JP3581216B2 - 人力田植機 - Google Patents

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JP3581216B2
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関口正夫
田村昭男
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関口 正夫
株式会社タムラ理研
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は人力で押して走行させることができ、その走行時の車輪の回転により苗を圃場に自動的に植付けることができるようにした人力田植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
田植機には従来より各種構造のものがあり、近年ではエンジンで走行可能な原動機付田植機が主流となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の原動機付田植機は重量があるため、有機質土壌のように耕板の不定な圃場、山間地の細長い曲った圃場、或は傾斜地の圃場などでの田植えは困難であった。そのため傾斜地の圃場とか、その種の圃場等では今でも手植えが行われているのが実情である。このため、田植作業の能率が悪いとか、高齢者にとっては田植作業が重荷になるといった課題もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、構成が簡潔で、小型、軽量で、操作性が良く、移動し易く、回向が容易で、山間地や傾斜地等の曲った田圃でも容易に植付けができる人力田植機を提供することにある。
【0005】
本発明は前記目的を達成するため次の構成にした。
(1)圃場の上を滑って走行する舟ソリ31の上の架台25に、圃面上を回転する車輪1を設けた。これらは人の押す力で押すことができるようにした。
(2)前記架台25に苗台24を設け、植付け機構60により駆動される苗植付部50により苗台24の上のマット状苗45から苗を1株分づつ取り出して圃場に植付け、苗植付部50による苗の取り出しに伴って苗台24を横送り機構70により横に移動させるようにした。
(3)前記車輪1の回転により同期回転する2本の回転軸7、11とを設け、一方の回転軸7に第1クランク20を取付け、他方の回転軸11に第2クランク21を取り付け、第2クランク21を第1クランク20より回転位相角が遅れる様にした。
(4)前記植付け機構60と横送り機構70とは車輪1の回転力を動力源として駆動され、前記車輪1の車軸3には前進時に車軸3に結合し、後退時に空転するフリーホイル2を設けた。
(5)前記苗植付部50は前記苗台24にセットしたマット状苗45から苗を1株分づつ取り出す筒状の植爪23と、その先端部から出没可能とした植杆22とを備えている。
(6)植爪23は筒状で且つ先端部の幅方向中央部に開口部33が形成されて二又状に開口され、先端部裏面のうち開口部33よりも両外側に切り刃34が形成されている。
(7)植爪23は第1クランク20に取付けられ、植杆22は第2クランク21に取付けられ、回転軸7、11の回転により第1クランク20が回動すると植爪23が回動してマット状苗45から苗が1株分づつ取り出され、第2クランク21が回動すると植杆22が回動し、その回動は、回転位相角が植爪23の回転よりも遅れて回転して植爪23が最下点に到達したときに植爪23の先端部よりも先方に突出すると共に、それより先に植爪23がマット状苗45から取り出した苗を押し下げて圃場に植付けるようにした。
【0006】
本発明では前記車輪1に、その高さを調節する高さ調節機構80を設けた。
【0007】
本発明では前記車輪1に、それを圃場側に引き下げる引バネ28を設け、引バネ28にその引下げ力を調節可能な調節具30を連結した。
【0008】
本発明では前記苗植付部50を舟ソリ31の幅方向に二条に設けられ、それら苗植付部50が回転位相角がずれて回転して、位相のずれた状態で圃場に苗を植付けるようにした。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の人力田植機の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の人力田植機は図1〜図6に示す様に、舟ソリ31、車輪1、架台25、苗台24、苗植付部50、植付け機構60、横送り機構70を備えている。
【0015】
舟ソリ31は人の力で押すと圃場の上を滑るものであり、図6に示す様に前後方向に細長で中空の薄い箱形にして圃場の上に浮き易くしてあり、また、先端部を次第に前上り、後端部を次第に後上りに形成して、前進、後退し易くしてある。また、その幅を苗の植付け幅よりもやや狭く(例えば24cm)して、苗植付けの邪魔にならないようにしてある。
【0016】
舟ソリ31の上には架台25を設けてある。この架台25は舟ソリ31の上に設置される横枠25aの上部前方に、側面形状が三角形である前方枠25bが立設され、上部後方に側面形状が三角形である後方枠25cが立設されてなる。
【0017】
前記架台25の後方枠25cには図1、図2に示す様に押手32が後方に突出するように取付けられている。
【0018】
架台25の後方枠25cには図6に示す様に、方形の車軸枠26の先端側が取付け軸7により取付けられて、車軸枠26の後端部(可動端側)が図6の矢印方向(上下方向)に回動可能なるようにしてある。この車軸枠26の可動端側には操作杆29を車軸枠26の後方に突出するように取付け、その操作杆29にロックレバー(調節具:30)をピン30aにより回転自在に取付けてある。
【0019】
図6に示す様に車軸枠26の可動端側には車軸3が回動自在に取付けられ、その車軸3の長手方向両端に図1に示すように車輪1をフリーホイル機構2を介して取付けて、2つの車輪1を舟ソリ31の幅方向両外側に配置してある。また、車輪1の外周底面が舟ソリ31の底面よりも多少(例えば5cm程度)下方になるようにして、舟ソリ31が圃場面に設置されたときに、その外周底面が圃場に浅く接触するようにしてある。
【0020】
前記フリーホイル機構2は後退時には車軸3とフリーになり、前進時には車軸3と結合するものである。フリーの時には車輪1が個々に自由に空転し、曲った圃場での曲線状の進行も極めて容易に行うことができ、また、結合時にも方向転換、曲状前進、後退及び回向時の操作性が向上する。ちなみに、従来の動力式田植機では回向時にはクラッチを外して停止し、植付機構部を上昇させ、スロットルを絞ってから回向する等の複雑な操作を必要としたが、本発明の人力田植機ではフリーホイル機構2があるため後退姿勢のまま楽に回向できる。また、枕地も少なくなる。
【0021】
前記の後方架台25cには図6に明示するようにチェーン27の上端が取付けられ、チェーン27の下端に下方に引っ張る引バネ28の上端を連結し、引バネ28の下端を架台25に連結してある。また、チェーン27の所望位置に前記調節具30のロック爪を係止すると、引バネ28のバネ圧により車軸枠26の可動端側及び車輪1が引き下げられるようにしてある。調節具30のロック爪をチェーン27の上方へ係止すると引バネ28が縮んでバネ圧が弱まり、車輪1の引き下げが弱まって車輪1の位置が高くなる。調節具30のロック爪をチェーン27の下方へ係止すると引バネ28が延びてバネ圧が強まり、車輪1の引き下げが強くなって車輪1の位置が下がるようにしてある。この場合、チェーン27を使用しているためチェーン27へのロック爪の係止位置を細かく調節することができ、車輪1を水田土壌の硬軟に応じて常に適正な圧力で圃面に接地させて、車輪1がスリップしたり、回転しにくくなったりしないようにしてある。
【0022】
図6に示す前方架台26bには図1、図2に示す様に、苗台24をセットするレール40が2本平行に取付けられておりこのレール40にはC型チャンネルが使用されている。レール40の下方には側面形状がL字状の苗承板37が取付けられており、その苗承板37の長手方向2箇所には、図1、図5に示す様に苗取出し口38が開口されている。この苗取出し口38は舟ソリ31の幅方向両側面よりも外側に形成されている。
【0023】
苗台24は育苗器で育苗されたマット状苗を図10の様にセットするものであり、図1に示す様に横長に形成されており、その幅方向両側に側面板24aが上方に突出するように形成され、裏面に図2に示す様にローラ41が回転自在に取付けられている。また、苗台24の裏面には図5、図7に示す様にその幅方向にワイヤー19を配置し、そのワイヤー19の両端を苗台24の幅方向両端に固定してある。更に、苗台24の裏面には図5、図7に示す様に駆動ギヤ15が回転可能に取付けられており、その両側に従動ギヤ16が回転可能に取付けられている。
【0024】
この苗台24は図2に示す様にローラ41をレール40の溝内にセットして、同ローラ41がレール40に沿って回転走行可能なるようにし、また、前方架台25bの傾斜に沿って前下がりに傾斜して、苗台24にのせたマット状苗45が自重で前方下方に滑り落ちて苗承板37に支持されるようにしてある。レール40にセットされた苗台24の裏面の駆動ギヤ15と2つの従動ギヤ16には図5のようにチェーン17を掛け、チェーン17のローラの長軸18に苗台24の裏面のワイヤー19を連結し、駆動ギヤ15に可撓軸14を連結して、可撓軸14が車輪1の回転により回転するとチェーン17が回転し、それに伴ってワイヤー19が同方向に移動して苗台24が同方向に移動するようにしてある。この場合、チェーン17が一回転すると苗台24が一往復する。
【0025】
図1、図5に示す様に後方架台25cには2本の回転軸7、11を平行に設け、夫々の回転軸7、11の長手方向一端に同じ直径、歯数のギヤ8、10を取付け、両ギヤ8、10間にチェーン9を掛けて、そのチェーン9の回転によりギヤ8、10を介して2本の回転軸7、11が同期回転するようにしてある。
【0026】
前記した2本の回転軸7、11のうち、一方の回転軸11の軸線方向両端の夫々には図1、図5に示す様に第1クランク20をその可動端部20aが前後方向に180度逆向きになるように取付けて、2つの第1クランク20相互の回転位相角がずれるようにしてある。また、夫々の第1クランク20の可動端部20aには角筒状の植爪23を連結ピンにより回転可能に取付けてある。この植爪23は苗台24の上にのせたマット状苗から株苗を取り出すためのものであり、図9(a)に示す様に先端部に略U字状の切込み33を入れて二又ホーク状に形成し、図9(c)に示す様に先端部下面の幅方向両側に切刃34を形成してある。
【0027】
他方の回転軸7の軸線方向両端の夫々には図1、図5に示す様に第2クランク21をその可動端部21aが前後方向に180度逆向きになるように取付けて、2つの第2クランク21相互の回転位相角がずれるようにしてある。また、2つの第2クランク21の可動端部21aには植杆22の後端部を連結ピンにより回転可能に取付けてある。この植杆22は図9に示す様に角棒状に形成されており、その先端部を前記植爪23内に差込んである。また、植爪23が回動してその先端が図10に示す様に最低位置(圃場内)に達した時に、植杆22の先端が植爪23の先端から先方に突出して直に後退する(出没する)ようにしてある。このため、この実施例では第2クランク21の回転位相角を第1クランク20より約20度遅らせてある。この植杆22とこれを差込んだ植爪23とにより苗植付部50が形成される。
【0028】
回転軸7の一端には図5に示す様にギヤ6を取付け、そのギヤ6と車軸3に取付けたギヤ4とにチェン5を掛けてある。また、回転軸7の他端には図5に示す様にギヤ8を取付け、そのギヤ8と回転軸11の一端に取付けたギヤ10との間にチェン9をかけてある。これにより、車輪1の回転力で車軸3及びチェン5が回転すると、回転軸7−ギヤ8−チェン9−ギヤ10が回転して、後方クランク21及び前方クランク20が回転し、植杆22及び植爪23が回転するようにしてある。この回転により図10に示す様に植爪23が苗承板37の開口部(38:図5)から苗台24の中に入り込んで、苗台24の上のマット状苗45から苗を一株分だけ取り出し、植爪23が苗を保持したまま図10に示すように最低位置(圃場内)に達した直後に、植杆22が植爪23の先端から先方に突出して、植爪23が先に取り出した株苗を下方に押出して圃場に差込んで植付けが行われ、その後に植杆22が植爪23内に後退して植爪23の回転の邪魔にならないようにしてある。
【0029】
しかも、回転軸7、11が1回転する毎に植爪23により1回づつ苗が一株分づつ取り出され、植杆22により植付けが行われる。この苗の取り出し及び植付けは左右の苗植付部50により行われ、しかも、左右の苗植付部50による植付けは、前記した左右の前方クランク20、後方クランク21の回転位相角の遅れ分だけ位相がれて交互に行われる。このように苗の取り出し及び植付けが左右の苗植付部50の位相がれて行われると、苗取出し時及び植付け時の抵抗が同時に行われる場合の半分となる。車軸3の回転は人の押す力により得られるので、苗取出し時及び植付け時の抵抗が半分になると、その分だけ人の押す力も少なくて済む。前記した苗植付部50を駆動するクランク20、21、ギヤ4、6、8、10、チェン5、9等により、植付け機構60が形成される。
【0030】
前記の回転軸11には図5に示す様にピニオン12を取付け、そのピニオン12にギヤ13を噛み合わせ、ギヤ13の中心部に可撓軸14を取付け、可撓軸14を苗台24の裏面のギヤ15に連結して、車輪1が回転すると回転軸7−ギヤ8−チェン9−ギヤ10−回転軸11−ピニオン12−ギヤ13−可撓軸14−ギヤ15の順に回転して苗台24が横方向に移動し、図11に示すマット状苗45が一株分づつ横送りされるようにしてある。前記のように苗台24を横送りするギヤ8、10、13、15、チェン9、回転軸11、ピニオン12、可撓軸14等により横送り機構70が構成される。
【0031】
図1、図5に示す様にクランク20の可動端部にはハンドル36が取付けられ、その先端に球状の摘み36aが取付けられている。この球状の摘み36aを手で握ってハンドル36を回転させるとクランク20、21が回転し、植爪23、植杆22が回動して苗台24の上のマット状苗45から苗を取出して植付けることができる。即ち、車輪1が回転しなくとも苗を取り出して、植付けることができる。このため、例えば、マット状苗45に苗ムラがあるために植付けた欠株(植付け残し)が生じたようなときに、人力田植機の進行を止めて、このハンドル36を回して車軸3を回転させれば欠株の箇所に補植することができる。
【0032】
図示した人力田植機は二条植え用であるが、本発明の人力田植機はそれよりも多い多条植え用とすることもできる。舟ソリ31は中空の箱状にし、しかもその容積を大きくすると浮き易くなるが、中空の箱状ではなく、ボート状にしたりすることもできる。また、材質をプラスチックとか発泡スチロール等とすることもできる。
【0033】
【使用例】
本発明の人力田植機を使用するには次の様にする。
1.苗台24の上にマット状苗45をのせる。
2.人力でハンドル32を押して人力田植機を前進させる。このとき、人力田植機は圃場の上面に接している舟ソリ31により圃場の上を滑る。
3.人力田植機の前進に伴って車輪1が回転すると車軸31が回転し、植付け機構60が駆動して苗植付部50の植爪23及び植杆22が作動する。この場合、植爪23の先端部が苗承板37の切込み38を通るときに、植爪23の切込み刃33が苗台24上のマット状苗45の前端より一株分の苗を挟み込んで切り出し、切り出した苗を挟んだまま下方に回転し、最も低くなった位置でその苗を植杆23が押し出して圃場に植付ける。
4.苗が一株分だけ取り出されて植付けられると、車軸31の回転に伴って横送り機構70が駆動され、苗台24が一株分だけ横移動する。
5.人力田植機の前進に伴って前記1〜4の動作が繰返されて苗が一株分づつ取り出されて圃場に植付けられる。
6.圃場が軟らか過ぎる場合とか硬すぎる場合は、高さ調節機構80により車輪1の高さを調節することができる。
【0034】
前記植付けにおいて、植爪23の先端の動きは図10の軌跡39のようになる。人力田植機は前進するので、植爪23と植杆22の圃面に対する動きは、植爪23の先端は軌跡42の様に、又植杆22の先端は軌跡42のようになる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のうち請求項1〜の人力田植機は次の様な効果がある。
(1)苗台24からの株苗供給、株苗の取り出し、圃場への植付けが全て自動的に行われるので、植付け作業が容易になり、作業能率が良く、通常の作業で1日に100アールの田植えができる。これは手作業の凡そ20倍の能率である。
(2)舟ソリの走行に伴って回転する車輪の回転力で苗の取出し、植付け、苗送りが同期して行われるので、マット状苗から苗が1株分づつ取出されると、それに追随して苗台が1株分づつ横送りされるため、苗作りさえ均等に行われていれば圃場の所定の植え付け位置に確実に植え付けることができ、植える苗が欠ける(欠株する)したり、株間が不整になったりすることが殆どない。
(3)人力で押すものであるためエンジン等が不要で軽量となり、有機質土壌の耕板の不定な圃場にも投入でき、これまでの動力式田植機では不可能であった圃場でも田植えができる。
(4)従来の動力式田植機は重いため、運搬して圃場に入れることさえ大変な仕事であったが、本発明の人力田植機は軽量であるため、圃場に入れ易く、しかも小さい圃場の畔道を破損する心配もない。
(5)フロート式の舟ソリで圃場の上を走行するので、湧水のあるような圃場でも田植えができる。実験では不耕起の切株の残っている圃場にも田植えすることができた。
(6)手植のように腰を曲げる必要がないため、腰を痛めることもない。
【0036】
本発明のうち請求項1〜4の人力田植機では、横送り機構と植付け機構とが、車輪1の回転力を動力源として駆動されるので、それらの機構を駆動するための動力源を別途用意する必要が無く、構成が簡潔になり、重くなることもない。
【0037】
本発明のうち請求項1〜4の人力田植機では、車輪の車軸に、前進時に車軸に結合し、後退時に空転するフリーホイルを設けたので、フリーの時には車輪が個々に自由に回ることが可能となり、直進、曲進、回向が容易になり、曲った圃場での曲線状の進行も極めて楽に行うことができる。
【0038
本発明のうち1〜4の人力田植機では、苗植付部が、苗台にセットしたマット状苗から苗を1株分づつ取り出す筒状の植爪と、植爪の内部にその先端部から出没可能なるように差込まれ植杆とからなるので、マット状苗から苗が1株分づつ確実に取り出される。また、植杆は植爪の先端部から突出した時に植爪から苗を押し下げて圃場に植付けるようにしたので、植爪で取り出された苗が植爪から確実に取り出されて圃場に植え付けられる。
【0039
本発明のうち請求項1〜4の人力田植機では、舟ソリの幅方向両外側の2つの苗植付部が回転位相角がずれて回転して、位相がれた状態で圃場に苗を植付けるようにしたので、2つの苗植付部が同時に植付けする場合に比して、苗取り出し時、植付け時の抵抗が半減され、人力田植機の負担が軽減され、押す力が弱くても済む。
【0040
本発明のうち請求項1〜4の人力田植機では、筒状で且つ先端部が二又状に開口され、先端部裏面のうち開口部よりも両外側に切り刃が形成された植爪と、植爪の内部にその先端部から出没可能なる様に差込まれた植杆とからなり、植杆は植爪の二又状の先端部から突出した時に、それより先に植爪がマット状苗から取り出した苗を押し下げて圃場に植付けるようにしたので、マット状苗からの苗の取り出しと、取り出した苗の植付けが確実になる。
【0041
本発明のうち請求項1〜4の人力田植機では、車輪の回転により同期回転する2本の回転軸を備え、一方の回転軸に第1クランクが、他方の回転軸に第2クランクが第1クランクより回転位相角が遅れる様に取付けられ、第1クランクに前記植爪が取付けられ、第2クランクに植杆が取付けられて、回転軸の回転により第1クランクが回動すると植爪が回動してマット状苗から苗が1株分づつ取り出され、第2クランクが回動すると植杆が回動して植爪の先端部から突出すると共に突出時に植爪から苗を押し下げて圃場に植付けるようにしたので、車輪の回転により苗が自動的に植付けられる。
【0042
本発明のうち請求項の人力田植機では、車輪に高さ調節機構を設けたので、圃場の軟硬に応じて車輪の高さを調節することができ、圃場が柔らかいために車輪が深く入り込み過ぎて、押しにくくなるといったことがない。
【0043
本発明のうち請求項の人力田植機では、車輪にそれを圃場側に引き下げる引バネを設け、引バネの引下げ力を調節可能な調節機構を同引バネに連結してなるので、その調節機構の調節により車輪の圃場への接触状態を最適な深さに合わせて車輪がスリップしないようにすることができ、株間も植付も乱れることがない。
【0044
本発明のうち請求項の人力田植機では、舟ソリの幅方向に二条の苗植付部が設けられ、その二条の苗植付部は回転位相角がずれて回転して、位相がれた状態で圃場に苗を植付けるようにしたので、2つの苗植付部が同時に植付けする場合に比して、苗取り出し時、植付け時の抵抗が半減され、人力田植機の負担が軽減され、押す力が弱くても済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人力田植機の平面図。
【図2】本発明の人力田植機の右側の車輪を外した状態の側面図。
【図3】本発明の人力田植機の背面図。
【図4】本発明の人力田植機の正面図。
【図5】本発明の人力田植機の動力伝達機構の平面説明図。
【図6】本発明の人力田植機における架台部分の斜視図。
【図7】(a)は本発明の人力田植機における横移動機構部分の平面説明図、(b)は本発明の人力田植機における横移動機構部分の正面説明図。
【図8】本発明の人力田植機における植杆を示すものであり、(a)は側面図、(b)は平面図。
【図9】本発明の人力田植機における植爪を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は正面図。
【図10】本発明の人力田植機による苗の取出しと植付け状態を示す側面説明図。
【符号の説明】
1は車輪
2はフリーホイル
3は車軸
7、11は回転軸
15、16はギヤ
17、27はチェーン
19はワイヤー
20は第1クランク
21は第2クランク
22は植杆
23は植爪
24は苗台
25は架台
26は車軸枠
28は引バネ
29は操作杆
30は調節具
31は舟ソリ
45はマット状苗
50は苗植付部
60は植付け機構
70は横送り機構
80は高さ調節機構

Claims (4)

  1. 人の押す力で、圃場を走行可能な舟ソリ(31)及び圃面上を回転する車輪(1)と、舟ソリ(31)の上の架台(25)にのせる苗台(24)と、苗台(24)にセットしたマット状苗(45)から苗を1株分づつ取り出して圃場に植付ける苗植付部(50)と、苗植付部(50)を駆動する植付け機構(60)と、苗植付部(50)による苗の取り出しに伴って苗台(24)を横移動させる横送り機構(70)と、車輪(1)の回転により同期回転する2本の回転軸(7、11)とを備え、一方の回転軸(7)に第1クランク(20)が取付けられ、他方の回転軸(11)に第2クランク(21)が第1クランク(20)より回転位相角が遅れる様に取付けられ、前記植付け機構(60)と横送り機構(70)とは車輪(1)の回転力を動力源として駆動され、前記車輪(1)の車軸(3)には前進時に車軸(3)に結合し、後退時に空転するフリーホイル(2)が設けられ、前記苗植付部(50)は前記苗台(24)にセットしたマット状苗(45)から苗を1株分づつ取り出す筒状の植爪(23)と、その先端部から出没可能とした植杆(22)とを備え、植爪(23)は筒状で且つ先端部の幅方向中央部に開口部(33)が形成されて二又状に開口され、先端部裏面のうち開口部(33)よりも両外側に切り刃(34)が形成され、植爪(23)は第1クランク(20)に取付けられ、植杆(22)は第2クランク(21)に取付けられ、回転軸(7、11)の回転により第1クランク(20)が回動すると植爪(23)が回動してマット状苗(45)から苗が1株分づつ取り出され、第2クランク(21)が回動すると植杆(22)が回動し、その回動は、回転位相角が植爪(23)の回転よりも遅れて回転して植爪(23)が最下点に到達したときに植爪(23)の先端部よりも先方に突出すると共に、それより先に植爪(23)がマット状苗(45)から取り出した苗を押し下げて圃場に植付けることを特徴とする人力田植機。
  2. 請求項1記載の人力田植機において、車輪(1)に、その高さを調節する高さ調節機構(80)を設けたことを特徴とする人力田植機。
  3. 請求項1又は請求項2記載の人力田植機において、車輪(1)に、それを圃場側に引き下げる引バネ(28)を設け、引バネ(28)にその引下げ力を調節可能な調節具(30)を連結してなることを特徴とする人力田植機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の人力田植機において、苗植付部(50)が舟ソリ(31)の幅方向に二条に設けられ、それら苗植付部(50)が回転位相角がずれて回転して、位相のずれた状態で圃場に苗を植付けることを特徴とする人力田植機。
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