JP3582615B2 - みつ豆用ゼリー及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、みつ豆用ゼリーとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
あんみつやフルーツみつ豆は、サイコロ状にカットした寒天ゲルとフルーツを合わせて、シロップをかけて食べる日本の代表的な甘味デザートである。過去においては、甘味喫茶や各家庭で、寒天を煮溶かしてフルーツと合わせるという方法で作られ、よく食べられた。この食べ方の欠点は、寒天をその度毎に溶解して固めなければならないということである。
【0003】
これに対して最近は、フルーツみつ豆缶詰が作られ、更にプラスチック容器の発達により、プラカップ容器やスタンドパウチ等のみつ豆が登場している。これらは通常長期にわたる流通を可能とするために、pHをコントロールし、60〜90℃で熱殺菌して、微生物による腐敗防止を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の寒天によるみつ豆ゼリーは、酸性側での熱殺菌と長期流通とによって脆くなってしまうという欠点があった。また、寒天ゲル自身、サクッとした食感であり、もう少し粘性を持たせた食感が望まれている。
この発明は、上記した事情を考慮してなされたもので、熱殺菌での劣化や溶け出しがなく、且つ適度の粘性による優れた食感を持つみつ豆用ゼリーとその製造方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るみつ豆用ゼリーは、寒天及びコンニャクマンナンを主成分とすることを特徴としている。この発明に係るみつ豆用ゼリーはまた、寒天及びコンニャクマンナンを主成分とし、これにカラギナンを添加したことを特徴としている。この発明に係るみつ豆用ゼリーはまた、寒天及びコンニャクマンナンを主成分とし、これにカラギナンを添加すると共に、更にキサンタンガム、ジェランガムの少なくとも一方を添加したことを特徴としている。この発明において好ましくは、主成分の配合比は、寒天20〜50%、コンニャクマンナン20〜40%、カラギナン10〜40%の範囲から選ばれる。
【0006】
この発明によるみつ豆用ゼリーの製造方法は、寒天及びコンニャクマンナンそれぞれの原料を抽出し濾過精製した後、混合して脱水乾燥させてゼリー原料を得、このゼリー原料を加熱溶解し冷却してゲル化することを特徴としている。
【0007】
【作用】
寒天に粘性を付けるには、寒天以上に増粘性を持つ素材、例えばコンニャクマンナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガム、タラビーンガム、カラギナン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、ジェランガム、タマリンドガム、トラガントガム、カラヤガム、ゼラチン等を添加すればよい。しかし、みつ豆ゼリーとしては、これらの増粘剤をどれでも用いればよいというものではない。先ず、寒天と粘性を出す素材との相乗効果があり、寒天本来のゲル化力を阻害しない素材を用いることが必要であり、また後工程の湯殺菌による熱劣化を防止できる素材であることが必要である。
【0008】
以上の観点から、この発明においては、寒天との相乗効果により最も優れた粘弾性を付与することができ、且つ熱殺菌での劣化や溶け出しを防止できるものとして、コンニャクマンナンを併用し、これにカラギナンを添加し、更に必要に応じてキサンタンガム、ジェランガムの少なくとも一方を添加する。
【0009】
カラギナンは、海藻よりの抽出物であるが、ローカストビーンガムやコンニャクマンナン等と反応してゼリー強度が高くなり、粘弾性が増す。一般にはこの反応を利用して果汁等を加えたフルーツゼリー等の用途に用いられる。しかし、カラギナンは寒天と比べて、ガラクトースと3,6アンヒドロガラクトースに硫酸基を多く含むゲル化剤であり、親水性を持つ構造のためにゲルの融解温度も低く(カッパカラギナンの場合50〜70℃)、一般にはシロップ漬けされるようなゲル固形物としては不向きである。
【0010】
一方寒天は、カラギナンに比べて硫酸基が少なく、ゲルの融解温度は高い(80〜100℃)。しかし、カラギナンのようにローカストビーンガムやコンニャクマンナンとの反応もない。このため単に寒天にローカストビーンガムやコンニャクマンナンを添加しても、その量を増すことによって寒天のゲル化力を阻害しゼリー強度が低下するのみならず、弾力を得るというよりむしろノリ状感を増してしまう。これは、寒天の網目構造に対してローカストビーンガムやコンニャクマンナンが網目を作らせない方向に働くからである。
【0011】
以上の観点から、この発明においては、寒天とコンニャクマンナンに好ましくはカラギナンを組み合わせることによって、みつ豆ゼリーとして優れた粘弾性を付与すると同時に、熱殺菌での劣化や溶け出しを防止できるようにしたものである。特にローカストビーンガムではなく、コンニャクマンナンを用いているのは、コンニャクマンナンがローカストビーンガムに比べてカラギナンとの反応性が強く、寒天との併用においても粘弾性の強いゲルを得ることができるからである。
【0012】
またコンニャクマンナンは、一般に吸水性(膨潤性)が悪く、水戻しに1〜2時間かかる。吸水が不十分なまま溶解すると、ザラついた食感になってしまう。この点を考慮してこの発明においては好ましくは、コンニャクマンナンは、冷凍粉砕機により粉砕して、0.15μm 程度以下の粉末原料として用いる。
【0013】
更にこの発明では、上記主成分に加えて、キサンタンガムを添加することにより、より粘弾性のあるゲルが得られる。キサンタンガムはそれ自身は増粘的特性しか持たないが、コンニャクマンナンとの反応によりゲル化する。
また、ジェランガムは耐熱性を持つゲル化剤であるが、これ自身は脆いゲルを作る。このジェランガムを上記主成分に加えることにより、耐熱性の優れたゲルが得られる。
【0014】
この発明によるみつ豆用ゼリーは、従来のコンニャクマンナン又はアルコール洗浄されたコンニャクマンナンにあっては、1〜2時間水漬け膨潤後、寒天、更に必要に応じてカラギナンを混合して加熱溶解した後、従来法と同様に冷却凝固させた後、ダイスカットして得られる。食感的にコンニャクのざらつきをなくすために、粉砕機により0.15μm 程度以下に粉砕されたコンニャクマンナンにあっては、寒天、カラギナンと混合した後、水に分散させ、加熱溶解して、上記と同様にしてみつ豆用ゼリーが得られる。この場合、コンニャクは微粉砕されているので、水漬けの膨潤時間が要らないばかりか、出来上がりのゼリーの食感にもざらつきがなくなる。
【0015】
そしてまたこの発明の製造方法によると、寒天及びコンニャクマンナン、更に必要ならカラギナンのそれぞれの原料を抽出し濾過精製した後、一定割合で混合して同時に脱水乾燥して、予め所定の配合比率で必要成分を配合したみつ豆用ゼリー原料を簡単に得ることができる。このゼリー原料を加熱溶解し冷却ゲル化すれば、粘性のある食感を有し、容器詰めの際の熱殺菌にも溶け出しのないみつ豆用ゼリーが得られる。
なお、個々の原料からの抽出後、濾過精製の前に混合してもよい。
【0016】
【実施例】
以下、この発明の実施例を説明する。
下記表1に示す処方で原料を配合してみつ豆用ゼリーを調製した。そのゼリーの粘弾性及び、熱殺菌工程でのシロップ中への溶け出しにつきテストした結果を併せて表1に示している。コンニャク食感については、パネラーによる5点法の採点結果を示している。5点は“非常によい”、4点は“よい”、3点は“よいとも悪いとも言えない”、2点は“悪い”、1点は“特に悪い”である。溶け出しについては、○が“なし”、△が“若干有り”、×が“有り”である。
【0017】
【表1】
Figure 0003582615
【0018】
なお具体的なみつ豆用ゼリーの調製法は、次の通りである。
寒天、カラギナン、コンニャクマンナンを砂糖と混合し、攪拌しながら水に分散させる。コンニャクマンナンは、冷凍粉砕して0.15μm 程度以下の細かい粉末としたものを用いた。次に、加熱し沸騰させて寒天、カラギナン、コンニャクマンナンの混合液を作る。これを容器に充填し、冷却凝固後、砕断して12mm角のみつ豆ゼリーを作った。
pH調整されたシロップにフルーツ及び上記みつ豆ゼリーを加えて容器に充填し、83℃の熱水中で30分間ボイル殺菌した。最終みつ豆のpHを測定したところ、全てpH3.8であった。
【0019】
寒天が20%未満では十分なゼリー強度が得られず、また50%を越えると、粘性のある食感が得られず、熱殺菌工程での溶け出しも多い。
カラギナンを10〜40%、コンニャクマンナンを20〜40%の範囲で併用することにより、優れた粘弾性を持ち、熱殺菌での溶け出しのないゼリーが得られている。
【0020】
また、上記の主成分に加えて、キサンタンガムを20%以下の範囲で混合して調製することにより、コンニャクマンナンとの反応によって、より粘弾性の強いゼリーを得るこができた。更に、ジェランガムを20%以下の範囲で添加することにより、一層耐熱性に優れたゼリーを得ることができた。ジェランガムを余り多くすることは、ゼリーを脆くするため避けなければならない。
【0021】
図1は、この発明の他の実施例によるゼリー原料の製造工程を簡単に示している。寒天、カラギナンの原料である海藻、及びコンニャクマンナンの原料であるコンニャクいもをそれぞれ用意する。寒天及びカラギナンは従来法によりアルカリ処理を行った後、別々に又は同時に抽出し、コンニャクマンナンは弱酸性下により抽出する。これらを濾過精製した後、所定割合で混合して、同時に脱水乾燥させて、寒天、カラナギン、コンニャクマンナンを含む乾燥物としてのゼリー原料を得る。
得られたゼリー原料を加熱溶解させ、冷却固化することにより、粘弾性に富み、且つ熱殺菌での溶け出しのないみつ豆用ゼリーが得られる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、寒天とコンニャクマンナン、更に必要ならカラギナンを配合することにより、熱殺菌での劣化や溶け出しがなく、且つ適度の粘性を付与した優れた食感のみつ豆用ゼリーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるゼリー原料の製造工程を示す。

Claims (3)

  1. 寒天及びコンニャクマンナンが配合され、さらにカラギナンが配合されているみつ豆用ゼリーであって、寒天が20〜50%、コンニャクマンナンが20〜40%、カラギナンが10〜40%の範囲から選ばれた配合比を有することを特徴とするみつ豆用ゼリー。
  2. さらにキサンタンガム及びジェランガムのうち少なくとも一方が配合されていることを特徴とする請求項1記載のみつ豆用ゼリー。
  3. 寒天、コンニャクマンナン、及びカラギナンそれぞれの原料を抽出し濾過精製した後、混合して脱水乾燥させてゼリー原料を得、このゼリー原料を加熱溶解し冷却してゲル化するみつ豆用ゼリーの製造方法であって、寒天が20〜50%、コンニャクマンナンが20〜40%、カラギナンが10〜40%の範囲から選ばれた配合比を有することを特徴とするみつ豆用ゼリーの製造方法。
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