JP3584801B2 - ウッド調ステアリングホイール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウッド調ステアリングホイールに関する。さらに詳しくは、リング部芯金と該リング部芯金のリング全周を被覆する軟質被覆部とを備え、該軟質被覆部が低圧射出成形により形成され、さらに、前記軟質被覆部の少なくともリング部分周が、上・下分割体を両者の合わせ面で接着・一体化させた合わせウッド部で被覆されているウッド調ステアリングホイールに関する。
【0002】
【背景技術】
図1〜3に従来構成のステアリングホイールの一例を示す。図例上、「バリ20」は、分かり易い様に、実際より誇張した「楔形断面」に描いてある。
【0003】
基本的には、リング部芯金12と該リング部芯金12のリング全周を被覆する軟質被覆部14とを備え、前記軟質被覆部14の少なくともリング部分周が、上下分割体16A、16Bを両者の合わせ面16a、16aで接着一体化させた合わせウッド部16で被覆されている構成である。合わせウッド部16以外は、革巻き部18とされている。
【0004】
ここで、軟質被覆部14は、通常、射出成形性の見地から、ウレタン反応射出成形(RIM)等の低圧射出成形により形成する。
【0005】
そして、低圧射出成形した軟質被覆部14のパーティングライン(PL)部位には、20mm前後の幅のバリが発生する。そして、そのバリは手等で除去するのであるが、該バリ除去工程後においても最大2mm程度の残存バリ20が発生する。
【0006】
そして、合わせウッド部16は、上・下ウッド分割体16A、16Bを両者の合わせ面16a、16aに接着剤を塗布して接着・一体化する。このとき、残存バリ20が、図2に示す如く、合わせウッド部16の接着合わせ面16aに食い込むことがある。この食い込みは、合わせウッド部16に設定接着強度(合体強度)を確保し難くなる。
【0007】
本発明は、上記にかんがみて、合わせウッド部に設定接着強度を確保することが容易であるウッド調ステアリングホイールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るウッド調ステアリングホイールは、上記課題を、下記構成により解決するものである。
【0009】
リング部芯金と該リング部芯金のリング全周を被覆する軟質被覆部とを備え、該軟質被覆部が低圧射出成形により形成され、さらに、前記軟質被覆部の少なくともリング部分周が、上・下分割体を該両者合わせ面で接着・一体化させた合わせウッド部で被覆されている構成のウッド調ステアリングホイールにおいて、
軟質被覆部のパーティングライン(PL)が、前記合わせウッド部の合わせ面から上下方向で位置ずれしていることを特徴とする。
【0010】
上記構成において、軟質被覆部のPL位置において、前記合わせウッド部の内壁面との間に残存バリ収納隙間を備えている構成とすることが、残存バリのウッド部合わせ面に対する食い込みを確実に防止できて望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態について、主として図4〜7に基づいて、詳細に説明する。前述例と同一部分については、同一図符号を付してそれらの説明の全部又は一部を省略する。
【0012】
基本的には、リング部芯金12と該リング部芯金12のリング全周を被覆する軟質被覆部14とを備え、前記軟質被覆部14の少なくともリング部分周が、上・下分割体16A、16Bを、該両者の合わせ面16aで接着・一体化させた合わせウッド部16で被覆されている構成である(図1・4・5参照)。
【0013】
なお、図1に示すステアリングホイール芯金24は、鋼材から切削加工されたボス26がマグネシウム合金鋳物等の軽合金鋳物で鋳包まれて、ボスプレート28、スポーク部30及びリング部12が軽合金鋳物で一体化された構成である。また、軟質被覆部14を被覆する合わせウッド部16以外の被覆部分は、革巻き部18とされている。当然、リング部やスポーク部をパイプで形成したステアリングホイール芯金にも本発明は適用できる。
【0014】
軟質被覆部14は、前述の如く、ウレタンRIM等の低圧射出成形により形成されている。RIM等の低圧射出成形は、生産性が良好なためである。
【0015】
ここで、低圧射出成形とは、ウレタンRIM成形(通常、射出圧:10〜20MPa、型締圧:0.05〜0.1MPa)に代表されるもので、それに略担当する条件で行う射出成形を含む概念である。
【0016】
ここで、軟質被覆部14は、合わせウッド部16においては、ウッド部16とリング部芯金12の熱膨張係数の差を吸収する作用を奏する。また、革巻き部18においては、手で把持したときの、ソフト感及び把持安定性を確保する作用を奏する。そして、図7に示す如く、合わせウッド部16の厚さは革巻き部18のそれより厚い、例えば、前者:3〜5mm、後者:1〜2mmであるため、図7に示す如く、ウッド部16の形成部位は、革巻き部18形成部位より小径に軟質被覆部14が形成されている。例えば、ウッド部形成部位径:25mm、革巻き部形成部位径:32mmとする。
【0017】
また、合わせウッド部16に使用する接着剤は、通常、軟質被覆部14を形成する材料と同系、軟質被覆部14をRIMウレタンとするとき、通常一液型または二液型のウレタン系接着剤を使用するが、エポキシ系やシリコーン系の接着剤でもよい。
【0018】
合わせウッド部16は、図例では、表面のみを突き板16bで形成して内側をエポキシ樹脂等の硬質樹脂で成形した土台16cを有する構成であるが、勿論、全木タイプであってもよい。
【0019】
上記構成において、本実施形態では、図5に示す如く、軟質被覆部14のバリ発生部位であるパーティングライン(PL)に残存バリ20を有しているとともに、該残存バリ20が、合わせウッド部16の合わせ面16aから上下方向で位置ずれしている。この位置ずれ量Lは、少しでも、結果的に残存バリ20の合わせウッド部16の合わせ面16aへの食い込み量が減るため、残存バリ20の食い込みによる接着力低下(結合強度低下)を抑制できる。しかし、確実に、残存バリ20の食い込みをなくすには、バリ除去後の残りバリの最大長さより大きく、通常、2mm有ればよい。
【0020】
図例では、合わせ面16aがPLより、すなわち残存バリ20より上方に位置しているが、合わせ面16aが残存バリ20より下方でもよい。
【0021】
さらに、本実施形態では、軟質被覆部14のPL位置(残存バリ20の発生位置)において、軟質被覆部14の外周面と合わせウッド部16の内周面との間に、軟質被覆部14の外周面に沿って残存バリ収納隙間22を備えている。当該残存バリ収納隙間(残存バリ逃げ空間)26は、バリの厚みの2〜3倍、通常、0.2〜0.3mm有ればよい。残存バリが合わせウッド部16の合わせ部に引っ掛かったとき、残存バリの逃げ空間がないと、残存バリが破断して(ちぎれて)、合わせウッド部16の合わせ面に残るおそれがあるためである。
【0022】
次に、上記構成のステアリングホイールの製造方法を説明する。
【0023】
まず、前記アルミダイカスト製のステアリングホイール芯金24を、図示しない割り金型を使用して、軟質被覆部14を軟質RIM等によりリング部全周にわたり成形する。その後、通常のやり方(例えば、手作業)で、バリを除去する。このバリ除去工程後において、従来と同様、軟質被覆部のPL部位には残存バリ(最大2mm)20が存在する。
【0024】
次に、ウッド分割体26A、26Bの合わせ面26a、26a及び軟質被覆部14との接合面に接着剤(例えば、一液型ウレタン系)を塗布後、図4に示す如く、軟質被覆部14で被覆されたリング部芯金12を上下から挟み込むように、重合させる。このとき、合わせウッド部16の合わせ面16aとPL位置とが、残存バリ20の長さ以上にズレているため、残存バリ20が合わせウッド部16の合わせ面16aに食い込まれることがない。したがって、合わせウッド部16の合わせ面16aに残存バリ20が食い込むことによる、接着力低下が発生しない。そして、たとえ、このウッド部結合作業時に、残存バリがウッド合わせ面に引っ掛かっても、軟質被覆部14のPL部位と合わせウッド部16との間に残存バリ収納空間22が存在するため、残存バリ20が破断して、ウッド部合わせ面16aにバリ切片が残るようなことはない。
【0025】
続いて、合わせウッド部16を形成していない残存軟質被覆部(大径部)14aに、図6に示すような帯状革32をリング周方向で縫いあわせて革巻き部18を形成する。このとき、帯状革32の端部を、図6に示す如く、漉いて折り返すが、漉いた部分に軟質シート(例えばフェルト)34を、図例の如く、折り返し部から突出するように重ね合わせて折り返すことが望ましい。折り返しにより、て革巻部18の端部18に顕現する段差が目立たなくなって外観が向上するためである。なお、帯状革32の厚み:1.3mmとしたとき、漉き長さA:10mmとする。そして、そのときの軟質シート34の厚みは1〜2mmとする。
【0026】
【発明の作用・効果】
本発明のウッド調ステアリングホイールは、軟質被覆部のパーティングライン(PL)が、合わせウッド部の合わせ面から上下方向で位置ずれしている構成により、ウッド体を合わせ面で接着・一体化させて合わせウッド部を形成するに際して、残存バリがウッド部合わせ面への食い込みが小さくなるか又はほとんどなくなる。したがって、残存バリの食い込みによる合わせウッド部に設定接着強度の低減が少ない又はほとんどない。
【0027】
よって、合わせウッド部に設定接着強度を確保することが容易であり、ひいて、軟質被覆部のバリ除去を完全にする必要がなく、バリ除去作業も厳格に行なう必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するステアリングホイールの全体平面図
【図2】図1において従来における合わせウッド部の合わせ直前の断面図
【図3】同じく合わせウッド部の合わせ完了時の断面図
【図4】図1において本発明の位置実施形態における合わせウッド部の合体直前の断面図
【図5】同じく合わせウッド部の合体完了時の断面図
【図6】革巻き部の材料である帯状革の漉いた後の端末部の斜視図
【図7】革巻き部とウッド部の接合部位を示す軸方向断面図
【符号の説明】
12 リング部芯金
14 軟質被覆部
16 合わせウッド部
16A、16B ウッド分割体
16a 合わせウッド部の合わせ面
18 革巻き部
20 残存バリ
22 残存バリ収納隙間
24 ステアリングホイール芯金
L パーティングライン(PL)と合わせウッド部の合わせ面との位置ずれ量
PL パーティングライン
Claims (3)
- リング部芯金と該リング部芯金のリング全周を被覆する軟質被覆部と、該軟質被覆部の少なくともリング部分周を被覆する合わせウッド部とを備え、該合わせウッド部は、上・下分割ウッド体が両者の合わせ面で接着・一体化されている構成のウッド調ステアングホイールにおいて、
前記軟質被覆部がパーティングライン(PL)に残存バリを有しているとともに、該残存バリが前記合わせウッド部の合わせ面から上下方向で位置ずれしていることを特徴とするウッド調ステアリングホイール。 - 前記軟質被覆部の前記残存バリの発生位置において、前記軟質被覆部の外周面と前記合わせウッド部の内周面との間に、前記軟質被覆部の外周面に沿って前記残存バリが逃げ可能な残存バリ収納隙間を備えていることを特徴とする請求項1記載のウッド調ステアリングホイール。
- 前記軟質被覆部がウッド部と皮巻き部とで被覆されていることを特徴とする請求項1又は2記載のウッド調ステアリングホイール。
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