JP3581764B2 - 多孔質光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

多孔質光ファイバ母材の製造方法 Download PDF

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    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のバーナを用いてガラス微粒子をターゲットの外周に堆積させて多孔質光ファイバ母材を製造する多孔質光ファイバ母材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製造すべき多孔質光ファイバ母材の外径が太くなると、その生産能率を上げるため、複数のバーナを用いてガラス微粒子をターゲットの外周に堆積させることが行われている。
【0003】
このように、コアプリフォームよりなるターゲット上に多孔質光ファイバ母材を形成する工程は、JVD工程と呼ばれている。
【0004】
図3は、従来のこの種の多孔質光ファイバ母材の製造方法を実施する光ファイバ母材製造装置の構成を示したものである。
【0005】
この光ファイバ母材製造装置においては、図示のように、コアプリフォームよりなるターゲット1をその軸心の回りに回転させるターゲット支持機構2を備えている。該ターゲット支持機構2はU型フレーム3を有し、該U型フレーム3の両対向端にはターゲット1を支持するチャック4a,4bが回転自在に支持されている。一方のチャック4aはモータ5で回転されるようになっており、このチャック4aの回転によりターゲット1がその軸心の回りに回転されるようになっている。
【0006】
このようにして回転するターゲット1の外周には、その周方向に位置をずらせて複数のバーナ6a,6bが一方の側から対向されている。
【0007】
これらバーナ6a,6bは、各トラバース機構7a,7bによってターゲット1の長手方向に沿ってそれぞれトラバースされるようになっている。各トラバース機構7a,7bは、ターゲット1に対して平行する向きでそれぞれ配置されたスクリュー軸8a,8bと、これらスクリュー軸8a,8bを回転自在に支持するU型フレーム9a,9bと、各スクリュー軸8a,8bを回転するモータ10a,10bと、対応するバーナ6a,6bを支持した状態で各スクリュー軸8a,8bに螺合されていてこれらスクリュー軸8a,8bの回転により各バーナ6a,6bをターゲット1の長手方向に沿ってそれぞれトラバースさせるトラバースブロック11a,11bとを有して構成されている。
【0008】
各バーナ6a,6bには、ガス供給装置12からフレキシブルなガス供給管13a,13bを経て原料ガスが供給されるようになっている。
【0009】
このような光ファイバ母材製造装置では、ターゲット支持機構2により軸心の回りに回転させつつあるターゲット1の外周にその周方向に位置をずらせて各バーナ6a,6bを対向させ、これらバーナ6a,6bを相互間に所定の間隔をおいて往復走行させつつ、これらバーナ6a,6bの火炎中で形成したガラス微粒子をターゲット1の外周にそれぞれ堆積させて多孔質光ファイバ母材14を製造する。
【0010】
このようにして製造される多孔質光ファイバ母材14として、従来の200 〜400 kmの母材サイズのものよりもサイズの大きい1500kmの母材サイズのものに対する要求がある。
【0011】
かかる大サイズの多孔質光ファイバ母材14を図3に示すように横向きにして製造すると、該多孔質光ファイバ母材14はその自重で製造中に下向きに湾曲してしまうおそれがある。
【0012】
これを避けるためには、図4に示すように、ターゲット2を縦向きにして多孔質光ファイバ母材14の製造を行うことが好ましい。
【0013】
この場合の多孔質光ファイバ母材14の製造方法の例を示すと、次の通りである。即ち、ターゲット2を縦向きにし、該ターゲット2の周方向に所定間隔で配置したバーナ6a,6b,6cを該ターゲット1の一方側である下方側から他方側である上方側に向けて順次隣接相互間に所定間隔Lをあけて低速度Va1,Vb1,Vc1(Va1=Vb1=Vc1)で走行させてこの間に各バーナ6a〜6cの先端の火炎中で形成したガラス微粒子をターゲット1の外周に堆積させて多孔質光ファイバ母材14の形成を行い、各バーナ6a〜6cがターゲット1の他方側である上方側に達する毎にこれらバーナ6a〜6cを前述した低速度Va1,Vb1,Vc1より1.5 倍以上速い高速度va1,vb1,vc1(va1=vb1=vc1)でターゲット1の一方側に戻し、該ターゲット1の一方側に戻った各バーナ6a〜6cを順次隣接相互間に所定間隔Lをあけてターゲット1の一方側から他方側に向けて低速度で走行させる動作を繰り返すと共に多孔質光ファイバ母材14の外径の増加に伴い各バーナ6a〜6cの低速度の走行速度を、その1つ前の低速度の走行速度より遅い速度にする制御を行って所要外径の多孔質光ファイバ母材14の製造を行う。
【0014】
この場合の各バーナ6a〜6cの上りと下りの走行速度の関係を示すと、図5に示すとおりである。この図では、線の傾きが速度を示し、線の傾斜角度θが大きいと速度が速いことを示し、線の傾斜角度θが小さいと速度が遅いことを示している。
【0015】
(イ)バーナ6aが右肩上がりで低速度Va1で上昇するときには、バーナ6b,6cは隣接相互間に一定距離Lを保って移動するため、時間T0 だけ遅れて順次スタートする(バーナ間の距離が短いと、火炎が相互に干渉するので付着速度DRと収率ηが下がる)。
【0016】
(ロ)先行するバーナ6aが位置Paに達したとき、バーナ6bが下部から低速度Vb1(=L/T0 )で上昇を始める。
【0017】
(ハ)バーナ6bがPb(=Pa)の位置に達したとき、バーナ6cが下部から低速度Vc1(=L/T0 )で上昇を始める。
【0018】
(ニ)バーナ6a〜6cは上昇範囲の上端に達したら、ターンさせて高速度va1,vb1,vc1で移動範囲の下部まで下降させる。
【0019】
(ホ)先頭のバーナ6aは、下部に達したらターンさせて、待ち時間0で、速度Va1より遅い低速度Va2( Va1>Va2) で上昇させる。
【0020】
(ヘ)バーナ6bは、下部に達したらターンさせて、待ち時間tb の後、速度Va1より遅い低速度Va2( Va1>Va2) で上昇させる。
【0021】
(ト)バーナ6cは、下部に達したらターンさせて、待ち時間tc の後、速度Va1より遅い低速度Va2( Va1>Va2) で上昇させる。
【0022】
ここで、バーナ6b,6cは速度をVb1,Vc1からVb2,Vc2に変えたとき、バーナ間隔Lを一定に保つためには、下部で前述したような待ち時間tb ,tc が必要である(この例では、tc =2tb である)。
【0023】
この例では、分かり易くするために、バーナ6a〜6cはそのスタート位置と下側の折り返し位置をターゲット1の長手方向に対して同じ位置とし、また上側の折り返し位置をターゲット1の長手方向に対して同じ位置としている。
【0024】
縦型JVD工程では、多孔質光ファイバ母材14の製造上の都合から、ステップ毎に原料ガス量(酸素,水素,SiClなど)を変えているが、多くの場合はターゲット1との界面は密度を低くし、次第に密度を上げていく(ターゲット1は石英棒であるので密度は高い)。密度が低いまま多孔質光ファイバ母材14の製造を続けると、多孔質光ファイバ母材14が割れ易いためである。
【0025】
一方、大サイズの多孔質光ファイバ母材14の製造に際しては、生産上の都合から付着速度DRと収率ηを上げることが望まれている。そこで、バーナの本数を、例えば1本から3本に増加させているが、この場合には、前述したガス条件の変更以外に、これらバーナのトラバース速度も変えているほうがよい。即ち、バーナの火炎は強くし、多孔質光ファイバ母材14の外径の増大と共にガラス微粒子を付着させる低速度のトラバース速度を遅くする。これも適性条件があるが、これによって多孔質光ファイバ母材14の密度が上がり、付着速度DRと収率ηが向上する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように各バーナ6a〜6cのトラバース速度を、ターゲット1の一方側から他方側に向かうときは低速度で、ターゲット1の他方側から一方側に向かうときは高速度で行い、多孔質光ファイバ母材14の外径の増大と共にガラス微粒子を付着させる一方側から他方側へのトラバース速度を遅くすると、前述したように先頭のバーナ6aの次のバーナ6b,6cから、これらバーナ6b,6cが他方側から一方側に来て折り返して他方側に向かうときに待ち時間tb ,tc が発生し、これらバーナ6b,6cがターゲット1の同じ位置に待ち時間だけ停止することになる。
【0027】
バーナ6b,6cがターゲット1の同じ位置に停止すると、これらバーナ6b,6cの火炎がターゲット1の同じ位置に対向し続けて、そこが異常高温になり、ガラス微粒子(SiO微粒子)の連続堆積と高密度化が起こって表面にコブ状突起ができ、このコブ状突起が以後のガラス微粒子の堆積により成長する。コブ状突起の成長は、製品の不良につながるので好ましくない。
【0028】
本発明の目的は、バーナの待ち時間をなくすことができる多孔質光ファイバ母材の製造方法を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る多孔質光ファイバ母材の製造方法は、軸心の回りに回転しつつある棒状のターゲットの外周にその周方向に位置をずらせて複数のバーナを対向させ、これらバーナをターゲットの一方側から他方側に向けて順次隣接相互間に所定間隔をあけて低速度で走行させてこの間に各バーナの先端の火炎中で形成したガラス微粒子をターゲットの外周に堆積させて多孔質光ファイバ母材の形成を行い、各バーナがターゲットの他方側に達する毎にこれらバーナを前記低速度より1.5 倍以上速い高速度でターゲットの一方側に戻し、ターゲットの一方側に戻った各バーナを順次隣接相互間に所定間隔をあけてターゲットの一方側から他方側に向けて低速度で走行させる動作を繰り返すと共に多孔質光ファイバ母材の外径の増加に伴い各バーナの低速度の走行速度を徐々に遅くする制御を行って所要外径の多孔質光ファイバ母材の製造を行うに際し、
先頭のバーナより後のバーナがターゲットの他方側から一方側に戻る速度を、該後のバーナがターゲットの一方側に戻ってから待ち時間を作らずに再スタートできるように遅らせることを特徴とする。
【0030】
このようにすると、先頭のバーナより後のバーナは待ち時間なしで、各回の低速走行を行うことができ、コブ状突起の発生を防止することができる。特に、本発明のように、待ち時間を作らないような時間調整を高速走行時に行うと、高速走行にはガラス微粒子の堆積を期待していない時間帯であり、ガラス微粒子の堆積に悪影響を及ぼさずに時間調整を行うことができる。
【0031】
また、この際、隣接する各バーナのスタート位置と両側の折り返し位置をターゲットの長手方向にずらすと、ターゲットの長手方向の端部の同じ位置が各バーナで繰り返し高温に加熱されるのを回避でき、各バーナのスタート位置と両側の折り返し位置で多孔質光ファイバ母材が高密度化されるのを防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明に係る多孔質光ファイバ母材の製造方法における実施の形態の第1例を図1を参照して詳細に説明する。
【0033】
この例でも、前述した図4に示すように、ターゲット2は縦向きにし、該ターゲット2の周方向に所定間隔で配置したバーナ6a,6b,6cを該ターゲット1の一方側である下方側から他方側である上方側に向けて順次隣接相互間に所定間隔Lをあけて低速度Va1,Vb1,Vc1(Va1=Vb1=Vc1)で走行させてこの間に各バーナ6a〜6cの先端の火炎中で形成したガラス微粒子をターゲット1の外周に堆積させて多孔質光ファイバ母材14の形成を行う。各バーナ6a〜6cがターゲット1の他方側である上方側に達する毎にこれらバーナ6a〜6cを前述した低速度Va1,Vb1,Vc1より1.5 倍以上速い高速度va1,vb1,vc1でターゲット1の一方側に戻す。
【0034】
この際、ターゲット1を高速度va1,vb1,vc1で一方側に戻す速度を従来通りとすると、図1で破線で示すようになるが、本例では図1で実線で示すように先頭のバーナ6aより後のバーナ6b,6cがターゲット2の他方側から一方側に戻る速度vb1,vc1を、該後のバーナ6b,6cがターゲット2の一方側に戻ってから待ち時間tb ,tc を作らずに再スタートできるように予め計算した時間tb ,tc だけ遅らせる。このため、後のバーナ6b,6cに待ち時間tb ,tc が発生するのを防止できる。
【0035】
該ターゲット1の一方側に戻った各バーナ6a〜6cを順次隣接相互間に所定間隔Lをあけてターゲット1の一方側から他方側に向けて低速度で走行させる動作を繰り返すと共に多孔質光ファイバ母材14の外径の増加に伴い各バーナ6a〜6cの低速度の走行速度を、その1つ前の低速度の走行速度より遅い速度にする制御を行って所要外径の多孔質光ファイバ母材14の製造を行う。
【0036】
ここで、各バーナ6a〜6cがターゲット1の長手方向にトラバースするトラバース距離をMとし、バーナ6aが速度va1で降下する降下時間Ta は
Ta =M/va1
であるから、バーナ6bのトラバース距離Mは
M=vb1{(M/va1)+tb}と表現でき、このため待ち時間を作らないバーナ6bの降下速度vb1は
vb1=M/{(M/va1)+tb} …(1)
となるようにする。
【0037】
同様に、バーナ6cのトラバース距離Mは
M=vc1{(M/va1)+tc}と表現でき、このため待ち時間を作らないバーナ6cの降下速度vc1は
vc1=M/{(M/va1)+tc} …(2)
となるようにする。
【0038】
一方、
L=Va1・T0 =Vb1(T0 +tb)
であるから、
(Va1/Vb1)・T0 =T0 +tb
tb={(Va1/Vb1)−1}T0 …(3)
tc =2tb =2{(Va1/Vb1)−1}T0 …(4)
(3)式,(4)式のtb,tc を(1)式,(2)式に代入すると、vb1,vc1は設定速度Va1,Vb1,T0 と、降下速度va1と、トラバース距離Mとから求めることができる。
【0039】
本例のようにすると、先頭のバーナ6aより後のバーナ6b,6cは待ち時間なしで、各回の低速走行を行うことができ、コブ状突起の発生を防止することができる。特に、本例のように、待ち時間を作らないような時間調整を高速走行時に行うと、高速走行にはガラス微粒子の堆積を期待していない時間帯であり、ガラス微粒子の堆積に悪影響を及ぼさずに時間調整を行うことができる。
【0040】
本発明に係る多孔質光ファイバ母材の製造方法における実施の形態の第2例を図2を参照して詳細に説明する。
【0041】
本例の多孔質光ファイバ母材の製造方法では、隣接する各バーナ6a,6b,6cはそのスタート位置と両側の折り返し位置a,b,cとa´,b´,c´をターゲットの長手方向に図示のようにずらし、且つ先頭のバーナ6aより後のバーナ6b,6cがターゲットの他方側から一方側に戻る速度を、後のバーナ6b,6cがターゲットの一方側に戻ってから待ち時間を作らずに再スタートできるように遅らせる。
【0042】
バーナ6a〜6cのスタート位置とターゲットの長手方向の両側の折り返し位置を各側で同じ位置にすると、ターゲットの長手方向の両側の位置で多孔質光ファイバ母材14が異常高温になり、部分的な高密度化が起こり易いが、本例のように、各バーナ6a〜6cのスタート位置とターゲットの長手方向の両側の折り返し位置を各側で異ならせると、各バーナ6a〜6cのスタート位置と両側の折り返し位置で多孔質光ファイバ母材14が部分的に高密度化されるのを防止することができる。
【0043】
また、先頭のバーナ6aより後のバーナ6b,6cをターゲットの他方側から一方側に戻す速度を、後のバーナ6b,6cがターゲットの一方側に戻ってから待ち時間を作らずに再スタートできるように遅らせると、前述したように先頭のバーナ6aより後のバーナ6b,6cは待ち時間なしで、各回の低速走行を行うことができ、コブ状突起の発生を防止することができる。また、待ち時間を作らないような時間調整を高速走行時に行うと、高速走行にはガラス微粒子の堆積を期待していない時間帯であり、ガラス微粒子の堆積に悪影響を及ぼさずに時間調整を行うことができる。
【0044】
なお、各バーナの上昇時のトラバース速度は、製造する光ファイバ母材が増径するのに伴い遅くするが、この速度変化は各トラバース毎に行わなくてはならないものではなく、例えば10トラバース毎に行ってもよい。
【0045】
また上記例では、バーナ6a〜6cが上昇するとき低速走行とし、下降するとき高速走行としたが、逆に、バーナ6a〜6cが下降するとき高速走行とし、上昇するとき低速走行としてもよい。
【0046】
【実施例】
(1)a〜a´,b〜b´,c〜c´の距離は1500mm、多孔質光ファイバ母材14の最大径はφ250mm で、ターゲットの一方側から他方側への各バーナ6a〜6cの低速度のトラバース速度は多孔質光ファイバ母材14の外径の増加に伴い徐々に40cm/sから12cm/sに変化させ、ターゲットの他方側から一方側への高速度のトラバース速度は80cm/sから120 cm/sの間で変化させた。特にバーナ6b,6cのトラバース速度は、ターゲットの他方側から一方側への走行開始時に小さくした。
【0047】
(2)ターゲットの他方側から一方側へのトラバース速度を12cm/s〜40cm/sとし、ターゲットの一方側から他方側へのトラバース速度を80cm/sから120 cm/sの間で変化させても、多孔質光ファイバ母材14の製造は同様にできた。
【0048】
(3)各バーナ6a〜6c間の距離は20〜40cmとし、スートの回転速度も合成時間とともに変えることにより堆積効率が向上した。
【0049】
【発明の効果】
本発明に係る多孔質光ファイバ母材の製造方法は、先頭のバーナより後のバーナがターゲットの他方側から一方側に戻る速度を、該後のバーナがターゲットの一方側に戻ってから待ち時間を作らずに再スタートできるように遅らせるので、先頭のバーナより後のバーナは待ち時間なしで各回の低速走行を行うことができ、このためコブ状突起の発生を防止でき、多孔質光ファイバ母材の製造の歩留りを向上させることができる。特に、本発明のように、待ち時間を作らないような時間調整を高速走行時に行うと、高速走行にはガラス微粒子の堆積を期待していない時間帯であり、ガラス微粒子の堆積に悪影響を及ぼさずに時間調整を行うことができる。
【0050】
また、この際、隣接する各バーナのスタート位置と両側の折り返し位置をターゲットの長手方向にずらすと、ターゲットの長手方向の端部の同じ位置が各バーナで繰り返し高温に加熱されるのを回避でき、各バーナのスタート位置と両側の折り返し位置で多孔質光ファイバ母材が高密度化されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多孔質光ファイバ母材の製造方法における実施の形態の第1例の各バーナの速度の関係を示す線図である。
【図2】本発明に係る多孔質光ファイバ母材の製造方法における実施の形態の第2例の各バーナの速度の関係とスタート位置と両側の折り返し位置との関係を示す線図である。
【図3】従来の多孔質光ファイバ母材の製造方法を実施する光ファイバ母材製造装置の構成を示した斜視図である。
【図4】従来、多孔質光ファイバ母材を縦向きにして製造する例の説明図である。
【図5】従来の多孔質光ファイバ母材の製造方法における各バーナの速度の関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 ターゲット
2 ターゲット支持機構
3 U型フレーム
4a,4b チャック
5 モータ
6a〜6c バーナ
7a,7b トラバース機構
8a,8b スクリュー軸
9a,9b U型フレーム
10a,10b モータ
11a,11b トラバースブロック
12 ガス供給装置
13a,13b ガス供給管
14 多孔質光ファイバ母材

Claims (2)

  1. 軸心の回りに回転しつつある棒状のターゲットの外周にその周方向に位置をずらせて複数のバーナを対向させ、これらバーナを前記ターゲットの一方側から他方側に向けて順次隣接相互間に所定間隔をあけて低速度で走行させてこの間に各バーナの先端の火炎中で形成したガラス微粒子を前記ターゲットの外周に堆積させて多孔質光ファイバ母材の形成を行い、前記各バーナが前記ターゲットの他方側に達する毎にこれらバーナを前記低速度より1.5 倍以上速い高速度で前記ターゲットの一方側に戻し、前記ターゲットの一方側に戻った前記各バーナを順次隣接相互間に所定間隔をあけて前記ターゲットの一方側から他方側に向けて低速度で走行させる動作を繰り返すと共に前記多孔質光ファイバ母材の外径の増加に伴い前記各バーナの低速度の走行速度を遅くする制御を行って所要外径の多孔質光ファイバ母材の製造を行うに際し、
    先頭の前記バーナより後の前記バーナが前記ターゲットの他方側から一方側に戻る速度を、該後のバーナが前記ターゲットの一方側に戻ってから待ち時間を作らずに再スタートできるように遅らせることを特徴とする多孔質光ファイバ母材の製造方法。
  2. 軸心の回りに回転しつつある棒状のターゲットの外周にその周方向に位置をずらせて複数のバーナを対向させ、これらバーナを前記ターゲットの一方側から他方側に向けて順次隣接相互間に所定間隔をあけて低速度で走行させてこの間に各バーナの先端の火炎中で形成したガラス微粒子を前記ターゲットの外周に堆積させて多孔質光ファイバ母材の形成を行い、前記各バーナが前記ターゲットの他方側に達する毎にこれらバーナを前記低速度より1.5 倍以上速い高速度で前記ターゲットの一方側に戻し、前記ターゲットの一方側に戻った前記各バーナを順次隣接相互間に所定間隔をあけて前記ターゲットの一方側から他方側に向けて低速度で走行させる動作を繰り返すと共に前記多孔質光ファイバ母材の外径の増加に伴い前記各バーナの低速度の走行速度を遅くする制御を行って所要外径の多孔質光ファイバ母材の製造を行うに際し、
    隣接する前記各バーナはそのスタート位置と両側の折り返し位置を前記ターゲットの長手方向にずらし、且つ先頭の前記バーナより後の前記バーナが前記ターゲットの他方側から一方側に戻る速度を、該後のバーナが前記ターゲットの一方側に戻ってから待ち時間を作らずに再スタートできるように遅らせることを特徴とする多孔質光ファイバ母材の製造方法。
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