JP3582975B2 - 配線基板 - Google Patents

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    • H01L2924/15311Connection portion the connection portion being formed only on the surface of the substrate opposite to the die mounting surface being a ball array, e.g. BGA

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI(大規模集積回路素子)等の半導体素子が搭載接続される配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子が搭載接続される外部電気回路基板は酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成る絶縁基体と、該絶縁基体の表面及び内部に形成され、タングステン、モリブデン、マンガン等の金属材料から成る複数個の配線導体とで構成されている。
【0003】
かかる外部電気回路基板は一般にMoーMn法等の厚膜形成技術を採用することによって形成され、具体的にはタングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属から成る金属粉末に有機バインダー、溶剤等を添加し、ペースト状となした金属ペーストを生もしくは焼結セラミック体の外表面にスクリーン印刷法により配線導体となる所定パターンに印刷塗布し、次にこれを還元雰囲気中で焼成し、高融点金属とセラミック体とを焼結一体化させることによって形成されている。
【0004】
また近時、電子機器の小型化に対応して外部電気回路基板も小型にして、かつ配線導体を高密度に形成することが要求されるようになってきており、これに対応するために配線導体を厚膜形成技術に変えて微細配線が可能な薄膜形成技術で形成した外部電気回路基板も使用されるようになってきた。
【0005】
この配線導体を薄膜形成技術で形成した外部電気回路基板は、絶縁基体上に、例えば、窒化タンタルやニッケル・クロム合金等から成る接着層と、ニッケル・クロム合金やチタン・タングステン合金、ニッケル、パラジウム等から成る中間層と、金や銅等から成る主導体層をイオンプレーティング法やスパッタリング法、蒸着法、メッキ法等の薄膜形成技術を採用することによって順次被着させ、次に、これらの各層をフォトリソグラフィー技術で所定パターンに加工し、配線導体とすることによって形成されている。
【0006】
かかる外部電気回路基板は、絶縁基体の上面に、下面に電極を有する半導体素子が載置され、絶縁基体上面の配線導体と半導体素子の下面の電極とを半田等を介し接合させることによって半導体素子が搭載接続されることとなり、配線導体を介して半導体素子に所定の電気信号を出し入れすることによって半導体素子が駆動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、情報処理装置は高性能化が急激に進展し、これに伴って、半導体素子も高速駆動が行われ、ノイズの影響を極めて受け易いものになってきたこと、従来の外部電気回路基板はタングステン、モリブデン等から成る配線層が高調波のノイズを伝搬させ易いこと等から外部電気回路基板の配線導体に高調波のノイズが入り込んだ場合、このノイズがそのまま配線導体を介して半導体素子に入り込み、半導体素子を誤動作させるという欠点を有していた。
【0008】
本発明は、上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、半導体素子と従来の外部電気回路基板との間に配され、外部電気回路基板の配線導体に入り込んだノイズがそのまま半導体素子に入り込むのを有効に防止し、半導体素子を長期間にわたり正常に作動させることができる配線基板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、厚み方向に複数個の貫通孔を有する絶縁基体と、前記貫通孔内に充填され、一端が絶縁基体の上面に導出されて半導体素子の電極が接続される上部接続パッドを形成し、他端が絶縁基体の下面に導出されて外部電気回路基板の配線導体が接続される下部接続パッドを形成する、前記絶縁基体と同時焼成された複数個の配線層とから成る配線基板であって、前記絶縁基体は、Li2Oを5〜30重量%含有する屈伏点が400〜800℃のリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトから成るフィラー成分を20〜80体積%の割合で含む形成体を焼成して得られたクオーツ、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種の結晶相を含有する、焼成温度が800〜1050℃の焼結体から成り、かつ貫通孔の内壁に予め磁性材料が塗布されており、前記フィラー成分におけるクオーツ/フォルステライト比が0.427以上であることを特徴とするものである。
【0010】
また本発明は、前記磁性材料の含有量が50〜90重量%であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の配線基板によれば、絶縁基体設けた配線層が形成される貫通孔の周辺に磁性材料を含有させたことから配線層にノイズが伝搬した場合、そのノイズは配線層の周囲に配されている磁性材料で熱エネルギーに変換されて吸収され、その結果、ノイズが半導体素子に入り込むことはなく、半導体素子を常に正常に作動させることが可能となる。
【0012】
また本発明の配線基板によれば、絶縁基体を、Li2Oを5〜30重量%含有する屈伏点が400〜800℃のリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトから成るフィラー成分を20〜80体積%の割合で含む形成体を焼成して得られたクオーツ、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種の結晶相を含有する焼結体で形成しており、該焼結体はその焼成温度が850〜1050℃と低いことから銅、銀、金等の融点が低く、導通抵抗の低い材料から成る配線層を同時焼成によって形成することが可能となり、配線層を電気信号が伝搬した際、電気信号に減衰等が生じるのを有効に防止して半導体素子を正確に作動させることもできる。
【0013】
同時に絶縁基体の焼成温度が低いことから絶縁基体の貫通孔周辺に磁性材料を含有させても該磁性材料は磁性を失うことはなく、これによって磁性材料はノイズを良好に吸収することができ、半導体素子を常に正常に作動させることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の配線基板の一実施例を示し、1は絶縁基体、2は配線層である。
【0015】
前記絶縁基体1はLi2Oを5〜30重量%含有する屈伏点が400〜800℃のリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトから成るフィラー成分を20〜80体積%の割合で含む成形体を焼成することによって得られる焼結体から成り、その厚み方向に貫通する複数個の貫通孔3が形成されており、該貫通孔3内には銅、銀、金等から成る導通抵抗の小さい金属材料から成る配線層2が形成されている。
【0016】
前記絶縁基体1に形成されている貫通孔3は、絶縁基体1となる成形体に、例えば、金型によるパンチング孔開け加工法を採用することによって直径80μm〜250μmに形成される。
【0017】
前記絶縁基体1に形成した貫通孔3内には配線層2が形成されており、該配線層2は外部電気回路基板5の配線導体5aと半導体素子4の電極4aとを電気的に接続させる作用をなし、配線層2の一端を絶縁基体1の上面に導出させて上部電極パッド2aを形成するとともに、他端を絶縁基体1の下面に導出させて下部接続パッド2bを形成し、上部接続パッド2aに半導体素子4の電極4aを半田等から成る導電性接合材6を介して接合させ、下部接続パッド2bに外部電気回路基板5の配線導体5aを半田等から成る導電性接合材7を介して接合させれば半導体素子4の電極4aは配線層2を介して外部電気回路基板5の配線導体5aに接続されることとなり、これによって外部電気回路より半導体素子4に電気信号が出し入れされ、半導体素子4を作動させることができる。
【0018】
前記配線層2は、例えば、銅、銀、金等の電気抵抗率が3μΩ・cm以下の金属材料から成り、該銅や銀、金等から成る配線層5はその電気抵抗値が低いことから電気信号が伝搬しても電気信号に減衰や遅延を生じることはない。
【0019】
また前記配線層2は例えば、銅や銀、金等の金属粉末に適当な有機バインダー、溶剤、可塑剤を添加混合して得た金属ペーストを絶縁基体1となる成形体に形成した貫通孔内に充填しておき、成形体の焼成と同時焼成によって絶縁基体1の貫通孔3内に形成される。
【0020】
更に前記絶縁基体1は導電層2が形成されている貫通孔3の周辺に磁性材料が含有されており、該磁性材料によって配線層2に外部電気回路からノイズが入り込んで伝搬したとしても、その伝搬するノイズは熱エネルギーに変換されて吸収され、ノイズが半導体素子4に入り込むことはない。
【0021】
かくして、上述の配線基板によれば、絶縁基体1の上面に半導体素子4を搭載させ、上部接続パッド2aに半導体素子4の電極4aを半田等から成る導電性接合材6を介して接続させるとともに、下部接続パッド2bを外部電気回路基板5の配線導体5aに半田等から成る導電性接合材7を介し接続させれば半導体素子4の電極4aは配線層2を介して外部電気回路基板5の配線導体5aに接続されることとなり、配線導体5aより配線層2を介して半導体素子4に電気信号を出し入れすれば半導体素子4は所定の駆動を行うこととなる。
【0022】
本発明の配線基板においては絶縁基体1を、Li2Oを5〜30重量%含有する屈伏点が400〜800℃のリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトから成るフィラー成分を20〜80体積%の割合で含む形成体を焼成し、フィラー成分であるクオーツ、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの結晶相をそのまま生成させる、或いはリチウム珪酸ガラスのシリカとフォルステライトとを反応させてエンスタタイトの結晶相を生成させた焼結体により形成することが重要である。
【0023】
前記リチウム珪酸ガラスを20〜80体積%、フィラー成分を20〜80体積%の割合とするのは、リチウム珪酸ガラスの量が20体積%より少ない、言い換えればフィラー成分が80体積%より多いと液相焼結することができずに高温で焼成する必要があり、その場合、配線層2を銅や銀、金等の融点が低い金属材料で形成しようとしてもかかる金属材料は融点が低いことから焼成時に溶融してしまって配線層2を絶縁基体1と同時焼成により形成することができなくなり、またリチウム珪酸ガラスの量が80体積%を超える、言い換えればフィラー成分が20体積%より少ないと焼結体の特性がリチウム珪酸ガラスの特性に大きく依存し、材料特性の制御が困難となるとともに焼結開始温度が低くなるために配線層2との同時焼成が困難となってしまうためである。
【0024】
また前記絶縁基体1に使用する焼結体は、LiOを5〜30重量%、好適には5〜20重量%の割合で含有するリチウム珪酸ガラスを用いることが重要であり、このようなリチウム珪酸ガラスを用いることによりリチウム珪酸を析出させることができる。なお、LiOの含有量が5重量%より少ないと、焼結時にリチウム珪酸の結晶の生成量が少なくなって高強度化が達成できず、30重量%より多いと誘電正接が100×10−4を超えるため配線基板用の絶縁基体としての特性が劣化する。
【0025】
また、この焼結体中にはPbを実質的に含まないことが望ましい。これは、Pbが毒性を有するため、Pbを含有すると製造工程中での被毒を防止するための格別な装置及び管理を必要とするために焼結体を安価に製造することができないためである。なお、Pbが不純物として不可避的に混入する場合を考慮すると、Pbの量は0.05重量%以下であることが望ましい。
【0026】
更に前記焼結体の屈伏点が400〜800℃、特に400〜650℃であることも、リチウム珪酸ガラス及びフィラー成分から成る混合物を成形する場合に添加する有機バインダー、溶剤の焼成時における効率的な除去及び絶縁基体1と同時に焼成される配線層2との焼成条件のマッチングを図るために重要である。屈伏点が400℃より低いとリチウム珪酸ガラスが低い温度で焼結を開始するために、例えば、銀や銅等の焼結開始温度が600〜800℃の金属材料を用いた配線層2との同時焼成ができず、また成形体の緻密化が低温で開始するために有機バインダー、溶媒が分解揮散できなくなって、焼結体中に残留し、焼結体の特性に悪影響を及ぼす結果になるためである。一方、屈伏点が800℃より高いと、リチウム珪酸ガラスを多くしないと焼結しにくくなるためであり、高価なリチウム珪酸ガラスを大量に必要とするために焼結体のコストを高めることにもなるためである。
【0027】
上記特性を満足するリチウム珪酸ガラスとしては、例えば、
SiOーLiOーA1
SiOーLiOーA1ーMgOーTiO
SiOーLiOーA1ーMgOーNaOーF、
SiOーLiOーA1ーKOーNaOーZnO、
SiOーLiOーA1ーKOーP
SiOーLiOーA1ーKOーP−ZnO−NaO、
SiOーLiOーMgO
SiOーLiOーZnO
等の組成物が挙げられ、このうち、SiOは、リチウム珪酸を形成するために必須の成分であり、ガラス全量中60〜85重量%の割合で存在し、SiOとLiOとの合量がガラス全量中65〜95重量%であることがリチウム珪酸結晶を析出させる上で望ましい。
【0028】
一方、フィラー成分としては、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトを20〜80体積%、特に30〜70体積%の割合で配合することが望ましい。このようなフィラー成分の組合せにより焼結体の焼結を促進することができ、クォーツ/フォルステライト比が0.427以上であるので、比誘電率が高いフォルステライトを焼結中に比誘電率の低いエンスタタイトに変えることができる。
【0029】
上記のリチウム珪酸ガラスおよびフィラー成分は、リチウム珪酸ガラスの屈伏点に応じ、その量を適宜調整することが望ましい。すなわち、リチウム珪酸ガラスの屈伏点が400℃〜600℃と低い場合、低温での焼結性が高まるためフィラー成分の含有量は50〜80体積%と比較的多く配合できる。これに対して、リチウム珪酸ガラスの屈伏点が650℃〜800℃と高い場合、焼結性が低下するためフィラー成分の含有量は20〜50体積%と比較的少なく配合することが望ましい。このリチウム珪酸ガラスの屈伏点は配線層2の焼成条件に合わせて制御することが望ましい。
【0030】
さらにリチウム珪酸ガラスは、フィラー成分無添加では収縮開始温度は700℃以下で、850℃以上では溶融してしまい、配線層2を絶縁基体1に同時焼成により被着形成することができない。しかし、フィラー成分を20〜80体積%の割合で混合しておくと、焼成温度を上昇させ、結晶の析出とフィラー成分を液相焼結させるための液相を形成させることができる。このフィラー成分の含有量の調整により絶縁基体1と配線層2との同時焼成条件をマッチングさせることができる。さらに、原料コストを下げるために高価なリチウム珪酸ガラスの含有量を減少させることができる。
【0031】
例えば、配線層2として銅を主成分とする金属材料により構成する場合、配線層2の焼成は600〜1100℃で行なわれるため、同時焼成を行なうには、リチウム珪酸ガラスの屈伏点は400℃〜650℃で、フィラー成分の含有量は50〜80体積%であるのが好ましい。また、このように高価なリチウム珪酸ガラスの配合量を低減することにより焼結体のコストも低減できる。
【0032】
このリチウム珪酸ガラスとフィラー成分との混合物は、適当な成形用の有機バインダー、溶剤等を添加した後、所望の成形手段、例えばドクターブレード法・圧延法・金型プレス法等によりシー卜状等の任意の形状に成形後、焼成する。
【0033】
焼成に当たっては、まず、成形のために添加した有機溶剤、溶媒成分を除去する。有機バインダー、溶剤成分の除去は通常700℃前後の大気雰囲気中で行なわれるが、配線層2として銅を用いる場合には、水蒸気を含有する100〜700℃の窒素雰囲気中で行なわれる。このとき、成形体の収縮開始温度は700〜850℃程度であることが望ましく、かかる収縮開始温度がこれより低いと有機バインダー、溶剤成分の除去が困難となるため、成形体中のリチウム珪酸ガラスの特性、特に屈伏点を前述したように制御することが必要となる。
【0034】
焼成は、配線層2と同時焼成するために非酸化性雰囲気中で行なわれ、これにより相対密度90%以上まで緻密化される。なお、配線層2として銅を用いる場合には、850〜1050℃の非酸化性雰囲気中で行なわれる。
【0035】
また本発明の配線基板においては、絶縁基体1の貫通孔3周辺に磁性材料を含有させておくことが重要である。
【0036】
前記磁性材料は配線層2に入り込んだノイズを熱エネルギーに変換して吸収し、ノイズが半導体素子4に入り込むのを防止する作用をなす。
【0037】
前記磁性材料としてはZnFe、MnFe、FeFe、CoFe、NiFe、CuFeの少なくとも1種が好適に使用され、その量が含有される領域の絶縁基体1の量に対して90重量%を超えると磁性材料が含有される領域のリチウム珪酸ガラスの量が少なくなって絶縁基体1及び配線層2と同時焼成することが困難となり、また50重量%未満となると半導体素子4にノイズが入り込むのを良好に防止するのが困難となる。従って、前記磁性材料は該磁性材料が含有させる領域の絶縁基体1の量に対して50乃至90重量%の範囲としておくことが好ましい。
【0038】
なお、前記磁性材料は絶縁基体1となる成形体に設けた貫通孔の内壁に予め磁性材料を塗布しておくことによって絶縁基体1の貫通孔3周辺に含有される。
【0039】
また前記磁性材料は、絶縁基体1がLi2Oを5〜30重量%含有する屈伏点が400〜800℃のリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトから成るフィラー成分を20〜80体積%の割合で含む形成体を焼成して得られたクオーツ、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種の結晶相を含有する焼結体から成り、焼成温度が800〜1050℃と低いことから焼成時に磁性を失なうことはなく、これによって磁性材料は配線層2を伝搬するノイズを確実に熱エネルギーに変換させて吸収することができ、半導体素子4にノイズが入り込むのを有効に防止することができる。
【0040】
更に前記磁性材料はその粒径が0.5μm未満となるとリチウム珪酸ガラスとの反応性が高くなって分解し、磁性材料としての機能を失ってしまう危険性があり、また10μmを超えると磁性材料が含有される領域の焼結性が低下するため絶縁基体1及び配線層2と同時焼成することが困難となる。従って、前記磁性材料はその粒径を0.5〜10μmの範囲としておくことが好ましい。
【0041】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更は可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、絶縁基体に設けた配線層が形成される貫通孔の内壁に予め磁性材料を塗布させたことから配線層にノイズが伝搬した場合、そのノイズは配線層の周囲に配されている磁性材料で熱エネルギーに変換されて吸収され、その結果、ノイズが半導体素子に入り込むことはなく、半導体素子を常に正常に作動させることが可能となる。
【0043】
また本発明の配線基板によれば、絶縁基体を、Li2Oを5〜30重量%含有する屈伏点が400〜800℃のリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトから成るフィラー成分を20〜80体積%の割合で含む形成体を焼成して得られたクオーツ、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種の結晶相を含有する焼結体で形成しており、該焼結体はその焼成温度が850〜1050℃と低いことから銅、銀、金等の融点が低く、導通抵抗の低い材料から成る配線層を同時焼成によって形成することが可能となり、配線層を電気信号が伝搬した際、電気信号に減衰等が生じるのを有効に防止して半導体素子を正確に作動させることもできる。
【0044】
同時に絶縁基体の焼成温度が低いことから絶縁基体の貫通孔周辺に磁性材料を含有させても該磁性材料は磁性を失うことはなく、これによって磁性材料はノイズを良好に吸収することができ、半導体素子を常に正常に作動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・絶縁基体
2・・・・配線層
2a・・・上部接続パッド
2b・・・下部接続パッド
3・・・・貫通孔
4・・・・半導体素子
5・・・・外部電気回路基板
5a・・・外部電気回路基板の配線導体

Claims (2)

  1. 厚み方向に複数個の貫通孔を有する絶縁基体と、前記貫通孔内に充填され、一端が絶縁基体の上面に導出されて半導体素子の電極が接続される上部接続パッドを形成し、他端が絶縁基体の下面に導出されて外部電気回路基板の配線導体が接続される下部接続パッドを形成する、前記絶縁基体と同時焼成された複数個の配線層とから成る配線基板であって、前記絶縁基体は、Li2Oを5〜30重量%含有する屈伏点が400〜800℃のリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種、クオーツおよびフォルステライトから成るフィラー成分を20〜80体積%の割合で含む形成体を焼成して得られたクオーツ、クリストバライト、トリジマイト、エンスタタイトの少なくとも1種の結晶相を含有する、焼成温度が800〜1050℃の焼結体から成り、かつ貫通孔の内壁に予め磁性材料が塗布されており、前記フィラー成分におけるクオーツ/フォルステライト比が0.427以上であることを特徴とする配線基板。
  2. 前記磁性材料の含有量が50〜90重量%であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
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