間を有効に利用できないという問題がある。
【0003】
本発明は叙述の点に鑑みてなされたものであって、加熱調理台の背面側に収納家具を配置しても防火上問題のないように施工できて加熱調理台の背面側の空間を有効に利用でき、しかも外観よくできる対面式キッチンユニットを提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の請求項1の対面式キッチンユニットは、台所1と台所1に隣接する部屋2との間にこれらの間を仕切るように収納家具3と加熱調理台4とを配置すると共に加熱調理台4が台所1側を向き収納家具3が台所1に隣接する部屋2を向くように加熱調理台4と収納家具3とを背中合わせに配置し、収納家具3の一方の側面の側面パネル5を壁6面に沿わせ、収納家具3の加熱調理台4より上方に突出する背面に不燃材7を装着し、不燃材7の壁6側の側端と壁6面との間に隙間覆い部材8を配置し、隙間覆い部材8のパネル嵌合部9に側面パネル5の背面側の端縁を嵌合すると共にパネル嵌合部9を固着具10にて壁6に固定し、上記不燃材7を下地側の不燃ボード7aと表面化粧用のキッチンボード7bとで構成し、隙間覆い部材8の固定片11を固着具12にて不燃ボード7aに固定し、隙間覆い部材8のボード嵌合部13内にキッチンボード7bの壁6側の端縁を嵌合して成ることを特徴とする。収納家具3の加熱調理台4より上方に突出する背面に不燃材7を装着したことにより加熱調理台4の背面側に収納家具3を配置しても防火構造にでき、対面式キッチンユニットであっても加熱調理台4を配置できると共に加熱調理台4の背面側の空間を有効に利用して収納できる。また収納家具3の背面側に不燃材7を取り付けても不燃材7と壁6面との間を外観よく仕舞うことができて外観よく施工できる。また隙間覆い部材8で収納家具3の側面パネル5を壁6に固定できるのは勿論、壁6と不燃材7との間に隙間覆い部材8をぴったり確実に取り付けることができ、しかも表面のキッチンボード7bの端縁を外観よく仕舞うことができる。
【0006】
また本発明の請求項2の対面式キッチンユニットは、請求項1または請求項2において、収納家具3の上面の周縁に飾り縁14を配置すると共に収納家具3の上面に取り付けた飾り縁支持部材15で飾り縁14を取り付けるにあたって、不燃材7を取り付けた側では飾り縁支持部材15に延長部材16を継ぐと共に延長部材16を収納家具3の天板17に固定したことを特徴とする。収納家具3の上面の周縁に飾り縁14を取り付けることができて外観よくできる。また飾り縁14を飾り縁支持部材15で収納家具3の天板17に取り付けるが、不燃材7を取り付ける側でも延長部材16を用いることで同じ飾り縁支持部材15を用いて取り付けることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の対面式キッチンユニットは台所1と台所1に隣接する部屋2との間に設置されるのであるが、本例の場合、図1乃至図3に示すように隣接する部屋がダイニングルーム2aである例について述べる。台所1とダイニングルーム2aとの間には加熱調理台4、流し台18等の調理台を並べて設置してあり、加熱調理台4、流し台18等の調理台の前面は台所1側を向いている。加熱調理台4はガス機器等を設置してあり、上面で煮炊き等の加熱調理を行うようになっている。この加熱調理台4は部屋の壁6際に壁6面と直交するように設置されている。
【0008】
この加熱調理台4の背面側には加熱調理台4と背中合わせになるように収納家具3を配置してあり、収納家具3の扉20をダイニングルーム2a側に向けてある。この収納家具3は本例の場合、加熱調理台4と略同じ高さの下部収納部3aと、加熱調理台4の上面から天井近くまで至る高さの上部収納部3bとで形成されている。この上部収納部3bは本例の場合カップボードと称される食器棚である。この収納家具3の両側には側面パネル5が貼られているが、一方の側面パネル5が壁6面に沿わせてある。他方の側面パネル5側で収納家具3の上面と天井とは天井固定板21で連結してある。天井板22の下面には上固定棧23が配置され、上固定棧23の下面から天井材22を介して野縁24にビス等の固着具25を打入することで上固定棧23が取り付けられている。上固定棧23の真下で収納家具3の上面には下固定棧26がビス等の固着具25で固着されており、上固定棧23と下固定棧26との間に上記天井固定板21を架設して連結してある。流し台18の背部には上方に突出する立ち上がり部19を設けてあり、立ち上がり部19の上端には対面カウンター27を装着してある。
【0009】
加熱調理台4のより上方に突出する部分で収納家具3の背面には下地棧28を介して不燃材7が取り付けられる。不燃材7は下地側の不燃ボード7aと表面化粧用のキッチンボード7bとで構成されている。下地側の不燃ボード7aは例えば珪酸カルシウム板であり、表面化粧用のキッチンボード7bは例えば化粧珪酸カルシウム板である。下地棧28には下地棧28に重ねるように不燃ボード7aが貼られ、不燃ボード7aの上には不燃ボード7aに重ねるようにキッチンボード7bが貼られる。不燃材7の上端ではキッチンボード7bの上から押さえるようにボード固定金具29が配置され、ボード固定金具29から不燃ボード7a及び下地棧28にビス等の固着具30を打入してある。不燃材7の下端は下地棧28と加熱調理台4のカウンター31と間に挟まれ、カウンター31の背部上のバックガード32にて仕舞ってある。キッチンボード7bの上部にはレンジフード40を取り付けてある。
【0010】
また不燃材7の壁6側の側端と壁6面との間は隙間覆い部材8にて次のように仕舞われる。この隙間覆い部材8はアルミニウム等を押出成形することにより形成された型材であり、図4に示すように断面略コ字状のパネル嵌合部9、固定片11、断面略コ字状のボード嵌合部13を有している。パネル嵌合部9には固定穴33を貫通するように穿孔してあり、固定片11に固定穴34を穿孔してある。壁6側の側面パネル5の背面側には隙間覆い部材8が配置され、パネル嵌合部9内に側面パネル5の背面側の端縁が嵌合され、ボード嵌合部9内から固定穴33にビスのような固着具10が挿通されると共に固着具10が壁6に打入され、隙間覆い部材8と側面パネル5とが壁6面に取り付けられる。隙間覆い部材8の固定片10は不燃ボード7aの上に重ねられ、固定穴34からビスのような固着具12が不燃ボード7aに打入されて固定片10が不燃ボード7aに固定され、キッチンボード7bの端縁はボード嵌合部13に嵌合されて仕舞われる。このように隙間覆い部材8を用いて仕舞うことにより、隙間覆い部材8にて収納家具3の側面パネル5を壁6面に固定でき、しかも壁6面とキッチンボード7bの端縁との間を綺麗に仕舞うことができる。
【0011】
また天井板22と収納家具3の上端との間には図7に示すように収納家具3の上面の台所1側及びダイニングルーム2a側の位置で夫々上巾木35が貼られ、収納家具3の上端と天井板22との間が仕舞われるようになっている。また収納家具3の不燃材7側の上端の上、収納家具3の扉20側の上端の上、及び対面カウンター27側の側面パネル5の上端の上には、これらに沿って図6乃至図8に示すように飾り縁14が取り付けられる。これらの飾り縁14を取り付けるとき飾り縁支持部材15を用いて取り付けられるものであり、収納家具3の上端に固定した飾り支持部材15の嵌合凸部36と飾り縁14の嵌合凹部37とを嵌合して接着剤等にて接着することにより固定される。飾り縁支持部材15を収納家具3の上に取り付けるときは収納家具3の天板17の下面側から天板17を介して飾り縁支持部材15にビス等の固着具38を打入して取り付けられる。ところが、不燃材7の上に飾り縁14を取り付ける場合には、下地棧28の厚さが厚くて天板17の下から飾り縁支持部材15に固着具38を打入することができないために次の方策を採っている。つまり、飾り縁支持部材15に延長部材16をビス等の固着具39にて固定して延長部材16を継ぎ、天板17の下面からビス等の固着具38を延長部材16に打入して固定している。このようにすると、同じ飾り縁支持部材15を用いて飾り縁14を取り付けることができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明の請求項1の発明は、台所と台所に隣接する部屋との間にこれらの間を仕切るように収納家具と加熱調理台とを配置すると共に加熱調理台が台所側を向き収納家具が台所に隣接する部屋を向くように加熱調理台と収納家具とを背中合わせに配置し、収納家具の一方の側面の側面パネルを壁面に沿わせ、収納家具の加熱調理台より上方に突出する背面に不燃材を装着しているので、加熱調理台の背面側に収納家具を配置しても防火構造にできるものであって、対面式キッチンユニットであっても加熱調理台を配置できると共に加熱調理台の背面側の空間を有効に利用して収納できるものであり、しかも不燃材の壁側の側端と壁面との間に隙間覆い部材を嵌め込んで取り付けているので、収納家具の背面側に不燃材を取り付けても不燃材と壁面との間を外観よく仕舞うことができて外観よく施工できるものである。また隙間覆い部材のパネル嵌合部を側面パネルの背面側の端縁を嵌合すると共にパネル嵌合部を固着具にて壁に固定し、上記不燃材を下地側の不燃ボードと表面化粧用のキッチンボードとで構成し、隙間覆い部材の固定片を固着具にて不燃ボードに固定し、隙間覆い部材のボード嵌合部内にキッチンボードの壁側の端縁を嵌合したので、隙間覆い部材で収納家具の側面パネルを壁に固定できるのは勿論、壁と不燃材との間に隙間覆い部材をぴったり確実に取り付けることができ、しかも表面のキッチンボードの端縁を外観よく仕舞うことができるものである。
【0014】
また本発明の請求項2の発明は、請求項1において、収納家具の上面の周縁に飾り縁を配置すると共に収納家具の上面に取り付けた飾り縁支持部材で飾り縁を取り付けたので、収納家具の上面の周縁に飾り縁を取り付けることができて外観よくできるのは勿論、飾り縁支持部材で飾り縁を取り付けるにあたって、不燃材を取り付けた側では飾り縁支持部材に延長部材を継ぐと共に延長部材を収納家具の天板に固定したので、不燃材を取り付ける側でも延長部材を用いることで同じ飾り縁支持部材を用いて取り付けることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の一部切欠正面図である。
【図2】同上の一部切欠平面図である。
【図3】同上の一部切欠側面図である。
【図4】同上の隙間覆い部材を示し、(a)は一部切欠平面図、(b)は一部切欠正面図、(c)は側面図である。
【図5】同上の隙間覆い部材の取り付け状態を示す断面図である。
【図6】同上の飾り縁を取り付ける位置を説明する平面図である。
【図7】図6のA−A線で切断した拡大断面図である。
【図8】図6のB−B線で切断した拡大断面図である。
【符号の説明】
1 台所
2 台所に隣接する部屋
3 収納家具
4 加熱調理台
5 側面パネル
6 壁
7 不燃材
7a 不燃ボード
7b キッチンボード
8 隙間覆い部材
9 パネル嵌合部
10 固着具
11 固定片
12 固着具
13 ボード嵌合部
14 飾り縁
15 飾り縁支持部材
16 延長部材
17 天板
Claims (2)
- 台所と台所に隣接する部屋との間にこれらの間を仕切るように収納家具と加熱調理台とを配置すると共に加熱調理台が台所側を向き収納家具が台所に隣接する部屋を向くように加熱調理台と収納家具とを背中合わせに配置し、収納家具の一方の側面の側面パネルを壁面に沿わせ、収納家具の加熱調理台より上方に突出する背面に不燃材を装着し、不燃材の壁側の側端と壁面との間に隙間覆い部材を配置し、隙間覆い部材のパネル嵌合部に側面パネルの背面側の端縁を嵌合すると共にパネル嵌合部を固着具にて壁に固定し、上記不燃材を下地側の不燃ボードと表面化粧用のキッチンボードとで構成し、隙間覆い部材の固定片を固着具にて不燃ボードに固定し、隙間覆い部材のボード嵌合部内にキッチンボードの壁側の端縁を嵌合して成ることを特徴とする対面式キッチンユニット。
- 収納家具の上面の周縁に飾り縁を配置すると共に収納家具の上面に取り付けた飾り縁支持部材で飾り縁を取り付けるにあたって、不燃材を取り付けた側では飾り縁支持部材に延長部材を継ぐと共にこの延長部材を収納家具の天板に固定したことを特徴とする請求項1記載の対面式キッチンユニット。
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