JP3581892B2 - 引出し装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は引出し装置に係り、殊に組立て式家具の一部材としての引出しに適用するに好適な引出し装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、実開昭６２−１７９４２号公報に所載のごとく、引出し本体の後部に、重ね合わせる他の引出しの本体に形成した係合部に係合する突起部を形成した構造のものがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来構造のものは、上位側の引出しを反転させて下位側の引出しに設けた突起部に係合部を、係合部に突起部をそれぞれ係合して重合状態を確保しようとするものであるが、いわば下位側の引出しの側壁部片に上位側の引出しの側壁片を載せて重合状態を確保しようとする構造を採るため、側壁片の厚さ（高さ）が、重合状態の厚さとなって現われ、従って、重合による保管場所の有効利用は望めない。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
底壁部片の周側に、前壁部片、後壁部片および左右の側壁部片を立設して構成した引出し本体の左右の側壁部片の前壁部片側の上縁および後壁部片の左右の側壁部片側の上縁のそれぞれに切欠を設けた構成とし、切欠を正面視Ｖ字形にすることにより尚一層実用的にするのである。
【０００５】
【実施例】
図面は本発明に係る引出し装置の一実施例を示し、図１は斜視図、図２は重ね合わせた状態の平面図、図３は図２のＸ−Ｘ線断面図である。
【０００６】
図示Ａ，Ａ′は本発明に係る合成樹脂製の引出しで、引出しＡ，Ａ′は、図示省略したケースに摺嵌して書類整理キャビネットの一部材として用い、ケースから取り外して書類用のトレーとして用いるようにしたものである。
【０００７】
そして、引出しＡ，Ａ′は、底壁部片１ａの周側に、前壁部片１ｂ、後壁部片１ｃおよび左右の側壁部片１ｄ，１ｄ′を立設して構成した引出し本体１の左右の側壁部片１ｄ，１ｄ′の前壁部片１ｂ側の上縁に相対するようにして切欠２，２′を設け、この切欠２と深さをほぼ同じくした切欠３，３′を、前記引出し本体１の後壁部片１ｃの左右の側壁部片１ｄ，１ｄ′側の上縁に設けて構成したものである。
【０００８】
切欠２，２′，３，３′は、底縁側を幅狭くした正面視Ｖ字形にしてある。
【０００９】
なお、図示４は前壁部片１ｂに連設した把手である。
【００１０】
しかして、例えば、図示の通り、保管時或いは携帯時に、下側の引出しＡの左側壁部片１ｄに形成した切欠２に反転させた上側の引出しＡ′の後壁部片１ｃに形成した左側壁部片１ｄ側の切欠３を、また、下側の引出しＡの後壁部片１ｃに形成した右側壁部片１ｄ′側の切欠３′に反転させた上側の引出しＡ′の右側壁部片１ｄ′に形成した切欠２′をそれぞれ係合させるようにして上下一対の引出しＡ，Ａ′を重ね合わせるのである。
【００１１】
或いは、下側の引出しＡの右側壁部片１ｄ′に形成した切欠２′に、反転させた上側の引出しＡ′の後壁部片１ｃに形成した右側壁部片１ｄ′側の切欠３′を、また、下側の引出しＡの後壁部片１ｃに形成した左側壁部片１ｄ側の切欠３に、反転させた上側の引出しＡ′の左側壁部片１ｄに形成した切欠２をそれぞれ係合させるようにして上下一対の引出しＡ，Ａ′を重ね合わせるのである。
【００１２】
切欠２，２′，３，３′を正面視Ｖ字形にしてあるのは、切欠同志の係合操作を円滑に行えるのと、安定した重ね状態を得るためである。
【００１３】
【発明の効果】
本発明は前記の通りの構成であるから、重ね合わせ作業を円滑に行え、また、切欠同志を係合するものであるから、重ね合わせ状態が容易に崩れることのなく、重ね合わせたとき嵩張らずに、場所をとらず、保管或いは携帯（運搬）上好適な引出しを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】斜視図。
【図２】重ね合わせた状態の平面図。
【図３】図２のＸ−Ｘ線断面図。
【符号の説明】
Ａ，Ａ′ 引出し
１ 引出し本体
１ａ 底壁部片
１ｂ 前壁部片
１ｃ 後壁部片
１ｄ，１ｄ′ 側壁部片
２，２′ 切欠
３，３′ 切欠

Claims (2)

1. 底壁部片の周側に、前壁部片、後壁部片および左右の側壁部片を立設して構成した引出し本体の左右の側壁部片の前壁部片側の上縁および後壁部片の左右の側壁部片側の上縁のそれぞれに切欠を設けた、引出し装置。
2. 切欠を正面視Ｖ字形にした、請求項１記載の引出し装置。

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