JP3582093B2 - シリカガラスの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は半導体製造用投影露光装置(ステッパ−)のレンズ、窓、ホトマスク基板、プリスム、ビ−ムスプリッタ−、ミラ−、液晶デイスプレイ用TFT基板等に応用可能な大型、且つ高品質な光学用シリカガラスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゾル−ゲル法でシリカガラスを製造することは、特開昭62−100424号公報、特開昭64−87523号公報等で知られている。
しかしながら、ゾル−ゲル法では出発物質であるシリカゲルが乾燥あるいは焼結過程で収縮応力のため割れやすく、大型のシリカガラスを安定的につくることは極めて困難であった。特開昭60−131834号公報では、金属アルコキシドの加水分解溶液に微粉末シリカを添加することにより、大型のシリカガラスをつくることを提案しているが、厚みが数cmの大型シリカガラスを安定的、比較的短い製造日数でつくることは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は乾燥及び焼結過程でのゲルの割れを防止して、比較的短時間で、大型で高均質な光学材料として優れたシリカガラスを製造する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリコンアルコキシドをアンモニア性アルコ−ル水溶液中で加水分解して得られるシリカゾルを酸でpH調整して酸性シリカゾル溶液としたのち、酸性シリカゾルからのシリカ分/テトラメトキシオルソシランからのシリカ分の重量比が0.25〜0.45となる量のテトラメトキシオルソシランを、該酸性シリカゾル溶液に添加して加水分解させ、次いでゲル化、乾燥、焼結してガラス化することを特徴とするシリカガラスの製造方法である。
【0005】
シリコンアルコキシドをアンモニア性アルコ−ル水溶液中で加水分解して得られるシリカゾルを得る方法は公知の方法を採用できるが、好ましくは次のようにして得ることができる。
水及びアンモニアを、各々5〜10モル/l及び1〜3モル/lの濃度で含むアルコ−ル溶液を、剪断速度が50/sec以上となる条件で攪拌しながら、シリコンアルコキシドを滴下してシリカゾル溶液を滴下してシリカゾル溶液を合成する。シリカゾル溶液中のシリカ粒子の平均粒子径が大きいと、ゲルに割れが生じやすいので、攪拌条件を調整するなどして0.01〜0.5μmの範囲に制御することが好ましい。
ここで使用するシリコンアルコキシドとしては、テトラメトキシオルソシラン、テトラエトキシオルソシラン、テトラプロポキシオルソシラン等があるが、好ましくはテトラメトキシオルソシランである。シリコンアルコキシドの滴下量は水2モルに対して1モルが上限であるが、通常は水20モルに対して1〜5モル程度である。
また、攪拌条件を調整するなどして、平均粒子径の異なる2種類以上のシリカゾル溶液をつくり、これを混合使用してもよい。この場合、0.01〜0.2μmと0.2〜0.5μmの平均粒子径を有する2種類以上のシリカ粒子を含むシリカゾル溶液を使用することが好ましい。なお、単一径のシリカ粒子からなるシリカゾル溶液を使用する場合は、シリカ粒子の平均粒子径は0.2〜0.5μmとすることが好ましい。
【0006】
このようにして得られたシリカゾル溶液に塩酸等の酸を添加して酸性シリカゾル溶液とするが、その前にシリカゾル溶液を濾過、濃縮することが好ましい。そして、添加する酸の量はpHが1〜3程度となる量が好ましい。
【0007】
この酸性シリカゾル溶液にテトラメトキシオルソシランを添加して加水分解させるが、この酸性シリカゾル溶液からのシリカ分/添加するテトラメトキシオルソシランからのシリカ分の重量比が0.25〜0.45となるようにテトラメトキシオルソシランを添加して加水分解する。なお、添加するテトラメトキシオルソシランからのシリカ分とは、これが加水分解して生成するシリカ分をいう。
この重量比が0.25より小さいとゲルの熟成時には割れにくいが、乾燥時に割れやすいものとなり、0.45より大きいと乾燥、焼結時には割れにくいが、ゲルの熟成時に割れやすくなり、いずれにしても割れが起こりやすい。
【0008】
この加水分解も上記と同様の攪拌条件で行うことがことが好ましい。加水分解終了後、塩基性水溶液でpHを3〜5に調整して、容器中でゲルを熟成することがよい。
この熟成したゲルは、乾燥、熱処理、次いで1300℃程度まで昇温して焼結し、その後1750℃程度まで昇温、加熱処理してシリカガラスとする。
【0009】
【実施例】
実施例1
反応容器にメタノ−ル19.3kg、水3.1kg、29%アンモニア水3.35kgを入れて混合し、これにテトラメトキシオルソシラン7.26kgを攪拌下に滴下して加水分解して、平均粒径0.35μmのシリカゾルを得た。このシリカゾルを濃縮してシリカ重量が30重量%のシリカゾル12kgを得た。
このシリカゾルに2NのHClを添加してpH2.0の酸性シリカゾル溶液としたのち、テトラメトキシオルソシラン2.65kgを攪拌下に滴下して加水分解して、混合ゾルを得た。この混合ゾルに0.2Nのアンモニア水を添加してpHを4.5にし、これを直径40cm、高さ30cmのプラスチック製容器に10cmの高さまで注入し、蓋をして密閉し、室温でゲル化させたのち、室温で熟成させた。
【0010】
熟成させたゲルをやや大きめの容器に移し替え、70℃で3週間乾燥して、径38cm、厚さ7cmのドライゲルを得た。これを、減圧乾燥器に入れ、200℃で2日間減圧乾燥したのち、電気炉に移し、濾過した空気を流通させながら、段階的に900℃まで昇温して熱処理を行い、有機物や炭素の除去を行った。
次いで、真空焼結炉にゲルを入れ、真空度10−2〜10−3Torrで、段階的に1300℃まで昇温して焼結し、更に1750℃までアルゴン雰囲気中で加熱処理したのち、除冷して、直径20cm、厚さ5cmのシリカガラスを得た。
得られたシリカガラスは、割れ、気泡がなく、透明性も良好であった。また、屈折率変動幅Δn=3×10−6であり、極めて高均質であった。製造日数は約40日であった。
【0011】
実施例2
実施例1と同様な方法でつくった平均粒径0.1μmと0.35μmのシリカ含有ゾルをシリカ重量3:7の割合で混合し、これに2NのHClを添加してpH2.0の酸性シリカゾル溶液としたのち、以下は実施例1と同様にして直径20cm、厚さ5cmのシリカガラスを得た。
得られたシリカガラスは、割れ、気泡がなく、透明性も良好であり、屈折率変動幅Δn=5×10−6であり、極めて高均質であった。
【0012】
比較例1
実施例1と同様な方法において、酸性シリカゾル溶液としたのち、これに添加するテトラメトキシオルソシランの量を、酸性シリカゾルからのシリカ分/テトラメトキシオルソシランからのシリカ分の重量比が1.0となる量とした他は、同様にしてゲルを得た。しかし、ゲルを乾燥、熱処理する際、割れが生じ、大型のシリカガラスは得ることができなかった。
【0013】
比較例2
酸性シリカゾル溶液に添加するテトラメトキシオルソシランをテトラエトキシオルソシランとした他は実施例1と同様にして、シリカガラスを得た。
実施例1と同様な大型のシリカガラスを得るための製造日数は約150日を要した。
【0014】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、ゲルの割れを防止でき、大型且つ高均質、高品位のシリカガラスをえることができる。したがって、これまでの利用分野に加えて、リソグラフィのエキシマレーザ露光装置等の精密光学機器に要求されるレンズ材、プリズム、エタロン板等にも利用可能となる。
Claims (3)
- シリコンアルコキシドをアンモニア性アルコ−ル水溶液中で加水分解して得られるシリカゾルを酸でpH調整して酸性シリカゾル溶液としたのち、酸性シリカゾルからのシリカ分/テトラメトキシオルソシランからのシリカ分の重量比が0.25〜0.45となる量のテトラメトキシオルソシランを、該酸性シリカゾル溶液に添加して加水分解させ、次いでゲル化、乾燥、焼結してガラス化することを特徴とするシリカガラスの製造方法。
- 酸性シリカゾル溶液中のシリカ粒子の平均粒子径が0.01〜0.5μmである請求項1記載のシリカガラスの製造方法。
- 酸性シリカゾル溶液中のシリカ粒子が2種類以上の平均粒子径を有するものである請求項2記載のシリカガラスの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP02190994A JP3582093B2 (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | シリカガラスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02190994A JP3582093B2 (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | シリカガラスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07206453A JPH07206453A (ja) | 1995-08-08 |
JP3582093B2 true JP3582093B2 (ja) | 2004-10-27 |
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ID=12068227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02190994A Expired - Lifetime JP3582093B2 (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | シリカガラスの製造方法 |
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Families Citing this family (1)
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EP1661866A1 (en) * | 2004-11-27 | 2006-05-31 | Degussa AG | Method for the production of shaped silica aquagels |
-
1994
- 1994-01-21 JP JP02190994A patent/JP3582093B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH07206453A (ja) | 1995-08-08 |
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