JP3582079B2 - 電子機器用シャーシフレーム - Google Patents
電子機器用シャーシフレーム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3582079B2 JP3582079B2 JP15697992A JP15697992A JP3582079B2 JP 3582079 B2 JP3582079 B2 JP 3582079B2 JP 15697992 A JP15697992 A JP 15697992A JP 15697992 A JP15697992 A JP 15697992A JP 3582079 B2 JP3582079 B2 JP 3582079B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- electronic device
- side panel
- chassis frame
- hinge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Casings For Electric Apparatus (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオモニタ装置等の種々の電子機器の主要部を保持して、この電子機器の一部をなす電子機器用シャーシフレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオモニタ等の種々の電子機器は、この電子機器を構成する電子素子等の主要部と、この主要部を保持する電子機器用シャーシフレームとを有して構成されている。この電子機器用シャーシフレームは、金属板等の材料が屈曲形成されて、略々平板状、または、略々筺体状に形成されている。
【0003】
例えば、ビデオモニタ装置においては、上記電子機器用シャーシフレームは、略々筺体状をなして構成されている。この電子機器用シャーシフレームは、このビデオモニタ装置の主要部をなす陰極線管を収納し、前面部分において該陰極線管の前面パネル部を外方側に臨ませて保持している。そして、この電子機器用シャーシフレームは、内壁部において、このビデオモニタ装置の主要部をなす電子素子が取付けられたプリント基板を保持している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように略々筺体状に構成された電子機器用シャーシフレームにおいては、この電子機器用シャーシフレームに対する上記プリント基板や陰極線管等の取付けやこれら陰極線管等の調整を行う製造時、及び、これら陰極線管等に対する点検や修理を行う保守時等において、外壁部の少なくとも一部を、取り外し、または、開蓋させる必要がある。
【0005】
この電子機器用シャーシフレームにおいて、上記外壁部の一部を取り外すこととした場合には、該取り外された外壁部の一部の紛失の虞れが生ずるとともに、製造工程上等においては、該外壁部の一部をこの電子機器用シャーシフレームの本体部とは別途に搬送する必要が生じ、製造が煩雑となる。
【0006】
そして、この電子機器用シャーシフレームにおいて、上記外壁部の一部を開蓋できるようにするには、該外壁部の一部とこの電子機器用シャーシフレームの本体部とを、合成樹脂等の材料よりなるヒンジ部材を介して回動可能に連結させる必要が生ずる。
【0007】
したがって、この電子機器用シャーシフレームにおいては、金属板等により形成されたフレーム部とは別体のヒンジ部材を該フレーム部に対して取付ける必要があり、製造が煩雑となっている。
【0008】
また、開蓋可能な上記外壁部の一部は、上記電子機器用シャーシフレームの本体部に対して止め螺子によって閉蓋状態に固定されるが、該止め螺子による固定がなされていない状態においては、該閉蓋状態と開蓋状態とに亘って回動可能となっている。このとき、この電子機器用シャーシフレームを搬送する場合等においては、この開蓋可能な外壁部の一部は、慣性等によって不用意に開蓋してしまい、円滑な搬送を阻害する虞れがある。そのため、上記開蓋可能な外壁部の一部には、合成樹脂等の材料よりなる仮止め用の掛止部材が取付けられている。この掛止部材は、上記止め螺子による固定がなされていない状態においても、上記開蓋可能な該壁部の一部を、上記電子機器用シャーシフレームの本体部に対して掛止させ、不用意な開蓋を防止する。
【0009】
したがって、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記フレーム部とは別体の掛止部材を該フレーム部に対して取付ける必要があり、製造が煩雑となっている。
【0010】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、構成が複雑化されることなく、製造が容易でありながら、電子機器の製造や保守の円滑化及び容易化を図ることができる電子機器用シャーシフレームを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係る電子機器用シャーシフレームは、電子機器のシャーシフレームであって、上記電子機器の前面部を構成するフロントフレーム部と、前記フロントフレーム部下部より後方に連設された左右一対のボトムフレーム部と、左右少なくとも一方の前記ボトムフレーム部の延設方向に沿って設けられた載置部に対し、ヒンジ部を介して下側縁部が支持され、上記電子機器内部を外方に臨ませる外側略水平開蓋位置と上記電子機器内部を閉塞する略垂直閉蓋位置との回動と、該回動軸方向へのスライドが可能とされたサイドパネル部と、前記サイドパネル部が略垂直閉蓋位置であるときに、前記サイドパネル部の前記回動軸方向の前記フロントフレーム部側へのスライドによって、前記サイドパネル部を前記フロントフレーム部に対して掛止させる掛止部とを備え、前記ヒンジ部は、前記ボトムフレーム部と前記サイドパネル部のうち、一方の一部が折曲形成された爪状片部と、他方に穿設され前記爪状片部がスライド可能に挿通されるスリットとを有し、前記掛止部は、前記フロントフレーム部と前記サイドパネル部のうち、一方の縁部に形成され、前記一方の縁部と略対向する他方の縁部を挟持する掛止爪を有して構成されてなるものである。
【0012】
【作用】
本発明に係る電子機器用シャーシフレームにおいては、可動フレームの一側側を固定フレームに対する回動及びこの回動の軸方向へのスライドを可能となして支持するヒンジ部と、閉蓋位置にある上記可動フレームの上記軸方向への一方方向へのスライドによってこの可動フレームを上記固定フレームに対して掛止させる掛止部とは、該固定フレーム及び/又は該可動フレームの一部が折曲形成された爪状片部を有して構成されているので、各フレームをいわゆるプレス加工等の手段によって形成するときに同時に形成することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照しながら説明する。
この例は、本発明に係る電子機器用シャーシフレームを、電子機器であるビデオモニタ装置を構成するものとして構成した例である。
【0014】
この電子機器用シャーシフレームは、図1に示すように、固定フレームとなるボトムフレーム1及びフロントフレーム4を有している。上記ボトムフレーム1は、この電子機器用シャーシフレームの底板部をなす部分であり、金属板材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって、略々矩形の平板状に形成されている。このボトムフレーム1の両側側部分には、サイドパネル載置部11が設けられている。これらサイドパネル載置部11は、上記ボトムフレーム1の両側側部分が上方側に折曲され、このときの上端側部分がさらに内方側に折曲されて形成されている。
【0015】
上記各サイドパネル載置部11上には、上記ボトムフレーム1の一部が折曲形成された爪状片部でありヒンジ部を構成する一対のヒンジ爪8,8が設けられている。これらヒンジ爪8,8は、図8及び図9に示すように、上記サイドパネル載置部11よりも上方側に爪状に突設されるととに、先端側が内方側に折曲されている。また、これらヒンジ爪8,8は、先端側に、この電子機器用シャーシフレームの後方側に向けて一体的に延設された係合部8aを有している。
【0016】
上記フロントフレーム4は、上記電子機器用シャーシフレームの前面部をなす部分であって、上記ボトムフレーム1の前端側部分より上方側に向けて該前端側部分に連設されている。このフロントフレーム4は、金属板等の材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって形成されている。なお、このフロントフレーム4は、上記ボトムフレーム1に一体的に連設された部分と、この部分に対していわゆるスポット溶接等の手段によって取付けられた部分とから構成されている。このフロントフレーム4は、主面部の中央部分が矩形状の透孔となされた枠形状に形成されている。このフロントフレーム4には、上記ビデオモニタ装置の主要部をなす図示しない陰極線管が取付けられる。この陰極線管は、上記フロントフレーム4に支持されてこのフロントフレーム4の後方側に配設され、該フロントフレーム4の中央部分の透孔を介して、映像表示面となる前面パネル部を前方側の外方に臨ませる。
【0017】
そして、この電子機器用シャーシフレームは、可動フレームである左右一対のサイドパネル2を有している。なお、図1乃至図3においては、片側のサイドパネル2のみを図示しているが、上記一対のサイドパネル2は、この電子機器用シャーシフレームの正中線を介して互いに左右対称となる形状及び位置となされて形成され配設されている。これらサイドパネル2は、金属板等の材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって、略々矩形の平板状に形成されている。これらサイドパネル2は、一側側、この例においては下端側部分に、上記各ヒンジ爪8,8とともにヒンジ部を構成するスリット9,9が設けられている。これらスリット9,9は、長手方向を前後方向となして形成されている。これらスリット9,9は、上記各ヒンジ爪8,8の基端側部分の幅よりも大きい長さと、該各ヒンジ爪8,8の基端側部分の厚みよりも大きい幅とを有して形成されている。
【0018】
これらサイドパネル2は、上記各スリット9,9に上記各ヒンジ爪8,8を挿通させて、上記各サイドパネル載置部11上に対応して配設されている。これらサイドパネル2は、上記各スリット9,9を上記各ヒンジ爪8,8の先端側より基端側に亘って移動させることにより、図1及び図2に示す閉蓋位置より、図3に示す開蓋位置に亘って、上記ボトムフレーム1に対して回動可能に支持されている。上記閉蓋位置にある上記サイドパネル2は、上記ボトムフレーム1より上方側に垂設された状態となっており、上記フロントフレーム4の両側側部分の後方側に位置している。そして、上記開蓋位置にある上記サイドパネル2は、上記ボトムフレーム1より側方側に突出された状態となっており、上記フロントフレーム4の両側部よりも側方側に位置している。
【0019】
上記サイドパネル2の内側側の主面部には、上記陰極線管とともに上記ビデオモニタ装置の主要部をなす種々の電子素子が取付けられたプリント基板15が取付けられている。このプリント基板15には、所定の電子回路を構成する図示しない種々の電子素子がいわゆる半田付け等の手段によって取付けられている。また、このプリント基板15上の電子回路には、この電子回路を上記陰極線管や図示しない他のプリント基板上に構成された電子回路に接続させるためのワイヤ17,17がコネクタ16,16を介して接続されている。
【0020】
なお、上記各スリット9,9は、上記各ヒンジ爪8,8の基端側より上記係合部8aに亘る長さよりもやや長く形成されており、上記各サイドパネル2が上記ボトムフレーム1に対して垂立された状態にて該各ヒンジ爪8,8に対して位置合わせされることにより、これら各ヒンジ爪8,8が対応して挿通され得るようになされている。
【0021】
そして、上記ボトムフレーム1の後端側部分には、このボトムフレーム1に一体的に上方側に突設されたリヤパネル3が設けられている。このリヤパネル3は、金属板等の材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって略々矩形の平板状に形成され、上記ボトムフレーム1に対して、いわゆるスポット溶接等の手段によって取付けられている。すなわち、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記各サイドパネル2が上記閉蓋位置にある場合にあっては、これらサイドパネル2、上記フロントフレーム4、上記リヤパネル3及び上記ボトムフレーム1によって、上方側が開放された筺体が形成されている。
【0022】
上記各サイドパネル2は、上記各ヒンジ爪8,8の基端側部分の幅と上記各スリット9,9の長さとの差に相当する距離だけ、上記ボトムフレーム1に対して前後方向にスライド可能となされている。すなわち、この前後方向のスライドは、上記各サイドパネル2の上記ボトムフレーム1に対する回動の軸方向となっている。
【0023】
そして、上記各サイドパネル2の上記ボトムフレーム1に対する回動軸方向の一方方向、この例においては前方方向には、掛止部が設けられている。この掛止部は、上記各サイドパネル2の前端縁部6と、このサイドパネル2の一部が折曲形成された爪状片部である一対の掛止爪7,7とから構成されている。上記前端縁部6は、上記各サイドパネル2の上端部より下端部に亘って、該各サイドパネル2の主面部よりも外方側に段差状に膨出されるようにして、折曲形成されている。上記各掛止爪7,7は、図6及び図7に示すように、上記前端縁部6の後方側部分が切り起こし折曲されて形成され、上記前端縁部6よりも内側側であって上記サイドパネル2の主面部よりも外側側である位置に位置して、該前端縁部6の後方部より前方側に向けて突出されている。
【0024】
上記前端縁部6及び上記掛止爪7,7から構成された上記各掛止部は、それぞれ、上記フロントフレーム4の両側側の後端縁部5に掛止する。すなわち、上記各後端縁部5は、上記フロントフレーム4の上端部より上ボトムフレーム1の近傍に亘って、該フロントフレーム4の前方側部分よりも内側側に段差状に折曲形成されて、上記各サイドパネル2が上記閉蓋位置にあるときの上記各前端縁部6に略々対向する位置となされている。そして、上記各サイドパネル2は、上記閉蓋位置にあるときに、図6中矢印Cで示す前方方向にスライドされると、図1、図5及び図7に示すように、上記前端縁部6と上記各掛止爪7,7との間に上記後端縁部5を挿入させて、上記フロントフレーム4に対して掛止される。
【0025】
そして、上記各サイドパネル2の前端縁部6には、一対の螺子挿通孔12,12が穿設されている。また、上記後端縁部5には、上記各螺子挿通孔12,12に対応して、一対の螺子孔14,14が形成されている。上記各螺子挿通孔12,12は、上記各サイドパネル2が上記閉蓋位置となされて前方方向にスライドされると、上記各螺子孔14,14に対応して重ね合わされる。上記各サイドパネル2は、上記各螺子挿通孔12,12を上記各螺子孔14,14に重ねた状態において、これら螺子挿通孔12,12に対応して挿通された一対の止め螺子13,13が該各螺子孔14,14に螺入されることにより、上記フロントフレーム4に対して固定される。
【0026】
上述のように構成された本発明に係る電子機器用シャーシフレームにおいては、上記ビデオモニタ装置が慣性された状態におきては、上記各サイドパネル2は、図1、図5、図7及び図8に示すように、上記閉蓋位置となされ前方方向にスライドされた状態で、上記各止め螺子13,13によって上記フロントフレーム4に対して固定されている。
【0027】
そして、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記各サイドパネル2は、上記各止め螺子13,13が取り外されても、上記フロントフレーム4の後端縁部5が上記前端縁部6及び上記各掛止爪7、7の間に挿入されていることにより、上記ボトムフレーム1に対する上記各ヒンジ爪8,8に沿った回動が阻止されており、閉蓋位置のままに仮止め状態となされる。このとき、上記各ヒンジ爪8,8は、上記各サイドパネル2が前方方向にスライドされていることにより、上記掛止部8aを上記各スリット9,9の後端縁よりも後方側に位置させており、該掛止部8aによって該各サイドパネル2の脱落を防止している。
【0028】
そして、上記各サイドパネル2は、図2、図4及び図6において矢印Aで示すように、閉蓋位置のまま後方方向にスライドされると、上記前端縁部6及び上記各掛止爪7,7による上記フロントフレーム4の後端縁部5への掛止を解除する。したがって、このとき、上記各サイドパネル2は、上記仮止め状態を解除され、上記ボトムフレーム1に対する上記各ヒンジ爪8,8に沿った回動が可能となされている。
【0029】
上記各サイドパネル2は、上記仮止め状態を解除されたときに、図3及び図9中において矢印Bで示すように、上記ボトムフレーム1に対して上記各ヒンジ爪8,8に沿って外方側に回動されると、上記開蓋位置となされる。このとき、上記各サイドパネル2は、上記各ヒンジ爪8,8の先端側部分及び上記サイドパネル載置部11により支持されて、主面部を略々水平となした状態に保持される。
【0030】
上記サイドパネル2が上記開蓋位置となされると、このサイドパネル2の内側部に取付けられたプリント基板15及びこの電子機器用シャーシフレームの内部が外方側に臨まされる。この状態において、上記プリント基板15上の電子回路の組立て、調整、点検及び修理が行える。また、この状態において、この電子機器用シャーシフレームの内部に配設された陰極線管等についての製造、調整、点検及び修理が行える。このように開蓋位置となされたサイドパネル2は、上記ボトムフレーム1より脱落することがないので、紛失される虞れがない。
【0031】
そして、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記ビデオモニタ装置の製造や保守の工程上において搬送や放置をなされるときには、上記各サイドパネル2を上記仮止め状態となすことによって、これらサイドパネル2が円滑な搬送を阻害することがなく、また、内部に配設した陰極線管等の保護が図られる。
【0032】
なお、本発明に係る電子機器用シャーシフレームは、上述の実施例中に示した如く上記各サイドパネル2を可動フレームとした構成に限定されず、上記リヤパネル3を可動フレームとなした構成としてもよい。この場合には、上記ヒンジ部は、上記ボトムフレーム1の後端側に設けられ、上記リヤパネル3の下端側部分を回動及び回動軸方向へのスライドが可能に支持する。そして、この場合には、上記掛止部は、上記リヤパネル3を上記サイドパネル2に対して掛止させて該リヤパネル3を仮止め状態となすものとして構成される。
【0033】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る電子機器用シャーシフレームにおいては、可動フレームの一側側を固定フレームに対する回動及びこの回動の軸方向へのスライドを可能となして支持するヒンジ部と、閉蓋位置にある上記可動フレームの上記軸方向への一方方向へのスライドによってこの可動フレームを上記固定フレームに対して掛止させる掛止部とは、該固定フレーム及び/又は該可動フレームの一部が折曲形成された爪状片部を有して構成されている。
【0034】
そのため、上記ヒンジ部及び上記掛止部は、上記各フレームをいわゆるプレス加工等の手段によって形成するときに同時に形成することができ、上記電子機器用シャーシフレームの製造を煩雑化することがない。
【0035】
そして、上記可動フレームは、上記固定フレームに対して上記ヒンジ部を介して回動可能となされていることにより、この電子機器用シャーシフレームを有して構成される電子機器の製造時や保守時においては、開蓋され、この電子機器用シャーシフレームの内部に対する種々の電子素子の取付けや調整を可能となす。
【0036】
また、上記可動フレームは、上記固定フレームに対して止め螺子等による固定をなされない状態にあっても、該固定フレームに対して上記掛止部によって掛止されることにより、いわゆる仮止め状態となされ、この電子機器用シャーシフレームを有して構成される電子機器の製造時や保守時等において、円滑な搬送を阻害することがない。
【0037】
すなわち、本発明は、構成が複雑化されることなく、製造が容易でありながら、電子機器の製造や保守の円滑化及び容易化を図ることができる電子機器用シャーシフレームを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子機器用シャーシフレームの構成を示す要部斜視図である。
【図2】上記電子機器用シャーシフレームにおいてサイドパネルがスライドされた状態を示す要部斜視図である。
【図3】上記電子機器用シャーシフレームにおいて上記サイドパネルが開蓋された状態を示す要部斜視図である。
【図4】上記電子機器用シャーシフレームの掛止部の構成を示す要部拡大斜視図である。
【図5】上記掛止部において掛止がなされた状態を示す要部拡大斜視図である。
【図6】上記電子機器用シャーシフレームの掛止部の構成を示す要部拡大横断面図である。
【図7】上記掛止部において掛止がなされた状態を示す要部拡大横断面図である。
【図8】上記電子機器用シャーシフレームのヒンジ部の構成を示す要部拡大斜視図である。
【図9】上記ヒンジ部の上記サイドパネルが開蓋された状態を示す要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・ボトムフレーム
2・・・・・・・・・・・・サイドパネル
4・・・・・・・・・・・・フロントフレーム
5・・・・・・・・・・・・後端縁部
6・・・・・・・・・・・・前端縁部
7・・・・・・・・・・・・掛止爪
8・・・・・・・・・・・・ヒンジ爪
9・・・・・・・・・・・・スリット
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオモニタ装置等の種々の電子機器の主要部を保持して、この電子機器の一部をなす電子機器用シャーシフレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオモニタ等の種々の電子機器は、この電子機器を構成する電子素子等の主要部と、この主要部を保持する電子機器用シャーシフレームとを有して構成されている。この電子機器用シャーシフレームは、金属板等の材料が屈曲形成されて、略々平板状、または、略々筺体状に形成されている。
【0003】
例えば、ビデオモニタ装置においては、上記電子機器用シャーシフレームは、略々筺体状をなして構成されている。この電子機器用シャーシフレームは、このビデオモニタ装置の主要部をなす陰極線管を収納し、前面部分において該陰極線管の前面パネル部を外方側に臨ませて保持している。そして、この電子機器用シャーシフレームは、内壁部において、このビデオモニタ装置の主要部をなす電子素子が取付けられたプリント基板を保持している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように略々筺体状に構成された電子機器用シャーシフレームにおいては、この電子機器用シャーシフレームに対する上記プリント基板や陰極線管等の取付けやこれら陰極線管等の調整を行う製造時、及び、これら陰極線管等に対する点検や修理を行う保守時等において、外壁部の少なくとも一部を、取り外し、または、開蓋させる必要がある。
【0005】
この電子機器用シャーシフレームにおいて、上記外壁部の一部を取り外すこととした場合には、該取り外された外壁部の一部の紛失の虞れが生ずるとともに、製造工程上等においては、該外壁部の一部をこの電子機器用シャーシフレームの本体部とは別途に搬送する必要が生じ、製造が煩雑となる。
【0006】
そして、この電子機器用シャーシフレームにおいて、上記外壁部の一部を開蓋できるようにするには、該外壁部の一部とこの電子機器用シャーシフレームの本体部とを、合成樹脂等の材料よりなるヒンジ部材を介して回動可能に連結させる必要が生ずる。
【0007】
したがって、この電子機器用シャーシフレームにおいては、金属板等により形成されたフレーム部とは別体のヒンジ部材を該フレーム部に対して取付ける必要があり、製造が煩雑となっている。
【0008】
また、開蓋可能な上記外壁部の一部は、上記電子機器用シャーシフレームの本体部に対して止め螺子によって閉蓋状態に固定されるが、該止め螺子による固定がなされていない状態においては、該閉蓋状態と開蓋状態とに亘って回動可能となっている。このとき、この電子機器用シャーシフレームを搬送する場合等においては、この開蓋可能な外壁部の一部は、慣性等によって不用意に開蓋してしまい、円滑な搬送を阻害する虞れがある。そのため、上記開蓋可能な外壁部の一部には、合成樹脂等の材料よりなる仮止め用の掛止部材が取付けられている。この掛止部材は、上記止め螺子による固定がなされていない状態においても、上記開蓋可能な該壁部の一部を、上記電子機器用シャーシフレームの本体部に対して掛止させ、不用意な開蓋を防止する。
【0009】
したがって、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記フレーム部とは別体の掛止部材を該フレーム部に対して取付ける必要があり、製造が煩雑となっている。
【0010】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、構成が複雑化されることなく、製造が容易でありながら、電子機器の製造や保守の円滑化及び容易化を図ることができる電子機器用シャーシフレームを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係る電子機器用シャーシフレームは、電子機器のシャーシフレームであって、上記電子機器の前面部を構成するフロントフレーム部と、前記フロントフレーム部下部より後方に連設された左右一対のボトムフレーム部と、左右少なくとも一方の前記ボトムフレーム部の延設方向に沿って設けられた載置部に対し、ヒンジ部を介して下側縁部が支持され、上記電子機器内部を外方に臨ませる外側略水平開蓋位置と上記電子機器内部を閉塞する略垂直閉蓋位置との回動と、該回動軸方向へのスライドが可能とされたサイドパネル部と、前記サイドパネル部が略垂直閉蓋位置であるときに、前記サイドパネル部の前記回動軸方向の前記フロントフレーム部側へのスライドによって、前記サイドパネル部を前記フロントフレーム部に対して掛止させる掛止部とを備え、前記ヒンジ部は、前記ボトムフレーム部と前記サイドパネル部のうち、一方の一部が折曲形成された爪状片部と、他方に穿設され前記爪状片部がスライド可能に挿通されるスリットとを有し、前記掛止部は、前記フロントフレーム部と前記サイドパネル部のうち、一方の縁部に形成され、前記一方の縁部と略対向する他方の縁部を挟持する掛止爪を有して構成されてなるものである。
【0012】
【作用】
本発明に係る電子機器用シャーシフレームにおいては、可動フレームの一側側を固定フレームに対する回動及びこの回動の軸方向へのスライドを可能となして支持するヒンジ部と、閉蓋位置にある上記可動フレームの上記軸方向への一方方向へのスライドによってこの可動フレームを上記固定フレームに対して掛止させる掛止部とは、該固定フレーム及び/又は該可動フレームの一部が折曲形成された爪状片部を有して構成されているので、各フレームをいわゆるプレス加工等の手段によって形成するときに同時に形成することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照しながら説明する。
この例は、本発明に係る電子機器用シャーシフレームを、電子機器であるビデオモニタ装置を構成するものとして構成した例である。
【0014】
この電子機器用シャーシフレームは、図1に示すように、固定フレームとなるボトムフレーム1及びフロントフレーム4を有している。上記ボトムフレーム1は、この電子機器用シャーシフレームの底板部をなす部分であり、金属板材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって、略々矩形の平板状に形成されている。このボトムフレーム1の両側側部分には、サイドパネル載置部11が設けられている。これらサイドパネル載置部11は、上記ボトムフレーム1の両側側部分が上方側に折曲され、このときの上端側部分がさらに内方側に折曲されて形成されている。
【0015】
上記各サイドパネル載置部11上には、上記ボトムフレーム1の一部が折曲形成された爪状片部でありヒンジ部を構成する一対のヒンジ爪8,8が設けられている。これらヒンジ爪8,8は、図8及び図9に示すように、上記サイドパネル載置部11よりも上方側に爪状に突設されるととに、先端側が内方側に折曲されている。また、これらヒンジ爪8,8は、先端側に、この電子機器用シャーシフレームの後方側に向けて一体的に延設された係合部8aを有している。
【0016】
上記フロントフレーム4は、上記電子機器用シャーシフレームの前面部をなす部分であって、上記ボトムフレーム1の前端側部分より上方側に向けて該前端側部分に連設されている。このフロントフレーム4は、金属板等の材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって形成されている。なお、このフロントフレーム4は、上記ボトムフレーム1に一体的に連設された部分と、この部分に対していわゆるスポット溶接等の手段によって取付けられた部分とから構成されている。このフロントフレーム4は、主面部の中央部分が矩形状の透孔となされた枠形状に形成されている。このフロントフレーム4には、上記ビデオモニタ装置の主要部をなす図示しない陰極線管が取付けられる。この陰極線管は、上記フロントフレーム4に支持されてこのフロントフレーム4の後方側に配設され、該フロントフレーム4の中央部分の透孔を介して、映像表示面となる前面パネル部を前方側の外方に臨ませる。
【0017】
そして、この電子機器用シャーシフレームは、可動フレームである左右一対のサイドパネル2を有している。なお、図1乃至図3においては、片側のサイドパネル2のみを図示しているが、上記一対のサイドパネル2は、この電子機器用シャーシフレームの正中線を介して互いに左右対称となる形状及び位置となされて形成され配設されている。これらサイドパネル2は、金属板等の材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって、略々矩形の平板状に形成されている。これらサイドパネル2は、一側側、この例においては下端側部分に、上記各ヒンジ爪8,8とともにヒンジ部を構成するスリット9,9が設けられている。これらスリット9,9は、長手方向を前後方向となして形成されている。これらスリット9,9は、上記各ヒンジ爪8,8の基端側部分の幅よりも大きい長さと、該各ヒンジ爪8,8の基端側部分の厚みよりも大きい幅とを有して形成されている。
【0018】
これらサイドパネル2は、上記各スリット9,9に上記各ヒンジ爪8,8を挿通させて、上記各サイドパネル載置部11上に対応して配設されている。これらサイドパネル2は、上記各スリット9,9を上記各ヒンジ爪8,8の先端側より基端側に亘って移動させることにより、図1及び図2に示す閉蓋位置より、図3に示す開蓋位置に亘って、上記ボトムフレーム1に対して回動可能に支持されている。上記閉蓋位置にある上記サイドパネル2は、上記ボトムフレーム1より上方側に垂設された状態となっており、上記フロントフレーム4の両側側部分の後方側に位置している。そして、上記開蓋位置にある上記サイドパネル2は、上記ボトムフレーム1より側方側に突出された状態となっており、上記フロントフレーム4の両側部よりも側方側に位置している。
【0019】
上記サイドパネル2の内側側の主面部には、上記陰極線管とともに上記ビデオモニタ装置の主要部をなす種々の電子素子が取付けられたプリント基板15が取付けられている。このプリント基板15には、所定の電子回路を構成する図示しない種々の電子素子がいわゆる半田付け等の手段によって取付けられている。また、このプリント基板15上の電子回路には、この電子回路を上記陰極線管や図示しない他のプリント基板上に構成された電子回路に接続させるためのワイヤ17,17がコネクタ16,16を介して接続されている。
【0020】
なお、上記各スリット9,9は、上記各ヒンジ爪8,8の基端側より上記係合部8aに亘る長さよりもやや長く形成されており、上記各サイドパネル2が上記ボトムフレーム1に対して垂立された状態にて該各ヒンジ爪8,8に対して位置合わせされることにより、これら各ヒンジ爪8,8が対応して挿通され得るようになされている。
【0021】
そして、上記ボトムフレーム1の後端側部分には、このボトムフレーム1に一体的に上方側に突設されたリヤパネル3が設けられている。このリヤパネル3は、金属板等の材料より、いわゆるプレス加工等の手段によって略々矩形の平板状に形成され、上記ボトムフレーム1に対して、いわゆるスポット溶接等の手段によって取付けられている。すなわち、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記各サイドパネル2が上記閉蓋位置にある場合にあっては、これらサイドパネル2、上記フロントフレーム4、上記リヤパネル3及び上記ボトムフレーム1によって、上方側が開放された筺体が形成されている。
【0022】
上記各サイドパネル2は、上記各ヒンジ爪8,8の基端側部分の幅と上記各スリット9,9の長さとの差に相当する距離だけ、上記ボトムフレーム1に対して前後方向にスライド可能となされている。すなわち、この前後方向のスライドは、上記各サイドパネル2の上記ボトムフレーム1に対する回動の軸方向となっている。
【0023】
そして、上記各サイドパネル2の上記ボトムフレーム1に対する回動軸方向の一方方向、この例においては前方方向には、掛止部が設けられている。この掛止部は、上記各サイドパネル2の前端縁部6と、このサイドパネル2の一部が折曲形成された爪状片部である一対の掛止爪7,7とから構成されている。上記前端縁部6は、上記各サイドパネル2の上端部より下端部に亘って、該各サイドパネル2の主面部よりも外方側に段差状に膨出されるようにして、折曲形成されている。上記各掛止爪7,7は、図6及び図7に示すように、上記前端縁部6の後方側部分が切り起こし折曲されて形成され、上記前端縁部6よりも内側側であって上記サイドパネル2の主面部よりも外側側である位置に位置して、該前端縁部6の後方部より前方側に向けて突出されている。
【0024】
上記前端縁部6及び上記掛止爪7,7から構成された上記各掛止部は、それぞれ、上記フロントフレーム4の両側側の後端縁部5に掛止する。すなわち、上記各後端縁部5は、上記フロントフレーム4の上端部より上ボトムフレーム1の近傍に亘って、該フロントフレーム4の前方側部分よりも内側側に段差状に折曲形成されて、上記各サイドパネル2が上記閉蓋位置にあるときの上記各前端縁部6に略々対向する位置となされている。そして、上記各サイドパネル2は、上記閉蓋位置にあるときに、図6中矢印Cで示す前方方向にスライドされると、図1、図5及び図7に示すように、上記前端縁部6と上記各掛止爪7,7との間に上記後端縁部5を挿入させて、上記フロントフレーム4に対して掛止される。
【0025】
そして、上記各サイドパネル2の前端縁部6には、一対の螺子挿通孔12,12が穿設されている。また、上記後端縁部5には、上記各螺子挿通孔12,12に対応して、一対の螺子孔14,14が形成されている。上記各螺子挿通孔12,12は、上記各サイドパネル2が上記閉蓋位置となされて前方方向にスライドされると、上記各螺子孔14,14に対応して重ね合わされる。上記各サイドパネル2は、上記各螺子挿通孔12,12を上記各螺子孔14,14に重ねた状態において、これら螺子挿通孔12,12に対応して挿通された一対の止め螺子13,13が該各螺子孔14,14に螺入されることにより、上記フロントフレーム4に対して固定される。
【0026】
上述のように構成された本発明に係る電子機器用シャーシフレームにおいては、上記ビデオモニタ装置が慣性された状態におきては、上記各サイドパネル2は、図1、図5、図7及び図8に示すように、上記閉蓋位置となされ前方方向にスライドされた状態で、上記各止め螺子13,13によって上記フロントフレーム4に対して固定されている。
【0027】
そして、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記各サイドパネル2は、上記各止め螺子13,13が取り外されても、上記フロントフレーム4の後端縁部5が上記前端縁部6及び上記各掛止爪7、7の間に挿入されていることにより、上記ボトムフレーム1に対する上記各ヒンジ爪8,8に沿った回動が阻止されており、閉蓋位置のままに仮止め状態となされる。このとき、上記各ヒンジ爪8,8は、上記各サイドパネル2が前方方向にスライドされていることにより、上記掛止部8aを上記各スリット9,9の後端縁よりも後方側に位置させており、該掛止部8aによって該各サイドパネル2の脱落を防止している。
【0028】
そして、上記各サイドパネル2は、図2、図4及び図6において矢印Aで示すように、閉蓋位置のまま後方方向にスライドされると、上記前端縁部6及び上記各掛止爪7,7による上記フロントフレーム4の後端縁部5への掛止を解除する。したがって、このとき、上記各サイドパネル2は、上記仮止め状態を解除され、上記ボトムフレーム1に対する上記各ヒンジ爪8,8に沿った回動が可能となされている。
【0029】
上記各サイドパネル2は、上記仮止め状態を解除されたときに、図3及び図9中において矢印Bで示すように、上記ボトムフレーム1に対して上記各ヒンジ爪8,8に沿って外方側に回動されると、上記開蓋位置となされる。このとき、上記各サイドパネル2は、上記各ヒンジ爪8,8の先端側部分及び上記サイドパネル載置部11により支持されて、主面部を略々水平となした状態に保持される。
【0030】
上記サイドパネル2が上記開蓋位置となされると、このサイドパネル2の内側部に取付けられたプリント基板15及びこの電子機器用シャーシフレームの内部が外方側に臨まされる。この状態において、上記プリント基板15上の電子回路の組立て、調整、点検及び修理が行える。また、この状態において、この電子機器用シャーシフレームの内部に配設された陰極線管等についての製造、調整、点検及び修理が行える。このように開蓋位置となされたサイドパネル2は、上記ボトムフレーム1より脱落することがないので、紛失される虞れがない。
【0031】
そして、この電子機器用シャーシフレームにおいては、上記ビデオモニタ装置の製造や保守の工程上において搬送や放置をなされるときには、上記各サイドパネル2を上記仮止め状態となすことによって、これらサイドパネル2が円滑な搬送を阻害することがなく、また、内部に配設した陰極線管等の保護が図られる。
【0032】
なお、本発明に係る電子機器用シャーシフレームは、上述の実施例中に示した如く上記各サイドパネル2を可動フレームとした構成に限定されず、上記リヤパネル3を可動フレームとなした構成としてもよい。この場合には、上記ヒンジ部は、上記ボトムフレーム1の後端側に設けられ、上記リヤパネル3の下端側部分を回動及び回動軸方向へのスライドが可能に支持する。そして、この場合には、上記掛止部は、上記リヤパネル3を上記サイドパネル2に対して掛止させて該リヤパネル3を仮止め状態となすものとして構成される。
【0033】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る電子機器用シャーシフレームにおいては、可動フレームの一側側を固定フレームに対する回動及びこの回動の軸方向へのスライドを可能となして支持するヒンジ部と、閉蓋位置にある上記可動フレームの上記軸方向への一方方向へのスライドによってこの可動フレームを上記固定フレームに対して掛止させる掛止部とは、該固定フレーム及び/又は該可動フレームの一部が折曲形成された爪状片部を有して構成されている。
【0034】
そのため、上記ヒンジ部及び上記掛止部は、上記各フレームをいわゆるプレス加工等の手段によって形成するときに同時に形成することができ、上記電子機器用シャーシフレームの製造を煩雑化することがない。
【0035】
そして、上記可動フレームは、上記固定フレームに対して上記ヒンジ部を介して回動可能となされていることにより、この電子機器用シャーシフレームを有して構成される電子機器の製造時や保守時においては、開蓋され、この電子機器用シャーシフレームの内部に対する種々の電子素子の取付けや調整を可能となす。
【0036】
また、上記可動フレームは、上記固定フレームに対して止め螺子等による固定をなされない状態にあっても、該固定フレームに対して上記掛止部によって掛止されることにより、いわゆる仮止め状態となされ、この電子機器用シャーシフレームを有して構成される電子機器の製造時や保守時等において、円滑な搬送を阻害することがない。
【0037】
すなわち、本発明は、構成が複雑化されることなく、製造が容易でありながら、電子機器の製造や保守の円滑化及び容易化を図ることができる電子機器用シャーシフレームを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子機器用シャーシフレームの構成を示す要部斜視図である。
【図2】上記電子機器用シャーシフレームにおいてサイドパネルがスライドされた状態を示す要部斜視図である。
【図3】上記電子機器用シャーシフレームにおいて上記サイドパネルが開蓋された状態を示す要部斜視図である。
【図4】上記電子機器用シャーシフレームの掛止部の構成を示す要部拡大斜視図である。
【図5】上記掛止部において掛止がなされた状態を示す要部拡大斜視図である。
【図6】上記電子機器用シャーシフレームの掛止部の構成を示す要部拡大横断面図である。
【図7】上記掛止部において掛止がなされた状態を示す要部拡大横断面図である。
【図8】上記電子機器用シャーシフレームのヒンジ部の構成を示す要部拡大斜視図である。
【図9】上記ヒンジ部の上記サイドパネルが開蓋された状態を示す要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・ボトムフレーム
2・・・・・・・・・・・・サイドパネル
4・・・・・・・・・・・・フロントフレーム
5・・・・・・・・・・・・後端縁部
6・・・・・・・・・・・・前端縁部
7・・・・・・・・・・・・掛止爪
8・・・・・・・・・・・・ヒンジ爪
9・・・・・・・・・・・・スリット
Claims (1)
- 電子機器のシャーシフレームであって、
上記電子機器の前面部を構成するフロントフレーム部と、
前記フロントフレーム部下部より後方に連設された左右一対のボトムフレーム部と、
左右少なくとも一方の前記ボトムフレーム部の延設方向に沿って設けられた載置部に対し、ヒンジ部を介して下側縁部が支持され、上記電子機器内部を外方に臨ませる外側略水平開蓋位置と上記電子機器内部を閉塞する略垂直閉蓋位置との回動と、該回動軸方向へのスライドが可能とされたサイドパネル部と、
前記サイドパネル部が略垂直閉蓋位置であるときに、前記サイドパネル部の前記回動軸方向の前記フロントフレーム部側へのスライドによって、前記サイドパネル部を前記フロントフレーム部に対して掛止させる掛止部とを備え、
前記ヒンジ部は、前記ボトムフレーム部と前記サイドパネル部のうち、一方の一部が折曲形成された爪状片部と、他方に穿設され前記爪状片部がスライド可能に挿通されるスリットとを有し、
前記掛止部は、前記フロントフレーム部と前記サイドパネル部のうち、一方の縁部に形成され、前記一方の縁部と略対向する他方の縁部を挟持する掛止爪を有して構成されてなる電子機器用シャーシフレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15697992A JP3582079B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 電子機器用シャーシフレーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15697992A JP3582079B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 電子機器用シャーシフレーム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH066050A JPH066050A (ja) | 1994-01-14 |
JP3582079B2 true JP3582079B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=15639517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15697992A Expired - Fee Related JP3582079B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 電子機器用シャーシフレーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3582079B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010147259A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Sumitomo Electric Ind Ltd | マグネシウム合金圧延板成形体およびそれを用いた電気機器 |
JP5570755B2 (ja) * | 2009-05-18 | 2014-08-13 | 河村電器産業株式会社 | 組立式箱体 |
JP5786485B2 (ja) * | 2011-06-22 | 2015-09-30 | 株式会社明電舎 | 半導体電力変換装置のブロワーダクト |
JP6255673B2 (ja) * | 2013-02-25 | 2018-01-10 | 株式会社明電舎 | 板状部材の着脱機構および着脱方法 |
US10045454B2 (en) * | 2015-08-04 | 2018-08-07 | Mitsubishi Electric Corporation | Casing of electronic device |
CN109903681B (zh) | 2019-04-25 | 2021-09-21 | 京东方科技集团股份有限公司 | 支撑结构及其制造方法、显示装置及其装配方法 |
-
1992
- 1992-06-16 JP JP15697992A patent/JP3582079B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH066050A (ja) | 1994-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0369025B1 (en) | Printed board unit inserting and withdrawing mechanism for electronic circuit devices | |
JP3230583B2 (ja) | フレーム枠及び壁エレメントを備えた配電箱 | |
US6438800B1 (en) | Door hinge assembly for an electrical appliance enclosure | |
GB2216406A (en) | Handle assembly for use with door locking device | |
JP3582079B2 (ja) | 電子機器用シャーシフレーム | |
ITTO940714A1 (it) | Guarnizione angolare di collegamento per cassetti. | |
JP2600239Y2 (ja) | 電装部品の固定構造 | |
JP3015453U (ja) | 前面開閉式額縁のコーナー連結具 | |
JP3623302B2 (ja) | 箱型ユニットの取付けアダプタ | |
JP3552253B2 (ja) | 操作卓装置 | |
JP3034725U (ja) | 遊技店の幕板装置 | |
JPH0734106Y2 (ja) | 天井点検口 | |
JPH07154720A (ja) | モニターテレビ用物品取付ブラケット | |
JPS6316174Y2 (ja) | ||
KR200231662Y1 (ko) | 프로젝션 텔레비젼의 스크린 고정구조 | |
JP2719472B2 (ja) | 外付機器の取付機構 | |
JP3946029B2 (ja) | フィルターユニット | |
JPH04157794A (ja) | 電子通信機器のキャビネット構造 | |
JPH0444124Y2 (ja) | ||
JP3034724U (ja) | 遊技店の幕板装置 | |
JPS6340840Y2 (ja) | ||
KR970004515Y1 (ko) | 전자제품 기능표시부의 고정홀더 | |
JP2606928Y2 (ja) | 保冷箱 | |
JP3034723U (ja) | 遊技店の幕板装置 | |
JP2001037651A (ja) | 加熱調理器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040706 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040719 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |