JP3581373B2 - パンツ型の使い捨ておむつ及びその製法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は予めパンツ型に形成されるおむつに関するものであって、更に詳しく述べると、使用時に身体にぴったりフイットし、また長時間装着したときに蒸れが少なく、肌さわりが良好で、はき心地のよいパンツ型の使い捨ておむつ並びにその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
パンツ型使い捨ておむつについては、従来からも種々の提案がなされており、例えば特開昭５７−７７３０４号公報、特開昭６２−２３１００５号公報、特開平４−３２７１８号公報が開示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなパンツ型おむつを使用にした場合に、容易な着脱性と使用者の体型に合った良好な着用感を得るため、換言すれば、装着時のはかせ易さと装着後に蒸れずかつ体型にフイットする適度な締め付け力を得るために、腰と腹の周りに通気性並びに伸縮性を持たせる必要があった。
【０００４】
そのため、例えば特開平４−３２７１８号公報に示される従来品においては、カバーリング部を構成する外面材と内面材との間に約４ｍｍ間隔で、何本もの弾性糸を接着固定して、カバーリング部に伸縮性を持たせた構成をとっているが、前記弾性糸を内面材と外面材との間に接着固定する過程でその糸が切断したり、新しい弾性糸との交換を余儀なくされることがある。これらの事態は予測できない上に、それに伴う糸つなぎ作業が不可欠なものであり、その際には製造ラインの運転を停止せざるをえない。またこれら弾性糸をセットする作業並びに外面材と内面材とに接着する作業はいずれも煩雑で手間を喰う。したがって、連続的かつ能率的におむつを製造することが困難であった。
【０００５】
上記の問題点を解決するために本発明は、着用者の腹部と背部を被覆するカバーリング部材に伸縮性と通気性とを有するパンツ型のおむつであって、使用時にはかせ易く、身体にぴったりフイットし、しかも長時間装着したときに蒸れが少なく、肌さわりも良好で、連続的かつ能率的に製造できるパンツ型の使い捨ておむつを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、従来のパンツ型おむつにあっては、カバーリング部を構成する外面材と内面材との間に複数本の弾性糸を細かい間隔で接着固定して伸縮性をもたせていたが、これに代わる手段として外面材と内面材との間に、通気性のあるシート状伸縮弾性材料、好ましくは伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）を伸張状態に介置固定すると、前記の問題点が解決できることを見い出して本発明を完成するに至ったものである。
【０００７】
すなわち本発明のおむつは、カバーリング部と吸収防漏部とから成り、前記カバーリング部は、通気性を具備すると共に着用者の足を挿入する一対の開口部と腹部及び背部が当接するウエスト部とを有し、前記吸収防漏部は、液透過性の表面層と液不透過性の防漏層との間に前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層とを有し、また前記吸収層の両側部に起立したギャザ寄せ部分を作る伸縮部材を有し、この吸収防漏部が前記カバーリング部の幅方向中央領域で腹部から背部に渡って前記カバーリング部の内面に配置され、少なくとも股下領域に固定されているパンツ型使い捨ておむつであって、前記カバーリング部は外面材と内面材とその間に介置された伸縮弾性材料から構成され、かつ前記伸縮弾性材料は、着用者の腹部と背部を幅広く被覆できるシート状に形成され、しかも股下領域に相当する部分を除いた前記吸収防漏部が配置された部分を含む腰周りの全周に前記外面材と内面材とに対して伸張状態で接着固定されていることを特徴とするパンツ型の使い捨ておむつである。
【０００８】
特に好ましい実施例においては、前記外面材が疎水性シートで形成され、内面材が疎水性材料の親水処理シートで形成されている。また前記外面材と内面材との間に介置された伸縮弾性材料は通気性を持ったストレッチャブル不織布で形成されている。そして前記伸縮弾性材料の貼着面積は、腹部（前部）側より背部（後部）側に広くなるように形成されている。また前記伸縮弾性材料の伸長率は、ウエスト部がそれ以外と同等又はより高い伸長率となっている。
【０００９】
前記のカバーリング部は、展開状態において、疎水性の外面材の幅が内面材より広くかつ幅方向両側に突出するように形成され、その外面材の突出部分をカバーリング部の内面股下領域に配置されている吸収防漏部の一部を被覆するように折返し接着してウエスト部方向への漏れ抵抗部分を形成している。
【００１０】
またカバーリング部は、展開状態において、疎水性の外面材の幅が内面材の幅方向両側から突出するように形成され、かつその突出部の両端を折り返して形成された部材内に伸縮部材を伸張状態で封入し接着することによりウエスト部に起立した漏れ抵抗部分を形成してもよい。
【００１１】
また前記ウエスト部には、外面材と内面材との間に介在されている伸縮弾性材料の幅範囲内で折返し接着してフレキシブルなチューブ状のウエスト伸縮部を形成してもよい。
【００１２】
またカバーリング部と吸収防漏部とは、カバーリング部の内面股下領域ならびにウエスト部のみで接着一体化され、それ以外は遊離状態とされているのがよい。
【００１３】
また本発明のおむつは、ウエスト部にスパンデックスまたは糸ゴムからなる伸縮部材が設けられていてもよい。
【００１４】
本発明が提案する提案するパンツ型の使い捨ておむつの製法は、通気性を有しかつ柔軟で連続した外面材用と内面材用の２枚のシート材をそれぞれの巻取りからほぐし取り出す工程と；前記両シート材の全長の大部分を互いに重ね合わせて、前記両シート材の間の股下領域に相当する部分を除く着用者の腹部と背部を幅広く被覆する腰周りの全周領域に通気性を持ったシート状伸縮弾性材料を伸長状態で接着する工程と；液透過性の表面層と液不透過性の防漏層との間に、前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層とを有し、また前記吸収層の両側部に起立したギャザ寄せ部分を作る伸縮部材を有した吸収防漏部を別ラインで作る工程と；前記吸収防漏部の長手方向軸線が、前記シート材の長手方向軸線に対し直角となるように定間隔にシート材の上に合体させて特定位置で接着する工程と；前記シート材に着用者の足を挿入する穴を切り抜き形成する工程と；前記シート材をその幅方向中央部でシート材の長手方向軸線に沿って折り重ねた後、前記足を挿入する穴の中央で前記シート材の長手方向軸線と直交する線に沿ってシール溶着してパンツを形成する工程と；前記シール線に沿って切断してパンツを切り放す工程とから成ることを特徴としている。
【００１５】
また本発明の製法は、前記両シート材の間に通気性を持ったシート状伸縮弾性材料を接着する際に、シート状伸縮弾性材料を腹部（前部）側のものと、背部（後部）側のものとに分けて接着する工程を包含している。
【００１６】
さらにまた本発明の製法は、前記両シート材の間に接着する伸縮弾性材料の伸長率は、ウエスト部がそれ以外と同等又はより高い伸長率となるように伸長して接着する工程を包含しているパンツ型の使い捨ておむつの製法である。
【００１７】
【作用】
本発明たるパンツ型の使い捨ておむつは上記のごとく構成されているから、薄く、着脱が容易である。また腰全体にフイットする適度な伸縮力を持ち、柔らかく良好な着用感を得ることができ、長時間装着したときも蒸れが少ない。
【００１８】
また本発明の製造法は、複数本の弾性糸を細かい間隔で接着固定する必要がなく、パンツ型の使い捨ておむつを連続的かつ能率的に製造できる。
【００１９】
【実施例】
次に本発明の好ましい実施例を図面に基づいて説明する。図１に本発明によるパンツ型の使い捨ておむつを製造する工程を示す。また図２に本発明おむつの組立完成図を示す。図３は吸収防漏部の製造工程を示す。図１〜２において、符号１はパンツ型の使い捨ておむつの組立完成製品を示し、符号２で示すカバーリング部と符号３で示す吸収防漏部とから成っている。前記カバーリング部２は、パンツ型に形成され、着用者の腰周囲を被覆する部分であり、通気性を具備すると共に着用者の足を挿入する一対の開口部４、４と腹部及び背部が当接する環状のウエスト部５とを有している。前記吸収防漏部３は着用者の体外排泄物を吸収保持するもので、カバーリング部２の内面に接着固定されている。
【００２０】
以下、おむつ各部の詳細を実施例を参照して説明する。
［カバーリング部］
カバーリング部２は、外面材１１と、内面材１２と、その間に接着するシート状伸縮弾性材料１３，１３ａ、１４，１４ｂから成る。前記２枚のシート材１１と１２はいずれも、それぞれの巻取り（図省略）からほぐし取り出した通気性を有しかつ柔軟で連続したシート材から作られている。これらは図１に示すように、展開状態において、外面材であるシート材１１の幅が内面材であるシート材１２の幅より広くかつ幅方向両側に均等寸法で突出するように形成されている。前記両シート材１１、１２の全長の大部分を互いに重ね合わせて、前記両シート材の間に通気性を持ったシート状伸縮弾性材料を伸長状態で接着する。ここで使用する外面材としては、例えばポリプロピレン（以下ＰＰと略す）ポイントエンボスサーマルボンド不織布、ＰＰメルトブローン不織布、透湿性ポリエチレン（以下ＰＥと略す）フイルム等の疎水性シートを用いることができ、とりわけＰＰメルトブローン不織布が好適である。またここで使用する内面材としては、ＰＰポイントエンボスサーマルボンド不織布、ＰＰメルトブローン不織布、ホットエアースルーサーマルボンド不織布などの疎水性シートまたはこれらの親水処理シートを用いることができる。さらに、外面材と内面材の間に接着する伸縮弾性材料としては、水添スチレンイソプレンブロック共重合体を原料としたメルトブローン不織布、ウレタン不織布等のような通気性を持った伸縮素材すなわち伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）が好適である。また後述するように、スパンデックスまたは糸ゴムのような糸状伸縮部材を併用することも可能である。
【００２１】
この伸縮弾性材料を前記の両シート材の間に接着する際には、腹部（前部）側のものと、背部（後部）側のものとに分けて配置し、股下領域に伸縮弾性材料のない部分を形成する。またこの伸縮弾性材料の貼着面積は、腹部（前部）側より背部（後部）側に広くなるように接着することを可とする。さらに装着性、外観などの点から、前記伸縮弾性材料の伸長率は、ウエスト部がそれ以外よりも高い伸長率（例えば胴周囲３倍に対し３．８倍のように設定）となるように伸長して接着するのが好ましい。なお前記両シート材と伸縮弾性材料の接着手段としては、ホットメルト接着剤、超音波溶着、ヒートシール等の公知の手段を適宜採用して接着する。
【００２２】
［吸収防漏部］
図３に示すように、吸収防漏部３は、親水性不織布などよりなる液透過性の表面層２１とＰＥフイルム、透湿フイルム等の防漏フイルム等より成る液不透過性の防漏層２２との間に、前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層２３とを設ける。前記の表面層および防漏層はいずれも図示のように連続したシート材から作られている。吸収層２３は、通例テイッシュ、乾式パルプ不織布、綿状パルプマット等の吸収性シートの積層体が用いられるが、これらの層間に高吸収性の粒状物（例えば高吸収性ポリマー粒子単独或いはこれに活性炭、カルボキシルメチルセルロース、ゼオライト等を混合した粒状物）を用いても良い。この吸収層を、図示のように連続したシート材２１と２２との間に定間隔に固定すると同時に前記吸収層の両側端部には、疎水性不織布２４を接着固定し、これに伸縮部材２５を伸長状態に接着固定して起立したギャザ寄せ部分（立体ギャザ）を作ることにより防漏壁２６、２６を形成することを可とする。そしてこのように連続的に製造された吸収防漏部が連続的に移動する間に、図示を省略した切断装置を用いてこれを切断する事により、個々の吸収防漏部を完成する。
【００２３】
なおこの吸収防漏部は、前記のカバーリング部２を製造する工程とは別の工程で図３に示すように製造して、これを下記のように組み合わせることにより本製品を得る。
【００２４】
［カバーリング部と吸収防漏部の相互の関係］
図１に示すように、前記吸収防漏部の製造上の流れ方向に対して、９０度方向転換して前記シート材１１、１２の長手方向軸線に対し個々の吸収防漏部３が直角となるように定間隔にシート材の上に合体させ、この吸収防漏部が前記カバーリング部の内面股下領域に固定されるように接着する。この場合に、カバーリング部２と吸収防漏部３とは、カバーリング部の内面股下領域ならびにウエスト部のみで部分的に接着する（図１の斜線部のみで接着する）。このように吸収防漏部を、カバーリング部に全面で接着するのではなく、ウエスト方向の両端と股下領域のみを接着し、それ以外の部分は遊離させておけば、カバーリング部の伸縮性を吸収防漏部により妨げられることが少なく、フイット性が向上し、おむつの良好な装着が可能となると同時に、製造時及び使用時のカバーリング部に対する吸収防漏部のズレを防止できるものである。
【００２５】
なお前記のようにカバーリング部は、展開状態において、疎水性の外面材の幅が内面材より広くかつ幅方向両側に均等寸法で突出するように形成されているので、その外面材の突出部分を、カバーリング部の内面股下領域に配置されている吸収防漏部の一部を被覆するように折返し接着すれば、ウエスト部方向への漏れ抵抗部分３１が形成できる。
【００２６】
［パンツ構造の形成］
前記のようにシート材１１、１２の長手方向軸線に対し個々の吸収防漏部３が直角となるように定間隔に固定接着したならば、次にこの吸収防漏部を避けて、前記シート材に着用者の足を挿入するための開口部（穴）４をダイカッター（図示省略）などで切り抜き形成する。前記開口部の形状は、円形または楕円形よりも、図示のようにカバーリング部の展開状態において、角丸の変形５角形（ホームベース型）に形成するのがよい。ついで前記シート材をその幅方向中央部でシート材の長手方向軸線に沿って折り重ねた後、腹部及び背部が当接する環状のウエスト部５を形成するために、前記足を挿入する穴４の中央で前記シート材の長手方向軸線と直交する線１５に沿ってシール溶着する。この溶着手段としては、超音波溶着、ヒートシール等の公知の手段のいずれかまたは両者を併用する。最後に、前記シール線１５に沿って切断してパンツを一つ一つ切り放すと個々のパンツが完成して、パンツ型の使い捨ておむつの製造工程が完了する。
【００２７】
［本発明の他の実施例］
なお、上記実施例では外面材１１と、内面材１２との間に接着する伸縮弾性材料としては、水添スチレンイソプレンブロック共重合体を原料としたメルトブローン不織布、ウレタン不織布等のような通気性を持った伸縮素材すなわち伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）を使用したが、異なる実施例として、ウエスト部にスパンデックスまたは糸ゴムのような伸縮部材３２を併用することも可能である（図４参照）。
【００２８】
また、図５に示すように、このウエスト部においては、外面材と内面材との間に介置されている伸縮性不織布が介在する幅範囲内で折返し接着すれば、柔軟でフレキシブルなチューブ状のウエスト伸縮部３５を形成することができ、さらに良好な着用感を得ることができる。
【００２９】
さらにまた、疎水性の外面材１１の内面材１２の幅方向両側から突出した両端を折り返して形成された部材内に、伸縮部材３３を伸張状態で封入し接着すれば、図６に示すようにウエスト部に起立した漏れ抵抗部分（ウエスト立体ギャザ）３４を形成することができる。したがってこれにより、ウエスト方向への漏れ防止効果がさらに確実となるものである。
【００３０】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているから、おむつを使用した場合に、薄く容易な着脱が可能になり、また腰全体にフイットする適度な伸縮力を持ち、柔らかく良好な着用感を得ることができ、長時間装着したときも蒸れが少ない。
【００３１】
また本発明のおむつの製造法によれば、カバーリング部を構成する外面材と内面材との間に通気性のあるシート状伸縮弾性材料、好ましくは伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）を伸張状態に介置固定するものであるから、複数本の弾性糸を細かい間隔で接着固定する必要がなく、パンツ型の使い捨ておむつを連続的かつ能率的に製造できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるおむつの製造工程を説明する図。
【図２】本発明おむつの組立完成図。
【図３】吸収防漏部の製造工程を説明する図。
【図４】ウエスト部にスパンデックスまたは糸ゴムのような糸状伸縮部材を併用した状態の平面図。
【図５】ウエスト部に、柔軟でフレキシブルなチューブ状のウエスト伸縮部を形成する工程を説明する図。
【図６】ウエスト部に、起立した漏れ抵抗部分（ウエスト立体ギャザ）を形成する工程を説明する図。
【符号の説明】
１ パンツ型使い捨ておむつ
２ カバーリング部
３ 吸収防漏部
４ 開口部
５ ウエスト部
１１ 外面材
１２ 内面材
１３ シート状伸縮弾性材料
１４ シート状伸縮弾性材料
１５ シール線
２１ 液透過性表面層
２２ 液不透過性防漏層
２３ 吸収層
２４ 疎水性不織布
２５ 伸縮部材
２６ 防漏壁
３１ 漏れ抵抗部
３２ 伸縮部材
３３ 伸縮部材
３４ 漏れ抵抗部（ウエスト立体ギャザ）
３５ チューブ状ウエスト伸縮部
【産業上の利用分野】
本発明は予めパンツ型に形成されるおむつに関するものであって、更に詳しく述べると、使用時に身体にぴったりフイットし、また長時間装着したときに蒸れが少なく、肌さわりが良好で、はき心地のよいパンツ型の使い捨ておむつ並びにその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
パンツ型使い捨ておむつについては、従来からも種々の提案がなされており、例えば特開昭５７−７７３０４号公報、特開昭６２−２３１００５号公報、特開平４−３２７１８号公報が開示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなパンツ型おむつを使用にした場合に、容易な着脱性と使用者の体型に合った良好な着用感を得るため、換言すれば、装着時のはかせ易さと装着後に蒸れずかつ体型にフイットする適度な締め付け力を得るために、腰と腹の周りに通気性並びに伸縮性を持たせる必要があった。
【０００４】
そのため、例えば特開平４−３２７１８号公報に示される従来品においては、カバーリング部を構成する外面材と内面材との間に約４ｍｍ間隔で、何本もの弾性糸を接着固定して、カバーリング部に伸縮性を持たせた構成をとっているが、前記弾性糸を内面材と外面材との間に接着固定する過程でその糸が切断したり、新しい弾性糸との交換を余儀なくされることがある。これらの事態は予測できない上に、それに伴う糸つなぎ作業が不可欠なものであり、その際には製造ラインの運転を停止せざるをえない。またこれら弾性糸をセットする作業並びに外面材と内面材とに接着する作業はいずれも煩雑で手間を喰う。したがって、連続的かつ能率的におむつを製造することが困難であった。
【０００５】
上記の問題点を解決するために本発明は、着用者の腹部と背部を被覆するカバーリング部材に伸縮性と通気性とを有するパンツ型のおむつであって、使用時にはかせ易く、身体にぴったりフイットし、しかも長時間装着したときに蒸れが少なく、肌さわりも良好で、連続的かつ能率的に製造できるパンツ型の使い捨ておむつを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、従来のパンツ型おむつにあっては、カバーリング部を構成する外面材と内面材との間に複数本の弾性糸を細かい間隔で接着固定して伸縮性をもたせていたが、これに代わる手段として外面材と内面材との間に、通気性のあるシート状伸縮弾性材料、好ましくは伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）を伸張状態に介置固定すると、前記の問題点が解決できることを見い出して本発明を完成するに至ったものである。
【０００７】
すなわち本発明のおむつは、カバーリング部と吸収防漏部とから成り、前記カバーリング部は、通気性を具備すると共に着用者の足を挿入する一対の開口部と腹部及び背部が当接するウエスト部とを有し、前記吸収防漏部は、液透過性の表面層と液不透過性の防漏層との間に前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層とを有し、また前記吸収層の両側部に起立したギャザ寄せ部分を作る伸縮部材を有し、この吸収防漏部が前記カバーリング部の幅方向中央領域で腹部から背部に渡って前記カバーリング部の内面に配置され、少なくとも股下領域に固定されているパンツ型使い捨ておむつであって、前記カバーリング部は外面材と内面材とその間に介置された伸縮弾性材料から構成され、かつ前記伸縮弾性材料は、着用者の腹部と背部を幅広く被覆できるシート状に形成され、しかも股下領域に相当する部分を除いた前記吸収防漏部が配置された部分を含む腰周りの全周に前記外面材と内面材とに対して伸張状態で接着固定されていることを特徴とするパンツ型の使い捨ておむつである。
【０００８】
特に好ましい実施例においては、前記外面材が疎水性シートで形成され、内面材が疎水性材料の親水処理シートで形成されている。また前記外面材と内面材との間に介置された伸縮弾性材料は通気性を持ったストレッチャブル不織布で形成されている。そして前記伸縮弾性材料の貼着面積は、腹部（前部）側より背部（後部）側に広くなるように形成されている。また前記伸縮弾性材料の伸長率は、ウエスト部がそれ以外と同等又はより高い伸長率となっている。
【０００９】
前記のカバーリング部は、展開状態において、疎水性の外面材の幅が内面材より広くかつ幅方向両側に突出するように形成され、その外面材の突出部分をカバーリング部の内面股下領域に配置されている吸収防漏部の一部を被覆するように折返し接着してウエスト部方向への漏れ抵抗部分を形成している。
【００１０】
またカバーリング部は、展開状態において、疎水性の外面材の幅が内面材の幅方向両側から突出するように形成され、かつその突出部の両端を折り返して形成された部材内に伸縮部材を伸張状態で封入し接着することによりウエスト部に起立した漏れ抵抗部分を形成してもよい。
【００１１】
また前記ウエスト部には、外面材と内面材との間に介在されている伸縮弾性材料の幅範囲内で折返し接着してフレキシブルなチューブ状のウエスト伸縮部を形成してもよい。
【００１２】
またカバーリング部と吸収防漏部とは、カバーリング部の内面股下領域ならびにウエスト部のみで接着一体化され、それ以外は遊離状態とされているのがよい。
【００１３】
また本発明のおむつは、ウエスト部にスパンデックスまたは糸ゴムからなる伸縮部材が設けられていてもよい。
【００１４】
本発明が提案する提案するパンツ型の使い捨ておむつの製法は、通気性を有しかつ柔軟で連続した外面材用と内面材用の２枚のシート材をそれぞれの巻取りからほぐし取り出す工程と；前記両シート材の全長の大部分を互いに重ね合わせて、前記両シート材の間の股下領域に相当する部分を除く着用者の腹部と背部を幅広く被覆する腰周りの全周領域に通気性を持ったシート状伸縮弾性材料を伸長状態で接着する工程と；液透過性の表面層と液不透過性の防漏層との間に、前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層とを有し、また前記吸収層の両側部に起立したギャザ寄せ部分を作る伸縮部材を有した吸収防漏部を別ラインで作る工程と；前記吸収防漏部の長手方向軸線が、前記シート材の長手方向軸線に対し直角となるように定間隔にシート材の上に合体させて特定位置で接着する工程と；前記シート材に着用者の足を挿入する穴を切り抜き形成する工程と；前記シート材をその幅方向中央部でシート材の長手方向軸線に沿って折り重ねた後、前記足を挿入する穴の中央で前記シート材の長手方向軸線と直交する線に沿ってシール溶着してパンツを形成する工程と；前記シール線に沿って切断してパンツを切り放す工程とから成ることを特徴としている。
【００１５】
また本発明の製法は、前記両シート材の間に通気性を持ったシート状伸縮弾性材料を接着する際に、シート状伸縮弾性材料を腹部（前部）側のものと、背部（後部）側のものとに分けて接着する工程を包含している。
【００１６】
さらにまた本発明の製法は、前記両シート材の間に接着する伸縮弾性材料の伸長率は、ウエスト部がそれ以外と同等又はより高い伸長率となるように伸長して接着する工程を包含しているパンツ型の使い捨ておむつの製法である。
【００１７】
【作用】
本発明たるパンツ型の使い捨ておむつは上記のごとく構成されているから、薄く、着脱が容易である。また腰全体にフイットする適度な伸縮力を持ち、柔らかく良好な着用感を得ることができ、長時間装着したときも蒸れが少ない。
【００１８】
また本発明の製造法は、複数本の弾性糸を細かい間隔で接着固定する必要がなく、パンツ型の使い捨ておむつを連続的かつ能率的に製造できる。
【００１９】
【実施例】
次に本発明の好ましい実施例を図面に基づいて説明する。図１に本発明によるパンツ型の使い捨ておむつを製造する工程を示す。また図２に本発明おむつの組立完成図を示す。図３は吸収防漏部の製造工程を示す。図１〜２において、符号１はパンツ型の使い捨ておむつの組立完成製品を示し、符号２で示すカバーリング部と符号３で示す吸収防漏部とから成っている。前記カバーリング部２は、パンツ型に形成され、着用者の腰周囲を被覆する部分であり、通気性を具備すると共に着用者の足を挿入する一対の開口部４、４と腹部及び背部が当接する環状のウエスト部５とを有している。前記吸収防漏部３は着用者の体外排泄物を吸収保持するもので、カバーリング部２の内面に接着固定されている。
【００２０】
以下、おむつ各部の詳細を実施例を参照して説明する。
［カバーリング部］
カバーリング部２は、外面材１１と、内面材１２と、その間に接着するシート状伸縮弾性材料１３，１３ａ、１４，１４ｂから成る。前記２枚のシート材１１と１２はいずれも、それぞれの巻取り（図省略）からほぐし取り出した通気性を有しかつ柔軟で連続したシート材から作られている。これらは図１に示すように、展開状態において、外面材であるシート材１１の幅が内面材であるシート材１２の幅より広くかつ幅方向両側に均等寸法で突出するように形成されている。前記両シート材１１、１２の全長の大部分を互いに重ね合わせて、前記両シート材の間に通気性を持ったシート状伸縮弾性材料を伸長状態で接着する。ここで使用する外面材としては、例えばポリプロピレン（以下ＰＰと略す）ポイントエンボスサーマルボンド不織布、ＰＰメルトブローン不織布、透湿性ポリエチレン（以下ＰＥと略す）フイルム等の疎水性シートを用いることができ、とりわけＰＰメルトブローン不織布が好適である。またここで使用する内面材としては、ＰＰポイントエンボスサーマルボンド不織布、ＰＰメルトブローン不織布、ホットエアースルーサーマルボンド不織布などの疎水性シートまたはこれらの親水処理シートを用いることができる。さらに、外面材と内面材の間に接着する伸縮弾性材料としては、水添スチレンイソプレンブロック共重合体を原料としたメルトブローン不織布、ウレタン不織布等のような通気性を持った伸縮素材すなわち伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）が好適である。また後述するように、スパンデックスまたは糸ゴムのような糸状伸縮部材を併用することも可能である。
【００２１】
この伸縮弾性材料を前記の両シート材の間に接着する際には、腹部（前部）側のものと、背部（後部）側のものとに分けて配置し、股下領域に伸縮弾性材料のない部分を形成する。またこの伸縮弾性材料の貼着面積は、腹部（前部）側より背部（後部）側に広くなるように接着することを可とする。さらに装着性、外観などの点から、前記伸縮弾性材料の伸長率は、ウエスト部がそれ以外よりも高い伸長率（例えば胴周囲３倍に対し３．８倍のように設定）となるように伸長して接着するのが好ましい。なお前記両シート材と伸縮弾性材料の接着手段としては、ホットメルト接着剤、超音波溶着、ヒートシール等の公知の手段を適宜採用して接着する。
【００２２】
［吸収防漏部］
図３に示すように、吸収防漏部３は、親水性不織布などよりなる液透過性の表面層２１とＰＥフイルム、透湿フイルム等の防漏フイルム等より成る液不透過性の防漏層２２との間に、前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層２３とを設ける。前記の表面層および防漏層はいずれも図示のように連続したシート材から作られている。吸収層２３は、通例テイッシュ、乾式パルプ不織布、綿状パルプマット等の吸収性シートの積層体が用いられるが、これらの層間に高吸収性の粒状物（例えば高吸収性ポリマー粒子単独或いはこれに活性炭、カルボキシルメチルセルロース、ゼオライト等を混合した粒状物）を用いても良い。この吸収層を、図示のように連続したシート材２１と２２との間に定間隔に固定すると同時に前記吸収層の両側端部には、疎水性不織布２４を接着固定し、これに伸縮部材２５を伸長状態に接着固定して起立したギャザ寄せ部分（立体ギャザ）を作ることにより防漏壁２６、２６を形成することを可とする。そしてこのように連続的に製造された吸収防漏部が連続的に移動する間に、図示を省略した切断装置を用いてこれを切断する事により、個々の吸収防漏部を完成する。
【００２３】
なおこの吸収防漏部は、前記のカバーリング部２を製造する工程とは別の工程で図３に示すように製造して、これを下記のように組み合わせることにより本製品を得る。
【００２４】
［カバーリング部と吸収防漏部の相互の関係］
図１に示すように、前記吸収防漏部の製造上の流れ方向に対して、９０度方向転換して前記シート材１１、１２の長手方向軸線に対し個々の吸収防漏部３が直角となるように定間隔にシート材の上に合体させ、この吸収防漏部が前記カバーリング部の内面股下領域に固定されるように接着する。この場合に、カバーリング部２と吸収防漏部３とは、カバーリング部の内面股下領域ならびにウエスト部のみで部分的に接着する（図１の斜線部のみで接着する）。このように吸収防漏部を、カバーリング部に全面で接着するのではなく、ウエスト方向の両端と股下領域のみを接着し、それ以外の部分は遊離させておけば、カバーリング部の伸縮性を吸収防漏部により妨げられることが少なく、フイット性が向上し、おむつの良好な装着が可能となると同時に、製造時及び使用時のカバーリング部に対する吸収防漏部のズレを防止できるものである。
【００２５】
なお前記のようにカバーリング部は、展開状態において、疎水性の外面材の幅が内面材より広くかつ幅方向両側に均等寸法で突出するように形成されているので、その外面材の突出部分を、カバーリング部の内面股下領域に配置されている吸収防漏部の一部を被覆するように折返し接着すれば、ウエスト部方向への漏れ抵抗部分３１が形成できる。
【００２６】
［パンツ構造の形成］
前記のようにシート材１１、１２の長手方向軸線に対し個々の吸収防漏部３が直角となるように定間隔に固定接着したならば、次にこの吸収防漏部を避けて、前記シート材に着用者の足を挿入するための開口部（穴）４をダイカッター（図示省略）などで切り抜き形成する。前記開口部の形状は、円形または楕円形よりも、図示のようにカバーリング部の展開状態において、角丸の変形５角形（ホームベース型）に形成するのがよい。ついで前記シート材をその幅方向中央部でシート材の長手方向軸線に沿って折り重ねた後、腹部及び背部が当接する環状のウエスト部５を形成するために、前記足を挿入する穴４の中央で前記シート材の長手方向軸線と直交する線１５に沿ってシール溶着する。この溶着手段としては、超音波溶着、ヒートシール等の公知の手段のいずれかまたは両者を併用する。最後に、前記シール線１５に沿って切断してパンツを一つ一つ切り放すと個々のパンツが完成して、パンツ型の使い捨ておむつの製造工程が完了する。
【００２７】
［本発明の他の実施例］
なお、上記実施例では外面材１１と、内面材１２との間に接着する伸縮弾性材料としては、水添スチレンイソプレンブロック共重合体を原料としたメルトブローン不織布、ウレタン不織布等のような通気性を持った伸縮素材すなわち伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）を使用したが、異なる実施例として、ウエスト部にスパンデックスまたは糸ゴムのような伸縮部材３２を併用することも可能である（図４参照）。
【００２８】
また、図５に示すように、このウエスト部においては、外面材と内面材との間に介置されている伸縮性不織布が介在する幅範囲内で折返し接着すれば、柔軟でフレキシブルなチューブ状のウエスト伸縮部３５を形成することができ、さらに良好な着用感を得ることができる。
【００２９】
さらにまた、疎水性の外面材１１の内面材１２の幅方向両側から突出した両端を折り返して形成された部材内に、伸縮部材３３を伸張状態で封入し接着すれば、図６に示すようにウエスト部に起立した漏れ抵抗部分（ウエスト立体ギャザ）３４を形成することができる。したがってこれにより、ウエスト方向への漏れ防止効果がさらに確実となるものである。
【００３０】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているから、おむつを使用した場合に、薄く容易な着脱が可能になり、また腰全体にフイットする適度な伸縮力を持ち、柔らかく良好な着用感を得ることができ、長時間装着したときも蒸れが少ない。
【００３１】
また本発明のおむつの製造法によれば、カバーリング部を構成する外面材と内面材との間に通気性のあるシート状伸縮弾性材料、好ましくは伸縮性不織布（ストレッチャブル不織布）を伸張状態に介置固定するものであるから、複数本の弾性糸を細かい間隔で接着固定する必要がなく、パンツ型の使い捨ておむつを連続的かつ能率的に製造できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるおむつの製造工程を説明する図。
【図２】本発明おむつの組立完成図。
【図３】吸収防漏部の製造工程を説明する図。
【図４】ウエスト部にスパンデックスまたは糸ゴムのような糸状伸縮部材を併用した状態の平面図。
【図５】ウエスト部に、柔軟でフレキシブルなチューブ状のウエスト伸縮部を形成する工程を説明する図。
【図６】ウエスト部に、起立した漏れ抵抗部分（ウエスト立体ギャザ）を形成する工程を説明する図。
【符号の説明】
１ パンツ型使い捨ておむつ
２ カバーリング部
３ 吸収防漏部
４ 開口部
５ ウエスト部
１１ 外面材
１２ 内面材
１３ シート状伸縮弾性材料
１４ シート状伸縮弾性材料
１５ シール線
２１ 液透過性表面層
２２ 液不透過性防漏層
２３ 吸収層
２４ 疎水性不織布
２５ 伸縮部材
２６ 防漏壁
３１ 漏れ抵抗部
３２ 伸縮部材
３３ 伸縮部材
３４ 漏れ抵抗部（ウエスト立体ギャザ）
３５ チューブ状ウエスト伸縮部
Claims (3)
- カバーリング部と吸収防漏部とから成り、前記カバーリング部は、通気性を具備すると共に着用者の足を挿入する一対の開口部と腹部及び背部が当接するウエスト部とを有し、前記吸収防漏部は、液透過性の表面層と液不透過性の防漏層との間に、前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層とを有し、また前記吸収層の両側部に起立したギャザ寄せ部分を作る伸縮部材を有し、この吸収防漏部が前記カバーリング部の幅方向中央領域で腹部から背部に渡って前記カバーリング部の内面に配置され、少なくとも股下領域に固定されているパンツ型使い捨ておむつであって、
前記カバーリング部は、外面材と内面材とその間に介置された伸縮弾性材料から構成され、かつ前記伸縮弾性材料は、着用者の腹部と背部を幅広く被覆できるシート状に形成され、しかも股下領域に相当する部分を除いた前記吸収防漏部が配置された部分を含む腰周りの全周に前記外面材と内面材とに対して伸張状態で接着固定されていることを特徴とするパンツ型の使い捨ておむつ。 - 前記伸縮弾性部材は、伸縮性不織布である請求項１記載のパンツ型の使い捨ておむつ。
- 通気性を有しかつ柔軟で連続した外面材用と内面材用の２枚のシート材をそれぞれの巻取りからほぐし取り出す工程と；前記両シート材の全長の大部分を互いに重ね合わせて、前記両シート材の間の股下領域に相当する部分を除く着用者の腹部と背部を幅広く被覆する腰周りの全周領域に通気性を持ったシート状伸縮弾性材料を伸長状態で接着する工程と；液透過性の表面層と液不透過性の防漏層との間に、前記表面層および防漏層より小面積の液吸収性の吸収層とを有し、また前記吸収層の両側部に起立したギャザ寄せ部分を作る伸縮部材を有した吸収防漏部を別ラインで作る工程と；前記吸収防漏部の長手方向軸線が、前記シート材の長手方向軸線に対し直角となるように定間隔にシート材の上に合体させて特定位置で接着する工程と；前記シート材に着用者の足を挿入する穴を切り抜き形成する工程と；前記シート材をその幅方向中央部でシート材の長手方向軸線に沿って折り重ねた後、前記足を挿入する穴の中央で前記シート材の長手方向軸線と直交する線に沿ってシール溶着してパンツを形成する工程と；前記シール線に沿って切断してパンツを切り放す工程とから成ることを特徴とするパンツ型の使い捨ておむつの製法。
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